高校留学は語学以上に何をもたらすか:若松千枝加氏が語る三つの留学スタイルと費用
PIVOT 公式チャンネルPIVOTのこの回では、子どもの留学のなかでも高校留学を取り上げている。ゲストは留学情報サイト「留学プレス」編集長で、30年以上留学に関わってきた若松千枝加氏。前回の社会人留学に続く企画で、聞き手は自分の子どもの将来を考える親の立場から質問を投げかけた。
中心となる問いは二つある。高校で留学すると何が身につき、どこでつまずくのか。そして、どんな制度があり、費用や奨学金はどうなっているのか。若松氏は、高校留学の価値を発音や語学力よりも「議論を組み立てる力」に置いている。
「高校留学はコスパがいい」という仮説
聞き手はまず、自分の周りで高校時代にアメリカなど英語圏へ留学した人たちを見て、コスパがいいと感じてきたと話した。語彙力と発音のバランスがよく、1年しか行っていなくても非常に話せるようになっているという印象からだ。
若松氏はこの見立てにおおむね同意した。語学力のなかでも発音やフルエンシー(どれだけ滑らかに話せるか)を身につけるなら、若いうちに行ったほうが圧倒的に有利だという。若松氏自身も小中学生時代を米国で過ごした帰国子女だ。帰国後は長く日本で教育を受け、英語を話す機会は減ったが、今でも発音やフルエンシーを測る機会があると高いスコアが出るそうだ。大人になってから留学する人と比べると、この点で若い人には有利な面があると話した。
聞き手はさらに、高校で留学した人は小学生で身につける語彙よりも大人に近い語彙を持っていると指摘した。若松氏は、海外の高校生が将来を真剣に考えて勉強しており、大人びた会話や議論に慣れていることを理由に挙げた。その中に日本の高校生が入って揉まれるので、小中学生時代とは違う大人っぽさが身につくのかもしれないという。
一方で若松氏は、高校で留学するのは「楽ではない、大変」だとも述べた。20年ほど前は、日本で高校に進学できなかったから海外へ行かせる家庭もあったが、最近はそれまで語学に取り組んできた生徒が行くケースが増えているという。そういう生徒はある程度自信を持って渡航するが、ネイティブの高校生の話すスピード、迫力、量は大人が入っても何を言っているかわからないほどだ。そこへ毎日通い、友達を作り、授業にもついていくのは本当に大変だと話した。
メリット1:主張を議論として成立させる力
メリットを改めて整理すると、若松氏は語学力、とくに発音は分かりやすい例にすぎず、留学すれば自然に付いてくるものだとした。それ以上に大きいのは、話を組み立て、自分の主張を議論として成立させる能力を高校生のうちから鍛えられることだという。
授業に限らず、生徒同士の日常会話でも将来像や、選挙の時期ならその話題が、日本にいるときより自然に交わされることが多い。語学力に加えて社会についての知識や考える力が養われ、それが大づかみに言えば「グローバル力」につながる、というのが若松氏の説明だ。
若松氏によれば、言葉ができる日本人は多い。スピーキングで高得点を取る人でも、話すことがなければ話せない。海外の人とミーティングをすると、質問の回数が日本人より圧倒的に多く、よくそこまで疑問に思うなという質問が次々に出てくるという。「自己紹介して」と一言頼んだだけでも話す量がまるで違う、という経験もよくあるそうだ。若松氏は、そうした土台は若いうちから自然に培われたもので、知識を咀嚼して外へ出す力が大きく変わってくると述べた。
メリット2:家族のありがたさと異なる境遇への実感
もう一つ、高校で留学した人がよく口にするのが「家族のありがたみが分かった」という感想だという。それまで親がやってくれていたことを、自分で洗濯機を回し、時間を管理して朝起きるところから自分でやるようになる。
若松氏はさらに、国によっては一定割合の難民を受け入れることが決まっていると話した。そうした国では、自分とは違う苦しいバックグラウンドを持ちながら学んでいる同級生と自然に接することになる。その違いを書物で読むのではなく肌で感じ、彼らの学ぶ意欲に直に触れるなかで、自分がいかに恵まれていたかに自然と気づく。若松氏はこれをぜひ伝えたいメリットとして挙げた。
聞き手が「真の意味でのグローバル人材になれる」とまとめると、若松氏は「おそらくそうでしょう」と応じた。語学ができることではなく、家族も自分のキャリアの一部であり、隣人も含めて自分を取り巻く環境すべてが見ていくべき世界だと捉える視野の広さが、グローバル人材の大きな要件の一つだと若松氏は考えている。それが自然に目の前にあることは大きなメリットだという。
デメリット:自信喪失という壁と「一言質問する勇気」
費用以外のデメリットとして聞き手が挙げたのは、ハイレベルな環境で数学や理科の授業についていけるかという点だ。若松氏は、日本である程度語学のバックグラウンドを持って渡航する生徒ほど自信をなくしてしまうことがよくあると答えた。とくに慣れるまでの最初の時期には、ホームシックも含めた「自信」の壁がある。程度の差はあれ、誰にでもあるものだろうという。
若松氏は、高校生を子どもだと大人が思ってはいけないとも強調した。精神的にはかなり成熟し、大人としての自覚が芽生えている。だからこそ、それまでやってきたことが通用しないと感じたときのショックは大きい。
具体例として若松氏が挙げたのが、一言質問する勇気が出るかどうかだ。授業中だけでなく、登校初日にどの席に座ればいいかも分からない。それを隣の、今日初めて会った人に聞けるかどうか。単純に思えるが大きな一歩で、聞ける子は大丈夫だが、聞けない子はそのたびにストレスを溜めていく。
向いているのは「新しい発見を楽しめる子」
あえて高校留学に向く子の特徴を定義するなら、と問われた若松氏は「新しい発見を楽しめる子」と答えた。好奇心があり、偶然起きることも楽しみ、今日こんな発見があった、今日この子と話したら通じた、ということを一つひとつ喜べる子だ。今はそうではないと感じる場合も、高校留学を考えているなら今のうちからそうしたことを習慣にしていけば、向いている人になっていけるという。
一方、小さい頃から英語に親しんでいることが前提かという問いには、一概にそうとは言えないと答えた。前述のとおり、語学のバックグラウンドがあるほど現地でのギャップにショックを受ける率も高くなる。現在は各高校や付属の語学教育機関の支援が充実しており、語学力要件が低めの高校から始めたり、第二言語としての英語(ESL)の補習を行う高校に通ったりする手もある。英語はやったほうがいいし土台はあったほうがいいが、なくてもサポートはあるので上手に使ってほしい、というのが若松氏の考えだ。聞き手はこれを意外だったと受け止めていた。
低年齢化する「初めての留学」
