2027年のミニマムタックス改正で株式売却益の税率は30%へ 相川聡志氏が語る「2026年中の出国」という選択
M&A BANK2027年1月から、個人向けのミニマムタックス(極めて高い所得に対する負担の適正化措置)が大きく改正される。M&Aで自社株を売却する経営者にとって最大の利点だった分離課税は、一定額を超える部分について所得税30%の課税に変わる。M&A BANKのMCでシンガポール在住の島袋直樹氏が、日本・シンガポール・バンコクで会計事務所を運営する公認会計士・税理士の相川聡志氏をシンガポールで訪ね、改正の中身と、今から何ができるのかを聞いた。相川氏の立場ははっきりしている。改正はすでに確定しており、海外移住を考えるなら2026年中に出国すべきだというものだ。
改正の中身:閾値は3.3億円から1.65億円へ、税率は22.5%から30%へ
島袋氏は冒頭で改正の要点を整理する。株式を売却したときの所得税は、分離課税によってこれまで約15%(住民税を合わせて約20%)だった。現行のミニマムタックスでは、3.3億円を超える部分に22.5%の所得税がかかる。2027年からはこの22.5%が30%になり、しかも基準額が3.3億円から1.65億円に下がる。1億6500万円を超える部分に30%の所得税がかかることになる。
相川氏は、多くの人がこの改正を知らなさすぎると指摘する。2027年1月1日以降の分離課税の所得は、場合によっては15%ではなく30%で課税される。株式譲渡で分離課税を選ぶことを目標にしてきた人も、30%まで負担が上がる可能性がある。相川氏はこれを「確定事項」だと明言した。
島袋氏は今年までとの差を強調する。現行制度なら、たとえば5億円で会社を売っても、22.5%がかかるのは3.3億円を超えたわずかな部分だけだった。来年からは基準が1.6億円台まで下がり、それを超える部分すべてに30%がかかる。相川氏も、税負担はかなり大きくなると認めた。
不動産売却にも及ぶ「ダブルパンチ」
相川氏によれば、影響は株式の譲渡にとどまらず、不動産の売却にも及ぶ。富裕層は株式だけでなく不動産も多く持っている。たとえば東京・港区では、2億円で買った物件がわずか2年で4億円、5億円に値上がりしている例がある。こうした不動産を売るとき、本来なら長期譲渡所得として所得税は15%で済むところ、改正後はそれが使えず30%で課税されると相川氏は説明する。
このため来年からは、30%の課税で大きな税金を払うことになった事例が出てくると相川氏は見ている。そしてこれは、移住するかどうかに関係なく、日本の居住者全員に適用される課税だと念を押した。
なぜ反対の声もなく通ったのか
島袋氏は、経営者の間で署名活動のような動きがあったはずだが、どうなったのかと尋ねた。相川氏によれば、現行のミニマムタックスは2025年から始まっている。新しい仕組みを作る際にはヒアリングなどいろいろな動きがあったが、今回の改正はほとんど反対の声もないまま通ったという。
国として富裕層を作らない方針なのかという島袋氏の問いに、相川氏は、国がそう言っているわけではないと断ったうえで、政策は資本主義社会の方向には向いていないと答えた。富が一部に集中するのを防ぐという、資本主義とは逆の方向だという評価である。
相川氏はさらに、いま起きている現象を挙げる。ミニマムタックスの強化を前に、事業を売却する経営者が増えている。その多くは中小企業だ。売却先でのM&Aが成功すればよいが、これまで中小企業で雇用を担ってきた経営者たちが頑張る気持ちを失い、中小企業そのものが減っている。相川氏は、これは日本全体の国富にとって確実にマイナスだと述べた。
30%という数字に理念はない
なぜ15%が22.5%になったのか。島袋氏の質問に対し、相川氏は、所得税の最高税率45%の少なくとも半分は負担してほしいという、ざっくりした計算だと説明した。45の半分が22.5である。
では30%の根拠は何か。相川氏によれば、30%にすることで税のあるべき姿を示すような理念はなく、単純に区切りのよい数字に上げただけだという。島袋氏は、22.5%と総合課税の最高税率45%の中間を取ったのではないかと推測した。相川氏はその見方を受けて、今後30%が35%になったり、一定額以上は分離課税をやめてすべて総合課税の45%にしたりすることもありうると述べた。日本人がこれまで当然のように使ってきた分離課税が、将来なくなるかもしれない出来事だったという見立てである。島袋氏は、これでは起業やスタートアップをしたくなくなるのではないかと応じた。
日本は「二重課税ありあり」の国
