白血病の再発をどう断つか:石川文彦教授が語る「眠る白血病細胞」と新薬開発
堀江貴文 ホリエモン東京科学大学の石川文彦教授(包括病理学講座)は、難治性の血液がんとして知られる白血病の治療に、研究者として取り組んでいる。治療の副作用をどう減らすか、そして寛解の後に起きる再発をどう防ぐかが、石川氏の研究の中心にある問いだ。本稿では、石川氏による研究紹介と、後半の堀江貴文氏との対談で語られた内容をまとめる。
白血病はなぜ治しにくいのか
石川氏はまず、白血病の仕組みから説明した。血液中には赤血球、血小板、白血球の3種類の細胞が流れており、これらはすべて造血幹細胞と呼ばれる「血液のもと」になる細胞から作られる。この造血幹細胞に遺伝子の異常が起きると白血病になる。白血病は悪性の病気で、腫瘍となる細胞がどんどん増え、正常な機能が失われていく。
石川氏が重要だと強調したのは、白血球が免疫を担う細胞だという点だ。感染症からもがんからも体を守っているのは白血球であり、白血病になるとその供給源が失われる。そのため免疫が働かなくなる。
もう一つの特徴として、石川氏は白血病細胞が骨の中で増え、そこから血液中へ流れ出すことを挙げた。固形がんには、肝臓がんが肺に転移する、乳がんが骨に転移するといった「転移」がある。白血病の場合は、診断がついた時点で病気のもとになる細胞がすでに全身を巡っている。石川氏はこれを、診断時点から「まさしく転移の状態」にあると表現し、白血病治療の難しさの一つに挙げた。
臨床の現場で抱いた疑問
石川氏は学生時代、研究にまったく興味がなかったという。白血病研究を志したのは、医師として患者のそばにいた経験からだった。
当時、石川氏は患者や家族に、欧米の先端治療をもとに説明していた。この治療で助かる確率はおよそ何パーセントで、おそらくこれが良いのでこの薬で治療したい。ただし副作用は強く、髪の毛が抜けたり吐き気が出たりする、と頭を下げて伝える。欧米で一番良いとされた治療を日本に持ち込み、「それでもあなたが助かる確率は3割です」と伝える。そういうやり方で本当にいいのか、と石川氏は疑問に思った。一人ひとりの患者を大事にして、全員を助けたいと真剣に思ったことが、若い頃に白血病の克服を決意したきっかけだったと振り返る。
寛解と再発、そして「残る細胞」
石川氏は、患者の体内の白血病細胞の数を縦軸に、時間を横軸にとったグラフを使って治療の経過を説明した。急性白血病の患者は、診断がつくとその日のうちに入院し、抗がん剤治療を始める。多くの患者で白血病細胞はいったん減る。その間にも熱が出たり、簡単に感染症になったりし、副作用とも闘わなければならない。白血病細胞が十分に減った状態を医師は「寛解」と呼ぶが、これは「治癒」ではない。
石川氏が最も困ると語るのは再発だ。医師にとっても非常に悲しい出来事だという。白血病細胞はどんどん減っていくのに、数は少ないものの抗がん剤で殺せない細胞が残っているらしい。臨床に携わる医師はみなそれを感じているが、その正体はわかっていない。石川氏は、そこを研究で明らかにしなければならないと考えた。
さらに、同じ急性骨髄性白血病でも、患者によって病気の勢いが違う。ほぼ同じ2種類の薬で治療しても効き具合は異なり、治る人もいる。石川氏は、患者ごとに違いがある中で再発の原因を明らかにしたいと考えた。再発を引き起こす少数の細胞、つまり再発の「責任細胞」を捉え、その特徴がわかれば、新しい治療を開発して患者に届けられるかもしれない。
患者の細胞で患者の病態を再現する
ただし、病気の本拠地である骨の中を、患者の体内で直接のぞくことは基本的にできない。そこで動物実験を使うことになる(石川氏は動物倫理を厳しく遵守していると前置きした)。石川氏によれば、従来の研究ではマウスの遺伝子を改変し、マウスの細胞でマウスの白血病を作る手法が9割から95%を占めていた。石川氏らは、患者自身の白血病細胞を使って、患者一人ひとりの病態を個別に再現する手法をとってきた。
その結果として、石川氏は骨の断面の画像を示した。骨の中には白血病細胞がぎっしり詰まっており、本来いるはずの正常な赤血球などが暮らす場所がない。抗がん剤を投与すると、画像はすっきりして見える。多くの人はこれで効いていると思うだろうが、実際には濃い色の細胞がまだ固まって残っている部分があり、どうもそこから再発しているらしいと石川氏らは考えた。
たまたまそこにいるだけではないか、という疑いも当然ある。石川氏らは原因があるはずだと考え、細胞が増殖するときに緑色のタンパク質を作るようにして観察した。すると、骨の中心部では白血病細胞がどんどん増えていたのに対し、骨の端の部分では細胞が非常に穏やかに暮らしていた。石川氏は、固形がんについては中山先生という研究者が同様のことを指摘していたと紹介しつつ、白血病でもこれが従来の抗がん剤が効かない原因の一つだとかなり前に突き止めたと述べた。
石川氏の解釈では、同じ患者の中にもさまざまなタイプの白血病細胞がいて、骨の中の場所によって性質が変わる。中心部の分裂の速い細胞には抗がん剤が効くが、端で穏やかに暮らす細胞は殺しにくく、わずかでも残ればそこから再発する。逆に言えば、その細胞の特徴を捉え、治療の手立てを見つけられれば、再発を克服して根治できるのではないか。石川氏は、当時非常に意気込んだことを覚えているという。
亡くなった患者の細胞から治療を考える
石川氏はもう一つの方針として、研究では良い結果に目が行きがちだが、亡くなった患者の細胞こそ使うべきだと考えたと語った。石川氏らは2006年から19年間、虎の門病院と共同研究を続けている。虎の門病院に来た患者のうち、残念ながら亡くなった人の細胞を使って病気を再現し、どう治療すればよいかを考えなければならないと考えた。
正常細胞にはない標的を探す
治療の標的選びについて、石川氏は「とにかく白血病細胞を徹底的に叩けばいい」という考え方を否定する。正常な造血幹細胞まで一緒に叩けば、白血球も赤血球も血小板も作られなくなり、貧血や出血が起きる。正常な造血幹細胞と白血病細胞の両方が持つ分子は、標的にしてはいけない。白血病細胞にだけあって正常な造血幹細胞にはないものを狙えば、副作用を抑えながら白血病細胞だけを叩けるのではないか、と石川氏は考えた。
候補はいくつも挙がったが、それらは単独で働くのではなく、蜘蛛の巣のように互いに関わり合って動いている。石川氏は、その蜘蛛の糸をほぐす、あるいは断ち切るようなイメージで研究を進めていると説明した。
鍵と鍵穴:スーパーコンピューターによる薬の設計
石川氏は、標的となるタンパク質を鍵穴に、薬を鍵にたとえた。薬の候補はどれも炭素、水素、酸素などからなる似たような分子で、どれが鍵穴にうまく入るかを目で見て判断することはほぼ不可能だ。そこで、理化学研究所のスーパーコンピューター「富岳」や東京科学大学の「TSUBAME」を使って計算する。
最初の薬の候補は、標的をつかむ部分の一部が鍵穴の奥まで届かなかった。届かないとふらふらして、やがて外れてしまう。外れれば白血病細胞は再び増え、再発につながる。そこで、うまく結合している部分は残しつつ、届かない部分の「足」を長くする設計を進めた。この設計は自分ではなく、デザインを担う別の人たちが行ったと石川氏は断っている。その結果、二つ目の候補はちょうどよく届くようになった。長すぎてもまったく駄目だという。これはコンピューターの予測だけでなく、実測でも確かめられると石川氏は説明した。