子どもの留学のなかで高校留学はどれほどメジャーなのか。若松氏は海外留学協議会の調査結果を示し、初めて留学する年齢が低年齢化していると説明した。中学生の段階で留学体験を始めることが多くなっており、実際に留学した年齢は13歳から17歳がマジョリティ、初めて留学させた年齢では13〜15歳が多いという。
背景として若松氏が挙げたのは二つだ。一つは、業界で「海外教育旅行」と呼ぶ海外への修学旅行の増加である。少子化のなかで学生を獲得する手段として、またグローバル教育の一環として取り入れる中学・高校が増え、そこで初めて海外で学ぶ経験をする子どもが増えた。もう一つはコロナ禍だ。渡航できなかった時期に、家庭から海外とつないで国際交流する小学生から高校生向けのオンラインプログラムが数多く開発された。そこで得た小さなグローバル体験から興味が膨らみ、実際に行ってみるという流れが、ちょうど今の時期に重なっているという。
三つのスタイル:卒業を目指す私費留学、ターム・単年留学、交換留学
若松氏は高校留学を大きく三つに分けて考えるとよいとした。
- 卒業を目指す私費留学:1年生や2年生から現地の高校に入り、卒業資格を得る。最初から入っても、途中から入ってもよい。
- ターム留学・単年留学:卒業までは目指さず、1年間や学期単位で現地の高校に正規の生徒として入学する。日本の高校に籍を置いたまま行き、日本の高校を卒業する。
- 交換留学:基本は1年間。海外から来る参加者数と日本から行く人数が原則同じになる「エクスチェンジ」の仕組みで、決められた団体を通して海外の高校に通う。
卒業を目指す留学:海外大学への直結と現地感覚
卒業を目指す留学の利点として、若松氏はまず海外大学進学での有利さを挙げた。分かりやすい例がイギリスだ。イギリスでは、日本の大学でいう一般教養課程に当たる教育を高校で済ませてしまう。そのため日本の高校を卒業した生徒がイギリスの大学に入るには、その部分を補うプログラムを経なければ直接入学できない。イギリスの高校を出ていれば、そのまま大学1年生に入れる。加えて、長期間ローカルの一員として暮らすことで、純粋な意味での現地感覚が得られるのも大きいという。
費用以外のデメリットを問われると、若松氏は、日本の大学に戻りにくいということもないと答えた。AO入試や帰国生枠を使って日本の大学に進む人も多い。自信喪失といった高校留学全般のデメリット以外には、あまり見当たらないという。途中で現地での卒業が難しくなった場合も、日本の高校に編入し直すか現地で転校する手があり、それほど難しいことではないそうだ。
ターム・単年留学:戻る場所の安心感と費用の現実
ターム・単年留学の良さは、日本の高校に籍があり、帰る場所があるという安心感だと若松氏は話す。費用の面でも、高校3年間分の留学費用を出すのは大変でも、タームだけなら出せるという家庭が増えているという。名門校やボーディングスクールは費用がどんどん上がっており、そうした学校にタームだけ行って世界の優秀な生徒の中に飛び込むこともできる。逆に、ある国の公立高校で、長期滞在は初めてという生徒が自然と触れ合いながらのんびり過ごすこともできる。ターム留学の期間は3〜4か月程度が一つの目安だという。
交換留学:強みは安さ
交換留学の強みを聞かれた若松氏の答えは「安いってこと」だった。この点は次の費用比較で詳しく語られた。
国別費用:アメリカは私立のみ、カナダ・豪・NZは公立が選択肢
番組では私費留学1年間の費用を国別に比較した資料が示された。若松氏によると、アメリカは教育制度上、留学生が公立高校に行けない。公立は義務教育として地元の子どものためにあるからだ。私費なら私立高校しか選択肢がなく、費用を抑えたいなら交換留学という選択になるのが基本だという。
資料でカナダ、オーストラリア、ニュージーランドを公立高校としたのは、これらが日本人に人気の選択肢だからだ。若松氏によれば、これらの国は高校教育の質の担保を法律で定め、留学生を保護する法制度も整備している。留学生を受け入れる教育機関への通達は厳しく、守れなければ評価が下がるといった罰則も設けられているという。
資料にはマレーシアも入っていた。これは聞き手が冒頭で「意外と知られていない穴場」を尋ねたことを受け、その例として加えたものだ。資料では年間400万円台だったが、実際には700万円ほどかかる学校もあるという。若松氏によると、マレーシアは近年、高校・大学の留学先として日本で人気が上がっている。火がついたきっかけは、イギリスなどのエリート校と呼ばれるボーディングスクールがマレーシアに分校を作ったことだ。イギリスへ行けば費用も入学のハードルも高いが、マレーシアキャンパスなら費用を抑えながら世界トップレベルのボーディング教育を受けられる。さらに、マレーシア国内のローカルのインターナショナルスクールや、オーストラリア系、アメリカ系など、さまざまな国にルーツを持つインターナショナルスクールが次々に現れていることも注目の理由だという。
私費で英語圏なら「現実的にはニュージーランド」
私費で英語圏に行く場合、費用を抑えるなら公立という選択肢のある3か国かという問いに、若松氏は「現実的にはニュージーランドでしょうね」と答えた。費用面に加え、政府が留学生誘致に力を入れているからだという。日付ははっきり覚えていないとしつつ、9月にはニュージーランドの高校が多数来日する大規模な留学フェアも行われるはずだと話した。費用が手頃で質もよく、選択肢も多い。その結果、中高生の私費留学ではニュージーランドの人気が非常に高く、若松氏によれば5割を超えているという。
交換留学の費用と選考
交換留学については、そもそも営利目的のプログラムではなく、受け入れのホームステイもボランティアがベースにあるため、私費留学より費用を抑えやすいと若松氏は説明した。私費では突出して高かったアメリカも、交換留学の中では比較的安いほうになる。ただしアメリカも年々上がっており、来年どうなるかは分からないという。私費留学で行く高校と比べ、都市部だけでなく郊外型や田舎の学校に通うことが多いのも、費用が安くなる理由の一つだという。
誰でも行けるわけではなく、試験がある。交換留学プログラムを主催する団体(財団や一般社団法人など複数ある)に応募し、試験と面接を経て合格すれば、晴れて留学先に行ける。若松氏は、まずこの試験をしっかり突破してほしいと話した。
奨学金:高校と大学、どちらで1年行くべきか
高校生が使える奨学金の代表例として、若松氏は「トビタテ!留学JAPAN」を挙げた。制度開始以来、高校生の利用は増え続けている。高校に通うだけでなく、STEAMコースや興味探究コースなど、若松氏の記憶では現在4つほどのカテゴリーがあり、自分の興味に合わせて応募し、通れば奨学金を得て希望の留学を実行できるという。