相川氏は視点を変え、日本は何度でも税金をかける二重課税の国だと指摘する。たとえば上場株を売って売却益が出れば、まず所得税を払う。その税引き後の現金をそのまま相続すれば、今度は相続税がかかる。
あまり知られていない例として、相川氏は非上場会社からの配当を挙げる。日本の居住者が非上場会社から受け取る配当は、分離課税ではなくすべて総合課税になる。配当の原資は、会社が法人税を払った後に積み上げた利益剰余金であり、国に対してはすでに税を納めている。それでも受け取った個人には総合課税がかかる。相川氏の計算では、会社で100を稼ぎ、法人税で35を払うと65が残る。その65を配当すると半分ほどが所得税で消えるため、オーナーの手元に残るのは35程度にすぎない。相川氏はこれを「日本の税金のマジック」と呼んだ。
なぜそこまで取るのか、財政が逼迫しているのかという島袋氏の問いに、相川氏は、使い道が多すぎる、日本は政府が大きすぎるのでもっと減らせばいいと答えた。
島袋氏はさらに、売却後も負担は続くと指摘する。売却で手にした現金を運用すれば、その運用益にも同じように高い税率がかかる。売却時に15%、あるいはミニマムタックスで30%を払い、その後の運用益にもずっと30%がかかれば、資金はなかなか増えない。だからこそシンガポールやタイ、マレーシアなどへの移住を考える人が出てくるという流れである。
出国税にも改正の影響が及ぶ
相川氏によれば、今年は海外に出る人が非常に多い。その理由の一つは、ミニマムタックスの改正が出国時の課税にも影響するからだ。
日本には国外転出時課税制度、いわゆる出国税がある。1億円以上の有価証券を持って出国する場合、実際には売却していなくても売却したものとみなし、含み益に課税する仕組みだ。このみなし売却益にも分離課税の15%に加えてミニマムタックスが関係してくる。2026年中に出国すれば30%の課税はかからないが、2027年に出国すると30%のミニマムタックスがかかる人が出てくる。そのため相川氏の事務所でも、2026年中に出国しようと急いで移住する顧客が多いという。
島袋氏が、今年中に会社を売れなくても出られるのかと確認すると、相川氏は、みなし譲渡の扱いで出国できるので、いずれ海外に出るなら税金の低いいまのうちに出たほうがいいと答えた。
M&Aの条件がまだ揃っていないほうが出国に向く
相川氏は、逆説的な点も指摘する。M&Aの条件がまだ揃っていない人のほうが、出国には適しているというのだ。M&Aで株価がすでに決まっている場合、その価格を時価として出国税を払わなければならない。一方、ディールがまだ進んでいなければ、所得税法上の時価に算定し直すだけで出国でき、評価額は低くなる。そのため、まだディールが成立していなくても今年中に出国するという人がかなり多いという。
島袋氏はこれを受けて、とにかく今年中に出ることが重要で、売却自体は2年後でもいい、むしろそのくらいのほうがちょうどいいかもしれないと整理した。相川氏も「とりあえず今年中に出ることが重要」と同意した。
残り3カ月でシンガポールは間に合うか
収録時点は2026年10月で、年内は残り3カ月しかない。島袋氏は、これからビザを取り、家を探すのはかなりハードルが高いのではないかと尋ねた。
相川氏の答えは、シンガポールで法人を作りビザを取ることは、すべて順調に進めばぎりぎり間に合うが、勧めはしないというものだ。どこかで手続きが止まってしまう恐れがあるからだという。
ビザについては、シンガポールではEP(就労ビザ)が取れないという噂があるが、相川氏はそれを否定する。月額給与を2万2500シンガポールドル以上に設定すれば、ほぼ問題なく取れるという。島袋氏は、COMPASSという審査制度ができ、学歴や職歴などの条件があると聞くが、中卒や高卒の人でも取れるのかと重ねて尋ねた。相川氏は取れると答える。2万2500シンガポールドルという給与水準なら、COMPASSの学歴などの審査を飛ばせるからだ。島袋氏の換算では、これは日本円で月250万円ほどの給与を、シンガポールで立てた自分の会社から受け取る設定にするということになる。この場合の所得税について、相川氏は年収が約26万シンガポールドルになり、累進税率なので実効税率は18%程度、16%程度で済むかもしれないと見積もった。
島袋氏は、最初にやりたい事業がなくても法人を作れるのかとも尋ねた。相川氏によれば、シンガポール法人は事業目的を2つまで定款に入れられる。特にやることがなければ、コンサルティングなど自分がいま手がけている事業を入れればよい。設立は、日本にいたまま進めて最短で1週間ほど、シンガポールに来れば1日で完了する。そのあと銀行口座の開設とEPの申請を並行して進めるよう、相川氏は顧客に勧めているという。
