年金積立金300兆円は「余剰資産」なのか 会田卓司氏が語る社会保険料引き下げと成長の関係
楽待 RAKUMACHI給料が上がっても社会保険料の天引きが重く、手取りが増えない。それでも少子高齢化のもとで年金制度を維持するには仕方がない、と考える人は多い。この対談では、クレディ・アグリコル証券チーフエコノミストで、政府の日本成長戦略会議の有識者構成員を務める会田卓司氏が、この前提に異を唱える。会田氏によれば、日本の年金積立金は「余っている」ため、社会保険料は下げられる。ただし積立金を取り崩すのではなく、経済成長によって下げるべきだという。聞き手はフリーアナウンサーの野沢春日氏である。
日本経済を停滞させた「諦め」
対談は、会田氏の新著『何が日本経済を壊したのか 失われた30年の謎を解く18の経済講義』の問題意識から始まった。会田氏は、日本経済を壊したのは「我々の諦め」だと述べる。成長はできないと諦め、できるだけお金を使わず投資もせず、「細く長く」やっていこうとしてきたことが停滞の原因だという。
会田氏は、投資が生まれなければ細く長くやろうとしても長くは続かず、途中で切れてしまうと指摘する。これまでの日本は、停滞は仕方がないとあきらめ、将来の災害や有事に備えて節約し、財政余力を蓄えるという考え方で動いてきた。その結果、投資が増えなかった。会田氏は、これからは官民連携の戦略投資と産業政策で投資を拡大し、成長スピードを上げることで財政余力も生まれ、国民が豊かになる好循環を作るべきだと主張する。本書はその転換のきっかけになるものだと位置づけている。
賦課方式と積立方式の違い
社会保険料の話に入る前に、会田氏は年金制度の仕組みを整理した。年金の運営方式には賦課方式と積立方式がある。賦課方式は、その年の収入でその年の支出を賄う方式である。積立方式は、現役世代のときに積み立てた資金を運用し、その成果で年金を支払う方式だ。
会田氏によれば、日本を含むG7各国はいずれも賦課方式で運営されている。その理由として会田氏は次のように説明する。賦課方式では、将来どれだけ年金を受け取れるかが確実に分かる。経済状況が変動しても支払い義務を果たすのは国なので、リスクは国が負う。一方、積立方式では運用次第で受給額が変わるため、リスクは国民が負う。将来という非常に長い期間のリスクを負う力は、国民よりも国の方が大きい。だからG7各国は賦課方式を採っている、というのが会田氏の説明である。
賦課方式であれば、その年の収入で支出を賄うので、巨大な基金を貯めておく必要はない。実際、日本以外のG7各国はGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)のような巨大な基金を持っていないと会田氏は言う。一方の日本には300兆円程度の巨大な年金基金がある。野沢氏が調べた最新データでは300兆円を超えており、会田氏は運用が好調だったためと説明した。
なぜ賦課方式の日本に巨大な基金があるのか
会田氏によれば、戦後に年金制度が始まったとき、日本は賦課方式とも積立方式とも明言しないまま制度を始めた。高度成長期で、高齢者が非常に少ない人口ボーナスの期間でもあったため、積立金はどんどん積み上がっていった。その後、ある時点で賦課方式だと位置づけたときには、すでに基金が貯まっていたという。それをGPIFなどが運用してきた結果、賦課方式のもとで300兆円超の積立金が形成された。
会田氏は、本来の賦課方式では基金はいらないのだから、この基金は「ある意味で年金の余剰資産」だと述べる。その根拠として挙げたのが資金循環統計である。日本銀行などがまとめるこの統計で政府の資産と負債を見ると、資産側には年金基金の資産が計上されている。一方、負債側には「公的年金預かり金」が計上されていない。会田氏によれば、積立方式であれば、資産の反対側に国民へ返すべき負債が立つはずだ。それが存在しないのは賦課方式だからであり、したがって年金基金は余剰資産だということになる。
そのうえで会田氏は、同じ賦課方式でも基金を持たない他のG7各国と、基金を持つ日本と、どちらの財政が良好かと問いかける。答えは日本であり、年金資産は国の財政を考えるうえで支えになる資産だと会田氏は言う。ただ、こうした認識はあまり知られていないという。
社会保険料は「取り過ぎてきた」
野沢氏が、その300兆円を払い続けてきたのは国民かと確認すると、会田氏はそうだと答えた。賦課方式では本来そこまで積み上がるものではないのに積み上がったのは、社会保険料を取り過ぎてきたからだと会田氏は考えている。
これに対して、日本の国民負担率はまだ低いという一般的な見方がある。会田氏はOECD比較のグラフを示した。賃金のうちどれだけを税金や社会保険料として負担しているかを示す労働者負担率で見ると、日本は低い方に位置し、高福祉の国は高い方にある。この数字をもとに、少子高齢化で人口動態が悪化するなか負担率を上げる余地があるとして、消費税や社会保険料が引き上げられてきたと会田氏は説明する。
名目の負担率と「実感的な」負担率
しかし国民の実感はまったく違い、負担はものすごく重く感じられている。会田氏は、この違いがどこから来るのかを3つの要因で説明した。
1つ目は家計の貯蓄率である。家計が豊かで将来に向けて多額の貯蓄ができる状態なら、税負担が大きくても負担感はそれほどない。逆に、その日暮らしのような低い貯蓄率では負担感が大きくなる。2つ目は賃金上昇率である。毎年賃金が大きく上がるのであれば、今年の負担は相対的に小さく感じられる。3つ目は年金の所得代替率である。現役時代の賃金と同じくらいもらえる年金なのか、5分の1程度しかもらえない年金なのかで、負担感は当然違う。
会田氏によれば、日本は家計の貯蓄率が非常に低くなり、その日暮らしの世帯も相当多い。賃金上昇率も他国と比べて非常に低かった。国民年金などは支給額が少なく、所得代替率も高くない。これらの要素で各国を調整した「実感的な労働者負担率」を作ると、日本は上位5か国に入るという。計算方法について会田氏は、名目の負担率をベースに、各国の家計貯蓄率、賃金上昇率、年金所得代替率の大きさを均して調整したものだと説明した。
会田氏は、財務省などがよく示すのは名目の数字であり、国民が感じているのは実感的な数字だと述べる。名目の数字からは社会保険料をまだ上げられる、上げなければならないという結論になる。実感の数字からは、これ以上上げられたら重税すぎて回らないという結論になる。この食い違いによって議論がかみ合わなくなっているという。
積立度合と財政検証の「メインシナリオ」
では、どうすれば社会保険料を下げられるのか。会田氏は年金基金の動きを追うことが重要だとして、厚生年金の積立度合のグラフを示した。積立度合とは、年間の年金給付額の何倍の積立金があるかを示す指標である。会田氏によれば、厚生年金では約5倍、国民年金では約4倍の積立金がある。
純粋な賦課方式であれば、収入と支出が釣り合えばよいので、理屈の上では基金はゼロでもよい。ただし何が起こるか分からないことや、円滑な支給を考えれば1倍程度の基金があればよく、それが純粋な賦課方式の姿だと会田氏は言う。それに対して現状は5倍も貯まっている。
会田氏は、社会保険料が引き上げられてきた理由を、5年に1度行われる年金の財政検証にあると説明する。グラフの黒い線は、財政検証でメインシナリオと見られている、もっとも下向きの線である。このシナリオでは、少子高齢化と人口減少のもとで基金を使いながら給付を続け、100年後に積立度合が1倍に戻る。つまり100年後に純粋な賦課方式に戻るというシミュレーションだ。