聞き手は、1年間留学するなら高校と大学のどちらがよいか、制度の通りやすさや奨学金の取りやすさで差があるかを尋ねた。若松氏によると、大学生が1年間の留学で得られる奨学金の選択肢はかなり限られている。高校生の場合は、1年の留学でも奨学金を出す現地高校のスカラシッププログラムなどがあるため、単年留学で比べれば高校のほうがチャンスはやや多い。大学生の単年留学向け奨学金は機会がわずかなので、競争率も激しくなるという。
ただし大学には、所属大学が協定を結ぶ学校に行く協定校交換留学というルートがある(高校にもある)。普段払っている授業料と相殺されることもあるので、奨学金ばかりに気を取られず、それも含めて考えれば選択肢は広がる。若松氏は、高校と大学は一概に比べられず、費用面ではそれぞれに手があるので、純粋に「今行くか、いつか行くか」で考えたほうがよいと述べた。地方自治体も高校生向けの手厚い奨学金制度を始めたり拡充したりする動きがあり、今後チャンスは広がる可能性があるという。
世界の名門校UWC:王族も奨学生も集まる学校
聞き手が最後に尋ねたのが、ユナイテッド・ワールド・カレッジ(UWC)だ。若松氏は、UWCは制度ではなく学校の名前だと考えてほしいと説明した。世界に現在18ほどのキャンパスを持つ教育グループで、世界の優秀な高校生が応募してやってくる。IBプログラムを中心に教えている。
若松氏は、聞き手がこれを「穴場」として聞いたのなら、奨学金の幅が広いからではないかと推測した。UWCの学費はしっかりかかり、高いと言ってよい。世界中の王族や貴族の家系の子女が来ることもあるという。一方で、優秀だが経済的事情で来られない生徒には奨学金をしっかり出している。その多様性がUWCの良さであり、全額負担が大変な家庭は奨学金を含めた申請を出すのがよいという。
日本の一般家庭でも支援対象になりうるかという問いに、若松氏は、円が相対的に安くなっているため、世帯年収を申告すると以前より経済的に厳しい家庭とみなされる可能性はあると答えた。
女子に人気で男子の応募が少ないので男子は狙い目、という噂についても聞かれた。若松氏は、UWCのレポートによれば2025年の応募者は世界で男性が約40%であり、男子の応募が少ないのは事実だが、だから男子が有利とまでは言えないと述べた。日本人の合格者数ははっきりとは知らないものの、日本人学生も実際に進学しているという。
若松氏は在学中の学生に会ったことはないが、卒業して大学に進んだ人と何度か話したことがある。その印象は、視野がとても広いということだった。経済事情も国籍も考え方も宗教も多様なのが当たり前の環境で育つので、ものの見方が広がるのは当然だが、それだけでなく将来に対する視野も広い。これからしたいことのビジョンが大きく、そこから逆算して今できることを考えるだけでなく実行している。若松氏は、それは本人の資質もあるだろうが、周囲の影響も大きいのではないかと感じているという。IBに関心があるならUWCも大きな選択肢の一つになる、というのが若松氏の見方だ。
親として知っておきたいこと
聞き手は、子どもに強制はしたくないが、情報は知っておきたいと改めて感じたと話した。高校留学といえば現地で卒業まで通うものだと思い込んでいたが、ターム留学もあること、交換留学なら費用を抑えられること、私費でも公立という選択肢があることを、子どもが大きくなったときに伝えられるようにしておきたいという。
若松氏は、そう考えながら子どもと接していくことで、また違う影響が子どもに生まれるかもしれないと応じた。そして今回は触れなかった選択肢として、日本の学校に通いながら夏休みや冬休みに海外のサマースクールやウィンタースクールに行く方法を挙げ、これも非常に人気があると紹介した。聞き手はそれを次回の企画で取り上げたいと述べ、この回は締めくくられた。
高校でこう英語圏に行った人、コスパいいなと思ったんですよ。発音であったりとか、あと滑らかさ、フルエンシーの辺りを身につけるということを考えると、若いうちに行ってらっしゃる方が圧倒的に有利。それ以上にお話を組み立てて、自分の主張をちゃんと議論として成立させられる能力といったものを高校生のうちからつけていくということ、これが鍛えられるというのが1つ。
交換留学の強みは安いってこと。あえてこういう子であれば特にお勧めするってこう定義するとしたら、どんな特徴がありますかね。
皆さんこんにちは。PIVOTのお手森です。今回のテーマは子供の留学、高校留学編です。ゲストは若松さんです。よろしくお願いします。よろしくお願いします。
若松さんはこの留学の情報サイトを運営されていて、もうこれまで留学に携わって30年以上ということで、前回の動画では社会人留学についてお聞きしたんですけども、今回はこう自分の子供の留学についてちょっと考える動画にしたいなと思ってまして、で、選んだのが高校留学。
この理由はですね、自分の周りに高校でこうアメリカだったりこう英語圏に行った人が何人かいるんですけど、この人たちコスパいいなと思ったんですよ。コスパ、タイパなのかな。つまりこう語彙力と発音のバランスもいいし、1年しか行ってなくてもものすごいできるようになってる。どうですか、この見立て、どう思いますか?
結構いいなっていう、はい、思いますね。語学力をつけていく中で、いくつかどこを重視するかっていうものがあると思うんですけれども、その中の1つに発音であったりとか、あと滑らかさ、フルエンシーって言うんでしょうかね。どのくらいこう朗々と、流れるように話せるかっていったものがあると思うんですけれども、この辺りを身につけるということを考えると、やはり若いうちに行ってらっしゃる方が圧倒的に有利というのはありまして。
そうですよね。若松さんご自身も、小学生から中学生までアメリカにいらしたわけですもんね。やっぱりこの辺りはもう違いますかね、この年齢で。
私なんかも帰国子女として海外に行って帰ってきて、もう帰ってきてから長いですし、日本でその後教育を受けているので、英語を話す機会っていうのはどんどん減ってはいくんですけれども、でもやはり未だに発音とか、あとそのフルエンシーと呼ばれるものを測定する機会があったんですけども、そうなるとやはりハイスコアを取れるんですね。
そこはじゃあこう年を重ねても衰えない力として常にあるわけですね。
そうですね。で、これに関して言うと、大人になってから留学をされる方と比べると、ある面ではやはりちょっと有利な状況というのが若い方はありますね。
一方で、やっぱ高校だと、小学生の時とかに身につける語彙よりもさらにちょっとこう大人に近い語彙とかが身についてる子が多いなあと、周りを見てて思うんですけど、この辺りはどうですか?
