国産化粧品が改善すべき7つの課題
かずのすけ概要
化粧品開発者・美容化学者のかずのすけ氏が、高い技術力を持ちながらも課題を抱える国産化粧品について、改善してほしいポイントを7つの視点から解説しています。
2分で読めます
1. デザイン:文字の多さと容器コスト
- 過剰な文字情報:ドラッグストアでの視認性を重視するあまり、パッケージに効果や成分名が大きく記載され、インテリアに馴染まないデザインが多い。
- 容器の製造コスト:国内容器メーカーの価格が高く、シンプルなデザインでも高額になりがち。結果として簡易フィルム包装などに頼る悪循環が生じている。
2. 香料:無香料の選択肢不足
- 多様な肌質への配慮不足:スキンケアに強い香りは不要と考えるユーザーが多く、香料による肌トラブルや体調不良を抱える人にとって購入不可の要因となる。
- 解決策:香りを好む既存顧客向けを残しつつ、同一処方の「無香料版」を並行展開することが推奨される。
3. エタノール:安易な高濃度配合
- ユーザーニーズとの乖離:敏感肌層が最も避けたい成分の1つであるにもかかわらず、安定化や清涼感の演出のために全成分の上位に配合されるケースが多い。
- 代替原料の活用:エタノールに頼らない処方設計が可能であるため、消費者の安心感を重視した設計への転換が求められる。
4. 保湿感:過剰なしっとり偏重
- さっぱりタイプの不足:高保湿や「とてもしっとり」ばかりが重視され、皮脂トラブルを抱える肌質や男性ユーザーに適したさらっとした使用感が少ない。
- 成分の工夫:グリセリンや増粘ポリマーによる過度なとろみを見直し、BGなどをベースにしたベタつかない選択肢の拡充が必要。
5. 法律(薬機法):厳しすぎる広告表現規制
- 試験データの開示制限:継続使用の有効性データがあっても保証表現とみなされ公表できず、製品の良さが消費者に伝わりにくい。
- 公平性の課題:海外ブランドの過激な広告が見過ごされる一方で、国内メーカーへの厳格な規制が足枷となっている。
6. 価格設定:高級ラインの高止まり
- 普及価格帯への展開不足:独自技術や優れた成分が1万円以上の高価格帯に留まりがちである。
- セカンドブランドの強化:優れた成分をプチプラや中価格帯に落とし込み、時代に見合った価格設計を行うことが望まれる。
7. マーケティング:開発部門との乖離と時代錯誤な施策
- 理解度のギャップ:研究開発部門の高度な技術をマーケティング部門が咀嚼しきれず、オノマトペやイメージ頼みの広告になってしまっている。
- PR施策の見直し:既存の愛用者を軽視したインフルエンサー偏重の施策など、現代の消費感覚からズレたプロモーションの改善が必要。
