日経平均3300円安と「悪い円安」論:村上尚己氏が語るAIブーム、円安、日銀利上げの見方
楽待 RAKUMACHI日経平均株価は一時7万円台を回復したものの、この日の終値は約3300円安となり、今年最大の下げ幅を記録した。きっかけとして市場で「コアウィーブ・ショック」と呼ばれた米国発の動きがある。この下落は何を意味するのか。そして、メディアで広く語られる「悪い円安」論は正しいのか。フリーアナウンサーの野沢春日氏が聞き手となり、アセットマネジメントOneのエコノミストで、BNPパリバ証券、ゴールドマン・サックス証券、マネックスなどでエコノミストを務めた村上尚己氏に話を聞いた。
村上氏の立場ははっきりしている。今回の急落は米国のAIブームへの期待と失望が繰り返される中の調整であり、米国経済全体の崩れを示すものではない。現在の円安は日本経済の追い風であって、為替を理由に日銀が利上げを急ぐことのほうが危うい、というものだ。
年初から4割近く上昇した後の調整
村上氏はまず、日経平均の上昇幅を確認する。昨年10月から大きく上がり、年初来でもすでに4割近く上昇していた。そのため、この日の4〜5%程度の下落は1日の調整として「仕方ない」と見る。
日経平均は日本株全体を表す指数というより、半導体関連など大型の値がさ株の値動きに左右されやすい。いまの相場の中心テーマは米国を中心としたAIブームで、AIの勝ち組企業が儲かれば関連株が上がる。日本ではその受け皿が半導体関連企業になる。夏ごろには半導体やAIへの期待がしぼみかけて大きく調整し、一度7万円台に乗せた後も6万円台に戻っている。村上氏によれば、夏以降は「AIへの期待」と「失望」が細かく繰り返されてきた。この日はその「失望」の側が出たという位置づけである。
コアウィーブ・ショックの中身
コアウィーブについて、村上氏は個別企業としてはそれほど深く見ていないと前置きしたうえで、米国市場の構造から説明した。米国には、AIブームに乗った新興企業や、データセンター関連に資金を出す企業が数多くある。コアウィーブはその一社で、前日の米国市場では株価に加えて、発行している社債の価格も急落した。会社側の発表を受け、大規模な資金調達をした借金を本当に返せるのか、疑念を持たれたためだという。この1社のニュースをきっかけに米国のAI関連株が売られ、半導体株指数のSOXも5日続落した。
村上氏は、こうした動きは夏ごろから起きていると指摘する。借金とAI企業を組み合わせた懸念は、その頃から出始めていた。米国の社債市場は日本よりはるかに広く、デフォルトリスクのある高リスクの社債も多い。リスクの高い企業もこの市場で資金を調達している。そのため「この企業は3年後に返せなくなるのではないか」という懸念が広がれば、市場は当然反応する。ただし、一部の企業がそうなったからといって全体に広がるかどうかは「別の話」だと村上氏は言う。今回の下げが今後ドミノ倒しのように続く動きかと問われると、「ないと僕は思ってます」と答えた。
もちろん市場には別の見方もある。懸念は二つあるという。一つはAI関連投資が行き過ぎているのではないかという点。もう一つは金利水準だ。社債の金利には信用リスクが上乗せされているが、ベースとなる金利はFRBの利上げで5%近くまで上がっている。この金利水準で返済できるのかという疑問である。村上氏は、金利上昇の影響が一部で出てくるのは避けられないとしつつも、それが米国経済全体や米国企業全体に広がるかどうかは分けて考えるべきだとした。
CPI上振れとFRB、債券市場の見方
野沢氏は、前日に発表された米CPIの上振れを挙げ、さらなる利上げで半導体・AI関連が一段と締め付けられるのではないかと問うた。村上氏は、単月では確かに上振れたと認めつつ、FRBの利上げはあと1回、時期は今月より12月と見ている。FF金利はすでに5%を超えており、2022〜2023年のようにインフレが再び大きく振れる可能性は「すごく低い」と考えている。米国の金利は相当高くなっており、インフレは抑制されていくだろうという見立てだ。FRBも経済を失速させるような利上げは望んでおらず、いまはそういう局面ではないと認識しているはずだという。
長期金利はさまざまな要因で夏以降すでに上がっている。村上氏は債券市場を見ていると、金利上昇の材料は「出尽くした」ように感じると話した。金利が高いということは債券価格が安いということであり、割安に見える。いつ買い戻すかを考える債券投資家が増えている、というのが村上氏の感触である。
株から債券へ資金は移るのか
野沢氏は、これをきっかけに投資家が株から債券へ資金を移す動きが起きないかを気にしていた。村上氏は、起きるとすれば米国発だろうと答える。米国の特徴は、株のバリュエーションがここまで上がっても、5%の金利が並存していることだ。日本の感覚なら、預金金利が5%あれば株は持たないだろう。しかし米国では、5%の金利があっても株のアップサイドを見て投資する人がまだ多い。
資産配分が大きく変わるのは、経済全体が崩れて景気が後退局面に入ったときだと村上氏は説明する。そのとき株価は下がり、FRBは利下げに転じ、金利が下がって国債価格が上がる。問題はいまがその局面かどうかだが、村上氏は「まだ全然そこに至ってない」と見る。米国の金融市場でも、米国経済全体に悲観的な人は相当少ないという。現在の金利水準でもAIブームが続くなら経済成長は持続可能だ、というのが村上氏の考えである。FRBは利上げしすぎで米国経済はすぐ失速すると主張する人も少しずつ出てきているが、村上氏はその可能性は低いと考えている。
現在の円安水準は「ほどほど」
話題は円安に移る。2021年ごろに100円台だったドル円は、現在158円前後、160円をうかがう水準になっている。YouTubeでも「円安は悪いのか」と題した動画が増えている。村上氏は2025年に、この問いを扱った本を出している。
村上氏は為替を米国中心に見ている。世界の金融市場の流れは米国で決まるからだ。米国経済が強く、FRBが利上げをしている。日本も株価は大きく上がり、金利も30年以上ぶりの水準になったという意味では米国に追いついてきている。それでも為替レートは日米の相対的な力関係、言い換えれば金利水準で決まる。そう考えると、150円台は「安すぎもしないし、高すぎもしない」ほどよい水準だと村上氏は評価した。
物価高の原因は円安だけではない
野沢氏は、「株高不況」「円安貧乏」という言葉もあるように、株高の恩恵を消費者が実感できていないのではないかと反論を向けた。輸入物価の上昇で食品から燃料まで値上がりしており、やはり円安は悪いのではないか、という問いである。
村上氏は、通貨安を「貧しくなること」と直感的に結びつけてしまうのは理解できるとしつつ、為替は誰かが操作して決めるものではなく、日米の経済状況を反映して決まるものだと強調する。そのうえで、日本の物価上昇は欧米のインフレとは性格が違うと述べた。値上がりしているのはガソリンや食料品など身近なものだ。スーパーで2〜3割、物によっては倍近くになっているのは生活者にとって大変なことで、その感覚はよく分かっているという。
それでも村上氏は、価格上昇の出発点は円安ではないと説明する。2022年のロシアによるウクライナ攻撃で原材料価格が上がり、食料品の生産がうまくいかなくなり、天候不順も重なった。円安がなかったとしても、こうした価格上昇は避けられなかった。円安がその上昇を2〜3割ほど上乗せしているのは確かだが、円安だけが原因ではなく、根本的な問題でもないというのが村上氏の整理である。