はい。海外の高校生っていうものが、どのくらい将来といったものをシビアに考えていて、かつ勉強をしているかっていうことを考えると、比較的やはり大人びた会話に慣れていたり、あとそれを議論する環境というのに恵まれていたり、で、その中で切磋琢磨して生きてきた本人自身の力強さとか議論力といったものがあったりするので、その中に日本の高校生が入っていって揉まれるっていうことで言うと、やはり小学生とか中学生時代とはまたちょっと違う大人っぽさっていうのは、確かにおっしゃる通りあるかもしれません。
なるほど。じゃ、メリットとしてはまだこう発音を身につけるのが間に合う時期でもあるっていうところはありますけど、やっぱ高校でいきなり行くってなると、授業についてくのとか、大変な側面も結構大きいんですかね。
そうですね。楽ではないというか、大変です。
そうですよね。どんなところに皆さん壁を感じるんですかね。
結構日本である程度語学とか、そういったものに親しみを持っている方が高校留学をする傾向が多いわけなんですね。一切海外に興味がなくって、それでいきなりボンと送り込まれるっていったケースは最近は少なくなっていて、一昔前というか20年前ぐらいだと、日本でちょっと高校進学できなかったので海外に行かせちゃいましょうみたいなご家庭とかもあったりしたんですけども、最近はやっぱりしっかり語学をそれまでもやってこられて、それから行くっていうケースが増えてきてるんですが、そうなるとやっぱりある程度自負もあるわけですよね。
なんとかなるだろうとか、勉強してきたっていうのがあると思うんですけれども、高校生のネイティブの彼らのスピードと迫力と、この喋る量と言ったら、例えば我々大人がそこに入るんでも本当に大変で、何言ってるかわかんないっていう状態なので、そこに1日だけじゃなくて毎日学校に行って、友達を作って、授業にもついていけてってなると、本当に大変ではあります。
なるほど。多分今お話しいただいたことと重なってくると思うんですけど、主に今日3つお聞きしたくて、1つ目が、子供を高校留学させる際のメリットとデメリットをちょっと改めて整理していきたいなということと、2つ目が、具体的にじゃあどのような高校留学制度があるのか。自分の周りだと、なんか自治体の交換留学で行ったみたいな話も聞きますし、もう完全に個人で行ったみたいな話も聞きます。ちょっとこの種類を整理していただきたいなってことですね。で、3つ目に、その中で例えば意外と知られていない穴場とかあったりするのかってのはやっぱり気になるところなので、大きくこの3つに分けてお聞きしていきたいと思います。
改めましてですね、今メリット・デメリットに当たるようなところはすでにお話しいただいてるんですけれども、改めてメリット・デメリットを整理するとどんなことが挙げられると思いますか?
メリットの1つとしては、さっき語学力っていうのが出てきたんですけれども、語学力、発音っていうのは1つちょっと分かりやすい例としてあるだけであって、どっちかっていうと、もう自然に付随してきちゃうものだと思うんですね。それ以上にやはり話を組み立てて、自分の主張をちゃんと議論として成立させられる能力といったものを高校生のうちからつけていくっていうこと、まずこれが鍛えられるというのが1つ。
確かに日常的にただ友達を作るための会話だけじゃないですもんね。
そうですね。授業でもそうですし、あと日常でも、学生さん同士でも、自分の将来像であったりとか、あと今ちょうど選挙が行われていればそれについてのお話であったりとか、そういったことも日本にいる時よりもナチュラルに行われるケースというのが往々にしてありますので、そうすると、語学力プラスそういった社会力と言うんでしょうか、そこの知識もそうだし、考える力っていうのが養われていくことになるので、それがひいてはグローバル力という、ざっくりした言葉になりますけども、そこに繋がっていく1つのメリットだと思いますね。
ああ、そっか。ただ英語力だけじゃないんですね。考える力が総合的に上がりそうですよね。
そうですね。おっしゃる通りなんです。言葉はできますっていう方は日本の方も多いんですよ。これはよく読み書きとか、話す、聞くって、色々そういった能力は測定できるんですけれども、例えば話すでハイスコアを取ってる方であっても、語学そのものはある、要はスピーキング力自体はある。しかし、それがあっても話すことがないと話せないんですよね。
確かに。
よく私なんかも海外の方々とミーティングをしたりすると、私たちと比べて圧倒的に質問する回数とか、あと中身と言うんでしょうかね。よくそこまでそんなこと疑問に思ってるよねみたいなことがじゃんじゃん出てくるっていうことが往々にしてあります。あと、自己紹介してちょうだいって一言言ったとしても、自己紹介で喋る量というのがもうだいぶ違うよねっていう経験もよくあるんですけれども、そういった土台っていうのはやっぱり若いうちから自然に培われたものなので、この辺りの知識プラスそれを咀嚼して外へ出すっていうのが圧倒的に変わってくると思います。
じゃあ1つが、総合的な、英語力だけじゃない考える力が身につく。他にはどんなことありますか?
高校で留学された方がすごくおっしゃることなんですけれども、家族のありがたみが分かったというか。
ああ、思春期というか、な時期ですよね。
そうなんです。それまで全部お父さんやお母さんがやってきてくれたことっていうのを感じるようになり、自分で洗濯機を回して、自分で時間を管理して朝起きてっていったことをやるようになるっていう基本の生活のこともありますし、あと国によってはですね、一定の割合で難民などを受け入れなければならないっていうことが決まっている国っていうのがあって、そうすると自分とは違って苦しいバックグラウンドを持って、それで今その国で学んでいる子たちと友達に自然になるわけですね。で、そうするとまるで自分とは違った環境にいるっていうことを、いちいち書物で読んだりすることではなく肌で感じる。
そうそうなんですよ。で、彼らの学ぶ意欲とかそういったものに直に触れていく中で、あ、すごい恵まれてたんだなっていうことに自然に気がつくっていうこと、これがメリットとして是非お話ししたいなということですね。
なるほど。じゃ、本当に真の意味でのグローバル人材になれるっていう感じですね。
おそらくそうでしょうね。決して語学に通じていて学力ができるということではなくて、家族も自分のキャリアの1つであり、あと隣人全て、自分を取り巻く環境全てが自分の見ていくべき世界であるという視野の広さっていったものが、グローバル人材の大きな要件の1つだと思いますので、そういった意味では自然にそれが目の前にあるっていうことは、分解も含めたとても大きなメリットだと思います。
なるほど。今色々メリットをお話しいただきました。デメリット、1つはもちろん費用のこともあると思うので、ちょっと具体的な費用と制度についてはまたお聞きしてくんですけども、やっぱりあれですかね。それだけハイレベルの中にいきなり日本の中学なり高校なりから行くってなると、ついていけないみたいな。例えば向こうで数学とか理科とかやるわけですよね。その辺りはどうなんですかね?
