AV-8BハリアーII、海兵隊での55年の運用を終えて退役 F-35Bへ引き継がれるもの
USA Military Channel 2翼を外されたAV-8BハリアーIIが1機ある。故障や修理のためではない。2026年、アメリカ海兵隊は55年にわたって運用してきたハリアーをついに退役させた。この機体は海兵隊向けに最後に製造されたAV-8Bで、博物館へ移送するために翼などを外す作業が行われている。動画は、退役直前まで実戦部隊として飛び続けたハリアーの最後の数か月と、その役割がF-35Bへどう引き継がれるかを追っている。
退役直前まで続いた実戦任務
動画がまず強調するのは、ハリアーが最後まで現役の戦力だったという点である。最後の運用部隊となったVMA-223「ブルドッグス」は、退役の直前まで飛行訓練を続けていた。運用終了のわずか2週間ほど前には、最後の海外展開から帰還したばかりだった。
海兵隊とハリアーの関係は1971年に始まる。最初に導入されたのはイギリスで開発されたAV-8Aで、1985年からはより大型で能力を高めたAV-8BハリアーIIの運用が始まった。ハリアーの大きな特徴は、長い滑走路を持つ航空基地だけでなく、強襲揚陸艦や前線の簡易基地からも運用できることだった。
実戦では湾岸戦争、アフガニスタン、イラク、リビア、イスラム国との戦いに参加した。近年では紅海でフーシ派のドローンやミサイルへの対応にも投入されており、動画は退役直前まで実戦任務を続けていたと説明している。
最後の海外展開:カリブ海での任務
ハリアー最後の海外展開は、2025年から2026年にかけてのカリブ海だった。ブルドッグスのハリアーは第22海兵遠征部隊の航空戦力として、強襲揚陸艦「イオー・ジマ」(硫黄島)に搭載されて展開した。
主な目的はアメリカ南方軍の任務を支援することで、カリブ海での違法薬物の密輸を阻止する活動や、アメリカ本土の防衛を支える役割を担った。展開中、ハリアーは艦の飛行甲板から発着し、洋上の航空戦力として即応体制を維持していた。艦を中心とする部隊全体では、麻薬対策だけでなく、洋上での活動、増援、災害時の人道支援など幅広い任務を行っていたという。
そして2026年5月、部隊は最後の海外展開を終え、家族や仲間が待つノースカロライナ州のチェリーポイント海兵隊航空基地へ帰還した。
5000人が見届けた最後の公式飛行
帰還の2週間後、AV-8Bの運用終了を記念する式典が開かれた。会場には5000人以上が集まり、5機のハリアーが最後の公式飛行を行った。編隊飛行のあとには、ハリアーを象徴する垂直着陸も披露された。
海兵隊は1985年からおよそ40年間AV-8Bを運用してきた。この日の飛行をもって、海兵隊でハリアーを運用する飛行隊は姿を消した。1971年のAV-8A導入から数えれば55年になる。動画はこれを、世界で初めて実用化された垂直・短距離離着陸戦闘機の系譜が、海兵隊で終わる瞬間だったと位置づけている。
解体ではなく、博物館での保存
退役後、海兵隊向けに最後に製造されたAV-8BハリアーII Plusは博物館に送られることになった。冒頭の翼を吊り上げている写真は、この作業の様子である。陸路で輸送するために翼やエンジンを取り外し、機体を展示用の状態にする。動画はこれが廃棄のための解体ではないと念を押している。機体はフロリダ州ペンサコーラへ運ばれ、再び組み立てられて博物館で保存される。
F-35Bへ引き継がれる運用の考え方
ハリアーが去ったあと、海兵隊の垂直・短距離離着陸機の役割を引き継ぐのはF-35Bである。ただし動画は、重要なのは機体が置き換わることだけではないと述べる。強襲揚陸艦や前線に近い拠点から固定翼機を運用し、地上部隊を航空戦力で支援する。ハリアーによって長年培われたこの運用は、F-35Bの時代にも引き継がれていくという。
ブルドッグスは2028年頃に、F-35Bを運用する戦闘攻撃飛行隊として再編成される予定だ。
動画は、ハリアーが現役だった時代は終わったとしたうえで、飛行甲板に垂直に降りてくる独特な姿は他の戦闘機にない強い印象を残したと振り返る。長い滑走路を必要としない戦闘機という発想を実戦で使えるものにしたハリアーは、海兵隊での55年の運用を終え、航空史の中へと舞台を移した、と締めくくっている。
