墓じまいは「片付け」ではなく、自分のルーツを考えること:泰丘良玄住職に聞く進め方と家族の話し合い
lumily親のお墓を将来どうするのか。最近よく聞く「墓じまい」とは何をすることで、しないと何が困るのか。親にはどう切り出せばよいのか。ライフスタイルメディア「lumily」の愛沢えみりが、臨済宗妙心寺派泰岳寺の住職・泰丘良玄氏に話を聞いた。
泰丘氏の立場ははっきりしている。墓じまいは親不孝ではなく、親や先祖のことを考える行為である。避けるべきなのは、話し合わないまま一人で決めることと、お墓を放置することだ。そのために、親が元気なうちに家族で話し合い、早い段階でお寺にも相談してほしいと繰り返し語った。
理工学部出身の住職が仏教を「論理的」だと感じた理由
泰丘氏はお寺に生まれ育った「寺の子」だ。ただ、お寺が遊び場だったため、仏教やお寺を特別なものとして信じる気持ちはあまりなかったという。読書が苦手で、答えが一つに定まる数学や物理が好きだったことから、慶應義塾大学の理工学部に進んだ。在学中は「IT革命」と呼ばれた時期で、コンピューターに注目が集まっていた。本人の言葉では「あれよあれよとそちらに流され」、お寺や仏教のことを考えない学生生活を送った。
それでも寺の長男として継ぐ必要があり、当時は正直なところ嫌々ながら仏教を学びに行き、修行道場に入った。そこで初めて、仏教や禅がこれほど論理的に説かれているのか、こんなに面白く良いものだったのかと気づかされたという。「なぜ」を突き詰めていった先に教えがあるため、理系の自分とは親和性が高いと泰丘氏は感じている。
現在は企業などで禅やマインドフルネスの講演も行っている。きっかけは、仏教がお寺に行かなければ聞けないこと、行っても僧侶は敷居が高くて話しにくいと思われていることへの違和感だった。一昔前まではお寺で僧侶に話を聞いてもらうのは普通だったが、いつの間にか距離ができてしまったと泰丘氏は見ている。本来、僧侶は人に寄り添う存在であり、自分たちの側から降りていくべきだという。仏教は亡くなってからお世話になるものではなく、生きている間の心の健康につながる教えだと考えている。だからこそ、生きづらさやストレスを抱える若い世代に知ってほしいと話した。欧米では「ZEN」が注目され、訪日客が日本の仏教に感心することも多いという。
「先祖代々の墓」は明治以降の形
日本にはなぜお墓を持つ文化があるのか。泰丘氏はまず、お墓は亡くなった人を弔う場所だと説明する。日本では火葬が多いため、火葬後の遺骨を納めるのがお墓である。
今では一般的な「先祖代々の墓」について、泰丘氏はその歴史はそれほど長くないと述べる。明治以降、家制度が確立されるのと同時にこの形も定着したと言われており、それ以前は土にそのまま埋葬するのが標準だったという。日本のお墓は古来から変わらない絶対的な伝統ではなく、その時代の家族の形に合わせて変化してきたものだ、というのが泰丘氏の見方である。だから「絶対に守らなければならない」ものでもないという。
海外については、個人ごとのお墓が多いのではないかと泰丘氏は話す。日本は土地が限られているため、家族が一緒に入るお墓が標準になった。一方、アメリカのように国土が広い国では一人ひとりにお墓を建てる場所がある。そうした形であれば、墓じまいをする必要性は少ないかもしれないという。
「墓じまい」という言葉を耳にする機会が増えたのはここ数年のことだと泰丘氏は見ている。お盆や正月の時期に、情報番組が取り上げるようになったことが大きいという。
墓じまいとは何をすることか
泰丘氏によれば、墓じまいとは今あるお墓の墓石を解体・撤去して更地に戻し、お墓の管理者やお寺に使用権を返すことである。お墓を建てるときは土地を買っているわけではない。霊園やお寺が持つ土地の「使用権」を買って建てている。そのため、しまうときは更地にして使用権を返すことになる。
ここで大事なのは、お墓の中に眠っている遺骨を別の場所に移す必要があることだ。遺骨の引っ越しを「改葬」と呼ぶ。墓じまいと改葬はワンセットであり、お墓をきれいにするのは工程の一つにすぎないと泰丘氏は強調する。どんな理由があっても、親や祖父母を弔う場所は必ず必要になる。そのため、眠る場所をどこへ移すのかも同時に決めなければならない。
墓じまいが増えている理由:家族の形が変わった
増えている一番の理由について、泰丘氏は「家族のあり方が変わったこと」を挙げる。かつては長男が家を継ぎ、お墓も代々継いでいく仕組みだった。しかし今は、結婚しない人も子どもがいない人も普通にいるし、娘だけの家庭も当たり前にある。家を代々継ぐ仕組みが変われば、お墓を継ぐ仕組みも変えざるを得ない。
具体的には、子どもが遠方に住んでいて地方のお墓を物理的に守れない、そもそも子どもがいなくて後を見てくれる人がいない、というケースが圧倒的に増えているという。そのため、代々のお墓をしまって子どもの近くに移したり、「永代供養」のお墓にすべてを任せたりする選択が増えている。
娘がお墓を継ぐことにはまったく問題がないと泰丘氏は言う。ただ、結婚すると夫の実家のお墓に入ることが多い。その結果、自分の実家のお墓をしまう人もいれば、両方を管理する人もいる。一方を閉じて片方だけを見る形もある。また、遺骨を分ける「分骨」もでき、遠くと近くの両方に置くことも可能だ。昔は家制度が強く「長男が継いで当たり前」と言われたが、今はそれぞれが選択してお墓を選ぶ時代になった、と泰丘氏はまとめた。
しないまま放置すると何が起きるか
墓じまいをしないまま誰も管理しなくなると、お墓は放置される。草が生えて荒れ、自分の区画だけでなく隣のお墓にまで侵食して迷惑をかけかねない。さらに、霊園や墓地は管理費を受け取って運営しているため、管理費が滞納されると管理そのものができなくなり、お墓が荒れていく。泰丘氏は、墓じまいされないまま放置されることがお寺側から見ても一番のリスクだと話す。
実際、連絡が取れず、誰が面倒を見ているのか分からないお墓は出てきている。その場合、霊園の管理会社やお寺が整理せざるを得なくなる。最終的には霊園やお寺が費用を負担して解体・撤去することになるため、家族の間で事前に決めておいてほしいという。お墓や墓石が放置される状況は全国的な問題になっている、と泰丘氏は述べた。
お墓参りの頻度と「命のルーツ」
お墓参りの頻度について、泰丘氏は「少し無理をするぐらいがちょうどいい」と答えた。少し無理をするから記憶に残り、行ってよかったと思える。時期としてはお盆やお彼岸、年末、正月が多い。ただし頻度は、その人とどれだけ深い関係があったかによる。実家に帰る頻度がお世話になった度合いに比例するのと同じだという。
管理されていないお墓を見ると「かわいそう」だと泰丘氏は言う。人は親から生まれ、その親は祖父母から生まれている。命のルーツは必ずお墓にあり、そのルーツを大事にするかどうかは、今を生きる自分につながる。お墓を考えることは自分のルーツを考えることであり、それは今の自分を考えることでもある、というのが泰丘氏の考えだ。
20代や30代では親がまだ元気なことが多く、そうした場面に立ち会う機会はなかなかない。祖父母や親が亡くなって初めて、命のルーツが失われるとはこういうことかと実感する。子どもの頃に世話になったことや言われたことを思い出す場所がお墓であり、そこで今の自分の行いを振り返り、改めようと思えることが大切だという。その機会を失わないためにも、必要なら墓じまいと改葬をして、自分を見つめる場所を大事にしてほしいと泰丘氏は語った。
改葬は約10年で倍増、10人に1人が関わる計算
増加の規模について、泰丘氏は厚生労働省の統計を挙げた。改葬の件数は2024年度で17万6000件余りで、過去最多を更新し続けているという。この10年ほどで約1.9倍になっており、「ほぼ倍増と言っても過言ではない」と述べた。
泰丘氏の計算では、亡くなる人100人あたりおよそ10件の改葬が起きている。つまり亡くなる人の10人に1人がお墓の引っ越しや墓じまいに関わっていることになり、もはや特別な人がすることではなく、ごく当たり前の選択肢になっているという。
親が元気なうちに、どう切り出すか
墓じまいを考えるタイミングは、実際には親が亡くなったときが多い。しかしお寺側からすると、それでは遅いと泰丘氏は言う。生前に話して決めておくことは、本人の意思を実現することにもつながる。
まだ亡くなってもいない人に死後の話をするのは繊細な問題だ。泰丘氏が勧めるのは、「どこに眠りたいのか」「私たちはどこでお参りしたらいいのか」と、次の世代がどう守っていけばよいかを尋ねる形の聞き方である。そう聞けば、今住んでいる土地に愛着があるからこの近くがいい、世話になっているお寺や墓地がある、といった本人の意思が出てくるはずだという。その際、「私たちがお参りしたいから、大事にしたいから聞いている」という思いを伝えれば、親は安心するだろうと泰丘氏は話した。
