三菱商事とマッキンゼーを経てサンフランシスコで起業した松岡裕大氏が語る、水産卸の「データ入力」を変える事業
ReHacQ−リハック−【公式】三菱商事の水産部門に勤め、ブリ漁師を経てマッキンゼーに転職した松岡裕大氏は、現在サンフランシスコでAsakanaを共同創業している。聞き手は須賀川拓氏。本記事は前後編の後編で、主に次の4点が語られた。なぜ水産業界を変えたいと考えるようになったのか。アメリカで手がける事業はどのようなもので、どこに難しさがあるのか。商社とコンサルの経験は今どう生きているのか。挑戦をためらう日本の若い世代に何を伝えたいのか。最後に番組恒例の「なぜ会社を辞めたのか」と問われ、松岡氏は「食品水産業をよりよくするため」と答えている。
商社を離れた理由と、事業の概要
松岡氏は三菱商事の水産部に入社し、主にマグロなどを扱っていた。退職の理由について、松岡氏には水産業界を変えたいという思いが以前からあった。しかし三菱商事の中でそれを実現するには、偉くなるまで時間がかかるという感覚があった。それなら自分で新しい会社を起こすという選択肢が浮かんだ、と説明している。
現在の事業内容を問われると、松岡氏は「簡単に言うと」データ入力を代替するものだと答えた。対象はアメリカの食品卸、特に水産卸である。発注などをめぐる人と人とのやり取りから生じる入力作業を置き換える仕組みだ。
魚へのこだわりの原点:5歳の記憶と20歳の留学
なぜそこまで魚が好きなのか、という質問に対し、松岡氏は5歳の頃の出来事を挙げた。ある日、魚が釣れすぎたため、バケツの中で死んで浮いていた魚を投げ捨てて遊んでいた。それを見た祖父がひどく怒った。こうした幼少期の経験があったという。
創業により直接つながっているのは、大学時代に約1年間アメリカへ交換留学した経験だという。松岡氏はそこで二つのことに気づいた。
一つ目は、20歳で初めてアメリカに住み、日本が想像以上に遅れていると感じたことだ。松岡氏は、日本は自動車も半導体も強いというイメージを持っていた。ところが自分の周りには「日本が強くなるために自分も頑張る」と口にする人はいなかった。一方、留学先で親しくなった各国の留学生は、自分が国を背負っているような感覚で勉強していると話していた。松岡氏はそれに驚いたという。日本は経済が落ち込んでいたので、そう考える人が少ないのは仕方がない。アジアの国々では競争が激しく、そこから出てきた優秀な人が自国をさらに豊かにすることを使命としている。そうした社会構造は理解できた。それでも当時の自分は「こんなんじゃダメな気がする」と強く思った、と振り返る。日本を大事にする感覚は今も続いているという。
二つ目は「アメリカの魚は全然うまくない」という気づきだった。アメリカの近海を泳ぐ魚がまずいわけではない。松岡氏の答えは、日本人の魚の取り扱いがうまいからだ、というものだった。日本人一般が持つ「魚の取り扱いリテラシー」が高すぎるのだという。それが知識の差であるなら、人に広めることができる。その役目を担うのは、日本とアメリカなど海外双方の文脈を理解した日本人であるべきだと考えた。魚が好きで、日米の関係も意識していた自分にとって、これが人生のミッションのように感じられた。それが出発点だったと語っている。
日米の魚の扱いの違い
須賀川氏は、日本では専門の業者に限らず一般家庭でも魚の扱いのリテラシーが突出していると応じた。松岡氏は具体例として、アメリカでは魚を冷やしておく、氷を当てるといった鮮度を守る感覚すら持たない人が多いと話す。冷蔵庫を開けっ放しにしている卸業者もいるという。温度管理がどれほど大切で、それを怠るとどれだけコストになるかを日本の業者は理解している。そこにも違いを感じるという。
須賀川氏は調理の段階の違いにも触れた。海外の動画では「どうせ後で皮をはぐなら鱗を取らなくていい」という考え方を見たが、鱗が残るとまな板に匂いがつく。そう感じるのはおそらく日本人だけだろう、と須賀川氏は言う。松岡氏はこの点について、日本には生で食べる文化があり、それを基準にしてきたので生臭さに敏感になったと説明した。生食が当たり前ではない海外にその感覚を持ち込むのは難しく、段階を踏む必要がある。それでも、良い品質のものを多様な魚種で安く食べられる日本のような社会は、多くの人が望んでいるはずだ。その実現に貢献したい、と松岡氏は話した。
アメリカの寿司市場と「新子」の体験
一方で須賀川氏は、北米をはじめ欧米で寿司文化が広がっていると指摘した。お金を払えば銀座や新橋並みの寿司がアメリカで食べられるとも聞くという。松岡氏も、寿司はもはや一時的なブームではなく文化として浸透していると感じている。寿司は高級なプレミアム商品として認識されており、客がしっかりお金を払う。そのため、豊洲などから空輸で直接届く魚が増えているという。
その例として松岡氏が挙げたのが、ロサンゼルスの寿司店で新子(コハダの幼魚)を出されたことだ。新子は非常に小さく、3〜4枚を合わせて1貫にする。須賀川氏によれば、東京の寿司店でも新子は赤字覚悟で仕入れるもので、キロ6万円ほど、大トロより高い値段になることもあるという。それがLAで食べられたことに二人とも驚いていた。松岡氏は、アメリカ人にとって寿司はプレミアム商品なので、より高い対価を払う市場に流れるのは理にかなっていると受け止めている。
ただ、同席したアメリカ人の共同創業者は寿司文化に特に触れてこなかった人で、新子のすごさを説明しても反応は薄かったという。須賀川氏はここから、どれほど品質が高くても文化圏が変われば価値は大きく変わると論点を広げた。日米の卸の違いについて松岡氏は、アメリカの方が鮮度へのこだわりは薄いというのが正直な個人的感覚だと述べた。ただし、話してみると気にしている人もいるので一概には言えないと留保している。最近は日本の市場の映像がYouTubeなどで出回り、活け締めを知っている人も現れ始めているという。活け締めの有無のような品質の違いについては、システム上でも品質区分のカテゴリーを分けて扱っていると説明した。
市場規模の見積もりと「食品ディストリビューターのインテリジェンス」
市場規模を問われると、松岡氏は、まだ存在しない市場なので明確な数字を出すのは難しいと前置きした。そのうえで参考として、アメリカの食品卸が扱う食品の市場が約4000億ドル、須賀川氏の換算で約60兆円と言われていると挙げた。自社をシステム屋と捉えるか、人件費を削減するソリューション企業と捉えるかで計算は変わる。システム屋として見る場合は、企業が売上のおよそ5%をシステムに使っていることが多いので、その程度を見積もるべきかもしれないと話しているという。
須賀川氏は、時間やスタッフを30〜40%削減できるのなら、単なるシステムではなく業界を再編しかねないものではないかと問いかけた。松岡氏は、データ入力屋で終わるつもりはないと答えた。最終的に目指すのは「食品ディストリビューターのインテリジェンス」だという。コミュニケーションが発生する現場で最適な意思決定をできる知能を、各社の中に持ち込みたいと構想を語った。
須賀川氏は、「食品」を別の言葉に置き換えれば他の業界にも通じる話だと直感を述べた。松岡氏もその認識はあると認め、例として医薬品の流通を挙げた。医薬品の流通は非常に大変だと言われているという。小さな雑貨店が細かく発注してくる雑貨流通も例に出した。小売店があり、物理的な商品を扱う業界であれば、基本的に同じようなソリューションで課題を解決できると考えているという。
それでも水産から始めたのはなぜか。松岡氏は、初めは魚が好きだったからだと認めた。ただ、それは後付けではなく、ここが一番苦しんでいそうだと思ったからだという。魚は個体差があり、季節や漁場や獲り方で品質が変わる。しかもスピードが求められる。難しい課題を短時間で解かなければならない業界で成功すれば、他の業界にも信じてもらえるはずだと松岡氏は考えている。