確実性を取るならタイの「お金で買えるビザ」
それでも相川氏は、10月1日時点からスタートする今年については慎重だ。これまでの肌感覚では間に合うと思うが、税務上の居住者・非居住者の判定を考えると、間に合わなかった場合の結果は最悪になる。シンガポールへの期待は分かるが、確実に年内移住したい人には、お金で買えるタイのビザを勧めているという。
それがタイランドプリビレッジで、相川氏の事務所でも取り扱っている。反社会的勢力の排除などの審査はあるが、基本的には料金を払えば1カ月ほどで取れるという。最も安いもので5年300万円程度、1年あたり60万円で、シンガポール法人を設立して維持する費用よりも安いと相川氏は説明した。
申し込みの期限について、相川氏は年末に近づくほど混むと注意する。日本に限らず多くの国の課税年度が12月で区切られるため、12月はかなり混雑する。安全圏は遅くとも10月いっぱい、11月に入っても間に合うとは思うが、そうなると日本を出る側の手続きが間に合わなくなるので、自分の生活環境を踏まえて判断してほしいと述べた。
非居住者になると配当課税は55%から20%に
島袋氏が「みんな海外に行こう」と呼びかけると、相川氏は、海外に出ることでかなり救われると応じ、先の非上場会社の配当の話に戻った。日本の居住者であれば、非上場会社からの配当は総合課税となり、所得税45%と住民税10%で最大55%がかかる。これが非居住者になれば20%の分離課税で済むという。
「事業譲渡類似株式」の課税と香港の活用
相川氏は、M&Aを予定している人が改正前に出国する場合の流れを説明した。出国時には、現行の22.5%を前提にミニマムタックスを考慮した出国税を計算し、納税するか納税猶予を選ぶ。この時点では評価額が低い。しかし本人の最終的な目的は、その後に企業価値を大きく上乗せして売ることにある。
ここで問題になるのが、事業譲渡類似株式の課税である。日本の会社の株式を25%以上保有し、保有期間が6カ月以上ある場合、非居住者になってからの売却でも、その売却益には原則として日本で課税される。ただし、移住先が香港のように事業譲渡類似株式の課税がない国であれば、出国後に上乗せされた価値の部分には税金がかからず、出国時の小さな税負担だけで済むと相川氏は説明する。
一方で、香港に住むのは嫌だという人もいる。その場合の方法として相川氏が挙げたのは、出国の間際に香港法人を作り、日本法人の株式をその香港法人に譲渡するというものだ。納税猶予を選んでいた場合でも、評価額は出国時と同じなので新たな売却益は生じず、猶予が切れて出国税を納めるだけになる。本人は別の国に住んでいてよく、日本法人の株は香港法人が持つ状態になる。
実際にディールが成立する段階では、日香租税条約によって事業譲渡類似株式の売却課税が生じないという規定を適用する必要がある。相川氏は、これを条約の濫用と言われないために、香港法人をきちんと動かしておくべきだと強調した。売却が決まったら、自ら香港に移住する、スタッフを雇うなどして香港法人に実態を持たせ、そのアクティブな法人が株式を譲渡すれば、上乗せ部分の課税はなくなるという。
税金を抑えることは経営者の使命か
こうした話をすると「税金逃れだ」と言う人が一部にいる。相川氏はそうした見方を「本当に島国だ」と評した。グローバル企業や大企業は当然のようにタックスストラテジーを組んでいる。Googleなどは、ロイヤリティをどの国で集めるか、アジアの統括拠点をシンガポールに置くか香港に置くかを考えている。相川氏は、事業を営むうえで国際税務をきちんと考え、手元の現金を賢く残して次の事業に再投資できる状態を作る時代になっていると述べた。
相川氏の論理は次のとおりだ。税金は会社にとって費用の一つである。株式会社は営利企業であり、会社法や旧商法にもあるように利益を追求しなければならない。利益剰余金は税引き後の金額なのだから、税金を抑えようとするのは当然のことだ。日本は自由主義の西側諸国、資本主義国の側にいるのだから、資本が貯まる行動をとるべきだという。
ただし相川氏は、脱税や法律違反はもちろん駄目だと線を引く。租税条約は国と国が話し合った結果の約束であり、それを使うことは脱税でも後ろめたいことでもない。資本主義社会で営利企業である株式会社を率いる以上、お金を貯めていくのは経営者としての使命だと相川氏は述べ、島袋氏も「使命ですね」と同意した。
