UGREEN MagFlow Pro 10000mAhを分解し、「アクティブ液冷」の構造と効果を確かめる
イチケン / ICHIKEN電子工作系YouTuberのイチケンが、内部で液体を循環させて冷やす「アクティブ冷却」を搭載したマグネット式モバイルバッテリー、UGREEN MagFlow Pro 10000mAhを分解した。イチケンは普段モバイルバッテリーのレビューをしないようにしているが、この製品は冷却機構が珍しいため取り上げたという。モバイルバッテリーとしての使い勝手よりも内部構造に注目し、この液冷がどのように熱を運んでいるのか、宣伝どおりの構成になっているのかを確かめている。
充電を始めると内部で液体が動き出す
充電を始めると、本体の中で何かが動き始める。液体を循環させるポンプが作動しているためだ。イチケンは、以前分解したREDMAGICのスマートフォンにも似た冷却機構があったと振り返っている。
商品説明によると、この製品はアクティブ冷却に加えて銅箔とアルミシェルでも放熱している。UGREENは、これらの冷却によってワイヤレス充電時の温度が他社製品より10℃程度低い約36℃に収まると主張している。液冷部分の消費電力は0.02Wと記載されており、ごく小さな電力で動くとされる。
基本仕様と、ワイヤレス充電で生じる損失
充電ケーブルは本体から1本出ており、ストラップとしても使える。これとは別にUSB-Cポートが1つある。どちらも入出力に対応し、バッテリー本体の充電にも他の機器への給電にも使える。USBの出力は最大45W、入力は最大30Wである。本体側面にはディスプレイがあり、残量と充電状態を表示する。
背面にはQi2対応のワイヤレス充電ポートがあり、最大25Wで出力できる。ワイヤレス側は出力専用で、ここからバッテリー本体を充電することはできない。イチケンが実際にQi2で充電したところ、25Wをきちんと出力できていた。このときバッテリー側の出力はおよそ29Wで、差し引き約4Wが失われている計算になる。コイルを介して送電するため、有線ほど効率は高くないという説明である。
バッテリーは5000mAhのセルを2本直列につないだ構成で、容量は39.2Whだ。イチケンは、最近のモバイルバッテリーには2直列構成が多いと指摘する。USB機器の多くはUSB PDに対応し、9V、15V、20Vといった電圧で充電する。バッテリー電圧が低いほど昇圧の比率が大きくなり、内部の変換回路での損失も増えやすい。セルを直列にして電圧を少しでも上げれば、そのぶん充電に回せるエネルギーを増やせる、というのがイチケンの解説である。
発熱測定:最高約41℃、表面には6℃の温度ムラ
イチケンは、ワイヤレス充電で25Wを連続出力したときの温度をサーモグラフィで測定した。動作を安定させるためにQi2のトリガーデバイスを使い、室温は25℃とした。
結果は、表面の最高温度が約41℃だった。UGREENが公表する36℃より高いが、イチケンはこれを実験環境の違いによるものと説明している。UGREENはiPhone 17で測定しており、iPhoneを充電する場合は常に25Wで充電し続けることはないはずなので、数度程度の差は出るだろうという見方である。
温度分布にはかなりムラがあった。最も熱い部分が41℃、中央部分が35℃で、約6℃の差がある。イチケンは、最も熱い部分にはバッテリー電圧をワイヤレス給電用に変換する回路などが入っているのだろうと予測した。コイルのある面ではコイル部分がよく発熱していた。今回のトリガーデバイスは電力を外部の電子負荷で消費する仕組みなので、この面の熱は純粋にコイル部分で生じた損失によるものだという。
価格に対する評価
イチケンが購入した時点の価格は18,980円で、動画の時点では14,180円まで下がっていた。それでもイチケンは、約40WhのバッテリーでQi2の25W出力に対応し、アクティブ冷却機構が付いていることを考えても高いと評価している。性能は平均以上だが、それ以上にコストが高く、コスパは正直良くないという。コスパを重視するなら、UGREENの別のQi2対応モバイルバッテリーを選んだほうがよいと勧めている。
外周はアルミフレーム、ベースは樹脂
イチケンは超音波カッターで分解を始めたが、切っている最中に違和感があった。確認すると、筐体の外周1周がアルミでできていたため、途中から削って開ける方法に切り替えた。
