不妊治療の3つのステップと費用、続けるうえでのつらさ:産婦人科医・岡田有香医師に聞く
lumilyライフスタイルメディア「lumily」の対談後編である。前編では妊娠と卵子凍結、年齢ごとのデータを扱った。後編は「不妊治療のリアル」として、治療の種類、保険適用後の費用と助成、仕事との両立、心の負担、夫婦関係を取り上げる。ゲストはグレイス杉山クリニックSHIBUYA院長で産婦人科医の岡田有香医師。聞き手自身も卵子凍結や受精卵凍結、採卵周期を全額自費で経験しており、その体験談が医師の説明と並行して語られる。
不妊治療は大きく3つのステップ
不妊治療には多くの種類があると思われがちだが、岡田医師によれば、大きく分けるとステップは3つしかない。
1つ目は、自然妊娠を目指すタイミング法である。クリニックが排卵日を予測し、妊娠しやすい日に合わせて性交を持ってもらう。岡田医師は、タイミング法を6回試すと9割の人が妊娠すると言われていると説明する。そのため、クリニックで行う場合も期間はおおむね半年ほどになる。
2つ目は人工授精である。「人工」という言葉から大がかりな印象を持たれやすいが、実際には精子をサポートしているだけだと岡田医師は言う。元気な精子を集めて子宮の中に入れ、卵子にたどり着きやすくする。排卵、受精、子宮内への着床といった残りの過程は、すべて本人の力で進むイメージだ。人工授精も3〜4カ月行うと9割が妊娠すると言われており、この段階の期間も3〜4カ月が目安になる。
3つ目が、いわゆる体外受精である。前の2つで妊娠しなかった場合や、検査の段階で問題が見つかり、早めに最終ステップへ進んだほうがよいと判断された場合に選ばれる。ここから治療の内容が大きく変わる。卵巣からできるだけ多くの卵子を採り、体の外で精子と受精させ、良い受精卵になったものを子宮に戻す。卵巣で多くの卵子を育てるために飲み薬や注射を使い、採卵では腟の側から卵巣に向けて細い針を刺す。このため体への負担が増えると岡田医師は説明する。
必ずしも順番どおりには進まない
この3段階は順にステップアップするのが基本だが、必ずしもそうとは限らない。例として岡田医師は男性側に原因がある場合を挙げた。最も多いのは精子の運動率が低いケースで、その場合は最初から人工授精を選ぶこともある。卵子が非常に少ない、あるいは精子が非常に少ないといった場合は、できるだけ早く妊娠にたどり着けるよう、最初から体外受精を行うこともある。
一方で、検査結果から推奨する方法を伝えても、夫婦やカップルが「まだその段階はやりたくない」と考えるなら、タイミング法から始めることもできる。どこから始めるかは年齢と検査結果によって変わり、最終的には夫婦と相談しながら決めると岡田医師は話す。
体外受精(ふりかけ法)と顕微授精の違い
よく耳にする「体外受精」「顕微授精」「ふりかけ法」の関係についても説明があった。岡田医師によれば、広い意味での体外受精が、狭い意味での体外受精と顕微授精に分かれる。
狭い意味の体外受精は「ふりかけ法」とも呼ばれ、採った卵子と持ってきてもらった精子を同じシャーレに入れ、自然に受精するのを待つ方法である。体内では卵管で卵子と精子が受精するが、それに近い環境の培養器にシャーレを入れておく。聞き手が「本来体の中で起こることがシャーレの中で起こっているイメージか」と確かめると、岡田医師はそのとおりだと答えた。
顕微授精では、卵子や精子を扱う専門家である培養士が、1個の卵子に1個の精子を注入する。自然な受精では受精率が良くない人や、1個の卵子に複数の精子が入ってしまう人がいる。複数の精子が入ると、受精しても赤ちゃんになる卵にならない。そこで1個の卵子に1個の精子が確実に入るように顕微授精を行い、良い受精卵をできるだけ多く作る。
どちらを選ぶかは、基本的には精子の状態による。体外受精が可能な基準があり、精液検査の結果が良ければ体外受精、良くなければ顕微授精を行う。体外受精を一度行ってうまく受精しなかった人には、次から最初に顕微授精を勧めることもある。年齢も関係する。年齢が上がると、精子が1個入った後に卵子が「壁を閉じる」力が弱くなり、多くの精子が入りやすくなる。これを防ぐため、40代以上では顕微授精を選ぶことが多いという。
「半分ずつ」という選択と、顕微授精のリスク
聞き手は32歳のとき、採れた卵子を半分ずつ体外受精と顕微授精に分けたと振り返った。医師から長い説明を受けたことを覚えているという。岡田医師によれば、1回で採れる卵子がある程度多く、どちらが良いか分からないが1回で終わらせたい場合、特に受精卵凍結をする場合には、半々にすることがある。若くて多くの卵子が採れたことに加え、すべてを体外受精にすると万が一受精率が悪かったときに良い卵が一つもできないおそれがある。そのため半分ずつという選択肢になったのだろうと岡田医師は推測した。
顕微授精の技術も進歩しており、以前は卵子に針を刺していたが、現在は針を刺さずに精子を注入できるようになってきていると岡田医師は話す。リスクについて聞かれると、男性側に不妊の要因がある場合に顕微授精を行うと、生まれてくる子が男の子であれば、その不妊の要素が引き継がれる可能性があると言われていると答えた。
不妊に悩むカップルの数と、受診の目安
不妊に悩むカップルは4組に1組と言われ、実際に不妊治療に来ているカップルは5組に1組と言われているという。岡田医師は、都内での体感はそれより少し多く、自然妊娠を試している段階まで含めればさらに多いのではないかと述べた。
受診の目安も示された。自然な妊娠を目指す場合、20代から30代前半なら1年ほどは自分たちで試してよい。30代後半に入ったら半年ほどでクリニックを受診するのがよい。40代からの妊活であれば、できれば始める段階からクリニックに相談しながら進めると、スムーズに妊娠にたどり着けるだろうという。聞き手はこれを「20代なら1年、30代なら半年、40代ならすぐ」と整理した。
