サバ缶10品を格付けする:DHA・EPAの量と「EPAの多さ」で見えた差

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概要

スーパーで買える食品を格付けする企画の第5弾として、下川先生とスタッフの三浦君がサバ缶10品を比べた回である。キムチ、納豆、ヨーグルトなどに続く今回、三浦君は「サバ缶はあまり違いがないのでは」と考えていた。これに対し下川先生は、今回は上位7品と下位3品のあいだで明確に差が開いたと話す。評価ではDHA・EPAの量を最も重く見ており、その中でもEPAが多いかどうかを重視した。

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なぜサバ缶を取り上げるのか

下川先生は、魚を1匹や切り身で買って調理するのは手間がかかる一方、豚の生姜焼きのような甘辛い肉料理は弁当にも入れやすく、つい肉に流れがちだと話す。チャンネルでは赤身肉を食べすぎないよう呼びかけているが、手軽さやモチベーションの面では肉料理が選ばれやすい。その点、青魚を缶詰にしたサバ缶は手軽な選択肢になるという。三浦君も、これまで缶詰は肉系ばかりで、サバ缶はあまり見ていなかったと話している。

比較したのは次の10品である。

  • マルハニチロ(社名が「ウミオス」に変わると言及)の「月花」シリーズ:さば水煮、さばみそ煮、さば煮付け
  • ニッスイの「SuiSuiオープン 減塩30%」シリーズ:さば水煮、さばみそ煮
  • 宝幸の「日本のさば」シリーズ:水煮(赤穂の天塩使用)、味噌煮、醤油煮、水煮 食塩不使用
  • はごろもフーズ:さばで健康 ゆず胡椒風味
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評価の3観点と配点

採点は100点満点で、観点は3つある。

1つ目は栄養(30点)である。美味しくしようとすると食塩が多くなりやすいため、塩分が特に大きな要素になる。ほかにタンパク質や脂質も見ている。今回は炭水化物はあまり関係ないとしつつ、煮付けや味噌煮では炭水化物が入ってくるため、それらも含めて総合的に判断した。

2つ目は原材料(30点)である。原材料が複雑になるほど減点する。ただし、味噌が入っているといった程度では減点しない。いろいろなものが入っていたり、表示のスラッシュ以降(添加物)が入ってきたりすると減点する基準にした。

3つ目はDHA・EPA(40点)で、下川先生はこれが最も重要だとする。個人的には10点・10点・80点の配分にしようかと思ったほどだという。ただ、それでは面白くないと考え、30・30・40のバランス型にした。そのうえで、ほかの食事で塩分や添加物に気をつけているので、サバ缶ではDHA・EPAがしっかり取れれば十分という人もいるだろうと話す。そういう人はDHA・EPAの点数だけを見ればよく、自分の状況に合わせて選んでほしいという。

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DHA・EPA「1日4000mg」という基準

下川先生が基準に置くのは、DHAとEPAを合わせて1日4000mgを超えるかどうかである。話者によると、この量について最もエビデンスがあり、1日4000mgのオメガ3を取る人は中性脂肪が30数%下がることが分かっているという。40歳前後の自分たちにとってオメガ3を取らないのはあり得ない、とも述べている。

ほかの投稿者の例も紹介した。2週間魚で生活する動画で、健康診断のデータが軒並み下がっていたという。下川先生は、食事の半分ぐらいはぜひ魚にしてほしいと話し、腸活やコレステロールにもよく、特に中性脂肪についてエビデンスが最もあると説明している。

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4位(A):日本のさば 水煮(赤穂の天塩使用)

最初に取り上げたのは、三浦君の家にあった、つまり三浦君の母親が選んでいた商品である。結果は10品中4位で、A評価だった。

原材料はさばと赤穂の天塩だけで、30点満点を獲得した。食塩相当量は1.7gである。食塩不使用で0gの商品もあるため、下川先生は「少ないとは言えず、真ん中ぐらい」と評価した。DHAは3572mg、EPAは1391mgで、合計はおよそ4963mgとなり、4000mgを超えている。

