ユニクロ2026年秋冬コラボ、MBが選ぶ「これだけ買えばいい」9点

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概要

ユニクロの2026年秋冬は、ユニクロC、ユニクロU、JWアンダーソンの3つのコラボが展開された。ユニクロUはクリストフ・ルメールにとって最後のコレクションでもあった。ただ型数がそれなりに多く、メンズとウィメンズの商品がまとめて表示されることもあり、何を買えばいいか分かりにくい。ファッションバイヤーのMBは、3コラボの中から「これだけ買えば間違いない」9アイテムを選んで解説している。どのアイテムについても、デザインそのものより素材と作り方の工夫が判断の基準になっている。

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ユニクロC ニットジャケット(7,990円):素材で「仕事着に見えない」ことを示す

1つ目はユニクロCのニットジャケットで、MBは「絶対買った方がいい」と強く推す。ユニクロのテーラードジャケットの中では「究極の出来」だという評価だ。

素材は、ウールを圧縮して起毛感を出した縮絨ウールである。コム・デ・ギャルソンやヨウジヤマモトといった日本のモード系ブランドがよく使う素材で、スーツに使われる梳毛ウールのつるっとした風合いとは違い、ヴィンテージのような表情が出る点がよいとMBは言う。デザイン自体は極めてクラシックでスタンダードなもので、勝負しているのは素材の変化だと説明する。

MBはこの点を詳しく論じる。男性が一番かっこよく見える服装を聞かれれば多くの人がスーツと答えるので、ジャケットは男性をかっこよく見せる。しかし日常でジャケットを着ると、仕事用を着ているのではと思われやすい。ビジネス用とカジュアル用のジャケットに明確な定義はなく、ブランドもどちらにも使えると提案しがちなので、結果的にスーツっぽいものを休日に着てしまうことがある。

かといってポケットや切り替え、ステッチなどのデザインを盛り込むと子供っぽくなりやすく、30代以上の男性は抵抗を感じる。グッチのようにデザインで遊んでも素材がよいから安っぽく見えない、という「デザインと素材のシーソー」が成り立てばよいが、ユニクロの価格帯ではそれが難しい。そこでデザインはビジネスウェアと同じくシンプルにし、素材感で明らかに違うものを作った、というのがMBによるこのアイテムの読み解きである。

もう一点、ニットジャケットはカーディガンのように柔らかくなり、ジャケットの凛とした美しさが出にくい。MBによれば、服は肌着、シャツ、ニット、ジャケット、コートとインナーからアウターに進むほど素材が硬くなり、硬いほど形がくっきり出る。ニットで作るとジャケットの硬さを和らげられる反面、安っぽく見えやすい。このアイテムは縮絨ウールで硬めに仕上げることで、ジャケットの凛とした印象を保ちながらビジネス用との違いを素材で示しているとして、MBは「発明品」と呼ぶ。ファストファッションのニットジャケットは中途半端な出来が多いが、これは2〜3万円してもおかしくないという評価だ。

MBは175cm・69kgでLサイズの黒を選んでいる。ダークブラウンもグレーも外れはないが、オーバーサイズで着るのは勧めないとしている。

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ユニクロC パデッドシャツジャケット(7,990円):メンズの少ない型数の中の当たり

2つ目もユニクロCのパデッドシャツジャケットだ。紹介の前にMBは、ユニクロのコラボでメンズの型数が年々減っていることに触れ、その対応を批判している。ユニクロUもユニクロCもメンズは減っており、代わりにウィメンズの商品を「メンズも着られる」としてメンズのカテゴリーに表示している。MBは、男女で体の作りもパターンも違うことはデザイナーなら誰でも知っているはずだと述べる。実際に着ると股上が浅い、身幅が足りない、ダッフルコートの袖が短いといったことが起きるという。客が自分の判断で選ぶのは構わないが、ブランド側が堂々と「メンズも着られる」と言うのは、顧客ターゲットの曖昧な商売に見え、大資本のユニクロがやるべきことではないとMBは考えている。そのため、ウィメンズのアイテムをメンズが着ることには一部を除いて基本的に否定的だという。

その少ないメンズの中での当たりがこのチェックのシャツジャケットだ。中綿が入っていて着られる期間が長い。MBが特に推すのはワインカラーである。チェック柄は古着屋でも赤系か青系かの二択になりがちだが、このアイテムは赤と青が混ざった独特の色合いで、ペンドルトンなど老舗のアメリカンなチェックシャツブランドがたまに出すような深みのある色だという。赤と青を混ぜたチェックは下品になりやすいが、起毛感と抑えた色味で上品にまとめている、とMBは評価する。