では円高ならよかったのか。村上氏は、いまの日米の経済状況や金利水準のもとでドル円が110円や120円だったら、日本企業の業績はこれほど良くなく、株価もまったく上がっていなかったと見る。日本株が米国株のリターンについていけているのは「ほとんど円安のおかげ」であり、これは自分だけの意見ではなく、株式市場に参加するプロの投資家の共通認識だという。円安がなければ、今年7万円で盛り上がった日経平均は、おそらく3万円程度だっただろうと村上氏は推測した。為替は、経済全体や株式市場を含む全体のバランスで考えるべきだというのが村上氏の主張である。
「悪い円安」報道への批判
村上氏は、為替の水準だけを見て生活実感と結びつけ、「良くないことだ」とする議論について、メディアが円安を分かりやすい悪者に仕立てて報じているにすぎないと批判した。主婦や高齢者が主な視聴者の生活情報系のワイドショーが、スーパーの値上がりを取り上げるのは仕方ないと認める。問題視するのは、本来クオリティペーパーであるべき経済新聞までが、3年ほど前から「悪い円安」のキャンペーンを張ってきたことだという。
「通貨が安くなる=国が貧しくなる」「円安は日本の衰退の象徴だ」という議論は「全くロジカルじゃない」と村上氏は言う。ドル円がずっと100円や110円でよかったのかと問えば、株式市場に携わる人間なら「それでは日本経済は耐えられなかった」と答えるはずだ。こうした視点を欠いた報道に危機感を抱いたことが、昨年本を書いた理由だという。
円高がデフレを招いた歴史
村上氏は長期的な視点も示した。購買力平価で見れば、いまの円は相当割安だ。ただしそれは日本の弱さというより、米国の経済成長が強く金利も高いためにドル高になっている面が大きい。そしてそれは日本にとって追い風だという。
村上氏が振り返るのは1980年代までの日本経済である。日本が強かったのは、円がやや安めで推移し、日本企業が価格競争力を持って輸出を伸ばしたからだ。それが行き過ぎた面はあるものの、1985年のプラザ合意以降は反動が大きすぎ、円高が進みすぎた。1995年ごろにドル円が80円まで行ったことが「デフレの始まり」であり、「あれが全ての間違いだった」と村上氏は語る。そこからアベノミクスが始まるまで、円高とデフレが続いた。
だから村上氏は、円高すぎるのと円安すぎるのとどちらかと問われれば、円安すぎるほうが「実はお得」だと言う。海外旅行が割高で楽しめないのはその通りだが、1995年からおそらく2012年までの、日本の身の丈に合わない円高のほうが異常だった。いまは経済成長をやり直す局面であり、世界市場で勝つには価格競争力の点で通貨は安いほうがよい。日本は米国に追いつくために力を蓄えている途中で、円安の追い風を受けているからこそ企業がようやく復活してきている、というのが村上氏の見立てである。
実質賃金が上がらない本当の理由
野沢氏は、それでも賃金を通じた恩恵はまだ届いていないのではないかと尋ねた。村上氏はその点を認める。春闘の賃上げ率はここ2年ほど5%で、ボーナスを除く一般の給与はようやく2〜3%上がるようになった。しかし物価も2〜3%上がっているため、実質賃金は上がっていない。普通の人の生活水準が豊かにならないのは「しょうがない」状況だという。
ただし村上氏は、問題は円安ではなく、日本経済が米国のように成長していないことだと強調する。日本も米国のように実質2%成長は可能だと村上氏は考えている。しかしコロナ禍後の2021年のリバウンドを除けば、2022年以降の日本の成長率は0.5%程度にとどまる。これでは実質賃金は上がらない。円安の恩恵で企業部門と政府部門だけが儲かっているのが一番の問題であり、いまは企業が競争力を取り戻し、日本経済が実質1%成長に戻る過程にある。経済をよく理解している高市氏が首相になり、そういう時代になりつつある、と村上氏は見ている。
為替介入と高市政権のバランス
先月、日銀は利上げを行った。野沢氏は、日米金利差の縮小が円安是正を狙った動きにも見えると問いかけた。日銀の目標は物価だけで、賃金は目標にしていない。高市氏周辺からデュアルマンデート的な考えが出ているとの話題には、村上氏は高市氏本人は厳密にはそう言っておらず、ブレーンがそう考えている可能性はあると補足した。
村上氏は、高市政権がこの1年で為替介入を行ったことについて、バランスを取った結果だと読む。高市氏を含め、政権の基本的な考えは円安について村上氏と同じだろうとしつつ、円安すぎることで大きなデメリットを受ける人の声は大きくなる。160円という水準は日本経済には追い風でも、悪影響を受ける人の割合や声が大きくなりすぎると政権は考えたのではないか、というのが村上氏の推測だ。
さらに村上氏は財政面の事情も挙げる。高市政権は「責任ある積極財政」を掲げ、食料品の消費税減税とその財源が課題になっている。為替介入で米国債を売れば円ベースで大きな利益が入るため、それを使いたいという思いもあっただろうと村上氏は見る。介入自体は必要なかったと考えているが、政府としては150円でも十分円安なので、その水準で経済回復を進めようとしているのだろうと理解を示した。
村上氏は、いまの日米関係のもとでは150円程度が適正だとする。ただし円安がずっと続くと言っているわけではない。日本が米国並みに成長し、金利水準が米国に近づけば、いまの安すぎる水準は自然に修正され、円高方向に向かうという。
「為替のための利上げ」への懸念
村上氏が心配しているのは、「日銀が利上げすればいい」という議論である。ベッセント氏の発言をめぐっては、日本の政策がけしからん、日銀は利上げしろと言ったかのように伝えられた。しかし村上氏によれば、本人はそこまで言っておらず、オールドメディアが切り取って伝えたものだという。
利上げをすれば一時的に円安が止まり、円高になるかもしれない。しかし問題は、その利上げや円高に日本経済が耐えられるかどうかだ。日銀の利上げペースはゆっくりだと言われるが、すでに政策金利を1.2%まで上げており、村上氏は「早すぎる」と考えている。為替を動かすために利上げする中央銀行はなく、経済学的にも許容されない。植田総裁もそれは分かっているはずだという。
金融政策の目的は2%インフレの安定であり、そのためには供給力に見合った需要の伸びを伴う十分な経済成長が必要だ。村上氏は日本の成長率は最低でも1.5%は必要だと考えている。そこに達していない中での利上げは時期尚早ではないか、というのが村上氏の個人的な見方である。米国が2%成長しているのは個人消費が2%以上伸びているからで、日本では個人消費が増えておらず、今年に入ってブレーキもかかっている。日本がそうした状況に近づけば利上げに問題はないが、いまはそうではないという。
野沢氏が、高市政権下で就任したリフレ派の佐藤審議委員が10月利上げを容認したと受け止めたと話すと、村上氏はそれを否定した。佐藤氏の発言は「方向は利上げ、ペースはその時々で考える」というニュアンスであり、ヘッドラインの切り取り方の問題だという。村上氏自身も、2〜3年後には日銀は利上げしているだろうと考えている。1%台の金利は低すぎ、日本経済が復活して2%インフレで安定すれば、2%程度の金利もあり得る。ただしそれは成長を見定めてから行うのが通常の金融政策であり、為替安定のために利上げするというロジックは危ういと村上氏は述べた。