若い世代の考え方が変わったのかという問いには、世代の問題ではないと答えた。若い人でも親や先祖を大事にしている人はたくさんいる。変わったのはお墓の形であって、思いは変わっていないのではないかという。墓じまいは決して悪いことではなく、放置して何もしないほうがよほど悪い、というのが泰丘氏の考えである。
墓じまいの手順
墓じまいを決めた場合の流れを、泰丘氏は次のように説明した。
- 家族で相談する。本人や兄弟としっかり話し、親族の合意で決める。
- 今のお墓の管理者やお寺に相談する。「家族が遠方にいて管理が難しいがどうしたらいいか」といった形でよい。
- 遺骨の移し先を決め、そこで「受入証明書」を発行してもらう。
- お墓がある市区町村に「改葬許可」を申請する。今の墓地の「埋葬証明」と新しい移し先の「受入証明」を出すと「改葬許可証」が発行され、これを持って改葬する。
- 「閉眼供養」を行う。「魂抜き」「性根抜き」とも呼ばれ、これまで遺骨を納めてきたお墓に感謝を表すお参りで、お寺や僧侶に読経を頼む。
- 墓石を撤去して更地にし、使用権を返す。
- 新しい納骨先に遺骨を納め、読経してもらう。これで改葬が終わる。
かかる日数については、時間に余裕を持ったほうがよいとだけ述べた。特に相談の段階を飛ばすと揉めることになるため、親族の合意と、お寺や霊園との合意をしっかり得ることが大事だという。
お寺にお墓がある場合は「檀家付き合い」がある。年に一度の供養や法事の依頼といった関係が、墓じまいによってなくなる。そのため、住職や僧侶に「墓じまいをしてもいいか」と相談し、合意を得る必要があると泰丘氏は話した。
離檀料と費用の目安
ここで話題になったのが、ニュースで報じられた「離檀料700万円を請求された」という事例だ。泰丘氏はこの金額について、個人としては逸脱していると感じると述べた。一方で、お寺にはお墓を守ってきた歴史があり、それにはお金もかかる。そのため、離檀料というよりは、これまでの感謝を込めて「お布施」として包むことはよくあるという。泰丘氏の感覚では、法要と同程度の3万〜5万円、多く見積もっても20万円くらいだ。なお、泰丘氏の寺では離檀料は取っておらず、お墓をきれいにする費用と閉眼供養のお布施のみだという。いずれにしても、しっかり相談してほしいとのことだった。
墓石の撤去費用は、1平方メートルあたり10万〜20万円が相場だと泰丘氏は見ている。全体の費用は、調査によれば50万円以内に収まるケースが4割ほどだという。これに新しい納骨先の費用と閉眼供養のお布施が加わる、というイメージを持っておくとよいとのことだった。
樹木葬・納骨堂・散骨・合祀墓、そして「永代供養」
改葬先の種類も増えている。泰丘氏が挙げたのは次の四つである。
- 樹木葬:墓石の代わりに木や草花を墓標とする形で、木が多い。大きな木の周りに納骨スペースがあり、土に還っていくイメージ。
- 納骨堂:屋内のロッカーのようなスペースに遺骨を納める施設で、「お骨のマンション」のようなもの。
- 散骨:海や山に遺骨をまく。
- 合祀・合同墓:個別ではなく、他の人たちと一緒に一つの場所に納める形。
泰丘氏が区別すべきだと強調したのが「永代供養」である。これは墓の形式の一つではない。継ぐ人がいなくても、お寺や霊園が責任を持って管理・供養し続けるという約束、あるいは仕組みのことだ。そのため「永代供養付きの樹木葬」「永代供養付きの合祀墓」「永代供養付きの納骨堂」のように組み合わせて考える必要があるという。子どもがいない人や独身の人が、自分の分の永代供養料を事前に納めて任せるケースが増えている。永代供養を付けない樹木葬や納骨堂もあるが、多くは永代供養付きだという。
最も選ばれているのは永代供養付きの樹木葬ではないか、と泰丘氏は話す。新しくお墓を求める人のおよそ半分弱が樹木葬を選んでいるとも言われているという。理由として泰丘氏は三つを挙げた。継ぐ人がいなくてもよいこと、費用が手頃なこと、そして自然に還るというイメージが安心感につながることである。
費用は地域や場所によるとしたうえで、泰丘氏は平均的な目安を示した。一般的な墓石のお墓を建てるには150万円ほど、樹木葬は70万円弱、納骨堂は80万円ほど、合祀・合同墓は数万円から十数万円に収まることが多いという。ただし見落としやすいのが維持管理費だ。一般のお墓では毎年管理費がかかり続ける。永代供養では最初にまとめて納める形のため、管理費がかからないタイプが多い。初期費用の安さだけでなく、その後払い続ける必要があるか、きちんと管理してもらえるかまで含めて比べてほしいと泰丘氏は話した。
墓じまいは親不孝か、「子どもに迷惑をかけたくない」への答え
墓じまいを親不孝だと感じる人もいる。泰丘氏はこれをはっきり否定した。親がどこに入りたいかを考えるのは、親のことを考えている行為である。考えないほうがむしろ不幸だという。
さらに泰丘氏は、仏教の「諸行無常」を持ち出した。常なるものはないという教えはお墓にも当てはまり、お墓の歴史は移り変わりの歴史だった。今はその変革期にあり、形が変わっていく時代である。それをしっかり考えることが、むしろ親孝行になると泰丘氏は述べた。
泰丘氏がよく受ける相談に、親世代からの「子どもに迷惑をかけたくない」というものがある。これに対して泰丘氏は、人は誰にも迷惑をかけずに生きることはできず、亡くなるときには必ず誰かの世話になる、とまず前提を示す。そのうえで、親が亡くなったときに迷惑だと思う子どもはいないと思う、と語った。命というもっとも大事なものを、無償で親からもらっているからだ。負担をかけたくないなら、永代供養料などを残しておき、「何かあったらこれを頼むね」と伝える。それが親心だという。子どもの側は、育ててもらった期間くらいは面倒を見ようと思うものだ。泰丘氏自身も、学生時代まで20数年育ててもらったので、親が亡くなったら20数年はお墓の面倒を見ようと思う、と話した。親世代は子どもを信じ、子ども世代は親を信じて、お互いが「おかげさま」の心を持てばうまくいく、というのが泰丘氏の考えである。
家族のトラブルは「感情を事実で整理する」
家族間で起きやすいトラブルとして、泰丘氏はまず、相談なしに一人で進めてしまうことを挙げた。家族が遠方に住んでいると起きやすい。良かれと思って手続きを進めた人が、後から兄弟に「なぜ勝手に決めたのか」「聞いていない」と責められる。ほかに多いのは、費用を誰が負担するかの押し付け合いと、「ご先祖様に申し訳ない」といった感情のぶつかり合いだという。
意見が分かれたときにどう決めるか。泰丘氏の答えは「感情を事実で整理すること」だった。「かわいそう」という気持ちは大事にしつつ、維持費はいくらか、誰が管理できるのか、継ぐ人はいるのか、といった事実を紙に書き出し、現実的な相談に変えていく。この順番を間違えると、「現実的な話ばかりするのはかわいそうだと思っていないからだ」という感情の衝突になり、ゴールが見えなくなるという。正解がないことだからこそ、誰が正しいかではなく、皆が納得できる形を探すことが大事だと泰丘氏は述べた。
お寺との関係についても同じことが言えるという。長く付き合ってきたお寺と別れるのは人と人が別れる話であり、片方の意見だけで進めてはいけない。全員で情報を共有し、双方が納得する必要がある。
決める前に、お寺に相談してほしい
泰丘氏が繰り返し求めたのは、早い段階での僧侶への相談だった。兄弟だけで話すと感情的にぶつかり、まとまる話もまとまらないことがある。そこに第三者として僧侶が入れば、緩衝材になってうまく話が進む場合もあるという。
お寺側にとって一番寂しいのは、すでに決めた状態で来られることだと泰丘氏は言う。これまでの付き合いがあったのに、なぜ勝手に決めてしまったのかと感じてしまうからだ。愛沢が「家族で決めたことを伝えに行くものだと思っていた」と話すと、泰丘氏はその手前の段階で来てほしいと答えた。若い世代から相談を受けると、ちゃんと考えてくれていると感じてうれしいという。自身も40代であり、同世代や20代・30代からの相談なら喜んで時間を作ると話した。こうした話をすれば、親は子どもが考えてくれていると感じ、子どもは親のことを知れて、絆も深まるという。
今日からできること:お墓と菩提寺を知る
最後に、20〜40代の視聴者が親の元気なうちにすべきことを尋ねられた。泰丘氏は、自分の家のお墓がどこにあるのか、先祖がどのお寺(菩提寺)の世話になっているのかを親に聞いて知っておいてほしいと答えた。そこから、自分はどうお墓を守れるか、親や祖父母をどこで供養できるかを考えてほしいという。それが自分のルーツを考えるきっかけになり、今を生きる活力や安らかな心にもつながると泰丘氏は話した。
ルーツをたどること自体も面白いと泰丘氏は言う。親や祖父母がどこで生まれ、どんな地域で暮らしてきたのかを知ると、自分の好みとの共通点が見つかることもある。最終的にはそれが墓じまいやお墓を考えるきっかけにもなる。
