北極で7日間、テントなしで過ごす:雪のシェルター、分厚い氷、そして魚1匹までの道のり

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概要

MrBeast(ジミー)と仲間たちが、手持ちの装備だけで北極に7日間とどまる企画である。ジミーは冒頭で、前回のサバイバル企画が失敗に終わったと振り返り、今回を「リベンジ」と位置づける。前回は目的の島にたどり着けなかったという。動画の中心にあるのは、極寒の中で寝場所と火と食料をどう確保するかという問題である。挑戦の途中で何度も訪れる「もうやめて帰るか」という誘惑も、繰り返し描かれる。

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ルール:テントはなく、フレアガンを撃てば帰れるが頭は丸刈り

一行はテントを持ってきていない。雪を掘ったシェルターを「家」にする計画だ。参加者は6人で、ジミーのほかにチャンドラー、ノーラン、タレク、ヘイズ、カメラマンのダリウスが画面に登場する。

途中離脱のルールも示される。飛行機が1日に1回上空を飛ぶので、フレアガンを撃てば脱落して家に帰れる。ただし帰る場合は頭を丸刈りにしなければならない。持ってきた食料は3〜4日分ほどしかなく、残りの日数は釣りか狩りで食べ物を得なければ乗り切れない、とジミーは説明する。

1日目:日没前に雪の砦を掘り、火をおこす

初日の目標はシェルター作りと火おこしの2つだった。ジミーによれば、北極では日が沈むと危険で、夜は風に10分当たるだけで凍傷になりかねない。暗くなる前に掘り進めなければ凍死する、とメンバーに発破をかける。雪の砦の目的は、風から身を守り、互いの体温で温め合うことだと説明される。

シャベルが足りない中で掘り進める一方、まき集めの担当は枯れ木ばかりの場所を見つけて「ラッキー」と喜ぶ。日没2時間前に全員で中に入ってみると、足は伸ばせず、はみ出る者もいるほど狭かった。それでも「快適とは言えないけど死にはしない」と受け止め、その後も少しずつ穴を広げていった。

火おこしにも成功し、手袋を温めたり、雪を火にかけて飲み水を作ったりした。ただし雪を足したせいで水は冷たいままだった。火のそばでジャケットやズボンが焦げる騒ぎも起きた。日付が変わっても、シェルターはまだ全員が入れる広さではなかった。ヘイズとダリウスは外で寝ることになり、中の4人は「イワシの缶詰みたいに」ぎゅうぎゅう詰めで眠った。ジミーはこの夜を「人生最悪の睡眠」と振り返っている。

2日目:凍りついたカメラ、最初のフレアガンの誘惑、トイレ問題

朝になると、カメラまで凍りつき、あらゆるものに霜がついていた。手袋のないメンバーはカメラを持つ手が凍えると訴え、足の感覚がないという声も上がる。そこへ最初の飛行機が飛来する。ジミーは「今なら丸刈りと引き換えに帰れる」と問いかける。「夜がキツい」という本音も出たが、この時点では誰も撃たなかった。

この日の課題は、6人が横一列に並んで眠れるようにシェルターを広げることだった。数時間掘ったところで、トイレ用のテントを持ってきていないことが判明する。リストには入っていたが、荷物のスペースがなかったという。ジミーは「全部めちゃくちゃだ」と嘆いた。結局、キャンプの近くで用を足すとクマが寄ってくるという理由で、離れた場所に「うんちエリア」を探すことになった。周囲には動物の足跡があるのに姿は見えず、見られているようで不気味だとジミーは語る。

ジミーはこの頃の心境を率直に明かしている。かなりマイナス思考になり、本気でフレアガンを撃って逃げたくなっている。まだ2日目なのに、いつもの企画なら7日目くらいの感覚だという。鼻は凍傷になりかけて一部が紫色になっていた。それでも「いい動画になるぞ」と冗談めかして言っている。

夜の冷え込みとチャンドラーの指

夜になると気温は急激に下がり、シェルターの中にいても凍傷の危険からは逃れられなかった。足の感覚を失ったメンバーの足を脇に挟んで温める場面や、チャンドラーの指が白くなり、凍傷になる前に急いで温める場面が続く。

チャンドラーに丸刈りにして帰るか尋ねると、「マジでやろうかな」と迷うそぶりを見せた。しかし雪がひどく、飛行機を飛ばせないと伝えられていた。つまり最もつらい日に限って避難できないということだ、とメンバーは確認し合う。ジミーは「安全第一」と繰り返している。

