小さく始めるだけでは足りない:大きな構想と最初の仕事をつなぐ「楔(ウェッジ)戦略」
東京大学FoundXFoundXの番組「FoundX Review Startup IdeaCast」は、海外を中心としたスタートアップの事例をAIで分析し、戦略や事業の組み立て方を紹介している。番組は冒頭で、AIで情報を整理しているため一部の情報が古い、または誤っている可能性があること、企業評価や投資判断を目的としないことを断っている。今回は分析編の1ページ「大きな物語、小さく鋭い楔」をもとに、楔(ウェッジ)戦略を扱った。
解説役がこのテーマを選んだ理由は二つある。大きな事業を構想するほど最初に必要なものが多く見えて動けなくなる。逆に、すぐ売れる受託業務を受けていると、そこから抜け出せなくなる。この二つのあいだで、どの小さな仕事から始め、それをどう大きな構想に近づけるのか。「小さく始めましょう」の先を考えるのが今回の狙いである。
楔は売上ではなく「能力を獲得する装置」
スライドでは、楔を「売上ではなく能力を獲得する装置」と位置づけている。最初の市場を選ぶときに、そこでどんな能力が得られるかを考えておくとよい、というのが解説役の見方だ。
進め方は3段階に整理されている。1つ目は「絞る」こと。支払い意思が明確で、成果を測定できる課題に絞って参入する。2つ目は、隣接市場に入って制御点(コントロールポイント)を握ること。最終成果を左右する中核能力、データ、運用ノウハウなどを獲得する段階である。3つ目は、獲得した能力を最終目的地となる構想へ移す(トランスファーする)ことだ。
そのためにはまず、最終構想の実現に必要な能力を要素に分解する。そのうえで一部ずつ獲得していく連続的なロードマップを描き、それに合う初期顧客を探す。初期市場の売上が小さくても大きくても、そこで能力が培われるかどうかを見るべきだという。
解説役は注意点も挙げた。同じ業界であっても、必要な能力が共通しないことがある。逆に、まったく別の業界で培った能力が自分の最終目的に使えるなら、業界を変えて入るのも一つの方法かもしれないという。初期顧客に固有の部分と、再利用できる能力とを切り離して管理しながら進める。これが今回の全体像だと説明された。
能力が残ったかをどう測るか:Vantaの例
聞き手は、能力を獲得できたかどうかをどう判断するのかと尋ねた。解説役は、まず学びがあるかどうかだが、それだけでは測定できないと答えた。具体的な指標として、次の3点を挙げている。
- 学びの結果、次の案件の見積もりや検収までの時間が短くなっているか
- 前回の成果物を、顧客情報を持ち出さずに再利用できるか
- 創業者以外の担当者でも同じ品質を出せるワークフローやプロセスが整っているか
時間が短縮された、品質が上がった、あるいは品質が安定した。こうした変化が見られれば、能力が残ったと言えるのかもしれないという。
例として挙がったのが、セキュリティ・コンプライアンス業務を支援するVantaだ。解説役によれば、Vantaは「オズの魔法使い」型に近い、コンサルティングに近いところから始めた。最初は製品を作らず、SOC 2監査を表計算ソフトで自分たちで実施した。その後、複数社で共通の統制やルールを使えることを確かめてからソフトウェア化した。この経緯はFirst Round Reviewの記事にまとめられているという。完成品を最初に作るのではなく、複数社に使える能力を先に積み上げた例として紹介された。
構想の大きさと資源の乏しさのギャップを埋める
次の論点は、大きな構想と手元の乏しい資源との断絶をどう埋めるかである。建設、海洋、宇宙、エネルギーのような巨大市場は、実績や実行能力の証明を求める。しかしスタートアップには、それを証明する機会がない。
そこで、失敗の範囲を限定した案件を選び、実際の現場での学習と初期売上を両立させる。それを次の資金調達に向けたトラクションとして積み上げる。完全なものを最初から作るのでも、構想と無関係な受託をするのでもなく、ロードマップを描いたうえで小さく失敗しながら実環境で学ぶ。解説役はこれをポイントに挙げた。
この観点では、最初の顧客は売上の源泉であると同時に、自分たちの不確実性を減らす手段として選ぶことになる。技術が未完成でも、提供する対象や状況を絞り込めば、今すぐ届けられる価値(MVP的なもの)はあるはずだという。ただし、お金をもらっているという事実だけで良い案件だと判断してはいけない。能力を獲得できる案件かどうかを見極めながら進めることが大事だとした。
