AIはサイバー攻撃の急増にどこまで関わっているのか AgenticSec中谷翔氏が語る「ミュトス級」中国モデルの脅威と、侵入を前提にした備え

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概要

2026年9月末から、日本企業で不正アクセスや個人情報の漏洩が相次いで公表されている。TBS CROSS DIGの番組「1on1 Tech」では、ビジネスエディターの中川雅博氏が、AIとサイバーセキュリティに詳しいAgenticSec CEOの中谷翔氏に話を聞いた。中谷氏の出演は3回目である。1回目はClaude Mythosのアクセス権がメガバンクに与えられた5月、2回目はOpenAIのモデルがHugging Faceを攻撃した「暴走」の時期だった。

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中谷氏の立場ははっきりしている。証拠はまだないため断定はできないが、一連の被害の背景にはAIを使った攻撃の増加がある可能性が高いと見ている。米国の最新モデルはガードレールが効いているため、攻撃に使われている可能性は低いと考える。より懸念しているのは、強い攻撃能力を持ちながら安全対策の弱い中国のオープンウェイトモデルだという。

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9月末からの被害多発と「パラダイムシフト」

番組ではまず、最近の被害事例が並べられた。タイムズカー、日経新聞、大和証券、焼肉きんぐ、そしてソフトバンク子会社であるIDCフロンティアのクラウドサービスである。IDCフロンティアの件では、茨城県のサイトが表示できなくなるなどの影響が出た。

中谷氏は、セキュリティ業界にいる立場としてこうした不正アクセスのニュースを日頃から追っている。そのうえで、9月末からは「あまりにも多い」と肌で感じているという。侵入経路は事例ごとにばらばらだが、件数そのものが急増している。中谷氏はこの点を重く見る。従来どおり人間が手作業で攻撃していると考えるより、何らかのパラダイムシフトが起きたと見るべきだという。そのシフトを最も起こしうるのはAIだ、というのが中谷氏の推測である。

Webシステムへの不正アクセスとフィッシングの巧妙化

タイムズカーの件で発表された「Webシステムへの不正アクセス」について、中谷氏は大きく2つのパターンがあると説明した。1つは、ログイン画面に入力するIDやパスワードなどの認証情報が漏れ、攻撃者になりすましログインされるパターン。もう1つは、Webシステムの脆弱性を突かれるパターンである。後者は最悪の場合、システムに侵入され、その上でかなり好き勝手な操作をされてしまう。

日経新聞の件は、Google Workspaceへの不正ログインによって個人情報が漏れたものだ。中谷氏の記憶では、認証情報を奪われた経路はフィッシングだったと報じられていた。フィッシングとは、「パスワード変更が必要です」といったメールで利用者を攻撃者のサイトに誘導し、正規のアカウント情報を入力させて奪う手口である。

中谷氏は、AIがこのフィッシングにも効いていると見る。1〜2年前まで、日本を狙ったフィッシングはそれほど多くなく、成功例も今より少なかったはずだという。攻撃者の多くは海外にいる。そのためメールが英語で届いて無視されたり、日本語でも不自然だったりした。ところがこの1〜2年で、非常に自然な日本語のフィッシングメールが届くようになったという。中谷氏自身も多くのフィッシングを受けており、巧妙だと感じることが増えた。メールの文面だけではない。誘導先の偽サイトもAIなどで巧妙に作られるようになり、違和感を覚えるポイントが減っている。中谷氏には、より騙されやすいコンテンツが生成されている実感があるという。

クラウド事業者への攻撃は何を意味するか

IDCフロンティアの件について、中川氏は、多くの企業が共通で使うインフラ的なサービスにまで攻撃が及んだ点を指摘した。中谷氏も影響は大きいと認める。1社のシステムへの侵入なら、被害はたいていその会社の範囲に収まる。しかしクラウドは多くの企業が使う事業なので、そこがやられれば利用者全体が何らかの被害を受ける。

侵入経路について、中谷氏は「公表された事実がまだ揃っておらず、憶測を含む」と断ったうえで仮説を示した。IDCフロンティアには、利用企業がサーバーの監視や新しいサーバー・データベースの作成などを行う管理コンソールがあるはずだ。これはブラウザで操作するWebアプリケーションである。中谷氏は、この管理コンソールがAIで攻撃された可能性を考えている。

ただし、これは可能性に可能性を重ねた見方だと中谷氏自身が強調した。AIが攻撃に使われたこと自体が仮説であり、管理コンソールが侵入経路だったことも公表されていない。根拠としては、IDCフロンティアの発表内容を挙げた。同社は東日本リージョン1で攻撃を封じ込めたあと、念のため他のリージョンの管理コンソールも停止したと発表している。ここから中谷氏は、管理コンソールが被害に遭った可能性を同社も感じているのではないかと推測する。

