「美容なんかしてる場合じゃない」――美容クリニック経営者のママ2人が語る、産後の美容の優先順位

YouTubeで開く ↗
概要

Lumilyの「ママ座談会」シリーズ第3回のゲストは、美容クリニックを経営する梶祐燈良さんと栗田玲奈さんだ。MCの愛沢えみりさんが投げかけた問いは、美容を仕事にする2人がママになって、美容にかける時間や価値観をどう変えたかというものだった。返ってきた答えは「美容医療に通う」ではなかった。3人はそろって、時間がない中で家でできるリセットと、人間関係を含めた「デトックス」を挙げた。

14分で読めます
2:24

ゲスト2人の仕事と家族

梶さんは美容クリニックを全国で展開し、化粧品会社の設立や海外の化粧品ブランドの導入も手がけている。最近は子ども向けの事業も始めた。「子供基金」をつくり、自身の会社や知人の会社の収益の一部をそこに入れている。上の子に発達の遅れがあることから、主にそうした子どものママのための基金だという。子どもは5歳と6歳の男の子で、年子だ。41歳と42歳で出産し、3月の中旬と初旬の生まれのため、1年の間に2人を産んだことになる。

妊娠までの経緯も語られた。最初は排卵を促す薬などを使ってすぐに妊娠したが、心臓ができたところで育たなかった。梶さんはこのとき、無理にやる方法は自分には合わないのかもしれないと感じたという。梶さん自身は医療に携わる立場から不妊治療には賛成寄りだが、友人には強く反対する人もいた。そこで後回しにしていた結婚式を先に挙げることにし、準備に追われて式が終わったタイミングで妊娠した。梶さんは「精神的なものもあるかもね」と振り返っている。

栗田さんは銀座でクリニックを経営しながら、中国向けのインバウンド・アウトバウンドや旅行業も手がけている。息子は11カ月だ。愛沢さんは、Instagramで初めて見たときは「中国のお金持ちが趣味でやっている」ような印象で、YouTubeも爆買い紹介が中心のため仕事や子育ての話をする機会は少ない、と紹介した。2人はほかのYouTubeチャンネルにもそろって出演しており、梶さんは最近エンターテインメントにも積極的に顔を出していくつもりだと話した。

8:10

栗田さん「大きく変わった」――帰宅後は携帯を見ない

ママになって美容との向き合い方が変わったかという問いに、栗田さんは「大きく変わった」と答えた。帰宅したら携帯は一切見ず、寝るまで子どもと遊ぶ。子どもが寝てからようやく自分の時間ができ、客からのメールを一気に返す。顔の手入れをする暇はなく、肌がボロボロになってきたら慌てて施術を受ける。そういう状態なので、家でのスキンケアにはほとんど時間を割けないという。

子どもに携帯で動画を見せたことも一度もない。携帯というものをたぶんよく知らず、「ママ遊ぼう」とおもちゃを持ってくるそうだ。愛沢さんも見せない派で、ここは同じだった。

栗田さんの子育て観が変わったきっかけは、愛沢さんだった。愛沢さんが電車で栗田さんの家に来たとき、運転手付きのロールスロイスで来ていた有名インフルエンサーの友人が車で送ろうとした。愛沢さんは、子どもが喜ぶしこのルーティンがいいからと断って、電車で帰っていったという。電車の揺れで子どもが寝ることもあり、社会性も身につく。休みの日でも必ず子どもを送ってから仕事に行くと決めている、という愛沢さんの話を聞いて、栗田さんも送り迎えをするようになった。全部はできていないものの「あれで結構変わった」と話し、この話をいろいろな人にしているという。

12:18

「取り返しがつかないのが赤ちゃん」

この日の朝の様子も具体的に語られた。栗田さんはこの日たまたま1人で子どもを見ていて、保育園に送る時間までに出なければならなかった。朝風呂は譲れないが、子どもを1人にすると泣いてしまう。そこで一緒に風呂に入り、遊ばせながら自分もシャワーを浴び、子どもにもシャワーとシャンプーをして一緒に上がった。収録の30分前に10分でメイクを済ませたという。