会田氏によれば、この黒い線は100年間ずっとマイナス成長が続くことを前提にしている。マイナス成長が続いても年金は破綻せず、基金が1倍に戻るだけだということになる。ただ、このシナリオは非常に悲観的なので、経済成長が低迷している分を社会保険料でどんどん取っていかないと黒い線にはならない。だから社会保険料が引き上げられてきたと会田氏は説明する。
悲観論は自己実現する
会田氏が最も問題視するのは、悲観論の自己実現である。悲観論を前提に社会保険料が足りないとして引き上げを続け、現役世代が疲弊すると、実際に経済が低迷してマイナス成長になってしまう。会田氏は、これは政策で一番やってはいけないことだと強調する。負担が重いと感じれば国民はお金を使わなくなり、悲観的になって投資もしなくなる。本当はマイナス成長ではなかったかもしれないのに、結果としてマイナス成長になり、悲観論が実現してしまうという。
ここで会田氏は高市政権の考え方を対比させた。これまでの政府は、少子高齢化や人口減少、社会保障の問題があるから成長は望まず、節約で細く長くやっていこうという考え方だった。これに対して高市政権は、日本にはまだ力があり、日本経済の停滞の原因は国内の投資不足という「意思の問題」だと捉えていると会田氏は言う。宿命なら変えられないが、意思なら変えられる。だから投資計画を打ち出し、官民の戦略投資と産業政策によって成長スピードを上げようとしている、という説明である。
年金財政を左右するのは人口動態ではなく成長
では成長スピードが上がった場合はどうなるのか。会田氏は、グラフの緑の線を示した。これは内閣府の「成長実現ケース」などのうち、実質成長率が1%程度の真ん中のシナリオに対応する積立度合の推移だという。このシナリオでは、現在5倍の積立度合がどんどん増え、100年後には25倍近くになる。実質GDP成長率が1.6%であれば、さらに上がるという。
野沢氏が「払いすぎだ」と反応すると、会田氏もそれに同意した。会田氏は、少子高齢化や人口減少が前提より早く進むケースも点線で示されていることに触れつつ、このグラフが示すのは、社会保障システムや年金システムの安定を左右するのは人口動態ではなく経済成長だということだと述べる。
会田氏の論理では、そうであれば成長スピードを上げなければならない。節約して社会保険料をどんどん引き上げれば実際にマイナス成長になってしまうが、投資をして成長スピードを上げれば、年金制度や社会保険システムは持続的になる。会田氏は、年金は相当悲観的なシナリオでも破綻しないので、いまの年金破綻論はミスリードだとする。他のG7各国も少子高齢化しているが基金は持っていない。日本は基金を持っている。会田氏は、これほど「ピカピカ」な年金制度を持った国はないと述べた。ただし社会保険料を引き上げる立場からは、ピカピカだとは言えず、制度は危機的だと言わざるをえなくなる、というのが会田氏の見立てである。
「そもそも」で置かれる前提と、手段の自己目的化
野沢氏が、なぜそのようなことが言われ続けてきたのかと尋ねると、会田氏は「分かりません」と答えたうえで、やはり「諦め」だと述べた。会田氏は「そもそも」という言い方に注意を促す。そもそも日本は少子高齢化で成長できない、そもそも日本の財政は最悪だ、そもそも社会保障システムは危機的だ、と言われると、前提が勝手に置かれ、そこから議論が始まってしまう。本来はその前提が正しいかどうかをまず議論しなければならないのに、新聞などでも「そもそも日本の社会保障システムは危機的」という書き出しで始まると会田氏は指摘する。
会田氏はアメリカの大学で教育を受けた経験に触れ、前提を無批判に信じて議論することはもっとも批判される行為であり、前提を確かめ、さまざまな前提を置きながら議論するよう教えられたと語った。日本では、権威のある人が「そもそも」と前提を置くと、それを覆しにくい。こうした硬直的な考え方も日本経済を壊した原因ではないかと会田氏は考えている。
野沢氏は、悲観的すぎるシナリオの背後に、既得権益を守りたい人たちがいるのではないかとも尋ねた。会田氏はこれには直接同意せず、ほとんどの人が少子高齢化と人口動態の悪化を危機的だと信じ、正義感から社会保険料を引き上げようとしているのだと答えた。問題は、社会保険料の引き上げが自己目的化することだという。そうなると、名目の労働者負担率や、資産を見ずに負債だけを見た「政府債務残高はGDPの2倍」といったデータが引き上げの材料として次々に出てくる。本来の目的は社会保障システムの安定なのに、手段である社会保険料や消費税の引き上げが目的になってしまう。
会田氏は、これはプライマリーバランス黒字化と同じ構図だと述べる。財政健全化のための手段であるプライマリーバランス黒字化を目的にしてしまうと、経済が良くならず、結果として財政はもっと悪くなる。皆が無批判に前提を信じ込み、それを二十年、三十年と続けたことが、国民を苦しめ日本経済を壊す方向に向かわせたと会田氏は考えている。
社会保険料をどう下げるのか
野沢氏は、骨太の方針がまとまり、自民党と日本維新の会がまとめた社会保障改革が示されたものの、現役世代の負担に関する文言は少なかったように感じたと述べた。そのうえで、実際に社会保険料をどの程度下げられるのか、GPIFの積立金を取り崩すのか、それがどう成長につながるのかを尋ねた。
会田氏は、これはシナリオをどう扱うかの問題だと答えた。現在の悲観的なメインシナリオ(黒い線)では、積立金の想定運用利回りは3%である。GPIFは資産の半分を海外に投資し、残り半分を国内に投資している。会田氏によれば、これまで超長期の日本国債の利回りは0%台だったため、3%の想定利回りを得るには足りず、海外の株式や債券に投資して3%超の利回りを目指し、実際に成功してきた。資産の約50%が海外にあるのはそうした経緯によるという。
ところが現在、超長期国債の金利は4%に上がっている。会田氏は、想定利回りが3%なら、国債を買っていれば達成でき、株式のリスクも、海外投資による為替リスクも負う必要がないと指摘する。非常に安定的な運用で利回りが達成できる環境になったのだから、GPIFは海外よりも国内に投資する方向に変化するはずだという。
ここで会田氏は成長戦略と結びつける。高市政権は官民連携の戦略投資と産業政策で国内投資を増やし、成長スピードを上げる政策に転換している。長期投資をしたいのであれば長期資金が必要であり、それは年金基金として存在している。年金基金がもっと国内に投資すれば長期投資がしやすくなり、それが成功すれば、マイナス0.1%程度の成長ではなく1%成長に上がるかもしれない。これが会田氏の考え方の第一段階である。
1%成長になれば積立度合は緑や青の線のように上昇していく。会田氏は、青い線のように上がりすぎた積立度合を、賦課方式本来の1倍に戻すように設計すれば、社会保険料を大きく引き下げるか、年金の支給をかなり増やすことができるはずだと述べる。そしてこれは基金を取り崩して社会保険料を下げるのではなく、成長によって下げるのだと強調した。成長のためには長期投資が必要で、そのための長期資金を日本は大きく持っている。それを国内に投資して成長スピードを上げれば、社会保険料の引き下げや年金支給の増加という形で国民に果実を届けられる、というのが会田氏の主張である。
資産配分の見直しと、株式を増やさない理由