島袋氏は最後に、2026年は残りわずかだが、M&Aを考えている人は相川氏に相談してほしいと呼びかけた。自身も海外で事業をしている立場から、これをきっかけに海外で事業をするのは大いにありだと述べ、海外に出る人が増えて現地のコミュニティも広がっていると話して対談を締めくくった。
これはもう確定事項です。確定です。確定です。いや、その3.3億円のバーがぐっと下がって1.6億円。しかも超えた分が30%なんすか、これ。
だから100稼いでも、オーナーの手元に来るのって35ぐらいしかないんですよ。
いや、僕、中卒なんです。いや、僕、高卒なんです。いや、僕、そんなFランなんでっていう人でも取れるんすか? 取れます。納税猶予を選んだとしても、そこで法人を作りますと。
僕はそれ、解釈が、本当、島国だなと思ってて。みんな海外に行こう。いや、本当に。海外に行くことでだいぶ救われるんですよ。
はい、皆さんこんにちは。今、シンガポールでとある場所に向かってるんですけれども、皆さん、いよいよですよ。2027年1月から、個人向けのミニマムタックス、大幅に改定でございます。
株式売却した時の最大限の魅力だった分離課税ですね。税率が約20%だったものが、この2026年1月からミニマムタックスが導入されて、確か3.3億円以上は22%、所得税ですね。あとプラス住民税が5%かかるっていうふうに改定されて、なんと来年からそこの22.5が30%なんです。しかもそれが3.3億円が控除じゃなくて1.65億円、1億6500万を超える分に関しては30%の所得税がかかるということでございます。
その話を、国際税務に詳しい、日本とシンガポール、そしてタイ、バンコクで事務所をやられてる税理士、そして公認会計士の相川先生に、色々話を聞いていきたいなと思ってます。どうすればいいの? 今M&Aを考えてる人、いや、考えてない人、何ができるのかっていうところを、ちょっと聞いていきたいなと思ってますよ。
今から行くところはデンプシーヒルっていって、シンガポールでいうと、オーチャードっていわれるセントラルな場所、その隣というかですね、フットサルコートとか、最近はピックルコート、そしておしゃれなカフェ、アパレルショップが集まっているエリアですね。皆さん、シンガポールに来たらぜひ寄ってください。フットサルコート、キッズちゃんたちが今やってますね。そこに、ここにほら、ピックルコート。はい、着きました。デンプシーヒル、やってきました。この後、相川先生と合流したいと思います。
これ、どういうことが今、この2027年1月から起こるのかっていう、会社を売却したい人、知ってそうで知らない? てか知らない。もう間に合わないかもしれないけど、詳しく教えてくださいよ。
大事件としては、みんな知らなさすぎなのがミニマムタックス課税。2027年から所得税が改正されてですね、2027年の1月1日以降の、いわゆる分離課税に関しては、場合によっては15%ではなく30%課税されるようになる。そうすると、M&A BANKさんとかだと、M&Aで株式を譲渡しますと。株式譲渡で低税率の方、いわゆる分離税を選ぶということを目標にされていた方がいるかもしれないですけども、実はそれによって30%まで上がってしまう可能性があるので、これは非常に要注意な改正が行われています。これはもう確定事項です。
しかもこれは悲しいことに、株式の譲渡だけじゃなくて不動産もそうなんですね。富裕層の方々っていうのは株式譲渡もそうですけども、不動産もたくさん持たれてると思うので。不動産、ここ近年たくさん上がってますよね。特に東京の港区とかだったら、ついこの間に2億円で買った不動産が、たった2年間で4億だとか5億に上がってるっていうふうになるので、そうするとその不動産の売却だとかも、長期譲渡とか15%まで所得税が下がりますから、その長期譲渡所得が使えなくて30%課税になるというふうなので、ダブルパンチです。
結果的に30%課税ですごい税金がかかりましたよっていう事例が来年から出てくるので、これは移住する、移住しないに関係なく、来年から日本国民全員、日本居住者全員に行われる課税です。
これ、だから売却組が全員影響あるかというと、今年までは3.3億円ぐらいであれば、5億円ぐらいの売却であれば、3.3億からはみ出た分が22.5%だから、ちょっとだけだよ。これが2026年、今年までなんだけど、来年からは、その3.3億円のバーがぐっと下がって1.6億円。超えた分が30%なんすか、これ? いや、かなりこれは税負担が大きい。
これって、経営者界隈で署名活動みたいなのがあったと思うんですよ。あれ、どうなったんですか?