一緒に風呂に入る理由について、栗田さんは「1人で何かあったら責任負えない」と話す。事業はもし失敗してもやり直せるが、子どもは命で、何かあったときのことは怖くて想像できない。これは親になって初めて気づいたことだという。だからできる限り一緒に行動し、目を離さないようにしている。

この日の予定も立て込んでいた。朝から仕事で税理士との打ち合わせと接客をこなし、服装があまりにダサかったのでパンツを買いに行って着替えた。空いた30分でハイフを当て、髪をセットしてもらいながら少しだけメイクをし、また接客に戻った。愛沢さんは、世に出ているママはきれいにしているのでそれが普通なのかと思い、比べると落ち込んでしまうと共感した。実際はみんなバタバタで必死だ、という話になった。

15:00

梶さん「子どもができたからではなく、元々美容はできない」

梶さんの答えは違った。人生がずっとこうだったので、子どもが生まれて大きく変わったわけではないという。独身の頃から3時間睡眠で働き、従業員が何百人もいた時期は「子どもが何百人いる」ような感覚だった。予定が入れば5分でメイクを済ませ、髪はぐちゃぐちゃでもジェルでとりあえず整える。この日も講習会の予定を入れ忘れていて、横で資料を作ってもらいながら5分前に台本を覚えて1時間話したという。だから「子供が増えたから美容ができないとかじゃなくて、元々できない」。レーザーやハイフも、いつやったか覚えていない。

移動は電車にした。どこへ行くにも電車の方が速く、乗っている間にLINEもできる。顔も毎日は洗っていないというレベルで生きてきた。きちんとしているように見せてきただけで、裏側はドタバタだったと梶さんは明かす。それでも仕事柄、老けないようにきれいでいなければならないので、どれだけ時間を節約できるかを工夫してきた。

その梶さんが子育てで難しさを感じているのは、子どもの気持ちを汲み取る部分だという。上の子は特に言葉が出ず、下の子がやっと話せるようになったところだ。意思の疎通は「心でしか会話できない」ので、普通の家庭のように「ちょっとそこ座っといて、ママ忙しいんだから」とは言えない。愛沢さんは、元々鍛えられているからできていることで、普通のお母さんなら専業主婦でも難しい状況だと受け止めていた。

愛沢さん自身も、施術のダウンタイムは仕事柄シェアしているものの、普段は本当にスキンケアだけで、クリニックに行く時間も取れないと話した。

19:39

梶さんのリセット習慣――マッサージ、漢方、「原始人みたいな」食事調整

では忙しい中で何に気をつけているのか。梶さんの答えは「デトックス」だった。マッサージは1日1回ほど受けている。マッサージ師を呼ぶこともあれば、スタッフが家に来てキャビテーションをかけることもある。自分でもリンパや老廃物を流すように首などを手でマッサージし、デトックス用のオイルを自作し、デトックスの漢方を飲む。食べ物も、小麦を取りすぎたと思ったら3日間取らない。本人いわく「原始人みたいな感覚」だ。

ただ、こうしたことは寝ぼけながらやっていることも多いという。夜は倒れ込むように寝てしまうので、夜にするのは漢方を飲むことと、着圧のスパッツを履くことくらいだ。メイクを落とすのは最後で、朝になることもある。汚れが一日中残っているかどうかが問題で、それをきちんと取ればニキビはできない、というのが梶さんの考えだ。そのぶん朝は完璧にクレンジングし、デトックスのマスクをしながら食事をとるなどの「ながら作業」でリセットする。前日も夜中3時ごろに目が覚め、翌日が撮影だと思い出してメイクを落としたという。愛沢さんも、寝てしまうことは全然あると話した。

22:03

栗田さんと愛沢さんの朝型スケジュール

一方の栗田さんは夜遊びをしない早起き型だ。食事に誘われたら、寝るのが早いことと、遅い時間だとお腹が空きすぎて食べられなくなることを事前に伝え、5時半か6時スタートにしてもらう。2時間食事をしても8時には終わり、もう1軒行っても10時には帰宅して化粧を落とす。朝は7時ごろ起きるが、子どもがお腹を空かせて4時ごろに起きることもある。夜は必ず一緒に寝るので、そのときは一緒に起きる。