泥臭い営業と、対面の重要性
システムはすでに稼働しており、導入先もある。今は拡大期で、食品関連のさまざまな企業に毎日コールドメールやコールドコールを繰り返している。返信率を見ながら、どうすれば英語の文面を改善できるかを議論しているという。翌週には業界のカンファレンスにブースを出し、スピーカーとして登壇する予定だとも話した。
手応えを聞かれた松岡氏は、現時点の気づきとして、コールドメールやコールドコールはあまり効果がないと答えた。コールドメールは、相手のメールアドレスを探し出し、最適化した文面で面談を申し込むものだ。コールドコールは、Googleマップで卸業者を見つけて電話をかけるものだ。それよりも、実際に現地へ行って会うことが非常に重要だと改めて実感しているという。知らない相手に自社のデータを見せたくないのはもっともだからだ。
松岡氏によれば、卸は透明性を嫌う業界でもある。透明化すれば価格が明らかになり、他社より高く売っていることが知られてしまうかもしれない。皆それで生計を立てているのだから当然だ、と松岡氏は言う。須賀川氏は、同じ海域で獲れたマグロでも卸の名前で付加価値がつくことがあると応じた。松岡氏は、それこそ営業担当の腕の見せどころだと答えた。だから「チャットボットで売ればいい」という発想は絶対に無理だという。いきなりデータを求めることはありえず、人として信頼してもらうことが必要になる。そのために、メールより現地に行って自分のパッションを伝えるようにしていると語った。
トライアルの成果と、大企業の壁
導入はトライアルから始め、成果が出たら本契約を提案する流れだという。トライアルから導入に進んだ割合を問われると、松岡氏は、今のところ全員が導入していると答えた。品質には自信があるという。
課題は、やはり信頼だと松岡氏は言う。スタートアップに貴重なデータを渡すことに慎重な経営判断は、大きな会社ほど強い。漏洩が起きない仕組みは設計しているが、口頭や資料で説明しても、最後は人間同士の関係になる。大企業の攻略は課題だと率直に認めた。須賀川氏が、複数の卸の情報が集まるシステムなら警戒されるのも理解できると言うと、松岡氏も、その気持ちは完全に理解できると答えた。自分たちはそれを絶対にしないし、できない構造にしてある。それを説明して信頼してもらうしかない、という立場だ。
そのため営業では、あえて「AI」と言わないようにしているという。大企業はAIに敏感で関心もあるが、中小規模の企業には怪しく映る。アメリカでは毎日のように新しいAI企業が生まれているからだ。須賀川氏も、性能以前にデータ管理やセキュリティ、サーバーの所在を気にするだろうと理解を示した。
商社で学んだ「ATT」とマッキンゼーでの活用
話は経歴に戻る。須賀川氏は、前編で語られたマッキンゼーでの経験に触れたうえで、商社時代に学んだことで今生きているものはあるかと尋ねた。松岡氏が挙げたのは、三菱商事の先輩に繰り返し言われた「相手の立場に立て」という教えだ。その先輩は「ATT、この仕事は相手の立場に立つ」と言っていたという。ただしこの略語は、おそらくその先輩しか使っていないだろうとのことだ。メール1通ごとに「この言い方で本当にお客さんはハッピーなのか」と毎日指摘を受け、それが積み重なった。今も完璧ではないが、育ててもらったと感じていると話した。
須賀川氏は、相手の立場に立とうとするほどスピードとのトレードオフが生じる点を挙げ、マッキンゼーはスピード勝負だったのではないかと問うた。松岡氏は、プロジェクトによると答えた。戦略系のプロジェクトでは人と会うことは少なく、リサーチしてパワーポイントを作り、プレゼンするのが中心だった。一方、企業変革のような導入系のプロジェクトでは、クライアント企業の社員と対面で話す機会が多い。その場合は、相手に新しい考え方を持ってもらい、企業の成長に向けて動いてもらえるかが重要になる。そこで商社で学んだスキルが生きたという。20代の若手が「マッキンゼー」の看板で「これをやった方がいい」と言えば、相手は腹が立つだろう、と松岡氏は自分の立場を振り返っている。
アメリカの卸業界に見る「日本っぽさ」
アメリカの卸業界で日本っぽいと感じることはあるか、という質問に、松岡氏は難しい質問だと考え込んだ。そのうえで、人と人との関係性を非常に重視する点を挙げた。お互いを裏切らないのは当然で、相手へのリスペクトがある。そこが日本の礼儀の文化に似ていると感じるという。失礼なことをしない、という趣旨の言葉もよく耳にするそうだ。松岡氏自身も、体育会系の環境で礼儀を教わってきたので、その点は意識していると語った。
起業をためらう人へ:恵まれた立場は社会に還元すべき
日本企業に勤めながら起業を考え、踏み切れずにいる人への助言を求められると、松岡氏は「言いたいことがあった」と応じた。起業を検討している人は、すでにある程度恵まれていると松岡氏は見ている。多少の余裕があり、能力にも自信があり、大企業やプロフェッショナルファームで働いている人が多いだろう。ただ、それは本人の頭が良かったからだけではなく、家族や先生、先輩や後輩が応援して道を切り開いてくれたからだと松岡氏は考える。
周囲がそうしてくれたのは、その人に活躍してほしいからであって、今の立場に安住してほしいからではない。だから、比較的良い立場で「甘い蜜」を吸っている場合ではない、と松岡氏は言う。自分がなぜ今の立場にいるのかを考え、社会に還元すべきだ。その一つの方法が起業だと考えているという。それだけの能力があるなら、躊躇しなくても生きていけるはずだ、というのが松岡氏のメッセージだった。
失敗を「学び」と捉える癖と、マッキンゼーでの危機
失敗談を求められた松岡氏は、少し考えさせてほしいと時間を取った。そのうえで、自分には失敗を失敗と捉えず学びと捉える癖があるので、失敗を覚えていないと答えた。代わりに挙げたのが、マッキンゼー時代に全くパフォーマンスを出せなかったプロジェクトだ。これが次のプロジェクトでも続けば、昇進に響いて悪循環に入り、退職の危機になりかねないと感じた。即座に解雇されるほどではないが、本当にまずいと思って死ぬほど頑張った。愚直に頑張り続けることが自分の強みだと思っていたので、それをやり続けたことで評価を少し持ち直せたのではないか、と振り返っている。
共同創業者との出会い:Y Combinatorのマッチングと「50の質問」
アメリカ人の共同創業者とは、Y Combinatorが提供する「Co-Founder Matching」というオンラインのプラットフォームで出会ったという。経歴やアイデアを書いて登録し、互いに連絡を取り合う仕組みで、松岡氏は「創業者同士のマッチングアプリ」のようなものだと説明する。須賀川氏はY Combinatorのバッチに通過したことと結びつけて、採用率の低い選抜を経たものと受け取った。松岡氏はこれを訂正し、このマッチングは誰でも登録できる単なるプラットフォームだと説明した。
相手は、GoogleでGeminiなどの開発に携わっていた優秀なAIエンジニアで、向こうから松岡氏を見つけて連絡してきた。彼も食品業界に情熱を持っていた。食品業界はあまり正当に評価されていない、つまり十分に感謝されていない業界だという問題意識を持ち、自分のAI技術で業界を良くできるのではないかと考えていた。松岡氏も同じ問題意識を持っていたので、一緒にやろうという話になった。一度話して好感触を得て、もう一度Zoomで話し、1週間試しに一緒に働いてみた。うまくいったので徐々に関わる度合いを上げていったという。