はい。おっしゃる通りですね。さっきちょっと、日本では語学力のある程度バックグラウンドがある方が行くのでっていう話をしたんですけども、それでちょっと自信をなくしちゃうっていうことは往々にしてあるんですよ。特に最初のうち、ある程度慣れてくるまでの間、ホームシックも含めた自信っていう壁がありまして、これはでも大体誰でもあるんじゃないでしょうかね。その大小が違うだけであって。
確かに帰国子女でね、小学生とかで行っても、やっぱもちろん苦労して挫折を味わうことはありますし、どのタイミングで行ってもそれはあるのかもしんないですね。
そうですね。で、特に高校生って子供だっていう風に大人はなかなか思ってはいけなくて、もう精神的にはだいぶ大人でもあるんですよ。大人の自覚がもう芽生えているんですよ。で、そこで行って、あれ、これまでやってきたことが通用しないじゃないかっていうこともあるし、あと一言質問する勇気が出る出ないっていうことも、1個単純に思えるかもしれないんですけど、結構ここは大きな一歩としてありまして。
それは授業中にとかってことですか?
授業中もそうですし、普段学校に行って初日、席に1つ座ることであっても、どこに座るかもわからないわけですね。これだけでもほんのちょっと目が開く体験になっていくので、その体験自体を楽しめる子はいいんですけれども、その都度ね、僕どこに座ったらいいの、どうしたらいいのっていう質問を、隣の今日初めて会った人に聞くっていうことができる子、できない子っていうのはいて、できる子は大丈夫だ、でもできない子はやっぱりそこでどんどんストレスというのを感じていくという壁はあります。
なるほど。高校留学自体、みんなに開かれてるものではありますけど、あえてこういう子であれば特にお勧めするって定義するとしたら、どんな特徴がありますかね?
新しい発見を楽しめる子。すごく乾いた言葉になっちゃいますけど、好奇心があり、例えばそこで偶然起きることそのものも楽しんで、あ、今日こんな発見があった、今日この子と話した、あ、今日この子と喋ったら通じたみたいなことを1個1個喜びとして感じられる子がまず向いていると思いますし、ちょっと今そうじゃないなと思って高校留学を考えてるんだったら、今のうちからそういうことを習慣にしていくと、どんどん向いている人になっていけるのかなと思います。
なるほど。で、あとはもう1つ、やっぱ若いうちとか小さいうちから英語に慣れ親しんでおくというか、ある程度そこを好きになっておくみたいなベースがある人が行くっていう感じですかね。
これに関してはですね、一概にそうとも言えないと思います。語学力のバックグラウンドがあればあるほど、自信とのギャップといったことで、現地でショックを受けてしまう率も高くなりますので、必ずしもそうではないし、あと今語学力に関しては各高校、それからその付属の語学教育の機関などがとても充実していますので、語学力がちょっと足りないなと思ったらば、語学力の要件が割合低めの高校に入るところからスタートしたり、あるいは第2外国語としての英語をサポートしてくれる高校なんかもあるんです。
補習というか補講みたいな感じ。
そうです、そうです。それも含めて日常生活を送らせてくれる高校に行くっていう手もありますので、英語力に関してはもちろんやった方がいいし、あった方がいいですけども、なくても、ちゃんとその辺りのサポートっていうのはありますので、しっかりそのサポートをうまく使っていただきたいです。
ああ、なんかそれは意外でした。なるほど。ちょっと私が高校留学推しゆえに高校留学に絞って話を聞いてきたわけですけれども、実際子供の留学の中で高校留学は結構主役というか、メジャーなんですか?
はい。高校留学自体も、とても多くの方に今着目していただいている留学スタイルではあるんですけれども、資料も見ていただきたいんですけれども、これですね、海外留学協議会という団体が出している調査結果なんですけれども、初めての留学機会というのは、より低年齢化しているというのがございまして、今ですね、高校生よりももっと若く中学生、この辺りで留学体験をやり始めることが多くなっていて、で、実際に留学した年齢は13歳から17歳がマジョリティになっているということがあります。
で、これがですね、どういうことがきっかけでこうなっているかっていうお話をすると、修学旅行ですね。私たちの業界では海外の教育旅行っていう言い方をするんですけれども、修学旅行で海外に行くという経験をする子が今とても増えていて、各高校さん、中学もそうですけれども、修学旅行で海外に行き、そこでしっかり学びを得るといったことも、1つの少子化対策で、学生獲得の1つとして、またグローバル教育の1つとして取り入れているところが多くなっているので、そこで初めて海外で学びを得たっていう経験が増えてきていると言えると思います。
じゃあまず海外に触れるタイミングっていうのが大体中学生とかになってきてるって感じなんですかね。
はい。そうですね。海外で学びを得るってことですね。旅行じゃなくて。
実際に初めて留学させた年齢っていうのが13から15が多いんですね。
そうですね。コロナの頃に1回皆さん行けなくなって、その時にオンライン留学っていうのがちょっとわっと盛り上がったんですね。行けないので、じゃ何するかって言うと、ご家庭で海外と繋いで、そこで国際交流をするというもので、このオンラインの国際交流プログラムというのが、小学生から高校生ぐらいの若年層に向けていろんなプログラムが開発されたんです。で、ここで最初のグローバル体験といったものをちょびっと得て、実際にもっともっと興味が湧いて、海外にも行きたいなっていうことも膨らんでいって、その先に進んで、実際に海外に行ってみたみたいなことが、ちょうど今の時期に重なってきているというのもあると思います。
留学の種類を分けるとどんな手段があるんですか?