それはですね、一番最初、このミニマムタックス税って、2025年から現行のやつは始まってるんですね。現行のやつは3.3億円を超えた部分は15%じゃなくて22.5%ですよ。これが始まる時は色々あったんですね。新しくそういう仕組みが出来上がるので、色々ヒアリングだとかもあったんですけども、今回の改正にあたってはほとんど無風で通過したと。
政策としても富裕層を作りませんっていう感じなんですかね。国としては富裕層を作りませんとは言ってないですけども、政策は資本主義社会に向かってはいないですね。確実にこれは、みんなのいわゆる富が一部分に集中することを防ぐ、資本主義とは真逆の方向。
今、面白いことが起きてるのは、今回このミニマムタックス課税が出来上がるっていうことなので、どんどんと事業を売却していってるんですね。事業を売却していくということは、中小企業、特に大体中小企業ですから、中小企業でいわゆるM&Aでどこかに、それが成功するM&Aであればいいですけれども、今までその中小企業で雇用を抱えてくれていた層たちが頑張って、従業員と思っていた人たちの心もそいでいくっていう形になって、今どんどんと中小企業が減っていってるっていう現状ですから、これは確実に日本全体の国富からすると、マイナス方向であることは間違いない。
そもそもなんですけど、なんで元々は所得税、分離税分は15%、あと0.何%、復興税だったけど、ざっくり15%だったとします。それが22.5%、この7.5%上がったっていうのは何か理由あるんですか?
これは所得税のマックスが45%ですね。少なくとも45%の半分は負担してほしい。もう本当にざっくりした計算で、45の半分が22.5なんですよ。
でもそれが今回30に上がるじゃないですか。ってことは、その30はどういうロジックで30? 別にこの30%にすることで、こういうふうにいわゆる税金があるべきだっていうような理念はないですね。単純に仕切りをきれいに30%に上げただけ。
こういうことはないですか? 22.5から総合課税の45%じゃないですか。はい。そこの間を取った。そうするとどうなんだ?
いや、この先30%が35%、もしくはもう一定の金額以上は分離課税なしですと。もう全部総合課税です、45%に行きますってことはありうるっていうことですよ。恐ろしいぞ。なので、今まで我々日本人は分離課税、分離税って言ってたけれども、この先、分離課税がなくなるかもしれないような出来事であったと。
そうなったらもう、起業とかスタートアップっていうものを、もうしたくなくないですか?