菩提寺を知る意味として、泰丘氏は宗派の違いも挙げた。仏教には宗派ごとに違う教えがある。泰丘氏はこれを登山にたとえた。安らかな心を実現するという頂上は同じだが、ルートが違う。ロッククライミングのように崖でも最短で登りたい人もいれば、バードウォッチングをしながら草花を見てゆっくり登りたい人もいる。泰丘氏の宗派では坐禅を行うという。違いを知ることで、どう親を見送りたいかという気持ちにもつながるという。
菩提寺や宗派が知られていない理由について、泰丘氏は時代の変化を挙げた。故郷を離れて都市部に出る人が増え、核家族化して親と一緒に住まなくなった。その結果、お寺の行事に参加する機会も、僧侶に会う機会も減った。良い悪いではなく仕方のないことであり、だからこそお寺の側からもっと働きかけたいと泰丘氏は話した。また、年を重ねると外ばかりに向いていた関心が自分自身や歩んできた道に向かうため、40代はそうしたことを考え始める時期かもしれないとも述べた。
「布教不足」と、生きるための仏教
収録の終わりに愛沢が、先祖を考える機会の必要性を改めて感じたと話すと、泰丘氏は「これは我々の布教不足でもある」と応じた。お寺から人々へのアプローチが圧倒的に足りず、教えが届いていない。今は葬式や法事のときだけ世話になるのが仏教になってしまっているが、本来は生きるための教えであり、どうすれば心安らかに、現代風に言えばストレスフリーに生きられるかを説くものだという。
泰丘氏は、仏教を始めたお釈迦様も約2500年前のインドに生まれた生身の人間だった点を、仏教の良さとして挙げた。神が人間や世界を創ったとする宗教とは異なり、一人の人間が「この世界とは何なのか」を突き詰めていった。その意味で、法則性を見つけていく科学と同じことをしている、と泰丘氏は語る。坐禅はヨガとルーツが共通する部分もあり、ヨガから坐禅に入る女性もいるという。
雑談では、Appleのスティーブ・ジョブズをはじめ世界の経営者が禅やマインドフルネスに傾倒し、iPhoneには禅の考え方が詰まっていると泰丘氏は話した。それを日本企業ではなくアメリカの企業が出したことが「悔しくてしょうがない」という。日本の文化や歴史、技術、精進料理や禅に通じる懐石料理など、日本人はすごいものを持っているのに、その価値を十分に生かせていない。そうした思いを語って、対談は締めくくられた。
慶應を卒業した後に修行されて僧侶に。
仏教ってすごく論理的で、どう生きたら心安らかにストレスフリーに生きられるか。
ちょっと人生観が変わりそう。
iPhoneなんて禅の教えばっかり。日本の企業が出せるはずだった。
樹木葬、納骨堂、散骨、合祀。新しくお墓を求める方の半分弱が、もう樹木葬を選んでると。
永代供養がある。管理してもらえるっていう。
自分の命のルーツがご先祖様。お墓を考えるっていうことは、今の自分を考える。
すごい大事な問題じゃないですか?
決して墓じまいは親不孝ではなくて。子供たちに迷惑をかけたくない。今はそれが結構全国的な問題になっていて、墓石が放置されてしまう。
家族の中でもトラブルって起きてしまうもの。離檀料、700万円請求。実際の流れや費用など。
こんにちは。愛沢えみりです。今回は墓じまいについてお話を伺います。皆さんは親のお墓、将来どうするか考えたことはありますか? 実は最近、墓じまいという言葉を耳にすることが増えています。一方で、そもそも墓じまいって何? 親にどう話せばいいのか、しないと何か困ることがあるのかなど、分からないことも多いと思います。
なので今回は、お墓は本当に必要なのか、墓じまいとは何なのか、家族で揉めないために今できることっていうのを伺っていきたいと思います。ゲストは泰丘良玄さんです。
よろしくお願いします。よろしくお願いいたします。なかなかちゃんとお話しする機会はないので。
それが我々側は実はすごく寂しくて。実は仏教とか、それこそ僧侶っていうのは人に寄り添う存在なので、ちょっとした悩みがあったら、それこそお寺に相談してほしいなと思いますし、多分一昔前までは、ちょっとお寺に行ってお坊さんに話を聞いてもらうっていうのが普通だったんですけど、なぜかいつの間にか敷居が高くなって。高いです。
なかなか話しづらいとか接しづらいってなっちゃったんですけど、本来はもっと我々が降りてきて、こうやって皆様に寄り添って悩みを聞く存在じゃなきゃいけないと僕は思ってます。
すごく今緊張するんですけれども、じゃあこの悩み、分からないことを普通に伺ってもいいんですか?
本当に気軽に聞いていただければ。
そうですか。ちょっと分からないことだらけなので、遠慮なく色々伺っていきたいと思います。泰丘さんは、なんと慶應義塾大学理工学部を卒業した後に修行されて、禅の僧侶と、異色のキャリアを持つ住職さん。
そうですね。私はお寺で生まれ育ったので、いわゆる寺の子なんですけれども、ただどうしてもお寺で生まれ育つと、仏教とかお寺のことをそんなに信じてないというか、身近すぎて。お寺が遊び場でしたしっていうところがあって。あとは私自身が、恥ずかしながら非常に読書が苦手で、本を読むのが好きじゃなかった。
逆に数学とか物理とか、答えが一つに定まるものっていうのがすごく好きで、得意だったっていうのもあったので、理工学部っていうところに進ませてもらって。ちょうど私が学生の時はIT革命とか言って、情報工学って、そのコンピューターがすごい注目されてたような時代だったので、ミーハーな私は、あれよあれよとそっちに流されて、お寺とか仏教のことを考えない学生生活を送ってた。
ただ、お寺の長男なんで、寺を継がなきゃいけないっていうところもあったので、正直申し上げますと、当時はもう嫌々、今度は仏教の方を学びに行って、修行道場にも入って。そこで改めて、仏教とか禅っていうのがこんなに、例えば論理的に説かれてるんだとか、こんなに面白いものだったんだな、いいものだったんだなっていうのを気づかされたっていう感じですね。今ではもちろん仏教大好きですし、一人でも多くの人に仏教とか禅を知ってもらいたいなと思って、こういう活動もしてるっていう流れなんです。
確かにキャリアだけでも、慶應義塾大学からお坊さんなんだって、ちょっと感じてしまったんですけども。
全然いらっしゃいますね。
ちょっと他のお坊さん方とは違うのかなっていうところでございますけど、紐解いていくと、実は仏教ってすごく論理的で、なぜ、なぜ、なぜっていうのを突き詰めていった先に、実は教えがあったりするので、すごく親和性は僕、高いと思ってて。そこが僕自身が本当に仏教が好きになったきっかけというか、部分ですね。
今、メディア活動でも禅、マインドフルネスに関する講演活動も多くされてるということで。
そうですね。さっきおっしゃっていただいた通り、どうしても仏教とかをお寺に行かないと聞けないとか、それこそお寺に行っても和尚さんはちょっと敷居が高くて話せないっていうのが、僕はすごく引っかかってまして。なので、私から企業さんであったりとか、そういう講演の場に出向いて、一人でも多くの人に仏教、禅を知ってもらいたいな。
例えば亡くなってからお世話になるのがお寺じゃなくて、生きている間に、心の健康っていうんですかね、メンタルケアであったりとか、そういったところにつながるのが実は仏教の教えにあるので、それを少しでも知ってもらいたいなと思って、そういう活動もしてます。
すごく気になります。仏教の教えをもう聞きたくてしょうがなくなってしまったんですけど、どういう方に知っていただきたい?
若い方です。特に今って生きづらい世の中じゃないですか。ストレス社会ですし、色んなしがらみもあるし、生きづらい世の中だからこそ、僕は仏教が絶対生きてくると思ってるので、ぜひ知っていただきたいと思いますし、別の機会に。
いいですか、次回。ぜひ深めてください。禅って世界的にも流行ってますしね。
そうなんですよ。ZENで禅って言って、今、欧米でもすごく注目されてるので、特に観光客で、インバウンドで海外の方がお寺、日本の仏教ってすごいねっていう形で言ってくれたりもするので。
その良さを、日本国民の私もあまりちゃんと理解できてないので。いいですか、次回。
ぜひ知ってください。
今日は墓じまいということで伺っていきたいんですけれども、基本的なところから伺いたいんですけども、日本にはお墓を建てる文化ってあると思うんですけど、そもそもなぜお墓を持つようになったんでしょうか?
まずお墓というのは、亡くなった方、故人を弔う場所ですね。今の日本の場合は火葬が多いので、亡くなったら火葬場で火葬して、お骨となりますね。そのお骨を納めるのがお墓ですね。
ただ、今よくあるのが先祖代々のお墓って言って、代々受け継がれてきたお墓ってものが一般的にはなってるんですけど、実はこの歴史っていうのはそんなに長くなくて、明治以降だというふうに言われてまして。家制度が確立されるのと同時に、お墓も確立されてきたので。それ以前は、土にそのまま埋葬するって形がスタンダードですし、お墓は日本古来の絶対的な伝統というよりは、その時代時代の家族の形に合わせて変化していったものが、日本のお墓だと思います。
今、目にするお墓っていうのは、明治以降に作られたのが多い?
