日米地位協定の見直しを求めるなら日米同盟から変えるべきだ:高須幹弥氏の意見

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概要

沖縄で米海兵隊員が女性を殺害した疑いで逮捕された事件をきっかけに、日米地位協定の見直しを求める声が再び高まっている。高須幹弥氏はこの動画で、地位協定には日本側にとって深刻な問題があると認める。一方で、日米同盟そのものが非対称である以上、地位協定だけを変えることは難しいと主張する。地位協定を根本から変えたいなら、日米安全保障条約を改定し、日本が自力で防衛できる体制まで考える必要がある、というのが高須氏の立場である。

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きっかけとなった事件と米軍の対応

高須氏が取り上げるのは、普天間基地所属の20歳の米海兵隊員が39歳の女性を殺害し、財布などを奪った疑いで逮捕された事件である。この事件では、容疑者を基地の外で緊急逮捕できたため、日本側が身柄を拘束できた。ところが高須氏によれば、もし容疑者が逮捕前に基地へ戻っていたら、日本側は逮捕も身柄拘束もできなかった可能性がある。これが今回あらためて問題視されている点だという。

事件を受け、沖縄県知事は日米地位協定の見直しを求めている。在沖米軍は、一定期間の外出禁止、飲酒禁止、夜遊び禁止を兵士全員に課し、反省を示した。ただし高須氏は、これは期間を区切った措置にすぎず、根本的な解決にはなっていないと指摘する。

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繰り返される米兵犯罪と表に出ない被害

沖縄や横須賀などに駐留する米兵による犯罪は、これまでも繰り返し起きてきたと高須氏は言う。代表例として挙げるのが、1990年代に米兵3人が小学生の女の子を連れ去って性的暴行を加えた事件である。この事件で国内に強い反発が起き、抗議活動も広がった。その結果、米軍側も一定の妥協をして、可能な限り身柄を引き渡す流れにはなった。それでも高須氏は、根本的な解決には至っておらず、世論の感情で多少動いた部分が大きいとみている。事件が起きるたびに米軍が反省を示し、一定期間の自粛をするが、結局また繰り返される、というのが高須氏の見方である。

さらに高須氏は、ニュースになるのは小学生や中学生が被害に遭った事件が多いが、実際には高校生や成人女性も含め、非常に多くの女性が米兵から性被害を受けていると思われると述べる。子どもが被害に遭えば親が気づいて警察に行き、ニュースになる。しかし成人女性の場合、特に沖縄のような狭い地域では被害を知られたくないため、誰にも言わずに泣き寝入りすることが多いと言われている、と高須氏は説明する。はっきりしたデータはないとしたうえで、性被害の実数は警察が認知する件数の数十倍にのぼると言われている、と紹介している。今回は殺人事件だったためニュースになったが、構図はこれまでと同じだという。

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地位協定の何が「不平等」とされるのか

マスコミや地域住民、新しく就任した県知事も見直しを求めているが、高須氏は「そんな簡単な問題ではない」と考える。日米地位協定は1960年に締結され、在日米軍とその関係者の日本での法的地位などを定めたものである。日本側はこれを治外法権のようなもので日本に不利だと主張する。一方、アメリカ側は日米同盟そのものがアメリカに不利だと考えており、両者の意見は対立している、と高須氏は整理する。協定は敗戦と米軍駐留の流れの中で生まれたもので、1960年当時と今とでは事情もかなり違うという。

日本側が不平等だと訴える点として、高須氏はいくつかを挙げる。第一に、公務中の事故については、アメリカ側が公務中と判断すればアメリカが優先して裁判を行う。第二に、今回のような殺人や強盗など公務外の事件でも、容疑者が逮捕前に基地へ戻れば、起訴までアメリカ側が身柄を拘束する決まりになっている。このほか、米軍のヘリや航空機が事故を起こしても日本側に捜索などの権利がないこと、日本側に基地への立ち入り権がないこと、米軍の訓練や演習を規制できないことも挙げている。

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最大の問題は基地に逃げ込めること

高須氏は、政治家や沖縄県民が最も問題視しているのは、身柄拘束のルールだろうと考える。犯罪を犯した米兵が基地に逃げ込めばアメリカ側が拘束し、日本の警察は逮捕も勾留もできない。その間に、アメリカに有利になるよう証拠を隠滅したり、複数犯の場合に口裏を合わせたりできてしまう。

高須氏は例として、3人で共謀して犯罪を犯した場合を挙げる。基地に戻った3人が上司も交えて話し合い、被害を少しでも抑えるために1人に責任を集め、残りの2人は関係ないことにする、といった口裏合わせも可能になる。日本側が身柄を拘束していれば、別々に事情聴取できるはずだという。

その背景として高須氏が指摘するのが、アメリカ側の評判の問題である。在日米兵の犯罪が世界中でニュースになれば、アメリカの評判が落ちる。そのため在日米軍のトップも、評判を落とさないよう何らかの力を働かせて画策するだろう、と高須氏は推測する。だからこそ日本がすぐに逮捕・拘束して証拠を押さえる必要があるが、それができないことが一番の問題だという。