ちょっと視点を変えると、日本ってすごく変わっているというか、二重課税ありありの国なんですね。何回でも税金をかけちゃうっていう国。例えば上場会社の株、あるじゃないですか。上場会社の株を売却しました。売却益が出ました。税金、一回所得税を払いますよね。売却益で税金を払った後のお金が残っていますと。じゃあ今度それを相続しますと、キャッシュのまんま。そうするとまた相続税がかかるんですよ。税金を払って、またそれに対してさらに相続税も取られるし。
あとは、知られてないのが、日本の会社、非上場会社、上場してない会社からの配当金は全部総合課税なんです。あ、そうなんですか。分離課税じゃないです。ということは、日本居住者で非上場会社から配当金を取りますよね。自分が儲けた。でもその配当金っていうのは、元々会社で頑張って汗水垂らして働いて貯めた利益剰余金を、もちろん法人税を払った後ですよ、それを渡すわけだから、もう税金払い済みじゃないか、国に対して。なのに日本はそれをもらったら総合課税なんですよ。
ということは、100、会社で稼ぎました。35、法人税を払いました。65残りました。65を配当したら、65の半分は所得税でなくなるから、100稼いでもオーナーの手元に来るのって35ぐらいしかないんですよ。これが日本の税金のマジックですね。
なんでそんなに取るんすか? そんなに財政逼迫してるんすかね? 財政というか、使い道が多すぎる。日本の場合、政府が大きすぎる。もっともっと減らせばいい。
これ、ちなみに売却するタイミングだけじゃなくて、売却した後も結構地獄だなと思って。だって売却して、じゃあお金を運用しようと思った時に、運用して得られる利益に対しても同じように税率が上がるわけですよね。売却してキャッシュが手元に入りました。15%、もしくはさっきのミニマムタックスで30%かかりました。それを運用しました。運用しても今度ずっとミニマムタックス課税が、この後ずっと30%かかって、全然お金が貯まらないんですね。
それこそシンガポールとかタックスヘイブンとか、タイもそうだし、マレーシアもそうかも。基本的にちょっと日本を出ようっていう人は。
もう今年は本当に海外の出国者が多い。このミニマムタックス税、先ほど日本居住者も含めて全員に該当するって言いましたけども、これ、出国する時にも影響があるんですね。どういうことでした? 海外に出る時に影響がある。
海外に出る時っていうのは、1億円以上の有価証券を保有してる場合、その未実現利益に対して課税がされると。いわゆる出国税、国外転出時課税制度というものがあります。持ってる有価証券を売却していなくても、出国する時に売却したのと同じですよと。いわゆるみなし売却益として税金を納めないといけないんですね。
それが、いわゆる分離税の15%だったものが、ミニマムタックス税も入ってくるので、2026年中に出ればさっきの30%がかからなかったのが、2027年に売却すると30%のミニマムタックス課税で、ばんとやられる方が出てくる。なので急いで皆さん、2026年中に出国だってことで、弊社の方もかなり今、移住をされてるという状態ですね。
それ、だから年内に売れなくても。そうです。これはみなし譲渡で外に出られるので、いずれ外に出るんであれば、税金の低い今のうちに出た方がいいということで。逆にいうと、M&Aの条件がそろってない方が出国には適している。なぜかっていうと、もうM&Aの時価がついてしまってると時価で出国税を払わなければいけないんですけども、まだディールがそんなに進んでませんっていう状態であれば、所得税価額の時価に直すんですけども、いわゆる純資産に改めるだけで出られるので、価額が低い。なので、今まだディールが成立してなくても、今のうちに出国だっていう方がかなり多い。
なるほど。とりあえず出ることが重要。とりあえず今年中に出ることが重要。なるほどね。そしたら確かに別に2年後でもいいっすよね。逆に2年後ぐらいの方がちょうどいいかもしれないですね。今、純資産をちょっとぐっと圧縮というか、その分、海外でも挑戦すればいいと思うんで。
これって、でも今からだと、今これ10月じゃないですか。3ヶ月しかなくて、例えばシンガポールだったら、ここからビザを取って家を探してっていうのは、現実的に多分結構かなりハードルが高いなと思って。かなり高いですね。どうすればいいですか?
シンガポールはもう残り3ヶ月ですから、3ヶ月で法人を作ってビザを作ってっていうのは、ストレートに行けばなんとかぎりぎり行けます。なんとか行けるけれども、お勧めはしない。なぜかというと、どこかでスタックしちゃうから。シンガポールって、今、色々な巷の噂だとEPが取れない、ビザが取れないっていう噂がありますけども、そんなことありません。月額の給料を2万2500シンガポールドル以上で設定してくれれば、ビザはほぼほぼ無風で取れます。
でもそんなこと言っても、シンガポールのEPっていう起業家ビザ、あるじゃないですか。こっちで立ち上げて、COMPASSっていう仕組みができて、確か学歴があって、職歴があって、家族がこっちとか、色々条件があったようだけど、いや、僕、中卒なんです。いや、僕、高卒なんです。いや、僕、そんなFランなんでっていう人でも取れるんすか?