仕事との両立と、離職率28%
仕事との両立について、岡田医師は、不妊治療に伴って離職する人が以前のデータで28%ほどいると紹介した。岡田医師自身もこの点で悩んだことがあるという。離職して治療一本に絞った結果、最終的に子どもを持つのが難しかったとき、すぐに戻れる環境であればよい。しかし、しばらく離れたために仕事に戻れないという事態はできれば避けてほしいと話す。離職せずに治療を続けられる環境づくりを、職場だけでなくクリニック側としても支えたいという。
両立が難しい理由として、岡田医師はゴールが見えないことを挙げた。治療のための休暇制度があっても、いつまで続くのか本人にも周囲にも分からず、周囲に伝えにくい。周囲も仕事をどう調整すればよいのか分からなくなる。最終的にそこで調整が難しくなるケースが最も多いのではないかという。体外受精の段階になると負担が増すため、それより前の段階で妊娠にたどり着いてほしいという気持ちが個人的に強いとも話した。
保険適用後の自己負担額
2022年から、不妊治療は最終段階の体外受精まで保険適用になった。岡田医師が示した自己負担額の目安は次のとおりである。
- タイミング法:月1万円に届くかどうか
- 人工授精:月2万円に届くかどうか
- 体外受精(採卵まで):1回平均で約15万円。注射代、診察費、採卵の処置代などがかかる
- 胚移植:良い受精卵を子宮に戻す際に5万〜10万円程度
合計すると1回で50万円ほどになり、こうした治療を3〜4回行えば50万〜80万円ほどかかるイメージだという。これは保険適用後の金額で、保険が適用されなければ約3倍になると岡田医師は話す。
保険適用には年齢と回数の制限がある。39歳までに体外受精を始めれば6回まで、40歳から始める場合は3回まで適用され、43歳からは適用されない。
東京都の新しい補助
さらに岡田医師は、東京都で今年(2026年)4月1日から、保険診療の自己負担分に対する補助が始まったと紹介した。保険で3割負担となった採卵などの1回の費用に対して、15万円の補助が出る。回数制限と年齢の区切りは保険適用と同じだという。
30代前半から治療を始めた人は、胚移植3〜4回で妊娠するのが最も平均的だと岡田医師は説明する。これまでは1回あたり約15万円が3〜4回分かかっていたが、東京都の補助は6回まで使えるため、利用すれば総額5万円や10万円程度で済むイメージだという。申請は自分で行う必要があり、東京都のホームページで確認してほしいと呼びかけた。
聞き手は34歳のとき、受精卵を使った移植について「3回ほど行えば7〜8割が妊娠する」と説明されたことを覚えていた。当時は保険適用がなく、全額自費で非常に高額だったという。岡田医師は、現在なら同じ条件でほとんど費用がかからないだろうと応じた。
最もつらいのは心の負担
日々患者と向き合うなかで最もつらそうに見えるのは何かと問われ、岡田医師は精神的な部分を挙げた。妊娠すれば嬉しいが、叶わなければ「今回もだめだった」という浮き沈みがある。1〜2回でも負担はあるが、3回目くらいになると気持ちが落ち込む人が多いという。
学会もこれが大きな負担になっていると認識しており、不妊治療を経験したピアサポーターや、医療職として専門資格を持つ不妊カウンセラーを増やそうとしている。岡田医師自身も心理面をサポートする資格を取得したと話し、医療職がより専門的に支援できる体制を並行して広げているという。
専門職に相談する意味について、岡田医師はこう説明する。パートナーに支えを求めると、かえって関係が悪化することがある。友人に相談しようにも、相手が経験者かどうか、子どもがいるかどうかによって、逆に精神的につらくなる場合もある。相談できることとできないことが出てくる。一方、専門職は「相談してよい人」なので、すべて話してよいと思えるだけでも気持ちが少し変わるという。
気軽な窓口としてはピアサポーターがあり、医療職による支援は不妊カウンセラーが担う。東京都にもピアサポーターの窓口があり、「不妊 悩んだら 東京」などと調べると無料の相談窓口や電話相談が見つかると岡田医師は紹介した。周りに何も言えずつらいなら、まずは電話を第一歩にしてほしいという。ピアサポートは東京都以外にも広がってきているので、自分の自治体でも調べてほしいと付け加えた。
相談で最も多いのは「終わりが見えない」こと
相談で最も多い悩みは、お金ではなく終わりが見えないことだと岡田医師は言う。妊娠すれば治療は終わるが、それが次回なのか5回後なのかは誰にも分からず、医師にも正直分からない。その中で進み続けることが最も負担になるという。ゴールが明確なら頑張れる人でも、ゴールがない状態では「これをいつまで続けるのか」という不安が大きくなる。
岡田医師は、仕事を頑張ってきた人ほどこのギャップが大きいと見る。そうした人は、目標を立てて計画し、やり遂げて次のステップへ進むことを繰り返してきた。不妊治療は、試してはうまくいかないことを繰り返し、いつ着地するか誰にも分からない、まったく違う世界になる。医師としても次こそ妊娠してほしいと思うが、確率の話になってしまい、次で必ず妊娠するとは保証できない。
それでも、妊娠にたどり着いた人が不妊治療のクリニックを「卒業」し、分娩する病院へ移っていくのを見ると、一人ひとりについて本当に良かったと思う。それがあるからこの仕事を続けられていると岡田医師は話した。
夫婦の「温度差」と不妊治療離婚
夫婦関係への影響について、岡田医師は、次第に二人の温度感が変わってくることがあると話す。最初は二人とも子どもを持ちたい気持ちが強い。しかし2年ほど経つと、女性が頑張り続ける一方で、男性が「そこまでやるのか」と疑問を持ち始めたり、女性にそこまで負担をかけてまで妊娠させるのはかわいそうだと感じたりすることがある。足並みがそろわなくなると、また誰にも相談できない状況になり、離婚につながることもあるという。