しかし、別の問題も出てきた。一つの白血病細胞には2万もの遺伝子がある。今回の薬の標的はそのうちのたった一つだ。2万もあるのに本当に白血病細胞が死ぬのか、という自虐的な思いもあったと石川氏は明かす。そこで、患者の病態を再現したマウスで治療効果を確かめると同時に、肝臓や腎臓に副作用が出ないかも検証する。こうした検証を経て、初めて患者への応用が可能になる。
抗がん剤が効かなかった患者の細胞で示された効果
石川氏が示したのは、抗がん剤に抵抗性を示して亡くなった患者の白血病細胞で病態を再現したマウスの結果だ。骨は真っ白で、脾臓には白血病細胞がぱんぱんに詰まって大きくなっていた。抗がん剤はこの状態にまったく効かなかった。
新しい薬を投与すると、1週間で骨が赤くなった。石川氏によれば、これは出血による悪化ではなく、正常な赤血球が戻ってきたことを示している。脾臓も正常に戻った。1ミリの何分の一かの薄さに切った組織を見ると、薬の投与によって白血病細胞は大きく減っていた。よく見るとまだ少数残っていたが、治療を続けると、残っていた細胞もなくなった。その後に増えて見えた細胞は、染色の色から正常な白血球だと判断できたという。石川氏は、白血病細胞を消して正常な細胞が残ったことから、この薬は従来の抗がん剤のように正常な細胞まですべて叩くものではないとわかった、と述べた。
次の一手:免疫を強化した細胞療法
白血病は複雑な難病で、一つの方法では簡単には殺しきれない。そこで石川氏らは次の手を考えた。虎の門病院の医師たちが行っている臍帯血移植や骨髄移植では、大量の抗がん剤を投与したうえで、多くは他人から骨髄や臍帯血をもらい、静脈から体内に戻す。すると造血幹細胞が骨の中に入り、再び免疫を作れるようになる。ただし、白血病は免疫だけでも簡単には潰せず、免疫が暴れて別の問題を起こすこともある。
そこで石川氏らは、白血病にだけ効く免疫を作りたいと考えた。それがCAR-T細胞だ。先ほどの薬は低分子と呼ばれるカテゴリーで、小さいので細胞膜の間から中に入り込んで攻撃する。一方の免疫のアプローチは、石川氏らが「免疫のエンジニアリング」と呼ぶものだ。T細胞が相手を認識する部分にB細胞が作る抗体の仕組みを使うことに加え、免疫細胞そのものをより強くする改変も施せるという。
マウスでの結果として、治療しなければ脾臓、骨、肝臓に多くの白血病細胞がいる。従来のCAR-T細胞療法では脾臓の白血病細胞はかなり減るが、骨と肝臓にはまだ相当残る。免疫を強化すると、骨と肝臓に残る細胞もかなり減った。石川氏はこれを、従来の療法では白血病細胞が残って免疫細胞が逆にやられるのに対し、強化すると免疫細胞が勝つ、と表現した。
研究は骨髄性白血病から始めたが、リンパ性白血病(B細胞性、T細胞性)や慢性骨髄性白血病なども対象にしているという。石川氏らは、まず低分子薬で白血病細胞の内部に入り込み、次に免疫で殺す「ワンツー攻撃」によって、どのタイプの白血病でも白血病細胞を減らし、なくすことを目指している。これまでの治療にもある程度効く部分はあるが、それを根治に近づけ、患者から再発の不安を取り除きたいと石川氏は語る。
石川氏は研究全体を次のように振り返った。患者の体の中は見えないが、亡くなる前に患者が送ってくれた細胞を使って病態を再現し、可視化することができた。正常細胞にはなく白血病細胞にだけあるものを攻撃すれば、副作用を最小限にできるかもしれない。そして最大の目標である再発の根絶についても、さまざまな手段を組み合わせることで、患者に届ける準備がだんだん整ってきた、と石川氏は述べている。
対談:実用化はいつになるのか
後半は堀江氏との対談になった。堀江氏によれば、二人は同級生で(堀江氏は医学部ではない)、最近、白血病研究を患者に届けるために一緒に何かできないかという話があったという。
堀江氏が最初に尋ねたのは、人間に使えるのはいつかという点だった。石川氏は、1日も早く届けたいと前置きしたうえで、低分子薬は1年半から2年ほど先、免疫療法はその後3〜4年かかるだろうという見通しを示した。これは治験に入るまでの期間で、それまでに動物実験などで副作用がないかを確認する。
薬の物質は新しく作ったものかという問いに、石川氏はそうだと答えた。最初は他社が作った物質を使って治療がうまくいく可能性を報告したが、それでは開発を進めるうえで投資が得られないなどの問題が出る。そのため、完全に新しい物質を自分たちで作る方針に変えたという。堀江氏が時間もお金もかかると応じると、石川氏も同意した。
「世界の中心で、愛をさけぶ」の時代の治療と、分裂の遅い細胞
堀江氏は、研究対象が急性骨髄性白血病であることを確認した。突然発症する病気で、映画「世界の中心で、愛をさけぶ」で描かれた病気もそれだったはずだと話題にした。堀江氏の理解では、従来は無菌室に入れて放射線を当て、すべての細胞を殺してから骨髄移植をしていた。なぜあの映画の患者は亡くなったのかという問いに、石川氏は映画を見たことがないのでわからないと答えた。そのうえで一般論として、すべての細胞をいったん殺そうとするので正常細胞も死んで副作用が強くなり、それでも一部の白血病細胞は残ってしまう、と説明した。堀江氏が、残った細胞が復活するのは分裂の遅い細胞だからかと確認すると、石川氏は肯定した。
それがわかったのは10年ほど前で、そこからはその細胞をどう殺すかが次の目標になった、と石川氏は語る。また、再発のタイミングが患者ごとに大きく違うことはまだ謎で、完全にはわかっていない。ただ、残る細胞の一部が「ゆっくりしている」ことが理由の一つだろうということはわかってきた。
代謝の話と、標的が見つかった理由
堀江氏は、がん細胞が分裂に必要な材料を作るためにTCA回路ではなく解糖系を使うという話を持ち出した。解糖系を使わなくても正常な細胞は生きられるので、そこを狙う治療を開発している人たちもいる、という指摘だ。石川氏は、ゆっくりしている白血病細胞は両方を使っていると述べた。代謝やエネルギー供給を断ち切ることは現在の治療の重要な方向の一つだが、自分たちもそれがどうなっているかはまだ完全にはわかっていないという。
では今回の薬は何を断ち切るのか。石川氏は、白血病細胞が生き延びようとする仕組みを壊すものだと説明した。堀江氏は、分裂が遅い細胞は普通の細胞と区別がつきにくいのではないかと問う。これに対し石川氏は、白血病の原因となった遺伝子異常と、その下流で白血病細胞の生存に重要な分子がわかってきたと答えた。
石川氏は、これを見つけられたのはコンピューターのおかげというより、これまでにおよそ800人の患者が自分の白血病細胞を送ってくれたおかげだと強調した。自分たちには間に合わないかもしれないが、いつか同じ病気になった人を助けてほしいという思いで送ってくれたという。5人や10人ではわからなかったが、数百人分の細胞で何度も実験を繰り返したことでわかったのだろう、と石川氏は述べた。
標的のタンパク質は正常細胞にもあるが、正常細胞の生存にとってはそれほど重要な働きをしていないことがわかっているという。
悪性リンパ腫への広がり
この標的はほかのがん細胞にもあるのかという問いに、石川氏は、同様のものがほかのがんにもあることはわかっていると答えた。開発する企業の立場からは、白血病以外のがんにも使えないかと聞かれることがあるという。その観点で調べたところ、悪性リンパ腫の一部の患者に非常によく効くことがわかった。これも狙って見つけたのではなく、虎の門病院のある患者がリンパ腫の細胞を送ってくれ、それをマウスで再現したところ、うまくいったのだという。