分解してみると、樹脂製のベースに充電回路が収まり、その周りをアルミフレームが一周し、上から蓋がかぶさる構成だった。イチケンは、アルミは熱をよく伝えるので樹脂より放熱に有利だと見ている。モバイルバッテリーはUSB充電器と違って温度が40℃程度にとどまり、金属でも人が触って耐えられる。また商用電源に直接つながらず、電圧も高くて20V程度なので、外装にアルミを使っても問題ないのだろうという見解である。
本体から出ているUSBケーブルは、内部でフレキシブルプリント基板の変換基板にはんだ付けされ、コネクタを介して内部の基板につながっていた。
メイン基板とシリコン放熱シート
内部の中心は、バッテリーセルとプリント基板が一体になった、いわゆるモバイルバッテリー本体部分である。その裏面にQi充電用の送電コイルがある。プリント基板には充放電の制御回路、電力変換回路、Qiコイルの駆動回路などが載っているため発熱は多めで、サーモグラフィで熱くなっていたのもこの部分だった。
プリント基板は2枚を組み合わせた構造で、その間にシリコン放熱シートが挟まっていた。熱を全体に分散させる狙いがあるようだとイチケンは見ている。Qiコイルの導線は外装に沿って通っており、サーモグラフィで部分的に発熱していた場所と一致した。イチケンは、25Wも送電するとそれなりに発熱するだけの電流を流す必要があるのだろうとコメントしている。
役割不明のフレキシブル基板
基板の一面には、役割のわからないフレキシブル基板が1枚あった。樹脂フレーム側にもこの基板を収めるためのくぼみが彫られているので、何らかの役割はあるはずだが、イチケンには特定できなかった。わかる人はコメントしてほしいと呼びかけている。
液冷モジュールとの間にあった断熱スポンジ
バッテリーとプリント基板のモジュールの上に、アクティブ液冷モジュールが載る。サーモグラフィで発熱していたのはちょうどプリント基板の部分なので、そこで生じた熱を液体に移し、長い流路で冷やす設計なのだろうとイチケンは推測する。
ただし、液冷モジュールとバッテリー基板モジュールの間には、空気を含んだスポンジが貼られていた。空気は熱をよく遮るため、イチケンは、基板で発生した熱を液冷モジュールへうまく逃がせない構造になっていると指摘する。
最後にかぶさる蓋の裏面には、比較的厚い銅箔が貼られていた。スポンジの空気層を挟みつつも基板の熱を液冷モジュールに伝え、その熱を銅箔の範囲で広げて外装へ逃がす、という役割だとイチケンは説明している。
宣伝画像と実物の違い
イチケンはUGREENのイメージ画像と実物も見比べた。画像からは、「アルミニウムシェル」として内部にアルミ板が1枚入っているように見えたが、実物にアルミ板はなかった。外骨格がアルミ製なので、それをアルミニウムシェルと呼んでいたのだろうとイチケンは推測する。液体冷却槽は画像どおりだった。銅箔は画像ではベイパーチャンバーのように見えるが、実際には銅箔だった。ただし、画像には「イメージ図」と明記されているとイチケンは付け加えている。
放熱設計について、イチケンは自分で試したわけではないので断言はしないと前置きしたうえで、液冷部分をなくし、銅箔やグラファイトシート、シリコンギャップフィラーなどを組み合わせてより広い面積で放熱したほうが、熱はよく伝わる気がすると述べている。一方で、実際はそれほど単純ではなく、見た目の目新しさ、技術的なアピールポイント、マーケティングといった要素も絡んだ結果、この構成が選ばれたのだろうとも話している。
液冷モジュールの流路とポンプ
液冷モジュールを詳しく見ると、ポンプは一か所にあり、それ以外はすべて流路だった。裏から見るとわかりやすい。動かしてみると、液体の流れが速い流路と遅い流路がある。ポンプを出た先に合流部があり、そこで速い流路が1本のまま遅い流路になっているようだ。その後はどちらの流路も一本道が続き、最後に蛇行してからポンプに戻る。
ポンプの真下には、熱くなる部品の多いプリント基板がある。サーモグラフィで見ると、ポンプを出た直後の液体は温度が高く、流路を通って左端へ進むにつれて下がっていた。充放電中はこの面もかなり温かくなっていたので、イチケンは意外と熱は逃げているのだろうと見ている。
