ゆる言語学ラジオ
44:59五十音に一音足すなら何を選ぶか:おたより回で語られた発音、アクセント、難読地名
ゆる言語学ラジオのおたより回では、水野太貴と堀元見がリスナーからの質問に答えている。「五十音に一行または一列足すとしたら何を選ぶか」という問いから始まり、日本語のラ行の正体、アクセントと単語の切れ目、歌詞と発音のずれ、関西や沖縄・北海道の難読地名へと話題が移っていく。最後には、以前のおたより回を沸かせた投稿者「助数詞ーズハイ」の文体を受け継ぐ新しい投稿も紹介された。
29:46明和の改元からスクラロース、英国議会の人質まで:東海高校卒業生が出した「うんちくエウレーカクイズ」
ゆる言語学ラジオの企画「うんちくエウレーカクイズ」は、答えがうんちくになっているクイズを出し、ホストの二人が「エウレーカ」と叫びながら推理していく。今回の出題者は、3年前に愛知県の東海高校で出張収録をした際に出題役を務めた二人で、現在は20歳の現役大学生である。江戸時代の改元理由、人工甘味料スクラロースの発見、英国議会の慣行という三つの問題が出された。どの問題の答えも、ちょっとした言葉の響きや聞き
28:17弁護士・弁当・花弁の「弁」に共通する意味はあるのか:漢字の合流が生んだ多義性
「ゆる言語学ラジオ」のこの回では、水野太貴さんが「弁」という漢字を取り上げ、堀元見さんと議論する。弁護士、弁当、花弁、調整弁と、「弁」は互いに関係のなさそうな熟語に使われている。多義語には共通する「核のイメージ」があるというのが番組でこれまで扱ってきた説明だが、水野さんは今回、「弁」にはその核のイメージが存在しないと主張する。理由は、もともと別々だった複数の漢字が、戦後の国語政策で一つの字形にまと
36:24著者は本文を読まずに自著の国語の問題を解けるか:水野太貴、『会話の0.2秒を言語学する』の模試に挑む
水野太貴の著書『会話の0.2秒を言語学する』が、中学受験生向けの国語の模擬試験に使われた。そこで水野本人と堀元見がその問題を実際に解いてみた。水野は「問題文を書いた人間なので、本文を読まなくてもたぶん解ける」と見込み、設問だけを見て解答する。堀元は普通の受験生と同じように本文を読んで解く。著者は本文なしで正解できるのか。結果は予想どおりにはならず、その結果を受けて水野は現代文という科目をどう考えて
51:49「文」とは何か:語との境界、長すぎる文、言いさしから考える
「文って何ですか」。ゆる言語学ラジオで水野太貴がこう投げかけると、堀元見はまず「私は堀元です」のようなひとつながりが文だと答えた。では「犬」の一言はどうか。「この問題わかんないんですけど」のように言い終わっていない発話はどうか。問いを出した水野自身も、すぐには答えられなかった。
2:53:29風呂に行った一人を残る二人が語る:温泉旅館での「欠席裁判」三本勝負
ゆる言語学ラジオの堀元見と水野太貴が、VALUE BOOKSの飯田さんを招き、長野県上田市の温泉旅館で収録した回である。企画は「欠席裁判」だ。三人が一人ずつ風呂に行き、その間に残った二人がいない一人について話す。本人に聞かれないので何を話してもよい、という建前で始まった。ところが三回とも話は「友人として心配だが、それを直接言えない」という同じところに行き着き、最後には三人がそろって「もっと仲良くな
43:02映画『メッセージ』を言語学から見直す:サピア=ウォーフの仮説、時制、そして解読チームの人選
SF映画『メッセージ』(原題 Arrival)は、言語学者が主人公で、作中の台詞にも「サピア=ウォーフの仮説」が登場する。言語学好きなら一度は通る作品である。ゆる言語学ラジオの水野太貴は、この映画を「言語学的に見ると間違いだらけ」だと切り出す。ただし、面白くないと言いたいわけではない。問題は「盛りすぎ」だという点にある。回では、監修の3人の研究者の感想を紹介しながら、言語学の知見に沿うと映画がどう