3日目:吹雪で燃料が濡れ、湖での最初の釣りは氷の厚さに阻まれる

天気が変わって大雪が降り、キャンプ場の様子は一変した。まきは濡れて使えなくなり、火がつかない。そこで羽毛を火口に使う工夫をして、ようやく火花から火を育てることに成功した。「火がないと今日を乗り切れない」という状況だった。

ジミーは、本当は温まることよりも食料確保のほうが急務だと言う。近くの凍った湖にアイスドリルで穴を開けて魚を釣る計画を立てた。チャンドラーの血色が戻ったのを確認し、看病をノーランに任せてから釣りチームが出発する。黒っぽく見える場所は氷が薄いはずだと考え、強風の中を進んだ。帰りは向かい風になる、とこぼしながらの移動だった。

ドリルは強く押し込まず刃に任せるのがコツだと説明しながら掘り進めた。しかし腕が丸ごと入る深さまで掘っても水に届かず、ドリルの長さが足りなくなった。「こんなに分厚いなんて」という言葉のとおり、この場所では釣りができなかった。氷の厚さに加え、服が濡れて低体温症になる危険もあったため、一行は引き返した。ジミーは収穫のないまま、前回の失敗を思い出して考え込んだという。

キャンプに残ったメンバーも苦労していた。キッチンは完全に雪に埋もれ、調理道具もほとんど見当たらなくなった。戻った釣りチームは「打ちのめされた」と言い、「7日目まで気絶していたい」と漏らす者もいた。手も体も濡れた状態で冷え込む夜を迎えるのは危険で、体のそばの水が凍ると命に関わる、とメンバーは話す。対策として、トウヒの枝を切って寝床にする案が出た。地面に触れていると体が冷えるので、枝を敷けば保温効果があって眠りやすくなるという理由だ。そこへヘイズが大量の何かを抱えて戻ってくる。メンバーは「早めのクリスマスプレゼント」と喜び、ようやく暖かく過ごせる希望が持てたと語った。

4日目:ドローンで川を見つけ、スキーとスノーシューで遠征する

朝は晴れて太陽が気持ちいいほどだった。しかしすぐに天気が怪しくなり、吹雪が近づく。食料も残り少なくなっていた。

この日はドローンで釣り場を探した。狙いは、下を水が流れている場所の氷である。水が流れていると氷が薄くなるからだ。上空から大きな川の曲がり目が見つかり、魚がたくさんいるはずだと期待が高まる。ただし、湖を渡り、森を抜けた先の遠い場所だった。

湖の横断にはクロスカントリースキーを使った。ジミーとダリウスはうまく滑れずに苛立ったが、「スリスリスーッ」とすり足で進むコツを教わると「案外楽しい」と言うようになる。森の手前でスキーをまとめて置き、スノーシューに履き替えた。途中で巨大なヘラジカの足跡を見つけ、足跡の大きさから危険だと判断して別の方向へ進路を取った。密集した木々を抜けて、ついに川に到着する。

一方、キャンプ組はジミーの指示でシェルターを「豪邸」にすべく広げていた。巨大な雪の塊を切り出しては、天井を壊さないよう注意し合っていた。

川での穴掘りの最中、また飛行機が現れる。「いろいろやったし、ここで撃っちゃえば」「引き金に指をかけていた」「丸刈りでいい」と、メンバーはかなり本気で離脱を考えた。キャンプ組も、あいつらが飛行機に乗っていないといいが、と心配していた。

川の氷も、腕が入る深さまで掘ってなお水に触れなかった。川なら浅いはずだという読みは外れつつあった。ジミーは転んだときにブーツへ雪が入り、つま先が紫色になり始める。濡れた靴下を絞り、ダリウスの脇の下に足を入れて温めてもらった。寒さの中で3時間を過ごしたところで、今戻らなければ誰かが大けがをすると判断して引き返す。ジミーは「失敗を受け入れる時がまた来たのかな」と漏らした。今夜も食事がないと知ったときのノーランとチャンドラーの顔を想像せずにはいられなかった、とも語る。キャンプでの報告は「1.8メートル掘った」「4時間作業してダメだった」というものだった。「フレアガンを撃てばよかった」という声も出た。

5日目:最後の食料と、三度目の釣りへの出発

食料のない夜を越え、士気は下がっていた。それでも広げたシェルターは、互いにぶつからないよう等間隔で並んで寝られる広さになっていた。5日目にはいよいよ最後の食料を口にする。

