2026年秋冬の12のトレンドと、ファストブランドで買える「ジェネリックハイブランド」アイテム

YouTubeで開く ↗
概要

ファッションYouTuberのMBが、2026年秋冬のトレンドキーワードを12個挙げ、それぞれについてGUやユニクロ、ZARAなどで手に入る代替品を「ジェネリックハイブランドアイテム」として紹介した回である。MBの基本的な見立ては、長く続いたストリートの流行が終わってクラシックへ移っているというものだ。バッグ、靴、小物の多くのトレンドをこの流れと関連づけて説明している。一方で、ミニバッグの再浮上のように、流行ではなく高級ブランドの業績という商業的な事情から説明する項目もある。

16分で読めます
1:43

1. ショルダーバッグ:ミニバッグの反動とテーラードの復活

1つ目はショルダーバッグ、特に肩にかけるミドルサイズのワンショルダーである。MBによると、レディースでは早い段階から人気があり、日本ではユナイテッドアローズが扱っているとみられる韓国ブランドの細長いスクールバッグのような形が人気だという。バレンシアガの「ロデオ」のように、肩にかけても手に持ってもよいミドルサイズのバッグも増えている。エディターズバッグとも呼ばれ、ルイ・ヴィトン、バレンシアガ、ディオール、セリーヌなど、出していないブランドのほうが珍しいとMBは言う。

MBはこのトレンドの背景を2つ挙げる。1つはミニバッグが流行しすぎたことへの反動だ。サコッシュのようなミニバッグを誰もが持つようになったため、感度の高い人やメゾンはカウンターとして大きいバッグを好むようになった。ただ、超大型のバッグは実際には使いにくいので、ミドルサイズのワンショルダーが選ばれているという説明である。

もう1つはテーラードジャケットの復活だ。ダウン、ブルゾン、カバーオール、デニムジャケットが中心だった時期が長く続き、ストリートを皆が着尽くした。その反動で、大人っぽい着こなしのほうがかっこよく見えるようになり、アイテムの中心がテーラードに移りつつあるとMBは見る。今のテーラードは肩パッドやウエストのシェイプなど立体的に作り込んだものが多い。斜めがけにするとシルエットが崩れ、リュックでも背中にシワが入る。ワンショルダーや手持ちならアウターの形を崩さないので、今のトレンドの中では最も論理的な選択だとMBは説明する。

代替品として挙げたのはGUの「コーデュロイコクーンバッグCL」(2,990円)である。レザーではないのでハイブランドらしいとは言えないが、デザイナーズブランドや古着にあるコーデュロイのショルダーバッグの再現度は高いとMBは評価する。機能的なポケットを付けるなど、安っぽく見せない作りが良い点だという。もしGUがフェイクレザーで作っていたら、いかにも偽物で安いトレンド品に見えただろう、というのがMBの見方だ。コーデュロイでヴィンテージ感を意識した作りなので、古着屋で買ったように見え、風合いも価格以上だとする。MB自身は、メンズは良いバッグを長く使うほうが最終的には得だと考えている。ただ、安くトレンドを押さえたいなら、着こなしや年齢を選ばない黒をすすめている。

6:16

2. ミニバッグ:トレンドではなく商業的な理由による再浮上

2つ目に、MBは前の項目と矛盾するようなミニバッグを挙げる。大型化が進んでいるのは事実だが、ミニバッグも少しずつ復活しているという。MB自身、その理由は「商業的な話」だと断っている。

MBの説明では、メゾンやハイブランドは今危機的な状況にあり、前年比をクリアできているブランドは珍しくなり、業績が落ちている。これまでは物価高に乗じた値上げで客単価と利益を稼ぎ、シャネルのように過去最高の業績を出したブランドもあった。しかし値上げ幅が大きくなりすぎて消費者がついていけなくなり、「このアイテムでこんな値段がするわけがない」と考える人が増えたという。MB自身もハイブランドの購入がかなり減ったと話す。市場の面では、中国経済が振るわず、新興市場の中東も政情不安で元気がなく、ヨーロッパや日本も厳しいため、ハイブランドを買う市場はどこもピンチだとMBは見ている。昨年ごろには、バレンシアガのデザイナーがグッチへ、ロエベのデザイナーがディオールへ移るなど、デザイナーの大きな交代で話題を作って持ち直そうとしたが、前年割れは止まっていない。うまくいっているのはプラダぐらいだという。