はい。高校留学は大きく分けて3種類にまずカテゴライズして考えていくといいと思います。1つは、卒業を目指す私費留学。1年生なり2年生なりから入って、現地の高校を卒業して、高校卒業資格を得るという、割合考えや頭に浮かびやすい留学。
それは2年とか3年とか行くっていうのがメインなんですか?
いや、1年生とか2年生。
あ、もう1年生とか2年生で行く。なるほど。1年生、2年生で行くって。
そうですね。最初から入ってもいいですし。
なるほど。2年生から行くパターンもあるってことですか?私費で行って卒業を目指すと。
はい。これが1つ。で、2つ目が、卒業までは行かなくてもいいと。ただ1年間行くとか、学期単位で行くとか、現地の高校にちゃんと学生として入学はするんだけれども、ターム留学とか単年留学っていったような言い方をしたり。
日本の高校を卒業するという感じ。
はい、そうですね。で、3つ目が交換留学。2つとは違って、基本的には1年間がベースとなっていて、それで海外から入ってくるそのプログラムに参加する学生の数と日本から行く人の数というのは基本的には同じ、つまりエクスチェンジという状態になるのがこの交換留学なんですけれども、交換留学の場合には、もう決められた団体というのがありますので、そこを通して海外の高校に1年間通うというものがあります。この3種類ですね。
じゃ、現地卒業を目指す私費留学、単年・ターム留学、交換留学。これそれぞれメリット・デメリットはどこにあると思いますか?
まず卒業を目指す留学というのは、完全に海外の高校に籍を置いて、それでそこの高校を出るということなので、今度海外大学に行く際に、その国はもちろんですけれども、日本とは教育制度の違う国の大学にもし進学しようとなった場合に、色々と有利な。
資格というか、そこで卒業しましたよっていう認定みたいな感じですか。
そうですね。教育制度が日本と違う国っていうのがほとんどなんですが、例えば分かりやすい例で言うと、イギリスでじゃあ高校に行きましたとなった場合には、イギリスの高校で、いわゆる日本の大学で言うところの一般教養課程に該当する教育っていうのはもう高校でやっちゃうんです。
へえ。
そうすると、今のところ日本の高校生が日本の高校を卒業してイギリスの大学に行こうと思ったら、この一般教養課程をどっかでカバーしないと直接入れないっていう仕組みになっていて、そのためのプログラムをやってから、はい、イギリスの大学に入りましょう、になるんですけども、イギリスの高校ではそれをもうやってるので、そのまま1年生に入ることができるという、こういった海外大学進学においてのメリットっていうのがありますね。あとはやはり長期間行くことによって、そこのローカルの人として暮らして、本当にピュアな意味での現地感覚といったものを得られるというのが大きなメリットだと思います。
なるほど。ちょっと費用に関しては後でまとめてお聞きしたいんですけど、費用以外でデメリットって何かありますか?例えば日本に戻ってきて、日本の大学に行きづらかったりするんですかね?
それもありませんね。AOもありますし、帰国子女の帰国枠といったものを活用することもできますので、日本の大学に入るっていう方もすごくいっぱいいらっしゃいます。
なるほど。じゃあデメリットはあまり挙げられないですかね?費用以外だと。
そうですね。さっき言った高校留学全般に関してのデメリット、例えば自信をなくしちゃうとか、そういったこと以外は、デメリットはあまり見当たらないと思います。
なるほど。後で費用についてもお聞きしますけど、単年とかタームの留学もあるわけですよね。これは私費でということですけど、これの良さは何ですか?
これはですね、日本の高校に籍を置いたまんま行きますので、そういった意味で帰るところがあるっていう安心感があるっていうのは1つ大きいんじゃないかと思います。
あ、そっか。じゃあ、現地で卒業しようと思って行ったら、日本の学校はやめていく。じゃあそこで途中で、あ、やっぱ現地の学校を卒業できないよ、もう頑張れないよって思ったら、一旦宙ぶらりんになっちゃうっていうことがあるわけですか?
そうですね。日本の高校に編入し直すか、または現地で転校っていう手がありますので、それはそんなに難しいことではないですね。
ただ、じゃ、心理的に単年留学だと戻る場所があるっていうのがあるわけですね。
そうですね。あと、費用の話は後になるんですけれども、今なかなか日本の親御さんからして、フルで高校全体の留学費用を1、2、3年っていうのは出すのはちょっと大変だけれども、でもタームだけだったらいけるなっていうことも多くなっているので、特に名門と言われるようなところであったり、あとボーディングスクールなんかになるとどんどん高くなっているので、そういったところでターム留学をしたりで、そこで世界のすごく優秀な子たちが集まっている中に放り込むみたいなこともできますし、あとそうではなくて、とある国の公立高校のターム留学なんかでも、長期で行くのは初めての体験だけれども、そこでのんびり自然と触れ合いながら期間を暮らすみたいなことができるのはメリットだと思いますね。
これタームだと4ヶ月とかですか?
3ヶ月から4ヶ月ぐらいを1つ目安にしていただいたらいいと思います。
なるほど。あと交換留学の強みは何でしょう?
交換留学の強みは安いってことです。
ああ、で、ちょっともう早速見ちゃいましょうか、お金の方を。これが私費の1年間ってことですよね。
はい、そうですね。
うーん。しますね。
そうですね。アメリカ私立高校って出てるんですけども、さっき交換留学のメリットの中で費用のことも言いましたが、アメリカだと公立高校に行けないんです。これ、教育制度のお話として行けない。
地元の人のためにあるっていう。
そういうことですね。義務教育でもあるので、私立高校に行くしか選択肢がないので、そうなってくると交換留学という選択肢になるというのが基本としてあるんですね。
これ他は、例えばカナダが公立、イギリスが私立って、公立・私立が混ざってますけど、これはどういうことですか?
ちょっと人気があるものに関して出してみました。特に公立高校と出したカナダ、オーストラリア、ニュージーランドというのは、国がしっかり高校の制度についても教育の質の担保といったものを法律で決めている。プラス、留学してくる人たちのための保護の法律みたいなものもしっかり整備している国でもあったりするので、留学生を受け入れる教育機関に関してはすごく厳しいお達しっていうのがあって、それをちゃんと守れないとグレードが下がったりとか、評価が下がったりするみたいな罰則が設けられたりするんですよ。そういった意味で、今ここで公立に挙げている3カ国っていうのは、公立高校留学が日本人学生からすると結構人気がある国ですね。
じゃあ、本当に雑なまとめ方しちゃいますけど、米英が私立で、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドは公立が人気というか、それが選択肢になってくるかなっていう感じなんですね。で、マレーシアはまたちょっと価格が下がってますよね。
そうですね。最初に穴場っていうお話があったので、ちょっと穴場の例として1個出してみたということがあります。ただこれですね、1年間の相場は400万円程度にしてるんですけども、実際にはもっと上もありまして、700万ぐらい行くところもあるんですね。
それも学校の質というか、人気というかってことですか?