34:17ウォーフはなぜ批判されたのか ホピ語の時間論への反論と、それでも読む意味
「サピア=ウォーフの仮説」に名を残す言語学者ベンジャミン・リー・ウォーフは、一般向けに書いた論考で大きな注目を集めたが、同時に激しい批判も受けた。ゆる言語学ラジオのウォーフ特集2回目となるこの回で、水野太貴は堀元見に向けて、ウォーフのホピ語論に寄せられた批判を順に紹介する。そのうえで、それでもウォーフの主張は無価値ではなく、今こそ読まれるべきだという自分の考えを述べている。
26:14保険会社の技師ウォーフは、なぜ「言語が思考を決める」という仮説で名を残したのか
ゆる言語学ラジオのこの回は、「サピア=ウォーフの仮説」の実質的な提唱者ベンジャミン・リー・ウォーフを取り上げる前編である。解説役の水野は、ウォーフがどんな経歴の人物で、何を根拠に言語と思考の関係を論じたのかを紹介する。聞き手の堀元は、ウォーフが有名になった理由を現代のインフルエンサーになぞらえながら話を聞いていく。ウォーフへの批判は次回に回されており、今回はウォーフ自身の主張を中心に扱っている。
59:18「よろしくお願いします」は消えるのか――AIと消費電力による言語変化の仮説と、焼肉の焼き方から見えた「気遣い」の正体
ゆる言語学ラジオの雑談回である。前半では水野太貴が「丁寧な言い回しは、AIの消費電力を理由に近い将来消えるかもしれない」という仮説を出し、堀元見と議論する。水野自身もこの説を強く信じているわけではない。関心があるのは、消費電力が言語変化の要因になるという、これまでに見たことのない変化が起こりうるかという点だという。中盤では話が対面の会話に移り、水野が焼肉で肉を焼くのが速すぎるのではないかという悩み
40:40女性だけに売れた「本」、盗まれた駅名、お尻のQRコード:広告プランナーが出す「うんちくエウレーカクイズ」広告編
ゆる言語学ラジオの「うんちくエウレーカクイズ」は、出題者に「はい/いいえ」で答えられる質問を重ねて答えを探る水平思考型のクイズである。今回は前回に続く広告編で、若手の広告プランナーである下田君が出題した。回答するのは堀元見と水野太貴の二人である。出題されたのは、税制を逆手に取った本、駅名を使った屋外広告、初日の出を使った懸賞、ビーチバレーのユニフォーム、偽名のクレジットカードの5問だった。どれも「
32:42エセ関西弁はなぜ関西人をモヤモヤさせるのか:アクセントの壁と「ツッコミ」という利他
ゆる言語学ラジオの水野太貴と堀元見が、前回に続いて関西方言を取り上げた回である。収録は観客のいるイベント会場で行われた。水野は冒頭で、関西方言について勉強するうちに「関西の人は利他的だ」と思うようになり、そこがエセ関西弁と本来の関西方言を分ける大きな要因ではないかと考えた、と問題提起する。前半は関西式アクセントがなぜ非関西人にとって再現しにくいのかを具体的な単語で確かめ、後半ではアクセントとは別の
22:43エセ関西弁はなぜ嫌われるのか——関西アクセントの前に、東京式アクセントの法則を確かめる
大阪での公開収録で、ゆる言語学ラジオの水野太貴と堀元見は「関西の人はなぜエセ関西弁をあれほど嫌うのか」という問いを取り上げた。水野はこの問いを二つに分ける。一つは、関西以外の出身者は本当に関西弁を話せていないのかという前提の確認である。もう一つは、関西の人はなぜ関西弁の不正確な模倣を嫌うのかという問いである。今回は一つ目の論点から入り、関西方言アクセントの特殊さを理解する準備として、東京式アクセン
1:20:10「推し」とは自分から働きかけるもの――久保(川合)南海子さんと考える推し、ワークライフバランス、コア