メディアについては、高市政権を批判する記事ばかりに見えると指摘した。ジャーナリストは幅広い意見を紹介し、それぞれの発言の意図を正確に伝えるべきで、都合のよい部分だけをヘッドラインで強調するのはよくないと批判した。
「ビハインド・ザ・カーブ」という言葉
野沢氏が国内で多用される「ビハインド・ザ・カーブ」という言葉を挙げると、村上氏は、定義が明確でないまま、格好いいから使われているだけではないかと切り捨てた。日銀の利上げがゆっくりだったのは確かだが、「遅すぎる」というのは思い込みだという。ファンダメンタルズを見る立場からすれば、むしろ今年の、特に9月の利上げは早すぎるように見える。自分が間違っている可能性もあると断りつつ、そう述べた。
債券市場の参加者も、ファンダメンタルズを見ずに国債金利の動きだけで語っていることが多いという。仮に利上げを急いだ結果、長期金利がこれ以上上がらず下がっていくなら、ビハインド・ザ・カーブとは逆の、引き締めすぎをしている可能性も十分ある。ふわっとしたフレーズで日銀に利上げ圧力をかけたい人がオールドメディア中心に多いが、それは円安が悪いという思い込みから来ているのではないか、と村上氏は見る。そうした論者の多くは、実際にポジションを取って勝負しているわけではないとも付け加えた。
村上氏が描く最悪のシナリオ
日本経済の最悪のシナリオを問われると、村上氏は、何らかのアクシデントで高市政権が交代し、プライマリーバランス黒字化を最優先する前の政権の政策に戻ることだと答えた。そうなれば日本はデフレに戻ってしまう、と村上氏は考えている。
村上氏はアベノミクスを「大成功」とは見ていない。効いたのは金融政策だけで、財政政策は消費増税を2回行い逆効果だった。それでも金融政策だけで株価水準は変わり、失業率は2%台になり、多くの人が恩恵を受けた。その後、岸田政権・石破政権で逆回転し、高市氏がそれを元に戻している。それを気に入らず、また元に戻そうとする人が日本にはなぜか多いと村上氏は語り、「深い闇を感じる」とも述べた。一方で、安倍政権が長期政権になったのは経済政策がうまくいったからであり、それは自民党内でも共有された経験なので、普通に考えれば間違えることはないだろうと見ている。
消費税減税後のシナリオと円高の条件
来年4月からは、2年間限定で食料品の消費税減税が予定されている。効かないと言う人もいるが、村上氏は「効きますよ」と答えた。実質ベースで消費が1%程度増え、実質賃金も1%近い水準で安定し、少しは豊かになったと感じられるようになるだろうという。経済成長率が1%程度に高まれば、日銀は政策金利を2%程度まで上げていく。そうなればドル円が150円台ということはおそらくなく、「わかんないですけど」と断ったうえで、130円や140円に戻る方向ではないかと述べた。
だからこそ、いまの円安が嫌だと思うなら、まず経済成長を徹底する政策を支援すべきだというのが村上氏の主張である。円だけを先に円高に持っていけば、成長を邪魔してしまう。国力がつき、企業が力をつけ、供給力が増えた結果としての円高が最善だ。そうなれば海外旅行もいまほど割高ではなくなり、実質賃金も少なくとも1%上がっている世界になる、と村上氏は描いた。
目の前の相場とどう向き合うか
最後に相場との付き合い方を問われると、村上氏は、いまの株式ブームは米国発のAIブームであり、その見極めが重要だと答えた。そこは専門家の間でも議論が分かれ、日本というより米国のAI関連ニュースをつぶさに見ていくしかないという。
村上氏個人の考えでは、このブームは10年や20年に1度ほどの歴史的なインパクトを持つ。1990年代後半のITブームとさまざまな点で似ており、いまどの位置にいるかを日々考えている。村上氏の判断では、まだブームの中で「踊れる局面」だという。ドットコムバブルが崩壊した2000年のようなことが来年すぐ起こる可能性は低いと見ているが、それはあくまで自分の予想であり、リスクを取っている投資家はそこをしっかり見ていく必要があると付け加えた。
コアウィーブのような社債の動きは注視すべきだが、それがドミノ倒しになるとは考えていない。村上氏は、日々の値動きに振り回されないことが重要だと強調する。この日のような下げは夏以降何度も繰り返されてきた。日経平均は年初からすでに3〜4割上がっており、そこからさらに3〜4割上がるのは普通ではない。7万円台を維持できるはずがなく、この日の6万5000円前後から年末に6万円を割っても、まったくおかしくないという。年初の5万円から2割上がれば6万円であり、それで「全然オッケー」だというのが村上氏の見方だ。韓国株のように大きく動く市場と同様に、日経平均ももはや指数というより個別株、つまりIT・AIブームのバロメーターのようになっている。だから日経平均の上下に振り回されすぎないほうがよい、と村上氏は締めくくった。
不動産投資を学ぶなら楽待。
楽待チャンネルをご覧の皆様、どうもこんにちは。フリーアナウンサーの野沢春日です。さて、速報でお伝えしますが、日経平均7万円回復もつかの間ですね。本日終値で3300円ほどの下落。今年最大の下げ幅を記録しました。何が急落の原因なのか、日本経済はどうなるのか。この方にお話を伺います。アセットマネジメントOne、エコノミスト村上尚己さんです。村上さん、どうぞよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
村上さん、楽待には初めてのご出演ということで、簡単ですがご経歴紹介をさせてください。村上さんは東京大学経済学部ご卒業後、第一生命保険を経まして、BNPパリバ証券、ゴールドマン・サックス証券、そしてマネックスなどでエコノミストを歴任された後、現在のアセットマネジメントOneに所属をされているというところでございます。メディアにも多数ご出演ではございますが、本当に村上さんいらっしゃった今日このタイミングで、日経平均がこれだけ下がりましたというニュースから触れさせていただければと思いますけど、まずここについてはどういったふうにご覧になりますか?
日経平均株価、今年に入って、もともとすごい上がってたじゃないですか。去年の10月からね。年初来のリターンで見て、今日すごく、4%か5%ぐらい下がってると思うんですけど、5%後半ですね。すでに4割近く上がってたんで、どうしても1日でこれだけ調整するのは仕方なくて。この日経平均株価っていうのは、もうご案内のとおり結構特殊。日本株全体というよりは、いわゆる半導体関連とか、いわゆる大型の値がさ株、その株価で結構大きく動いてしまうっていうのがあるじゃないですか。
やっぱり今のマーケットの主たるテーマって、米国中心とした今のAIブームがどうかと。AIの勝ち組の企業が儲かると、それ関連の株価が上がる。それが日本であれば当然半導体を作ってる企業さんだったりとかするので、そこですごく今年に入ってから、もともとすごく上昇していたんで。夏ぐらいにやっぱり半導体とか、要はAIに対する期待がちょっとしぼみかけたらすごく調整して。だから7万円台に1回行きましたけども、今6万円台に戻ってる。その動きがずっと夏から、AIに対する期待と失望みたいなのが細かく繰り返されてるっていう感じですよね。今日はどちらかというと、その失望みたいなのがちょっと出てしまったということですね。
ですから巷なんかではコアウィーブ・ショックなんていうような名前もつけられて、ショックという言葉だけを聞くと日本人は「大丈夫なのか、この相場」と、ちょっと構えちゃうところもあるんですけど、こういったところはどんなふうに?