はい、そうですね。マレーシアというのは近年、高校と大学進学の留学先として日本からとても人気が上がっている留学先なんですけども、高校、つまりインターナショナルスクールに関して言うと、人気に火がついたのは、そもそも英国などのエリート校と呼ばれるボーディングスクールがその分校をマレーシアに作ったっていう辺りにあるんですよね。英国に行ったらものすごいお金もかかるし、入るのも大変だという中で、その学校のマレーシアキャンパスに行くと費用を抑えられて、それで世界のトップレベルのボーディング教育が受けられるっていうようなことで、人気に大きく火がついていたりするっていうところがあります。
で、それだけでなく、マレーシア国内のローカルのインターナショナルスクールであったり、あと今イギリスの話をしましたけど、オーストラリア系であったり、アメリカ系であったり、いろんな国のルーツを持ったインターナショナルスクールっていうのがどんどん出現してきていて、そういったところに行くことによって、マレーシアというのが着目される理由になってるという背景がありますね。
そうすると私費で英語圏に行きたいってなった時に、穴場は1つマレーシアですけど、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドは公立っていう選択肢があるから、やっぱ比較的費用を抑えるってなるとこの辺りになってくるっていう感じなんですかね。
現実的にはニュージーランドでしょうね。
確かにまた1段階安いですね。
そうですね。ニュージーランドはですね、費用面でもそうですけれども、政府もとても留学生の誘致といったものにすごく力を入れていまして、ちょっと日にちは今はっきり覚えてないんですけれども、9月にもまた大きな、ニュージーランドの高校さんたちがたくさん来日する留学フェアなんかも行われると思うんですけれども、そういった形で、政府が日本から留学生の高校生の皆さんにたくさんいらしてほしいという体制をどんどん整えているので、ニュージーランドの高校は費用もお手頃、かつ質もいい、それから選ぶ選択肢がたくさんある。中高生の私費留学はニュージーランドの人気が今とても高くて、5割超えてますね。
私費留学の中の5割がニュージーランドってことですか?
そうです、そうです。
じゃあ、私費で行きたいってなったら、やっぱまず選択肢に入ってくるのがニュージーランド。
そうですね。考えてみていいと思います。
なるほど。ありがとうございます。交換留学が費用を抑えられるっていうところでしたよね。実際にちょっと国別に見ていきたいんですけども。
はい。交換留学自体がですね、営利目的で行われているプログラムというよりは、ある程度受け入れのホームステイに関してもボランティアといったところがベースに入ってきますので、私費留学と比べると費用を抑えやすくなっているという状態にあります。
確かにアメリカがこれまで大体突出して高かったですけど、この中だとなんならちょっと安い方ですもんね、比較的には。
そうですね。ただアメリカも年々ちょっと上がっているので、来年どうなるかなっていうところはあるにはあるんですけれども、でも交換留学の場合、私費留学で行く高校と比較をすると、都市部だけでなくて、かなり郊外型と言いますか、もっと田舎の方にある高校なども含まれるので、だいぶ安くなってきたりするので、その辺りも関係としてはありますね。
なるほど。でも交換留学っていうのは申し込んで誰でも行けるものではないんじゃないですか?
はい。おっしゃる通りです。試験があります。留学に行きたいと思ったら、交換留学のプログラムを主催している団体にアプライというか、申し込みをして、そこでしっかり試験を受けて、面接を経て、それで合格したら晴れて交換留学先に行けるということになっているので、まずこの試験をちゃんと突破してほしいっていうところはありますね。
実施してる母体としては、どういうところが?なんか財団とかがやってたりするんですか?
そうですね。財団とか一般社団法人であったり、いくつかの団体がありますので、そこにアプライしていただきます。
高校で使える奨学金っていうのもいくつかあるんですか?
はい。ありますね。その中の代表的な例が、トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラムというのがあります。で、高校生に関しては、このトビタテが始まって以来どんどん拡充をしていて、多くの高校生が活用して留学してるわけなんですけれども、高校に行くだけでなく、自分がやってみたい、自分の興味に応じたカテゴリー、カテゴリーは今4つかな、あるんですけども、STEAMコースとか、興味探究コースとか、いくつかのカテゴリーがあるので、それぞれ自分の興味に合わせたものに応募をして、それで晴れて通ったらば奨学金を得て、自分が希望した留学を実行するというものになります。
20歳前後で1年ぐらい行くってなった時に、高校で1年行くか大学で1年行くかってなった時に、その制度にまず通れるかのハードル、あと奨学金のもらいやすさで比較すると、そこってどうなんですか、差があると思いますか?
全体で言うとですね、高校生が奨学金を取れるチャンスと、大学生が1年間の留学で取れる奨学金のチャンスといったものに差があると言っていいと思います。まず大学生が1年間の留学に行く場合、それで取れる奨学金のチャンスっていうのは、トビタテかJASSOぐらいしかないと。
あ、そもそもじゃあ選択肢がそんなにないと。
そうですね。ただ高校の場合は、今トビタテの話が出てきましたけれども、例えば現地の高校がやってるスカラシッププログラムなどもありますので、例えば1年の留学であってもうちは出しますよっていう高校もあるから、そういうチャンスといったものが少し高校生の方にはあるかなという意味で言うと、高校と大学の単年留学単体で見たら、高校の方が若干チャンスが多いかと。
そこにアプライするときの競争率みたいな意味だと、そこでは差があると思いますか?
単年で言うと、さっきも言ったみたいに大学生の単年にはほぼほぼチャンスがちょっとしかないので、もう競争率も推して知るべしのようなことになりますから。
でもなんか多分それも意外と知られてないんじゃないかなと思うんですよね。
そうですね。ただ大学生にはその奨学金とは別に協定校留学っていう手がありますので。これは高校もあるんですけども、自分の高校や自分の大学が協定を結んでいるところに行くっていうまた別のルートがありますので、1年間行くんであれば、奨学金ばかりに気を取られるんでなくて、その協定校留学ってものも含めて考えると、これはやはり自分の普段払っている授業料とも相殺になったりもするので、もっともっと選択肢っていうのは増えてくるので、奨学金とはちょっとまた別のところで。
じゃあ費用的な面だと、奨学金の取りやすさ、あとそもそもかかる費用、高校と大学の差はあまり考えなくていいんですかね?