その結果、グッチは人気バッグを25〜30%ほど値下げした。ただ、値下げしすぎるとブランド価値が損なわれるので、「理由のある安さ」を作る必要がある。そこで小型化したエントリーモデルを作り、低コストで若い世代や将来の顧客をつかもうとしている、というのがMBの分析である。これは流行というより株主の意向だとMBは言う。いきなり既存のバッグを10万円台にすれば「今までの値段は何だったのか」となるため、サイズを小さくして価格を抑える。40万、50万円のバッグが売れなくなったから、なんとか10万円台で作りたい、という事情だとMBは説明する。

うまくいっている例としてMBが挙げたのが、プラダのRe-Nylonを使った巾着ポーチだ。ラグジュアリーでありながら機能的で、従来のサコッシュよりモダンな印象があり、非常に売れているらしいという。MBは、商業的な理由による動きなので大きくは広まらないだろうと見ている。それでも、キャッシュレス時代には小さいバッグのほうが便利で、消費者にとっても実用性があり、ブランドもエントリーモデルを作りやすい。だから「大型一辺倒ではなく、ミニバッグも同時に出てきている」と説明するのが正確だろう、とまとめている。

この項目では、GUなどに安くて良いミニバッグはあまりないとMBは言う。大型バッグに投資すると30〜40万円かかるが、ミニバッグならプラダでも10万円前後、デザイナーズブランドなら5〜6万円で買える。だからミニバッグはむしろ少し投資して良い素材を選ぶほうが差別化できる、というのがMBの考えである。地方都市ではまだ父親世代がサコッシュを使っており、それと一緒にされるとおしゃれに見えない。皆がまだ持っているからこそ、高級素材で勝負するのが筋だとしている。

12:04

3. クラシックテーラード:GUのパワーショルダーより、ユニクロUを推す

3つ目はクラシックテーラードである。肩パッドがしっかり入ったパワーショルダー、ダブルブレスト、立体的に仕立てたシングルなど、昔ながらのクオリティの高いテーラードが非常に人気で、クラシックなジャケットを作っていないブランドはほとんどないとMBは言う。例として、ウエストを絞ったボディコンシャスなダブルブレストや、着丈の長いクラシックなダブルブレストを出すブランド(字幕ではどちらもジル・サンダーと発言)を挙げている。中に着るクラシックなベストとしてのジレも増えている。ヘド・メイナーに代表される、80年代を思わせる大きなパワーショルダーのジャケットも多く出ているという。

ハイブランドで買えば30万円ほどになるこうしたジャケットについて、MBはGUではなくユニクロUをすすめる。GUも今季パワーショルダーのジャケットを出しているが、MBは「正直やりすぎ」「多分あれは売れないと思う」と言う。商品自体は良いし、センスのいい若い人なら着こなせると認めている。しかし、服がかなり好きな人はそもそもGUでパワーショルダーのテーラードを買わず、もう少し投資するだろう。一方でGUを普段買う層には戸惑われやすい。そのため、ニッチな挑戦的商品で浸透しにくいだろうというのがMBの予想だ。パッドが強すぎて着こなしが難しい点も挙げている。

これに対してユニクロUのジャージーテーラードジャケット(6,990円)は、いつもより立体的な作りで、パッドはさほど入っていないが肩の形がしっかり作られている。80年代のスーツのようにゴージとボタン位置を下げ、ビッグサイズで少しルーズな雰囲気がある。今のクラシックトレンドそのままのデザインをこの価格で出したことに「感動した」とMBは言う。パワーショルダーのエッセンスはありながら使いやすい、ちょうどいいバランスだという評価である。MBはLサイズを選んでおり、黒をすすめている。

14:50

4. パンツのシルエットの多様化:バレル、ノータックワイド、スリム

4つ目はパンツのシルエットだ。これまでのワイド一辺倒、ストンと落ちるワイドから、バレル、腰回りがフィットしたノータックのワイド、スリムなど、立体的な変化のあるパンツが好まれるようになっているとMBは言う。サルエルやバルーンも例年より多く、sacaiもバレルレッグを強く打ち出している。

MBが個人的に評価するのはAMIである。現在はハートマークの「AMI PARIS」としてリブランディングし、女性受けする優しい印象のブランドに見えている。しかし元は「アミ アレクサンドル マテュッシ」の名で運営されていて、パンツのシルエットが非常にかっこよく、業界関係者も高くて買えないがパターンがきれいだと評価していた。ただ当時はあまり売れず、ハートのアイコンでリブランディングして若い層に人気になった、というのがMBの説明だ。今もパンツのシルエットは優れていて、デニムを含め、腰回りをフィットさせたワイドで上品な印象を作っている。ハートマークばかりでなくパンツの形を見てほしい、とMBは話す。

