Gowid キム・ハンギ代表が語る投資・就職・起業の共通原理:「時間とお金は同じ財である」

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概要

スタートアップ向け法人カードで知られるフィンテック企業Gowid(ゴーウィド)のキム・ハンギ代表がイオソジェのインタビューに出演し、投資家から起業家になるまでの道のりを語った。彼は株式トレーディング教育会社の創業、証券会社での営業、アナリストを経て、現在Gowidを率いている。インタビューを貫く問いはこうだ。投資がうまくいく原理と起業がうまくいく原理は、どうつながっているのか。キム代表は、両者は似ているどころか事実上同じ行為だと考えている。就職も含め、三つとも一つの企業に何かを賭ける意思決定だというのだ。

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損失から始まった株式投資、IMF危機のさなかに立ち上げたトレーディング教育会社

キム代表が金融の世界に足を踏み入れたきっかけは、お金を稼ぎたいという単純な動機だった。大学2年生のとき、アルバイトで稼いだお金で株式投資を始めたが、5〜6年にわたって損失を出し続けた。損をしては反省し、また投資するということを繰り返したと彼は語る。

1997年にIMF通貨危機が起き、就職が難しくなると、彼は株式をもっときちんとやってみようと考え、株式トレーディング教育会社を設立した。当時27歳ごろだった。彼によれば「100億ウォンくらい」の規模を経て30歳で会社を売却し、その後大宇証券に入社して支店でリテール営業を始めた。

リテール営業では年収10億ウォン以上を得ていたという。彼は自らの働き方をこう説明する。与えられた仕事で、社会的な基準で1位と認められるまで打ち込むのだという。

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酒ではなく「宿題」で勝った法人営業

リテールから法人営業へ移ったきっかけは息子の誕生だった。このまま年を取れば、息子は父親の職業を「投資カウンセラー」と書くのだろうなと思い、お金よりも立派な仕事をしてみたくなったと彼は振り返る。

法人営業とは、証券会社が資産運用会社のファンドマネージャーを相手に行う営業だ。キム代表によれば、注文の規模は少なくとも100億ウォン、多ければ1兆ウォンに達し、酒の席も多い世界だという。ところが彼は体質的に酒もたばこもできない。そこで、酒を飲まないという点と誠実さという自分の条件を組み合わせて、1位になる方法を考えた。

最初の試みは、ファンドマネージャーの企業訪問に同行することだった。当時、ファンドマネージャーたちは法人ブローカーをやや見下すような雰囲気があった。彼は企業のIR担当者の説明を一緒に聞かせてほしいと頼み、何度か冷たくあしらわれた。しかし関係が近くなるにつれ、同席が許されるようになった。

そんな中で彼は、ファンドマネージャーたちが訪問後の夜に休むこともできず会社に戻っていく姿を目にした。翌朝の会議で訪問内容を発表しなければならなかったからだ。キム代表はこれをチャンスと捉えた。自分は酒も飲まないし夜にやることもないので、その宿題を代わりにまとめ、夜のうちにファンドマネージャーたちに届けたのだ。インタビュアーはこれを「顧客の問題を解決したということ」とまとめた。

このやり方は営業に大いに役立った。時間が経つと、マネージャーたちの間で、アナリストが書いたレポートよりも彼の話のほうがよく当たるという評判が広まり始めた。

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アナリストへの転身とベストアナリスト

こうした評判が広まると、ある大手証券会社の社長が直接訪ねてきた。ある運用会社の代表が彼のことを話していたと言い、今やっている仕事は事実上アナリストの仕事なのだから転身する気はないかと尋ねたという。悩んだ末、彼はアナリストとして働き始めた。

キム代表は、デビューから3カ月で韓国経済新聞と毎日経済新聞のアナリスト評価でいずれも1位になったと語る。本人はこれを運が良かったと表現した。その後3〜4年にわたってベストアナリストの座を譲らなかったと付け加えた。

5:24

起業のきっかけ:歴史が変わる分岐点で偉大な企業が生まれる

キム代表は30歳ごろから、ヘッジファンド運用会社を立ち上げて創業者になるという目標を持っていた。約10年の努力の末、その目標を達成した。その後Gowidを買収して起業するに至った背景として、彼は一つの信念を挙げる。歴史が変わるたびに偉大な企業が生まれるものであり、自分は金融の歴史が完全に変わる分岐点に立っていると判断したというのだ。