堀江氏の質問に答える形で、石川氏はリンパ腫について説明した。白血病は骨髄で始まり、血液中を巡っている。リンパ腫の多くはリンパ節の腫れで気づかれる。進行したものではリンパ節から骨の中、さらに血液中へ入っていく。リンパ節は、例えばコロナワクチンで見られるように、何かが体に入ってきたときにそれに対抗する特別な白血球を作る場所で、重要な免疫の拠点の一つだという。石川氏は、固形がんがリンパ節に転移すると、本来そこで作られるはずの免疫がうまく作れなくなり、がんがその場所を乗っ取ってしまうイメージだと説明した。
白血病の原因と「未病」
急性骨髄性白血病はなぜ起きるのか。石川氏は、遺伝子異常であることは間違いないとしたうえで、異常には多くの種類があり、同じ骨髄性白血病でも病気の勢いが違うのは、どの遺伝子に異常が起きたかにある程度よるのだろうと述べた。異常は一つではなく、二つ三つと積み重なって初めて発症する。
発症には二つのピークがあるという。一つは子どもの白血病で、もう一つは50代から70代、血液や免疫の老化によって遺伝子に傷が入りやすくなって起きるものだ。乳児期に発症するケースもある。どんな人がなりやすいかについては、タバコが悪いことはわかっている。しかし、白血病を専門にしている石川氏でも、こういう生活をすれば白血病にならないということはまだわからないという。
石川氏は「未病」の考え方にも触れた。完全に病気にはなっていないが少し動き始めている状態を検出できれば、抗がん剤ではなく生活などで柔らかく抑えられるかもしれない。今は発症した患者を助けることが最優先だが、未病への対応が次の目標だという。ただし白血病の未病状態はまだわかっていない。
ヒントとして石川氏が挙げたのは、多くの人の遺伝子を徹底的に検査するようになって、白血病でない人でも年齢とともに特定の遺伝子に傷が入りやすいとわかってきたことだ。しかし、そこから白血病になりそうな人は100人のうち3人ほどしかいない。なぜ97人は大丈夫で3人が駄目なのかはわからないが、その遺伝子の傷が未病状態の一つなのだろう、と石川氏は述べた。
前がん状態はつかめるか
堀江氏は、大腸がんのポリープ、胃がんのピロリ菌、子宮頸がんのHPVのように、予防しやすい手がかりが多くのがんにあることを挙げた。食道がんなどでも段階的な前がん状態がわかってきているのに比べ、白血病はわかりにくいと指摘した。それでも前がん状態は必ずあるはずだという点で二人の意見は一致し、堀江氏は、血液に流れ出しているのだから血液検査でわかりそうだと述べた。
石川氏は、人間ドックなどでは必ず採血しているので、そのデータを丁寧に見て2年、5年、10年と追いかけ、振り返ってこれが前がん状態だったと言えるようにしたいと語った。ただ、堀江氏が指摘したように、白血病になった人の発症前の血液は通常保存されておらず、振り返ることが今はできない。
関連する研究として、石川氏はイギリスで始まり自分たちも取り組んでいる手法を紹介した。2万の遺伝子をすべて調べると、どの遺伝子の異常が何年前に始まり、その次にいつ何が積み重なったかという歴史(系統樹)をたどれそうだとわかってきたという。ただし、なぜその遺伝子に異常が起きたのかはわからず、研究はまだ続ける必要があると石川氏は述べた。
堀江氏は、遺伝子異常が見つかった時点で予防的に何かをすればがんにならないのでは、と問いかけた。石川氏は、コロナワクチンで感染を予防したり重症化を防いだりするように、免疫を強くすることでがんや白血病を予防できるようになるかもしれないと答えた。腸内の善玉菌から全身の免疫を強くするという考えの人もいるといい、免疫と生活をもっと結びつけて病気を予防できる時代を築きたいと語った。
一つの薬ではなく、複数の手段の積み重ねで
最初の薬が使えるようになれば急性骨髄性白血病の患者はほぼ助かるのか、という堀江氏の問いに、石川氏は、最初の薬で助けられるのはおそらく白血病の20%ほどだと答えた。そのため、この日紹介しきれなかったものも含めてさまざまな手段を作っているという。一つの薬で100人全員を救うというより、一つずつ積み重ねて手元に10個の治療薬がそろったときに全員を助けられる、というイメージだと石川氏は語った。堀江氏がHIVも複数の薬を組み合わせる方法で死なない病気になってきたと応じると、石川氏も同意した。
最後に石川氏は、研究の原点が患者とその家族と交わした誓いにあると語った。ある患者から「俺たち死んでも、先生が近くにおった方がええやん」という趣旨の言葉をかけられたことをよく覚えているという。それでも石川氏は研究で多くの人を助けると誓った。誓ったからには必ず実現し、今は天国にいる患者たちにも報告に行けるよう、毎日を大事にしたいと述べた。そして、何年後になるかはわからないが、いつか堀江氏と再会したときに「白血病が全部治る時代になりつつある」と言ってもらえる日を迎えたい、と結んだ。
ホリエモンチャンネル。
白血病という、難しい血液がんとして知られていますが、こういったところをどのように私たちが助けようとしているかということについて紹介させていただければというふうに思います。もちろん私たちの血液の中に赤血球、血小板、白血球というこの3つの種類が流れていまして、それはこの血液を作る基となるような細胞、造血幹細胞って言っていますが、これが全てを作っているということが分かっています。
しかし、この造血幹細胞という全ての血球を作っているところに難しい遺伝子が発生することによって白血病ができる。そうすることで、やはり血液がん、悪性の病気ですので、とにかく白血病になってしまったらその腫瘍となる細胞がどんどん増える。正常な機能が失われるっていうことが重要です。
と言いますのも、白血球は私たちの免疫の機能になっている、まさにその細胞なので、白血球がほぼなくなってしまうということです。すなわち感染症であっても、がんであっても白血球がいるということで私たちの体は守られるんですけど、その白血球の供給源がいなくなってしまうので、とにかく白血病になると免疫が効かない。
それともう1つの特徴っていうのは、骨の中でぐんぐん増えて、それが血液中にどっと流れ出すと。すなわち固形がんっていう、転移っていうのがありますけど、例えば肝臓がんが肺に転移するとか、乳がんで骨に転移するとか。白血病っていうのは診断がついた段階で、この白血病となるその元の細胞がぐるぐる回っている状態なので、まさしく転移の状態であるということが、この白血病治療の難しいところだと。
私は患者さんのそばにいて、どういうことをしていたかと申しますと、患者さんと、もちろんご家族にも、当時、欧米の先端の治療からは、この治療であなたが助かる確率は大体何パーセントで、だからこれがおそらくいいので、この薬を用いて治療しましょう。しかしながら副作用も、残念ながら強いですと。髪の毛が抜けたりとか、吐き気があったりとか、口内炎ができたりとか、もう申し訳ありませんと。もちろん頭を下げて、お願いするわけです。