いわゆる不妊治療離婚は、以前は10%ほどと言われていたが、現在は20%ほどにまで増えている印象だと岡田医師は述べた。最終的な目標は二人の子どもを持つことなので、足並みをそろえて進められるよう、クリニックも支援すべきだと考えている。
うまくいっている夫婦について聞かれると、男性からの前向きな声かけに支えられてやってこられたという人が多いと答えた。体外受精では女性は月に4回ほど通院する必要があるが、男性が来る必要があるのは1回で済むこともあり、負担は女性に偏りやすい。その分を男性が声かけで補ったり、夫婦で一緒に来院して負担を分かち合ったりしているケースがあるという。
聞き手が振り返る採卵周期の大変さ
話を聞くうちに、聞き手は自身の経験を思い出した。妊娠中も大変だったが、個人的に一番大変だったのは採卵周期だったという。岡田医師によれば、注射を使わない自然周期での採卵もあるが、卵子凍結や自然周期でない採卵ではホルモン注射を打つ。
聞き手にとって大変だったのは、注射の痛みに加えて、打つ時間が決まっていることだった。仕事中でも打たなければならない。飲み薬も1日3回あり、昼の会議を抜けて飲んでいたという。岡田医師によれば、方法はこの3年ほどでも変わってきているが、現在も1日1〜2回、多くは朝晩2回の飲み薬があるという。
移植の周期で使う貼り薬などについても、現在は使わない方法が主流になってきていると岡田医師は話す。聞き手は移植周期のたびにテープを4枚ほど貼り、1カ月ほど続けたため跡が残ったという。薬を持ち歩き、アラームをかけ、それを3週間ほど続けた。毎回の採血もつらく、ふらふらの状態で診察を受けていたと振り返る。薬の影響でホルモンバランスが崩れ、怒りっぽくなったり、理由もなく涙が出たりしたという。岡田医師は、薬で女性ホルモンを補充しているので変化は起こりうるし、同じことを訴える人もいると応じた。
知識があれば計画は違ったか
聞き手は、当時は仕事に一生懸命で、ここまでの知識は持っていなかったと話す。最近は体験談や卵子凍結の情報を含め、SNSで手軽に知識を得られ、医師の話を聞く機会もある。20歳の頃にこの知識があれば、今のスケジュールにはしていなかっただろうという。30歳くらいで考えていたかもしれず、5年は早かったと思うと振り返り、「知っていたら確実に違った」と述べた。
岡田医師は、できるだけ不妊治療を経ずに、あるいは少ない回数で妊娠にたどり着いてほしいと話す。支援が必要な人には最大限の支援をし、最短で妊娠にたどり着けるようにしているという。
働く女性へ:ライフプランから逆算する
最後に、働く女性に早めに伝えたいことを問われた岡田医師は、ライフプランから考えることを勧めた。産婦人科医も、30代後半で簡単に妊娠・出産できるならその時期を選ぶかもしれない。しかし不妊治療を頑張る人を間近で見ているので、子どもは1人、あるいは2人と決めているなら、特に2人を考える場合は1人目を早めに考えてほしい。そのうえで、2人目をどうするかを遅くなりすぎないうちに考えるとスムーズだという。
すでに30代後半で「ここからどうしよう」という人に対しては、30代のうちに妊活を始めれば、体外受精も含めて7〜8割は出産までたどり着けると岡田医師は述べた。2割しか望めないという世界ではないので、そこからいかに早く出産を考え始めるかが大事だという。まずは最終的に何人くらい子どもが欲しいのかを、単純なところから考え始めてほしいと締めくくった。
聞き手は、子どもを持つか持たないかを含め、自分の人生をどうしたいかと向き合うきっかけになればと話した。いま悩んでいる人には、まず夫婦間で話し合い、方向性をそろえるところから始めてほしいと述べて、対談を終えた。
30歳ぐらいまでは1回の生理周期で妊娠する確率が30%。男性の35歳から精子の動きが弱くなる。卵子の数どのぐらいあるのか。数%の確率で卵子を溶かせた時に全滅してしまう。
不妊で悩んでる方っていうのは1組。パートナーにサポートを求めると関係が悪化してしまったり、友達に相談できるかってなると精神的に辛かったり。離婚100%ぐらいの、終わりが見えないこと。
仕事の両立っていうのは、不妊治療を伴って離職をされる方がぐらい。キャリア止めたくなかったり、離職したくない。自己負担いくらぐらいかかるのかって、万ぐらい。東京都の方で補助が始まりまして。
30代後半に入ると、クリニックを受診していただけるといいかな。30代のうちで妊活始めていただければ、ご出産までたどり着けます。ちょっと悩んだら無料の相談窓口が。知ってたら、確実に違いましたね。
皆さんにお知らせです。11月21日にlumilyのリアルイベント、ENCOURAGEを開催します。美容や子育て、お金、キャリアなどをテーマに、河村真木子さん、尾崎美紀さん、ゆうこすさんなど15名の素敵なゲストが登壇します。私も色々なセッションに参加するので、ぜひ会場でお会いしましょう。参加は無料、事前申し込み制です。すでに1200名以上のお申し込みをいただいています。詳細は概要欄からチェックしてください。
では続いて、後編は不妊治療のリアルということで、費用、期間の負担を岡田先生に伺っていきたいと思います。後半もよろしくお願いいたします。よろしくお願いします。
前半が妊娠と卵子凍結だったり、年齢によってのデータだったり数値っていうところを伺ったんですけど、後半がこの不妊のリアルということで、まず不妊っていろんな種類があると思うんですね。人工授精だったり体外受精だったり耳にするんですけども、実際どんな治療があるかっていうのを改めて教えていただけますか?
