ゴミを価値に変える「サステナブル・キャピタリズム」 長坂真護が語る、スラムへの再投資とアメリカでの挑戦
PIVOT 公式チャンネルガーナのスラム街で集めた廃電子機器を素材に作品をつくる美術家・長坂真護は、アートの売上をスラムへ再投資する仕組みを「サステナブル・キャピタリズム」と名付けている。この対談で長坂は、その仕組みが経済的にも成り立つことを語り、拠点をアメリカへ移す理由を説明した。最後に掲げた目標は、ゴミがなくなってガーナの作品をつくれなくなることである。
文化・環境・経済の三角形
長坂の定義では、サステナブル・キャピタリズムは「持続可能な資本主義」である。利益だけを追うのではない。競争しながらお金を稼ぎ、同時に地球環境や人権の問題を解決する。そうした資本主義があり得るのではないかという問いを突き詰めた概念だという。
長坂によれば、覚えることは3つだけだ。資本主義のなかでモノやサービスを提供するとき、そこに「文化の提供」「環境への貢献」「経済への寄与」の3つが関わる状況をつくる。この三角形を持続させる、という意味である。
長坂は自作の「真実の湖」で説明した。作品をつくり、人を呼んで個展を開くことが文化の提供になる。素材を集めるために実際にスラムを掃除し、スラムのゴミそのものを作品に貼り付けるので、スラムがきれいになる。これが環境への貢献だ。作品の収益はスラムに再投資される。作品が売れるほどスラムに雇用が生まれ、環境もよくなる。文化を発信しながらゴミが減り、雇用と経済が回る。長坂はこれを「すごいシンプルな構造」だと言う。
売上の95%を再投資する
還元の割合を聞かれ、長坂は具体的な数字を出した。アートの売上は年間8億円ほどで、作家としての報酬は5%だけと公表している。残る95%は、納税を経たうえで、スラムでの事業や、スラムのために設けたスタジオ(このアトリエ)の運営費に充てているという。投資額は「1億とか2億じゃない」規模だと長坂は話す。
最初の還元は、ガーナを題材にした初めてのシリーズが1500万円で売れたときだった。長坂はこの全額を、現地で運営する無料の学校の50年分の教育費に充てると決めた。学校に通っていない子どもが親のそばにいると親が働きにくい。そこで寺子屋のような小さな学校で子どもを預かっており、現在は230人が通う。最初のお金はこの学校のほか、ガスマスクの購入などにも使ったという。
半分が亡くなった集合写真
ガスマスクが必要なのは、廃電子機器を燃やすときに有害な煙が出るからだ。長坂自身も何度も体調を崩したという。2017年に初めて現地へ行ったとき、45人ほどのスラムの仲間と集合写真を撮った。そのうち半分ほどがすでに亡くなっていると長坂は語る。最初にできた友人も先月亡くなった。
長坂は42歳で、日本で同世代の写真を見返しても半分が亡くなっていることはない、と話す。現地の人の多くは労働中にガスを吸って亡くなっており、「ちょっと守ってやれたんじゃないか」という悔しさがあるという。
原点は32歳のときに初めて見たスラムの光景だ。地平線の手前まで電子機器のゴミの原っぱが続いていた。長坂はその場に立ち尽くし、座り込んだ。「見ちゃいけないもの」を見た、資本主義のもう一つの顔を見た、という感覚だったという。
その後、長坂は皮肉を込めた反体制的な作品をつくり、これまでにおそらく50億円ほどを売ってきたと話す。資本主義が生んだ副産物であるゴミが、支援してくれる富裕層によって数字に変わる。長坂はこの仕組みを、資本主義に対する自分なりの「ハッキング」だと表現した。
価格はどう決まるのか
これまでで最も高く売れた作品は3億円で、ガーナ素材ではない「月」のシリーズだった。ガーナ素材の作品では2億円ほどが最高だという。
価格の決まり方について、長坂は需要と供給で説明した。年間に制作できる作品はおよそ500点前後で、これまで数千点をコレクターに届けてきた。その500点を求める人が供給より多ければ、値段を上げざるを得ない。アメリカ進出などで市場が広がっても500点という絶対数は変わらないので、価格に転嫁されていく。加えて、アーティストとして段階的に「覚醒」していくことも価格の推移に表れると長坂は話す。
長坂は、現代アーティストの評価についても自分の見方を示した。プライマリー(最初の販売)ではなく、セカンダリー、つまりオークションに出てはじめて認められたことになる、と言う人がいる。長坂はそうは思わないという。その基準でいえば自分は「全然デビューしていない」。自分の作品がセカンダリー市場で流通したことは一度もない。株と同じで短期で売る人も長期で持つ人もいるが、自分のコレクターは圧倒的に売る気がない、と長坂は述べた。
リサイクル工場からプロサッカーまで
再投資の先は学校だけではない。長坂が挙げた現地事業は、リサイクル工場、ギャラリー、モリンガ農園、コーヒー、タイル工場、電気自動車、そしてプロサッカーチームである。
サッカーチームは、スラムの地域オールド・ファダマにちなむ名前で、スラムの運動神経のいい若者を選手として支援している。かつて彼らは、家電やガラスの破片が散らばる地面を裸足で走り、空気の抜けたボールを蹴りながら「俺たちプロになるんだ」と言っていた。長坂たちはその若者たちを組織し、チームを運営する会社をつくり、コーチをつけた。いまは人工芝の上で、スポンサーとして支給したスパイクを履いて練習している。リーグでの位置は日本でいえばJFLほどで、前回は7位くらいだった。目標は、日本のJ1にあたるガーナのプレミアリーグへの昇格だという。