これで本当にこれでいいんだろうかって。私は学生の時には全く研究っていうことに全く興味を抱かなかったんですが、その時に何を本当に目指していくのかと。いつも欧米の治療で何かがいいですというのが分かったら日本に持ち込んで、これが欧米で1番いいですよ。でもあなたが助かる確率は3割ですという、そういうものでいいんだろうかと。そうじゃなくて、やっぱり1人1人の患者さんを大事に、1人1人みんな助けていきたいっていうふうに真剣に思ってしまったっていうのが、若き日にこの白血病とその克服を決意したって言いますか、決心した。
縦軸に、患者さんの中にあるであろう白血病の細胞の数をプロットしてみたつもりなんですけど、この横軸は何かっていうと時間です。特に急性の白血病の患者さんっていうのは、来院されて診断がついたら、もうその日に、すまんですけど、そのままうちに入院して、もう今日から抗がん剤治療をしますということをお伝えします。
その甲斐あってっていうか、多くの患者さんたちで一旦は白血病の細胞の数が減るんですね。でもその間にもちろん熱は出ますし、白血球が減りますので、簡単なことで感染症になります。先ほど申し上げた副作用とも戦わなきゃいけない。でも、どんどん白血病の細胞が少なくなってきますよって、私たちは寛解という言葉を使います。これが治癒とかではないんですね。
しかし、1番困るのはこの再発っていうものです。再発はもう1番悲しい時と書いてますけど、主治医の僕たちとしてもものすごいやっぱり悲しいです。なぜかっていうと、どんどん白血病の細胞の数が減っていくにもかかわらず、どうも少ない数なんだけど、抗がん剤で殺すことができない白血病の細胞がいるんだろうなっていうのが、それは臨床してると、みんな分かってるんですけど、これ何なのかっていうのがやっぱり分からないっていうところが、研究して明らかにしないといけないことなのかなっていうふうに思います。
同時に患者さんは、おそらくどういう病気もある程度そうなんだと思うんですけど、例えば白血病、急性の白血病、急性骨髄性白血病となっても、それぞれ患者さんによって病気の勢いみたいなのが違って、ほぼ同じ2つの薬で治療するんですけど、でもその治療の結果っていうか、治療に対する治療の効き具合と言いますか、それも違って、治る方もいらっしゃいます。
これ、患者さんごとに違うのをどういうふうに扱うのかっていう。患者さんごとに違うけれども、再発が起きる原因を明らかにしたいなっていうふうに思いましたし、再発を起こして、先ほど、少ない細胞なんだけど、どうも再発を起こしてる白血病細胞が残ってるんだろうと。その細胞を捉えることができたら、その再発の責任細胞と書きましたけど、再発の原因となるものの特徴って何なんだろうと。それを捉えることができたら、最後に新しい治療を開発して患者さんの元に届けることができるかなっていうふうに思ってます。
でもそれを知りたいっていうふうに思うんですけど、患者さんの体の中で起きていることって、まず骨の中が病巣って言いますか、その病気の1番のところなので、骨の中を覗くことって基本的にはできません。じゃあどうやってやるかって。もちろん動物倫理っていうのは非常に厳しく私たちは遵守するわけですけど、実験動物の中に、多くはネズミの遺伝子を変えてと言いますか、ネズミの細胞でネズミの白血病を作るっていうのが、おそらく9割ぐらいだったと思うんですけど、9割、95%だったんですけど、私たちが今やってきたのは、患者さんの白血病の、その病気の細胞を使って、患者さんそれぞれの病気の状態を1つ1つ再現するということでした。
何が分かったかっていうのを、ここに。このちょっとピンク色っぽいところが僕らのこの骨って言いますか、白っぽいところで、その中の紫っぽいところが、これが白血病が詰まってるんですね。本当はもっと正常な赤血球とかいるんですけども、そういう正常な細胞が暮らす場所がない。先ほど申し上げた正常の細胞の場所も機能も失ってしまう。
抗がん剤を投与するとどうなるかっていうと、すっきりしたのがちょっとお分かりかなっていうふうに思います。これがちゃんと効いてて、いいんじゃないかなっていうふうに思われる方が多いと思うんですけど、実はそうじゃなくて、少数、効かないものがあるじゃないっていうお話をしたのは、ここにちょっと紫の濃いっぽいものが結構ぎゅっと詰まってて、どうもここから再発しているらしいっていうふうに思いました。
でも私たちは、なぜ、いや、ここだけたまたまここにいるだけじゃないのっていうことをやっぱりどうしても思ってしまいますので、やっぱり何か原因があるはずだろうなというふうに思いました。緑が、病気の細胞でも、いや、正常細胞でも、増えていく時にこの緑色のタンパク質を作るんですね。この真ん中のところがこういうところですね。ここの端っこのところ、黒くなってるところ、この部分、この矢印のところに相当するんですね。
つまり、白血病といえばもうどんどんむくむくと増えていくと。真ん中のところは緑っぽくてどんどん増えてるんですけど、ここがすごく穏やかなんですね。これは今、九州大学から、科学大学にいらっしゃった中山敬一先生も、固形がんで言われたことがあるんですけど、私は白血病で、どうもこれは従来の抗がん剤が効かない、その1つの原因なんだなってことが、随分前なんですけど、分かりました。
どうも白血病って言っても、同じ患者さんの中にもいろんなタイプの細胞、悪い細胞があって、抗がん剤治療すると先ほどのグラフのようにどんどん少なくなっていって、抵抗性の細胞がいるからこそ再発するっていうのは分かってるんです。じゃあ、その抵抗性の、このオレンジとかグリーンとかが何なの、どこにいて、なぜそこで殺すことはできないのかっていうことを明らかにしたいと思ったんです。
今のその写真をいくつか提示したところからは、患者さんの細胞で患者さんの病状を再現したら、どうもこれは骨の中の場所によって性質が変わってるんじゃないか。すなわち、この赤いところで穏やかに暮らしているから、私たちが使う抗がん剤ではなかなか殺すことが難しくて、真ん中のところの増えが早いところは抗がん剤がちゃんと効いてるじゃないと。でもここに、たとえわずかでも残ってしまったら、そこから再発してしまう。
でも逆に言うと、この赤いところの特徴を捉えることができたので、その中に何か治療する手立てを見つけることができれば、ちゃんと再発を克服して患者さんたちを根治できるんではないかなと、ものすごく意気込んだことを覚えてます。
もう1つ私たちがやりたいなっていうふうに思ったことは、なんとなく研究をしてますと、いいところに目が行きがちなんですけど、やっぱり虎の門病院と2006年から19年間一緒に仕事をさせてもらってるんですけど、虎の門に来る患者さんたちの中で残念ながら命を奪われる方、亡くなった患者さん、すなわちこういった方たちの細胞を使って病気を再現して、そしてそこに治療をどうすればいいかっていうのを考えなくてはいけないのかなっていうふうに思いました。
その中で、よくありがちなことなんですけど、とにかくやたらめったらこの白血病の細胞を殺せばいいじゃないか、この中にあるものを徹底的に叩けばいいじゃないかと、そういうわけではありません。もしもこの正常の大事な細胞も一緒に叩くと、白血球も赤血球も血小板も作りますから、全部、貧血になったり出血したりとかは増してしまう。
だから、もしもこのAB、BCっていうのは正常な幹細胞にも白血病細胞にも両方持ってるものだったら、それは治療の標的にしてはいけない。これは白血病にしかなくて正常な幹細胞にはない。こういうやつだったら、患者さんたちを守り、副作用を少なくしながら、白血病細胞だけを叩き潰すことができるんではないかなっていうふうに思いました。