多いと思いますね。
そう考えると、確かに割と最近な気がします。
そこまで古くはないので、絶対的にこれを守らなきゃいけないんだっていうものでも、実はないっていう形ですね。
世界では、日本のお墓と同じような形が主流なんですか?
世界にも色んなお墓の形があるので、ただ、どちらかというと個人的なお墓が多いんじゃないかなというふうに思います。個別。
個人的、個別。
日本はどうしても土地が狭いので、限られているので、たくさんの人が一緒に入るっていう、家族が一緒に入るお墓が標準ですけど、例えばアメリカとかは国土が広いですから、たくさんお墓を建てられる場所があるんですね。なので、それこそ埋葬して、それぞれ個別でお墓があるっていうパターンの方が多いんじゃないかなと。
確かにそのイメージありますね。一人につき一つの石みたいな。
そうです。石があって、そこに色々書いてあって、名前もしっかり書いてあって。自分の親はここに眠ってる、おじいちゃんおばあちゃんはここに眠ってるってパターンもあると思います。
そうなると、墓じまいっていう概念はないっていうことですか?
墓じまいをする必要性は少ないかもしれないですね。
そうです。墓じまいっていう言葉、すごく最近耳にすることが増えて。
ここ数年が多いんじゃないですかね。メディアさんなんかも、墓じまいっていうのをすごく言うようになったので、お盆であったりとかお正月の時期なんかに、情報番組なんかで墓じまいっていうものが取り上げられるので、それで多分結構耳にするようになったんじゃないかなというふうに思います。
改めて今回のテーマの墓じまいなんですけど、墓じまいについても教えていただいてもいいですか?
はい。墓じまいというのは、今あるお墓の石塔を解体、撤去して、きれいな更地の状態に戻して、そのお墓の管理者であったりとかお寺に使用権を返すのが墓じまいですね。
使用権っていうのは何?
要するに、お墓っていうのはその土地を買ってるんじゃなくて、お墓の使用権を買ってるって形になりますので。その土地はそもそも霊園であったりとかお寺のものになりますので、その使用権を買ってお墓を建ててるんですね。
そのお墓をしまうってなった時に、お墓を片付けるってことなので、その石塔をきれいにして更地にして、使用権をお返しする。ただ、ここで大事なのは、そのお墓の中には遺骨が眠ってますから、その遺骨を移すっていうものをやらなきゃいけないですね。これがセットです。なので墓じまいっていうのは、お墓をきれいにするだけじゃなくて、その改葬もセットで行うのが墓じまいですね。
なんとなくイメージで、お墓をなくすことなのかなと思ってたんですけど、確かにそうですね。借りてる場所に石があって、その中にお骨が眠ってる。それを全て解体する。
そうです。改めるって形ですね。色んな理由があると思うので、改めるのが墓じまいで。やっぱり弔う場所は必ず必要だと思うんですね。自分の親であったりとか、おじいちゃんおばあちゃん、祖父母が眠る場所をどこかに移すっていう作業も必要になってきますね。
お墓をしまう以上は、その遺骨とかをどこかに移さなきゃいけないので、墓じまいと改葬はワンセットで、きれいにすることっていうのは一つの工程にすぎないっていう形ですね。
移動することを、改……。
改葬って言いますね。改める、葬儀で、改葬ですね。
なんで今、墓じまいは増えてる?
やはり、家族のあり方が変わってきたからっていうのが一番大きいと思います。昔は、例えば長男の方がその家を代々継いでいく。これが家のあり方だったと思うんですけども、例えば今は結婚されない方も普通にいらっしゃいますし、お子様がいない方も普通にいらっしゃいますし、それこそ娘様だけで息子がいないという家庭も当たり前にあると思いますので。そうすると、その家を代々継いでいくっていう仕組みが、もう今変わってきてるんですね。
そうすると、おのずとお墓を代々継ぐっていう仕組みを変えざるを得ないっていう形で。子供たちはもう遠方にいるから、地方のお墓を守ることは物理的にできないとか、あとはそもそも子供がいないので、もう後を面倒見てくれる人がいないとか、そういったパターンの方が圧倒的に増えてるので。そうすると代々のお墓をしまって、改葬して、自分の近く、息子さんたちの近くに持ってくるとか、それこそ永代供養っていうお墓に、もう全てお預けするとか、そういった形が増えてるって形ですね。
今、娘様でお墓を継がれる方も全然いらっしゃいます。それはもちろんできます。結婚してない方もいらっしゃいますし、それこそシングルの方もいらっしゃいますし。なので、別に女性が自分の実家のお墓を継ぐっていうのも、全く問題はない。
問題ないんですね。
はい。ただ、どうしても結婚すると旦那さんの実家もあるじゃないですか。基本的には旦那さんの実家のお墓に入るっていうのが多いので、そうすると自分の方の実家のお墓はしまわざるを得ないっていう方も出てきますし、両方を守るって方もいらっしゃいますし。それをしっかりと相談して決めなきゃいけないっていうのが墓じまいですね。
両方入るっていうことも可能なんですか?
両方入るというよりは、両方管理するって形ですね。
それぞれの。
お墓を管理するっていうパターンが出てくると思うので、そういう方も全然いらっしゃいますし、まとめて、こちらは閉めてこちらだけを見るっていうパターンもやっぱりあります。
入るのは一つってことですか?
自分の遺骨が入る場所は一つでもいいですし、それを分割されるって方ももちろん。
いらっしゃるんですね。
いらっしゃいます。
そういうこともできるんですか?
全然できます。なので、遠くと近くとっていうふうに置いておくってこともできますし、そういうパターンもあります。それを今は選べる時代になったっていうのが正しいんじゃないかなと。
確かに、そこすらちょっと理解できてなくて、一つの決められたお墓に入らなきゃいけないと思ったんですけど、そこも選べるんですね。
選べるようになりましたね。昔はどうしても家制度が強かったと思うので、長男が家を継いで当たり前でしょとかいうふうに言われてしまったと思うんですけど、今はもうそういう時代ではなくなってきたので、それぞれが選択をしてお墓を選ぶ時代になってきたと思います。
選べる中でも、管理することが大変、遠くて大変だったりする。方がいなくなった場合に、墓じまいっていう問題が出てくる。
そうですね。墓じまいをしなきゃいけないっていう状況になるんだと思います。
逆に墓じまいをしないままだと、どんな問題が?
そうすると結局、お墓を放置するっていう状況になってしまいますので、例えば草がバーッと生えてきて荒れてしまう。それが自分の区画だけだったらいいですけれども、お隣にもお墓があると、それがどんどん侵食していって、周りのお墓に迷惑をかけかねないっていうところがやっぱりあります。
あとは、大体霊園であったりとか墓地っていうのは、管理費っていうのを頂いてるので、その管理費が支払われなくなると、滞納されてしまうという問題も出てきます。そうすると結局、管理している側は管理費が入ってこないと管理もできなくなってしまうので、お墓が荒れてしまう状況にもなるので。墓じまいをされないまま、ずっとそのままになってしまうのが、我々お寺側からしても一番リスクになることだと思います。
そういう管理されてないお墓っていうのは、実際あるんですか?
やっぱり出てきてしまってますね。もう連絡が取れない、誰が面倒を見ているのか分からない状況になってるっていうのが、どうしても出てきてしまってるので。そうすると霊園の管理会社であったりとか、お寺側がそれを整理せざるを得ないっていう状況にもなってくるので。ゆくゆくは、それこそお墓を守る人がいないってなると、霊園側であったりとかお寺が負担して、そのお墓を解体してきれいにするとか、墓じまいをしなきゃいけないっていう状況になるので、事前にご家族の方々で話し合って、ちゃんとお墓をどうするかっていうのを決めておいてほしいっていうのはあります。
これ、すごい大事な問題じゃないですか?
もちろん。今はそれが結構全国的な問題になっていて、お墓が放置されてしまう、墓石が放置されてしまうっていう状況になってるので、それをしっかりしてほしいなと、我々側からも思います。
お墓参りの頻度で言うと、どれぐらいが理想なんですか?