長坂がサッカーやEVのような事業を始めた狙いは、地域のイメージを変えることにある。スラムのあるアグボグブロシーで育った子どもたちは、なぜこんな土地で育ったのかとどこかで思っている。ガーナ人のタクシー運転手に行き先を告げても、行きたくないと断られる。リサイクル工場のような事業だけでなく、最先端の技術やスポーツのように夢のあるものに投資して、地元を「かっこいい」と思える状態をつくりたいという。
1万人雇用の目標と、まだ1%という現状
現地の反応を聞かれ、長坂は数字で答えた。目標は1万人の雇用だが、現在の雇用は100人ほどだ。だから幸せそうにしているのは1%の人だけだという。うらやましがる人もいる。一方で、関わりはじめて10年近くになり、現地のチーフたちも、個人ではなく地域を変えようとしているのだと理解してくれるようになったと話す。
アーティストとしては、「月」の作品をもとにした立体作品「ムーンタワー」をスラムに建てるなど、地元にも文化を提供している。長坂は、測るべきは顧客満足度ではなく「スラム満足度」のようなものだと述べた。
原価1万円の作品が1500万円で売れた理由
サステナブル・キャピタリズムは最初から構想していた概念ではなく、やってきたことに後から名前をつけたものだという。きっかけは「真実の湖」が1500万円で売れたことだった。それまで100万円の作品すら売れなかったアーティストが、1日の個展で1500万円の作品を売った。長坂は、この現象について考えた。
自分が覚醒して天才になったのか。絵が劇的にうまくなったのか。それとも別の何かが動いたのか。長坂が出した答えは、自分の技術は単なるきっかけにすぎず、ガーナのエネルギーが作品に乗って輝いて見えた、というものだった。ここに、価値にレバレッジをかける方法を見つけたと長坂は言う。
長坂によれば、「真実の湖」の原価は1万円ほどだ。同じ作品が、実は秋葉原で買った中古家電を貼り付けたもので、物語もAIで作ったものだったら、1500万円で買う人はいない。それは詐欺であり、価値は見いだされない。長坂は、サステナブルな取り組みと、資本にレバレッジがかかる資本主義の仕組みをかけ合わせたことが原点だと述べた。別の実験をしていてマイクロ波で物が温まることを見つけた発明家のような、偶然の発見に近かったという。
コロナ禍の日本で売れた理由についての仮説
長坂のデビューはアメリカで、2019年の個展「Still A "BLACK" STAR」だった。ハリウッド映画化も決まった。しかしコロナ禍で活動の場は日本に移った。精神性の強い、しかも日本では伝わりにくい黒人文化を扱った作品が売れるのか、長坂は不安だったという。ところが実際には、長坂本人も会社もコロナ禍で大きく成長した。
映画の制作費はクラウドファンディング「CAMPFIRE」で募り、数百人から3000万円を集めて映画部門の1位になった。出資したのは日本の人たちだった。その後も全国の百貨店や上野の森美術館、地方の美術館で展示を重ね、延べ数万人を動員したという。
長坂は、なぜこれが日本で起きたのかを考え続けた。最近たどり着いた仮説として、長坂は日本人の宗教観を挙げる。日本人は自分を無宗教だと言うが、長坂はそうではないと考えはじめている。一神教の信者が神を信仰するのとは違い、日本には八百万の神という考え方がある。祖母から「ご飯には神様がいる」と教わって育つように、あらゆるものに精神的な因果関係があると叩き込まれている。だからこそ特定の何かを信仰していないと言うのではないか。その感覚があるから、ガーナのような一見無関係な世界の出来事も身近に感じられたのではないか、と長坂は推測する。
長坂はこの数年で日本全国で3000点の作品を売ったという。年間400〜500点を描き、そのほとんどが売れる。一般的な画家が年に20点ほどしか描かないことを考えると、これほど需要が回るのは「不可能」なことで、何か大きな理由がなければ説明がつかないと長坂は話す。
自分の手で描くことへのこだわり
作品はすべて自分の手で仕上げているのかと聞かれ、長坂は「もちろん」と答えた。版画も出していない。背景をアシスタントに塗ってもらうことはあるという。
長坂は、制作スタイルの優劣を論じているわけではない。奈良美智のようにアトリエで一人で描く作家像は美しい。村上隆のように自分は指揮をとってファクトリーを動かす、というあり方もある。スタジオジブリのように大勢で良い作品をつくる場もあれば、一人で漫画を描く世界もある。どちらでもいいと長坂は言う。そのうえで、スラムの状況を見た一人の「代弁者」として、自分で筆を握ることにこだわった10年だったと振り返った。体も壊して大変だったが、職人のような感覚でやっているという。
「パクられるほど地球がきれいになる」
一人で回しているからこの仕組みが成り立つのではないか。他のアーティストが同じことを始めたら、買い手が分散してしまうのではないか。聞き手がそう問うと、長坂は、それは本にも書いていると答えた。サステナブル・キャピタリズムは、誰かに真似されるほど地球がきれいになる仕組みだという。他のアーティストがこの方法で作品を売り、経済・環境・文化を巻き込む仕組みが広がれば、地球が喜び、人権の問題が解消に向かう。長坂はこれを「究極のパクっていい概念」と呼び、だから惜しみなく本に書いたと話す。ただし絵の描き方を真似されるのは嫌だと笑い、真似していいのはコンセプトだと付け加えた。若い起業家にも、この名のもとで起業してほしいという。
金融機関の格付けが示したこと