ただ、DHA・EPAの点数は40点中26点にとどまった。下川先生によると、DHA・EPA自体がとても多いわけではなく、原材料の評価が良いためにバランス型の順位が上がっている。DHA・EPAだけを見れば下から4番目になる。そのため、母親の世代ならバランス型で選んでこれでよいが、もっと若い世代で塩や添加物は気にせずDHA・EPAを取りたい人は、別の商品を選んでもいいとした。

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3位(S):月花 さば水煮と、EPAの多さという視点

マルハニチロの「月花 さば水煮」は3位で、S評価である。栄養は19点で、日本のさば水煮とほぼ同じだった。脂質は25.6g、食塩相当量は1.4g、タンパク質は32.6gである。原材料はさばと食塩だけで30点を獲得した。DHAは2660mg、EPAは2300mgで、合計4960mg、DHA・EPAの点数は34点だった。

ここで三浦君が質問した。日本のさば水煮はDHAとEPAの差が大きかったが、月花はそれほど差がない。この違いに意味はあるのか、という問いである。下川先生はこの質問を高く評価し、見分け方として重要な点だと答えた。

下川先生の説明では、オメガ3を取る理由は、中性脂肪やコレステロール、心筋梗塞のような血管のトラブルを減らすことにある。そして血管や中性脂肪についてより多くのエビデンスがあるのはDHAよりもEPAだという。2つの水煮は合計量がほぼ同じだが、日本のさばはDHAが多くEPAが少ない。一方、月花はEPAが多い。4000mgを超えていることと、その内訳でEPAが多いこと。この2つの条件が今回は特に重要だと下川先生は述べる。EPAの差は数mgの話ではなく1g近い単位の違いであり、グラム単位で違えばエビデンスも大きく変わるとも話している。

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初めて4000mgを下回った「さばで健康 ゆず胡椒風味」(B)

はごろもフーズの「さばで健康 ゆず胡椒風味」は、商品名に「健康」と入っているものの、結果はB評価だった。食塩相当量は1.6gでやや多く、脂質は7.8g、タンパク質は24.3gで、栄養は30点中17点である。原材料はさば、食塩、増粘多糖類、調味料などだった。下川先生はこれ自体をひどく悪いとは思わないとしつつ、ほかに30点の商品があるため相対的に17点程度になると説明した。

最も大きな問題はDHA・EPAである。DHAは1290mg、EPAは450mgで、合計は約1740mgにとどまった。今回初めて4000mgを切った商品である。10品中7品は4000mgを超えており、下位3品が4000mgを切っているというのが、今回の上下の明確な差だった。

下川先生は、腸活の観点や、心筋梗塞のような血管のイベントを減らしたい人、年齢とともに中性脂肪が気になってくる人は、ここに注意してほしいと呼びかけた。同時に、これははごろもフーズという会社の問題というより、たまたま選んだこの商品の結果であり、別の商品なら変わるかもしれないとも補足している。大事なのは見方で、裏の表示を見て、まず4000mg程度を超えているか、できればEPAが多いかを確認してほしいという。この商品を選んだのは自分なので、クレームは自分に、と冗談も添えている。

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「味付けなしが上」ではない:DHA・EPA単独1位の月花 さばみそ煮

ここまで水煮が上位に並んだため、三浦君は「味のない商品が単純に点が高いのでは」と思っていたと認めた。下川先生は、シンプルな商品が総合評価で上に行きやすいのは確かだと答えつつ、DHA・EPAの観点で1位の商品は味付きだと明かした。

それが月花 さばみそ煮である。DHAは3400mg、EPAは2540mgで、合計5940mgとなり、水煮より約1000mg多い。ほかに合計6000mg台の商品もあるが、この商品はEPAの割合が高く、EPAも合計も多いため、DHA・EPAは40点中38点で1位になった。

一方で、食塩相当量は2gある。原材料もさば、味噌、砂糖、コーンスターチ、調味料(アミノ酸)、増粘多糖類、香辛料抽出物と多く、砂糖が入っている点が響いた。ほかの商品のレベルが高いこともあり、バランス型では6位まで下がった。下川先生はこれを、国語と英語はそれぞれ20点だが数学だけ100点、というような極端な成績にたとえている。