松岡氏は、共同創業者探しは結婚かそれ以上のものだと言う。毎日、それこそ一生一緒にいるからだ。初デートで子どもは何人欲しいか、将来どこに住むかを聞くようなもので、初期の段階で誰がCEOをやるか、株式を何%持つかを合意しておかないと、後で必ず揉めるという。誰かが多くの株式を持つなら、本当にそれだけの能力があるのか、どれだけコミットするのか、毎日何時から何時まで働くのかまで確認し合う。松岡氏たちは出会って2週間目ほどで、共同創業者になる前に答えるべき50の質問に取り組んだ。事前に共有すると相手の答えに引きずられるので、それぞれ別々に紙に書き、当日交換して1問ずつ議論した。これに約7時間をかけ、1日でやり切ったという。
奇跡的な巡り合わせだという須賀川氏に対し、松岡氏は、彼に出会うまでに約100人と面談していると明かした。価値観はさまざまで、「何世代にも残る富を築きたい」と言う相手には、考えは尊重するが自分とは合わないと伝えて断ったこともある。アメリカは資本主義の国なので、そういう人は珍しくないし、それを否定する気持ちはないとも付け加えた。
前の共同創業者についても語られた。コロンビア大学時代の同級生と組んでいたが、問題があったわけではない。二人とも技術者ではなかったこと、相手がビザの問題を気にしていたこと、婚約者がいたことなどが理由で、最終的に別の道を選んだという。家族の事情を差し置いてスタートアップに集中しろとは言えない、相手の人生は尊重すべきだと考えたと松岡氏は話す。サービスの性質からも技術系の共同創業者を求めていたことを確認したうえで、須賀川氏は、Geminiの開発経験者なら最高のパートナーだと応じた。オフィスはサンフランシスコにある。釣りに誘われることもあるが、今は仕事が大変で行けないという。
「ペイン」があればソリューションは提供されるべき
須賀川氏は、AIを含めてもうブルーオーシャンなどないと感じている人も多いのではないかと問いかけた。松岡氏はそうではないと答えた。世の中に「ペイン」があれば、ソリューションは提供されるべきだという。自社にとってのペインは入力作業の大変さであり、同じような課題は世界中で起きているはずだ。Y Combinatorなどでも、そのペインは本当に深いのか、お金を払うほどのペインなのかを繰り返し問われるという。課題を見つけ、その解決策に自分が情熱を持てれば最高だという点で、二人の意見は一致した。
「チャレンジしても死なない」
締めくくりに須賀川氏は、日本に漂う閉塞感、海外に出るのをためらう若者、円の弱さに触れ、日本の若い世代に一言を求めた。松岡氏の答えは、別に死なないのだからチャレンジすればいい、というものだった。誰かに迷惑をかけてはいけないが、日本には最悪の場合でも生活保護がある。これほど恵まれた国は世界にほとんどない。その環境に感謝すれば、自然と頑張らなければという気持ちになると自分は信じているし、自分も感謝しているつもりだ、と語った。
これを聞いた須賀川氏は、自分もコメントを求められると同じことを言っていると明かした。紛争地の取材経験を引き合いに、日本では弾道ミサイルが落ちてくることも、隣の車が爆発することもない。全てを失っても生活を支えるセーフティネットがあるのだから、挑戦しない理由はない。それが自分の持論だという。同じ考えを持つ若い人が海外で挑戦していることが嬉しいと語った。
番組の最後に改めて「なぜ会社を辞めたのか」と問われ、松岡氏は「食品水産業をよりよくするためです」と答えた。
商社で学んだことで、これ今生きてるなみたいなことってありません?
ATTだと。この仕事は相手の立場に立つみたいなこと。
ATT、初めて聞きました。どんな業界も重要なんですけど、相手の立場に立とうと思えば立とうとするほど、よくも悪くも。
そうなんですよ。普通にアメリカの交換留学に行ってたんですけど、留学先ではみんな、俺が国を背負って勉強頑張ってるんだなみたいなことをおっしゃってて、すげえなと思った。
共同創業者のアメリカ人の方はどこで知り合ったんですか?
オンラインで出会っていて、ティンダー・フォー・コファウンダーズって言うんですけど。
創業者同士のマッチングアプリみたいな。
GoogleでGeminiとかを開発していた、めちゃくちゃすげえAIエンジニアなんですけど、彼がたまたま私を見つけてくれて。ただ、よく言われるんですけど、共同創業者の探し方って本当、結婚かそれ以上なので。
めちゃくちゃ面白い。
起業して頑張ってる人も学生さんも含めて、なんとなく日本の国内って閉塞感が漂っていたりだとか、海外に行くのを躊躇する若い人たちがいたりだとか。チャレンジしてる人からぜひ、喝を入れていただきたいんですけど。
別に死なないんで、チャレンジしても。
死なない。
日本なんていう超恵まれた、生活保護も最悪あるみたいな、こんな国、世の中にはほとんどないので。この恵まれた環境に感謝すると、自然と頑張らなければならないっていうふうになるのかなと僕は信じているし、自分はすごく感謝しているつもりではあるので。
もう一度伺います。松岡さんは、なぜ会社辞めたんですか?
三菱商事の水産部というところに入社しました。主にカツオとかマグロとか、そういったものを取り扱っていました。そこから会社を辞めまして、漁師になりたいと思って。自分、2つの方向性があってですね。1つは、自分がこの水産業界を変えたいなっていうふうに、ずっと思っていたんですけど、なかなか三菱商事さんだと時間がかかってしまうなっていう感覚もあって、やっぱり偉くならないとなと思ったので。そうすると、じゃあ自分で新しい会社を起こすとか。
事業内容を教えていただけるとありがたいんですけども。
簡単に言うと、本当、データ入力の代替なんですね。
なんでそんな魚が好きなのみたいなところ、魚好きの僕が聞くのもあれなんですけども。いつからそんな魚好きになっちゃったんですか?
ある日、めっちゃイワシが釣れた時があって、釣れすぎたので、もういいかって思って、バケツでもう死んじゃって浮いてたやつとかを投げて捨てちゃって遊んでたりしてたんですよ、5歳の頃の僕は。それを見た祖父が、めちゃくちゃ怒ってですね、ふざけんなと。
幼少期のそういった経験があって、その頃の思いっていうのは、今の創業にどう生きてる感じですか?
そこと加えてなんですけど、実は大学の頃に私、1年間ぐらいアメリカに留学してまして。そこでの経験が結構大きくて、その時に。
ですか?
普通にアメリカの交換留学に行ってたんですけど、気づいたことが2つあって。1つはアメリカに初めて住んで、20歳で、日本ってちょっと雑魚いなって思ってしまったんですね。想像してたよりもかなり遅れてしまってるんだなと。逆にもう1つ。
それ、どういう分野ですか?
自分はもっと日本って、車業界が強いとか、当時はセミコンダクターも強いみたいなイメージだったんですけど、自分の周りとかでは、日本が強くなるために自分も頑張るんだみたいなことを言ってる人はいなかった。一方で、留学先ではいろんな留学生とも仲良くすることがあったりしたんですけど、みんな、俺が国を背負ってるような感覚で今勉強頑張ってるんだみたいなことをおっしゃってて、すげえなと。こんなこと言うやつ俺の周りにいないぞっていうふうに思ったところとか。
なるほど。この心持ちも全然違うってことですよね。
そうですね。でもそれは仕方がないので、日本として経済も結構すごくダウンしてたので、そういうふうに思う人たちが少なかった。逆にアジアの国とかがすごい競争が激しくて、そこから出てきた優秀な人たちで、その人たちのミッションは自分の国をさらに豊かにする。そういうふうに社会構造がなってるのはもちろん理解できたんですけど、ただ、青い私は、こんなんじゃダメな気がするみたいなことをすごく思ったのが1つでしたね。
なるほど。その頃の経験が、自分の心の持ち方ですよね。それはやっぱり今につながってるってことなんですか?