取れます。なぜかというと、さっきの2万2500シンガポールドルっていうのは、COMPASS制度をかっ飛ばすことができるので、もうCOMPASSの学歴だとかの審査なしになります。
2万2000の給料ってことは、今、日本円でいうと250万円、月250万円ぐらいの給料を、シンガポールで立てた会社から自分が受け取る設定をするだけってことですよね。なので、所得税がこっちだとどれくらいなんですか?
年間で約26万シンガポールドルぐらいになるのですけども、多分、実効税率18%ぐらいじゃないかなと。シンガポールのこういう階段税率で上がっていくので、18%ぐらいか16%ぐらいで済むかなとは思いますね。
それって、僕も最初そうだったんですけど、こっちに来てみてやりたい事業がたくさんあるけど、とりあえず会社を作って立ち上げるじゃないですか。最初にやりたい事業がなくても、こっちで法人を作れるんですか?
作れます。シンガポール法人は目的を2つ定款に入れられるんですけども、やることがあまりなかったら、とりあえずコンサルだとか、色々な何でもいいから、とりあえず自分のされてる事業を入れて、法人を設立すればいいだけで。最短は日本にいて、シンガポールに来なくても大体1週間ぐらいで出来上がっちゃいます。でもシンガポールに来てもらえれば、大体1日あれば法人セットアップは完了する。そこから今度、銀行口座の開設とEPの申請を同時で進めると。
これ、今、うちのお客さんとかは同時並行で進めることをお勧めしてるんだけれども、今2026年の10月1日ですから、ここからやって、我々としても今までの肌感覚では間に合うと思うけれども、やっぱりこれ、税務上の居住、非居住ってことも踏まえると、間に合わないと最悪なことがあるので。シンガポールに行きたいのは分かるけれども、確実に移住できるんだったら、お金で買える居住ビザはタイにあるので。
うちの方でも売ってますから、そのタイランドプリビレッジというお金で買えるビザは、お金さえ払えば1ヶ月でビザが取れますので。一応、反社会的勢力は排除するだとか色々あるんですけども、基本的に無風で取れますから、年内に確実に移住したい方はそちらをお勧めしてます。
そのタイの方、お金を払っていくらぐらいですか? 一番安いやつで5年で300万円ぐらいです。ああ、まあまあ安いっすね。はい。1年あたり60万円なので、シンガポール法人を設立して法人の費用を払うよりは、タイランドプリビレッジを使った方が安い。なるほど。それ、デッドラインっていつぐらいなんですか?
年末になればなるほど、日本人だけじゃなくて他の国も大体所得税って12月なので、12月はかなり混むので、遅くとも10月いっぱいぐらいじゃないかなと、安全圏は。多分11月に入っても間に合うと思うんですけども、ただそうすると今度、日本側を出るっていう作業の方が間に合わなくなってくると思うので、そこはご自身の今の生活環境も踏まえて、考慮いただければな。
じゃあ、そのサポート、相川先生がやってくれるんですよね。はい。うちの方でいたしますんで。みんな海外に行こう。いや、本当に。海外に行くことでだいぶ救われるんですよ。
さっきお話しした所得税の話で、日本の非上場会社からの配当金は総合課税になっちゃいますよって話、ありましたよね。総合課税になっちゃいますよっていうのが、非居住者になっちゃえば、日本の非上場会社からの配当金って、これ20%の分離課税で済むんですよ。日本にいたら45%、住民税10%、だから55%課税されるのが、非居住者になっちゃうと55%じゃなくて20%で済むので。
冒頭の方のミニマムタックス課税の話に戻ってくると、M&Aを考えてます。海外に出ますと。今回、ミニマムタックス課税が上がる前に出ますと。そうすると、一応その時に出国税の計算を行う。出国税はミニマムタックス課税を考慮し、今の現状の22.5%ってところで考慮して出ますと。ここで一応、納税をする、もしくは納税猶予するっていうのを選べるんですけども、出ますと。
でもこれっていうのは、評価が低い時にしてるわけですよね。皆さんの最終目的は、ここから先、ばんって乗っけるわけですよ。ここの売却をどうするかで、これは住む国によって話が変わってくる。これは事業譲渡類似株式の課税って話なんですけれども、日本の会社の25%以上を保有していて、6ヶ月以上の保有期間がある場合は、日本でその日本の会社の株式の譲渡を納税しないといけないっていう仕組みがあるんですよ。