いろんな候補は挙げたんですけど、何かクモの巣みたいになってるんですけど、実はその中で1つだけではなくて、いろんなものが関わり合うように動いてます。そのクモの糸をほぐすよう、断ち切るような、そういうイメージで僕たちは研究を進めているという状況です。
鍵穴が1つあって、その中に正しい鍵を見つけることができますかっていうこと。これが1つの治療の標的だなっていうふうに思った。このグリーンのリボン状になってるものがそうで、水色っぽい、そこに鍵を入れたいっていう、そういうイメージで実は考えていました。それが炭素とか水素とか酸素とかの、ほとんど同じように言うんですけど、実は違って、これだけ同じようなもので、どれが入るかってことですから、実際には僕たちの目で見ることはおよそ不可能です。
ですから計算して、実際には理化学研究所には富岳っていうのがあって、東京科学大学にはTSUBAMEっていうスーパーコンピューターがあって、こういうもので計算していきます。計算した結果を、この構造があって、ここに今どういうふうに入りますかっていうことをお伝えします。同じようなこういったものの中でどれが入りますかっていうのをコンピューターで計算させるんですけど、この鍵穴に相当する場所っていうのが、ここのグレーの折れ線みたいなところで、この薬の候補かなっていうふうに思ったのが、この緑色のベンゼン環って言うんですかね。こういう形の重なっているようなものなんですけど。
ここに、このピンク色の部分とかだったら、この上のところに手を伸ばしながら、白血病が持ってるものを捕まえてるようなイメージって言うんですかね。そういうのがあるんですけど、ここに赤いやつがあって、これはこの左下って言うんですかね、そこまで届かないんですね。届かないとふらふらして、そのうちパカンと外れてしまうんですね。外れてしまったら、また白血病細胞は生き生きと増えて、再発させるということになります。
なので、じゃあ分かったと、これはいいと。ここは残しながら、これをどんどん長くしていけばいいんだと。足を長くするっていう、そういうデザインをする人たちがいて、僕ではないんですけど。最終的には、最初のこの薬の候補と思ったものはやっぱり届かないんですけど、これはコンピューターでの予測じゃなくて、実際に実測することができるんですけど、最終的にはこの薬の候補ナンバー2と書いたものが、確かにこれでようやくちょうどよく届いたね。これも長すぎても全然駄目なんですけど。
ただ、またもう1つ問題が出てきて、この1つの白血病細胞の中には、なんと2万も遺伝子があるんですね。今お話しした薬っていうのは、これが標的です。2万のうちの1個なんですね。2万もあるのに、そんな本当に白血病細胞が死ぬわけないだろうという、ちょっと自虐的な思いがありました。
なので検証します。患者さんの病気の状態を再現して、患者さんの細胞が骨の中とか、脾臓という臓器だったりとかにあって、同時にそれで治療しながらも、これはネズミなんですけど、肝臓や腎臓に本当に副作用ないよねっていうことを検証して、それから初めて患者さんのところに応用することができるということになります。
これは患者さんの白血病細胞で、患者さんの白血病状態を再現すると、この骨が何を意味するか難しいところなんですけど、骨が真っ白なんですね。そしてこの脾臓というところに白血病細胞がもうぱつぱつに入っていて大きくなってる。この患者さんは抗がん剤に抵抗性を示して亡くなられたんですけど、その抗がん剤では全然、この真っ白なのが、脾臓という臓器がぱつぱつになってるのに全く効かなかったんです。
先ほど作った新しい薬を飲ませると、1週間で赤くなったのがちょっとお分かりですかね。この赤くなったのは出血で悪くなったっていうんではなくて、正常な赤血球という血球細胞が戻ってきて、どんどんやると赤いまんまできれいで、脾臓はもう正常に戻りました。
これが抗がん剤を投与して、まだ白いもの。これが新しい薬で赤くなったものを、私たちの病理っていう場所は薄く切ってですね、1ミリの千分の何個かぐらいで切りまして、それで実際どうなってますかっていうのを見ると、先ほどぱつぱつと言いましたけど、この紫の患者さんの白血病のものが、こっちの右側の方は、この茶色になってるところが白血病の細胞なんですけど、私たちが作った薬を投与すると、この紫がかなり少なくなって、骨が赤っぽく見えた原因はこの赤血球があってですね。
茶色の、もうかなり減ってるんですけど、よく目を凝らしてみると、もう茶色のがちょっと少数残ってるんですね。でも頑張ってそのまま治療を続けると、今度は紫が増えたような感じがするかと思いますけど、この紫っていうのは正常の白血球なんですね。その理由としては、これもう褐色の、茶色っぽくなってなくてブルーですよね。こういうふうにして正常な血液を戻すことができました。
すなわち患者さんの病気の細胞を全部消して、正常な細胞が残って。そしてちゃんと正常な細胞が残るっていうことは、従来の抗がん剤みたいに正常な細胞まで全て叩き潰すものではないなっていうことが分かりました。
そう考えながら、次の一手が何かっていうふうに考えました。これ、白血病ってものすごい複雑な病気で難病ですから、簡単には殺すことができないので、次をやっぱり考えていかないといけなくて。僕ら、虎の門病院の先生は臍帯移植っていうもの、またその前には骨髄移植っていうのを聞かれたことあるかと思いますけど、患者さんに何をやってるかっていうと、大量の抗がん剤を投与して、そして多くは他の方から骨髄であったり、臍帯血を頂いたりして、それを静脈から戻すんですね。そうすると造血幹細胞っていう全ての血を作るものが骨の中に行って、また免疫を作ることができるって、そういうことなんです。
でも一方で、そんなに白血病も簡単に免疫では潰せませんし、免疫が暴れて起こすこともあるので、僕らが考えたのは、先ほどの白血病にだけ効くような、そういうものを作りたい。そういう免疫を作りたいと。これはCAR-T細胞というので、6角形が重なったようなやつは、薬の中では低分子っていう薬のカテゴリーに入って、その名の通りちっちゃいので、細胞の膜と膜の間からどんどん入っていって、それで中に行って、そのまま攻撃するっていうタイプなんです。
じゃあ、その免疫のエンジニアリングと僕ら言ってますけど、免疫細胞の中にはT細胞とかB細胞とか言って、いわゆる健康診断でそれこそ白血球の数が出てきて、その中で好中球とかリンパ球とかなんです。その中にT細胞っていうのがあって、このT細胞っていうのが、やっつけるにはなかなか立派な細胞なんですけど、その相手を認識する時にどういうふうにするかってところを、B細胞が作る抗体っていうのでやってます。もう1つは免疫細胞をより強くするような、そういったエンジニアリングもしていくことができるということになります。
この縦軸が白血病の細胞の割合なんですけど、何も治療しないと非常に多くの白血病細胞が、脾臓や骨、そして肝臓の中にいるんですが、今までの免疫細胞治療、CAR-T細胞治療であると脾臓の中はかなり少なくなるんですけど、骨や肝臓にまだ結構残ってます。そして免疫を強化することによって、この骨、肝臓に残ってるものがかなり減るということが分かりました。