梶さんの起床も5時半から6時だ。上の子には発達障害があり、睡眠障害もあるため、その時間までには必ず起きてしまう。6時にはお手伝いさんが来るので鍵を開け、1時間ほど仮眠をとることもあるが、7時から8時には子どもたちが出かけるのでまた起きる。9時からはスタッフが家に来るので、その時間には必ず仕事をしている。最近は7時半から8時半に先生に来てもらう時間も設けているという。愛沢さんも4時半にはどんどん目が覚めるようになり、子どもは5時には起きてくる。朝が早いので美容どころではないが、朝にやることは決めていると話した。

23:51

クリニック経営で得をすることと、2人の「同じ星」ぶり

栗田さんは、クリニックを経営していて良かったと今になって思うという。仕事そのものが美容なので、仕事の合間にちょっとヒアルロン酸を打ったり、肌の手入れをしたりできる。普通の人は予約した時間に行かなければならないが、子どもがいると何が起きるかわからない。

梶さんは、どうしてもというときはマッサージと点滴を予約して受けに行く。ところが、たいてい隣に栗田さんがいるという。2人は遊びのルーティンまで同じで、韓国でも大阪でもばったり会った。この日も同じ服を着ていた。2人が知り合ったのは、梶さんの元夫の先輩が栗田さんと仲が良く、紹介されたのがきっかけだ。

25:12

視聴者へのアドバイス①――「やっちゃったら2日以内に戻す」

視聴者に向けたアドバイスとして、梶さんは「やっちゃったら元に戻す」をずっと続けてきたことを挙げた。ジャンクフードを食べたら翌日に調整する。むくんでだるいと感じたらすぐマッサージで流す。メイクの汚れは、家でもできるディープクレンジングやスクラブ、ピーリングでしっかり取る。足がむくんでいたら、マッサージして靴下を履く。こうしたリセットを、せめて2日以内にやることが大事だという。

食事も好きなものを食べる。ただ、自分は小麦で太りやすい体質なので、小麦が続いたら控える。ご飯を抜くことはしない。運動は時間的にも精神的にも続けられず、この年まで一切してこなかった。それでもデトックスをしていれば太ることはないと梶さんは話す。デトックスはメンタルにも関わるもので、今の時代は特に大事だと考えている。

26:27

視聴者へのアドバイス②――人間関係のデトックス

梶さんがここで付け加えたのが、人間関係のデトックスだった。「ちょっと悪い人とはね、切った方がいいよね」。梶さんは自分を「テイカー」ではなく与えてしまう側の人間だと言う。関わる人が多すぎると、本当に大事な人を大事にできなくなる。

距離を取る判断のポイントを聞かれると、梶さんは「ありがとう」「ごめんね」の感覚を挙げた。価値観が人それぞれなのは当然だが、ここで謝らないのか、ありがとうを言わないのか、という小さな違和感があれば距離を取る。1回で分かることもあれば、2〜3回かかることもある。そうしていると、良い関係を築ける人が周りに残り、自分に負担のかかる人間関係が減るという。冷たいと思われるかもしれないが、合わない人が一生懸命合わせようとするのも大変なことなので、相手のためでもあると梶さんは考えている。

遊びについても触れた。梶さんは遊び好きの友人との付き合いもあるが、遊びの世界は空気が違い、楽しい分「変なもん」も受けてしまう。だから気持ちの面でもきちんとデトックスするという。愛沢さんは、何かを「やる」「受ける」のではなく「やらない」デトックスという答えが意外で、学びになったと話した。

28:35

栗田さんの気づきと、お金をかけないストレッチ

栗田さんは、運動をまったくしてこなかったことを反省していた。2人と違って遺伝的に太りやすく、最近脂肪吸引をしたのに体重計に乗ったらむしろ増えていた。さらに人間ドックで、体があまり良い状態ではないと分かった。