そうですね。今も日本を大事にするみたいな感覚はすごくつながってありますし、もう1つ、2つ目に気づいたことが、アメリカの魚って全然うまくねえなっていう。この2つ目の気づきで、考えたら当たり前なんですけど、でも意外とそんなメイクセンス、個人的にはしなくて。なぜかというと、別にアメリカの周りで泳いでる魚がまずいっていうわけじゃないじゃないですか。
そうですよね。太平洋ですからね。
しかも場合によっては、西海岸は。これ、答えは単純に、日本人が魚の取り扱い方がうまい。日本人のみんなが持っている魚取り扱いリテラシーが高すぎるっていうだけで。これは要すると知識とかなので、人に拡散できるし。こういったことをやる人は多分日本人じゃなければならないし、日本とアメリカとか海外のコンテクストを理解した人がやるべき。
これは多分、私がすごい魚好きだし、日本とアメリカとかっていうこともすごく意識している人だったってこともあって、自分がやるべきミッション、人生のミッションのように感じてきたっていうのが、スタート地点な気がします。
なるほど。確かにそうですよね。日本人の魚の扱いに関するリテラシーって、鮮魚店とか卸とか市場とか漁師さんとか抜きに、一般家庭でも普通の国と比べたらぶち抜けてますもんね、多分。
そう。鮮度を守るみたいな感覚、冷やしておかないといけないとか、氷当てとかないといけないとか、そういった感覚すらあんまりアメリカの方はない人が多くてですね。平気で冷蔵庫開けっぱなしの卸売業者さんとかもいたりするんですよ。これ、日本の方がお伺いすると、もう考えられないと思うんですけど。どんだけ温度管理が大事で、そのコストをかけるとかっていうことを理解していると思うんですけど、そうじゃないっていうところとかからも、やっぱり違うなっていうふうに感じた。
これ、調理の段階でも考えられるのかなと思ってて。例えば日本って絶対にこの魚をおろす時に、絶対じゃないですけど、ほとんどの場合、鱗を取るじゃないですか。鱗取る時に、前もどっかのYouTubeで海外のを見た時に、鱗取ってもどうせ後で皮剥ぐんだったら、別に鱗つけっぱなしでいいじゃんみたいな。いや、鱗残ったらめっちゃ匂い、まな板につくやんみたいな。その感覚って多分日本人だけなんですよね、多分。
そうですね。
だから結果的に料理の方法も限定されちゃうっていうか、向こうも結局火入れるじゃないですか。
そう、おっしゃる通りです。でもここは、単純に日本人が生で食べるっていう文化があったので、それを基準にしたので、生臭さとかにすごく敏感になったっていう、すごく良い効果が働いてるので。逆に生が当たり前じゃない海外でそれを入れるのは確かに難しいとも思うので、そこは確かにステップが必要だとは思ってるんですが。一方で、みんな良いクオリティのものを、いろんな多品種で安く食べるっていう、日本みたいな社会を実現したいと思っていると思うので、そういった社会に自分が貢献できたらいいというふうに思っているものです。
他方で今、自分がアメリカの食べ方限られてるなんて言っておきながら、今アメリカ、北米及び欧米各国ですよね。寿司の文化がめちゃくちゃ浸透してきて、それこそそれなりにお金払えば、日本の銀座とか新橋で食べるような寿司が普通にアメリカで食べられるっていうふうに、結構アメリカの人からも聞いてて。その辺はやっぱり、この何年かでシフトっていうか、変わってきてはいるんですか?
そうですね。確かに寿司、まずブームというか、寿司自体の文化としての成長を感じていて、もうただのブームではなく浸透している感じです。
もう浸透してんですね。
しかも寿司は、いわゆる高級ラインみたいなふうに認識されて、プレミアムの認識がされているので、すごくみんなお金を払ってくれるので。逆に、豊洲とかから直接送られてくる魚っていうものが増えていてですね。
空輸ですか?
そうなんですよ。空輸がいっぱいあってですね。たまたまなんですけど、すごくいいお寿司屋さんに連れて行っていただいて、LAでの話なんですけど、たまたまそこのお魚屋さんがシンコっていう。
コハダのやつですか? マジで?
すごいんですよ。このシンコが分かる方、本当すごいと思うんですけど、コハダよりちっちゃいやつってめっちゃ高いんですね。それを3枚とか4枚とかにして一貫にするんですけど、それをまさかいただけて、びっくりして。
LAでシンコですか?
そうなんですよ。
すごいですね。だって東京のお寿司屋さんでも、もうシンコは赤字覚悟で仕入れるじゃないですか。なんかもう大トロよりも、キロ6万とか、すごいとてつもない値段になっても買うみたいな。
そうなんですか。
シンコ食べたいお客さんのために、もう赤字覚悟で買うんですみたいな。それがLAで食べられるんですか?
そうなんですよ。これは、単純に冷静に、アメリカ人は寿司がプレミアムラインなので、よりお金を出すので、そこに流すってのもすごいメイクセンスだなと思ってた。
そうか。コハダはアメリカじゃ取れないですもんね。多分、取れるのかな。
多分取れなさそう。分かんないですけど、多分取れない気がします。
取れないですよね。取れたとしても。
似たようなやつがいそう。
ちょっと代替できそうなの、ありそうですね。
それはありそうですね。
なんかいますよね、絶対。そういうのも探すの楽しくないですか?
そうなんですよ。
面白いな。でもシンコの味が、これ、海外の人の味覚を馬鹿にしては決していけないんですけれども、すごい結構繊細な味わいの魚じゃないですか。向こうからしてみたら、やっぱり大トロとかブリとかハマチとか、脂乗ったとか、多分そういう方が好まれそうなんですけど、やっぱりシンコも海外の人は食べるんですか?
あんま食べない気がします。
食べない。
たまたまその寿司の席では、私と私の共同創業者、アメリカ人なんですけど、彼は普通の白人のアメリカ人なので、そんな別に寿司文化とかに触れてないんですが、彼はそんなにアプリシエイトしてなかった。これマジすごいからみたいな。こんなところでこれ食べるのか、ありえないぞみたいに言ったんですけど、オーみたいな。
でも結構今のところって大事なポイントで、多分どんなにクオリティが高いと思われてても、文化圏が変わった瞬間にその価値ってガラッと変わるじゃないですか。だから卸の仕事をなさってて、日本の文化と明らかに違うなみたいな、これアメリカだとやっぱりこうしなきゃいけないみたいな、思うことってあるんですか?
あんまり、もちろんありますよ。例えばですけど、アメリカの方々の方がどちらかというと、鮮度とかに対するこだわりはあんまり感じないなっていうのは、正直、個人的な感覚としてはありますが。でも話してみると、みんな気にしてるっていう方もいらっしゃるので、一様には言えないなと思います。
その辺もグラデーション、もちろんありますよね。しかも結構、YouTubeとか日本の市場の映像とかもすごい出回り始めて、皆さん、活け締めとかも結構なんとなく知ってますもんね、もう。
たまに知ってる人が出てきたりしますね、最近。
そうですよね。活け締めされてる魚は値段変わったりするじゃないですか。その辺もちゃんとシステムで全部カバーしていくわけですよね。
そうですね。それ、もちろんちゃんと我々、カテゴリーを変えるので。
クオリティの中でカテゴリー変えて。すごいですね。
ちょっとシステム見て、ちなみになんですけど、アメリカって国も広いし、リテーラーっていうか、レストラン、小売業者も卸側もめちゃくちゃ会社が多い中で、これ市場規模としては、Asakanaのこのサービスの市場規模的なところはどれぐらい見積もれるんですか?