翼を取り外された1機のAV-8BハリアーII。これは故障して修理を受けている姿ではありません。2026年、アメリカ海兵隊は55年間にわたって運用してきたハリアーをついに退役させました。この機体はアメリカ海兵隊向けに最後に製造されたAV-8B。博物館へ陸送するため、翼などを取り外す作業が行われています。長年飛び続けてきたハリアーは、現在、保存される側の航空機になりました。
しかし、ハリアーは退役直前まで現役の戦力でした。最後の部隊、ブルドッグスは退役直前まで飛行訓練を続け、運用終了のわずか2週間ほど前には最後の海外展開から帰還したばかりでした。
海兵隊とハリアーの関係が始まったのは1971年。最初に導入されたのはイギリスで開発されたAV-8Aでした。そして1985年には、より大型で能力を高めたAV-8BハリアーIIの運用が始まります。
ハリアーは長い滑走路を備えた航空基地だけでなく、強襲揚陸艦や前線の簡易基地から運用できることを大きな特徴としてきました。湾岸戦争、アフガニスタン、イラク、リビア、イスラム国との戦い。さらに近年では紅海でフーシ派のドローンやミサイルへの対応にも投入されるなど、退役直前まで実戦任務を続けています。
ハリアー最後の海外展開は、2025年から2026年にかけてのカリブ海でした。最後の部隊ブルドッグスのハリアーは、第22海兵遠征部隊の航空戦力として強襲揚陸艦イオー・ジマに搭載されて展開しました。主な目的はアメリカ南方軍の任務を支援し、カリブ海での違法薬物の密輸を阻止する活動や、アメリカ本土の防衛を支えることでした。
展開中もハリアーはイオー・ジマの飛行甲板から発着し、海上で航空戦力としての即応体制を維持していました。また、イオー・ジマを中心とする部隊全体では、麻薬対策だけでなく、海上での取り締まり活動、大使館への増援、災害時の人道支援など幅広い任務を行っています。そして2026年5月、彼らは最後の海外展開を終えて、家族や仲間たちが待つノースカロライナ州のチェリーポイント海兵隊航空基地へ帰還しました。
その2週間後には、AV-8Bの運用終了を記念する式典が行われました。会場には5000人以上が集まり、5機のハリアーが最後の公式飛行を実施。編隊飛行の後には、ハリアーを象徴する垂直着陸も披露されました。
アメリカ海兵隊は1985年からおよそ40年間にわたってAV-8Bを運用してきました。そして、この日の飛行をもって、アメリカ海兵隊でハリアーを運用する飛行隊は姿を消します。
1971年のAV-8A導入から数えると55年。世界で初めて実用化された垂直・短距離離着陸戦闘機の系譜が、アメリカ海兵隊で終わる瞬間でした。
そして退役後、最後に製造された海兵隊向けのAV-8BハリアーII Plusも博物館に送られることになりました。陸路で輸送するため、翼やエンジンを取り外し、機体を展示用の状態にします。写真で翼を吊り上げているのは、その作業の様子です。これは廃棄のための解体ではありません。機体はこの後、フロリダ州ペンサコーラへ運ばれ、再び組み立てられて博物館で保存されます。
そしてハリアーが去った後、海兵隊の垂直・短距離離着陸機の役割を引き継ぐのはF-35Bです。ただし、ここで重要なのは機体そのものが置き換わることだけではありません。強襲揚陸艦や前線に近い拠点から固定翼機を運用し、地上部隊を航空戦力で支援する。ハリアーによって長年培われたこの運用は、F-35Bの時代にも引き継がれていきます。ブルドッグスは2028年頃に、F-35Bを運用する戦闘攻撃飛行隊として再編成される予定です。
ハリアーが現役だった時代は終わりました。しかし、飛行甲板の上で垂直に降りてくるあの独特な姿は、他の戦闘機にはない強烈な印象を私たちに残しました。長い滑走路を必要としない戦闘機という発想を、実戦で使えるものにしたハリアー。55年にわたる海兵隊での運用を終え、ハリアーは航空史の中へとその舞台を移しました。
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