彼の論理はこうだ。金融とは、お金が必要なところに金利をつけてお金を融通する行為である。この定義は数千年の間変わっておらず、変わるのはほぼすべて技術だ。彼は通信を例に挙げる。人はもともと話をしたがるものだ。それを電話で実現したベルが40年間最大の企業だった。韓国では、最も気軽に会話できるようにしたカカオトークが国内最大級の企業の仲間入りを果たすことができた。両社とも、変わらない人間の基本的な欲求を新しい技術で最も便利にしたというのが彼の説明だ。

この枠組みを金融に当てはめると、変わったのは「お金が必要なところ」だ。キム代表は、お金を必要とする企業がインターネットベースの革新企業に変わったと見ている。こうした企業の工場はオンラインにある。銀行は担保があるかと尋ねるが、革新企業は建物をバックエンドに建てている。その結果、彼らは金融の95%以上を占める融資を利用できず、最も小さな市場であるベンチャーキャピタルだけが彼らを助けることができた。

彼は、米国のトップ100企業のうち80社ほどがこうした企業だと言う。時代は変わったのに、金融は依然として産業革命期の企業にしかお金を出せない構造だというのだ。そこで彼は、技術によってこうした企業にお金が流れるようにできないだろうかと問いかけた。つくれそうだという判断が立ち、Gowidを始めた。

個人的な理由も二つ挙げた。第一に、20年近く同じ仕事をしてきて飽きていた。第二に、投資は自分が人より少しうまくても、もっとうまい人がいて、結局は「似たり寄ったり」だ。一方、自分が研究したこの機会は、成功すれば当代最大の企業になり得る機会だと考えた。

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法人も「人」である:リアルタイム財務データというアイデア

Gowidが何を解決するのかを説明するにあたり、キム代表は世の中には2種類の「人間」がいると言う。自然人と、法的な人間である法人だ。彼は両者が事実上同じだと考えている。個人の収入は法人の売上であり、個人の支出は法人の費用だ。個人がマンションを財産と呼ぶように、法人はそれを資産と呼ぶだけだ。長年の投資経験のおかげで、彼は自然人よりも法人のほうをはるかによく理解していたと語る。

出発点は、知り合いの後輩たちに任せた業務委託だった。アイデアはこうだった。法人も共同認証書一つを預けるだけで、すべての銀行の口座履歴を取り込み、リアルタイムのキャッシュフロー表をつくれるのではないか。そうすれば通帳の履歴を見せ、金利を比較してより良い金融商品を勧めることもできるだろう。

しかし彼は、これが非常に難しい仕事だと知ることになる。彼の説明によれば、政府は個人に対しては、勤労所得税を差し引いた後にそのお金が何に使われるかには関心がない。法人は違う。売上と費用があり、費用が適切に使われたかを判断したうえで、残った利益に単一税率の法人税を課す。そのため会計ルールが重要になる。入ってきたお金が営業キャッシュフローなのか、投資キャッシュフローなのか、財務キャッシュフローなのか、売上なのか支出なのかを分類しなければならない。彼は、このマッピング作業には4,000以上のアルゴリズムを動かす必要があると知ったと語る。

それでもつくれるかどうかを確かめるため、会計士6人とデータアナリスト6人を率いて6カ月間研究した。結論は「つくれる」だった。

彼がこの問題に見出した核心的な機会は、財務諸表のタイムラグだ。2025年の財務諸表は2026年4月になってようやく出てくる。そのため2026年1月には2025年の財務諸表すら存在しない。金融機関は2024年の財務諸表を見て、その企業が13カ月間どう回っていたのかを知らないまま判断しなければならない。インタビュアーが「ほぼ2年前のデータ」と言うと、キム代表は、技術でこの盲点を解決すれば市場を独占できるというのがアイデアだったと答えた。

彼はこの過程で途方もない失敗を経験し、多くの投資をしなければならなかったと語る。最終的にリアルタイムの財務データをつくることができ、それをもとに担保も資産もないスタートアップに法人カードを提供した。彼は、法人カードは与信専門金融業法の適用を受ける商品であり、本質は45日間の無利子短期融資だと説明する。つまりGowidがやったことは、スタートアップに45日間の無利子短期融資を提供したことだという説明だ。

既存の金融機関との違いを、彼はこうまとめる。既存の機関は1年前のデータを持ってきて処理していた。Gowidは同じデータを見ながらも、何とかして前日時点で生成するアルゴリズムをつくった。そうして時間を1年以上前倒しし、時間の流れの中で企業を理解するやり方でリスクを負った。