長坂はアーティストであると同時に、ガーナと日本で会社を経営する起業家でもある。長坂によれば、CRDという、企業を格付けする金融関係の機関がある。長坂の会社が分類されるのは、ギャラリーや楽器店などを含む「その他小売業」の区分で、そこで5万4000社中1位、評価はAだったという。これはガーナとは関係なく、日本の企業としての評価である。
金融機関はこうした指標を見てお金を貸す。だからこの評価は、サステナブル・キャピタリズムが実行可能だという証明になった、と長坂は考えている。サステナブルというと、お金を稼がないことが美徳のように思われがちだ。しかし長坂は、ちゃんと稼ぎ、環境をよくし、雇用を生み、美術館での個展で文化面も広げたうえで、この数年で同業種の1位になったことを「一つの事実」として示した。この事例を英語で発信し、アメリカに伝えるつもりだという。
なぜアメリカなのか
長坂は今年9月からアメリカへ移住する。日本の大きなスタジオは残したまま、観光ビザではなく研究員向けのJ-1ビザを取得し、スタンフォード大学で研究員として活動する。サステナブル・キャピタリズムの理論を本にまとめ、研究し、発表するという。
理由の一つは市場規模だ。長坂の会社は、実はほとんど成長していないという。売上は毎年8億円前後で推移している。調べてみると、日本のアート市場は1000億円規模とされ、一つの上場企業の売上より小さい。長坂の会社はそのおよそ1%を占めている。一方、アメリカのGDPは日本の8〜9倍なのに、アート市場の流通額は46倍あるという。
長坂は大谷翔平を例に挙げた。160キロの速球を投げても、日本での年俸はおそらく10億円ほどだった。それがアメリカで100億円規模の選手になったのは、世界一の才能があるのはもちろんだが、彼が年俸を動かしたのではなく、アメリカの市場が動かしたのだと長坂は言う。自分の技術がいきなり上がるわけではないので、場所を変えるしかない。長坂は今回の渡米を、1万人雇用に向けた「最後のチャレンジ」と位置づけている。師となるスタンフォード大学の筒井教授にサステナブル・キャピタリズムを説明したところ、その試合はスタンフォードでやろうと言ってもらえた。そこからアメリカを意識するようになったという。
ただし、長坂は楽観していない。誰でもアメリカに行けば年俸何十億円のメジャーリーガーになれるわけではない。資本主義の中心に近づくほど、一つ間違えれば弾き飛ばされる。日本で売れただけの無名のアーティストを、アメリカの現代アートのシーンがすぐに受け入れるほど甘くはないと長坂は言う。だからこそ、これまでの実績を信頼の糧にして、5年、10年かかっても自分の真理を貫きたい。チームは連れて行かず、一人で行くという。
対抗ではなく「ハイブリッド」として
聞き手は、現在のアメリカの政権は環境問題やEVへの投資に消極的だと指摘した。長坂は、自分の提案は対案ではなく「ハイブリッド案」だと答えた。お金を稼いで地球をよくし、空気中の二酸化炭素を減らして空気の質をよくすることに、怒る人は誰もいない。それは生命体として当然のことであり、アメリカの政策の信条ともぶつからない、と長坂は考えている。強い資本主義で戦いながら地球もきれいにする生き方は、スーパーヒーローを好むアメリカ人にも受け入れられるのではないかという。
長坂によれば、アメリカは海外からアーティストを受け入れて現代アートを大きくしてきた。可能性のある人間がアメリカを訪れて経済を刺激することに、悪いことは一つもない。研究員として行くので表立ったビジネスは一切しないが、絵を描くことは基本的人権として認められている。絵を描き、自分の考えた概念を聴衆に発表し、その設計図に心を動かされた起業家が多く生まれればいい。長坂はこれを「三方よし」の思想だと述べ、自分はアメリカンドリームを信じて行くのだと話した。
ゴミが消え、作品をつくれなくなる日
最後に聞き手は、この考え方が広がってゴミがなくなれば作品がつくれなくなるのではないか、と問うた。長坂は「その通り」と認めた。リサイクルが進んでスラムの問題が解決し、ガーナシリーズを描かなくてよくなる時こそが究極のゴールだという。そうなったら自分はノーベル賞を取っているだろう、と笑った。
画家が発信したことでスラムがなくなり、ゴミの問題が解決できれば、作品は美術館で語り継がれる。長坂自身は、ゴミにまみれたアーティストという立場からも、お金という概念からも卒業できる。そして本当の審美眼を持ったアーティストの生き方に戻れる、と長坂は語った。美術は「美しい術」と書く。混沌とし、汚れきった社会の上で、その術で何を描けるのか。それが次の目標になるのではないかという。ガーナシリーズが描けなくなることは、長坂にとって「めちゃくちゃ嬉しいゴール」だという。
サステナブル・キャピタリズム、この概念はどういうものなのか。文化の提供、環境への貢献、経済への寄与。3つのバランスを計算して組み込んだ流れっていうのがサステナブル・キャピタリズムです。
ガーナのエネルギーっていうのが作品に乗って、それが輝いて見えます。もし秋葉原で作った家電のアーティストだったら、今までの数字、売れてたか。絶対売れてないって誰でも分かるんですよ。ここに大きなサステナブル・キャピタリズムと、資本とレバレッジがかかる資本主義の仕組みってものを掛け合わせて、ハイブリッドしていたっていうのが原点なので。
アーティストでありながら、ガーナでいうと起業家、会社を回してる。CRDっていう、金融機関が会社に格付けをする機関があるんですよ。5万4000社中1位なんですよ。サステナブル・キャピタリズムは実行可能性があったっていう証明になったんですよ、1つ。
アメリカにっていうところは、何か特別な思いがありますか?