ただし、これは10品のなかでの相対評価だから6位になるだけで、たとえば牛肉の缶詰などと比べれば圧倒的に強いと下川先生は言う。4つ目の評価項目があるとすれば当然「味」で、美味しくてDHA・EPAが最強という点は大きい。原材料も何十種類も入っているわけではない。塩分も1.4gの商品と比べれば0.6g多い程度なので、血圧に問題がない人や、ほかの食事がきちんとしている人なら「いいんじゃないか」とした。

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7位:月花 さば煮付けと、メーカーごとの傾向

同じ月花シリーズの「さば煮付け」は7位だった。原材料ではさばの次に砂糖が来ており、醤油、コーンスターチ、調味料(アミノ酸)、増粘多糖類、香辛料抽出物と続く。食塩相当量は1.4gで、ここは問題ないとされた。DHA・EPAの点数は35点で、この観点では2位である。

三浦君が気づいたのは、同じメーカーのみそ煮と煮付けで、煮付けのほうがEPAが少ないことだった。そのぶんDHAが非常に多いため高得点になっている。また、水煮は煮付けよりEPAが多い。このことから、この時点で二人は、味付けとEPAは関係なく、むしろメーカーとDHA・EPA量が連動していそうだと話していた。

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日本のさばシリーズ:味付けで大きく変わる

宝幸の「日本のさば」シリーズの残り3品は、結果が大きく分かれた。

「水煮 食塩不使用」は2位でS評価だった。これに対し「味噌煮」は8位、「醤油煮」は9位である。同じシリーズの通常の水煮が4位だったことを考えると、下川先生は、直前に自分が言ったことを否定する形になると断ったうえで、日本のさばシリーズは味付けによってDHA・EPAの量が大きく変わるのかもしれないと述べた。月花シリーズは全体的に高いが、日本のさばの味噌煮と醤油煮はいずれも4000mgを切っており、EPAも1000mgに届かない。

醤油煮は食塩相当量が2.7gで、10品のなかで最も塩辛い。下川先生は、美味しいのだろうけれど味付けしすぎているかもしれないと話した。結果として、B評価で「選ばないで」とされた3品のうち2つが日本のさばシリーズになった。

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1位(S):SuiSuiオープン 減塩30% さば水煮

総合1位はニッスイの「SuiSuiオープン 減塩30% さば水煮」である。下川先生は「バランスがいい、困ったらこれを選んでおけばいい」と評価した。

原材料はさば、塩麹、食塩で、塩麹を使って食塩の量を減らしている。食塩相当量は塩麹を含めても1gしかない。下川先生は冗談まじりに、原材料は30点満点のところ38点ぐらい付けたいと話している。DHAは2600mg、EPAは2200mgで、EPAもしっかり入っており、DHA・EPAは34点だった。

同じシリーズの「さばみそ煮」は5位である。食塩相当量は1.1gと低く、DHA・EPAも水煮と全く同じ数値だった。下川先生は、同じサバを使っているのだろうと推測している。ただし、原材料はさば、砂糖、味噌、でん粉、塩麹、酵母エキス、増粘剤で、砂糖が前のほうに来ているため原材料の点が下がり、5位になった。

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結局どれを選ぶか

最後に下川先生は、目的別に次のように整理した。

  • 健康意識が非常に高く、味よりも何よりも最も良いものを求めるなら、SuiSuiオープン 減塩30% さば水煮(1位)
  • 原材料や塩分は気にせず、DHA・EPAを最も多く取りたいなら、月花 さばみそ煮
  • 味が付いていて美味しく、DHA・EPAもそこそこ多く、バランスも良いものなら、SuiSuiオープン 減塩30% さばみそ煮(5位)

そして今回最も重要なのは下位3品だと強調した。日本のさば 味噌煮、日本のさば 醤油煮、さばで健康 ゆず胡椒風味の3品である。これらに罪はないと断りつつ、今回の基準である4000mgを下回り、商品によってはEPAが1000mgもない。ランキングにしたのは、健康や腸活のためにサバ缶を食べてほしいからである。せっかくサバ缶を食べるのに、DHA・EPAが少ない商品を選んでしまうのはもったいないので、それは控えてほしい、と締めくくった。

番組の最後には、格付けしてほしい食品があればコメント欄で教えてほしいと呼びかけている。