お墓参りは、少し無理をするぐらいが私はちょうどいいと思ってて。少し無理をするから、それが記憶に残りますし、お墓参りしてよかったな、ご先祖様のために行ってよかったなって思えると思うので。やっぱり多いのはお盆であったりとか、あとお彼岸の時期ですね。あとは年末であったりとか、お正月なんかにお墓参りをすると一番いいんじゃないかなと思うので。
けど、それは自分がお世話になった人との関係性もあると思うので、親だったら年に一回とか年二回とか、お参りしようかなっていう気持ちになると思いますし。ただ、家に帰る頻度と一緒だと思いますけどね。実家に帰る頻度も、お世話になった頻度に比例するんじゃないかなと思うので。親に会いに行ったりとか、おじいちゃんに会いに行く頻度だと思うので。
たまに管理されてないんだろうな、みたいなのを見かけます。
かわいそうですよね。自分の命のルーツがご先祖様なので、間違いなく我々人間っていうのは親から生まれてきて、その親はおじいちゃん、祖父母から生まれてくるわけじゃないですか。命のルーツは必ずお墓にあるので、そのルーツを大事にする、しないっていうのは、今を生きる自分につながってくると思います。
確かに私、ちょっと深く考えてしまって。今、色々と自分のルーツ、こういうことを考えるってことも大事ですよね。
これがすごく大事です。だからお墓……。
私、結構今すごい頭が混乱するぐらい、素晴らしいことをおっしゃってると思います。
なので、墓じまいを考えるっていうことは自分のルーツを考えること。しいて言えば、今の自分を考えることになって、そこにつながることだと思います。
確かに、自分の人生、ルーツを、ご先祖様って。
命のルーツですね。
そういうことですよね。感慨というか、本当に。
なので、ご先祖様イコール自分の命なので、命を考えることです。お墓を考えるとか、ご先祖様を考えるっていうのは。それを今、多分すごい素直に実感されたんじゃないかなと思う。
お墓の大切さを、こう話を伺うと、私、明日にでもお墓参りに行く勢いです、今は。この考える大切さが届いたらいいですね。私も全然行けてなかったので、言えない立場なんですけども。
なかなか世代によって難しさはあると思います。だって二十代、三十代だったら、まずまだ親が元気ですから、なかなかそういう場に居合わせないので。自分のおじいちゃんおばあちゃんとか、親が亡くなった時に初めてそういうのを体感して、自分の命のルーツの方が亡くなるってこういうことなんだなって思って。そうすると、子供の頃におじいちゃんにお世話になったなとか、おばあさんにこんなこと言われたなとか、そういうのを思い出すのがやっぱりお墓の場所なので。
そこに行くと、それが思い返されて、ちょっと今、自分こういうことしてたなとか、ちょっと改めようかなって思うのが大事なことだと思うんで。その機会を奪わないためにも、墓じまいをして改葬をして、しっかりとそういう場を、自分を見つめる場所を大事にするっていうのは必要だと思うので、それを考えるのが墓じまいだと思いますね。
心に刺さりすぎて、涙が出ると思いませんでした。墓じまい、一番考えた方がいいことですね。お墓をどうするっていう問題じゃないですね。自分のルーツをどうするかっていう話なので。
ありがとうございます。ここ数年、墓じまいが増えてるっていうことがあると思うんですけど、どれぐらい実際増えているんですか?
実際、厚生労働省の統計だと、改葬の件数が2024年度で17万6000件余り。統計上、過去最多を更新し続けてるというふうに言われてます。この十年ほどで約1.9倍、二倍弱なので、ほぼ倍増してると言っても過言ではないかなと思います。
亡くなる方の百人におよそ十件の改葬が起きてるっていう計算になるので、つまり亡くなる方の十人に一人は、お墓の引っ越しであったりとか、墓じまいに関わっているって計算になるので。そうすると、もう特別な人がやるっていうことではなくて、ごく当たり前の選択肢になってるんじゃないかなというふうに思います。
それはどのタイミングで考えるのが?
どうしても多いのは、亡くなったタイミングが多いんですけれども、そうすると我々側からしたらちょっと遅いので、亡くなる前のタイミングで、お墓をどうするか、墓じまいっていうものを考えておいてほしいとは思います。
家族であっても価値観とか考えって違うと思うんですけど、亡くなる前に話すって、どう話した方がいいのかな。例えばアドバイスって言いますか。
難しいと思います。特にまだ亡くなってもいないのに、自分の亡くなった後のことを話すのかって。これはデリケートな問題になってくると思うんですけど、逆に言えば、生前にそうやってしっかりと決めておくっていうことが、本人の意思を実現するっていうところにもつながってくるので。
親が元気なうちに、祖父母が元気なうちに、自分のお墓をどうしたいのか。逆に言えば、次の世代は「あなたのお墓をどういうふうに守っていけばいいの」っていう形で聞くといいと思います。「お墓をどうしたいのか」「どこに眠りたいのか」「どこでお参りを私たちはしたらいいの」っていうふうに聞けば、「自分は今住んでいる土地に愛着があるから、この近くのお墓に埋めてほしい」とか、「今お世話になっているお寺があったりとか、墓地があるから、そこに埋めてほしい」っていう意思は絶対あると思うんで。それを確認する聞き方が一番いいんじゃないかなと思います。
確かに、そこの意思が一番大きいですね。
墓じまいが増えている理由として多いのは、それこそお子様がいないとか、今、結婚しない選択肢っていうのも当たり前にあると思いますし、それこそ子供たちが遠方に行っていて、遠くのお墓を面倒見るのが大変っていう理由があるので。そういった理由から、墓じまいっていうのがここ近年増えているのはあると思います。
今の若い世代の方のお墓の考え方が、昔と比べて変わってきたっていうのはどう感じますか?
これは私は、若い世代に限らずだとは思ってます。若い方々でも親を大事にしてる方もいらっしゃいますし、ご先祖様を大事にしてる方ってたくさんいらっしゃいますので。その世代というよりは、変わったのはお墓の形であって、思いは変わってないんじゃないかなと思う。
なるほど。すごく救われると言いますか、墓じまいって、やっぱり悪いのかなみたいな。ご先祖様を大切にしてるけど、大切にしきれてないみたいな行動に見えるのかなと捉えちゃう方もいるのかなと思ったんですけど。
なので、決して悪いことではなくて、お墓をそのまま放置してしまって、何もしない、面倒を見ない方がよっぽど悪いと思ってるので。逆に言えば、墓じまいを考えることっていうのはご先祖様のことを考えてることで、ぜひ考えていただいて、親であったりとか、おじいちゃんおばあちゃんが元気な間に、その意思を確認してほしいなという。
ここまでの流れがすごい理想ですね。
そうですね。
しっかりとご先祖様、自分のルーツも考えて、両親としっかり向き合って、今後どうしていくかっていうところを話し合うと、すごく素晴らしい。私も話そうと思いました。切り出しにくいなと正直思ったりもするんですけど。
全然、本当に気軽に話していいと思いますけどね。「将来どこに行きたいの」みたいな形で。それはなぜかって言ったら、「私たちがお参りをしたいから」とか「大事にしたいから」っていう思いを伝えてあげると安心すると思うので。どこかに埋められて、そのまま何もしないって、やっぱり寂しいじゃないですか。
子供世代からしてみたら、親をちゃんとここに入れて、「私たちがこういうふうに面倒見るね」とか、「お参りする機会を作るね」って言ってあげると安心すると思うので、そういう聞き方が大事じゃないかなと思います。
実際、墓じまいを仮にすると決めた場合の流れや費用など、教えていただけますか?
まず流れとしましては、まずは相談です。それはご家族で相談をする。本人であったりとか、ご兄弟としっかりと相談をして、親族の合意で決めるっていうのが、まず第一です。
その次に、今度は今のお墓の管理者であったりとか、お寺の方ともまた相談をしていただきたいと思います。「墓じまいを考えているんですけど、どうしたらいいですか」とか、「現状、今自分たちは遠くにいて、親だけが地方にいるので、この管理が難しいんですけど、どうしたらいいですか」っていう形で、まず相談をしていただきたいと思います。
今度は改葬もしなきゃいけませんので、お骨を移す場所、移す先を決めて、そこで受け入れ証明書っていうのを発行してもらわなきゃいけません。そして今度は市町村ですね。お墓がある市町村に改葬許可っていうのを申請しなきゃいけないので、その改葬許可をするために、今の墓地の埋葬証明と新しい行き先の受け入れ証明を出すと、改葬許可証というものが発行されるので、それをまず持って、改葬していただければと思います。
今度は、お墓をしまうにあたって閉眼供養っていうものがありまして、要するに魂抜きとか性抜きって言ったりするんですけど。今までお墓に遺骨を納めていたので、それへの感謝の意を表して、「今までありがとうございました」っていうお参りをしてほしいんですね。それはお寺であったりとかの方にお願いをして、その供養のお経を上げてもらう。それによってお墓を閉めるっていうお参りをした後は、実際に墓石を撤去して、きれいに更地にして、使用権をお返しする。
最後に、新しい納骨先で遺骨を納めて、お経を上げる。これで改葬が終わりになりますね。
はい。日数的にはどれぐらいかかるんですか?
お時間は余裕を持っていただいた方がいいかなというふうに思いますね。その相談の部分を飛ばしてしまうと、本当に後々揉める原因になってしまうので、しっかりと親族で相談をして合意を得る。これは大事だと思います。あとはお寺であったりとか、墓地管理、霊園ともしっかりと相談をして合意を得る。これが大事だと思います。
墓地管理と相談をして、意思をちゃんと伝えて、墓じまいをしたいと。
特にお寺の場合は、お檀家付き合いっていうものがありますので、お寺にお墓があると同時に、お檀家付き合いって言って、例えば年に一回供養をしましょうとか、法事を依頼していたりとかっていうお付き合いがあるので。そのお付き合いが、墓じまいをするとなくなるっていう状況にも陥ってくるので、しっかりとそのお寺のご住職であったりとか、僧侶の方に相談をして、「墓じまいをしてもいいですか」とか「改めたいんですけど」と、合意もしっかりと得る必要はあると思います。
ここで、できませんっていう可能性もあるんですか?