ポンプの種類は不明だが、イチケンはピエゾ素子だろうと推測する。ポンプからは3本の端子が出ており、1本を共通にして残り2本の電圧をそれぞれプローブで測ると、ピークで100V近い電圧が出ていた。この動作電圧の高さも、ピエゾ素子と考える根拠になっている。
液体の中の「白い部分」
流路内の液体も観察している。白く見える部分は最初は気泡だと思われたが、本体を立てると下へ移動した。そのためイチケンは気泡ではないと判断し、緑色に見える部分も液体で、白い部分はそれより重い別の液体ではないかと考えている。
結び:パッシブからアクティブ冷却へ
イチケンは、モバイルバッテリーの冷却は従来のパッシブ方式からアクティブ方式へ移っていきそうな雰囲気があると述べ、Ankerも強制空冷式のモバイルバッテリーを発表していることに触れて締めくくった。ただし今回の製品については、断熱性の高いスポンジを挟んだ構造や、銅箔などによる単純な面放熱のほうが有利かもしれないという見立てを示しており、液冷が熱設計としてどこまで効果を上げているのかは、イチケン自身も断定していない。
この動画はJLCPCBの提供でお送りします。こんにちは。今日は面白いモバイルバッテリーを手に入れたので分解レビューしていきます。UGREEN MagFlow Pro 10000mAh、マグネット式モバイルバッテリーです。
普段からモバイルバッテリーのレビューはしないようにしているのですが、この製品には面白い冷却機構が搭載されているので分解レビューすることにしました。
このように充電を開始すると、モバイルバッテリーの中で何か動き始めました。電源をつなぐとこのように中で何かが動き始めました。こちらの製品は内部で液体を循環させて冷却するアクティブ冷却を採用しています。以前分解したREDMAGICのスマートフォンも似たような冷却機構を搭載していました。
商品説明ではアクティブ冷却の他に銅箔やアルミシェルでの冷却もしているそうです。こういった冷却を活用しているおかげか、ワイヤレス充電時においては他社製品より10℃程度温度が低い36℃程度になると主張しています。
今回はモバイルバッテリーとしてのレビューというよりかは、内部の構造に着目しながらの分解レビューとなります。その前に今日のスポンサーの紹介です。どうぞ。
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分解する前に外観であったり機能面を簡単に紹介していきます。充電ケーブルについては元々1本生えている構成です。このようにストラップとしても活用できます。それに加えてUSB-Cポートが1つあります。どちらもIN/OUTとなっていて、モバイルバッテリー自体の充電と他の機器の充電に使えます。
USBケーブルの出力は最大45W、入力は最大30Wです。ワイヤレス充電の出力は最大25Wです。複数ポートを使っている場合の充電電力についてはこちらの図にあります。一時停止して確認お願いします。
本体背面にはQi2に対応したワイヤレス充電ポートがあります。最大25Wまでのサポートです。実際にQi2の充電をしてみると、しっかりと25Wの電力を引き出せていることがわかります。25W出力の時はバッテリー出力は大体29Wぐらいですので、4W程度の損失があるようです。ワイヤレスコイルで充電しているので、その部分の効率が有線での充電ほどは高くはないです。
ちなみにワイヤレス部分については出力だけでして、このポートからモバイルバッテリー自体の充電はできません。あとは側面にディスプレイが付いていて、残量とか充電状態がわかるようになっています。
やっぱり一番気になるのはこのアクティブ液冷です。他の機器への充電を開始すると、アクティブ液冷が動作し始めます。動きがあるので何か冷えている感は出ています。ちなみに液冷自身の消費電力は0.02Wの記載がありまして、非常に低消費電力での動作が可能だそうです。
バッテリーについては、5000mAhのバッテリーセルが2つ直列になっています。39.2Whです。最近のモバイルバッテリーは二直列バッテリーを採用しているものが多くなっています。
というのもUSB機器はだいたいUSB PD充電に対応していて、9Vとか15V、20Vくらいの電圧で充電することが多いです。この時に低いバッテリー電圧ですと昇圧の比率が大きくなって、モバイルバッテリー内部の変換回路で発生する電力損失が大きくなりがちです。バッテリーを直列にしてでも少しでも電圧を高くして、なるべく充電に使えるエネルギーを多くしようとする工夫がされています。
