CMFのモック型スニーカーをMB別注で改良した経緯と仕様

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概要

ファッションYouTuberのMBが、アウトドアブランドCMF OUTDOOR GARMENTと組んだオリジナルスニーカー「タビモック ミッド スニーカー」を紹介した動画である。価格は税込2万9700円で、MBは8月16日夜9時から8月17日夜11時までの受注販売と告げている。話者がこの靴を「今のモダンスニーカーの答え」と呼ぶ理由と、1年ほどかけた企画の経緯、元モデルから変えた点が語られている。

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ナイキ・アディダス離れと「スニーカーらしくないスニーカー」

MBはまず、スニーカーをめぐる現状認識を述べる。スニーカーブームが落ち着き、ナイキやアディダスのようなグローバルなナショナルブランドを選ぶことに抵抗を感じる人が少しずつ増えていると話者は見る。アディダスも新しいモデルを出して試行錯誤しており、良いモデルも多いと認めたうえで、トレンドが下がる中で「キング・オブ・スニーカー」的な靴を履くことに迷う人がいるという見立てである。

その代わりに存在感を増しているのが、サロモンやアシックスのような第2、第3勢力で、どこのスニーカーかすぐには分からない「アノニマス」なデザインのものだという。その中でも、いかにもスニーカーという形よりも凝ったデザインが好まれているのが最近の傾向だと話者は述べる。

MB自身は2年ほど前から、スニーカートレンドはこれから下がり、革靴のトレンドが来ると言い続けてきた。ただし、スニーカーが駄目になる、履くと格好悪いという話ではないと繰り返し強調する。男性が皆革靴しか履かなくなる世界は来ないし、スニーカーというカテゴリーは消えない。スニーカー自体が革靴やブーツに近い印象に寄っていくだろう、というのが彼の主張である。

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MBアイテムでスニーカーを作れずにいた理由

MBのブランドでは年に1回ほどスニーカーを発売していたが、この方向性での正解の形が見つからず、アイデアが出てこなかったという。何か作りたいが正解が難しい、という状態が続いていたところで、1年ほど前にCMFのモック型スニーカーに出会った。非常に格好良いと感じ、かなり頻繁に履いていたと話す。

その時点で、MBはこの靴をチャンネルの動画で紹介している。CMFから報酬を受けていたわけでも、コラボを前提にしていたわけでもなかったので、動画内では不満点も率直に述べていた。代表的なのがダイヤルロックの問題である。ダイヤルを回すと締まるこの仕組みは内部にワイヤーが通っており、そのワイヤーが足に食い込んで痛く、長時間歩くのがつらいことがあったという。人や足の形によるとも付け加えている。

それでもMBは、自分が知る限り今のトレンドにおいて最強のスニーカーだと評価していた。マルジェラやMMのようなブランドもモック型のスニーカーを出しており、モック型はスニーカーらしくなく、モードな雰囲気でブーツっぽく見える。パンツと合わせるとブーツに近い印象になりながら、わずかなスニーカー感やテック感が残る。革靴・ブーツとスニーカーの中間にあるデザインだという評価である。加えて、CMFはオリジナルのソールを使っているためフォルムが綺麗で、つま先側が細く、革靴のようなシャープなラインが出ていると話者は説明する。

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CMF代表からの連絡とコラボの始まり

紹介動画を出した後、CMFの代表から連絡が来た。MBは以前にCMFの展示会に行ったことがあり、面識がないわけではなかったが、4〜5年は連絡を取っておらず、商品も普通に通販で買う程度だった。代表は原宿の伝説的な古着店を手がけていた人物で、MBは怒られるのではないかとドキドキしたというが、実際には率直に感謝を伝えられたという。取扱店舗にも、MBの動画を見て買いに来たという客が少なくなかったらしい。