なかなか難しいんですけれども、結局そこで金銭的なトラブルが起こったりとか、事例はやっぱりあると思います。
ニュースで、離檀料っていうのが700万円請求されたみたいな。
そうですね。700万っていう金額は、私個人としては逸脱してるなというふうに思いますけれども、ただ、お寺の人間としては、お墓を守ってきたっていう歴史もあると思うんですね。お墓を守るっていうのは、さらにお金もかかりますし、離檀料というよりは、これまでの感謝の気持ちを込めて、お布施として「お世話になりました」っていうお金をお納めするっていうのは、よくあることだと思います。
ただ、さすがに700万っていうのは高額だなって私も思うので、相場感で言うと、法要のような形で三万円とか五万円とか、多く見積もっても二十万円ぐらいじゃないかなと思います。正直、私のお寺では離檀料っていうのは取ってないので、お墓をきれいにする料金と、あとは閉眼のお布施しかないので。それはしっかりと相談していただいた方がいいかなというふうにも思います。
実際に墓石の撤去に関しましても、お墓の一平方メートルあたり、大体十万円から二十万円っていうのが相場だと思いますし、あとは全体では、調査でも大体五十万円以内で収まるのが四割ぐらいっていうふうには言われてるので、それぐらいをなんとなくの目安にしておいていただきたいなと思います。
そこにさらに、例えば新しい納骨先の費用であったりとか、閉眼供養のお布施が加わるっていうイメージを持ってもらえればいいんじゃないかなというふうに思います。
その新しい形ですね。新しい改葬の形も、色々最近はあるんですか?
そうですね。改葬の種類が増えてきてまして、例えば樹木葬と、あとは納骨堂、散骨、あとは合祀、合同墓というものがあります。
まず樹木葬というのは、墓石の代わりに樹木ですね。木であったりとか、草であったりとか、お花であったりとか、木が多いんですけれども、そういう樹木を墓標にする形ですね。大きな木があって、その周りに納めるスペースがあって、その樹木の周りにお骨を納めて、まさに土に還って育ちますよっていうのが樹木葬でございますね。
あと納骨堂っていうのは、お骨を屋内に納めるロッカースペースみたいなのがあって、それを納めていくので、今はお墓のマンションみたいな、そんな形でございます。室内、屋根があって、屋内に納める施設っていうのが納骨堂になります。あと散骨っていうと、海であったりとか山というところに散骨をする、骨をまくっていう散骨のスタイルがあります。
あと合祀というのが、合祀とか合同墓って言うんですけども、これは個別ではなくて、色んな人たちと一緒に一つの場所に納める形。これが合祀、合同墓と言われるものですね。
ちょっとここで区別しなきゃいけないのは、永代供養っていうのがあります。永代供養っていうのは、そもそも継ぐ人がいなくても、お寺や霊園が責任を持って管理、供養し続けますという約束、仕組みのことなので。これを一緒くたにしてしまうと間違いになっちゃうので、永代供養付きの樹木葬とか、永代供養付きの合祀とか、永代供養付きの納骨堂っていう、これをちゃんと二つ分けて考えなきゃいけないと思います。
永代供養がある。管理してもらえるっていうこと。
そうです。例えばもう跡取りがいませんっていう形で、自分には子供がいないのでもう自分で終わりですとか、私は独身なので自分だけなのでって言うと、自分が納まった後、面倒を見てくれる方がいないわけですよね。そうすると、自分の分の永代供養っていうのを事前に納めて、「全てを霊園であったりとかお寺にお願いしますね」。永代供養なので、それを付けて「樹木葬でお願いします」とか、「納骨堂でお願いします」っていうのが増えてますね。
付けないで樹木葬だったり、納骨堂にすることもできる?
できますし、あるんですけども、大体のものが、永代供養付きの樹木葬とか、永代供養付きの納骨堂が多いと思います。
一番選ばれてる形は?
永代供養の付いた樹木葬が多いんじゃないかなと思います。新しくお墓を求める方のおよそ半分弱が、もう樹木葬を選んでるというふうにも言われてますし。
これ、理由は私は三つあると思ってて。それはまず、継ぐ人が必要ない。要は面倒を見る人がいなくても大丈夫。あとは費用が手頃っていうところもあります。あとは樹木葬なので、自然に還るっていうイメージが非常に安心感につながるっていうところがあるので、樹木葬を選ばれる方が多いんじゃないかなというふうに思います。
まさに私、そのイメージです。土に還れるんだと思って。
そうですね。土とか自然に還るとかっていうのが、非常に安心感を与えると思うので、そういった理由から人気なんじゃないかなというふうには思います。
永代供養の費用、維持費ってどれぐらい変わるんですか?
地域や場所によるんですけれども、平均で言うと、一般的な墓石、お墓を建てるのに百五十万円ぐらいがかかるんじゃないかなと思います。これが樹木葬になると、大体七十万円弱ぐらいが多いんじゃないかなと思います。納骨堂だと八十万円ぐらいっていうのがあると思います。合祀、合同墓はこれよりもう少し安くなって、数万円から十数万円っていうところに収まることが多いんじゃないかなというふうに思います。
ただ、これで見落としがちなのが、先ほど申し上げました維持管理費っていうものなので。一般のお墓っていうのは毎年の管理費が続くんですけれども、永代供養っていうのはそれを最初に全て納めるっていう形になりますので、管理費がかからないタイプが多いんじゃないかなというふうに思います。
なので、初期費用の安さだけじゃなくて、その後もずっと払い続けるかどうかっていうのもしっかりと比べる材料にしていただきたいなというふうに思います。ちゃんと説明を見て、最初だけじゃなくて、後もちゃんと管理してくれるかどうか、そういうのも含めて、費用感はしっかりと比べた方がいいんじゃないかなというふうに思います。
ここが一番難しいところかなと思うんですけど、墓じまいとか親不孝なんじゃないかなって感じる方もいると思うんですけど、これはどう思われます?
決して墓じまいは親不孝ではなくて、逆に言えば親のことを考えている行為だと思います。自分の親がどこに入りたいかっていうのをしっかり考えることは、決して不孝じゃなくて、逆に言えばそれを考えない方が、私は不孝になってしまうと思います。しっかりと考えることがいいと思います。
今日は学びですね。
そもそも墓じまい自体も、お墓というものも、仏教っていうのは諸行無常って教えがあるので、常なるものはないっていう教えなんですね。絶対的に続くものなんてものはないっていうのが、これはお墓にも当てはまりますから。お墓の歴史を見てきたって、移り変わってきたのがお墓の歴史なので、今はその変革期にあって、お墓もまた形が変わってきている時代だと思いますので。それをしっかりと考えるっていうことが、逆に言えば私は親孝行になってるんじゃないかなというふうに思います。
救われました、今ので。
とんでもないです。
もうちょっと伺いたいです。確かに墓じまいの説明だけだと、なんかイメージです。ただ、仏教っていう意味から教えていただけると、墓じまいを考えることこそも親孝行であり、自分を大切にするっていうね。
よく我々も相談を受けるのは、親世代の方から「子供たちに迷惑をかけたくない」「子供たちに負担をかけたくない」っていう相談を、ものすごくたくさん受けますけれども。そもそも我々人間っていうのは、人様に迷惑をかけずに生きていくことなんかできないんですよ。誰かには迷惑をかけて、私たちは生きざるを得ないんですね。なので、そもそも自分が亡くなるとか、死んだ時には、絶対人様に迷惑をかけるんです。
まずそれを前提に考えてもらいたいですし、あとは、自分の親が亡くなった時に迷惑と思う子は、私はいないと思ってます。だって自分の命は親から頂いてるんですよ。一番大事なものは何ですかって言ったら、やっぱり命だと思うんですよね。その一番大事なものを無償で親からもらってるわけですよ。じゃあ、その親が亡くなった時に迷惑って思う子供は、僕はいないと思うんですよね。
迷惑と思う子はいないからこそ、しっかりとお話をしておいて、負担をかけたくないんだったら、例えば自分のお墓であったりとか、永代供養分を残しておいてあげて、「自分に何かあった時はこれを頼むね」っていうのは、私は親心だと思いますし。子供からしてみたら、自分が育ててもらった期間ぐらいは面倒を見ようかなっていうのが、親を思う心だと思うんですね。
私も例えば、学生時代、二十年、二十数年育ててもらったので、じゃあ自分の親が亡くなったら、二十数年はお墓の面倒を見ようって思いますし、それを迷惑って思う子は僕はいないと思うので。ぜひ親世代はちゃんと子供を信じてもらって、子供世代はちゃんと親を信じて、お互いがおかげさまの心を持てば、僕は間違いなくうまくいくと思うので、そういう思いを忘れないでほしいなと思います。
この思いが、本当に今日の一番の大切なところだと思いました。今日、今回のテーマ、正直、墓じまいだったので、あんまり自分事でもないなだったり、確かにどうなんだろう、よく耳にするなっていうので考えてたんですけど、全然違いました。ちょっと考えを改める。
今の自分を見ることにつながるので、それが墓じまいを考えることなんじゃないかなとは思います。
このあり方っていうのは、時代で変わっていく。ここはもう、ご自身の家族の判断。
お墓のあり方が時代によって変わってきたので、それをしっかりと家族、親族で相談をして、各々で決めていただきたいなと思いますし。あとそれは同時に、霊園にもずっとお墓を守ってきた歴史もあるので、お寺とも相談してほしいなと思いますし、霊園側ともしっかりと相談をして決めていただきたいなというふうに思います。
最初に、家族で相談する時間が大切とおっしゃってたと思うんですけど、家族の中でもトラブルって起きてしまうもの?