このコアウィーブさんという、僕自身も個別の企業をそんなに深くは見てないんですけども、アメリカのマーケットを見てると、こういったいわゆる新興で、しかもAIのブームに乗っている、例えばデータセンター絡みで、データセンターがすごくできるから、そこにお金を出したりとかしてる企業とかもたくさんあるんですよ。今回コアウィーブさんっていう会社は、それの1つの企業で、アメリカの昨日のマーケットで株も下落して、社債、社債っていう債券を発行してますけども、その価格が一気に急落して。要はすごく資金調達してるんですけども、お金を返せるのかっていうふうに、ちょっと疑念を抱かれたんですよね。その会社側の発表で。
それが結局その1社のニュースだけで、ほぼほぼアメリカの中でもAI関連が結構売られて、あと半導体の株であるSOXも5日間続落したという、そういったことなんで。ただこういった動きっていうのは、夏からいろいろ起きてるんですよ。AI企業みたいなところ、そのくらいから出始めてたじゃないですか。それはある意味仕方なくて、リスクを取って資金調達するっていうのは、株式市場で資金調達するのもあるし、アメリカの場合やっぱり社債のマーケットがすごく広いので、社債のマーケットでも十分お金を供給する投資家はいるし、それで企業も資金を調達できる。
だけど日本みたいに、社債といっても大体返ってくるっていう感じじゃなくて、アメリカの場合はやっぱりいわゆるすごくリスクが高い、デフォルトリスクもあるような社債っていうのも結構あって、リスクが高い企業もそういった社債市場でお金を調達してるっていうのもあるので。そういったリスク、もしかしたら返せなくなるんじゃないか、この企業さん、もしかしたら3年後に返せなくなるんじゃないかっていう懸念が広がると、当然マーケットは反応するということで。これは別に一部の企業さんがそうなったとしても、じゃあ全体に広がるかっていうのは、それは別の話だということだと僕は思うんですね。
なるほど。ということは、今回のこの3000円以上の下げが、別にアメリカ発ではありますけども、バタバタバタと今後続いていくようなムーブメントではない。
ないと僕は思ってます。これはもちろんマーケットでもいろんな見方があって、もともと警戒していた方からすると、いわゆるAI関連の投資が行きすぎているんじゃないかっていうことと、あと金利水準が。社債のマーケットの金利っていうのは信用リスクが上乗せされてるんですけど、ベースとなる金利っていうのはご案内のとおり、FRBが金利をここまで上げて、5%近くまで上げてるわけなので。そういった中でやっぱり金利がここまで上がって、本当に返せるのかっていう、この2つあるわけですよね。金利が上がっての影響が出てくるでしょう。それはもちろん出てきますよ。全く出てこないわけがなくて。だけど、それは一部で出てくるのは仕方なくて、それがアメリカの経済全体、あるいはアメリカの企業全体に広がるかどうかっていうと、そこはちょっと僕は分けて考えたほうがいいかなと。
分けるんですね。ただ、この前CPIも発表されたじゃないですか。これも上振れましたと。そしたらまたやっぱりここも懸念材料となって、またさらなる利上げ。これは今おっしゃったような半導体関連、AI関連に関わるところ、やっぱりまた首を絞められる格好になりますし、厳しい環境になりますよね。
そうですね。CPIもちょうど昨日出たので、確かに単月では上振れたんですけれども。ただ、もうFRBの利上げって、あと1回はやると思うんですけども、今月というよりも多分12月だと思うんですけども。ただ、さらに上げて、それこそFF金利5%以上なんですけども、インフレは僕自身はもうこれ以上さらに、また例えば2022年とか2023年みたいに振れる可能性はすごく低いと思ってるんです。どちらかというと落ち着いていて、相当アメリカの金利も高くなってるし、インフレは抑制されていくんじゃないかなと僕は思ってるんで。FRBとしても経済を殺すような利上げっていうのは、多分今、経済を失速させるような利上げはしたくないと思ってるし、今はそういう局面じゃないと思ってると思うんですね。
だからあんまりそこは、インフレの上振れと金利上昇っていうのも、もう相当夏場以降、長期金利がご案内のとおりすでに上がってるので、さらにマーケットが驚くような利上げもないだろうし。長期金利についてもいろんな要因で上がってるんですけども、債券市場を見てると、もう材料出尽くしたかなと。要は金利上昇の材料は出尽くして、もうあとはいつ買い戻すか。債券の投資家からすると、買い戻すっていうことは債券を買える。金利が高いっていうことは価格が安くなってるっていうことなんで、結構割安になってるようにも見えるんですね。そういう人が結構債券の投資家の中で増えてるかなと思いますけどね。だからそんなに心配する必要はないんじゃないかなと思うんですけど。
1つ、本編とちょっと関わらないところではあるんですけども、こういったことがきっかけに、日本でも今金利が上がってきてます。国債の金利も上がってきてると。株は確かに上がってほしい。これ、もしかしたら今日の話の結論に至るかもしれないですけど、株価的にも上がってほしい。なぜならば企業成長の反映だと思ってるので。となると、もちろん株価は上昇してほしいというのは誰もが望むところはあるかもしれません。賃金にも関わる話です。ただ今のこの状況だと、こういったことをきっかけに投資家の方々が一旦資金を債券に入れとこうよ、国内外関わらず、こういったムーブメントになるきっかけになったりするのかな。そこはちょっと僕、個人的に気になって。
それは起きるとしたらやっぱりアメリカ発でしょうね。金利水準が全然違うじゃないですか。日本も金利上がってるとはいっても、アメリカはさっき申し上げたように、もう5%の金利なんで。やっぱりアメリカのすごいところは、アメリカの株のバリュエーションがここまで上がっても、一方で5%の金利が併存してるわけじゃないですか。日本の感覚だと、多分貯金が5%だったら今の株持たないじゃないですか。
そうなんですよ。私もそれを申し上げ……。
それはやっぱりアメリカと日本は全然状況が違くて、アメリカの場合、5%の金利であっても、いや、全然まだ株式、株の利回りも全然低いですけれども、結局アップサイドのほうを見て株に投資する人がやっぱりまだ多いっていうのが現状だと思うんですよ。だから金融全体で株のアロケーションが大きく変わるかどうかっていうのは、変わる時っていうのは、野沢さんご存じだと思いますけども、結局経済全体が崩れて、サイクルが完全に後退局面に入った時は、これはもう株価が下がる。一方でその時はFRBが利下げに転じなきゃいけないんで、金利が下がっていくんで、国債の価格が逆に上がるっていう、そういうことですよね。
結局そこの局面に至ってるかどうかなんですよ。というところは見定めなきゃ。僕自身はまだ全然そこに至ってないと思ってるんで、今のアメリカ市場で、アメリカの金融市場の中でも、そこまでアメリカの経済全体に対して悲観的に見てる人は相当少ないと思いますね。
まだまだアメリカの国内の産業に対しても、もうどんどん経済成長をしていこうね、このAIでもって、っていう流れはずっと続いてるっていう認識でよろしいですか。
そうですね。だから今の金利水準でもAIのブームが続くのであれば、まだまだ経済の成長が続くし、持続可能じゃないかということですよね。これはもちろん見方があります。もういいとこまで来て、金利も5%まで上がって、もうFRBは利上げしすぎてると、アメリカの経済はすぐ失速すると言ってる人も少しずつ出始めてます。だけど僕自身は可能性は低いんじゃないかな。いろいろ理由はあるんですけども、低いというふうに思ってますね。
というところで、ここまでかなり盛り上がって、今非常に面白い議論になってるわけなんですけども、金利のところで。ぜひ村上さんには今日ですね、部分の話をぜひ伺えればと思っております。ですからこの続きはまた別でさせていただければと思うんですけども、やっぱりここまで円安が進んできましたね。2021年の頃には100円台でした。それが現在は158円、160円をタッチするような展開になってきましたと。これが今、どこを中心にではないんですけども、YouTubeを見ていましても「円安は悪いのか」というようなタイトルで動画が今出てるなって、私自身も非常に実感しているところで。ただ2025年に村上さん、本を書かれました。「円安は本当に悪いのか」というような本だったわけなんですけども、ぜひこの辺りのお話をちょっとたっぷり今日は伺いたいなと思っているんですね。まず今の円安水準はどう思っていらっしゃるのか、ここからぜひ伺っていいでしょうか?