うん。
改めまして、今回はサステナブル・キャピタリズムをテーマにお話を伺います。アーティストの長坂真護さんです。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
サステナブル・キャピタリズム。今、作品をいろいろ見せていただきましたけれども、改めてこの概念はどういうものなのか、一度お話しいただけますか?
サステナブル・キャピタリズムっていうのは、ただ単なる利益の追求ではなくて、持続可能な資本主義、持続可能な競争原理主義みたいな。競争しながらお金を稼いで、地球や人権や、そういった問題を解決できる資本主義が世の中に存在するんじゃないかってことを突き詰めたコンセプトですね。
じゃあ、僕のアートで説明します。
お願いします。
覚えることは3つだけです。すごく簡単です。
サステナブル・キャピタリズムで覚えること3つ。
3つのコンセプトからできてます。資本主義の世の中にある物や事やサービスを提供する時に、3つのことが関与してるっていう状況を作る。1つが文化の提供。もう1つが環境への貢献。最後が経済への寄与。カルチャー、エコノミー、エコロジーっていうような、3つのトライアングルをサステインさせるって意味なんですけど。
僕の場合、「真実の湖」っていう作品があります。この作品を作り上げて、人を呼んで個展をします。文化の提供。まさに今見てることが文化の提供です。文化の提供をした瞬間に、僕、実際掃除してます。スラム、そのものを実際貼り付けてます。スラムが綺麗になります。環境への配慮してます。
そこで得られた収益をスラムに再投資します。売れれば売れるほどスラムに雇用が生まれたり、環境が良くなったりして、文化の発信をしながらゴミも減る、雇用も、経済。この3つのバランスを計算して組み込んだ流れっていうのがサステナブル・キャピタリズムって、すごいシンプルな構造です。
じゃあ、アートでの収益をガーナに、その捨てられていたゴミ、拾ってきたゴミ、まさにそれを使って作った後での収益を戻す、還元するっていうイメージ。
そう。
どのくらいの割合で戻してるんですか?
よく聞かれるんですけど、僕自身、アートのセールス、年間8億円ぐらいあるんですけど、5%だけ作家としての報酬っていうのを発表してます。納税っていうプロセスがあるんで、95%っていかないんですけど、納税して残ったお金をスラムや、もちろんこのアトリエもスラムのために作られてるスタジオなので、そういった運営費に充てて再投資してると。ものすごい金額ですよ。1億とか2億じゃない、そんな世界じゃないぐらい投資してます。
最初に作品を作って還元した時はいくらぐらいっていうか、最初にガーナに投資したのっていくらぐらいだった?
最初に売れたのが1500万だったんですよ。ガーナ初シリーズ。それはちっちゃい、今、無料の学校をやってるんですけど、それに50年分の教育費として全部使おうと決めました。未就学の子供たち、親の手元にいると仕事がしづらいので、うちのちっちゃい寺子屋みたいな学校に預けて。230名いるんですけど、それに今使ってますね、最初のお金っていうのは。それでガスマスク買ったりとか、いろんなことします。
ガスマスクね。やっぱり燃やす時に有害なものが出る。煙を吸ってると病気になりやすかったりするんですか?
僕も何回も病気になってるし、初めて2017年に行った時の写真をみんなで撮ったスラムの子で、その半分の人、死んでます。4、5人で撮ったんですけど、半分の人、逝っちゃってます。僕の、一応初めてできた友達、プレイグっていう子いるんですけど、もう先月死んじゃって。グループ写真で撮った写真の半分の人、死んでる写真あります?
ないです。
僕もないんですよね。
まだおいくつでしたっけ、今?