「ゆる言語学ラジオ」の堀元見と水野太貴は、どちらも人生で「推し」がいたことがないという。視聴者から「推しています」と言われても、その感覚がつかめない。そこで二人は『「推し」の科学 プロジェクション・サイエンスとは何か』の著者で認知科学者の久保(川合)南海子さんに、推しとは何かを尋ねた。話は推しの定義から始まり、ワークライフバランス、人間の「コア」、恋愛規範、社会に流通する「ファンタジー」との付き合
1:12:29(笑)とw、どちらを使うか テキストの笑い方から「加害性」と生き方の話へ
ゆる言語学ラジオの水野太貴と堀元見が、LINEやメールで「(笑)」と「w」のどちらを使うかという身近な話題から雑談を始める。話は感嘆符の使い方、不機嫌さで人を動かすことへの嫌悪、モテテクニックの暴力性、発信者として批判にどう向き合うかへと広がり、最後は人生の選択をどう肯定するかに行き着く。二人のスタンスははっきり違う。相手の出方を見てから笑い方を合わせる水野と、自分の書き方の型を持ち、それを加害性
55:40老齢ザルの記憶実験から始まった研究人生:久保(川合)南海子さんが語る「どフェチ論文」
ゆる言語学ラジオの新コーナー「私の人生を狂わせたどフェチ論文」は、研究者に「何度も繰り返し読んできた、自分の核となる論文」を1本だけ持ってきてもらい、その中身と魅力を聞く企画である。それがなければ今は研究者になっていなかったかもしれない、という論文が対象だ。第1回のゲストは愛知大学の久保(川合)南海子さん。持参したのは、老齢ザルの記憶を調べた1989年の実験論文だった。
58:14色の語彙は世界中で同じ順番に増えるのか――バーリン&ケイ『基本の色彩語』を読む
ゆる言語学ラジオの色シリーズ後編である。解説役は水野太貴、聞き手は堀元見。前回は、ホメロスの色の言葉づかいが現代人から見ると奇妙だという話を扱った。その終わりに水野は、ホメロス研究から「古代人は色がよく見えていなかった」と唱えたグラッドストンの仮説について、今では誤りとされる一方で、ある一面では正しかったと予告していた。今回の主題はその続きである。古代人や「未開」の人々は本当に色が見えていなかった
39:35ホメロスの「ワイン色の海」は何を意味していたのか:色彩語を季語として読む
古代ギリシャの詩人ホメロスは、海も牛も「ワイン色」と表現した。この奇妙な色の使い方から、19世紀には「古代人は現代人と同じように色が見えていなかった」という説が真剣に唱えられた。ゆる言語学ラジオでは、水野太貴さんがこの問題を紹介し、堀元見さんが聞き手として加わる。今回から始まる「色シリーズ」の第1回にあたる回である。水野さんは、ホメロスの色彩語は視覚情報だけを伝えるものではなく、日本の俳句における
22:31「あの村」の副村長と7年半ぶりに再会し、村作りの失敗と決裂の理由を確かめる
堀元見はかつて千葉で「月額会員制村作りサービス」を運営していた。サービス名は「あの村」である。ゆる言語学ラジオの5年間でこの話は何度も断片的に出てきたが、体系的に語ったことは一度もなかった。今回のイベントでは、当時の相方だった副村長ナナシロをゲストに招き、7年半越しの答え合わせをする。二人は喧嘩別れに近い形で離れ、それ以来会っていなかった。
38:24なぜ「世界記録が破れた」と言えないのか:自他交替から見る「反使役化」と「脱使役化」
ゆる言語学ラジオの全国ツアー「初ゆるし」札幌公演で、水野太貴が堀元見に出した問いは次のようなものだった。「紙を破る」は「紙が破れる」と言い換えられるのに、「世界記録を破る」は「世界記録が破れた」と言えない。変えたのは動詞だけなのに、なぜ対応関係が崩れるのか。この回のテーマは「自他交替」である。水野は、日英の比較を通じて「人間が世界をどう捉えているか」のヒントが見えてくると予告し、後半では北海道方言