この150円台ですかね。この2、3年ずっと、介入で何回か止められたりとかしてますけども、僕は日本だけというよりもアメリカ中心で見てるんです。どちらかというと、やっぱり世界の金融市場の流れってアメリカで決まるから。アメリカの経済が強くて、FRBが利上げしてると。それと比べて日本の立ち位置。日本ももちろん株も相当上がってるし、金利水準も30年以上ぶりの水準に上がってるっていう意味では、アメリカに追いついてるのは確かなんですけども、やっぱりレートっていうのは米国と日本の相対的な力関係というか、言葉を変えて言うと金利水準でもいいし、それで決まるので。それを踏まえると、今の150円台という水準は、別に安すぎもしないし、高すぎもしない、ほどほどいい水準なんじゃないかなというふうに思いますけどね。
ただ、すいません。揚げ足を取るようなんですけども、株高であっても不況という時代、NISA貧乏という言葉があり、なかなか今の株の恩恵をやはり消費者は実感ができていないという声は、私もそれはそうだろうなというふうに実感はしております。これがいわゆる円安によるものなんじゃないか。輸入物価が上がります。つまりはインフレによって物の値段が上がりますよね。食べ物にまで今及んでいる状況ですよね。燃料に関わらず。というところで、やっぱり円安悪いんじゃないの? この論に関してどういうふうに、反論と言いますかね。
そうですね。私もいろんなところで自分の考えを述べさせていただいてるんですけども、なかなか皆様にご理解いただくのはすごく難しいんですけれども。やっぱりまず直感的に、通貨が安くなるイコール貧しくなる。あと身の回りのものが高くなるっていう、そういう部分ありますよね。ですけども、さっき申し上げたように、為替っていうのは別に誰かがこの水準にしようとして決まるわけじゃなくて、日本とアメリカの経済状況を反映して決まってしまうものなんで。だから仕方がないんですよね。
あともう1つの価格上昇、要は物価高が問題と言われてますけども、日本の場合は実はアメリカとかヨーロッパのインフレとかと全然違くて、価格上昇が起きてるのはガソリンとか食料品の価格とか身近なもので。もちろん生活者の視点に立ってみると、スーパーなどで明らかに物の値段が2割、3割、物によっては倍ぐらいに上がってるっていうわけ。やっぱりこれはとんでもないことに聞こえるんですけど、それは僕もよく分かってるんですよ。それにいくばくか円安によって輸入価格が上がってるから、価格上昇が少し高まってるっていうのはそのとおりなんですけども。ただ、仮に円安が起きてなかったとしても、それはもう起きていることなんですね。
それはなぜかっていうと、まず円安だけで輸入品の価格上昇が決まってるかっていうと、そうではなくて。今回の価格上昇っていうのは、2022年のロシアによるウクライナへの攻撃で原油が上がったこととか、それに伴っていろいろ食料品の生産がうまくいかなかったりとか、あと天候不順があるじゃないですか。そこからやっぱり始まってるんですね。仮にドル円の水準があまり変わらなくても、そういうものを中心とした価格上昇っていうのは避けられなかったんだ。円安が確かに、分かんないですけど、2割か3割ぐらい価格上昇を上乗せしてるのは確かなんですけども、まず円安だけではないっていうのが1点で。
根本的な問題が円安ではないと。
ないです。仮に円高だったらよかったのかって言われるとそんなことなくて、逆にさっき申し上げたように、今の日本とアメリカの経済の状況とか金利の水準からすると、仮にドル円が110円とか120円だったら、やっぱり日本企業の業績はこんなによくないわけですよ。だから株は全く上がってなかったと思います。アメリカの株のリターンに日本株がついていけてるのは、この円安のおかげです。これ、ほとんど。
これは別に僕だけの意見じゃなくて、株式市場に参加してるプロの投資家はみんなそういうふうに思ってます。ある意味、アメリカのように経済の回復が続き、あと株高が続くためには、今ぐらいのドル円水準で、日本の輸出企業さん、製造業さんとかが利益を上げられる水準がこれぐらいなんだと。仮に円安が起きてなければ、おそらく今の日経平均、この今年7万円とかいろいろと盛り上がってますけども、多分3万円とかそれぐらいだったと僕は思いますけどね。そういうふうに経済全体とか株式市場とかも含めた、全体のバランスでドル円の水準って本当は考えなきゃいけないんですよ。
だからその水準だけ見て、それで何となく生活実感と結びつけてよくないことだみたいな議論っていうのは、申し訳ないんですけども、これはメディアさんが分かりやすく円安を悪者に仕立てて、いろいろと報じているだけにすぎないと僕は思ってるんですね。非常に僕はよろしくないことだと思うんです。日本経済全体のことを考えれば、もうちょっと冷静に経済全体とか株式市場も含めた金融市場全体を俯瞰した上で、やっぱり判断したほうがいいなというふうに思うんですけどね。
マンション価格が5年で1.4倍になっていること、ご存じですか? あなたのマンションも値上がりしているかも。今、売却の査定依頼が増えています。楽待査定で検索。
オールドメディアはそう報じますよ。チャンネル変えられませんもん、そしたら。生活者にとっては嬉しい言葉になっちゃいます。
それ、生活ワイドショーだったら仕方ないですよ。ワイドショーをご覧になられる主婦の方とか高齢者の方は、一番ご興味があるのはスーパーでどれぐらい値上がりしたかで、それはそのとおりだと思うんですよ。僕はやっぱり、そういったオールドメディアが報道を変えられないっていうことの問題は、ワイドショーのような番組しか作ってない人たちが力を持ってるっていうこともあるだろうし。あと申し訳ないですけども、本来であると本当はクオリティ新聞でなきゃいけない経済新聞があるわけじゃないですか。なぜか経済新聞も、円安は悪いというキャンペーンを張っていましたよね。3年ぐらい前からずっと。
これ、私から見るととんでもないことで。円安が進んだ、それが何か悪いことだっていう思い込みによって、あとは通貨が安くなるのは国が貧しくなることなんだ、日本が貧しくなった象徴だみたいな、全くロジカルじゃないんですよね。僕みたいな立場からすると、それは全然おかしいと思うんですけども。本当にさっき申し上げたように、ずっとドル円が100円とか110円でよかったんですかと、いうことだと思うんですけども。多分それは株式市場とかやってる人間からすると、いやいや、それじゃあ日本経済耐えられなかったでしょうっていうことだと思うんですよ。
そういった視点がなく、受け狙いでオールドメディアさん、それはワイドショーだけじゃなくて、いわゆるクオリティが高いと言われている新聞社さんもそういうふうに書いてるっていうことに対して、僕は非常に危機感というか、プロの投資家としてそんなことはないだろうというふうにずっと思っていて。だから去年、本を書かせていただいたということなんですけどね。
企業だけ広がってきたというのは、やっぱりこの円安が1つあるというところで。では、その行く先、見えていることっていうのはやっぱり日本経済の復活ですね。ここにチャンスがあるのかっていうのも、円安の面からちょっと。
そうですね。今は、僕は今の経済状況からすれば別に安くも悪くもないって申し上げましたけども、ただ長期的に見ると、いわゆる購買力平価っていう考え方ありますね。それで見ると相当割安なんですよ。だから今は日本経済にとっては、アメリカがあまりにも強すぎるので円安すぎるんですけども、それは日本のせいというよりも、むしろアメリカがやっぱり何だかんだ言って経済が強くて、金利も高いからドル高で円安になっちゃってる。それは日本からすると実はすごく追い風で。
結局、通貨が割安にあるということは、かつて1985年ぐらいまで、80年代までですかね。正確には85年にプラザ合意があってから、あれから変わってしまったんですけども。1980年代まで何で日本経済がよかったかって言われると、やっぱり若干円安気味だったから、ずっと。日本企業さんが価格競争力を持って、輸出、どんどん買ってくれるから作ります、輸出します、買ってくれます。それをやりすぎてしまったっていうのはあるんですけども。ただ反動があまりに大きくて、むちゃくちゃ円高になりすぎたんですね。
ドル円が100円を割れて、1995年ぐらいに80円まで行った時に、あれがまさにデフレの始まりだったわけじゃないですか。あれが全ての間違いだったんですよね。そこからアベノミクスが始まるまで、ずっと円高すぎた状況が続いてきたんですよ。それとデフレがずっと続いてきた。じゃあ逆にデフレに戻りたいんですかって僕は言いたいんですよね。それってあまりよろしくない。本当に多くの国民が不幸になるだけのことなので。だから円高すぎることと円安すぎること、どっちかって言ったら僕は全然円安すぎるほうが、それは実はお得なんですよ。