僕42です。
ですよね。写真撮ったのだって。
2017年撮った写真のうち、僕ゾッとしました。もう半分亡くなってるじゃん、友達って。そんなことないなと思うんですよ、本当に。
ないですね。
やっぱり労働中に死んでますから、みんな。ガスとか吸って。ちょっと守ってやれたんじゃないかなって、すごい悔しい思いもあるんですけど。
その状況を改善したいという思いでやってらっしゃる。
だから32歳のあの日、初めてスラムを見て、あの時、立ち尽くして、座り込んだんですよね。地平線の一歩手前までスラム、電子機器の大海原みたいな感じだったんですけど、見ちゃいけないもの見ちゃったなって。資本主義のもう1つの顔を見たな、みたいな気分だったかもしれない。
皮肉なアンチテーゼで作品を作って、今まで50億ぐらい多分売ってきたんで、お金を富裕層の方々、応援してくれる方々に。奇しくも僕たちが作り上げた資本主義の産物が、ゴミが数字に変わるって仕組みを作ったので、資本主義に対する自分なりのハッキングというか、そんな思いはあった。
今までで一番高く売れたものって、いくらで売れたんですか?
3億円ですね。
3億円。シリーズですか?
いや、インスタレーションで、月っていうシリーズが3億円で。ガーナ素材を使ったので一番高く売れたのは2億円ぐらいですかね。
金額は設定するんですか? それとも買う方が決めるみたいな。
僕らって、今までに数千点、コレクターに作品を送り続けてきて、僕が毎年作れる作品って大体500点前後なんです。その500のパイを取り合う。取り合うって言ったらちょっと横柄だな。買い求めてくださる人たちがいるので、要は需要より多ければ値段は上げなきゃいけないですし。
僕は物理的に怪我したりとか、あとアメリカ行くとかで、そのマーケットが広がっていくってなると、相対的に500って数が、絶対値が変わらないので、相対的に価格に転嫁していかないと、というのと。あとは自分が段階的に覚醒していくと、アーティストとして、だんだん、だんだんみたいな感じで推移していく。
でもさっき、「真護さんって現代アーティストですか?」と言われた問いに対しては、現代アーティストの指標を測る物差しってないけれども、例えば現代アーティストってプライマリーの価格じゃなくて、セカンダリー、つまりオークションに出たアーティストが認められたってことなんだよっていう人もいるんですけど、僕そうじゃないと思うんだけど。そういう意味では僕、全然デビューしてないんですよ。セカンダリーで僕の作品、流通したこと1回もないし。
それを買った方が、やっぱりその価値を持って、持っててくださる。
出されてない。その可能性が高い。だから長期的に株を保有する人もいれば、短期的に売っちゃう人もいるけど、圧倒的に僕のコレクターの人たちは売る気がない。そういう現象が起こってる。
そこで得たお金をガーナに再投資してるわけですけれども、今までガーナでどんなことをされてきたんですか? さっき学校を作るっていうのがありましたね。マスクを送る。
今、事業でいうと、リサイクル工場、ギャラリー、あっちでギャラリー、モリンガ農園、コーヒー、タイル工場、電気自動車。あとプロサッカーやってるんですよ。
チームを作るってこと?
はい。MAGOオールドファダマスターズっていう、スラムの運動神経、サッカー選手を支援して、プロリーグに入れて試合させて。それをやることによって、そこのスラムの子たちに仕事、給料払って。
もちろんコートも全部、昔なんて裸で、家電とかガラスとか割れた大地で、サッカーの空気抜けたボール蹴って、「俺たちプロになるんだ」って言ってた子たちを僕らが組織化して、サッカー会社を経営する会社を作って、コーチをつけて。今、人工芝で、僕らがスポンサーとか出したら、ピカピカのスパイクを履いて。まだJFLぐらいの立ち位置なんですけど、前回7位ぐらいだったかな。J1目指して、日本で、プレミアリーグ目指して今やってるって。
ガーナの中の。
そう、プレミアリーグがあって、J1ですね、日本でいう。
Jリーグ。そこを目指してやっている。
やってます。
やっぱりスラムにいる子たちに限定してというか。
一応そうです。スラムのオールドファダマっていう地域なので、アグボグブロシーっていう場所が。地元がかっこいいってイメージをつけたり。それは内外的にそうで、アグボグブロシーの内側にいる子たち、住んでる子たちも、「アグボグブロシーって、なんで俺こんな土地で育ったんだろう」ってどっかで思ってるし。
ガーナ人にも、タクシーの運転手とかに「アグボグブロシー行きたい」って言ったら嫌だって言うんですよ。「なんであんなとこ行かなきゃいけない」って。そういうのないですか? そういうイメージ。でもそのイメージを払拭するために、かっこいいもの、例えば電気自動車とか最先端の技術、サッカーもそうですけど、リサイクル工場とかそんな事業だけじゃなくて、もっと夢があるような事業に投資していこうっていうので、サッカーとかそういった事業を始めていった。
実際にそこにいらっしゃる方の反応はどうなんですか?