不妊治療っていろんな種類があるかなって思われがちなんですけど、意外とステップ3つぐらいしかなくて。1つ目が自然妊娠のタイミング療法っていう、排卵日に合わせて性交を持つ方法になります。その排卵日を私たちクリニックと一緒に予想をして、いつ性交を持ったら1番妊娠するかなっていうのをお伝えして、実際にその日に性交を持って妊娠するかなっていう形でやっていく形です。
実はそのタイミング療法っていうのを6回トライすると9割の方が妊娠すると言われてますので、クリニックで行うとしても大体、半年間ぐらいになります。その治療で妊娠しないよとかっていう方が、次ステップ2に行くとしたら人工授精ということになります。
人工授精っていうとすごく人工っぽいイメージありますけど、実は精子のサポートしかしてなくてですね、元気な精子を集めて子宮の中に入れてあげるんです。それで精子が卵子にたどり着きやすくしています。ですので、それ以外のこと、卵巣から卵子が取れる排卵とか、受精とか、子宮の中にくっつくところとかっていうのは、全部自分の力でやっていただくイメージになります。
この人工授精も3、4か月やると9割が妊娠すると言われてるので、この人工授精をやる期間も大体3、4か月になってきます。もしその2つの治療を経て妊娠が成立しないわっていう場合とか、あとはもう最初から検査とかで引っかかって、早めに最終ステップの方がいいわっていう場合に使うのが、いわゆる体外受精って言われてるものです。
体外受精ってなるとちょっと治療が大きく変わりまして、卵巣の中からできるだけたくさんの卵子を取って、その卵子と精子を外で受精する。卵子と精子を受精させて、いい卵になったものを子宮の中に戻すっていう治療になります。体外受精っていう工程からは、卵巣の方にたくさん卵子を育てるために飲み薬を使ったり注射を使ったり、採卵という処置で膣の方から卵巣に向かって細い針を刺したりして、ご負担が増えるかなというところになります。大きく分けると3つ、3種類。
これはもう順番に大体ステップアップしていくっていうイメージなのか、意外と違う?
はい。例えば男性側の原因で不妊治療になるよっていう方ですね。1番多いのはやっぱり精子の動きがあまり良くないという方になるので、そういう方の場合も最初から人工授精とかっていう選択肢もありますし、卵子がすごい少ないとか、逆に精子がすごい少ないとかってなってくると、もう体外受精っていう最終からやって、できるだけ早く妊娠にたどり着くようにっていうのでやっていくこともあります。
ここはもうご自身の体の状態だったり、お考えによって変わってくる。
そうですね。もちろん検査結果からこれが推奨ですよってお伝えしたとしても、ご夫婦だったりカップルが、まだそこの段階は自分たちはやりたくないんだっていうことであれば、もちろんタイミングからやることも全然できますし、基本的にはご夫婦と相談しながらやっていく形になります。3個あるけど、どこから始めるかっていうのは人それぞれ。そうですね。年齢とか、その方々の検査結果次第っていうところです。
そうです。あとよく聞くのが、体外受精、あと顕微授精、ふりかけ法とか、その辺りはどういう分類になるんですか?
体外受精って言われるものが体外受精と顕微授精に分かれてるイメージでして、狭義でいう体外受精っていうのはふりかけ法って言われているので、取った卵子に対して持ってきていただいた精子を、ただただ同じシャーレに入れておく。それで自然に受精をするのを待つよっていう方法になります。
同じ中に入れて、この中では子宮で起こることが起こってるっていうイメージですか?