これは明確な数字を出すことは結構難しい。もちろん、ない市場みたいなものなので難しいんですけど。
逆に言うとブルーオーシャンなんですね、もう完全に。
そうですね。確かにあまりまだいないですね。分かりやすい数字をお伝えすると、アメリカの食品卸市場、今、卸が扱ってる食品の市場が約400ビリオンとかって言われていて。
400ビリオン。ちょっと待って。4000億。
そうですね。4000億ドルなんで。
4000億ドルとかで、ってことは60兆円ですね。
そうですね。
すげえ。60兆市場か。
そこの中でどれぐらいが、我々はいわゆるシステム屋さんなのか、あるいは人件費のところを削減するソリューションの会社なのか。ここにどういう計算方法をするかで変わるんですけど、例えばシステム屋さんとかで言うと、大体5%とかが売上のうち使ってたりするので、それぐらいが見積もるべきなのかなっていうふうに話をしてたりとかいうのはもちろんあります。
でもシステム屋だけじゃなくて、それこそ30%から40%ぐらい時間の削減とかスタッフの削減とかにも貢献することができるってことは、ただのシステムじゃなくて、この業界自体を下手したら変えかねないぐらいのシステムなわけじゃないですか?
我々のビジョンとしては、いわゆる先ほど申し上げたデータ入力屋さんで終わるつもりはもちろんなくてですね。最終的には、ちょっと偉そうなことを言うんですけど、食品ディストリビューターのインテリジェンスになりたいというふうに思っていて。
なるほど。
ところどころでコミュニケーションが起こってるんですけど、そこで意思決定をできる、インテリジェンスをその会社の中に持っていきたいっていうふうに思ってるんですけど。この話をするとすごい抽象度が上がっちゃって、多分皆さんが置いてかれてしまう気がする。
いや、そんなことないですよ。リハック、90%あるんで、もう全然いけるんですけど。めちゃくちゃ興味あります。なぜかっていうと、食品ディストリビューターのインテリジェンスとおっしゃいましたけど、これ食品っていう主語を置き換えれば、いろんな業界にも通ずる話じゃないですか?
はい。
だから最初にお話しした時に、卸っていう食品以外のところでもすごく生かせそうなシステムだなって。本当、ただの超感覚だけで申し訳ないんですけど、いけそうな気がしちゃうんですよね。人間同士のコミュニケーションによってすごい非効率なことが起きてる現場って、めちゃくちゃいっぱいありそうで。
めっちゃあります。もちろん我々の市場の認識としてはそちらもありますので。例えばですけど、医薬品とかもディストリビューションがすごく大変っていうふうに言われてるんですね。
医薬品か。確かにそうですね。
それも例えば。そうなんですよ。あとは小さい雑貨とかを取り扱ってるところとかも、本当に小さい雑貨屋さんがオーダーをしてきてみたいなことがあったりしてるので。その小売店がある業界みたいな、フィジカルなものを取り扱ってる業界とかは、基本的に全てこの課題は同じようなソリューションで提供できるのかなというふうに考えてます。
なるほど。でもその中で、まずは魚に注目したのは単純に魚が好きだからってことですか?
初めはそうですね。実際そうだったし、それ後付けかなと思ったんですけど、実際そうじゃなくて、やっぱりここが一番皆さん苦しんでそうだなっていうふうに思ったからです。
なるほどね。それはさっきおっしゃってるみたいに、魚1つ取っても個体差もあるし、季節によっての味の変わりもあるし、取れた場所によっても取り方も全部変わってくるからってことですよね。
そうなんですよ。しかもめっちゃスピード求められるんで、そういったところとかかなと思ってます。
そうか。鮮度っていう意味ではスピード。難しい課題をできるだけ早く解決しなくちゃいけないっていう、すごい本来反することを実現しなくちゃいけないってことですよね。
そうですね。ただそれができると、我々水産業界でできたんで、どや、みたいなことができるので、そうするとどの業界さんも信じていただけるのかなと思ってます。
なるほど。面白い。これ、システムはもう出来上がって、もうランニングっていうか、導入し始めてってことですよね。
はい。今もう卸さんとお話しさせていただいて、卸さんには導入させていただいていて。一方で今もう拡大期なので、どんどん拡大するために、いろんな食品、今とかだといろんなところに毎日メールを送ってですね。いわゆるコールドEメールとかコールドコールとかをしまくって、そのうちどれぐらい返ってきたみたいな。どうやったら私のコミュニケーションとか英語の文章を改善できるんだみたいなことを話したりとか。
来週とかだと、業界のコンファレンスイベントとかがあったりするので、そこにブース出して、自分もスピーカーとして登壇させていただいて、すごく偉そうに業界のことを語るみたいなことをしています。
めっちゃ泥臭い営業をなさってるってことですよね、今。
もうそれしかないんで。
そうですよね。ぶっちゃけですけれども、さっき最初におっしゃった、なかなか変革しづらい業界、もしくは変革、変えたくない人たちがいる中で、こういう営業をかけて、かけた件数に対して手応えがあるの、どれぐらいなんですか?
難しいですね。本当に、まず一番自分の現時点の気づきだと、コールドメール、コールドコールとかはあんまり効果がなく。
コールドメール、コールドコールって、1回ちょっとどういう。
ごめんなさい。コールドメールはメールアドレスを見つけてきて、この人にすごい最適化した文章を、Eメールを送って、よかったら私こういう人で、話しませんかみたいな連絡を送る。コールドコールはGoogleマップとかで卸業者を見つけてきて、電話してみて、ハローみたいな。
飛び込みですよね。
まさにです。やっぱり飛び込みの電話とか飛び込みのメールではなく、実際に飛び込みの営業、現地で会うっていうこととかが非常に重要で。対面でのコミュニケーションが重要なのかなっていうことを、改めて最近は実感しているところですね。知らないやつから、うちの会社のデータとか見せたくねえよっていう、本当にごもっともなご意見なので。
確かにそれ、そうですよね。だって発注内容全部見られるわけですもんね。それは嫌だわってなりますよね。
最初で、しかも卸さんって、言い方は良くないんですけど、トランスペアレンシーを嫌う業界なんですね。透明化なんかしちゃうと価格バレるじゃないですか、みたいな。そしたらうちが他の会社さんより高く売っちゃってるとか、バレちゃ駄目じゃないですか、みたいなことがあるんで。もちろん当たり前じゃないですか。
確かに。そりゃそうですよね。
そりゃそうです。ビジネスなんで、皆さんもそれで飯食ってるんで。
そうそう。場合によっては同じ海域で同じところで取れたマグロだけども、その卸さんの名前があるからバリューがついて高く売れてるものも絶対ありますもんね。
おっしゃる通りです。それが営業担当の見せどころでもあるので。なので私が途中言ったと思うんですけど、チャットボットで売ればいいじゃんみたいなところは絶対に無理で。
絶対無理ですね、確かに。それはそうだ。
なので、いきなり私がデータくださいみたいなことはありえない。信頼はやっぱり築かないと難しいので。人として信頼していただかないといけないし、自分で本当にマジでパッションがあるので、この業界に。それをどうやったら理解していただけるかなっていうことを伝えるみたいなこと、やっぱりメールとかより現地に行こうっていうふうに考えてるものです。
そうか。でも飛び込んで営業して、実際にシステム見てもらって、こんなんできますよと。そういう時って、ちょっと試しにお試し期間で入れてもらったりとかすることもあるんですか?