本当、物理的に1万人雇用を目指していて、今100名なんですよ。だから1%の人は幸せそうです。
なるほど。
でも羨ましいっていう人もいるし。ただやっぱり現地のチーフとかも、僕たちも足掛け10年ぐらいになりますんで、すごい理解し始めてくれて、本当に口だけじゃなくて地域を変えようとしてやってくれてるんだって、意識はし始められてるので。
僕はアーティストとしてスラムに、さっきの月の作品を模したムーンタワーっていう立体作品を作ったりして、地元に文化の提供って、公共をしてるので、顧客満足度じゃなくてスラム満足度みたいなのを測れっていう。結構みんな僕らの活動を知ってると思います。
文化でお金を回すっていうのを、元々その概念を考えてたわけではなくて、やっていることに後から名前をつけたっておっしゃってましたけれど。
そうですね。1500万で「真実の湖」が当時売れて、今まで100万でも売れなかったアーティストが、一夜にして、1日の個展で1500万の作品が売れたっていう現象について、自分で考えたんですよ。自分が覚醒して天才になったのか、絵が劇的にうまくなったのか、そうじゃない何かが動いたのかって考えた時に。
自分の技術がそれを操作したわけじゃなくて、それは単なるきっかけにしか過ぎなくて、このガーナのエネルギーっていうのが作品に乗って、それが輝いて見えたんだってことに気づいて。サステナブル・キャピタリズムって相対性理論って言ってるんですけど、レバレッジをかける方法を見つけたんですよ。
「真実の湖」の原価って1万円ですよ。1500万で売れたものの原価1万円ですよ。それがなんで1500万に見えたのか。それは例えば、さっき散々撮ってもらったEASの作品が、実は全部そこの秋葉原の中古を買ってきて貼って、AIで作ったストーリーを、ただスクリプトの中で上げてるだけであったら、1500万で買いたいですか? 買わないでしょ。
もう詐欺野郎じゃないですか。そこに価値って見いだされないんですよ。もし秋葉原で作った家電のアーティストだったら、今までの数字、売れてたか。絶対売れてないって誰でも分かるんですよ。ここに大きなサステナブル・キャピタリズムと、資本とレバレッジがかかる資本主義の仕組みってものを掛け合わせて、ハイブリッドしていたっていうのが原点なので。
よくあるじゃないですか。発明家が全然違う実験していて、マイクロウェーブで物が温まるのが見つかったみたいな。そういったものに近かったです。
その絵の売り先って、日本って概念的なものにお金を払うっていうのが弱いような気はするんですけれども、売り先はやっぱり日本だったんですか?
僕、最初のデビューは「スティル・ア・ブラックスター」って、このデビューはアメリカだったんですよ。2019年、大々的にやったんです。それでハリウッド映画も決まったんですよ。でもその後コロナで、世の中が塞ぎ込まれて、日本で活動しなきゃいけなくなって。
まさに佐藤さんがおっしゃる、日本で精神的な、しかも黒人文化、めちゃくちゃ分かりづらいブラックカルチャーを作品にしたものが、支持されるのかなって。でも蓋を開けたらというか、僕もそうだし会社も、このコロナでめちゃくちゃ成長したんですよ。
クラウドファンディングでハリウッド映画の制作費集めて、その当時CAMPFIREっていうクラウドファンディングのサービスで映画部門1位取ったんですよ。3000万集めて。数百名。
現地の、そのストーリーを映画にですか?
そうです。日本人が出したんですよ。お金出したんですよ。その後も全国の百貨店とかでエキシビションして、上野の森美術館とか地元のミュージアムとかでも個展をさせてもらって、延べ数万人動員して。なんでこんな現象が日本で起きたんだろうって、僕すっごい考えたんですよ。これ持論ですよ。
最近行き着いた答えは、日本って無宗教だったり、精神的な依存がないような表現するじゃないですか。僕、そうじゃないんじゃないかなと思い始めてて。例えばスラムのムスリムの神にせよ、キリストにせよ、一神教っていう神様がいて、それを信者として信仰する。でも日本って、全ての物や事象に神様がいるみたいな。
八百万の神。
そう。母親に、おばあちゃんに、ご飯の中に3人の神様いるよとか教わって生きてて。無宗教じゃないですよ。全てのものに愛とか因果関係、精神的なものが、因果関係があるって叩き込まれてるからこそ、何も信仰してないって言うんですよ。
多分それがあって、だからこそガーナとか、全く一見関係ない世界に見えても、手に近いようなものの事象に感じたんじゃないかな。僕、最近すごい思う。じゃないと説明つかないですよ。こんなに日本全国で、僕3000点、絵売ったんですよ、この数年で。不可能ですよ、画家で。年間、僕400、500点描いてて、ほとんど売れちゃうから描いてるんですよ。そんなこと、絵描かない、20点しか作家って描かないのに、需要が回ることないんですよ。
それ、やっぱり1個1個、ご自身の手で仕上げるんですか?