そうです。卵管という、子宮から卵巣に向かっていく管の間で卵子と精子って受精するんですけど、そこに近しい環境の培養器っていうものにそのシャーレを入れておいて、そこで卵子と精子が勝手に受精するのを待ってるっていう状況になっています。これがいわゆる体外受精。
顕微授精って言われるものが。はい。培養士っていう、卵子とかを扱うスペシャリストが、1個の卵子に対して1個の精子を注入するっていう作業をやってることになります。
どうしてもその自然の受精方法ではちょっと受精する確率が良くないなとか、1個の卵子にいくつも精子が入っちゃうわって方ですと、どうしても受精した後、赤ちゃんになる卵にならないので、1個の卵子に対して1個の精子がきちんと入れるように顕微授精というのをして、できるだけ赤ちゃんになるいい卵をたくさんできるようにしていくっていう形になります。
それも選べるんですか?顕微授精なのか体外受精なのかっていうのは。
基本的には精子の状況によることが多いですね。精子の検査をしていただいて、体外受精をできる基準の精子の値がありまして、男性側の値が良ければ体外受精、そのシャーレの受精を使う。ただ、結果が良くないわっていう場合に顕微授精をさせていただくみたいな感じです。
精子の検査次第。そうですね。あとは最終的に体外受精を1回やったんだけれども、なかなか受精しなかったとか、そういう方も、もう最初から顕微授精、次はやりましょうとかっていう形にしたりしてます。
これは人によるんですか?人によりますね。ただ、年齢が上がってくると、やっぱり卵子っていうのも精子1個入った後に壁を閉じるっていう力が弱くなってくるので、どうしてもたくさんの精子が入ってしまったりします。それを防ぐために40代以上の方では、卵子と精子1個ずつ受精する顕微授精をやることが多いかなと思います。
年齢にもよるんですね、女性の。私、今考えれば半々でやりました。あ、本当ですか?はい。あるんですか、この半々というパターン。
あります。やっぱり1回の採取できる卵子がそれなりに多くて、どっちの方がいいかわかんないけど、とりあえず1回で終わらせたい。特に受精卵凍結される場合とかだと半々でやることがありますね。
そうだったんです。当時32歳ですね。先生からそこの説明がものすごい長かったのを覚えてます。
そうなんですね。お若いので数も多分たくさん取れたのと、この1回で多分受精卵凍結を一旦終わらせるっていう目的で、全て体外受精にすると、もしかして受精率が万が一悪かった時に全然いい卵ができないってなるかもしれないので、半分半分っていう選択肢があったのかなと思います。
顕微鏡でくっつけられるのっていう、今でも不思議なんですけど、すごいですね、科学の力。
そうですね。どんどんそこも進歩してまして、昔はやっぱり本当に卵子に針を刺してたんですけど、今は針とか刺さずに精子を注入できるようになってきてますので。
リスクっていうのはあるんですか?体外受精。
そうですね。やっぱり顕微授精を行うっていう場合、男性側に不妊があると、将来生まれてくるお子さんがもし男の子だった場合、その不妊の要素が引き継がれる可能性はあるよと言われております。
前編とも被るかもしれないですけど、実際、不妊で悩んでる方っていうのはどれぐらいいるんでしょう?
4組に1組と言われておりまして、現状、不妊治療に来ているカップルはもう5組に1組って言われております。
多いですね、5組に1組。はい。都内だと体感もう少し多いですね。タイミングとか、自然妊娠トライするところも含めたら、もう少し多いのかなとは思いますね。年齢にもよると思う。
それぐらい多くの方が悩まれて、実際病院にも通われてる。通われてます。実際どんな流れで治療を始めることが多いのかっていうのも、ちょっと前編のおさらいになるとは思うんですけども、これも伺ってもいいですか?
基本的には妊娠を自然にされるっていう場合、20代から30代前半ですと、1年ぐらいご自身で頑張っていただいていいんですけど、30代後半に入ると半年ぐらいでクリニックとかを受診していただけるといいかなと思います。40代からの妊活っていうと、できればもう始めるところからクリニックにご相談いただきながらやっていただけると、スムーズに妊娠にたどり着くかなと。
この年数決めた方がいいですね。20代であれば1年、30代で半年、40代であればすぐ受診。わかりやすいです。ぜひそこでお願いします。
これ実際、先生も前編の多分冒頭でお話ししてくださったんですけども、不妊治療と仕事の両立っていうのはどうでしょう?難しい?
そうですね。やっぱり不妊治療に伴って離職をされるっていう方が、直近のデータで28%ぐらいいらっしゃると言われておりまして、私自身も悩んだ経験もあるんですけど、離職して妊活1本で行くってなった時に、もちろん年代にもよりますけど、最終的に万が一お子さんが難しいってなった時、もちろんすぐに戻れる環境であればいいと思うんですけど、しばらく離れちゃったから仕事にも戻れないわってなるっていうことを、できれば避けていただきたいなとは思うので、できる限り離職とかもせずに不妊治療を続けられる環境っていうのを、仕事面でもそうですけど、クリニック側としてもサポートしていけるようにやっていければなとは思っています。
なるほど、28%。これが現実ですよね、おそらく。本当に悩まれて、キャリア止めたくなかったり離職したくないっていう方が多いと思うんです。これは日本の問題と言いますか、国の問題。個人でどう、難しいですね。
難しいですね。やっぱり治療の休暇があったとしても、休暇してゴールが見えないので、いつまでそれを続けるのかっていうのも、周りにも自分もわからないので言えないですし、周りの方もゴールがどこかっていうのはまだわかんないので、どういう仕事、どういうのかとかわかんなくなってしまったりするので、最終的にそこでちょっと調整が難しくなってっていう方が、やっぱり1番多いのかなと思います。
確かにここも課題ですね。
できれば最終段階、体外受精とかってなってくると、どうしても治療の負担っていうのが増えてくるんで、それより前段階で妊娠までたどり着いていただきたいなっていう気持ちは、個人的にはすごいありますし、そこもしっかりサポートできるようにとは思っています。
現実を知っとくっていうのもまた1つ、自分の人生を考える選択になると。費用面が気になる方も多いと思いますし、高額だってイメージは皆さんあると思うんですけど、保険適用にはなったものの、実際自己負担いくらぐらいかかるのかっていうのを教えていただけますか?