そうですね。もちろんトライアルでやってもらって、その後実際に結果、成果出たらどうですかっていうふうな話を進めていくようなものですね。
なるほど。本当、聞いてください。ちょっと答えられないことは答えられないって言ってくださいね。すいません。このトライアルでやってもらって、じゃあやっぱり導入しますってなると、そのパーセンテージってどれぐらいなんですか?
今のところ全員導入していただいてるんですけど、本当にクオリティは高いので、そこはすごく自信があって。
なるほど。
どうしてもさっきの信頼とかに戻っちゃうんですけど、言うても我々はスタートアップなので、スタートアップみたいなところに我々の貴重なデータを公開するのはちょっと厳しいっていうことは、マネジメントとして判断される方も、大きい会社になればなるほど。
確かにめっちゃ企業秘密ですもんね。
そうなんですよ。もちろんめちゃくちゃ注意して、そうならないような仕組みを設計しているので、そういうリークは発生させないんですけど。一方で、そんな口で言ってもとか、こういう資料で見せてもっていうところでは、どうしても人間と人間の関係なので、大きい企業さんがっていうのはあってですね。そこはやっぱり課題だなと思ってます。
そうか。システムの中枢には、それがサーバーなのかちょっと分かんないですけど、要はいろんな卸さんの情報が集まるから、ある種、警戒されるのも分かるっちゃ分かるというか。
おっしゃる通りです。
なるほど。
その気持ちは完全に理解できるので、そんな万が一にでもっていうことを思われることはもちろん大丈夫なんですけど、それは我々絶対にしないし、しないしできないし、っていうような構造を作ってるってことを説明するしかなくて。しかもそれを。
それで信頼してもらうしかないってことですよね。
そうなんですよ。
そうすると、それはチャットボットとか、メールでよろしくどうぞって、多分それは無理ですね、確かに。
そうです。なので結構意識してる営業の今のやり方として、AIを言わないとかをすごく気にしてたりもしてて。
逆に。
逆にAIとか、もちろん大きい企業さんはAIに敏感ではあるんですけど、小さい企業さんとか中規模の方々とかだと、なんか怪しそうなんですね。特にアメリカだと今、毎日毎日いろんなAI企業が誕生しているので。
そうか。ちょっと怪しいっていうか、能力がいいかもしれないけど、そもそもそれデータ管理ちゃんとできてんの、セキュリティ大丈夫、サーバーどこにあるの、みたいなところも考えちゃいますよね、確かに。
おっしゃる通りです。
そうか。なるほどな。でもこの営業の仕方っていうのは、最初の話にいきなり戻っちゃいますけれども、三菱商事からマッキンゼーに行かれて、マッキンゼーではアンラーンしろと言われたっていうのをおっしゃってましたけど。逆に商社で学んだことで、今生きてるなみたいなことってあります?
ありますね。できてると言うと僕の上司に怒られるんですけど、すごく言われていたことは、相手の立場に立てとずっと言われていて。ATTだと。この仕事は相手の立場に立つみたいなことを。
初めて、これ。
いや、違う。多分その先輩しか使ってないと思います。
ATT。ちょっと今度僕も使ってみようかな。
1メール、お前のこのメール、この言い方をして、本当にお客さんはこれでハッピーなのかと。これ、そっけないかとか、そういったことを本当に毎日毎日ご指摘いただいて。それが本当、自分には積み重なっているなっていうふうに思うんですけど。もちろん今も完璧ではないとは理解してますが、すごく育てていただいたなと思ってます。
なるほどな。相手の立場に立つって、どんな業界も重要なんですけど。逆に商事でそれを学んだっておっしゃってて、マッキンゼー、これ良し悪しと多分やり方の違いだと思うんですけれども。相手の立場に立とうと思えば立とうとするほど、よくも悪くもスピード面はある種、制限されてしまうというか、トレードオフになっちゃうじゃないですか。マッキンゼーでは逆に、もうスピード勝負だったっていうことなんですよね。
でも一方で、その時のプロジェクトにはよるんですけど、例えばいわゆる戦略系のプロジェクトとかをやる時とかは、そこまでいろんな方々とは会ったりすることは少なかったので、本当にリサーチして、パワポ作って、それをプレゼンするみたいなことがメインだったんですけど。一方でいわゆる導入系といいますか、会社変革、企業変革みたいなもののプロジェクトとかだと、会社さんで働いている方と本当に対面でお話しすることが多くてですね。
そこだと大事なのが、お客さん、そのクライアントさんを変えられるか。ちょっとおこがましいですけど、その方がこういうマインドになってもらって、こういう新しい考え方をして、企業の成長のために頑張ってくれるようになるとかっていうのは結構大事だったりして。そこではすごく自分の当時の、三菱商事で学んだスキルとかが生かされたなと思っておりました。
めっちゃATTですね。
そうですね。やっぱりいきなり、多分向こうの方々も年上の方々なので、当時20何歳の私が、偉そうなマッキンゼーみたいな名前から、これやった方がいいですよみたいな。それはむっちゃむかつくと思うんで。
そうですよね。逆の立場だったら、向こうとしてはいろいろ泥水すすりながら経営してきて、いきなり若い外資コンサルから来たら、とかっていうふうに思っちゃいますもんね、多分。そうか。
めちゃくちゃいろんなことを経験されて。ちなみにアメリカで起業をなさっていて、すごいなんとなくの感覚だと僕らは、欧米を見た時にスピード感であったりだとか、コミュニケーションにおいてダイレクトにちゃんと伝えることが大事っていう感覚あるんですけど、すごい日本っぽいなみたいな思うことってあります? 卸とかの業界とかって、さっきのトランスペアレンシー、そのクローズドっていう意味でも、日本の業界とかと似てる部分もあったりするのかなって思って。めっちゃ日本っぽいなみたいなのとかあるんですか?
めっちゃ考えたんですけど、めっちゃ難しい質問ですね。でもやっぱり人と人との関係性をすごく重視するなっていうのは、日本っぽいんですかね、すごく感じますね。お互いが、なんか当たり前ですけど、お互いがお互いを裏切らないとかは当たり前ですし。そのリスペクトがある感じは、いわゆる日本の礼儀みたいなカルチャーと似ているなって思ったりもするんで。
そうなんですね。意外ですね。意外でもないか。でも結局向こうも職人の集まりだからってことなんですかね。
そうなんですよ。ディスリスペクトフルっていう言葉が、失礼なことをしないみたいなイメージなんですけど、そうならないことを結構言語としてはよく聞く気はしますし。
めっちゃ日本だ。
僕もすごく意識してますね。当たり前ですけど、日本で自分は礼儀とかっていうのを教えていただいたので、いわゆる体育会系みたいなところからも。
なるほど。そうか。今、三菱とかマッキンゼーで役立ったこと、学んだことがどう今の起業に生かされたかっていうところをお話しいただいたんですけども。逆に今、日本の会社に勤めながら起業を考えてる方って、多分たくさんいると思うんですよ。でもどうしても踏み切れない人とかもいたりとか。どうしようかなって考えてる人たちに対して、ご自身の経験から後押しできるようなことってあります?