従来の免疫細胞治療だったら白血病細胞が残って、免疫細胞が逆にやられます。しかし免疫を強化すると白血病細胞がなくなっていって、免疫細胞が勝つという感じです。
こういったところを、今度は免疫細胞と、白血球と言っても実はたくさんのものがあるんですけど、先ほど言ったリンパ球っていうのがあったり、好中球っていうのがあったり、いろいろするんですけど、それと同時に残念ながら骨髄性の白血病とリンパ性の白血病っていうのがあります。僕らは骨髄性の白血病から研究を始めていったんですけど、リンパ性の白血病でB細胞性とかT細胞性とか、慢性の骨髄性とか、いろんなものをやっつけて。
その中で、次の一手はというふうに申し上げましたが、最初に小さい分子で白血病細胞の中に入って、そして免疫で殺すという、ワンツー攻撃みたいなのをやってまして、赤いところが白血病細胞なんですけど、少なくなって、そのままなくしていく。どんな白血病でもある程度少なくなって、なくしていくということを頑張って目指しています。
これまで治療がなかったらどういう状態かっていうと、骨が真っ白になって、骨の中で血液を作ることができない。脾臓がぱんぱんなんですけど、新しい治療で、茶色になってる白血病細胞がすごい多い状態なんですけど、これまでの治療でももちろんある程度効くところがあるんですけど、それを根治に近づけて、患者さんから再発の不安を払拭すると言いますか、そういうことをぜひやりたいなっていうふうに思ってます。
今まで私たちが白血病の医療の現場で何が難しいのかなっていうふうに思った時に、患者さんの体の中ってやっぱり見えないので、どうなってるか分からないっていうことを、患者さんが亡くなられる前に送ってくださったいろんな細胞なんかがあって、そういうものを使って患者さんそれぞれの方の病気の状態を再現して、可視化してっていうか、患者さんの中では見ることができなかったものを見ることができたとか。
やっぱり抗がん剤の副作用であったりとか、ものすごく強いんですけど、それを正常な細胞にはないけど、白血病のものだけにあるようなものを攻撃することによって、正常な細胞を温存して、副作用を最小限にできるかなっていうことであったり。でもやっぱり副作用のことだけではなくて、やっぱり再発をどうやってなくしてしまうのかっていうのが私たちの1番大きな目標で、それもいろんな手段を考えることによって、だんだんとそれを実現して、患者さんのところに届ける準備ができてきたのかなというふうに思います。
移植っていうものもいろいろとやってますけれども、だんだんと特異性を持たせることによって、白血病にだけ効くような免疫を作っていくことによって、患者さんたちを安全に、そして負担なく助けることができればいいなっていうふうに思ってます。
実は僕、同級生で、僕は医学部からだったんですけど、最近ちょっと白血病の研究、これからこれをどんどん患者さんの元に届けていくみたいな話で、一緒に何かできませんかみたいな話とかがあって、それで今回こんな感じでお話をしていただいたんですけど。今だから実用的に言うと、人間に対してはいつぐらいになるんですか、これ使えるようになるのって、みんな聞きたいと思うんですけど。
1日も早く届けたいんだけれどもな。まず最初にその小さい分子っていうふうに言っていたのが、1年半から2年ぐらい先なのかなっていうふうに思ってます。後の方の免疫っていうふうに言ったのが、その後3年とか4年かかるのかなっていうふうに思ってます。
1、2年っていうのは治験に行くまでってこと?
そうですね。治験に行くまでですね。
だから動物とかいろいろチェックをして、副作用ないかとかチェックをして、その後、あの物質っていうのは新しく作った物質なんですか?
そうです。本当に新しくて、最初は実は他の会社が使ったものを使って、治療がうまくいくんじゃないかなっていうことを報告したんだけれども、やっぱりそれだと開発していく上で投資をしてくれなかったりとかいうことになるから、やっぱり自分たちで完全に新しいものを作るっていうふうに方針を変えました。
そうなんですよね。時間もお金も。
時間もお金もかかる。
でもあれですね。マウスの実験だと、かなりいい感じになってるという。これまで僕もよく質問するんですけど、そもそも白血病、今治療してるのは急性骨髄性白血病です。
そうです。
急性骨髄性白血病って急になるんですよね。
そうです。急に、急になる。本当に突然になりますね。
何かよく映画とかになってる、『世界の中心で、愛をさけぶ』とか、あれ急性骨髄性白血病ですよね。今まではあれですよね。無菌室に入れて放射線当てて全部殺して、骨髄移植みたいなことやってたんですもん。
そうですね。だから本当に強い。でもそれでもやっぱり助かる方がいるんだったら、ぜひやっぱりそれを目指したいというふうに思って、みんなやっている。
あの治療法って、『世界の中心で、愛をさけぶ』の患者は何で死んじゃったんですか、あれは。
僕は分かんないですね。映画自体は知ってるんだけど、実は見たことがなくて。
そうなんだ。でも何か無菌室に入れられて、放射線とか化学療法みたいなのやってましたよ。そういうケースの場合、多分あれ全部、中身の白血球とか全部殺しちゃうんですよね、多分。
そうですね。僕らは全ての細胞を一旦全部殺しちゃえっていうふうに思ってるんだけど、だから正常な細胞も殺して副作用が強く、そう思ってるんだけど、白血病細胞の一部は残念ながら残ってるっていう。
だからさっきの抗がん剤で殺してる。抗がん剤で殺して、でも根絶やしできなくて、正常な細胞ごと死んじゃって、そこに移植してもまた戻っちゃうみたいな、そいつらが復活しちゃうみたいな話なんですね。
そうですね。
だからうまくいって、全部死んじゃった患者は復活するわけだ。
そうですね。
なるほど。あれはだから、その細胞分裂が遅いやつらだったっていうことですね。それは分かってきたのはいつぐらいなんですか?
でもそれ自体が分かったのは、実はもう何年も前なんだけど、10年ぐらい前なんだけど、じゃあそれをどうやって殺すことができるかっていうのが、次の僕たちの目標になったのかなと思います。
それはそういうアイデアはなかったんですね。残ってる、でも残ってるやつらいそうだよねっていうのは、治療をずっと臨床でやってたら分かるんですよね。
そうですね。
残ってるやつらが復活してるに違いないと。抗がん剤で全部やれなかったよね。
ええ。でも再発するタイミングも患者さんごとに結構違ったりして、それがまた謎で、その謎に関しては完全に僕らも分かっているわけではないんだけど、少なくとも残っている白血病細胞の一部は、ゆっくりしているからっていうのが理由なんだろうっていうのは分かってきましたよね。
ゆっくりしてる、あれ中身ってどうなってるんですかね。例えばがん細胞、特徴的に細胞分裂を早めなきゃいけないから代謝の経路が違うんだみたいな。要はいわゆる生物の授業とか、TCA回路じゃなくて解糖系を使っているわけじゃないですか。あれ何で使ってるかって、細胞分裂をする時に必要なタンパク質とか、そういうのを解糖系の代謝経路だと作れるから。TCA回路だと結構きれいに使っちゃうんですよね。
堀江さん、詳しいですね。
解糖系を使うと、普通の体ももちろん解糖系とTCA回路あるんだけど、別に解糖系使わなくても生きていられるんで、そっちを殺すみたいな、そういう治療を開発してる人たちとかもいるんで。何が言いたいかっていうと、ゆっくりしてるやつらは両方使ってるわけ?