2022年から不妊治療という最終の治療まで保険になっておりまして、タイミングとかは月1万いかないかぐらいです。人工授精においても月2万いくかどうかなぐらいな感じです。体外受精って、卵子を取り出して外で受精させるとか、そういった工程をやるってなると、やっぱりちょっと注射の費用だったり診察費用だったり、取り出すところの処置代金だったりがかかるので、平均約その1回で15万ぐらいかかるんですね。いい卵ができて子宮に戻しますってなった時に、5万から10万ぐらいの金額がかかるっていうイメージになります。
トータルすると50万ぐらい。はい、そうですね。3、4回もしこういった治療をすると、50万から80万ぐらいかかるかなっていうイメージです。保険適用後の金額ですね。保険適用じゃなかったとしたら、もうこの3倍は高い。
ちょっと高いですね。だいぶ国にも補助が出て、保険適用になって変わってきたと思うんですけれども、高いですし、保険適用の期間とかも決まってますね。
39歳までにその最終的な体外受精を始めていただくと、6回まで保険適用があるんですけど、40歳から始められる場合は3回までの保険適用で、43歳からは保険適用がなくなるという形。
お金かかりますね。東京都の方で今年から、保険で不妊治療した後、自分でお支払いする部分に対しての補助が始まりまして。保険適用の金額に補助が出る?そうです。そうなんです。保険で3割負担で、1回の採卵とかに対して15万円の補助が出ます。
これ今年からですか?今年からです。4月1日から。これまた東京都に限定した話になってしまうんですけど、すごいですね。
はい。だいぶそこは負担が変わるかなと。ということは、ほぼ全額になる時もあるっていうことですね。そうですね。回数制限ありますよね。あります。保険適用の回数制限と一緒に、年齢の区切りは一緒ですね。
一緒。これはもう都知事の小池さん。そうですね。すごいですね。年齢制限ありますけど、34、5歳から始めると結構負担減りますね。
はい。大体30代前半から始められる方で、移植って卵を戻す回数が3回から4回で妊娠になる方が1番平均的なので、その15万が本来3回とか4回かかってたわけですけど、東京都の補助、6回まで使えますので、使うとなると本当にかかって5万とか10万ぐらいの世界で、その3、4回でも終わるみたいなイメージ。
これは本当に大きいんじゃないでしょうか。確かに34の時ですね。その受精卵を使って戻した時に、ざっくりと3回ぐらいやれば7、8割の方が妊娠しますっていうのを言われたのは覚えてますね。
そうなんです。34だったので、もうその時に保険を使えてやっていたら、お金がほとんどかからなかった。はい。現在この4月以降でやろうと思うと、ほとんどかからず。
すごい。私の時は保険適用なかったので、全額自費でやったので、ものすごい高かったです。全然違いますよね。3桁ぐらい多分普通に。もう3桁ですけど、全然今は違います。
これ、知らない方いらっしゃったらぜひ。自分で申請するんですね。そうですね。東京都のホームページで確認していただいて、助成の申請をお願いします。まだまだ知らない方もいらっしゃると思うのでね。ありがとうございます。ありがとうございます。
あと、先生、毎日たくさんの患者さんと向き合われてると思うんですけど、1番辛そうだなって思うのってどんなことですか?
精神的な部分が1番辛そうかなと思ってまして、妊娠で嬉しい反面、それが叶わないと「あ、ダメだったか、今回」っていう、そのアップダウンがあるので、どうしてもそれが1、2回でももちろん負担あると思うんですけど、3回目ぐらいになってくると「もう」みたいな感じで、結構気持ちが落ち込む方は多いんですね。
できるだけその負担を減らしながら寄り添って治療はしていければなとは思っておりまして、今、学会の方でもそういったところも負担になっているという部分をわかっているので、不妊治療を経験されたピアサポーターっていう方だったり、不妊カウンセラー、専門の資格を医療職で持つ方を増やそうとしたり。
不妊カウンセラーっていう方が。はい、いるんです。いらっしゃるんですね。
私は実は資格を取ったんですけど、生殖心理相談士っていう、そういう心理面をサポートするものが、医療職でより専門的にできるように、同時並行でどんどんそこを広げている状況です。
サポートしてくださる方が必要ですね。これ意外とパートナーにそのサポートを求めると、意外と関係が悪化してしまったりあると思うので、お友達でも経験してる、してないだったり、実際お子さんがいらっしゃるお友達に相談できるかってなると、逆に精神的に辛かったりもあるので。
そうですね。相談できる部分とできない部分って出てきてしまうので、専門職ってなると、もう相談していい人になるので、全てを相談していいんだって思えるだけでも若干気持ちも変わってくるかなっていうところがありまして、やっぱり近くで相談できるかなっていう状況で悩まれてる方がいらっしゃったら、そういう相談場所があるんだよっていうのを知っていただければなと思います。
今知りました、不妊カウンセラーさん。はい。本当に気軽なところでいうとピアサポーターですね。ピアサポーター。はい。実際、不妊治療を受けたことがある方の支援。医療職でサポートをしますっていう方は、不妊カウンセラーっていう資格をお持ちです。そういう方のところに問い合わせてみるのでもいいかもしれないですね。
これもまた東京都の宣伝みたいになっちゃうんですけど。東京都すごくないですか?やっぱり小池さん。そうなんです。結構ピアサポーターの窓口もあるんですね。
専門に、不妊でちょっと悩んだらっていって、東京って調べてみると、そこでも無料の相談窓口があったり、電話とかできたりっていう場所がありますんで、もし今、周りで何も言えないんだけども本当に辛いわってなったら、まずは第一歩、電話でもいいのでいただくのがいいのかなと思います。
確かに電話で相談できるね。そう、使ってみてください。これが全国になっていくとまた違いそうですね。
ピアサポート、結構広がってきてます。東京都だけではないと思うので、よければ自治体、ご自身の場所で調べていただいて。本当に辛い気持ちわかるので、そういうサポートがあるんだっていうのを学びました。
実際にその相談で多い悩みっていうのは、どういったものが多いですか?