久しぶりに話す中で、MBはこの靴がブーツのように使えてとても気に入っていると伝え、ダイヤルロックの問題点、カラーリング、ミッドソールの色、細かなデザインを変えた別注モデルを作れないかと持ちかけた。すぐに了承の返事があり、そこから約1年がかりの企画になったという。

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価格設定と両者の利益

元のモデルは2万7000円ほどで出ていたが、物価や工賃の高騰で価格は上がっている。さらに今回は根本的な構造から変えているため、本来はもっと高くしなければならないとMBは言う。それでもCMF側は、紹介してくれたことへの恩返しとして、原料や工賃の高騰で本来は利益が出にくい価格でも引き受けたという。MB側も、普段のMBアイテムと比べて利益をかなり削っている。

利益を下げた理由について、MBは広まらなければ意味がないからだと説明する。この靴をきっかけにCMFというブランドを知る人が増えてほしいと考えており、CMFも口では恩返しと言いつつ、おそらく同じことを望んでいるだろうと推測している。MBの評価では、アウトドア系やゴープ系のブランドが多い中で、CMFほどデザインが凝っていて値段が安いところはない。半年ほど前にメンバーシップでコラボを予告した時点では、MB自身も3万5000円ぐらいになると思っていたが、両者が譲り合って3万円を切る価格にできたという。

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見た目とフィット感、合わせ方

利点についてMBは、見た目どおりのモック型で完全にブーツのように見えることを挙げる。ソールが厚いので身長を高く見せられ、脚長にも見える。一方で、ダイヤルロックにより紐靴よりはるかにフィットするため、ボリュームがありながらも足元がすっきりし、身長を盛りつつスマートな着こなしに合うという。

スニーカーらしいボリューム感もあるので、ワイドパンツやカジュアルな服装にも合わせられる。MB自身はショートパンツと合わせるのも好きだといい、一方でモードなスラックススタイルにも映えると話す。

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足袋型とモノトーンのカラーリング

足先が分かれた足袋型は、元々CMFの企画にあったもので、アウトドア向けのモックでたまに見かける形だという。ただし足袋型をゴテッとしたデザインにすると、本当にアウトドアっぽくなってしまう。そこで今回はカラーリングを完全にモノトーンに振り切った。

黒は全て真っ黒にした。白はCMFにも元々あったが、配色がアウトドアっぽかったため、ダイヤルロックも黒ではなく白に統一し、ミッドソールをライトグレーにして、白いアッパーと黒いソールがつながる配色にした。ソールも白にすることはできたが、そうすると全体が白っぽくなりすぎてスノーブーツのように見えるので、引き締めるために黒にしたという。この配色は迷ったが、いい具合に仕上がったとMBは述べている。

また、CMFオリジナルファブリックの透湿防水素材を示すマークは、本来はフロントに付いていた。前に付けるとスニーカー感が出るため後ろに移した。その結果、アッパーはぱっと見でブーツかスニーカーか分からないくらいの雰囲気になり、黒はもう完全にブーツに見えるとMBは話す。

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オリジナルソールが「超レア」である理由

MBが特に重要だとするのが、ソールがオリジナルであることだ。デザイナーズブランドがオリジナルソールの靴を作ろうとすると、最低ロットの問題で行き詰まるという。オリジナルソールを作るには最低でも2000〜3000足は作らなければならず、それだけのスニーカーを売れるデザイナーズブランドは、誰もが知るような有名ブランドでもほぼ存在しないと話者は言う。スニーカーブランドなら別だが、という留保つきである。

そのため多くのブランドは、スニーカーを得意とするナショナルブランドとコラボして作ってもらうことでロットの問題を回避する。もう一つの方法は、中国などの工場が持っている既存のソールを使うことで、これならソールのロットは不要で100足程度でも作れるが、フォルムが限定され、ありきたりなスニーカーしか作れない。

CMFはデザイナーズブランドでありながらアウトソールをオリジナルで作っており、MBはこれを「超レア」と表現する。代表がさまざまな仕事をしてきてやり方を知っていること、工場とも長年付き合っているだろうことが背景にあると話者は推測している。