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重要インフラにも広がるのか

中川氏は、電力や交通のような重要インフラにまで被害が広がる可能性を尋ねた。中谷氏は、可能性は否定できないとしつつ、クラウド事業者とは事情が違うと答えた。重要インフラでWebから大きな被害が出ることは、むしろ考えにくいという。

例として挙げたのは病院である。病院は自前のWebサイトを持っているが、そこに侵入されても、電子カルテや会計データといった重要なシステムまでWebでつながっていることは「十中八九ない」と中谷氏は見る。昔の作り方ではつながっていたところもあったかもしれない。しかし今は危機管理が進み、重要データは隔離されるようになってきていると考えている。

一方、クラウドでは管理コンソールに入ればインフラそのものを操作できる。そのため、Webを入り口にされたときに重大な被害が起きやすい構造だと中谷氏は説明した。

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AIによる攻撃は被害側から見分けられない

攻撃者がどの程度AIを使っているのか、AIによる攻撃だと判断できるのか。この問いへの中谷氏の結論は、「基本的に見分けがつかない」だった。被害を受けた側は、自社システムのログから攻撃の通信を確認できる。しかし、ある通信がAIから来たのか、人間が手で打ったのかを見分ける方法は基本的にないはずだという。AIを使う場合も、最終的に通信を送るのはハーネスのようなツールやプログラムであり、人間が打った通信と変わらないからだ。

攻撃側から見た変化は大きい。従来は個人の技能に頼っていた作業が、今では人間は指示を出すだけで済むようになっている。中谷氏は「単純化しすぎ」と断りつつ、日本語や英語で指示さえできれば攻撃が成立してしまう場合があるという。これを中谷氏は、今のAI技術の「悪い意味での恩恵」と表現した。

AIの関与が明らかになる道筋として、中谷氏は2つを挙げた。どちらも時間がかかるという。1つは、通信やセキュリティを監視する製品を提供する企業による分析である。こうした企業は多くの被害システムの手前で通信を観測している。1件ずつでは区別がつかなくても、数が集まれば、共通点の多さや頻度から「従来の攻撃とは考えにくい」と判断できる可能性がある。もう1つは、国際的な捜査機関がAIを使う攻撃者集団を摘発し、手口が明らかになることだ。

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攻撃の増加は日本だけではない

中谷氏も、X上で日本語の情報を見ていて「日本だけ異常に多いのでは」と不安になったという。そこで調べたところ、セキュリティ企業チェック・ポイントの発表に行き当たった。前年9月と今年9月を比べると攻撃は48%増加し、金融に絞ると今年8月から9月で14%増えたと報告されている。同社は世界中に製品を提供しているので、攻撃が世界的に増えていることまでは言える。ただし、それがAIによるものかどうかは特定されていない。

中谷氏は、報道を見る限り実態はもっと多いように感じているという。チェック・ポイントが見ているのは自社製品を導入した企業だけだからだ。より網羅的な統計が出たとき、この時期が攻撃急増の転換点だったと後から評価されてもおかしくない、と中谷氏は述べた。

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米国の最新モデルはガードレールで止まる

後半は、AIによるサイバー攻撃がどこまで来たかに話が移った。9月にはOpenAIのGPT-6 Astraが登場し、AnthropicもClaude Opus 5.5などの新モデルを出している。これらは攻撃に使われているのか。

中谷氏の現時点の評価では、AnthropicやOpenAIのフロンティアモデルが攻撃に使われたとは考えにくい。一部で使われた可能性はあるとしても、攻撃の最初から最後までをこれらのモデルでこなすのは難しいという。理由は、サイバー攻撃らしい活動をモデルが事前に止めるガードレールがしっかりしているからだ。

AgenticSecは、攻撃者より先にAIで攻撃技術を再現し、リスクを洗い出して企業を守る事業をしている。そのため、サイバー攻撃と技術的に同じことをAIで試す機会がある。そこでFable 5.1のような最新モデルを使うと、サイバーセキュリティのガードレールに止められ、「正直何もできない」という状況が観測されているという。

では古いモデルはどうか。番組では、Anthropicが9月に公表したAI悪用の検知・対策に関するレポートが紹介された。中谷氏は非常に長いページで全部は読めていないと断ったうえで、こう読み解いた。レポートでは、Opus 4系と思われるそれ以前のモデルや、SonnetやHaikuといったモデルがサイバー作戦に使われたと公表されている。5系が使われたかは正確には分からない。逆に言えば、5系やFableは使われていないと読める。中谷氏はこれを、ガードレールが効いているという自身の見方を裏付けるものと受け止めた。