終わりが見えないことが1番ご相談としては多いかなと思います。妊娠したら終わりなんですけど、そこが次なのか5回後なのかって、誰にもわからない。私たちにも正直わからないですし、そこを見えない中で進んでいくっていうのが、やっぱり1番ご負担になるのかなと思います。
確かに。でもお金とかでもないんですね。そうですね。見えないトンネルをいつまで、いつまで行けばいいんだろうみたいな。不安ですよね。
はい。やっぱりゴールが明確に見えてるものに対しては、「ここだから頑張ろう」とかっていってやる方も多いんですけど、そのゴールがないってなってくると、これをいつまで続けるんだろうっていう不安の方がやっぱり多くなってきてしまうっていう。
不妊治療の1番辛いところってそこかもしれない。色々たくさんあると思うんですけど、ゴールが誰にもわからない。
お仕事とか今まで頑張られてる方だと、ある程度今まで自分でプランニングして、ここに目標を持っていって、この仕事をここで成功したとかやり遂げた、次のステップここでっていうのを繰り返されてる方が多いと思うんで、それと全く違う世界になっちゃうんですね。そこが目標だけれども、こういってダメだった、こういってダメだった、こういってダメだったみたいなのを繰り返しながら、いつ最終着地点に行くかっていうところがまだ誰にも見えないので、今までそうやってやってきた方にとっては、特に大きなギャップになるかなと思います。
本当そうです。おっしゃる通りですね。そういう方をやっぱり近くで見ているので、もう本当に私たちも次、妊娠してほしいという気持ちはすごいあるんですけど、やっぱり確率論の話になってしまって、最終的にこの人が絶対次で妊娠するかって保証も私たちにもできないっていう部分になってしまいます。先生方も複雑と言いますか。そうですね。
でもそれで最終的に妊娠にたどり着いた方についていうと、もう本当に1人1人、本当に良かったなっていう気持ちでいっぱいで。そういう方が卒業っていうんですけど、不妊治療のクリニックを卒業して、実際分娩をする病院に行かれたりとかすると、もう本当に嬉しいなって思いますし、それがあるからこそやっていけてるというか、そこがあるかなと思います。
確かに見えないトンネルをくぐっていく、その大変さとか1番間近で見られてるわけですので、逆算して今の若い方たちに。
そうですね。1年でも考えられたらなとかって思う方もいらっしゃいますけど、それぞれ色々なご事情もおありだとは思うんで、現状の最適解っていうのを考えていただくためには、まずご相談いただいたりとか、とりあえず自分のチェックから始めるっていうところが1番かなとは思います。
あと夫婦関係ですね。影響することあると思うんですけど、どんなことがぶつかってることが多そうですか?
そうですね。だんだん温度感が変わってくる方がいて、最初はお2人で、ご出産、お子さんを持ちたいっていう気持ちがすごい強くていらっしゃる方が多いんですけど、2年が経ってくると、女性側もどんどん頑張ろうっていう気持ちでやってたりすることに対して、男性側がそこまでやるんだろうかみたいなところに疑問を持ち始めたり、そこまで女性に負担をかけてまで妊娠させるのはかわいそうだなみたいな気持ちも男性側に出てくるっていうこともあったりするので、そこで2人の足並みっていうのが揃わなくなってくることがあります。そうすると誰にもまた相談ができないっていう状況になってくるので、そこが離婚につながったりとかっていうことはあります。
聞きますね、不妊治療離婚。不妊治療離婚、実際あるんです。前は10%とか言われたんですけど、今20%ぐらいまで。かなり多いですね。そうなんです。
それがだんだん増えてきてるのかなっていう感じもあって、最初からもそうなんですけど、足並みを揃えながらやっていけるかっていうのも、やっぱり目標は最終的に2人のお子さんを持つことになるので、私たちもそこはサポートをしていくべきところかなと思います。
うまくいってる方はどういう方が多いんですか?