そこの代謝を断ち切るっていうか、エネルギーを断ち切るっていうのが1つの大事な今の治療にはなっているんだけど、僕たちも完全にはあれがどうなってるかっていうのはまだ分かってないです。
なるほど。これはどこの経路を断ち切るやつなの?
これは白血病の細胞の生存というか、生きようとするところを壊してしまうっていう感じですよね。
白血病細胞に特異的なやつらがいるんですか、そういう。
そうですね。本当にそれを見つけるのがなかなか難しいんだけれども、ようやく本当に見つかってきたっていう感じはしますよね。
具体的にはどういうところなんですか。だって分かりやすくないじゃないですか。細胞分裂遅いわけだから。がん細胞って何かね、細胞分裂早くて、ブドウ糖を大量に使うから血管新生とか、細胞分裂早すぎてみたいなところとかがターゲットになるわけじゃないですか。そういうところの、でも細胞分裂が遅いと普通の細胞とそんな区別つかないですよね。
そうです。だからこれは、白血病になった原因になる遺伝子の異常みたいなのがあって。
なるほど。その遺伝子の異常と。
さらにその下で、また白血病細胞の生存に大事だっていうのが分かっていて、それを本当に、多分見つけられたのはコンピューターのおかげっていうよりも、多くの患者さんたちが、今までおそらく800名ぐらいの患者さんたちが僕らに、自分たちの白血病細胞だよって送ってくれて、これを研究してほしいと。そしてやっぱり自分たちには間に合わないかもしれないけど、やがて同じ病気になった人を助けてほしいっていう、そういう善意で送ってくれた人たちが。それが多分5人とか10人だったら分かんなかったんだけど、それが本当に何百人たちが送ってくれたことで、何度も何度も実験を繰り返して分かったのかなっていうふうに思いますね。
それでスクリーニングして、この代謝経路がっていうのが、さっき出てきたタンパク質ですよね。
そうですね。
あれはだから、他の、どうなんですか。他の正常細胞にもいるんですか。いるっていうか、あの鍵穴だって言ってたのは。
正常細胞の中にもいるんだけれども、そのものが生存において正常な細胞にはそんなに大事な働きをしていないっていうのが分かっていると。
なるほど。白血病だけに特異的に、これないとこいつら動けないぞみたいな。他のがん細胞にもああいうのはいるんですか?
ええ。他のがん細胞にも同じようなのがいるっていうことが分かってるけれども、例えば時々聞かれるのが、あなたたちは白血病の患者さんを助けたいのは分かるけど、例えば開発する企業の立場からは、白血病だけではなくて違うがんの患者さんたちにもうまくいかないのかっていうふうに言われることがあるので、僕たちはそういう観点で仕事をしていた時に、白血病ではないんだけれどもリンパ腫っていうのがあって、その悪性リンパ腫の全員ではないんだけれども、一部の患者さんたちにものすごくよく効くっていうのが。
これも自分たちがこれだなって思ってやったんじゃなくて、ある患者さんが虎の門病院からやっぱりリンパ腫の細胞を送ってくれて、ものすごくよく効くのが分かって。
それもマウスに入れてしたんですね。
そうですね。
リンパ腫ってどんな病気なんですか?
リンパ腫っていうのは、白血病と違うのは、同じ血液のがんではあるんだけれども、白血病は骨で始まって、もう血液中ぐるぐるに回っているっていう感じなんだけど、リンパ腫の多くっていうのは、どこかリンパってあるじゃないですか。リンパのどこかが腫れてるなっていうので気づく場合が多くて。でもそれも悪いやつは、よくがんでステージってあるじゃないですか。その中でステージ4とか悪いやつは、リンパ節から骨の中に入って、今度血液の中に入っていくっていうのがあって。そういう患者さんが1人、送ってくれた中で、その患者さんのリンパ腫を再現してやったら、すごいうまくいったんですけど。
リンパ節が腫れるけれども、やっぱり血液がんなのかなと思います。原発は節だ。原発はリンパですよね。
白血病は原発は骨なんだけれども。
リンパって何してるんですか?
リンパは普通は、1番分かりやすくは多分コロナのワクチンとかであるように、何かが入ってきた時にそれに対する白血球をきちんと作る。つまり、それに対して特別な白血球を作ることによって、それがコロナウイルスであったりとか、例えばがんであったりとか、そういうものを倒すことができるような白血球を作る場所なのかな。だからものすごい大事な免疫の場所の1つですよね。
どうやって作ってるんですか、ちなみに。
それをどうやって作っているかっていうと、やっぱりそのリンパの中にある免疫も、骨の中にある最初に話した造血幹細胞っていうのが供給していて、その中に。
節の中にも造血幹細胞があるんですか?
骨の中なんだけれども、骨の中の一部がリンパ節に、いろんなものが、造血幹細胞ではないんですけど、白血球の一部が行って、T細胞とかB細胞とか、樹って言って木みたいな、悪いものが入ってきた、それどういうふうにして倒そうかなっていうふうに協力し合って、特殊な白血球を作っていくっていう、そんな感じですよね、リンパ節はね。
何でリンパ節でそんなことやってるんですかね。
多分リンパ節って、僕らが感じるのってこういうところとか、脇の下とかなんだけれども、お腹の中とかにもあるし、多分いろんなところにいることによって、いろんなところで出会う病原菌とか、そういうのを司っているっていうか。だから多分、がんの人たちの中でリンパ節に転移ありましたとか、リンパ節にがんがありそうだからリンパ節郭清ありましたみたいな、そういうのがあると思うんですけど。そういう大事なものを作っているんだけれども、やっぱりがんの方が勝つことが結構多くて、逆にがんがそこの場所を乗っ取ってしまうみたいな、そんな感じですよね。
でもそのがんは血液のがんじゃないですもんね、だって。
そうです。だから固形がんとかで、乳がんとかでも大腸がんとかでも、みんなそのリンパ節の中に行って、それをどうしましょうかっていうふうになりますよね。
なるほど。何か盾みたいなものなんですかね。それががん細胞に乗っ取られちゃった。
やられるとどんどん悪くなっちゃうっていうか、やっぱりそれも一緒で、本当はそこで免疫を作ってがんを殺したいのに、逆に乗っ取られるといい免疫ができなくなっちゃうっていうイメージですよね。
なるほど。分かりやすい。そもそも急性骨髄性白血病って何でなるんですか?
何でなるかっていうのは、遺伝子の異常であることっていうのはもう間違いなくて。でもその遺伝子の異常がいろんな種類があって、多分同じ骨髄性白血病でも病勢が違うっていうか、その病気の勢いが違うのは、多分どういう遺伝子に異常が発生したかっていうことにある程度よるのかなっていうふうに思うし、それも1個だけじゃなくて、2個も3個もどんどん積み重なって初めて。
どういう人がなるんですかね。何か傾向とかあるんですか?