やっぱりどうしても疎遠になってしまうと。
1人で相談なしに決めてしまうっていうパターンがあるんで、そうするとやっぱりトラブルの原因になると思います。なので、1番多い家族のトラブルは、もう相談なしに1人で進めてしまうこと。これが1番トラブルにつながっちゃうんですね。これは、よかれと思って手続きを進めた人が、後から他の兄弟の人たちとかに「なんで勝手に決めたの」とか「そんな話聞いてないんだけど」と、責められたりとか。
あとはやっぱり多いのは費用のトラブルですね。その費用を誰が負担するんだって言って、その費用の押し付け合いになってしまったりとか。あとはやっぱり先祖様に申し訳ないっていう感情のぶつかり合いになってしまう。そういったところがトラブルとして多いかなというふうに思います。
1人で決めてしまうのはよくないっていうのは分かるんですけど、感情だったり考えが違うときは、どう決めていけばいい?
やっぱり感情を事実で整理することが大事だと思います。なので、かわいそうっていう気持ちはもちろん大事にしつつも、やっぱり維持費がいくらか、誰が管理できるのか、継ぐ人はいるのかっていう事実があるわけですね。なので、事実をしっかりと紙に書き出して、感情を現実的な相談に変えていくっていうのが大事だと思います。
このステップを間違えると、「そんな現実的な話ばっかりするってことは、かわいそうだと思ってないんだ」みたいな感情のぶつかり合いになってしまうと、なかなかゴールが見えなくなってしまいます。どうしてもこれ、やっぱり正解がないことなので、誰が正しいかではなくて、みんなが納得できる形を探す。これも大事だと思います。
これ、墓じまいに限らずですね。今のこの大事なことを決める、正解がない話って、家族の中でも多いと思うんですけども。なので、例えば先ほどの離檀料の話が出ましたけど、今まで管理をしていて、付き合いのお寺とお別れをしなきゃいけないっていうのは、やっぱりこれは人と人が別れるって話ですから、そこには片側だけの意見ではダメなわけですよね。
これは全てのことに言えることで、人と人が別れるっていうのは、やっぱり双方の納得、合意が必要なので、それをしっかりと考えて相談をしなきゃいけない。なので、自分1人で進めるんじゃなくて、全員が情報共有をして、誰が正しいか、みんなが納得できる、感情を事実で整理。これが大事だと思います。
世界が平和になる考えじゃないですか?
いやいや、もう宗教はそのためにありますから。やっぱり平和的に解決するためには、それが必要なんじゃないかなと思いますし。
でもこれは本当に、ちょっとした行き違いだったり、そのプロセスを知らないっていうだけでぶつかってしまう気がするので、今のところも何回もリピートしてもらいたいですね。日常生活の中でも、たくさんあるんじゃないですかね。
そうです。我々としては、ぜひお坊さんに相談してください。お寺に相談してください。
私、まだ緊張してるんですけど、話の。
やっぱり家族だけで話すと、まとまる話もまとまらなかったりするので、お寺に来ていただいて、我々も交えて、僧侶も交えて相談していただくと、うまく話が進むパターンもありますから。どうしても兄弟だけだと感情的にぶつかり合ってしまうってことがあるので、そこに第三者を入れてもらう。それはやっぱりお寺側であったりとか、僧侶であったりとかっていうのが、絶対に緩衝材になりますから。ぜひ頼っていただきたいなと思います。
いいですか? そこにお坊さんに相談しても。
ぜひ相談してください。
でも、そこもちょっと伝えたいですね。相談からしていいんですね。
我々としても、もう決めて来られるのが1番寂しいんですよ。「もう遠くに行ってしまいます」って決めて来られると、やっぱり「寂しいな、今までの付き合いもあったのに、なんで勝手に決めてしまったんだろう」と思うので、その手前の段階でぜひお寺に来ていただいて相談して、僧侶を使っていただきたいなというふうに思いますんで。
確かに、私もお墓が山口県で、ちょっと遠いんですよ。ですけど、やっぱりお坊さんが浮かびますもん。いらっしゃる方の。
ぜひぜひ、直接相談。
相談していいなんていう考えなかった。
いやいや、大丈夫です。
もし決めるとしても、今日伺って、家族ではちゃんと話し合って、決まったことをお伝えしに行くみたいな、そうかなと思ったんだけど、そこも。
正直な話、我々は若い世代から相談を受けると嬉しいですよ。どうしてもやっぱり、我々より上の世代の方々とお相手する場合が多いですけど、次の世代の方が話しかけてくれると、もうそれだけで正直「ちゃんと考えてくれてるんだな」とか「供養のことを考えてくれてるんだな」って嬉しいので、ぜひ今のうちに直接お坊さんに。
行ってきます。私も行動は早いので。
相談して、はい。
お墓参りも含めて、もうちょっと今、いろいろな、頭がパンクしそうです。いい意味で。
直接行ってください。
考える機会、大事ですね。
はい。考えていただきたいなと思いますので。
ルミリーの視聴者にも、こんな気軽に相談していいんだっていうのは、ちょっとびっくりしました。
どうしても敷居が高いって見られてしまうんですけど、もちろん全く変わらない、生身の同じ人間ですし、私なんか今40代なので、同じ世代ですから、ぜひ40代の方は40代に相談してもらうと嬉しいですし、20代、30代の方々が聞いてくれると、僕はすごく嬉しいので。もう喜んで時間を作って相談を受けますので、何なりと言っていただきたいなと思います。
それぐらい、会話の中に普通にあっていいっていうことなんですか?
いいです、いいです。全然。
気持ちも軽くなりました。普段の日常から、こう考えて。確かに自分のことを1番大切にできるかもしれないですね。両親のことを大切にするっていう行動も含めて。
本当にそうで、そういう話をすると、親側からしてみても「ちゃんと考えてくれてるんだ」と思いますし、子供からしてみても「親のことをすごく知れたな」って思うので、絆も深まると思いますんで、そういうきっかけにしていただきたいなというふうに思います。
最後に、20代、30代、40代の女性の視聴者が多いんですけれども、親が元気な今だからこそ、今日帰ったらやってほしいことなどがあれば教えていただきたいです。
ぜひとも、自分のお墓がどこにあるのかとか、自分の菩提寺っていって、ご先祖様がどこのお寺にお世話になってるのかとか、そういうのを親に聞いてほしいといいますか、知っていただきたいなというふうに思います。
そこから、じゃあ自分はどういうふうにお墓を守っていけるのかなとか、それこそ親であったりとか、おじいちゃん、おばあちゃんをどこに供養できるのかなっていうのを考えてもらいたいなというふうに思います。そうすると、おのずと「自分のルーツはそこにあるんだな」とかっていうのを考えるきっかけになると思うので、その考えることが、今の自分を生きる活力にもなりますし、安らかな心を実現するところにもつながってくるので、ぜひそれをまず考えていただきたいなというふうに思います。
それこそ面白いのは、僕、そのルーツをたどるのも面白いと思うんですよ。自分の親であったりとか祖父母がどこの生まれで、どんなふうに育ってきて、どんな地域にお世話になったのか。それを見ていくと、「自分の親って実はこんなところで、こんな生活してたんだな」とか、そういうのをたどるだけでも、すごく僕は面白いと思う。自分のルーツをたどる旅もあったりしますけども、そういうのをたどっていって、最終的には、じゃあ墓じまいするかとか、お墓のことを考えるきっかけにもなりますし。
さらに言えば、それが自分が「こういう要素があった人から自分は生まれてきて、だから自分は今こういうのが好きだったんだ」と、そういう共通点を見つけても、すごくそれは面白いと思いますし、そういうところで楽しみをまた見つけていただけたらなと思うので、ぜひそれをやっていただきたいなと思います。
じゃあ、帰ったらまず自分のお墓がどこにあるのか。
そうですね。はい。自分の菩提寺。
菩提寺。菩提寺ってどういうことですか?