前向きなお声がけが結構男性からあって、なんとかそこに支えられてやってこれましたっていう人が多いかもしれない。
男性じゃないですか?これは女性の視聴者なんですけど、男性は声かけ、温かい声、温かい優しいお言葉、サポート。
そうですね。どうしても女性側に不妊治療の負担が多くなりやすくて、受診とかも月に体外受精とかですと4回とか病院に行かないといけないので、そのうち男性が来なくちゃいけないのは1回で良かったりするので、負担は女性が多くなってしまうんですけど、その負担の分を男性が声がけでカバーしていただいたり、実際ご夫婦で一緒に来て分かち合うというか、そういう方々もいらっしゃるかなと思います。
なるほど。男性の皆さん、これは男性が鍵になってそう。そうですね。今までのお話を伺って、私、大変だったなって思い出しました。思い出しました?妊娠中も大変だったんですけども、何より私個人の意見ですけど、大変だったのは採卵周期。皆さん自己注射を打たれるんですか、あれは。
自然周期っていって、注射とか打たずに採卵をされる場合もございます。
じゃあ、卵子凍結と自然周期じゃない採卵をする方はホルモン注射を打つんです。はい。卵子も注射打ちます、卵子凍結。卵子凍結の方は打ちますよね。
あれが大変でしたね。何が大変って、もちろん注射だから痛いとかあるんですけど、時間が決まってるので仕事中でも打たなきゃいけないっていう。飲み薬も1日3回とか、そんな飲むのっていう話だったんですけど、本当に大変でしたね。正直妊娠中よりも。
今、やっぱりだんだん方法は変わってるんですけど、それでもやっぱり1日1回か2回、飲み薬はあります。1回のところもあるんですか?1回のところもあります。今多分だいぶ変わってきて、この3年ぐらいでも飲み方ちょっと変わったりとかしてるんですけど、それでもやっぱり2回ぐらい飲むところが多いかな。朝晩。
そうです。2回だとまだ。3回きつかった。「昼、会議だよ」と思いながら、いつも抜けて飲んでました。そうですよね。
あと、テープとか膣錠とかっていうのを卵を戻すタイミングで使う方も結構いらっしゃったんですけど、今は使わないでやる方法の方が割と主流になってきて。そうなんですね。そうです。
私はテープも膣錠も1か月ぐらいやってたので、移植の周期のたびに。慣れちゃって、もうテープの跡ついてました、ずっと。そうですよね。4枚とかをずっと貼って、膣錠も、これやってる方はちょっとイメージつく、わかると思う。大変ですよね。
そうなんです。持ち歩いてアラームかけて、それを大体3週間ぐらいはやってたので。1回の周期でいうと毎回採血から。そうですね。痛いですし、取られるとちょっとテンション下がるんですよね。フラフラになってる状態で診察って、あれよあれよ、薬を出されて、まだかみたいな感じです。まだ続くのかみたいな。これ大丈夫かなって。やっぱり薬でホルモンバランスもおかしくなって、私は結構ホルモンバランスも大変で。
ホルモンバランス、やっぱり影響出る方は、お薬で女性ホルモンをちょっと補充したりしてるので、変わると思いますね。
もう怒りっぽかったです。あと、なんだかわからないけど涙が出るとか。そういうことをおっしゃる方もやっぱりいらっしゃいますか?私、結構ひどかったです。
それがもう大変だったので、もう全部わかるなって思うんですけど、何が最善だったのかって言われると、本当に仕事を一生懸命やっていたし。でも1つ言えることは、ここまでの知識は持ってなかったので。割と最近発信される方も増えて、実際体験談も含めて卵子凍結もそうですし、知識として手軽にSNSで見れたり、先生の学びある話が聞けるっていう機会があるので、それはなかったですね。
だいぶ変わりましたよね。このぐらいの知識を持って今20歳で過ごしていたら、多分今のスケジュールにしてなかったと思います。本当ですか?多分30ぐらいで考えてたかな。5年早かったと思います。そのために20代どう過ごすかっていう感じだったかなと思いますね。これ知ってたら、確実に違いましたね。
できるだけその回数もそうですし、できるだけ不妊とかなく妊娠までたどり着いていただければ、本当に私たちも嬉しいなとは思ってます。でももちろん、そういったサポートが必要な方もいらっしゃるので、そういう方にはもう最大限サポートしますけど、最短で妊娠にたどり着けるようなサポートをしていくっていう形です。
心強いです。できること全てやってくださってるってことですもんね。はい。やっていくっていう気持ちでやっております。
心強いですしね。あとは皆さんそれぞれ知識を持って、人生をどう自分で生きていくかって、今後の将来設計も踏まえて、なるべく若いうちからやっぱり考えると選択肢が広がります。そうですね。っていうのを改めて感じました。すごくわかりやすかったです。ありがとうございます。たくさん説明していただいてありがとうございます。ありがとうございました。
最後に先生のご意見を伺いたいなと思って。lumilyをご覧になってる方は、働く女性が多いと思うんですけども、この仕事とキャリアの両立、ここだと思うんですね。ここはもっと早めにお伝えしたいなとかっていうことってありますか?
私たち産婦人科医も、30代後半で妊娠、出産を簡単にできるんであれば、そこでするっていう選択肢をしてるかもしれないんですけど、やっぱりこういった不妊治療を頑張ってる方を間近で見ておりますので、できるだけ自分の、もしライフプランが絶対お子さん1人とか、絶対お子さん2人とかあるのであれば、まずは特に2人考えられるなら、早いうちに1人目を考えていただいて、そこから第2子についてどうするかっていうのを、そこまで遅くないうちに考えていただけるとスムーズかなとは思います。
ただ、今現在もう30代後半です、こっからどうしようって方についても、30代のうちで妊活を始めていただければ、体外受精も含めて8割は基本的にご出産までたどり着けます。なので、今からじゃ20%だとか、そういう世界じゃないので、いかにそこから早くご出産を考えていただけるかっていうのもとても大事です。本当に自身のライフプラン含め、最終的に何人ぐらい欲しいのかなっていうのを、まずは単純に入るところで考え始めていただけると嬉しいなと思います。
具体的にありがとうございます。30歳って、もしかしたらこういう意味で節目になりそうですね。別に持つこと、持たないこと、自分の人生どうしたいか、自分と向き合うっていう意味でも、この動画で考えることのきっかけになったと思うので、私も改めてすごく勉強になりました。ありがとうございます。本当に若い方に届いてほしいですね。
悩んでる方は、まずは婦人科のかかりつけを作るっていうところから始めていただければなと思いました。ありがとうございました。本日のゲスト、岡田有香さんでした。ありがとうございました。
ありがとうございました。
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