めっちゃ言いたいことがありました。
めっちゃ言いたいことありそうですね。まずブリ漁師になれと。
いや、違います。多分なんですけど、起業をご検討されている方々って、ある程度すごい恵まれている気はするんですね。若干の余裕もあったりとか、自分の能力に少し自信もあったりだとか、そういったところもあったりすると思うんですけど。特にいわゆる日本の大きい企業さんとかで働いてるとか、プロフェッショナルファームで働いてるとか、そういった方々が多いと思うんですけど。ただそれって、ご自身が頭が良かったとかではない気がしてるんですね。
多分そうなるように、ご家族の方とか周りとか先生とか先輩とか後輩とか、いろんな方が応援して、その道を切り開いてきてくれたからであって。今もし比較的良いとされるような立場で、甘い蜜を吸ってる場合じゃねえよって僕は思ってるんで。
厳しいけど、おっしゃる通りですね、確かに。
だってそれはご自身、もちろん頑張られたのもあるとは思うんですけど、周りがそう育ててくれたからで。なんでそうしてくれたかというと、その人に活躍してほしいからとか、その人が躊躇してほしいからじゃないと思うんですよ。なので、社会に対する還元をするべきなのかなと僕は思っていて、そういう人は特に。
なので、今まで自分がどうして今こういう良い立場になっているのかみたいなことを考えた上で、じゃあそれを還元すること、自分が別の他の方々とか社会に対して還元すること、それがいわゆる1つは起業の方針なのかなと僕は思っているので。それをメッセージとして伝えたいですね。
躊躇するなと。
そんだけ能力あるんだったら、別に躊躇しなくても生きていけるだろうと僕は思ってます。
なるほど。確かに、そうだと思います。ちなみにご自身の中で、すごい経歴見てて、チャレンジもしながらどんどんステップアップしてて、もうツッコミどころだらけの、マグロからのブリからのマッキンゼーからのみたいな、面白いところなんですけど。その中で、うわ、失敗したみたいなの、あったりします?
ちょっと時間ください。ごめんなさい。一瞬飲ませてください。
すいません。僕、人の失敗聞くの大好きで、僕も失敗人生なんで。
なんだろうな。失敗、多分すごくめちゃくちゃずるい性格なんですけど、失敗を失敗と捉えずに、学びと捉えるみたいな、そういった癖があって、覚えてないんですよね。
なるほど。
逆にそれは真面目じゃないのかな。
失敗なのか、もしくはやべえって思った、ヒヤッとした瞬間みたいな。これはまずいぞ、なんとか挽回しなきゃみたいな瞬間。
例えばそれこそマッキンゼーに行った時とかに、全然自分がパフォーマンスできないプロジェクトが、たまにある時があって。そういう時とかは、もうやべえと。これが次のプロジェクトで続いたら、退職の危機が、みたいな時とか。これやべえと思って死ぬほど頑張るとか。
なるほど。退職の危機って、そっか。そんな一瞬で、プロジェクトが連続で駄目だったら、じゃあもうお疲れさんでした、もうあなた要りませんってなっちゃうってことですよね。
さすがにそんなに即断ではないんですけど。プロモーションで、しかもそうするとまた悪いサイクルに入って、じゃあもう厳しいみたいだからやめとこうかみたいになったりとかがあるので。それを1回経験して、このままだと本当にやべえってなって。そこから、愚直に頑張るっていうところが多分自分の強みだと思っていたので、本当にそれをやり続けることで、少し評価し直していただいたとかもあったかなとは思いますね。
なるほど。大事ですよね。ちなみに今の共同、コファウンダー、共同創業者のアメリカ人の方はどこで知り合ったんですか?
実は、簡単に言うとオンラインで出会っていて。
マジですか?
Yコンビネーター・コファウンダーマッチっていう、オンラインのプラットフォームみたいなのがあって。本当に簡単に、ティンダー・フォー・コファウンダーズとかって言うんですけど、本当にスワイプみたいな。
めっちゃ軽いじゃないですか、それ聞こえは。でもそうか、創業者同士のマッチングアプリみたいな。
そうですね。先ほど申し上げたYコンビネーターっていうのが提供しているプラットフォームで、自分の経歴とかやりたいと思ってるアイデアとか書いて、そこに連絡してくれて。たまたま1回、いいじゃんみたいな、何回もZoomして、じゃあ一緒に1回、1週間働いてみようみたいになって。働いてみていいじゃんってなったので、徐々に稼働率が上がっていってみたいな感じでした。
めちゃくちゃ面白い。そもそもYコンビネーターの2026年のバッチに、何%しかないところで受かって、そこから資金調達とかその辺の道筋がついていって、その中で。1%じゃないんですか?
ごめんなさい。ちゃんとお伝えすると、それは本当にティンダーみたいな感じで、誰でも登録できます。
誰でも登録。なるほど。そうなんですね。だからまさにその通りなのか。別に資格も何もなくて誰でも。
何もないです。誰でも登録できます。
おもろい。
それはただのプラットフォームでしかなくて、そこでたまたま彼が、GoogleでGeminiとかを開発していた、めちゃくちゃすげえAIエンジニアなんですけど。
なるほど。
そんな彼がたまたま私を見つけてくれて。実際に彼がめちゃくちゃ本当に優秀なので。
向こうからアプローチがあったんですか?
そう。たまたまですけど。
すごいですね。そんだけ魅力的だったってことですね。やっぱり松岡さんの、このビジョンが。
私のパッションにすごく多分惹かれてくれたと思うんですけど、彼も食品にパッションがあって、食品業界を良くしたいと。彼はAIが、食品っていう、今若干アンダーアプリシエイテッドって言われたりするんですけど、あまり業界として感謝されきれてないみたいな意味なんですけど、っていう業界に少し問題意識が彼もあって、僕もすごく同じ問題意識なので。
そういった業界を良くするために、彼の持っているAIみたいなエンジニアリング技術が使えるのではないかっていうふうに思っていて。絶対そうだと思うし、一緒にやろうぜってなって。そこから、よく言われるんですけど、共同創業者の探し方って本当、結婚かそれ以上なので、本当、毎日一生一緒にいるので。
結婚かそれ以上か。そうですよね。ちなみに松岡さんはご結婚はされてるんですか?