もちろん海外旅行に行った時に、もう割高すぎてエンジョイできない。それはそのとおりなんですよ。でも逆にそれは1990年代までが異常で、要は日本の身の丈に沿ってない円高っていう時代がずっと続いてきたんですね。1995年から、おそらく2012年まで。だから海外旅行は何とお得だった。僕もそういう時代を生きてきましたから分かりますけども、それはそもそもおかしかったんですね。
今は身の丈に合って、もう1回経済成長をやり直すような局面になってるので。経済成長を今後していこうと、もう1回復活していこうという中では、当然世界のマーケットを取っていくためには通貨は安いほうがいいんですよ。価格競争力の点では。今はやっぱりその力を蓄えてる時だと思うんですね。アメリカにもうちょっと追いつくために。残念ながらアメリカのほうは調子がいいので、日本はまだ力を蓄えてる時で、アメリカに少しずつ追いついていく過程にある中で、今はやや長期的に見れば円安という追い風をずっと受けていると。だから日本の企業がようやく復活してきてるんです。
ですからそこに対して、じゃあ賃金でもって我々に恩恵が来るのってやっぱりまだですよねっていう意見も、分からんではないですよね。
そうですね。一応全体で見ても、2年ぐらい前から、例えば賃上げ率は5%で。春闘の賃上げ率が5%っていうことは、大体ボーナスを除いた普通の人の給料がようやく2%から3%上がりつつあるっていう状況。それがここ2、3年続いてるんですよ。だけど物価水準っていうのが今2%、3%なんで、やっぱり実質賃金が上がってないんですね。だから僕も含めて普通の方の生活水準がなかなか豊かにならない。それはしょうがないです。
体感できない。
体感できない。でもそれは当たり前で、円安がよくないんじゃなくて、日本の経済全体がアメリカのように成長しないことが問題なんですよ。まだしていない。それはやっぱり実質経済成長率で見て、日本だってアメリカのように2%成長いけると思ってるんですけども。日本って株が上がってていいように見えますけど、この過去数年、コロナ禍以降、2021年リバウンドしましたけども、実は2022年以降、日本経済の成長率って0.5%ぐらいなんですよ。やっぱりそれだと実質賃金上がんないんですよ。1%とか。それは仕方ない。
だからどうしても円安の恩恵で企業だけが儲かっているとか、あと政府部門だけ儲かってるっていうのはあるんですけども、それが一番の問題なんで。今は企業が競争力を取り戻して、日本経済が本当に実質ベースで1%に戻る過程にあると。ようやく経済のことを分かってる高市さんが首相になったんで、そういう時代になりつつあるという、そういう感じで見たんですね。
ありがとうございます。そんな中ですね、今の円安のメリットなどを挙げていただいたと思うんですね。ただそんな中、先月、日銀は利上げを行いました。これは考え方、いろんな見方があると思います。やっぱりこれだけ金利が急激に上がってきているという状況の中、インフレも見なきゃいけない。もちろん賃金と、それから経済成長と、両方見なきゃいけない。今、物価と、あれ、今って日銀は物価だけでしたっけ?
今は物価だけ目標にして、賃金は目標にはしてないですね。
してないですね。ただ高市さんから、ちょっとデュアルマンデート的なことも言われていると。
高市さんは厳密には言ってないですけど、ブレーンの人たちはそう考えてるかもしれない。
考えてるかもしれないです。という中で、おっしゃっている円安を、金利を上げることによって、アメリカとの金利差が縮小するわけですから。これどうしても円安の是正に見えてしまうような動き、ここは村上さん、どんなふうにご覧になってるのか。
そこは結構やっぱりバランスを取ってると思うんですよ。高市政権、この1年で為替介入をやったっていうこともそうだし。基本的には、ベースの考え方は高市首相を含めて、この円安については同じ考えだと思うんですけど。ただそうは言っても、やっぱり円安すぎることによって大きくデメリットを受ける方もいらっしゃるんで、そういった声は大きくなるじゃないですか。だから政治的に160円っていう水準は、日本経済にとっては追い風なんだけども、でもネガティブな影響を受ける方の割合とか、その声、影響とかがすごく大きくなってしまうという、多分そういうふうにお考えだと思うんですね。だから介入して止めたということだと思うんですよ。
それは僕自身は別に必要ないと思ってるんですけど、ただ高市政権の立場からすると、一方で責任ある積極財政をやんなきゃいけないので。食料品の消費減税とその財源をどうするか、いわゆる外為特会の話があるわけじゃないですか。これは為替介入をすると、要はドル、米国債を売ると円ベースでお金がすごく儲かって入ってくるんで、それを多分使いたいんだろうなっていうのもあったと思うんですよ。そういうのもあって、いい機会だっていうことで、あと政治的に円安はちょっと政府の立場としても許さないっていうことで、一応安定、要は150円でいいと。150円でも十分円安だから。それで日本経済が回復できるように頑張っていくという、そういったことだと思うんですね。
ただ今、この150円ぐらいが適温と言いますか?
適温だと思いますよ。今のアメリカと日本の相対的状況では。ずっとこうじゃなくて、さっきも申し上げたように、日本がアメリカのような経済成長ができるようになれば、自然に今の150円台の水準は調整されて、それは円高になります。
円高方向になりますよね、きっと。国力がつきます。力が増える。
そう。経済全体が強くなって、金利水準がアメリカに近づけば、自然に今の安すぎる水準は是正されます。だから、ずっと円安が続くって言ってるわけじゃなくて、今はまだアメリカとの距離があるんだから仕方がなくて。ちゃんと高市さんが目指すように日本がしっかりと成長して、僕はアメリカ並みに成長すべきだと思いますけれども、するし、すべきだと思ってるんですけども。アメリカのような経済状況になって金利水準が上がってくれば、それは必然的にドル円の水準も上がってきます。
ただ問題なのは、じゃあ日銀が利上げすればいいじゃないかっていう議論があるわけじゃないですか。いわゆるベッセントさんの発言とかで、あの方は元ですよ。元の方が何か、日本の政策けしからんと、日銀は利上げしろみたいなことをおっしゃっていたと。そこまで本当は言ってないんですけどね。そういうニュアンスのことをおっしゃっていて、それがまたオールドメディアが面白おかしくというか、切り取って伝えてるわけなんですけども。
だからといって、じゃあ日銀が利上げすれば、その時はもしかしたら円安が止まって円高になるかもしれないですけども、当たり前ですけども、その利上げが、あるいは円高に行くことが、日本経済にとって適切かどうか、日本経済が耐えられるかどうかの判断なんですね。
これだけ今経済成長をして、そこがある意味、日本のこれから明るい未来への本当に突破口になりつつあるところで、金利を上げていいのかって僕なんか聞こえちゃうんです。
そう。僕はそっちのほうを心配してるんですよ。今はアメリカが強いおかげで円安で助かってますね。日本銀行の利上げペースがすごくゆっくりとしていて、ゆっくりとしていると言っても今1.2まで上げちゃってるので、僕はちょっと早すぎるんじゃないかな。利上げが早すぎると思ってるんですけども。そこは日本銀行さんの政策判断次第だと思うんですけども、それが適切に行われないと。為替を動かすために利上げするっていうのは、そんな中央銀行ありませんから。
そうですよね。
だから結構、為替のマーケットとかで言われてることとか、あるいはオールドメディアで言ってることっていうのは、それをやれと言ってるわけですよ、日本銀行に。そんなの経済学的には全然許容されない。それは別に僕に言われなくたって、植田総裁とかはお分かりいただいてると思うので、そんなことはしてないと思いますけれども。だから為替をターゲットに日銀が利上げを急ぐっていうのはありえなくて。当たり前ですけども、何のために金融政策をやってるかっていうと、インフレ率を2%で安定させるためで。その2%で安定させるためには、経済がちゃんとしっかりと成長して、供給力に応じた需要の伸びということで、経済成長率が十分高まる。
僕は日本の経済成長率っていうのは、最低でも1.5は必要だと思ってるんですよ。そこに高まってない中で何で利上げするのか。僕はちょっと時期尚早な利上げを今回してしまってるんじゃないかなと、個人的には思ってますけどね。
そしたらですね、さらにそこに輪をかけて、高市政権で送られた新しい審議委員のリフレ派のお1人の方が、10月の利上げに関してはやってもいいんじゃないかって言い始めたじゃないですか。おおって僕は思いまして。
具体的にはどの?