代替品はGUの2本である。「スムーススウェット3Dバレルパンツ」(2,990円)はMB自身が3本買ったもので、張りのある素材で洗ってもシワになりにくい。程よい厚みと膝回りの膨らみで脚のラインが出ないため、下半身にコンプレックスを持ちやすい日本人に最適だとMBは言う。同素材のフルジップパーカーと合わせて近所を歩いているそうだ。もう1本の「コーデュロイスーパーワイドパンツCL」(2,990円)は、タックをなくして腰回りをすっきりさせ、裾に向かって広がる形である。タックインしなければ腰回りは見えないので関係ないと思うかもしれないが、タックアウトでも立体的なワイドの形ははっきり分かる、とMBは強調する。上品で脚が長く見え、脚の形も隠せるという。どちらもLサイズの黒を選んでいる。

18:17

5. レザー:10年使う1着を買うなら今年か来年

5つ目はレザーである。昨年も「レザー復活」と言われながら広まらなかったが、プラダが火付け役となって数シーズン提案を続け、いよいよ多くのブランドがレザーを出してきたとMBは言う。良いアイテムがそろっているので、10年着るレザーを買うなら今年か来年がおすすめだという。

20〜40万円は出せない人向けにMBが挙げたのは、GUの「フェイクレザーカバーオールジャケットMN」(5,990円)だ。フェイクなので限界はあるが、見分けがつかないレベルだとMBは評価する。MBによれば、今はシングルジップやライダースのようなパンキッシュでロックな印象のものより、ワーク、ヴィンテージ、クラシックが混ざったカーコート型のレザーが支持されているという。ドメスティックブランドがよく作り、YOKEやstein(字幕では「ヨーク」「シュタイン」)などもよく手がけている形である。そうしたブランドに手が届かない人にはこのカバーオールが向いていて、風合いも悪くないとしている。

19:47

6. ファーアイテム:クラシック路線の中の上品なラグジュアリー

6つ目はファーやボアなどの温かみのある素材である。ミュウミュウが象徴的に使っており、これから間違いなく来るとMBは見ている。70年代風のノスタルジックなデザインもあれば、ミリタリー寄りのムートンのようなものもあり、ヴィンテージの影響が強いという。MBは、動物保護のためにリアルファーは使えないとしていた業界が、トレンドになると皆が使い出す(フェイクを使うところも増えてはいるが)ことについて、「節操のない業界だと我ながら思う」とも述べている。

人気の背景としてMBは、クラシック路線の中でもクワイエットラグジュアリーのような、やりすぎない上品なラグジュアリーが求められている点を挙げる。そのため、部分使いのボアやムートンが特に人気だという。この項目では特定のファスト商品は挙げず、ヴィンテージで探すと比較的安く手に入るとすすめている。

20:57

7. ミュール:スニーカーから革靴へ移る途中の答え

7つ目はミュールで、春夏から続いており、早いブランドは昨年から出している。プラダやバレンシアガのように、かかとを踏んで履けるタイプが非常に多いという。

MBの説明では、スニーカーのトレンドが落ち着き、スニーカーを履いてきた人が革靴を取り入れ始めている。しかしスニーカーに比べると革靴は履き心地が劣るため、もっと軽く簡単に履ける革靴が求められる。その答えがミュールだという。スリッポン感覚で履けて、革靴の履きにくさがなく、スニーカーより上品でフォーマルに見える。バレンシアガはJ.M.ウエストンとコラボして本格的な靴をミュール型にし、プラダは軽いローファーをミュール型にしている。ザ・ロウも手がけているという。

代替としてMBが意外とおすすめだと言うのはビルケンシュトックのミュールである。2万7,500円で安くはないが、形がきれいで風合いも良い。今のバレルやワイドのパンツに合うボリューム感があり、素材も安っぽくなく、身長も多少盛れるという。夏のサンダルの印象が強いブランドが「いつの間にこんなものを作っていたのか」と驚いたそうで、人気で在庫が減っているらしいとも話している。手軽さを優先するなら、ZARAが約1万円のレザーミュールローファーを出しており、大抵1つは良いものがあるだろうとする。より本格的な作りで高見えさせたいならビルケンシュトックまで出すのがよい、というのがMBの比較だ。

23:07

8. 赤:クラシックと喧嘩しない差し色

8つ目は色で、今年は「パワーレッド」とも呼ばれる赤が多いとMBは言う。アウター、パンツ、インナー、帽子、バッグまで、さまざまなブランドが赤を出している。MBは、赤はクラシックなスタイリングのレトロ感を活かしたまま差し色にできる色だと考えている。ヴィンテージデニムの中でもクラシックなテーラードの中でも映える。パープルはモダンな印象になるが、赤にはラルフ・ローレンのようなレトロアメリカンの印象があり、クラシックとぶつからない。黒や白に偏りがちなクラシックの中で、差し色として選ばれたのが赤だという見立てである。MBの自社ブランドも、強く意識したわけではないが自然と赤が増えているそうだ。