また充電時の温度も測定しました。ワイヤレス充電で25W連続動作している時の温度です。ワイヤレス充電の動作を安定させるために、今回はQi2のトリガーデバイスを使いました。室温は25℃です。
こちらが実験結果です。最高表面温度は約41℃です。UGREENが表示している実験結果は36℃となっていますが、これはUGREENの実験環境とイチケンがやった実験環境の違いから来ています。UGREENが実施した温度測定ではiPhone 17を使っていますし、iPhoneを充電する場合常時25Wでワイヤレス充電をすることもないと思いますので、数度くらいの温度差は出るかと思います。
温度分布についても見てみると、結構ムラがあります。一番高い部分が41℃、中央部分は35℃なので、6℃程度の温度ムラがあります。一番熱くなっている部分には、バッテリーの電圧をワイヤレス給電に使うための変換回路なんかが入っているのかなと予測しています。
次にワイヤレス充電コイルがある面を見てみると、コイル部分がよく発熱していました。今回使ったQi2トリガーは電力の消費は外部の電子負荷で行っているので、これについては純粋にコイル部分で発生した電力損失分の熱になります。
最後分解前に製品価格も見てみます。私が購入した時点では18,980円、現在はさらに安くなっていて14,180円です。約40WhのバッテリーでQi2の25W対応、アクティブ冷却機構が付いているにしても、この価格は高いと思います。
私は分解するために購入しましたが、コスパについては正直良くないと思います。パフォーマンスの部分については平均以上ですが、それ以上にコストが高くなっています。UGREENが他に出しているQi2に対応したモバイルバッテリーを購入した方が、コスパ高めの選択になるかと思います。概要欄に他の製品リンクもまとめていますので、気になる人はチェックしてみてください。
というわけで分解していきます。超音波カッターで分解していくのですが、外装を切っているときに何か違和感がすごくて、改めて確認してみると筐体の外側1周がアルミでできていることが判明しました。なので超音波カッターではなくて削る方式にて分解しています。
こちらが分解後のモバイルバッテリーです。これがアルミのフレームなんですけど、こんな感じです。一周ぐるっとなっています。こちらのベースの部分は樹脂でできています。そこに充電器の回路が入っていて、アルミのフレームがこのようになっていて、そこにさらに蓋がかぶさる、そのような構成となっています。
外側のフレーム部分はアルミだったので熱をよく伝えますし、樹脂よりかはアルミなのでしょう。USB充電器と違って温度も低く40℃程度です。これは金属の温度で人間が触っても耐えられる温度です。また電圧についてもモバイルバッテリーは商用電源には接続されないです。電圧も高くて20V程度なので、アルミを使っても問題ないということかと思います。
本体から生えていたUSBケーブルは、内部ではフレキシブルプリント基板の変換基板にハンダ付けされていて、こちらのコネクタで内部の基板に接続するようになっています。ちょうど内部基板のこの部分です。
内部の回路についてはこのように、バッテリーセルとプリント基板が一緒になった、いわゆるモバイルバッテリーの本体部分です。そして裏面にはQi充電の送電コイルがあります。
こちらのプリント基板の部分については、色々な充放電の制御回路や電力変換回路、Qiコイルの駆動回路などが載っているので、発熱は結構多めです。先ほどのサーモグラフィーの映像を見ても、この部分がよく発熱していました。プリント基板は2枚の組み合わせとなっており、その間にシリコン放熱シートが挟み込まれる構造となっています。熱を全体に分散させる狙いがあるようです。
Qiのコイル導線が外装に沿うように通りますが、先ほどのサーモグラフィーの映像で部分的に発熱していた部分と一致しています。ワイヤレスコイルで25Wも送電すると、やっぱりそこそこ発熱するくらいの電流を流す必要はあるんですね。