佐藤さん。
佐藤さん、10月はそうは言ってないですよ。
そうは言ってないですか?
慎重に、方向は利上げですと。だけど利上げのペースについては、その時その時で考えるみたいな、そういうニュアンスですよ。
あれ、そういうニュアンスだったんだ。じゃあ切り取り方だな。
そう。切り取り方なんです。本当にヘッドラインだけ見てると、僕らもよく騙されちゃうので。これは本当、ヘッドラインで、今何となく、これもクオリティペーパーの悪口なんですけども、どう考えても高市政権を批判してるとしか思えない記事しかないじゃないですか。
僕はジャーナリストの方っていうのは、幅広い意見を紹介して、どれが正しいんですかっていう価値判断をするのは別にいいんですけども、一方的に伝えるとかいうのはなしだし。それぞれの方がどういう思いでお考えなのかっていうのは、正確に伝えるのがメディアだと思うんですけどね。多分、自分の都合がいいところだけ強調してヘッドラインで報じるっていうのは、ベッセントさんの報道もそうですし、非常によろしくないなというふうに思いますね。
僕が見る限り、佐藤審議委員の発言は、方向は利上げです。それは多分僕と同じだと思うんですよ。要はいずれ2、3年後とかには、多分今の金利から、おそらく日本銀行は利上げしてるでしょうと。もともと1%台ってやっぱり低すぎるし、日本経済がちゃんとしっかりと復活して、2%インフレで安定すれば、全然2%とかの金利はいずれありえると思ってるから。
つまりは金利の上昇というのは、裏返しでは日本がそれだけ成長しているということではありますよね。
そうです。それを見定めてから利上げするのが普通の金融政策の対応なんですけども、今は目的が為替の安定のために利上げするっていう、ちょっとよく分からないロジックになっちゃってるんで、危ういなということなんですよ。だからFRBのように、しっかりとインフレの安定と、FRBの場合は雇用の最大化、デュアルマンデートになってるんで、2つの目標を課せられてるんで、それで一生懸命やってるわけじゃないですか。
日本銀行もデュアルマンデートではないので、基本的に物価の安定なんですけども。ただ物価の安定を持続的に実現するためには、経済成長が当たり前に必要だし、健全な経済成長が必要で。これは私の見方ですけれども、やっぱり個人消費って全然増えてないんですよね。少なくとも今年に入ってからブレーキがかかってるんで、何でそれで利上げをされるのかっていうのは、ちょっとよく分からないっていうのが正直ですね。企業だけよ、調子いいの。やっぱり家計部門の、アメリカが何で2%成長してるかっていうと、個人消費が2%以上増えてるからですね。
収益物件数ナンバーワン。不動産投資を始めるなら楽待アプリ。楽待で検索。
日本もそれに近いような状況になれば、当然日本銀行は利上げしても何の問題もないっていう状況だと思うんですけども、今そういう状況じゃないんじゃないかなというふうに思うんですけどね。
国内的に言われている、例えばビハインド・ザ・カーブという言葉とか、何かそればっかりが前に出てるなっていう感じが。
ビハインド・ザ・カーブって、そもそも定義分かってないでみんな使ってません? 何のことなんですかね、ビハインド・ザ・カーブって。
つまりは後になって、ほら金利上げとけばよかったじゃんっていうような、何かニュアンスで使われてます。
そういうニュアンスですよね。それって何の根拠があってそう言ってるのか全然分かんなくて。それは私から言わせるとですよ、ビハインド・ザ・カーブっていう言葉を使いたい。かっこいいから使ってるだけで、何の意味も多分お分かりいただいてなくて使ってるだけじゃないですかね。定義がそもそも明確じゃないんですよ。それって結局、日本銀行が今利上げをゆっくりしてきたのは確かだと思うんですけども、ゆっくりすぎてるっていう思い込みじゃないですか。
僕みたいにファンダメンタルズを見てる人間からすると、日本銀行の利上げって別にゆっくりしてるわけでもなくて、むしろ今年に入ってから、特に9月に利上げしたことに対しては、早すぎるんじゃないかな。全然ビハインド・ザ・カーブじゃないんじゃないかなっていうふうに僕には見えますけどね。それは僕のほうがもちろん間違ってるかもしれないけども、それぞれの見方の方がいらっしゃるのはそうなんですけども。僕から言わせると、このビハインド・ザ・カーブって使ってる人ほど、意味なんか全く理解せずにその言葉を使ってるようにしか僕には見えないですけど。
ファンダメンタルズは確かに、以前この言葉を使いましたが、その時にファンダメンタルズはちょっと詳しく見てなかったです、確かに。
いわゆる債券で言われてる話とかは、債券市場の人も実はファンダメンタルズを見てないで、国債の金利の動きだけで語ってるので。それでそれをどう、ビハインド……。
ザ・カーブっていうのをどう定義するかって、ちゃんと話を聞かないと分かんないわけなんです、本当はね。何がビハインド・ザ・カーブですか。僕からすると全然ビハインド・ザ・カーブでも何でもないというようにしか見えないんですけどね。
むしろ逆に、引き締めしすぎ方向に走ってるから、自分の方で利上げを急ぎすぎて、もしかしたら長期金利がこれ以上上がらなければ、むしろ長期が下がっていくような方向にこれから行くんであれば、全くビハインド・ザ・カーブと逆のことをしてる可能性だって十分あるんですよ。
だからそういったところの議論も、もうちょっと本当は正確にメディアもやった方がいいし。要は、何となくそういったふわっとしたフレーズで、日本銀行の政策をもっと利上げしろっていう方向に圧力をかけたい人が多いんですよ。オールドメディア中心に。
それは多分、円安がよろしくないって思い込みだと思うんですけども、そういう報道とかそういう意見の人ばっかり多いっていうのは、その通りだと思いますし、僕から言うと、経済学分かってない人たちが何か言ってるなっていう、もうそれだけに過ぎないので。僕はいいんですけども、別に勝手にそういうことを言ってる人がいるのは。僕からすると分かってない人が言ってるだけなんで、別にいいんですけども、そういう人たちが、じゃあ本当にポジション取って勝負してるんですか。
ですよね。大体ポジションも取ってないような方が、適当なこと言ってるのが、特にオールドメディアに出てるコメンテーターに多いなというふうですけどね。
ちなみに伺えれば、村上さんが考える今後の日本経済最悪のシナリオみたいなものっていうのは、どういったことが挙げられそうですか。
最悪のシナリオは、やっぱり日銀、まず高市政権が、なぜか何らかのアクシデントで政権交代が起きてしまうっていう。それが一番最悪なシナリオですね。そうすると多分、日本経済の政策の根幹が変わってしまって、前の政権と同じになってしまいますね。
プライマリーバランス黒字を最優先にする。
最優先にするという。それはまた日本がデフレに戻ってしまうっていうことだと僕は思いますけどね。
やっぱりそこは、僕は安倍政権、アベノミクスっていうのは別に大成功だったと思えないんですよ。あれ、結局効いたのは金融政策だけじゃないですか。財政政策は消費増税を2回して逆噴射だったので。アベノミクスは金融政策だけだったけども成功して、それでいろんなことが変わって、株価水準も変わり、失業率は2%台になり、日本経済で多くの人が恩恵を受けたんですけども。