要するに、自分のご先祖様がどのお寺にお世話になってるかですね。お寺にはいろんな宗派があって、いろんな教えがあるので、自分のおじいちゃん、おばあちゃん、親がどんなお経をあげられてて、どんなふうに供養されてるのかっていうのを知っていただくと面白いと思います。
知らない方、多いじゃないですか。私もちょっと知らないところがあります。どこにお墓があるかまでしか分かってないですね。
なので、特に20代、30代、40代の方なんかは、なかなかまだ自分の親を送ってない、お葬式をあげてない方が多いですから。だから自分の親をどういうふうに見送るのかって考えることも、これ大事ですし。仏教って一概に言いますけども、宗派があって、いろんな違いが実はあるんですよ。
我々、よく登山に例えるんですけども、頂上は一緒です。安らかな心を実現するっていう頂上は一緒なんですけど、その登山ルートはこの宗派によって違うんですね。「僕はもう急いで行きたい。ロッククライミングみたいなのが好きで、どんな崖でも登っていきたい」っていうパターンの人もいれば、「私はバードウォッチングしながら、いろんな草花を見ながら、ゆっくりゆっくり登っていきたいわ」って方もいらっしゃるので、その違いが宗派の違いなので。
そういう違いを見ていただいて、「これ面白いな」とか。我々の宗派だったら坐禅をするので、「坐禅って面白いな」とか、「生みダメするのってすごくいいな」とか、そういうのをそれぞれ発見していただいて、「こういう形で親を見送りたいな」とか、「こういうお墓に親を入れたいな」とかっていう感情にもつながってくるかなと思いますので、ぜひいただきたいなと思います。
宗派まで知らなかったです。
そうですよね。自分がお世話になってるお寺とか、よく来てくれてるお坊さんが、どんな宗派に属してるのか。なかなかこれ、実は知られてないので、ぜひそこを探ってもらうと面白いかもしれない。
なんでこんなに知らないんですかね? 世界で珍しいんですか、これは。
そんなこともなくて、やっぱり時代の変遷だとは思うんですけど、どうしてもやっぱり親元を離れる方が多いじゃないですか。今は子供は都市部に出てきてとか、離れる方が、核家族化になって、やっぱり一緒に住まなくなったので。そうすると、どうしてもお寺の行事に参加する機会も減りますし、会う機会も減りますし、足を運ぶ機会が減ってるので、これはもう別にいい悪いじゃなくて、時代がそう形を変えてきたことなので、仕方のないことで。だからこそ、やっぱり触れる機会が減ってしまったんですよ。
なので我々としては、やっぱりもっとアプローチしたいなと思うので、ぜひその20代、30代の若い世代の人たちが仏教に興味を持ってもらえると、我々はすごく嬉しいので。
すごく持ちました。
北がありました。
冒頭から気になってたんで、私も入り込んでしまって。
ぜひぜひ。
自分の人生をすごい考えてしまって。命とか、そう、大切なこと。やっぱりそれを考え始める世代かもしれないですね。
40。自分を見つめるっていうところになってくると思います。やっぱり若いと、生きていくのに必死なので、外ばっかり見てるんですよね。年を重ねてくると、だんだんそれを自分自身に見つめてきて、自分の歩んできた道とか、そもそも自分自身って何だろうっていうところに興味が湧いてくると思うので、それが今ドンピシャなのかもしれないです。
ルミリーチャンネルは、視聴者の皆さんと共に成長していきましょうというテーマなので、すごい貴重なお話だったと思うので。伺えることって少ないと思うので、いろいろ気づきになったっていうところが、すごく1番大きな、勉強になりました。ありがとうございます。
それぞれ皆さん、いろいろ感じたことあると思います。お墓っていうテーマでしたけれども、一度ご両親に連絡してみて、ルーツを知る、そういうお話ができるといい。ありがとうございます。
すごく勉強になりましたし、次回ぜひ仏教編を。仏教の教えについて、ちょっと伺いたいです。
ありがとうございます。よろしくやってください。
ありがとうございます。気軽に質問していいっていうことだった。
はい。何でも聞いてください。
ぜひこれからも、ルミリーチャンネルよろしくお願いします。ありがとうございました。本日のゲスト、泰丘さんでした。ありがとうございました。
ありがとうございました。
心に響くものが、やっぱり自分が今生きてるのって、もちろん当たり前じゃないんだけど、ご先祖様あってだなと思ってたから。私、正直お墓に対して、そんなにいる必要みたいな、改めました。お墓っていう存在ではなくて、ご先祖様を考える機会は本当に必要だなと思った。
だからやっぱりね、これは我々の布教不足でもあるんですよ。圧倒的にお寺が皆様にアプローチしてないので、仏教が届いてないんですよね。そのご先祖様、実は命のルーツなんだよとか。仏教でそういうのは説かれてる教えなんで。
どうしても今、お葬式とか法事だけにお世話になるっていうのが仏教になっちゃってるんですけど、本来、生きるための教えなんで。どう生きたら心安らかに生きられるか、現代的に言えばストレスフリーに生きられるかみたいな感じなので、それを実現したのがお釈迦様っていう人間で、お釈迦様も人間なんですよ。約2500年前にインドという場所で、生身の全く変わらない人間なんですよ。人間が始めたのが仏教なんで、これ、すごく仏教のいいところですよ。
確かに他の宗教はね、神様が人間を作って、この世界を作ってるんですけど、仏教はお釈迦様っていう人間がぽこっと生まれてきて、「この世界って何なんだろう」みたいな、深めていったのが仏教なんで、もう科学と一緒ですよ。科学も法則性を見つけて、全く一緒のことをやってるだけなんで、それを心的に解いていってるのがお釈迦様だから、絶対今の人にはまると思いますし。
はまってます。前のめりですよ。どうしましょう。ちょっといいですか?
ぜひ来てください、お寺に。
仏教協会に講演してください。喜びますよ。愛沢さんが来るっていったら、みんな。
私、結構大好きかもしれないです。力ですね。すごい。ちょっとまず学びから、ぜひ。
ぜひぜひ。本当に、こういう方が仏教を広めていただけると、我々ものすごく嬉しいので、ぜひ好きになっていただいて、坐禅とかしてください。
会えますから。絶対来ていた。確かに、ここでしか見てないから、ちゃんとその意味だったり、その歴史背景っていうのを理解してないので。
女性でヨガをやられてる方とかは、ヨガから坐禅に入ったりとかもするので、結構それも共通してルーツが一緒だったりするので。ぜひお寺に来ていただいて、坐禅をしていただけると喜ぶお寺、たくさんあると思います。
ちょっと人生観が変わりそうな日でした。すごい分かりやすかったです。
こちらこそ、ありがとうございました。
すごい宣伝みたいになっちゃうんですけど、うちのnorm+っていうスキンケアで。お肌すごいツルツルですけど、さらに磨きをかけていただいて。
お坊さん、こういうの好きですよ、絶対に。
美容でも、すごいお坊さんで綺麗な方多いですよね。お肌ツルツルの。
僕はケアしたい人間なんですよ。日焼けが大嫌いで。だから、できるだけ守りたい人間なんです。
ぜひぜひ。1個は気になるんだ。よかった。それも自然のものだから気にしない、みたいな感じかと思ったんですけど、よかったです。最後に共通点を発見できて嬉しかった。
ささせてくださいと思うんですよ。
ちょっとよかったです。同じです。
もうありがたいです。
ぜひぜひnorm+を使っていただけると嬉しいです。お坊さんにnorm+を使っていただける。
ありがとうございます。これはもうプロデュースされてる?
そうです。
妻も喜ぶと思います。伝えておきます。ありがとうございます。
ありがとうございました。私どうしよう。結構ルミリーの撮影の後、学びが多いことが多くて、私は結構メモにぶわって書き出すんですけど、今日パンクですね。今日の点はすません。
AIでまとめてもらえば。
はい。
AIで、この動画でAIバーやったら、全て1枚ペラ1ぐらいになると思います。
仏教会、また連絡を取っていただいて。
仏教会、ぜひやりましょう。本当に私は、それを知ってほしいんです。この世代の女性に本当に知ってほしいです。
仏教でやっぱり多いです。今、坐禅会をうちでもやってるんですけど、本当に増えてます。
多いですよね。Appleのジョブズもね、禅で。世界の経営者、もう本当に、経営者、マインドフルネス、自分を整える。
iPhoneなんて、もう禅の教えばっかり。もう禅ですよ。めちゃくちゃ。
禅なんですね。もっと日本の文化を世界に、じゃないですか。
だからこれをAppleが出したのが悔しくてしょうがないです。なんでアメリカの企業が出してるんだろうと思って。日本の企業が出せるはずだった。世界に出るべきなんです、禅の教えが。
この教えじゃないですか? やっぱりこの日本の素晴らしいというか、日本というか、仏教だったり、その信じるものか。
素晴らしいんですよ。日本人って本当にすごいものを持ってるんで。
私も歴史大好きなんです、こう見えて。
これをもう、アメリカに骨抜きにされてるんですよ、今、日本は。
悔しいですね。
本当にそうですよ。だから日本人ってすごいんですよ。この文化もそうです。歴史もそうです。技術もそうですよね。日本食もそう。1番美しいじゃないですか、日本食って。精進料理とか。懐石料理はまた禅に通じてますし。
私もちょっと日本のよさを。
お伝えいただけたらと思います。
すごい、お友達になってそう。
この感覚でなってますよね。いいですよね。仲良くしていただけると。
友達になってもらえるように、ちょっと私も勉強します。
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