外は湿った雪の吹雪で、出ればびしょ濡れになる。魚が釣れたとしても危険な状況だった。それでもジミーは、低体温症の人が出るかもしれないと承知のうえで、昨日の釣り場に戻ると決めた。キャンプ組には、戻ったときにすぐ使えるお湯を用意した「緊急ステーション」を頼んだ。ジミーは、前回は島にたどり着けずに失敗した、もう失敗したくない、だから絶対に釣ると語る。魚が釣れなければ明日にはメンバーが爆発する、とも見ていた。

吹雪のためスキーはやめ、荷物を減らして歩いた。その分時間はかかった。前日の道は雪ですっかり埋まり、足跡も消えていた。キャンプに残ったメンバーは、火のおこし方を知る人が全員出かけてしまったと戸惑いつつ、自分たちで考えるしかなかった。濡れたまきは燃えるのかと悩んだ末、枯れ木を割ると中は乾いていることに気づき、それを削って火口を作った。

7時間の釣りで2匹

川に着くと、前日の穴に突き立てておいた木が見つかった。メンバーはそれを「エクスカリバーみたい」と笑う。前日の穴の側面を広げてドリルが深く入るようにする作業と並行して、ジミーは川の合流点を探した。流れが激しい合流点なら氷が薄いはずだと考えたからだ。食べれば体が温まり、食べなければ冷え、冷えれば低体温症で終わりだという切迫感の中での作業だった。

やがて氷が20センチほどの場所が見つかり、ついに「釣り穴第1号」ができる。冷凍の餌を仕掛け、複数の穴を作って待った。ジミーはカメラに向かって本音を語る。今はめちゃくちゃ寒く、魚が食いつく自信はない。今釣れなければカロリー不足で今夜か明日には危険な状態になり、雪が強まれば中止もありうる。それでも連続で失敗するのだけは嫌で、失敗は本当に嫌いだ、みんなのためにも成功したい、と。

まさにその語りの最中に当たりが来て、メンバーは「ヤラセみたい」と笑った。最初の1匹は素手でつかもうとして逃してしまう。それでも、こういう魚は1匹いれば群れでいるはずだと仕掛けを戻した。仕掛けの一部を失っても予備があったため続行でき、ジミーがゆっくり引き上げて1匹目を釣り上げる。続いてヘイズも2匹目を釣った。何時間も水を飲んでおらず頭痛がする中で、7時間の釣りの末の2匹だった。

キャンプでは、残ったメンバーが火と水を用意して待っていた。1匹目をその夜に焼いて分け合い、もう1匹は6日目の分として残した。「こんなに新鮮な魚は初めて」「北極のど真ん中で魚を食べるなんて」と、メンバーは口々に喜んだ。

6日目:休息と、10年続けてきたサバイバル動画への思い

過酷な5日間を終え、ジミーは6日目を「みんなに少し楽しんでほしい」日にした。最終日まで耐えればサプライズがあるとも予告する。メンバーからは「釣れてよかった、ダメだったら帰ってたよ」という声が出た。今回が過去最高にキツかったかという話になり、7年前の「ピクルスの時」と比べて、結局「二番目にキツいチャレンジ」に落ち着いた。

ジミーはここで、サバイバル動画を作り始めて10年になると振り返る。24時間水の中に座り続けた企画など、かなりつらい時もあったが、イカダが浮いた瞬間のような最高の時もあった。社会から離れて仲間と冗談を言い合える時間が撮影で一番楽しい、と語る。仲間がいるから悲惨になりそうな動画が最高の瞬間になるのだと感謝を述べ、子どもの頃に夢見ていたのはまさにこんな人生だったとして、視聴者にも礼を言った。

その後は雪玉投げで遊び、最終日のために取っておいたスモアを皆で味わう。「世界一おいしいチョコで締めくくれるなんて最高」という声が上がった。ジミーは翌日のサプライズについて、ヘリコプターで帰るわけではないとだけ明かしている。

7日目:犬ぞりで帰還

7日目の朝、ジミーは「さらに追加で1週間」と定番のどんでん返しを口にする。すぐに冗談だと分かり、メンバーは即座に帰ると返した。帰る前にゴミをすべて片づけることが条件とされ、撤収作業をタイムラプスで撮った。

ジミーが用意したサプライズは、ヘリではなく犬ぞりの迎えだった。メンバーは「これぞ北極って感じ」と喜び、犬ぞりに乗って北極での1週間を終えた。最後にはシャワーが待ち遠しいという声が聞かれた。