傾向。
割と若くして突然なって亡くなっちゃうみたいなイメージがあるんですけど、急性骨髄性白血病って。
確かに2回ピークがあって、最初は子供、お子さんの白血病があって、その場合にはなぜかリンパ性の白血病が多くて、大人になって、また今度は50代、60代、70代になって血液とか免疫が老化していくことによって、いろんな遺伝子に傷が入りやすくなって、白血病になっていくっていう、その2パターンがあるんですね。
もう1つは、ゼロ歳児、乳児期に白血病になるっていうのがあって、どういう人がなりやすいかっていう。それはもちろんタバコとかが悪いのは分かっているんだけれども、それ以外にこういう生活すると駄目だよねっていう、多分堀江さんができるだけいろんなものを予防していこうやっていう、そういう啓蒙活動だと思うんですけど。そこに関して、僕も白血病を専門にしながら、こういう生活してると白血病になりませんっていうのがまだ分からないので。
今、未病っていう概念っていうか、病気には完全になってないんだけれども、ちょっと動いてるみたいな。そのちょっと動いてるのを知ることによって、検出することによって予防することができるっていう。その次は、僕らは今は白血病になってしまった方を助けるのが最初なんだけれども、同時に未病っていうのを見て、抗がん剤とか治療じゃなくて、柔らかく生活とかで抑えることができるようになるのが僕らの次の目標ですね。
でもまだその未病状態、分かんない。
白血病の場合にはまだ分かってないですね。
ヒントみたいなのもないですか?
1つ分かってるのは、白血病にはなってないんだけれども、遺伝子の一部にやっぱり異常があって。それは最近分かってきたのは、徹底的にいろんな方の遺伝子の検査をするようになって、そうすると全然白血病じゃないんだけれども、年を重ねるとともに、こういう遺伝子には傷が入りやすいっていうのが分かったんですよ。
なるほど。
でもその中で白血病になっていきそうな方って、100人のうちに多分3人ぐらいしかいないんです。なぜ、そしたらみんな年を重ねると遺伝子に傷はあるけど、97人は大丈夫で3人が駄目なのかっていう。でもその遺伝子の傷は、堀江さんが言う未病状態の1つなんだろうなっていうふうには分かってきましたかね。
まだまだ先が長そうですね。ほら、大腸がんのポリープとか、胃のピロリ菌とか、子宮がんとか咽頭がんのHPVとか、もうめちゃくちゃ分かりやすいのあるじゃないですか。それはいくらでも予防できそうだし、いわゆる固形がんはそれこそMRIとか、この間やってきたんですけど、膵臓とかでも結構兆候というか。
未病の状態はまだ分かんないですけど、でも食道がんとかだと胃カメラで結構きれいに、割と段階を追って、子宮に近いような軽度異形成とか前がん状態っていうのが、結構いろんながんで分かり始めてるじゃないですか。そういう意味で言うと、結構前がん状態分かりづらいなっていう。前がん状態ってでも確実にありますよね。
それはきっとあるはずですよね。
前病あるはずですよね。いきなりがんがぼーんって出てくるわけないですもんね。
そういうところも、今いろんな意味でAIとかそういうのが出てきて。
血液の、だから血液検査で分かりそうですけどね。流れ出してますよね、絶対。
そう。流れ出していて、それをもっとやっぱり、行政の人たちにいろんな相談をすることも大事だよっていうことを教えてくれたことがあったんですけど、やっぱりみんなでもっともっと簡単に検査できる。人間ドックとかもあると思うんですけど、人間ドックなんかでやっぱり必ず採血しますし、そういう採血をもっともっと丁寧に僕らはその情報を見てみて、それを追いかけていって、それをやっぱり2年、5年、10年と追いかけて振り返って、やっぱりこれが前病だったよねみたいな、そういうことを伝えられたらいいかなっていうふうに思いますよね。
それでも白血病の患者さんの、でも血液取ってないですもんね。
そうです。だから振り返ってっていうのが今できないので。
そうだよね。それが白血病になった人たちの2年前とか3年前とかのデータあったら見たいですね。そういう研究はされたことないんですかね?
それは今、イギリスから最初に始まってて、僕らも今やってるんですけど、遺伝子が2万ありますよねって話をしましたけど、その2万の遺伝子を全部見ていってたら、どの遺伝子の異常が何年前に始まったかっていう、僕ら系統樹と言うんですけど、そういう歴史を振り返ることができそうだっていうのが最近分かってきて。それを見ることで、いつ遺伝子の異常が始まって、その次にいつ何が積み重なったかっていうのは分かるんだけれども、でもそれがなぜこの遺伝子に異常が発生したかっていうのが分からないので、まだまだ研究はしなきゃいけないのかなっていうふうに思いますよね。
でも遺伝子の異常が発見された時点で、予防的な何かをやっておくと、がんにならないような気もしますけどね。
そういった意味では、やっぱり免疫を強くするっていうのは、多分今のそれこそコロナワクチンでコロナウイルス感染を予防するっていうか、少なくとも悪くしないようにできることを、きっとそのうちいろんながんとかで。
さっき言ってた第2フェーズの、免疫細胞に記憶させる。それをやっとくと、割と予防的にはかなり、遺伝子異常が結構蓄積してるような状態だと、いつなってもおかしくないよねみたいな状態で免疫強化しとけば、なりにくいよねっていうのは分かりますよ、何となく。
いろんな意味で免疫を強くするっていう手段が生活の中にも浸透していくのかなっていうふうにも思うし、それこそお腹の中から、例えばお腹にいい善玉菌から全身の免疫を強くするっていう人もいますし、免疫と生活をもう少しくっつけて、そして悪い病気を予防できるような、そういう時代を築けたらなっていうふうに願いますね。
でも今の治療法ね、ちょっと成功してほしいですけど、治験が始まるのとかもやっぱり数年後なんですか?
それが1、2年後って話。
それが1年後。
そうですね。最初に紹介した鍵と鍵穴のものが、1、2年後かなっていうふうに思ってて。
あれやるとどうなんですか。今の急性骨髄性白血病の患者って、ほぼほぼ治るようになる感じ?
最初のものに関しては、白血病の中で多分僕らは20%ぐらいしかそれで助けることができないんです。それもあって、今日全部をご紹介はできなかったんですけど、いろんな手段を作っていて、その手段で、若い頃に患者さんのそばにいて全員をやっぱり助けるっていう、それを叶えてみせるという、そういう思いではいますよね。
でも、1つの薬で100人全員っていうよりも、多分1つ1つ積み重ねて、自分たちの手の中に10個の治療薬があった時に、多分全員を助けるような、そういうイメージをしていられたらいいのかなっていうふうに思ってますかね。
HIVなんかね、その方法でね、結構死なない病気になってきましたね。
本当そうですよね。
カクテル療法、すごいですよね。
僕らもそれが何年後かわからないけど、堀江さんとまた再会した時に、やっぱり今週の全部治る時代になりつつあるねというふうなことを言ってもらえる日を迎えたいし、患者さんたちにぜひ届けたいなっていうふうに思ってます。
研究者って、いろんな方いらっしゃると思うんですけど、やっぱり僕らって患者さんと、そのご家族と誓った研究の始まりだったとは思うんですね。患者さんたちが「いや、俺たち死んでも先生が近くにおった方がいいやん」というふうに言ってくれたことをよく覚えてます。
でもやっぱりそうじゃなくて、研究して多くの人たちを助けるっていうふうに誓ったからには、必ずそれを実現して、そして今は天国にいる患者さんたちにも、それを叶えたよっていうことを報告に行けるように、毎日を大事にしたいなっていうふうに思ってますので、ぜひ皆さん待っていてほしいなっていうふうに思います。
ありがとうございます。ありがとうございました。はい、では以上で終了したいと思います。ありがとうございました。
ポンたパタパ
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