もちろん。
誰かにやってもらうとかでは。
悪い顔してる。
してません。なるほど。数が足りなかったら、資本主義の世界に生きてると、やっぱり数が多い方が売れていくんじゃないかなとか、もっとお金稼ぎたいとかないのかなとか思っちゃったんですけど、そういうことない。
まだ全然、版画とかも出してませんし。アシスタントに背景塗ってもらったりとかしてます。ここに見えてるもの、全部描いてますよ。
失礼しました。
でも別に、1人で描く作家の像が美しいっていう美徳って、僕もちろんあるし、奈良さんとかそういう現代アーティストも、1人でアトリエで描いてかっこいいなって思うし。一方、村上さんとかファクトリーワークで、「俺が絵を描くわけじゃなくて、俺は指揮してファクトリーを動かしてるんだ」っていうのも。ジブリだって、みんなの制作チームがあるからいい作品できるし。でも1人の漫画家が漫画描く世界も美しいし、別にどっちでもいいと思うんです。
ただ今の自分は、あの光景を見た1人の代弁者として、自分が筆を握っていくってことにすごくこだわりを持った10年だったなっては思っていて。だからこそ体も壊したし大変だったんだけど、そういう職人気質的な感覚はあって、やってますと。
売る時に、日本よりアメリカの方が高く売れたりとかするの?
全然、僕はアメリカまだほとんどできてないので、何回か個展しました。実は今年の9月からアメリカに引っ越すんですよ。
もう拠点移しちゃうんですか?
そうです。実はこのでかいスタジオを残して、僕は。
ここ残したまま。
はい。しっかりビザも取って、引っ越しを。アメリカの観光ビザじゃないですよ。J1ビザっていう研究員のビザを取得して。
研究員っていうことは、勉強しに行くってことですか?
そうですね。サステナブル・キャピタリズムの理論を本にして、研究したり発表したりっていうのを、リサーチャーとして、研究員としてやってきます。
ある意味、今は真護さんが1人でやっているからこそ、そのサステナブル・キャピタリズムが回っているのかもしれないですけども、その理論を他のアーティストの方とかも使って、同じことをし始めたら、真護さんの市場が。そういうことはないですか? 買ってくれる人も、他にも同じ概念があったら、じゃあこっちにしようかなとか、選べてしまう感じになったら、真護さんにとっては損じゃないかって。
僕、本にも確か書いてあるんだけど、サステナブル・キャピタリズムの思想っていうのは、誰かにパクられればパクられるほど地球が綺麗になる仕組みなんですよね。誰かがこの仕組みで、他のアーティストが真似して絵売ってくれて、こういうコミュニティの派生の仕方とか、経済、環境、文化、全てを取り巻くような仕組みでブレイクしてくれたら地球が喜ぶんで、人権がクリアになるんで、いいんです。
だから究極のパクっていい概念なんです。だからこそ惜しみなく本に書いて、こうやってくださいっていうことを伝えてる。
なるほど。では同じようなことを目指す人がいても、ライバルというよりも。
ウェルカムです。僕の描き方真似したら、それは嫌だけど、絵がね。全然そのコンセプトを真似するっていうのは、全然いいことですから。ぜひPIVOTを見てる企業、若き起業家、ぜひサステナブル・キャピタリズムの名の下に起業してくれたら嬉しいなと思います。
じゃあ真護さんは、アーティストでありながら、ガーナでいうと起業家、会社を回してる方ということです。
はい。一応CRDっていう、金融機関が会社に格付けをする機関があるんですよ。帝国データバンクみたいな金融版があって。僕らの会社ってその他小売業、ギャラリーとか楽器店とか、それに分類されるんですけど、5万4000社中1位なんですよ。評価がAで。
日本のっていう。
日本の。別にサステナブルと関係ないですよ。団体で、その他小売、1位。だから金融機関はその指標を見てお金貸しますから、僕らに。サステナブル・キャピタリズムは実行可能性があったっていう証明になったんですよ、1つ。
お金を稼がないのが美徳みたいな。サステナブルって、どうしてもそういうイメージありますけど。
そうじゃなくて、ちゃんとお金も稼いで、環境も良くして雇用も生んで、自分はミュージアムで個展をしたりとか、文化面も拡大していって。それでその他小売業ですよ、日本のギャラリーとか含めて1位ですよ。この数年でやってのけたっていうのは1つの事実であって、そういう事象を英語版にしてアメリカに伝えるっていう。
アメリカにっていうところは、何か特別な思いがあるんですか?