野沢氏は、財政検証が5年に1度で次は2030年になること、GPIFの資産配分には乖離許容幅があることに触れ、その幅を変えるということかと尋ねた。会田氏はそうだと答えた。現在は国内債券、国内株式、外国債券、外国株式に25%ずつ配分する均等なアロケーションで運用し、一定の乖離幅が認められている。しかしこの配分は、超長期金利が0%台だった状態で正しいとされていたものである。超長期金利が4%で想定運用利回りが3%の今、同じ配分が正しいとは考えにくいと会田氏は言う。しかも日本は、この30年なかった長期投資拡大の計画を持って成長スピードを上げようとしている。会田氏は、国民の資産を国内のために使えないかという話であり、成長スピードが上がれば国内投資した年金のリターンも上がると述べた。
野沢氏は、成長を掲げる会田氏がなぜ債券にこだわるのか、株式をもっと増やしてもよいのではないかと質問した。会田氏の答えは、GPIFは年金基金だということである。リスクにかかわらず最大の利回りを求める運用をするところはない。一定の想定リターンを決め、そのリターンを最も小さいリスクで実現するポートフォリオを組むのが金融の常識だと会田氏は説明する。そのためには想定リターンをはっきり決め、どれがメインシナリオなのかを明確にしたうえで運用しなければならないという。
メインシナリオが曖昧で悲観的すぎる
会田氏が問題視するのは、メインシナリオの曖昧さである。黒い線は、メインシナリオとは明言されていないものの、事実上それに沿って制度が動いている。想定運用利回りも「3%」とは示されず、「名目賃金上昇率プラス1.9%」と表現されている。会田氏によれば、黒い線の前提では実質マイナス0.1%成長で名目賃金上昇率は約1%と推計されるので、1プラス1.9でおよそ3%という計算になる。3%と言ってしまうと、超長期国債で足りるのだから海外投資はやりすぎではないかと言われるため、このような表現にしていると会田氏は見ている。
さらに会田氏によれば、いま春闘などが好調で名目賃金上昇率が3%になると、想定利回りは約5%になり、超長期国債の4%では足りないという話になってしまう。しかし想定利回りが5%になるような状況なら、すでに緑の線に乗っていることになる。会田氏は、こうした「つじつま合わせ」によって、社会保険料は引き下げず運用も今まで通りという、国民にとってあまり良くない状況が続いていると批判する。自分にとって居心地のいい、これまでのやり方から出たくないという姿勢がこうした説明の仕方につながっており、状況が変わった今は一歩踏み出す勇気を持って見直す必要があるという。
会田氏は、財政検証の中で「過去30年投影ケース」が悪いシナリオであり、黒い線はこれに当たると説明する。日本成長戦略会議は17の戦略分野を中心に産業政策と官民連携の戦略投資を拡大し、少なくとも成長型の経済シナリオや成長実現ケースに持っていこうとしている。そうであれば年金のメインシナリオも過去30年投影ケースである必要はない、と会田氏は言う。
誰がこれを決めるのかという野沢氏の問いに、会田氏は、5年に1度の財政検証を踏まえて政府が検討し決めなければならないと答えた。ただし5年待たなくても、すでに財政検証は行われており、成長や運用についての多数のシミュレーションがある。その中からどれがメインシナリオかを明示することはそれほど難しくないという。あまりに悲観的なシナリオを選べば社会保険料を取りすぎて悲観論が自己実現し、あまりに楽観的なシナリオを選べば、うまくいかなかったときに年金がうまくいかなくなる。ある程度のところをメインシナリオにすべきだが、それでも今よりは楽観的になるだろうから、成長が生まれれば社会保険料の引き下げは十分考えられる、と会田氏は述べた。
積み上がった基金の扱いについても、会田氏はメインシナリオ次第だとする。黒いシナリオでは、だいぶ先ではあるが徐々に取り崩して1倍に戻していく。運用をどうするか、想定利回りを何%にするかによって基金の扱いはまったく変わる。悲観的なシナリオに立つ人と楽観的なシナリオに立つ人が別々の土俵で議論しても生産的ではないので、まずメインシナリオを1つに決め、同じ土俵で議論しなければならないと会田氏は主張した。
年末の成長戦略実行計画
今後どう動くのかと問われ、会田氏は日本成長戦略会議での取り組みを説明した。日本成長戦略は7月にまとまり、年末までに日本成長戦略実行計画を作る。計画は2040年度までのものだが、最初の5年間は集中投資期間と位置づけられている。この5年間にどのような投資をし、どのような成果を得るのかを年末までに議論して作るという。
会田氏は、国民が成長スピードの上昇を実感できるようになれば、年金のメインシナリオをもう少し楽観的なものにし、必要な社会保険料や年金の想定運用利回りをより整合的に決めていくべきではないかと述べた。
長期金利が早く上がった理由
野沢氏が、議論の大元は高市政権の「責任ある積極財政」であり、今まさに岐路に立っていると述べると、会田氏は、日本の超長期金利や長期金利が思ったより早く上がってきたのは事実だと認めた。会田氏によれば、高市政権の積極財政と官民連携の投資は、7月の日本成長戦略とそれを盛り込んだ骨太の方針から予算編成が始まり、2027年度予算から動き出すもので、まだ動き出していない。だから長期金利が早く上がる必要はなかった、と会田氏は言う。
それでも金利が上がった理由として、会田氏は2つを挙げた。1つは、高市政権の投資がうまくいき、現在の名目3%成長が今後も持続するという期待である。もう1つが年金基金だ。会田氏は、賦課方式なら基金はいらないのに日本には基金があるということは、言い換えれば政府が民間から長期資金を召し上げているということだと説明する。本来なら、その長期資金は生命保険会社の保険や年金などを通じて民間に残り、日本の長期国債を買う力になるはずだった。それを政府が召し上げ、その半分を海外に投資している。
会田氏は、日本の金利が低い時期ならそれでもよかったが、超長期金利が0%台から4%に上がる過程で、もっと機動的に海外から国内へ投資を移していれば、長期金利はもっと緩やかに上がり、高市政権の積極財政や官民連携の戦略投資、産業政策はもっとやりやすくなったかもしれないと述べた。実際には金利が上がったため、積極財政はできないのではないかという一部のプッシュバックも起きているという。会田氏は、年金の問題をしっかり整理すれば投資がしやすくなり、成長スピードを上げる可能性を高められるはずだと強調した。
年金マネーで好循環をつくれるか
会田氏は、日本には投資のためのリソースも人材もあると述べる。それにもかかわらず、さまざまなシステム上の障害があり、状況が変わっても過去の居心地のいいやり方に閉じこもってしまう癖があるため、成長も投資も実現できていない。会田氏はこれを非常にもったいないことだと表現した。
最後に野沢氏は、海外資産の比率をどの程度にすべきか、会田氏の頭の中にイメージはあるかと尋ねた。会田氏は具体的な数字は示さなかった。メインシナリオをどこに置くかによって大きく違うので、すべてはメインシナリオを決める検証から始まるという。ただ、超長期金利が0%台のときと4%台の今とで資産配分が同じなのは合理的ではない、ということは最低限言えると述べた。
会田氏は、日本成長戦略会議は長期投資を進めたく、そのためには安定した長期資金が必要であり、日本にはそれがあると繰り返した。日本が成長すれば投資のリターンが生まれ、それが国民に果実として届く。この好循環の芽を育てるには、思い込みやこれまで通りやりたいという殻に閉じこもる姿勢を打破しなければならない、というのが会田氏の結論である。海外比率をどこまで下げるべきか、社会保険料を具体的にどれだけ下げられるかは、メインシナリオの選択にかかる未決の問いとして残された。
不動産投資を学ぶなら楽待。