これに梶さんは、走らなくていいからストレッチだけでも、と勧めた。家で首をひねったり体を伸ばしたりするだけでいい。100円ショップで売っているトゲトゲのボールで足裏をほぐすのもいい。梶さん自身は人の力を借りないとできないタイプなので、毎日のマッサージで肩甲骨なども伸ばしてもらっているという。お金に余裕がない専業主婦のママでも100円のボールは買えるし、少しでもほぐせば気持ちが楽になる。楽でないと、子どもと向き合っている時間にイライラすることが増えてしまう。だからストレッチは大事で、「お金ね、別にかけなくていいからね」と梶さんは話した。YouTubeで教えている人の動画を見ながら5分でも10分でもいい、という話も出た。

梶さんがマッサージを人に頼むのには、別の理由もある。マッサージやエステの間は寝ているので、それを睡眠時間に数えている。7時間必要な睡眠のうち、ここで30分、ここで1時間と積み上げて毎日を回している。だから睡眠を確保する必要がない人は、自分で体を動かす方がいいと梶さんは言う。

愛沢さんも、ここまでの話は自分と同じだと語った。会社ではジャージにすっぴんで、子どもとの時間は100%向き合いたいので、朝と夜にストレッチをすると決めている。打ち合わせなしで美容に課金している3人からこの答えが出たことについて、愛沢さんは「ポジショントークもなく」、アンチエイジングにはクリニックへ行けという話ではない本当の情報だと評した。

32:46

産後に初めて「老けた」と思った――梶さんの妊娠中・産後ケア

最後のテーマは、産後の抜け毛やダイエット、体の変化だ。梶さんは2年続けて出産したため、生理がほとんど来なかった。先輩たちからは、出産時にいきんだせいでシミができたという「都市伝説みたいな」話も聞いた。クリームとマスクをして出産した方がいいと言う人もいれば、ニキビに栄養を取られると言う人もいた。梶さんが見る限り、妊娠中に諦めてしまった人は全員、体が戻っていなかったという。

梶さんは妊娠中に12〜13kg増えた。1人目のときは、妊娠を隠したいわけではなかったが、自分が完璧でないのが嫌で、妊娠が分からない服を選び、足も出して「まだ私可愛いよ」というモチベーションを保とうとした。毎日自分でマッサージをし、セルライトを潰していた。その結果、産後2週間でほぼ10kg戻り、授乳をしていなかったため、2カ月後に生理が来るタイミングで最後の2kgが落ちた。年子だったので2回目は危なそうに思えたが、2回とも同じように成功したという。

食事では、ジャンクなものは食べないが白いご飯はしっかり食べて栄養を取り、代謝が上がるものを選んだ。「これは太ってるんじゃない、妊娠してるから太ってるんだ」という強いマインドを持ったことも大事だったと振り返る。普段は顔を洗わないこともある梶さんだが、妊娠中だけはシミの話を聞いていたので保湿をきちんとした。

それでも、2人目を産んだ後に髪が抜けた。そのとき、たまたまエクソソームの研究の治験が始まり、自分も投与を受けていたところ、抜け毛が止まり、エイジングも止まったと梶さんは話す。まだ安定していない段階で、怖さもあったという。梶さんにとって、出産後は人生で初めて「老けた」と思った瞬間だった。それまで老けたと感じたことはなかったが、2人を産んだ後に老眼も入ってきて「ついに私も来ましたか」と思った。そこからV字回復させたのが再生医療だったという。

38:03

「妊娠中はプラス10歳の肌と思って」

梶さんのクリニックには、こうした経験を聞いた妊娠中の人が通ってくることが多い。出産予定日を伝えて産後の相談をされると、産後に一気に治療を進めるが、それまでは食事のコントロールなどで備えてもらうという。かつては「梶さんは産んでないから細いんでしょ」とよく言われた。だからこそ、2人産んでも体重を戻せることを自分で立証して見せたかったと話す。

梶さんがずっと伝えてきたのは、「妊娠中はプラス10歳の肌になると思ってください」ということだ。30歳なら40歳のつもりで美容に向き合い、いつもより良い保湿剤や、少しオーバースペックで安全な化粧品を1年間使ってほしい。マッサージも食生活も同じで、代謝も含めて全てが10歳分上がると考えてほしい、と梶さんは語った。話題が妊娠中の過ごし方と産後の体の変化に及んだところで、字幕は途切れている。