結局そこから岸田政権、石破政権で逆回転して、高市さんはそれをもう1回元に戻してるわけじゃないですか。でもそれが気に入らない方が多いから、またもう1回元に戻そうとしてる人が、なぜか日本に多いんですよね。僕は非常に深い闇を感じるんですけども、あまり言いませんけれども、すごいなと思って。経済成長を邪魔したくない人なのか、何なのか分かんない。僕からすると本当に日本人なのかどうなのか、不思議な人が多いんですよね。
そういう人が多いので、やっぱり日本の政治っていうのは、そこで変わりうるから。でも高市さんであれば、安倍さんのことをよく分かってるし、アベノミクスも分かってるし、経済も分かってるから、政策が何かお分かりいただいてると思うんですよ。
だから、高市さんがちゃんと長期政権になれば。これ、安倍政権、皆さん覚えてると思うんですが、安倍政権があれだけ長期政権になったのって、普通に考えればいいんですよ。経済政策がうまくいったからでしょ。経済政策がうまくやれれば長期政権になるっていうのは、もうそれは自民党の中でも経験になっていて、お分かりいただいてると思うんで、絶対間違えることないんじゃないですかね。普通に考えれば。
間違えるとすると、それは本当によっぽどそれに対する抵抗が強かったのかっていう、そういうことになりますよね。僕はそうならないようにと思ってますけども。
ですから今の村上さんの話を聞いてますと、政策の中身、骨太の方針の中でも成長分野への投資がありました。これで、官が出すので、民としても、民間としてもしっかり投資をしてくださいね。それは設備投資なり、もちろん投資という直接的なものもそうですと。
その中で、一旦はやっぱりこの円安の水準。今回、円安というキーワードでお話を伺ってるわけですけども、今後、来年の4月からは2年間の限定で食料品の減税ともあります。ということで、円安のこの水準的なものと、あとその時の生活環境みたいなところって、どういうふうに。
僕は来年、やっぱりこの食料品の消費減税、効かないって言ってる人もいますけど、いや、効きますよ。多分これでようやく消費が1%ぐらい増えるんじゃないですか、実質ベースで。ようやく実質賃金も1%近い水準で安定して、少しは豊かになったかなぐらいになると思うんですよ。
そうなってくると、2年間限定ですけども消費減税ありますと。経済成長が1%ぐらいに高まりますと。そうすると日本銀行が利上げを2%ぐらいまでしていくと思うんですよ。そうなると多分ドル円は、もうやっぱり150円台ってことはないでしょうね、おそらくね。分かんないですけど、130円とか140円に戻っていく方向じゃないかなというふうに僕は思いますけどね。
だから今の円安がよろしくないと思うんだったら、経済成長をとりあえず徹底するような政策を支援すべきであって、円だけを先に円高に持ってきてしまうと、逆に経済成長が起こるのを邪魔しちゃうから、それを待ちましょうという、そういうことなんですよね。
その円高の行き方って、国力として強くなり、経済成長で企業は地力をつけ、供給力が増えた結果の円高ですもんね。
そう、結果の円高ですね。それが一番ベストですよね。
ベストですよね。そうすると日本人も海外旅行に行って、今みたいにどうしようもない割高じゃなくなると。しかもその頃には賃金上がってますからね。
賃金上がってますね。実質賃金が少なくとも1%上がってるって世界ですね。
ですよね。その上でプラスアルファの円安ではなく円高ですからね。
という中で、もうそろそろ年末、来年というところが見えてきますと。改めて村上さんに、ぜひ相場との付き合い方、どう見ていくか、視聴者の方にお話を伺えればと思っております。
株式市場全体で言うと、さっき冒頭であった、今の株式のブームっていうのはアメリカ発で来ていて、生成AIのブームですよね。それの見極めだと思うんですよ。今の株高がどうかも、そこは本当に難しくて、僕らの中でも議論があるけれども、そこは日本というよりも、アメリカのAI絡みで起きてるところのニュースとかを、つぶさに見ていくしかないかなという気がします。
僕自身の個人的な考えで言うと、この生成AI、今起きてるブームって、歴史的な、多分10年に1回とか20年に1回ぐらいのインパクトだと思うんですよ。1990年代の後半にブームっていうのがありましたけれども、もうその時と本当に似てるんですよね、いろんなところで。今そのどの位置にいるのかっていうのを、僕は日々常々考えながらやってるんですけども、まだ今ブームの中にいて、踊れる局面じゃないかなというふうに僕は思ってるんで。
だから例えばすぐ来年、アメリカの生成AIブームが崩れて株が急落して。要はドットコムバブルが崩壊したのが2000年なんですけども、来年2000年のようなことが起こるかって言われると、その可能性は僕は低いかなと思ってますけれども。ただそれは僕の予想であるので、やっぱり相場でリスク取ってるんであれば、そこをしっかり見ていくっていうことが必要かなということですけどね。
今お話の前半の、ニュースをつぶさに見ていく。今回のことがあるよねと冒頭申し上げました。やっぱり金利がどうしても上がる、社債のところはちょっと注視をしておかなければいけないと。ただ、それが何かドミノ倒し的な動きになるかと言ったら、そうじゃない。
そうじゃない。そこは見極め、いろんな見方あると思いますけども、経済全体をしっかり見るとか、いろいろな観点あると思いますけども、あんまりマーケットの日々の動きには振らされないことが重要で、今日みたいなことはよくあることだし、夏場からずっと繰り返されてきたんで。
日経平均について言うと、そもそもすでに年初から3割、4割上がってんだから、もう3割、4割上がるってことはないから、普通。だから7万円台でキープできるはずがないんで、今日下がって6万5000円とかだって、別に年末6万円切ったって全然おかしくないんですよ。だって年初の水準からしても、それでも2割以上上がってるんで。年初5万円だよ。だから2割上がって6万円なんで、6万円で全然オッケーなんですよ、本当はね。
要は持続的に上がっていくんであれば。やっぱりちょっとブーム的に上がっちゃって、例えば韓国の株とか見てれば分かりますけども、むちゃくちゃな動きしてるじゃないですか。日経平均も近いから、あんまり日経平均の株価の上下に振らされすぎない方がいいかな。もうインデックス化してないですからね、もう。
ほぼ個別みたいな。
そう、個別というか、IT、IT感になってます。ITブームのバロメーターになって、日経平均がね。
分かりました。本日は、アセットマネジメント、チーフエコノミスト村上尚己さんに、日経平均急落と円安にまつわる誤解についてお話をいただきました。ぜひ動画が参考になったという方、高評価、また、いいねボタンなど、そしてチャンネル登録していただければ大変幸いでございます。
村上さん、拙い司会でございました。どうもありがとうございました。
ありがとうございました。
楽待、楽待、楽待、楽待、楽待、楽待、楽待、楽待、楽待。
不動産は楽待。
Ja.
記事公開 · 更新