中綿の効果についても説明がある。ダウンジャケットと同じで、中綿が入っていると体の凹凸が出にくい。ぶかぶかにもならず体のラインも出ない量になっているので、40代くらいの体型が崩れてきた大人にちょうどいいという。さらに、ポケットにフラップを付け、ボタンを大きめにして、シャツではなくシャツジャケットに見えるようにしている点も評価している。インナーとしても使えるようにボタンを小さくすると、アウターとして着たときにシャツを無理にアウターにしたような貧乏くさい印象になるからだ。インナーとしては使いにくいかもしれないが、アウターとしての質は高く、東京ならローゲージニットやインナーダウンを入れれば冬も使えるとMBは見ている。推奨はワインカラーのLサイズ。

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ユニクロC イージーケアソフトシャツ(3,990円):レーヨンポリの光沢とドレープ

3つ目はユニクロCのシャツで、MBは現在展開されているユニクロのシャツの中で「ピカイチ」だと言う。素材はコットンではなくレーヨンとポリエステルの混紡だ。原材料名だけ見ると安っぽく思えるかもしれないが、光沢とドレープ感があり、ウールの高いシャツのように見えるという。

前立てが目立たないミニマルなデザインで、シルエットはウエストをシェイプしたドレスシャツ型ではなく、四角いボックスシルエットだ。タックインしても外に出しても見栄えがする。色は黒もよいが、MBが「全人類にお勧めしたい」と推すのはオリーブ(ダークカーキ)で、モノトーンに入れるだけで奥行きのある着こなしになるという。カーキは色が明るめなので扱いに困る人もいるとしている。無地のシャツで3,990円は高いと思う人もいるかもしれないが、通販で取り寄せれば届いたときに驚くはずで、ユニクロのシャツとしては「過去最高かもしれない」とMBは述べる。MBはLサイズを選んでいる。

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ユニクロC メリノブレンドシャツカラーカーディガン(4,990円):襟だけ編み地を変える工夫

4つ目もユニクロCで、ウールにポリエステルやアクリルを混紡した素材のカーディガンだ。アクリル入りならインラインのエクストラファインメリノのほうがいいと思う人に対して、MBは原材料だけで素材の良し悪しは語れないと反論する。ウールとアクリルの混紡のほうがウール100%より高価な素材もたくさんあるという。

ユニクロのエクストラファインメリノは少なくとも薄く、体のラインが出る仕様で、Tシャツやアンダーウェア的に着るならセクシーでよいとMBは言う。ただ、襟付きのカーディガンにすると頼りなく安っぽく見える。そこでアクリルなどを混ぜて硬さを出し、リブ編みにしたのがこのアイテムで、ある程度の厚みがあるのでジャケットのようにも見え、インナーとしてシャツ的にも使えるという。

最大のポイントは襟だ。ボディと襟で編み方が違い、襟だけミラノリブのような硬めの編み地になっているので、襟がふにゃふにゃにならない。MBは、顔回りに近い襟がこの種の服で一番目立つ部分だと説明する。その例としてアイロンがけを挙げる。シャツは襟、袖口、裾(前立て)の3カ所をきちんとかければ、ボディがしわでもそれなりに見える。急いでいる朝に母親が襟だけアイロンをかけてくれる、という話もMB自身の学生時代の体験として語られる。ニットのカーディガンは柔らかさゆえに襟がよれやすいが、このアイテムは襟だけ編み地を変えている点が「さすが」だという。MBはブラックのLを愛用している。

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ユニクロU モッズコート(12,900円):なぜか売れていない

5つ目からはユニクロU。モッズコートは、ミリタリーのモッズコートを余計なディテールを加えずにきれいに作ったものだとMBは説明する。素材はミリタリーを意識した張りのあるタイプライターのような生地で、使い込むと当たりが出てくる。色はブラックと、使い込んだ軍物のようなグリーン系がある。最初は張りがありきれいな印象だが、洗って着込むことを繰り返すと柔らかくなってかっこよくなる「育てがいのある」アイテムだという。ライナーが入っていないので春も秋冬も使え、3シーズン着られる。

それにもかかわらず「なぜか売れていない」とMBは言う。モッズコートはトレンドではないので理解はできるが、持っていない人は1枚買っておくべきだという。収録時点で値下げされ、黒は全サイズ残っていると話している。MBは黒のXLを購入した。

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ユニクロU ジャージーテーラードジャケット(6,990円):GUとの比較で見える「着やすいトレンド」