さっきの出国する時に出国税を払いましたと。ここからバリューが乗っかりましたと。非居住者で売却益ができても、ここの部分の売却益は原則、売却益に対して日本で課税が行われるんだけれども、移住先を香港だとか、その事業譲渡類似株式の課税のない国に行けば、ここは税金がかからないので、出国した時のこの小さい税金だけで移住することができる。そうすると、香港に行かなきゃいけないの? 香港は嫌だよっていう方もいらっしゃるんですね。やっぱりリスク。
でもそれはどうしたらいいかと。出国した時に、いわゆる出国税が決まります。この時に納税猶予、もしくは納税を選ぶんですけども、納税猶予を選んだとしても、そこで香港法人を作りますと。香港法人を作って、その香港法人に株を譲渡しますと。出国して間際に。
そうすると評価額って一緒なので、ここではさっきのここの額の売却がないので、出国した時の納税猶予が切れて、出国税を納めるだけになるんですけども、それで香港法人に移しますと。それで自分は他の国にいていいわけです。もう譲渡は香港法人に完了してるので、香港法人が日本法人の株を持ってる状態になってる。
じゃあこれが、いざディールが成立したってなった場合、どうすればいいかっていうと、香港法人があるのは香港なんで、香港と日本の租税条約で、先ほどのこの上のところの事業譲渡類似株式の売却課税がないですよっていうところを使うためには、租税条約をいわゆる援用しないといけないと。これを濫用と言われないために、香港法人をきちんと動かしておいた方がいいので、売却になりますよっていった時は、自らも香港に移住するだとか、スタッフを雇うなどして、この香港法人を実態のある状態にして、このアクティブな香港法人で株式譲渡を行えば、このアッパーのところの税はなくなる。
こういう話をすると、税金逃れだとか言う人が一部いるじゃないですか。僕はそれ、解釈が、本当に島国だなと思ってて。なぜかというと、グローバル企業とか大手っていうのは、タックスストラテジーを組むじゃないですか。Googleとか、例えばロイヤリティはどこの国で集めるかとか、アジアのヘッドクォーターはシンガポールなのか香港なのかみたいな考え。今の時代、どっちかというと事業をやっていく上では、その国際税務をちゃんと考えて、賢く手残り現金を残して、次の事業をやりたい時に再投資できる状況を作るっていう時代になってるわけですね。
税金も一つの費用ですから、会社にとってみると。株式会社は営利企業なんですね。元々会社法だとか元々の商法にもうたってるように、利益を追求しないといけないわけですよ。その利益の追求、つまり利益剰余金っていうのは税金を払った後だから、税金を低くするっていうのは、これはもう当然のことで。日本は自由主義の西側諸国についてるわけですから、資本主義諸国ですよね。ということは、資本がどんどん貯まるような行動をしていくべきなんですよ。
だから税金を低く抑えるっていうことは、別に何もやましいことは。もちろん脱税だとか法律に違反することは駄目ですよ。国と国の間で話し合った結果、そういう約束になってるわけで、これは別に脱税だとか、いわゆる何か後ろめたいことをやってるわけでも全くないですから。なのでそこは、逆にいうと経営者であれば、資本主義の社会で営利企業である株式会社を引っ張ってる以上、どんどんお金を貯めていくっていうのは、これは使命だとは思う。経営者として。
そうですね。使命ですね。分かりました。本当にありがとうございます。じゃあ皆さん、もう2026年、あとわずかですが、M&Aを考えられているっていう方は、ぜひ概要欄に貼ってる相川先生に相談されてみてください。これをきっかけに海外で事業をやるっていうのは、僕はすごくありだと。僕もそのパターンなんで、海外移住者も増えてるんで、海外コミュニティも広がってます。相川先生、今日もありがとうございました。
今見た動画のオフレコの深い情報、皆さん興味ありませんか? M&A BANKサロンでは、表に出せないような深い話もやってます。M&Aを学びたい人、そして会社を売却してお時間がある人、友達集めにぜひ入会、参加いただけると幸いです。概要欄から。
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