そうですね。ちょっと一概に比べられるものではないと思った方がいいと思います。高校で行くか大学で行くかで、それで費用の面でそこを悩んでいるっていうのであれば、そこについてはそれぞれに手がありますと言えるので、純粋に今行くか、いつか行くかの。
そっちで考えた方が。
そっちで考えた方がいいと思います。で、奨学金に関して言うと、地方自治体も今、高校生なんかの応援のために手厚い奨学金制度をまた始めたりしていて、また拡充の動きもあるので、今後よりチャンスが広まっていくという可能性も考えられると思います。
なるほど。もう1つ気になっているのが、ユナイテッド・ワールド・カレッジ、UWCっていう、なんかこう制度みたいなのがあるって聞いたことあるんですけど、ちょっとこれ教えていただけますか?
UWCというのは学校の名前だと思っていただいたらいいと思います。で、そのUWCという教育グループと言うんでしょうかね。世界に今18校あると思うんですけども、キャンパスを持っている教育機関です。
教育機関。どういう人たちが来るんですか?
世界の優秀な高校生がアプライしてやってくる高校だと思っていただければいいんですけれども、もしその穴場みたいなことでお聞きになったんだとすれば、奨学金の幅が広いということでもしかしたらお聞きになったのかもしれないなという気がいたします。
UWCはどういうお金の費用の制度なんですか?
はい。UWC自体は、学費はしっかりかかるんですね。高いと言ってもいいと思います。で、さっき世界の優秀な子たちが来るっていう風なお話をしたんですけれども、結構世界中のロイヤルとか、王族であったり、貴族のご家系の方であったりなんかも、そこのご子息が来るっていうこともあったり。
高そうですけど。
そうですね。それぐらい世界の将来トップを担うであろう人材が集まっているのと、学費面ではしっかり取っていらっしゃるというのがあり、その代わり、経済的な事情でUWCに来たいけど来られない、だけど優秀ですっていう子たちに関しては、奨学金をしっかり出している教育機関だということが言えます。
じゃあもう超富裕層も来るし、恵まれないというか、ちょっと経済的に厳しい人も来るっていう、結構特殊な空間ですね。
そうですね。そのダイバーシティもUWCの良さでもありますし、恵まれないというよりも、本当に優秀だけど、海外留学にはものすごく高額のお金がかかりますので、そこまで全部出すのは大変だなっていう方だったら、その奨学金も含めたアプリケーションを出すというのがいいということですね。
例えばこれの経済的なレベルだったら、日本の一般家庭ぐらいのレベルでも、経済的に支援が必要って思ってもらえるレベルなんですかね。
今、日本の円が相対的に安くなっていますので、そういった意味では以前と比べると、日本のうちの出身家庭はいくらくらいの年収ですっていうのを出す際には、正直言ってちょっと貧しいですねっていう風に見なされる、見なされるとか、いいことなんですけど、には含まれる可能性はあると思います。
なんか多分私これ聞いたのを思い出したんですけど、UWCが割と女子に人気で男子があまり応募がなくて穴場なんじゃないかみたいな噂を聞いたことあるんですけど、これは聞いたことありますか?
はい。2025年のUWC応募者は、世界で見ると約%が女性で、男性は約40%というふうにUWC
あのレポートにありますので、そういった意味でいいと、男子の応募者が少ないというのは現実としてあるにせよ、だから男子は有利とまでは言えないと思いますね。
なるほど。でもこれ結構、日本でどれぐらい行けてるんですか?日本人で毎年誰かしら行けたりしてるんですか?
はっきりした数までは存じ上げませんけれども、行ってます。日本人の学生さんも実際行ってたっていう人も。
周りにはいらっしゃいますか?やっぱりそういう方を見て、なんで選ばれたっていう、分析じゃないですけど、ご覧になっててどう思いますか?
そうですね。UWCに行ってる最中に、その学生さんたちにお目にかかった機会っていうのは私はないんですけれども、その方々が卒業して大学に上がった後にお話をした機会っていうのが何回かあるんですね。そうすると、すごく視野が広いなって感じています。
でもそれはもしかしたら行ったからかもしれないですよね。
そうですね。多様性をとても重視している教育機関なので、UWCはもちろん、さっき言った経済事情も多様、国籍も多様、考え方も宗教も全て多様といった、それが当たり前の感覚の中で育っていくと、もちろん視野っていうのは当たり前のように広くなっていくわけなんですけれども、その「見る」という意味での視野だけでなくて、自分の将来に対する視野といったものもすごく広いなという風に考えています。
彼らと話をすると、これから何をしたいかというビジョンがすごく広くて、そこから遡って今の自分にできることっていうのを考えてるだけじゃなくて実行している。これはおそらくご本人の資質もあると思うんですけれども、周りの影響というのも大きいんではないかなという風に感じますね。
いや、そんなの子供の頃に知っておきたかったなって思いますね。
いや、本当です。
親として、強制はしたくないんですけど、やっぱり情報は知っておきたいなと改めて思いました。
そうですね。今日ここで高校留学の選択肢っていうのをいくつか考えてる中で、UWCも1つの候補として考えてみてもいいと思いますし、そこで得たものとか、あとIBプログラムを中心でやっていますので、そういった方面にもし興味があるんであれば、UWCも大きな選択肢の1つになるかなと思いますね。
なるほど。あとは高校留学でも、私費留学、それも卒業を目指すものなんか、てっきり高校留学って言うと、もう高校にがっつり行って向こうで卒業するまでいなきゃいけないんじゃないかぐらいに思ってたので、そうじゃなくてターム留学もあるとか、あと交換留学だと費用を抑えられる。あと私費留学でも公立という選択肢もあるっていうのは、やっぱりちゃんと親として知っておいて、もう少し子供が大きくなったタイミングで、こういうのもあるよっていうのを言える状態になっておきたいなと思いました。
そうですね。ありがとうございます。もしそういう風に考えて、お子さんとこれから接していかれると、またちょっと違う影響がお子さんにもあるかもしれないし、今日は話題には上ってないんですけれども、サマースクールとか。
確かにそういう短期のものもありますよね。
普通に日本の学校に通いながら、夏休みは海外のサマースクールに行くとか、ウィンタースクールに行くとか、そういった選択肢もありますし、とても人気がありますので。
それ、次の企画で是非やりましょう。今日はありがとうございました。
ありがとうございました。
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