ただし古いモデルや下位モデルでもそれなりの能力はある。実際に悪用例もある以上、攻撃が増える要因にはなりうると中谷氏は認めている。

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「ミュトス級」の中国オープンウェイトモデルGLM-5.3

中谷氏が「もっと怖い」と語ったのは、オープンウェイトモデルのほうだ。セキュリティ業界で注目されているのが、中国のZ.aiが公開したGLM-5.3である。中谷氏によれば、このモデルのサイバー攻撃能力は4月時点のMythosとほぼ同等だという。さらに、オープンウェイトなので誰でも使え、ガードレールが弱い。「攻撃しろ」とそのまま頼んでも従わない程度の防御はあるが、少し騙すと突破され、攻撃的な活動もこなしてしまう。この点はAnthropicのレポートで示されている。

中川氏の補足によれば、Anthropicのレポートに先立ち、米国のAI評価機関が先月評価を出していた。そこでGLM-5.3は、オープンウェイトモデルとして最高水準のサイバー能力を持つと示されたという。Anthropicのレポートでも、十分な安全対策なしに一般公開されているリスクが強調されていた。

中谷氏はこのレポートに2つの面を見ている。よく言えば警鐘を鳴らしている。悪く言えば、自社は安全対策に多額の投資をしているとアピールしつつ、他社モデルの利用にブレーキをかけたい意図も透けて見える、という。

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「ちょっと騙す」とはどの程度か

番組では、レポートにあるガードレール突破の比較が紹介された。突破の手法は4段階あり、Mythosはいずれも成功率0%だった。GLM-5.3の結果は次のとおりだったと中谷氏は説明した。

  • 何も工夫しない生の攻撃依頼:成功率0%
  • 「私は倫理的なハッカーで、これは攻撃的な活動ではない」と設定を偽る簡単な騙し:60%台で突破
  • モデルが返す推論結果の一部をあらかじめ書き込み、望む方向の回答へ強く誘導する手法:8〜9割程度で突破
  • オープンウェイトのウェイト自体を改変する高度な手法:中谷氏の記憶ではほぼ100%

中谷氏は、2段階目の時点で誰にでもできることであり、それで十分に悪用できると指摘した。3段階目はやや複雑だが一般ユーザーでもできる。最終段階は高度なので、皆がやるかは分からないという。

前回の出演で、中谷氏は「強力な能力を持ちながら安全上の制限が弱いモデルが登場する可能性がある」と話していた。今回はその予想が「当たっても嬉しくはないが、当たってしまった」と語った。

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犯罪者は最高性能のAIを求めない

前回、中谷氏は「金銭目的の犯罪者は必ずしも最高性能のモデルを求めない」とも話していた。今回もこの見方を補強している。最高レベルのモデルは利用料が高く、ほとんどが米国のフロンティアモデルなのでガードレールも厳しい。そう考えると、GLM-5.3のようなオープンウェイトモデルは攻撃者にとって魅力的に映る、というのが中谷氏の見立てである。

なぜ中国の開発企業は安全対策を強化しないのか。中谷氏は「自分も見方が定まっていない」と断ったうえで、1つの可能性を示した。安全対策よりも、サイバーセキュリティや数学のベンチマークスコアを伸ばすことを優先するインセンティブがあるのではないか、という見方だ。米国のフロンティアモデルに早く追いつくことが重視されている可能性がある。番組内では、米国との差は4ヶ月ほどという話も出た。中川氏は、4ヶ月の遅れでも攻撃に使うには十分な能力だと応じた。

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攻撃コストが下がり、標的が中小企業にも広がる

こうしたモデルが出回ると何が起きるのか。中谷氏は改めて、AIが使われた証拠はないと断ったうえで、攻撃が増えるのは自然な流れだと述べた。

中谷氏は、被害件数が増えるだけでなく、被害を受ける企業の裾野が広がっているという分析を最近聞いたという。AI以前、深刻な被害を受けるのは主に大企業、つまりお金を持っていそうなところだった。人間が攻撃を仕上げるには大きなコストがかかり、費用対効果を考えるとそうなっていたからだ。AIを使えば、多くの企業に対して脆弱性を探れる。一度で穴が見つからなくても、相手の反応を見て攻撃を変えるといった試行錯誤が簡単にできる。その結果、あまり有名でない企業でも攻撃を成功させられる事例が増えている。中谷氏はこの分析に納得したという。