楽待チャンネルをご覧の皆様、どうもこんにちは。フリーアナウンサーの野沢です。さて、給料は上がっても天引きされる社会保険料が重くて手取りが増えない。でも少子高齢化社会、現在の年金システムを維持するには仕方がない。そう思っている方、非常に多いのではないでしょうか。そんな中で、実は年金の積立金は余っている。だから社会保険料は下げられる。そう主張する方を今日はお招きしております。楽待チャンネルでもおなじみ、会田卓司さんです。会田さん、どうぞよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
会田さんはクレディ・アグリコル証券のチーフエコノミスト、政府の日本成長戦略会議、有識者構成員も務められております。そして、会田さん、先月だったと思います。今回、新著が出されました。『何が日本経済を壊したのか 失われた30年の謎を解く18の経済講義』を発売されたということで、まずはおめでとうございます。
ありがとうございます。
どんな内容でしたかというか、実は私、買いました。
ありがとうございます。
読みました。先生、そしてその先生が若者に、とうとうと難しい話も非常に噛み砕いて咀嚼をしながら教えるという中身だったわけなんですけども、目から鱗、気づかなかったもの、知らなかったものに非常に気づかされた。そして見たくなかったような現実が、実はここに本来の歴史があったんだというようなことを気づかされた感覚があったんですけども、改めて、どうして書かれたんでしょうか。
何が日本経済を壊したのか、我々の諦めです。もう成長ができない。諦めによって、できるだけお金を使わず、投資もせず、細く長くやっていこうという考えで停滞してきたわけです。ただ、細く長くやっていこうとしても、投資が生まれなければ長くならずに途中で切れてしまうわけです。これが日本経済の停滞だった。
そうであれば諦めではなくて、投資による挑戦によって成長を生んで、太く長くしていこう。この心意気がないと実際に太く長くならないわけですね。これまでは日本経済の停滞は仕方がないという諦めの中で、将来を見渡せば災害や有事が待ってるかもしれない。その時のためにできるだけ節約をして財政余力を作っていきましょう。こういう考え方で日本経済が停滞をして、投資が増えなかった。
しかしここからは、官民連携の戦略投資と産業政策をぐんと進めて、投資を拡大することによって成長スピードを上げて、その成長スピードによって当然財政余力も作り、日本経済が、そして国民が豊かになるという好循環を作り出す。そのきっかけになる本ではないかと思います。
本当にそのきっかけ、いろいろ気づかされた部分がありました。本の内容にも即して、今回は社会保険料という部分でお話を伺うわけなんですが、ここにあります、この失われた30年というキーワードですけども、過去に竹中さんとお話になられた動画も今また回り始めてというところなんですよね。やっぱりその原因の一つでもありますけど、今回の年金財政の問題、やっぱりこれは見過ごせないところですよね。
そうですね。
社会保険料の話、会田さん、お話を伺えればと思うんですけども、まず私が冒頭で申し上げました年金の積立金は、私たちの将来の年金のために貯めているお金だと考えるのが普通だとは思う。普通というか、これまでの考え方だったと思うんですけども、それが余っている。本にはもう書いてあるので私、答えは知ってるんですけども、これ改めて年金の仕組みというところから、会田さん、伺ってよろしいでしょうか。
日本の年金は賦課制度という制度で運営されています。
これ、誤解がないように、賦課制度と積立制度、二つあるんですよね。
そうです。賦課制度というのは、今年の収入で今年の支出を賄えますという制度です。そしてG7各国も皆、賦課制度で運営されています。積立制度というのは、我々が現役世代の時に貯めた資金、これを運用してもらって、そしてその運用の成果によって年金が支払われる。これが積立制度です。
ではG7各国、なぜ賦課制度になってるかと言いますと、賦課制度であれば将来我々はどのぐらい年金をもらえるかということが確実に分かるわけです。ただ、経済状況などがあるので、それを支払う義務を果たすのは国なので、国にリスクを負わせるということです。一方、積立制度というのは、運用によってどれぐらい我々が年金を支給されるのかというのが分からないので、将来のリスクは国民が負います。
運用するに当たってのリスクを伴ってるということですね。
そういうことですね。では将来という非常に長い先のリスクを負う、ある意味で力が国民にあるのか国にあるのかと言ったら、当然国の方が大きくリスクを負えるわけですから、G7各国皆、賦課制度というもので運営されているということです。
では賦課制度であれば、今年の収入で今年の支出を賄うわけですから。
つまり国の歳入をもって、そこから資金を出すということですもんね。
ですから、基金というお金を巨大に貯める必要は全くないわけです。
賦課制度ですからね。日本の制度がそうなってるという前提ですよね。
ですから日本以外のG7各国は、巨大な基金は持ってないということです。
日本で言うとGPIFのようなものはないということですね。
ないということですね。だから日本は300兆円程度の巨大な年金基金があるということです。
調べましたら、最新のデータは今320兆円くらいあるんです。
そうですね。運用が好調ですから300兆円を超えてしまった。
超えてしまったわけです。
ではなぜこういう状況になったかと言いますと、年金制度が戦後始まった時に、賦課制度とも積立制度とも言わずに始まったということです。そして当然、高度成長が生まれ、戦後間もなくは高齢者が非常に少ないという人口ボーナスの期間があったので、賦課制度とも積立制度とも言わない中、基金もどんどん貯まっていったわけです。あるところで、これ賦課制度ですと言ったところで、もうすでに基金は貯まっていたということです。
そこからこの基金をGPIFなどがしっかり運用してることによって、この賦課制度の下でも300兆円超の年金が貯まってしまったということです。本来であれば賦課制度ですから、基金はいらないわけですから。この基金というのは、ある意味で年金の余剰資産のようなものであるということになります。
それはいわゆる高度経済成長の時に、それだけの方々が将来、お年を召されてリタイアされた時のために国が作った制度という理解でよろしいんですね。
そういうことですね。
ですからその時は賦課制度とも、これ積立なんですとも言わなかったと。
言わなかった。
ただ国は粛々と、その時が来るのを分かっている、だからこそ積み立てていたという理解でよろしいですか。
そういうことですね。ただ問題なのは、賦課制度ですから年金は余剰資産であって、これは国の負債ではないということです。実際に資金循環統計というバランスシートを示す、日銀などの統計がありますが、政府の資産と負債を見ると、資産の方には当然この年金の基金の資産が入ってます。一方、負債には公的年金預かり金というものは入ってないということです。これは賦課制度だからです。
もし積立制度であれば、当然片側に資産があって、片側には積み立てた国民に返さなければいけない負債があるんですが、これは賦課制度ですから、負債側には公的年金預かり金というものも存在しない。ということは、この年金基金というのは余剰資産だということです。
では国の財政を考えた時に、他のG7各国は同じ賦課制度でも基金がないわけです。日本は賦課制度であっても基金がある。どっちの財政の方が良好ですかという話です。
どっちの財政の方が良好か。安心するのは日本の方か。