そうですね。GDPが9倍、8倍違うんですよね、日本と比べて。僕、やっぱりもっともっとスラムなくしたい。もっともっとサステナブルな環境を作るために、もっと大規模なことをやりたいってなった時に、実は僕の会社ってほとんどもう成長してないんですよ。毎年8億円前後をずっと行ったり来たりして。
そこ調べた時に、日本のアートマーケットって1000億円市場って言われていて、どっかの上場企業の一社より少ないんですよ。びっくりするんですけど、そのうちの1%弱、僕の会社が占めて、100分の1ぐらいを僕の会社が占めてるわけですよ。そう考えた時に、アメリカって日本のアートマーケットの46倍なんですよ、市場の流通額が。GDPは8倍なのにアートマーケット46倍ですよ。
例えば大谷翔平が160キロの速球を投げて日本で活躍しても、彼の年俸って多分10億だったと思うんですね。それ、日本の野球史の歴史を見ると100億ないですから。でもなんで大谷翔平がアメリカで100億のピッチャーになったかっていうと、彼のもちろん才能、世界一のずば抜けた才能もあるけれども、彼が操作したんじゃなくて、アメリカの市場が操作したんですよ。
だから自分自身も、自分自身の技術がいきなり160キロのボール投げられるようにならないので、1600キロくらいのスピードになるわけじゃないので、場所を変えるしかない。そして1万人雇用に向けた最後のチャレンジを、アメリカのスタンフォード大学で研究員やるんですけど、そこでやっていくんだっていうのを。僕にとってのプラットフォームですよ。彼のスタジアムじゃないですけど。
スタンフォード大学の、僕の師匠となる筒井教授に、サステナブル・キャピタリズムをプレゼンした時に、「その試合、アメリカのスタンフォードでやろう」って言ってくれて。そこからアメリカっていうのを意識するようになった。
いいもの、価値のあるものにお金をポーンと払う印象がすごいあって、アメリカは。アートに限らずですけど。多分すごいことになるかもしれない。
そう。今のうちに買っといてください。高い高いって言ってる間に。
そうですね。
そんな簡単なことじゃないですよ。誰でも行ったら、みんなが年俸何十億のメジャーリーガーになれるのかっていったら全然違くて、資本主義の中枢に行けば行くほど、1つでも間違ったとしたら弾き飛ばされますよ。もっともっと吸引力が違うので。
その世界の中で、たかが日本で売れた無名のアーティストが、アメリカの現代アートのシーンにチャレンジするって、明日、明後日、来年、みんな受け入れてくれると思いますか? そんな甘くない。だからこそ、自分を信じて、自分のやってきたことを信頼の糧として、1年、2年、3年、4年、5年、10年かかってでも、自分の真理を貫くっていうのを画家としてやりたいなって思って。だからチーム連れていかず1人です。
アメリカファーストの資本主義に、サステナブル・キャピタリズムがどう対等に。要は理由は1つですから。お金稼いで地球良くして誰が怒るんだって。お金稼いで空気の二酸化炭素を減らして、空気の質を良くして、怒る人なんて誰もいない。それは僕たち生命体だから。
っていうところは、別にアメリカの政策の資本主義と変わらないので、僕はあくまでも代替案の提案ではなくて、ハイブリッド案ですね。アメリカみたいに強い資本主義で戦って、地球も綺麗にした。かっこいいスーパーヒーロー、大好きじゃないですか。
スーパーヒーロー大好きですね。
そういう生き方って良くないって。全然対抗する気なんて一切ない。
でも今の政権、特に環境問題とかって全然ないものになっているとかいう中でも、環境の、EVとかも含めてかもしれないですけど、投資するみたいなことにすごく消極的な政権ではあるけれども、ゴミがなくなるとか、確かに目に見えて絶対良くなっているっていうところは、何も言えないかもしれないですね。
だってアメリカって、やっぱりアーティストを外から受け入れて、今の現代アートも大きくなったと思うし。その中で僕は、才能ある人間って自分で言うのおかしいですけど、才能の可能性のある人間がアメリカに訪れて、アメリカの経済を刺激するって、何1つ悪いことしてないし。
最初は研究員として行くので、表立ったビジネスはもちろん一切しないですけれども、アートを描くことは基本的人権の上では認められてますので、絵を描いて。そして自分が考えたサステナブル・キャピタリズムの概念を聴衆の皆様に発表して。
それでアメリカがもっと活気づけば、もっと魅力的な国になれば、その反応が環境問題、文化、全てに関わってくるので、三方よし、誰にも悪いことないっていう思想なので。その設計図を、ブループリントを引いた上で、アメリカの人たちの心が動いて、たくさんの起業家が生まれてくれればいいと思うんですよ。
全然アンチでも何でもないっていうか、むしろ僕らもアメリカっていう、世界に夢を、アメリカンドリームを信じていくわけですから、世界から。
そのサステナブル・キャピタリズムが逆に広がって、ゴミがなくなったら作品が作れなくなるのではないかと。最終的に行き着くところ、どのように考えてるんですか?
もうその通りで、僕のガーナシリーズは、リサイクルが進んでスラムが解決して、もう描かなくていいってなった時が究極のゴールです。だからそうなった瞬間に、多分僕はノーベル賞取ってるので。おそらくね、スラム。
確かに世界中からなくなったらそうですね。
絵描きが発信したことが、スラムをなくしたりゴミを解決することにリーチできれば。その作品はミュージアムに飾られてるし、僕は僕で、あの時誓った、ゴミを使った、ゴミにまみれたアーティストっていう世界から卒業して。
そしてお金っていう概念からも卒業して、本当の審美眼を持ったアーティストの生き方に戻れるというか。美術って美しいって書くわけですよ。その術で何を描けるかですよ、この混沌とした汚れ切った社会の上で。それが次の自分の目標になるんじゃないかと思う。だからゴミが解決して、ガーナのシリーズもう描けませんは、自分にとってはめちゃくちゃ嬉しいゴールっていうか、目標ですね。
ありがとうございます。じゃあアメリカでこの概念を実際形にして、広めていただけたら。
頑張ります。
頑張ってください。
ぜひまた遊びに来てください。
ありがとうございます。ぜひ行かせていただきます。そうですね。
出るように説得して。
お金出るように。そうですね。ちょっと資本主義だな。頑張って考えます。ありがとうございます。ぜひ新しいチャレンジ、応援します。よろしくお願いします。ありがとうございます。
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