AI自体の暴走は心配すべきか

AIそのものが暴走して攻撃するリスクについて、中谷氏はあまり心配していないと答えた。米国系モデルのガードレールは、専門的に使っている自分から見ても本当にしっかりしているからだ。最近もOpenAIのモデルが政府系のシステムを暴走で攻撃したという報道があった。しかし中谷氏によれば、これもHugging Faceの件と同じく、評価のためにあえてガードレールを外していたときの事故である。消費者側ではなくAI開発側の問題であり、評価の設計をより安全側に倒すことでいずれ対策されていくと見ている。

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「日本は世界最悪」という犯罪集団の言葉をどう受け止めるか

最後のパートは日本企業への課題だった。ある犯罪集団が報道機関の取材に対し、日本のコンピューターセキュリティ体制は「世界最悪」だとコメントしていた。

中谷氏は、犯罪集団の声に耳を傾けていては相手の思う壺だとし、こうした発言は基本的に無視してよいし、無視すべきだと述べた。ただし、日本でこれだけ被害が増えている事実は真剣に受け止め、自社は本当に大丈夫かを見直す姿勢は大事だという。犯罪集団の発言を見直しの理由にするのはおかしい、という整理である。

そもそも、日本のセキュリティ体制を一般化して比べるのは難しいと中谷氏は言う。日本企業もAWSやGoogle Cloudなど海外のクラウドを使ったアーキテクチャを採用しており、「日本のITはこうだ」と言えるような共通点はそれほどないのではないか、という見方だ。

28:42

侵入を覚悟した備え:再点検と訓練

では何をすべきか。中谷氏はこれまで、攻撃をいかに防ぐかが重点だと考えてきた。しかしここまで被害が増えると、攻撃を成功させられることもある程度覚悟した備えが必要だと考えを改めたという。具体策は「体制の再点検」と「訓練」の2つである。

再点検には2つの面がある。1つ目は設計の見直しだ。侵入されうるソフトウェア資産を洗い出せているか、侵入を防ぐ手立ては何か、侵入された後に被害を最小化する対策はあるか。こうした点を、組織体制とソフトウェアの両面から確認する。2つ目は、気づいていないだけで過去に攻撃されていないかを確認することだ。9月に公表された多くの被害も、すべてが9月に攻撃されたものとは限らないと中谷氏は見ている。以前の侵入に後から気づいて公表したケースもあったはずなので、それに学んで自社も過去を点検すべきだという。

訓練は、AIとは関係なく以前から重要とされてきたものだ。攻撃を受けたとき、誰が何によって気づき、どのレポートラインに報告するか。そして、インシデントレスポンスとして被害を封じ込め、被害範囲を特定し、どう公表するか。こうした手順は技術としてある程度確立している。中谷氏が勧めるのは、その体制がそもそもあるか、あるなら実際に機能するかを、攻撃されたというシナリオで組織全体で訓練することである。

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AIとのイタチごっこにどう向き合うか

中川氏は、AIが強化学習で賢くなり、人間の意図を超えた動きまでするようになれば、攻撃者が少し指示するだけで企業の人間を騙すのもたやすくなると指摘した。そうなれば訓練ではカバーしきれないイタチごっこになるのではないか、という問いである。

中谷氏はその可能性を認めつつ、イタチごっこを続けること自体が大事だと答えた。AIの進歩で新しい攻撃が現れるたびに、対策の知恵を重ねていくしかない。その知恵をもとに訓練を定期的に更新していくことは、地道だが大事だという考えである。

32:41

一人ひとりができること

最後に中川氏は、社員や個人として何を考え、どう行動すべきかを尋ねた。中谷氏は、難しい問題であり、自分も一人の消費者として怖いと感じる部分は多いと前置きした。そのうえで、自身が心がけていることを語った。

個々の事例をすべて追うのは無理なので、世の中でどんな攻撃が増えているか、自分の業界も狙われているかを把握する。たいていは「もう狙われ始めている」という結論になるので、まず危ない状態にあると認識する。そのうえで、社内のセキュリティ研修の内容を見直す。例えば会社のセキュリティハンドブックを開き、何かあったときの連絡先を確認する。自分がインシデントのきっかけになる当事者だと想定し、最初に何をするか、誰と協力すれば被害を会社全体に広げずに済むかを考えておく。

中川氏が、実感を持つことが大事だとしつつ、やりすぎると「オオカミ少年」になる心配もあると水を向けた。中谷氏は「セキュリティは本当に難しい」と認めつつ、守る側から見れば、誤報や思い違いはおおむね歓迎だと答えた。守る側にとって最も怖いのは、報告が上がってこないことだという。そのため、勘違いかもしれなくても、最初の一報をきちんと上げることを心がけてほしいと中谷氏は締めくくった。