6つ目の紹介にあたって、MBはGUの新しいオーバーサイズのテーラードジャケットと比べている。GUのものは肩パッドの入った80年代風のパワージャケットで、MBは「売れないと思う」と言う。通販サイトのレビュー数を見れば売れ行きは分かるが、レビューがかなり少ないことを根拠に挙げる。肩パッドの入ったパワーショルダーはトレンドではあるものの、着るだけでかっこよくなる服ではなく、コーディネートを考えられる上級者向けだ。しかし上級者はジャケットのような主役級のアイテムでGUを選ばず、同じ価格帯なら古着で探すはずなので、顧客のいないアイテムだというのがMBの見方である。

そこに出てきたのがユニクロUのジャージーテーラードジャケットだ。肩パッドは入っていないが、パターンと縫製でパッドが入っているようなかっちり感を出している。ゴージラインが低い、ラペルが大きい、着丈がやや長いといった点で80年代のジャケットを強く意識しながらも、GUのように肩をバキバキに作っていないので、シャツやTシャツに羽織るだけでほんのりトレンドを味わえる。それで6,990円なら文句はない、とMBは評価する。

MBはこのジャケットを羽織って「さすがクリストフ・ルメール」と感じたといい、ルメールがユニクロを離れることを惜しんでいる。ブランドとしてのルメールは、かつては年間売上10億円にも届かなかったが、今では各セレクトショップを席巻する存在になり、ユニクロの影響もあるのだろうかとMBは話す。決して着やすい服ではないとも付け加えつつ、昔から好きなデザイナーが知名度を得たことを喜んでいる。MBは黒のLを選んでいる。

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ユニクロU ダブルフェイスクルーネックセーター(4,990円):赤を選ぶ理由

7つ目はユニクロUのセーター。MBは、インラインのニットと比べて大きく違うわけではないと率直に認めている。魅力はボクシーなシルエットと、ダブルフェイスならではのもっちりした質感だという。4,990円は高いと思う人に対して、違いが分かるのは赤だとMBは言う。

赤は12月しか着ないと思う人もいるだろうが、今年は赤がトレンドで、モノトーンに赤を1色差すとかっこよく見えるはずだという。5年前なら真っ赤なニットは「ルパンじゃん」と突っ込まれるだけだったが、クラシックで大人っぽい流れの中で、赤の差し色がかっこいいという価値観に変わっているとMBは考える。価値観は変わらないと思う人には、スキニーパンツの例を出す。10年前は誰もがスキニーを履いていたが、今はワイドパンツが主流になった。MBはスキニーの時代からワイドを推していて、当時は流行るわけがないと言われたという。MBは赤のXLを選んでいる。

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JWアンダーソン オックスフォードオーバーサイズシャツ/ストライプ(3,990円):着込んだオックスを再現

8つ目はJWアンダーソンのシャツだ。オックスフォードシャツはラルフローレンやブルックスブラザーズのような硬いイメージがあるが、着込むと柔らかくなり光沢が出てくる。このシャツは着込んだ後のオックスフォードをイメージして作られているのだろう、とMBは推測する。素材はコットンにレーヨンを混ぜて、その質感を再現しているという。

オーバーサイズだが、とろみのある素材なので、それほど大きく見えない。タイプライターのような硬い素材でオーバーサイズを選ぶとだらしなく見えやすいが、この落ち感のある素材なら問題ないとMBは述べる。色はどれでもよく、MBはLサイズを選んでいる。

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JWアンダーソン ストレートジーンズ/ダメージ(4,990円):価格が理解できない

最後はJWアンダーソンのダメージジーンズだ。MBが驚いているのは価格である。ダメージ加工はレーザーだと分かるが、リペアは手作業のはずで、しかもコットン100%。工賃と生地のメーター単価を考えれば4,990円で作れるはずがない、どこの工場ならこの値段で仕上げられるのか、とMBは疑問を投げかける。赤字覚悟ではないかとまで言いつつ、実際にはそうではないだろうとも付け加え、ただ他の商品と比べて原価率をかなり犠牲にしているはずだと見ている。「異常」だというのがMBの評価だ。

以上9点が、MBが2026年秋冬のユニクロコラボから選んだマストバイである。とくにユニクロCについては、メンズの型数が減りウィメンズ商品をメンズ枠に表示するやり方への疑問をはっきり示している。そのうえでMBは、メンズの少ない選択肢の中にも素材と作りで価格以上の価値を持つアイテムがあると結論づけている。