このソールについてMBは、ボリュームはあるがくびれがしっかり作られていてラインがとても良いと評価する。アッパーだけ見るとボリュームがありそうに見えても、くびれ部分がかなり細く、革靴のように見える。厚底でありながらプラットフォームシューズには全く見えないが、しっかり身長は盛れるという。

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身長を盛るインソールとの相性

ダイヤルロックでフィットさせられることから、MBがよく勧めている身長を3cmほど盛れる中敷き(字幕では「インソールハイクール」)を入れても、すっぽ抜けないという。ローカットやミッドカットのスニーカーは、盛れるインソールを入れると脱げやすいため入れられず、基本的にハイカットや革靴にしか使えない。この靴ならインソールを入れてダイヤルでしっかり締めれば足が抜けず、さらに身長を盛ることもできると話者は説明する。

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ダイヤルロックの改良

ダイヤルロックの使い方は、反時計回りに回すほど内部のワイヤーが締まってフィット感が強くなり、時計回りに回すと一発で解除されて緩むというものだ。MBはこれにより脱ぎ履きが非常に楽で、毎日履きたくなると話す。

一方で、ダイヤルクロージャーシステムには、ワイヤーが時々足に当たって痛いという問題がある。足の形や歩き方にもよるとしつつ、前作ではMB自身は痛かった。そこで代表に失礼を承知で「直りませんか」と伝え、調整してもらったという。ワイヤーの入れ方そのものを変え、フィット感は出しつつ圧が1点にかからないようにした。MBは自分用のサンプルで何度も履いているが、全く痛くならずストレスがないと報告している。

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透湿防水アッパーと価格の妥当性

アッパーには透湿防水性能を持つ特殊素材が使われている。MBは、耐水圧などではゴアテックスに一部及ばない部分もあるとしたうえで、街で使う分には全く問題ないレベルで、蒸れにくく雨を弾くため全天候対応モデルだと説明する。

普通、透湿防水のアッパーを使うとかなり高くなるという。MBは直前にChatGPT(話者は「チャッピー」と呼ぶ)にスペックを伝えたところ、3万5000円でも十分通るレベルで、むしろこの値段で出せる理由を説明しないと誤解されるかもしれないと言われたと話し、自分もそう思うと述べる。透湿防水、ダイヤルクロージャー、オリジナルソールを備えて税込3万円を切る価格は、他のブランドではおよそ出せないというのが話者の見解である。

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ロゴ、サイズ、返品交換

コラボの記念として、左右にCMFのロゴとMBのロゴを入れた。当初はCMFのロゴだけでいいと考えたが、片方だけだとアクセントとして可愛いと思い、自分のロゴを小さく入れたという。MBは普段、自分の名前が商品の表側に入るのをあまり好まず、タグなら良いという立場だが、今回は珍しく分からない程度にさりげなく入れた。

色は黒と白の2色で、MBは相当迷うだろうと言う。サイズについては、ダイヤルロックなので対応できる幅がかなり広く、あえて1サイズ大きめにしてダイヤルで締めるのもありだと話す。ある程度余裕があってもストレスなく履けるはずだという。ただ靴はシビアな面もあるため、受注生産ではあるが、シューズとリングについては返品交換を1回に限り受け付けるとしている。交換用の在庫がない場合は返品にも対応するという。

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話者の結論

MBは、ブーツライクでモードな雰囲気に仕上がり、自分らしいアイテムになったとまとめる。冬にも使え、夏はショートパンツと合わせられるので、季節を問わず全天候で使えると評価する。個人的にはこれが今のスニーカーの答えであり、今後これ以上のスニーカーはなかなか作れないのではないかと述べる。ただし、ヴィンテージ風のクラシックなスニーカーのように全く別の方向性なら話は別だとも留保し、あくまで「今のモダンスニーカーの答え」だという位置づけで締めくくっている。