こちらの面に謎のフレキシブル基板が1枚ありました。何の役割をしているのかは不明です。樹脂フレーム側にもフレキシブル基板を収める用のくぼみが彫ってあるので、何かしらの役割はあるかとは思うのですけども、わかりませんでした。わかる人がいましたらぜひコメントを残してもらえると嬉しいです。
こちらのバッテリープリント基板のモジュールの上に、アクティブ液冷モジュールが乗っかります。サーモグラフィーで発熱していた部分は、ちょうどこのプリント基板がある部分です。その部分で発生した熱を液体に移動させて、この長い流路で冷やしていたということでしょうか。
ただこのアクティブ液冷モジュールとバッテリープリント基板モジュールの貼り付けなのですけども、空気層のあるスポンジが間に貼られていました。空気はよく断熱するので、このプリント基板部分で発生した熱をアクティブ液冷モジュールにうまく逃がせない構造になっています。
そして最後にこの蓋がかぶさります。蓋の裏面には割と厚めの銅箔が貼り付けてあります。こちらのプリント基板部分の熱を、スポンジによる空気層はありますが液冷モジュールに伝えて、その部分の熱を銅箔が張ってある範囲内でこのようによく分散させる目的、そして外装にも熱をよく逃がします。
UGREENが出しているイメージ画像との違いですが、この画像を見る限りですと、アルミニウムシェルは内部に1枚の板が入っているのかなと思ったのですけども、実際モバイルバッテリーの中にはアルミ板は入っていなかったです。ただ外骨格部分がアルミでできていたので、そのことをアルミニウムシェルと呼んでいたのかと思います。
液体冷却槽についてはイメージ通りのままです。銅箔についてはイメージ画像ですとベイパーチャンバーのような見た目をしていますが、実際には銅箔でした。このように何とも言えない感じですけども、イメージ図と書いてありますので。
放熱の設計については試していないので言い切るということはしませんが、この液冷部分をなくしてシンプルに銅箔やグラファイトシートとシリコンギャップフィラー等を組み合わせて、より大きな面積で放熱した方が熱の伝わりは良い気がします。ただ実際はそこまで単純な問題ではなくて、見た目の目新しさの訴求や技術的なアピールポイント、マーケティング的な要素も絡んでいるので、その結果このような冷却の構成を採用したのかと思います。
ここからはアクティブ液冷部分について詳しく見ていきます。ちょうどこの部分がポンプになっています。裏から見るとわかりやすいです。それ以外は全て流路となっています。実際に動作させるとこのようになります。
液体の流れが速い流路と遅い流路があるようです。ポンプから出てきたところで合流する部分があるのですが、合流すると速い流路1本のままのところが遅い流路となるようです。その後は速い流路遅い流路についてもひたすら一本道が続いて、そして最後この部分でクネクネしてまたポンプに入っていきます。
先ほども少し話しましたが、ポンプ周辺については熱くなる部品が多くあるプリント基板がその真下にあります。そこで発生した熱を液体に移していたということです。サーモグラフィーの映像を見てみると、ポンプから出た直後の温度は高くなっていて、そして流路を通って左端の方に行くと温度は低くなっていました。モバイルバッテリーの充放電時にもこの面は結構暖かくはなっていたので、意外と熱は逃げているのかとは思います。
液冷モジュールのポンプの種類についてはわかりませんが、多分ピエゾ素子です。ポンプから3端子出ていたので、1箇所を共通にして残りの2端子をそれぞれプローブで測っています。電圧を測定するとこのようになっています。結構電圧が高くてピークで100V近く出ています。この動作電圧から見ても多分ピエゾ素子です。
内部に入っている液体についても見ていきます。この白い部分は気泡かと思ったのですが、このように立ててみると白い部分が下の方に移動しています。ですので気泡ではなさそうです。緑色に見える部分も液体で、それよりもさらに重い液体が白い部分なのかと思います。
というわけで今日はアクティブ液冷機構を採用したモバイルバッテリーを分解レビューしてきました。こういったモバイルバッテリーの冷却については、伝統的なパッシブ冷却からアクティブ方式の冷却が流行ってきそうな雰囲気があります。Ankerも強制風冷式のモバイルバッテリーを発表していましたからね。
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