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カード会社の説得:限度額100億に保証金100億

Gowidはカード会社ではなくフィンテック企業だ。実際にカードを発行する主体は別にある。キム代表自身は巨大な市場になると確信していたが、カード会社の見方は違ったと彼は伝える。大企業を一つ攻略すれば済むのに、なぜ小さな企業にカードを出さなければならないのか、そしてそこで生じるリスクを負えるのか、というものだった。

小さな会社であるGowidがこの市場をやりたいと訪ねてくると、カード会社は当初、100億ウォンの限度額を与える代わりに100億ウォンの保証金を求めた。まったく信用していなかったため、返済できなければ限度額分をGowidがすべて弁済せよという条件だった。Gowidはそれでも成長する市場だと信じ、そのお金を支払って限度額を得た。

5〜6年が経ち、成果を証明するにつれて条件は変わった。キム代表は、今ではGowidが支払った額よりもはるかに大きな倍率の限度額を受ける形に変わったと語る(字幕上では「20倍から2倍まで」と表記されており、正確な倍率は不明である)。現在の顧客企業は約4,000社だ。

以前のインタビューで言及された「連帯保証」について尋ねられると、彼は今も同じ構造だと答えた。Gowidはカード会社にリスク管理システムを販売している。貸し倒れが発生すると、その債権の一定部分を買い取り、カード会社のリスクを最小化する。彼は、Gowidの昨年の売上が約1,400億ウォン、利益が約30億ウォンだったと明かした。

15:20

3度のリストラと「設計図としての会社」

インタビュアーは、プロダクトが6つあったうち4つを畳んだことなど、起業家として経験した浮き沈みについて尋ねた。キム代表は、Gowidという仕事は自分にとってあまりにも馴染みのないものだったと打ち明ける。開発者、プランナー、UX人材を採用しなければならず、苦労が多かった。大切なメンバーの50%以上を送り出すリストラを3度以上行ったと彼は語る。その過程を経て、ようやく自分の道を見つけることができたというのだ。

彼は、起業から5年ほど経ってようやく初めて分かったことがあると言う。Gowidの求める人物像とは何か、Gowidが大切にするコアバリューは何か、どんな人がGowidに合っていて活躍できるのか、ということだった。

実力が少しずつ伸びるにつれ、今は会社を完全な「設計モデル」として組み立てているという。ファネルをすべて設計し、あらゆるものが測定される構造をつくるやり方だ。彼は、事業は本質的に工場のラインに近い設計図を持つようになると考えている。各工程が適切なタイミングで本来の性能を発揮してこそ次の段階に進み、品質が保たれるということに気づいたという。そのため最近は、日々ディテールにわたる設計をつくることに多くの力を注いでいると語った。

17:03

就職・投資・起業は同じ行為である

インタビュアーが、株でうまくいくようになった過程と起業でうまくいくようになった過程に共通点はあるかと尋ねると、キム代表は、共通点があるどころか同一のものだと答えた。

その根拠は「時は金なり」という観点だ。彼は、私たちがお金を使う行為の大半は時間を買うためのものだと考えている。ビジネスクラスに乗るのも、時間をより効率的に使うためだ。この観点から見ると、三つの行為はこう整理される。起業は時間とお金の両方を賭けることであり、投資はお金だけを賭けることであり、就職は時間だけを賭けることだ。結論は、その会社がうまくいってこそ皆がお金を稼げるということだ。

この考えは、Gowidの採用と組織運営にそのまま反映されている。キム代表によれば、Gowidは面接に来る人を投資家として扱い、IR資料まで送る。最も大切な時間を投資しようとしているのに、この会社のアップサイドが大きいと信じているのかを問うのだ。信じているなら、来て全力を尽くしてほしいという意味だという。

彼は特に若い人たちにこの点を強調する。若い人の時間の価値が100だとすれば、持っているお金は0.1にも満たない。それなのに0.1を賭けるときは熱心に勉強するのに、100を賭けるときは企業研究もしないというのだ。彼は、時間を賭けてストックオプションで大成功を収めた人は多いと言う。そのうえで、就職する際に自分の全財産を投資しているという認識がまったくない人は、他人が良いと言えば買い、悪いと言えば売る投資家と同じだと批判する。そんな人がお金を稼げる確率があるだろうか、というわけだ。

メンバーも全員投資家として扱う。Gowidのすべてのデータは公開されており、毎月の業績と、何が良くて何が悪かったのかを共有する。キム代表は、その密度は外部の投資家に送る月次アップデートの10倍ほどだと語る。そう扱ってこそメンバーが主体的な人になる、というのが彼の理由だ。