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アメリカ側が地位協定を必要とする理由

一方で高須氏は、アメリカ側の言い分にも理解を示す。アメリカは20歳前後の海兵隊員などを、本国の命令で日本に駐留させている。兵士にも親がいて、家族と離れて任務についている。命令で派遣している以上、「勝手に行ってこい、あとは知らないから日本の法律に従え」とは言い切れず、ある程度は兵士を守る必要がある。

さらに高須氏は、国によっては駐留米兵への反発から無実の罪をでっち上げて逮捕し、有罪や死刑にしようとする動きもありうると述べる。そうした動きが最終的に米軍を追い出す方向へ向かうこともあるという。日本は法治国家で民度も高いため、そうした動きにはなりにくいとしつつも、地位協定がそもそも存在する理由はそこにあると説明している。

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歴史的経緯:敗戦から1960年の協定へ

高須氏は経緯もたどっている。日本は第二次世界大戦でアメリカに敗れ、米軍に占領された。陸海軍は解体され、軍事力のない状態で米軍が駐留し、日本を守る形になった。その後、警察予備隊ができて自衛隊となり、一定の防衛力を持つようになった。敗戦直後は治外法権のような状態で、米兵が犯罪を起こしても日本は何もできなかった。さすがにそれではよくないということで、1960年に日米地位協定ができた、という流れだと高須氏は説明する。

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日米同盟そのものが非対称だという主張

そのうえで高須氏は、日米同盟そのものが不平等だというアメリカ側の主張について、日本のマスコミはあまり取り上げないが自分も確かにその通りだと思う、と述べる。日米安全保障条約では、日本本土が武力攻撃を受ければアメリカは日本防衛のために武力を行使する。そのために米軍が日本に駐留している。しかしアメリカ本土が攻撃されても、日本は存立危機事態でなければ参戦しなくてよい。自衛隊がアメリカ本土に大量に駐留してアメリカを守っているわけでもない。

高須氏は沖縄の地理的な位置も重視する。沖縄は台湾、北朝鮮、中国から見て近すぎず遠すぎない絶妙な位置にあり、北朝鮮、台湾、中国、ロシアなどで問題が起きたときに牽制できる。だから米軍の大部分が本州より沖縄に集中しているのだという。それによって東アジアと日本の平和が保たれているのは確かだ、と高須氏は言う。

さらに、米軍駐留のおかげで日本は防衛予算を大きく抑えられている、と高須氏は主張する。もし米軍がいなければ、すべてを自衛隊だけで守る必要があり、防衛費は何倍にも膨らんで国民の負担になる。米軍駐留によって税率がある程度低く抑えられ、国民生活が豊かになっている面もあるという。

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見直しを求めるなら対等な軍事同盟へ

こうした認識から高須氏は、本気で地位協定の見直しを求めるのであれば、日米安全保障条約を改定し、日本とアメリカを本当の意味で対等な軍事同盟にしなければ主張は難しい、と結論づける。防衛予算を抑えて米軍に守ってもらいながら、地位協定の部分だけを変えろというのは難しい、というのが高須氏の見方である。賛否が分かれる問題なので異論は認める、とも断っている。

ただし高須氏自身も、現実にはアメリカと対等な軍事同盟を結ぶのは難しいと認めている。まず日本本土を自衛隊だけで守れる状態にする必要がある。その足かせになっているのが憲法9条だと高須氏は言う。

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憲法9条改正と防衛体制についての具体論

高須氏によれば、9条には戦力不保持と戦争放棄の文言がある。これを国際標準に合わせる必要がある、というのが高須氏の考えである。国家間の問題を解決するための武力行使を認めないのは当然で、国際標準でもある。そのうえで、国家存亡・存立の危機には必要最小限の武力行使ができるという文言を入れるべきだという。戦力不保持の規定も外し、自衛隊を国防軍にする必要があると高須氏は述べる。

米軍に頼らず自国を守るなら、空母を備え、敵基地攻撃能力も持つフルスペックの軍隊が必要になる。それがあってこそ牽制が効き、戦争を抑止できるというのが高須氏の考えだ。議論は核武装論にまで発展するとも言う。ただ、国際世論を考えると日本の単独核武装は難しく、アメリカの核の傘に入る必要がある。非核三原則もあるため、落としどころとして高須氏が挙げるのが次の案である。アメリカの原子力潜水艦に核ミサイルを積んで日本の領海内や周辺を航行させ、必要なら日本の判断で発射できる体制を整える。これが核抑止力となり、核保有国からの攻撃を牽制できるという。

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結論:そこまで考えずに見直しは語れない

高須氏は、ここまで発展させなければ日米地位協定を根本的に変えることはできない、と考えている。そこまでのことを考えず、発言もせずに地位協定の改善だけを求めるのは難しいという。米軍は出ていけという声についても、本当に出ていけば外国から攻められて占領されてしまう、と高須氏は指摘する。それを防ぐには日本が独自に防衛しなければならず、そこまで考える必要がある、というのが高須氏の意見である。動画は、視聴者にも意見を求めて締めくくられている。