全然してないです。
独身でいらっしゃる。だってまだ30歳じゃないですか。とりあえず今、このプロジェクトに多分全身全霊を。
そうですね。
もう1回聞きたくて。いわゆる起業家同士のティンダーみたいなところでまずマッチングすると。そこから将来、何十億、何百億っていう市場になっていくかもしれないっていう、このスタートアップの最初の接触ですよね。要するにコファウンダー同士の、そこからどれぐらいのスピード感でやろうってなる。まず向こうから連絡来て、これ本当に最初もDMみたいなもんですよね。
そうです。すごい例えをまさに結婚としているんですけど、例えば初デートで、子供何人欲しいみたいな、将来は東京に住むみたいな、そんな質問をするような印象で。
なるほどね。
初対面で、俺がCEOやるとか、例えば俺が株式はこれだけパーセンテージ持つとか、そういったことを合意しておかないと絶対に後で揉めちゃうんですね。
なるほど。逆にだからちゃんとね。
そうなんですよ。じゃあお前がそんだけ、例えば株式を必要よりも多くもらうっていうケースはアメリカとかあんまりないんですけど、そういうのであれば、じゃあお前、本当にそんだけの能力があるのかとか、じゃあお前そんだけ働くのか、ちゃんとどんだけコミットするんだみたいなことをお互い合意して、じゃあ少なくとも何時から何時は毎日働くよねみたいな。そうなんですよ。
なるほど。
っていうのを我々、2週間目ぐらいですかね、7時間ぐらいかけて。50のクエスチョンみたいな、コファウンダーになる前に回答すべき50質問みたいなものが提供されていて、それをお互い回答し合って、当日、紙でそれを交換して。事前に共有しちゃうと真似ちゃうので、そうしないように紙で交換して、そこで1問ずつ、これはどうだ、これはどうだみたいな。
そうです。もう契約ですね、確かにそうなると。
そうですね。本当にもう信頼しないとできないので、それを7時間ぐらいかけて1日でやり切って。
それでも、最初のティンダー接触の1週間後にそれやってるんですもんね。
そのぐらいかな、私の場合。そうですね。2週間か。はい。
確かにその巡り合わせって結構奇跡的な感じですね。
いや、でも奇跡的というか、そうなんですけど、彼がたまたま私を見つけていただいたとかはそうなんですけど、私、彼と出会うまでに100人ぐらいと本当に面談しているので。
そうなんだ。
なんで本当にこれはもう数で、いろんな方とお話ししまくって。やっぱりいろんな価値観があるので、僕、そんなお金が大事だからってやってるわけではないので。「何世代にも残すような富を築きたいんだよね」みたいな。「いや、あなたの考えは尊重するけど、ちょっと俺とは多分合わないからやめとこう」みたいなこととか。
世代にもつながる富を築きたい。そんなこと言ってくる人いるんですか、やっぱり。
いますよ。全然いますよ。アメリカなんで、資本主義なんで、そういう人は全然います。
そりゃそうでしょうね。確かにそれが目的っていうのは、別に人それぞれですもんね。
そう。全くネガティブな感情は何もないですけど。
もちろんね。だって金稼いでなんぼっていうかね。お金稼がないと別に投資もできないし、事業も拡大できないし、支援もできないし。
内ソでは触れないから、それは別に僕も金稼ぐことに関しては何のあれもないですけど。でもそうか。その最初のすり合わせで、何世代にもわたって富を築きたい。めっちゃ具体的ですね。
はい。でもそこは超ストレートだから、逆にもうミスマッチすることはないというか。
僕個人としては、共同創業者が前、実はいたので。コロンビアにいた時代に、コロンビアの同級生とやっていて、彼とは別に何の問題もなかったんですけど、最終的に、お互いテクニカルではなかった、技術者ではなかったとか。彼はビザの問題を少し気にしていたとかみたいなのがあって、彼にフィアンセがいてみたいなことがあってですね。
家族の事情もありますもんね。
そうなんですよ。なんでそれを「そんなんいいからスタートアップに集中しろ」みたいなことを、もちろん彼には彼の人生があるので、それは尊重するべきなので、と思ってました。
なるほど。だからやっぱりご自身の中では、テック系のコファウンダーが欲しいっていうのがあったってことですよね。元々やろうとしてるサービスも含めて。
そう。はい。
なるほど。でもGeminiの開発をされた方だったら、もう鬼に金棒っていうか、最高の人を見つけちゃった感じですよね。
本当にいいパートナーですね。
なるほど。オフィスはサンフランシスコ。
はい。サンフランシスコになります。ぜひ、よかったら来てください。
行きたいです。普通にサンフランシスコ、釣りも楽しいですよね。結構、西海岸。
そうですね。たまたまこういったことをしていると、いろんな、初めてどっかから連絡が来て、「俺、釣りやるんだけど一緒に行かない」みたいな。
最高ですね。
はい。で、「ごめん、めっちゃ今、すげえ仕事が大変でちょっと行けない」。
練習してる暇なんてないんじゃないですか。
ちょっと今は大変ですね。
さすがに潜りに行って魚突きなんてしてる暇ないですよね、今。
そうなんです。やりたいですけどね。はい。
なるほど。ありがとうございました。面白い。面白いし、このチャレンジしてるエリアが僕、初めて聞いたエリアなので。やっぱりご自身でスタートアップ始めて、この業界だけに限らず、なんとなく業界に、今AIも含めて、どんな仕事もそんなオーシャンな場所ないんじゃないかなっていう感覚の人も結構いると思うんですけど、そんなことないですよね。
全然。世の中にいわゆるペインがあれば、そのソリューションは提供されるべきなので。つまり何かしらの課題、我々でいうと入力が大変みたいな課題なので、多分それは世界中いろんなところで起きまくってると思います。
なるほど。じゃあまずはその課題を見つけると。
はい。
課題を見つけて、その解決するやり方に自分がパッションを持てれば、もう最高ですよね。
そうですね。もう本当にペイン、ペインってめっちゃ言われるので、Yコンビネーターとかにも言うと、「それは本当にペインが深いのか」とか、「みんなお金払うだけのペインなのか」とか。
なるほど。ペインか。痛み。痛みなのか、課題なのか。
痛み。はい。
なるほど。アメリカで英語でペインって言うと、すごい課題感しますけど、日本語にペインを訳すと、すごい痛いですね。もう痛い、痛い、痛い。
あと、すいません。今更になって大変申し訳ないですけど、すごく日本語と英語が混じってしまって申し訳ありません。
全然大丈夫です。僕もたまにルー大柴みたいになるので、すいません。
ありがとうございました。じゃあ、さっきもお話ししたんですけれども、改めて、起業をして頑張ってる人、もちろんそうですけれども、日本の若い人たちですよね。学生さんも含めてですけれども、なんとなく日本の国内ってちょっと閉塞感が漂っていたりだとか、それこそ海外に行くのを躊躇する若い人たちがいたりだとか。円の価値も、今少しまた円高になってきましたけれども、やっぱり海外の通貨に対して負けてしまってる。「もう日本ってそんなだよな」みたいになっちゃってるの、僕すごい悲しくて。チャレンジしてる人からぜひ喝を入れていただきたいんですけど、喝なのか激励なのか。どうなんでしょう。今の日本に対して、ご自身の思いも含めて一言いただきたいなと思うんですけど。
別に死なないんで、チャレンジしても。
死なない。なるほど。
はい。死ななければいいのかなと僕は思ってます。誰かに迷惑をかけちゃいけないとはもちろん思いますけど。しかも日本なんていう超恵まれた、生活保護も最悪、みたいな。もうこんな国、世の中にはほとんどないので、この恵まれた環境にすごく感謝すると、自然と頑張らなければならないっていうふうになるのかなと僕は信じているし、自分はすごく感謝しているつもりではあるので、それを忘れずにいきたいなと思いますし、世の中みんなそうなっていただけると、個人的には嬉しいなとは思ってますが、強要しないですけど。
松岡さん、実はですね、今日本当に、今日あまりにも共通点がありすぎて、僕、一瞬今鳥肌立ってるんですけど。
はい。
実はコメントを求められた時に、「死ぬわけないんだ、死なないんだから、日本に住んでたら」っていつも言うんですよ、僕は。戦地の現場とかに行って、弾道ミサイル落ちてくるとか、いきなり車の横の車が爆発するとか、ないじゃんと。日本の道、オフィス新宿御苑なんですけど、新宿御苑を歩いてて、そこのセブン入ったら、セブンの目の前でゴミ箱爆発することはないし。それ、もしかしたら万が一、将来的にそういうリスクがあるかもしれない。ないし、弾道ミサイル落ちてこないし、死なないし。仮に全て失っても生活保護があって、日本でこれだけのセーフティがあるんだから、挑戦しない理由ないじゃんって、全く同じこと言ってて。ちょっと今、気持ち悪いぐらいあまりにも一緒で、びっくりしちゃいました。でも嬉しいです。そうやって思ってる若い方がこうやって海外で挑戦してるの、すごく嬉しいなと思いました。
本当に力になりますし、ありがとうございます。
じゃあ最後に、この番組の趣旨に立ち返って、もう一度伺います。短いですけども、松岡さんは、なぜ会社辞めたんですか。
食品水産業をより良くするためです。
分かりました。ありがとうございます。本日は、Asakanaをアメリカで創業なさった松岡さんにお話を伺いました。本当にありがとうございました。
ありがとうございました。
ありがとうございます。
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