ウクライナ軍のスターリンクに速度制限、堀江貴文が日本独自の衛星通信網を求める理由

YouTubeで開く ↗
概要

SpaceXの衛星ブロードバンド「スターリンク」に移動速度の制限がかかり、ウクライナのドローン運用に影響が出ている。堀江貴文はこの件を取り上げ、同盟国であってもアメリカ企業の衛星インフラに頼るのは国家安全保障上危ういと述べる。そのうえで、日本は独自の低軌道衛星コンステレーションを持つべきだと主張している。

4分で読めます
0:19

スターリンクの現状とV3への期待

話者によると、スターリンクはすでに1万5000機以上の衛星を運用している。V1、V2に続いて、最近はスターシップのテスト機でV3が打ち上げられた。これらの衛星で地球低軌道のインターネット衛星コンステレーションを構成している。

V3では通信容量が大きく増え、モバイルでも下り150Mbps程度が出るようになると話者は説明する。スマートフォンからの上りはかなり遅くなるものの、下りは実用的な速度になるとして、期待の大きい通信手段だと位置づけている。

1:16

ウクライナの軍事利用と時速160kmの制限

問題として話者が挙げるのは、アメリカとウクライナの関係が以前より冷え込んでいることだ。トランプ大統領はゼレンスキー大統領にあまり協力的ではない、と話者は見ている。

話者は、世界で最も軍事目的でスターリンクを使っているのはおそらくウクライナだろうと推測する。無人ドローンをスターリンクにつないで運用しており、ロシア側はスターリンクを使えない。そのためスターリンクはウクライナに有利に働き、戦争の行方を左右するほどになっている、というのが話者の見立てである。

そうしたなかで、時速160kmを上限とする速度制限が導入された。話者はこれを「実質ウクライナのドローン潰し」と表現している。さらにイーロン・マスク氏の説明として、こうした制限をかけているのはアメリカ軍だという話を紹介する。そこから話者は、結局はアメリカ大統領の意思に左右される仕組みだと受け止めている。

加えて、実際には160kmに遠く及ばない、その半分ほどの速度でも通信が途切れてしまうという話もあるという。国家安全保障の観点から見て、これは非常に危ない状況だと話者は述べる。

GPSと「みちびき」という前例

話者は、似た構図の例としてGNSS(全球測位衛星システム)のGPSを挙げる。アメリカのGPSを使っていると、アメリカが関わる大きな戦争がどこかで起きたときに測位精度が下がることがある。人為的にそうした制御を入れられる仕組みになっている、と話者は説明する。

日本が独自のGNSS衛星「みちびき」を打ち上げたのも、こうした事情があるからだと話者は見ている。みちびきによって、日本やオーストラリアの上空など日本周辺では、独自の衛星だけでも測位できるようになっている。同盟国であっても、アメリカ軍がいつこうした制御をかけるかわからない。だからアメリカの企業に依存するのは非常に危ない、というのが話者の論点である。

3:25

独自の通信網はどの国が持てるのか

ウクライナも独自のスターリンクのようなものを作りたいはずだが、実際に作れるかといえば作れないだろうと話者は言う。この件を通じて話者が痛感したのは、軍事的に制御されうるインターネット接続システム、つまり低軌道衛星コンステレーションは、ブロックやエリアごとに持っておかないと危ないということだ。

現時点で、グローバルなブロードバンド衛星インターネットを構築しようとする企業がある国はアメリカと中国だけだと話者は述べる。中国ではベンチャー企業が取り組みを始めており、それ以外はすべてアメリカ企業だという。例として「Amazon Leo」とロケットラボを挙げた。OneWebについては「ちょっと違うのかな」と留保をつけている。

4:39

楽天・AST連合でも残る懸念

日本の動きとして、話者は経済産業省が手がけていたと記憶する事業に触れる。この事業は楽天とASTの連合が受注した。運営会社は楽天の会社という形になるが、実際に運用しているのはアメリカ企業のASTだ、と話者は指摘する。厳密に言えば、こうした体制でも規制の対象となり、アメリカ軍が介入してくる可能性は十分ある、というのが話者の考えである。

こうした理由から、地球低軌道のインターネットコンステレーションは日本の会社が頑張って作らなければならなくなるだろう、と話者は述べる。結論として、日本独自のシステムを作るべきだと考えたと締めくくっている。