19:36

テーマ株のような起業、全集中投資としての就職

起業と投資が同じだという主張を、彼は「先取り」の観点からも説明する。起業家とは、これからうまくいく事業を他人より先に一人で懸命に取り組み、「こうなるんだ」を生み出す人だ。彼はOpenAIを例に挙げ、AIが注目された今になって始めたのではなく、前もって一人で取り組んできたのだと言う。誰も知らないうちに株をたくさん買っておき、上がったら儲けを得る投資家と何ら変わらないというのだ。

反対の例として、彼はテーマ株投資を挙げる。半導体が注目されれば後追いで買うような投資だ。彼は、そうしたやり方で起業する人たちは社名の最後に「AI」を付けると皮肉る。結局は同じようにうまくいかないというのだ。動画の冒頭でも彼は、投資ではそんなやり方をしてはいけないと分かっているのに、なぜ事業ではそうするのかと問いかけている。

彼が視聴者に特に考えてみてほしいと強調したのは、分散できるかどうかの違いだ。投資は10あれば1ずつ分けてでもできる。一方、就職は「全集中投資」だ。だからこそ、自分の全財産を投資するように慎重に、徹底的に勉強したうえで決めなければならないと語る。

彼のまとめはこうだ。時間とお金は同一の財である。だから時間を投資すること、お金を投資すること、その両方を投資することは、いずれも同じく重要な意思決定だ。今は良くないが、これからはるかに良くなるものに自分のすべてを賭けること、それが三つのケースすべてに共通する成功の仕方だと彼は語る。

20:58

Gowidの必読書と100回読んだ『PRINCIPLES』

インタビュアーが、長期的な構造を見る視点をどこで得たのか、勧めたい本はあるかと尋ねると、キム代表はGowid入社者の必読書3冊を紹介した。レイ・ダリオの『PRINCIPLES』、アマゾンのやり方を扱った『アマゾンの最強の働き方』、そして『Winning on Purpose』だ。職種別の必読書も別にある。財務チームは『破天荒な経営者たち』を必ず読まなければならず、マーケティングチームにも指定のマーケティング本がある。

彼は『PRINCIPLES』を50回を超えて100回ほど読んだと語る。本を読むことは著者と対話することであり、読む人のレベルが低ければ、著者がどれだけ多くのことを語っても理解できないというのが彼の考えだ。そのため彼は、同じ本を100回繰り返し読んだのではなく、100冊の別々の本を読んだようなものだと表現する。自分が成長するたびに著者の言葉が一言ずつより理解でき、その次の文が目に入ってきた。それ以前は、良い話だとそのまま読み流していた部分だった。

22:36

レベルに合った本、失敗するための読書

この経験から彼が導き出した読書法の第一の原則は、自分のレベルに合った本を読むことだ。彼は、『PRINCIPLES』は社会人になりたての人には難しすぎる本なので、あえて読む必要はないと考えている。

自分の場合、金持ちになろうと決めた瞬間から、タイトルに「お金」「金持ち」が入った本を手当たり次第に読んだ。そのうち7割ほどは嘘だったと彼は考えている。お金を稼いだことのない人が、お金を稼ぐために書いた本が多かったというのだ。

それでも彼は、若いうちはそうした本のほうがはるかに役に立つと言う。そうした著者は、本当にお金を稼げるかのように具体的な実行方法を教えてくれる。それを真似して失敗するほうがはるかに効率的だというのだ。インタビュアーが「失敗のための読書」と言うと、彼は、そうすることで「こうしてはいけないんだ」と学ぶことになると答えた。一方、成功した人は抽象的で含みのある言い方をするので、真似することすらできない。

彼は自転車のたとえを挙げる。自転車をうまく乗れるようになるには、三輪車や二輪車に乗って転びながら学ばなければならない。そうしてこそ、最高レベルの人が言っていることの意味が分かる。成功した人の一言を理解するには、結局その下の段階をすべて経て上っていくしかないというのだ。だからこそ、目の前に現れることに取り組みながら失敗と成功を繰り返すほうがいいと彼は語る。

立派な人たちが勧める本はつまらないことが多い、と彼は付け加える。結局はそうした本がすべてではあるが、若いうちは実行の感覚をより刺激する本をたくさん読むことが大切だというのだ。そうして読んで失敗してみた後で基本に立ち返り、『PRINCIPLES』のような本を読めば、そのときようやく何かが見え始める、というのが彼の説明だ。

インタビューはここで第1部を終える。司会者は第2部で、どうすれば起業の本質を見失わずにいられるのかについてさらに語ると予告した。