日本の方。ということは、国の財政を考えた場合には、この年金資産というのは余剰資産で、ある意味で財政の支えになる資産なんですね。ですからこういう認識が、実はあまり知られてないんですね。
その金額が今300兆円超、貯まっている。会田さん、そういう理解でよろしいですか。
そういう理解です。
それを払い続けてるのは我々という認識でよろしいですか。
そういうことです。ですから社会保険料を取り過ぎてきたということですね。
出た。
年金、通常そこまで積み上がるもの、賦課制度では積み上がるものではないのに、そこまで積み上がってしまったというのは、やはり社会保険料を取り過ぎてきてしまったんだと思います。ただ一般的に言われる考え方だと、いや、日本の国民負担率はまだ低いんですという理解になります。
左側が労働者負担率というもので、賃金の中でどれぐらい税金とか社会保険料を負担してるのかという率で、OECDの比較です。ご覧いただくと左側、日本は低い方にいる。
そうですね。
高福祉の国は右の方にあるので、日本の負担率はあまり高くない。そして少子高齢化、人口動態の悪化が進む中で、もっとこの負担率は上げる余地があると言って、消費税をどんどん上げたり、社会保険料をどんどん引き上げてきたということになります。
ちょっと勘弁していただきたいですね、それは。
ただ我々の実感は全然違うわけです。ものすごく重く感じるわけです。ではこの違い、どこから来るかと言いますと、同じ労働者負担率であっても、例えば家計が豊かで、将来に向かって巨額の貯蓄ができるような状態であれば、その時に税金負担が大きくても将来自分で積み立てられるので、それほど負担感はないということですね。
ですから家計の貯蓄率が高く維持できているのか、それともその日暮らしのような低い貯蓄率になってしまってるのかによって、負担感は違うということです。
日本のサブプライム層が今疲弊しているのは、まさにここですよね。
そういうことですね。もう一つは当然、毎年毎年賃金上昇率が大きいのであれば、今年負担をしても将来大きな賃金上昇が起きますから、負担率は小さいということです。そしてもう一つは、同じ年金と言っても、将来、今現役の時の賃金と同じぐらいもらえる年金なのか、それとも例えば5分の1ぐらいしかもらえない年金なのか。この年金所得代替率が大きいか低いかによって、当然負担感は違うわけです。
そうですよ。今、日本で言われてるのは、まさにおっしゃるとおりで、もらえないんじゃないかって言われてるわけですから。
そうすると日本は家計の貯蓄率は非常に低くなってしまって、残念ながら、その日暮らしとなってしまっている世帯も相当多いということです。そして賃金上昇率は他国と比べて非常に低かったわけです。年金所得代替率も日本の場合は、国民年金なんかは非常に少ない年金しかもらえないということで、あまり高くはないということです。これを調整しなきゃいけない。
各国調整してみると、これが右のグラフになります。実感的な労働者負担です。日本はトップの方に躍り出るということです。
上位5か国の中に入ってるんですね。
ですから左がよく財務省とかから出てくる数値、右側が実感的な労働者負担率です。
これ、どう計算されてるんですか。簡単に言うと。
負担率を、左側をベースにして、この家計の貯蓄率の各国の大きさ、そして賃金上昇率の各国の大きさ、年金所得代替率の各国の大きさを、ある意味でならしまして。
なるほど。
それを調整したものが右側なので、左が名目的な数字、右側が我々が感じる実感的な数字ですよね。この違いによって、やっぱりかみ合わなくなっちゃってるわけです。左で言えば、まだまだ社会保険料を上げられるぞ、上げなきゃいけない。右側から言うと、いや、もうこれ以上上げられたら重税過ぎて首が回らないという、この違いですよね。
左側は我々に説得をする時に使いそうな。
そのとおりです。
でも我々の実感は、まさに本当に右です。だってもう半分ぐらい取られますもんね。
そうですね。
ということで、日本は今非常に重税国家に、重い税を負担する国になっちゃってるんですよというのが、これで分かるわけなんですね。
そうですね。
ただ貯蓄も低い、将来の賃金上昇もあまり見込めない、年金負担はおそらく増える一方だとなると、実感的な数値としてはこっちになっていくわけなんだ。
そういうことですね。
いやいや、会田さん、無理です、これは。会田さん、ここからでもどういうふうに下げられるんだという話になってきますよね、きっと。
そうですね。そうすると年金基金の動きをしっかり追っていくということが重要になります。この左側が厚生年金の積立度合というものになります。積立度合というのは、年間の年金の額の何倍、基金が貯まってるのかということです。厚生年金ですと5倍、国民年金ですと4倍ぐらい貯まってるということです。
でもですよ、日本は賦課制度ですから、負担率が例えば1だとすると、我々が納めるのも本当は1でいいはずなんですよね、要は。
収入と支出がバランスすればいいということですから、基金はなくてもいいので、0でもいいわけです。ただ、何があるか分からない。円滑な支給が必要なので、この基金、1倍ぐらいの基金があれば、これは純粋な賦課制度ということになります。
に対して、今おっしゃいましたよ。何とおっしゃいました。
5倍貯まってると。国民年金だと4倍貯まってると。ここは厚生年金のグラフということになります。ではなぜ社会保険料が引き上げられてきたかと言いますと、この黒い線が年金の財政検証、5年に1度の年金の財政検証のメインシナリオと見られていると考えられるシナリオです。
一番下の下降傾向の線ですね。
そうですね。この5倍の基金が、当然少子高齢化、人口減少もあって、どんどん基金を使いながら払っていって、100年後1倍に戻るということで、100年後に純粋な賦課制度に戻りますというシミュレーションなわけですね。
ですから前提として、マイナス成長を前提とするというふうに書かれてるわけですね。
そういうことですね。ではこの黒い線がどういう前提かと言いますと、この100年間ずっとマイナス成長、経済成長がマイナスだということを前提にして、それでも100年後、基金が1倍に戻るぐらいですよ、そのぐらい安泰よという。
つまりは、それだけ今、積み上がってますよということ。
積み上がってますし、それが将来、少子高齢化が進んでいって、経済成長がマイナスという状況であっても年金は破綻しません。基金は1倍まで戻るだけですと。
という話だけ聞いてると、ちょっと待ってってなりますよね。
そういうことですね。このシナリオが非常に悲観的なシナリオなので、経済成長が低迷してる分は社会保険料でどんどん取っていかないと、この黒いシナリオにならないわけですね。だから引き上げられてきたわけです。
悲観も悲観ですよ。
お持ちの物件、いくらで売れるか知っていますか。楽待の一括無料査定なら、収益物件に強い会社に相談できます。購入額を数千万円上回る事例も。不動産の売却なら楽待。
これ、悲観論をやると何が問題かと言うと、悲観論を前提にして社会保険料が足らないと言って引き上げまくって現役世代が疲弊すると、実際に経済が低迷をしてマイナス成長になってしまう。これが悲観論の自己実現というものです。これは政策で一番やってはいけないものです。
危ないよね、危ないよ。みんなだから気をつけようね。みんなで一緒にお金を集めて、国がしっかり運営するからね。聞こえはいいんですけど、実態は会田さんが今おっしゃったことなんですね。
そうですね。結果として大きい負担の実感になってしまうと、当然国民はお金を使わないですし、悲観的になって投資もしなくなってしまって、実際に本当はマイナス成長ではなかったかもしれないのにマイナス成長になって、悲観論が自己実現するという形が起こるわけです。