すすめているのは、ユニクロUの「ダブルフェイスクルーネックセーター」(4,990円、MBは赤のXLを気に入っている)と「ブラッシュドコットンシャツ」(4,990円)の赤である。どちらも少しくすみをかけてあり、原色より扱いやすい赤になっている点を評価している。

24:44

9. ネクタイ:アクセサリーとしてのフォーマル

9つ目はネクタイである。AMI、ルイ・ヴィトン、sacai、セリーヌ、ダブレットなど多くのブランドがネクタイを使ったスタイリングを提案しているとMBは言う。正面から見せる使い方もあるが、ネクタイを締めた上にニットやブルゾンを重ね、首元のアクセントにする例も多い。今年はストールなどの巻き物が売れていて、ネクタイはストール感覚で少しフォーマルに見せたいときに使われているという。デニムシャツにネクタイを締めてジャケットを羽織るなど、クラシックでフォーマルな印象をアクセサリー的に加える使い方が強いとMBは説明する。

コツとしてMBが挙げるのは、まず同色で合わせることだ。黒シャツに黒ネクタイでモードに仕上げる、ネイビーのアウターにネイビーのネクタイを合わせる、といった方法である。ネクタイは浮くと違和感や気取った印象が出るので、どこかから色を拾うと失敗しにくいという。おすすめはユニクロのシルクネクタイ(2,990円)で、この価格帯では素材感が際立って良いとしている。

26:04

10. レトロフレームのメガネ:世界恐慌と宝飾デザイナー

10番目はレトロなフレームのメガネである。ゼニアやドリス・ヴァン・ノッテンなどが新モデルを出しているが、モダンなデザインより、1930〜40年代のような古いメタルフレーム、特にツーブリッジやオクタゴンが人気だとMBは言う。

ここでMBは歴史の話をしている。MBによれば、1930年代の世界恐慌の後にメガネのデザインで良いものが一気に出てきた。不況で宝飾品が売れなくなり、宝飾品のデザイナーがメガネ業界へ移ったためだという。メタルフレームは宝飾品と同じ金属加工の技術で作れるうえ、メガネは実用品なので宝飾品より売れた。その結果、優秀なデザイナーの参入で良いデザインが増えた、というのがMBの解釈である。

おすすめはA.D.S.R.の「CEDRIC」(2万5,300円)。A.D.S.R.は手頃な価格で良いものを作っているとMBは評価する。ツーブリッジは大きいフレームだと目立ちすぎて難しいが、これは小ぶりで華奢なため今っぽく合わせやすいという。古臭く見えるのではと思うかもしれないが、繊細なメタルフレームをシンプルなスタイリングに合わせると一気に今っぽくなるとMBは話す。

27:56

11. ローファーとレトロスニーカー

11番目はローファーとレトロスニーカーだ。「今さら言われなくても」と思うかもしれないが、プラダ、バレンシアガ、ザ・ロウなど、挙げればきりがないほど多くのブランドが出しているとMBは言う。ここでMBが言うレトロスニーカーは、ジャーマントレーナーなどのぺたんこのスニーカーのことである。厚底のプラットフォームスニーカーが行き渡ったため、その反動でフラットなモデルが人気になっているという説明だ。

GUからは「コインローファーCL」(2,990円)と「ナイロンコンビネーションフラットソールスニーカーST」(2,990円)を挙げている。スニーカーは特徴的な配色のものもあるので、オールブラックのほうが扱いやすいだろうが、形が非常に良いとしている。

28:51

12. トライアングルスカーフ:クワイエットラグジュアリーの必須品

最後はトライアングルスカーフである。クラシックな装いの中で品のあるスカーフが好まれるようになり、レディースでエルメスなどのイメージがある三角のスカーフが人気だとMBは言う。ネクタイのように細く使うことも、ぐるぐる巻いてスヌードのように使うこともできる。日本のブランドでもBED J.W. FORDやレインメーカーなどが出している。

ユニクロの「スフレヤーントライアングルスカーフ」(1,990円)はレディース商品だが、メンズが使っても問題ないとMBは言う。ジャケットやコートの上にふわっと巻いて少し垂らすとエレガントで、普通のストールより動きがあってエアリーに見えるという。クワイエットラグジュアリーな雰囲気を作るなら今年は必須だというのがMBの評価である。H&Mグループの上位ブランドであるCOSのトライアングルスカーフ(6,500円)もすすめている。

MBは、紹介したアイテムを活用してトレンドを今っぽく取り入れてほしいと呼びかけて動画を締めくくっている。