そうなると非常に重要なのは高市政権の考え方で、これまでの政府というのは、もう少子高齢化、人口減少、人口動態も悪化している。社会保障の問題もある。だからもう成長は望まずに、できるだけ細く長く節約でやっていきましょうという考え方だったわけですね。ただ高市政権というのは、そうではなくて我々にはまだ力があると。日本経済停滞の原因は国内の投資不足という意思の問題であるから変えられると。宿命だったら変わらないですが、意思だったら変えられるわけです。ということで投資の計画を出して、官民の戦略投資と産業政策によって、投資の力によって成長スピードを上げていこうとしてるわけです。
では成長スピードを上げられた場合です。この緑の線、成長率が1%程度になった時のこの基金の動きです。
ですから一応左側に内閣府ケースというので、成長戦略実現1、2とありますけども。
2ですね。大体1%ぐらいの実質成長率があるという、これ真ん中のシナリオをご覧いただくと、この基金、5倍だったものがどんどん増えていって、100年後には25倍近くになっちゃう。
ですから実質GDPの成長率が1.6だったと。本当だ。そんなに上がるんですか。
1.6だともっと上がります。
もっと上がりますよね。1%成長を前提としたとしても、100年後には20倍を超えるんだ。いやいや、払い過ぎですよ。
払い過ぎです。ただ少子高齢化、また人口減少がより早く行ってしまうこともあるわけですね。前提よりも。これは点線です。
なるほど。いや、むしろこれが示すのは、上向きであるということですよね。
ということは、社会保障システム、年金システムの安定を左右するのは人口動態ではなくて、経済成長だということです。
いろんなメディアを見てると、会田さん、これから日本は少子高齢化だ。もう高齢化は何ならもう一服して、あとはもうこれ以上増えない。あとは今の若い人たちがどんどん年齢を重ねて、人口は先細りするだけだ。だからこれから社会保障費は待ったなしで上げなきゃいけない。この言葉だけな気がしますよ。
そうであれば成長スピードを上げなきゃいけないわけです。ただ節約して、どんどん社会保険料を引き上げたら、実際にマイナス成長になっちゃうわけですね。投資をして成長スピードを上げたら、それで年金制度、社会保険システムというのは持続的になる。
今のこの年金破綻論というのはミスリードですよね。
年金は相当悲観的なシナリオでも破綻しませんから。
そうですよね。だってマイナス成長を前提として、100年後にようやく1倍になるわけですよ。
そうですね。他のG7各国も少子高齢化していて、他の国は基金ないんですよ。日本は基金あるんですよ。こんなにピカピカな年金制度を持った国はないわけです。ただ社会保険料を引き上げたりすると、ピカピカだと言ってしまってはいけないわけですね。もうこの制度は危機的ですと。そもそも日本の財政は悪い。そもそも日本は少子高齢化でもう成長できない。社会保険料を引き上げましょうとなると、悲観的なシナリオが実現して、実際に国民を苦しめることになっちゃうわけです。
何でそんなことを言い続けてきたんですかね。
分かりません。これはやっぱり諦め。何が日本経済を壊したのか、我々の諦めです。大体「そもそも」って言われてしまうと、前提を勝手に作られちゃうわけです。そもそも日本は少子高齢化で成長できません。そもそも日本の財政は最悪です。そもそも社会保険料、社会保障システムは危機的です。と言うと、そこから議論が始まっちゃうわけです。
だから我々は「そもそも」とか言われ、前提を勝手に置かれた時には、その前提が正しいかどうかを、まずそこを議論しなきゃいけないのに、例えば新聞などの議論でも、そもそも日本の社会保障システムが危機的で始まるわけです。
氷河期世代と呼ばれました、この1990年代後半から今に至るまで、まさにそこで社会人経験をずっとされてきたというのはこの本にも書かれましたけども、その前提と思いながら、いろんな研究を海外でもされてきたという認識でよろしいんですか。
そうですね。海外で私はアメリカの大学で教育を受けたので、当然、前提を無批判に信じて議論をするというのは一番批判されるわけですね。そういうことをしてはならないと。ちゃんと前提を確かめて、そして前提をいろいろ置きながら議論しなさいということをやるんですが、どうしても日本だと「そもそも」と言われて、特に権威のある人が前提を置いてしまうと、そこからの議論になってしまうわけですね。権威のある人が「そもそも」って言うと、どうしてもそれを覆しにくいわけです。
こういう硬直的な考え方も日本経済を壊してしまった原因であるのではないかと思います。
悲観的過ぎるシナリオにもどうしても聞こえるので、やはりこういうふうに言うということは、一方で得をする、既得権益という言い方をあえてさせていただきますけども、自分の権利を守りたいという人たちが一部いた考えなのかなとも感じるんですけども。
やはりほとんどの方が、この日本の少子高齢化、人口減少、人口動態の悪化は危機的で、社会保障システムは危機的な状況だという、こう過度な悲観的な見方を信じていて、そしてそれをどうにかしなければいけないという正義感で、社会保険料を引き上げよう。これ、社会保険料を引き上げるということが自己目的化すると、その引き上げるための材料をどんどん出してくるわけです。
先ほどの労働者負担率だとか、資産を見ずに負債だけ、日本の政府の負債残高はGDPの2倍だとか、こういうデータをどんどん出してきて、社会保障システムを安定的にするというのが目的にもかかわらず、その手段である社会保険料引き上げとか消費税引き上げというのが自己目的化しちゃうということです。
目的を目指すための手段が、その手段が正しいと思い込んで、その手段を実現することに全力集中して、結局目的が達せられない。これがこれまでのプライマリーバランスの黒字と同じです。日本の財政を健全化するためにはプライマリーバランスの黒字が必要だとなったら、この経済の健全化というところよりも、このプライマリーバランスの黒字という手段を目的にしてしまってやると、実際に経済が良くならない。それで結果として財政がもっと悪くなるという状況になるわけですから。
こういう柔軟な発想ができないと、いろんな意見をちゃんと取り込んでやらないと、皆が無批判に前提を信じ込んでしまうと、それを20、30年やってしまうことによって、国民をまた苦しませ、日本経済を壊してしまうという方向に行ってしまったんだと考えます。
という中、会田さん、骨太の方針がまとまりました。引き下げていくというこの社会保険料、同時に自民党と維新がまとめた社会保障改革が出たわけなんですけども、中身を確認してみますと、現役世代の負担というところの文言はちょっと少なかったようにも感じました。ぜひ伺いたいのが、じゃあ実際に下げられるとするならば、現実的な数字、今その熱量というのはどれぐらいあって、本当に下がるのかどうか。そして一方でGPIFなどで、ここまで積み上がったものというのを取り崩すのか。取り崩すのであればどういうふうにするのか。一体それがどういった財源になっていくのか。そしておっしゃっているように、これがどういうふうに成長につながっていくのか。ぜひその辺り伺っていいですか。
これはこのシナリオをどう扱うかということです。例えばこの黒い線、この悲観的な今のメインシナリオと言われてるものを前提に動くとします。そうなると、この想定利回りは3%という前提です。年金基金は3%の運用利回りという前提を置いているわけです。そうなると今、年金というのは資産の半分を海外に投資している。国内投資はその残り半分だということです。
これまでは年金というのは超長期の運用ですから、超長期の日本の国債利回りは0%台だったわけです。そして3%の想定運用利回りを得るには、0%だと足らないですから海外に投資をして、海外の株にも投資をして、この3%を超える利回りを目指してきて、実際にそれに成功してきたわけです。
なるほど。という過去があるんですね。だから海外資産も、海外金融資産も株式、債券、大体50%海外というのはそういう意味だったんですね。
では今、超長期の国債の金利は4%です。
そうです、そのとおりです。
想定利回り3%です。これ、運用そんなに難しくなくないですか。
おっしゃるとおりですね。
国債を買っていればいい。そうすると株のリスクも負う必要がない。海外に投資して為替のリスクを負う必要がない。非常に安定的な運用で利回りは達成できる環境になってるわけですね。そうなると当然、GPIFは海外ではなくて、もっと国内に投資をしていくという環境に変化をするはずなんです。
そうなると今、高市政権では官民連携の戦略投資と産業政策で、日本の国内投資をぐんと増やして成長スピードを上げていこうという政策に転換してるわけです。投資したいんであれば、長期投資したいんであれば長期資金が必要なわけです。あるではないですかと。年金基金。年金基金がもっと国内に投資することによって、当然我々、国内で長期投資がやりやすくなって、それで長期投資がどんどん増えていって成功していけば、マイナス0.1%成長ではなくて、今度1%成長に上がるかもしれないわけです。これがまず一つ目の考え方ですね。
では1%に成長が上がりました。そうするとこの線になっちゃうわけです。青い線はやり過ぎなわけです。1倍に戻るのが賦課制度の形ですから。では青い線に上がっちゃってるものを1倍に戻したら、社会保険料を大きく引き下げられて、または年金の支給をかなり増やすことができるはずなんです。これは基金を取り崩して社会保険料を下げたわけじゃなくて、成長によって社会保険料を下げたということです。
得られた果実でもって皆さんにお支払いできますよということですよね。
そういうことです。
だから成長が絶対必要。
そのためには長期投資が必要で、その長期資金は日本は非常に大きなものを持ってるわけですから、それをしっかり国内に投資してもらって、長期投資によって成長スピードを上げると、その成長が社会保険料の大きな引き下げ、または年金支給の増加ということで、国民に果実を届けることができるわけです。
マンション価格が5年で1.4倍になっていること、ご存じですか。あなたのマンションも値上がりしているかも。今、売却の査定依頼が増えています。楽待で検索。
これ僕も不勉強なので伺えればと思うんですけど、実際にこのGPIFがその検証をするのって、5年に1回みたいな話を聞いて、検証は1回終わって、次の検証が2030年になると。よりさらに調べてみると、乖離許容幅みたいなものがあって、これがきっと国内の株式、債券、海外の株式、債券という割合のポートフォリオの幅を意味してるんだと思うんですけど、この幅をいじるということなんですかね。
そういうことです。幅をいじると言えば、今は25%国内の債券、25%国内の株、25%海外の債券、25%海外の株という均一のアロケーションでやっていきましょうということで走っていって、当然乖離幅はある程度あるということです。ただこれは0%台の超長期金利の状態で、このアロケーションが正しいですと走っていたわけです。しかし今、超長期金利4%で、しかも想定運用利回り3%ですから、同じアロケーションだとは考えにくいわけですね。
しかも今、我々は日本国として長期投資を拡大するという、この30年なかった計画を持って、投資を拡大することによって成長スピードを上げようとしてるわけです。我々の資産を使えませんかという話です。それで成長スピードが上がれば、国内投資をした年金のリターンも上がるわけですから、これ、我々の国民のためにしっかり投資してくださいということになります。
ただ問題なのは、この黒い線がメインシナリオと思われるもの。これがメインシナリオとは言ってないんですね。大体こんなものですというメインシナリオで動いていて、3%が想定利回りですけど、3%と言ってしまうと、あれ、やり過ぎじゃないかと言われるので、これをこういう形で記号化してます。名目賃金プラス1.9%の利回りがターゲットですと。名目賃金プラス1.9%。名目賃金が、実質マイナス0.1%成長だと大体1%ぐらいの推計なんですね。そうすると1プラス1.9、大体3%という計算です。
ただメディアとかに出てくる年金の想定運用利回りは名目賃金プラス1.9と言ってるので、今のように春闘などが好調で名目賃金が3になると、何か5%が。
そうですよね。
ですから超長期国債の4%では足らないとなっちゃうわけです。ただ想定利回りが5%だったら、緑の線に乗ってるということです。つじつま合わせのようなところを取って、社会保険料は引き下げません、また運用も今までどおりやりますという、国民にとってあまり良い状況ではない。すなわち、これもやっぱり前提、自分の心地がいいところ、今までのやり方から出たくないとなると、そういう説明の仕方になっちゃうわけですね。
だから今、状況が変わったわけですから、自分の心地がいいところ、今までのやり方から半歩踏み出す勇気を持って、いろんなものを見直していかなきゃいけないところなんですね。これを見直すことによって日本でも長期投資が生まれて、そして成長スピードを上げれば、国民に景気の回復なり経済の再生の果実を届けることができるわけです。
あえて、非常に今の政策というのは魅力的に映りますし、それが今後の日本を変えていく可能性を秘めてることは分かります。一方で会田さんが、高市政権の日本成長戦略会議の民間議員でもいらっしゃると。これだけ成長というキーワードを出している中で、債券にこだわってらっしゃるのか。いや、株式を増やしてもいいんじゃない、もっと増やしていいんじゃない。要は株に投資をする、債券ではなく、みたいな考えってあったりするんですか。
GPIFは年金基金です。運用というのは、リスクにかかわらず最大の利回りを求めるという運用の仕方をするところはないわけです。ある想定リターン、このぐらいのリターンを求めます。そのリスクが一番小さいポートフォリオを組むというのが、金融の常識なんですね。そうなれば想定リターンをしっかり決めて、どれがメインシナリオだということをしっかり決めて、運用しなければいけないということです。
だから今、メインシナリオが曖昧で、しかもその想定運用利回りも名目賃金プラス1.9という非常に曖昧なものを置いてやっていると、やっぱり今までどおりやりましょうというところになっちゃうわけですよね。
この右側に言ってるのは、過去30年投影ケースというのが、これ悪いシナリオですね。ではこの黒いシナリオ、我々日本成長戦略会議は17の戦略分野を中心として産業政策と官民連携の戦略投資を拡大して、最低、丸2とか1、成長実現ケースに持っていこうとしてるわけです。であれば当然、年金のメインシナリオというのも現状投影ではなくてもいいわけですよね。
ですから今一番重要なのは、年金基金、年金の想定するメインシナリオがどれなんですかということを明確にすると、運用利回りはどうなんですか、または社会保険料をどのぐらい下げられるんですかということがより明確になるんですが、問題はメインシナリオが非常に曖昧で、しかもそのメインシナリオが我々が高市政権によってもたらすであろうシナリオとだいぶ乖離してる、悲観的過ぎるということです。
でもそれをグリップしてるのって高市さんなんですか、やっぱり。
5年に1度の財政検証をやって、政府が検討してしっかり決めなきゃいけないということですね。
ということは、5年後。
5年経たなくても、今しっかりとした財政検証が行われてるわけですから、どれをメインシナリオにしますかというのは決められるわけです。この財政検証には、成長がどのぐらいのケース、運用がどのぐらいのケースという非常にたくさんのシミュレーションがあるわけですね。ですからその中から、これがメインシナリオですということをしっかり明示することは、そんなに難しくはない。
それがあまりにも悲観的であったら、やはり社会保険料を取り過ぎて悲観論の自己実現になる。あまりにも楽観的なものを選んだら、それがうまくいかなかったら年金はうまくいかなくなってしまうので、ある程度のところのメインシナリオにしながらやる。ただ今よりは楽観的なものになるでしょうから、成長が生まれれば社会保険料を引き下げられるということは十分考えられるのではないかと思います。
もうその時にまた悲観論が出たら、ぜひ会田さんにもズバリと言っていただきたいですけどね。まだ何を言ってるんだと。そしてもう一方で、ここまで積み上がったもの。これはどうしましょうか。
積み上がったものは、この黒いシナリオだと徐々に取り崩す。取り崩すとしてもだいぶ先ですけども、取り崩して1倍に戻していく。ですから運用をどうしていくのか、その想定利回りが何%なのか、メインシナリオによってこの基金の扱いは全然違うわけです。
そっか。まさに決めなきゃいけないのはそこなんですね。
メインシナリオは何なんですかというところを一番最初に決めないと、みんなが違う土俵で議論するわけです。悲観的なシナリオの土俵の人と、より楽観的なシナリオの土俵の人が話しても、全く生産的ではないわけですから、土俵を同じにするためにメインシナリオをしっかり一つに決めて、議論しなければいけないということだと思います。
という中で、会田さんはどう立ち回られるんですか、今後。
成長スピードを上げるような、投資をしっかりやっていくような計画を日本成長戦略会議で作って、そして日本成長戦略は7月にできました。この年末までに日本成長戦略実行計画を作ります。これ2040年度までの計画ですが、特に最初の5年間は集中的に投資する期間ですから、この5年間の集中投資期間にどのような投資をして、どのような成果を我々は得るのかというところを、年末までに我々しっかり議論して作ります。
そして皆様方が成長スピードが上がるという実感があれば、この年金のメインシナリオをもう少し楽観的なものにして、そしてどれぐらい社会保険料が必要なのか、年金の想定利回りはどれぐらいなのかというところを、より整合的にやっていくという形にすべきではないかとは思います。
この議論の大元になるのは、やっぱりこの高市政権の責任ある積極財政ですから、本当に今まさに岐路に立たされてるところですよね。
そして日本の超長期金利が、または長期金利が、思ったより早く上がってきてしまったのも事実なんですね。高市政権の積極財政、この官民連携の投資というのは、7月に日本成長戦略と、それが織り込まれる骨太の方針が作られて、ここから予算編成が始まって、27年度の予算から動き出すものです。まだ動き出してないわけです。ということは、日本の長期金利が早く上がらなくてもよかったことは事実なんですね。
でもこれだけのインフレですから、結果上がってきてしまいました。
これは二つ理由があって、一つは高市政権の投資がうまくいって、今の名目3%成長というのが今後も持続するという期待があれば、当然上がるわけですね。もう一つ、年金基金です。50%海外に投資してしまっている。国債の金利が4%まで上がってもそのアロケーションが変えられずに海外に投資してしまえば、日本の金利が上がりやすくなってしまうわけです。
理由は賦課制度なので基金がいらないということは、でも日本は基金があるわけです。これ言葉を変えると、国が、政府が民間から長期資金を召し上げてるということです。本当は基金がいらないわけですから、この民間の長期資金は、例えば生命保険会社の年金なんかに入って、そして民間に長期資金があって、それが日本の長期国債を買う力になるわけです。
ただ、いらないにもかかわらず政府が長期資金を召し上げて、その召し上げた長期資金の半分を海外に投資してしまってると。日本の金利が低いんだったらいいですよ。ただ0%台の超長期金利から4%に上がる過程で、もっと機動的に海外から国内に投資を移していれば、もっと緩やかに日本の長期金利が上がって、高市政権の積極財政、官民連携の戦略投資、産業政策がもっとやりやすくなったかもしれないわけですね。
ただ上がってきてしまったので、積極財政はできないのではないかという、一部のプッシュバックも起こってしまってると。ですからこの年金の問題って非常に重要で、ここをしっかりすることによって、より投資がしやすくなって、実際に成長スピードを上げる確率、可能性を高めることができるはずなんですね。
ここをうまく使うことによって、そういったさまざまな今、足かせ状態になっているものが取れるはずなのに、動けてないと。
そういうことです。日本にはしっかりと投資ができるリソースはあるわけです。人材もいるわけです。我々は勤勉で投資ができて成長できるんですけれども、こういういろんなシステムの障害があって、しかも状況が変わっても
どうしても我々は自分の居心地のいい過去のやり方に閉じこもっちゃう癖を持ってるので、半歩踏み出す勇気がないので、せっかくこれだけリソースがあっても成長が実現できない。投資が実現できないという、非常にもったいないことをしてるということです。
これ、会田さん、実際に数字を伺えればと思うんですけども、今、海外に半分ですから、300兆円の半分ぐらい投資していると。そこで毎年利回りが出るという話なんですけども、これを比率を大体今どれくらいっていうふうに、なんとなく会田さんの頭の中でイメージありますか?
これはメインシナリオをどこに置くかによってだいぶ違うので、全てはメインシナリオをどこに置くのかっていう検証から始まるわけです。ただ最低限言えるのは、超長期金利が0%台の時のアセットアロケーションと、今の4%台の時のアセットアロケーションが同じであるということは合理的ではないっていうことは分かってるわけです。
というところで、今の比率、50%海外に置いてるものをこのままでいいんでしょうかっていうところも含めて、会田さんがこれから議論を詰めていくわけですね。
我々、日本成長戦略会議は長期投資をやりたいわけですから、長期投資をやるためには安定した長期資金が必要。日本にはそれがないかというと、あるわけです。ただこれは投資ですから、当然日本が成長すればそのリターンも生まれるわけですね。それが国民に果実としてしっかり届くわけですから、こういう好循環を作っていかなきゃいけないわけです。
はい。
その好循環の芽は育てなきゃいけない。その妨げとなっている我々の思い込みだとか、これまで通りやりたいとか、そういうような、ある意味で殻に閉じこもるようなことは打破していかなきゃいけないということだと思います。
ということで、お時間となりました。本日はクレディ・アグリコル証券チーフエコノミスト、会田卓司さんにお話を伺いました。ぜひ動画が参考になったという方、チャンネル登録、また高評価よろしくお願いいたします。会田さん、本日はどうもありがとうございました。
ありがとうございました。
楽待、楽待、楽待さんとは楽待。
記事公開 · 更新