聞き手が「売上の金額や規模ではなく、別のポイントが評価されるということか」と確認すると、解説役は売上とエビデンスの価値を区別する必要があると答えた。誰が何に対して支払ったのか、検収されたのか、リピートがあるのか。投資家はそうした点を見ているはずだという。技術が動くかどうかより、どんなエビデンスを作り、それが次にどうつながるかを考えるべきだ、というのが解説役の主張である。
例として挙がったのはZiplineだ。医薬品などを急いで届けるドローン自律配送のスタートアップで、機体を売るだけでなく、設計・製造・運用を組み合わせた配送サービスとして医療物流から参入した。ただしそれは最初の楔にすぎず、最終的には米国での食品や医療用品などの家庭向け配送を狙っている、と解説役は説明する。ニッチだがニーズの高い領域から入り、徐々に用途の異なる領域へ広げていく例として位置づけられた。長期構想にある複数の不確実性を、どの順番で減らすのか。限定された条件でも顧客が価値を感じる製品やサービスを出せるのか。それが重要だとまとめた。
技術ではなく成果を売るための事業設計
続いて、技術ではなく結果を売るための境界設計が論じられた。解説役は、これまでの回でも繰り返し出てきた話として、垂直統合に近いことが必要になる場合があると述べる。ツールを売ることと、結果や成果を届けることはかなり違う。顧客がツールだけを買うと、その後に設定、調整、運転保守などの作業が発生する。技術を納品して終わり、というケースはあまりない。
そのため、最終的にどこまで自社で担うかはさておき、一度フルスタックで固めて成果を直接提供する。そのほうが一部の顧客には受け入れられやすく、導入も早いのではないか、と解説役は分析する。楔としては重く見えるかもしれないが、という留保つきである。
その際に重要なのが設計変数の捉え方だ。汎用品や物理的な運搬は外部を活用し、顧客成果を左右する制御点は自社に残す。顧客側の導入リスクを削る代償として自社が設備投資などの重い資本負担を背負うことになるが、それでスピードを買う。これまでの事例でもよく見られたパターンだという。具体例は、製造業向けロボット自動化のFormicだ。ロボットを納品するのではなく、稼働責任を引き受け、運用まで含めて工場に提供している、と紹介された。
聞き手は、工場や設備をどこまで所有すべきかを尋ねた。解説役の答えは、所有しているかどうかより、制御できているかどうかで判断するというものだ。成果の品質を左右する部分を自分たちでコントロールでき、改善できるかどうかがポイントになる。契約、監視、判定、検収などを外部に委託しても品質をコントロールできるなら、所有は不要だ。所有によって品質や納期を大きく変えられる場合は、所有してもよい。所有の負担を避けた結果、改善やコントロールができなくなるなら、所有したほうがいいかもしれないという。
楔が刺さる市場、弾かれる市場
楔戦略が機能する市場と、そうでない市場の整理も示された。成立しうる条件として挙がったのは次のような状況である。
- 既存の代替手段に明確な限界があり、局所的であっても今すぐ支払う顧客がいる
- 現場の例外処理が多く、一度フルスタックの能力を持てば手放されにくい
- 初期のデータや許認可が、次に移転できる能力になる
- 運用データ、品質保証の権限、顧客設定が自社に残る
一方、成立しにくい条件もある。顧客が自社の運用能力に満足していて、単なるツールの乗り換えしか求めていない場合だ。ツールから入ること自体は可能だが、それ以上の能力を獲得しにくい。案件ごとに現場条件や規制がまったく異なり、常にフルスクラッチの対応が必要な場合も難しい。元請けやプラットフォームの力が強すぎて価値をすべて吸収される場合も、楔戦略はうまくいかないかもしれないという。ほかに、顧客成果を自社で直接測定できるか、検収プロセスに直接関与できるかも判断材料に挙がった。いずれにせよ、ロードマップ上の能力を育てられるかどうかが重要だという。
聞き手は、「現場の例外処理が多い」ことは成立する理由にも、しない理由にもなりうるのではないかと指摘した。解説役は、例外への対処法を自社の能力として再利用できるなら良い条件であり、毎回違う処理が必要ならそれは毎回の負担になると答えた。判断の基準は例外の件数ではない。新しい種類の例外が増え続けるかどうかを見て、参入障壁になるのか、スケールしない理由になるのかを見分けるべきだという。
事例はBuilt Roboticsだ。既存の建設機械に後付けする自律化技術を使い、大型太陽光発電所の杭打ちなどの用途を提供している。解説役によれば、建機で何でも自動化するのではなく、作業パターンのある領域に絞って始めている。以前紹介したテラファーマと比べ、どこまでを請け負い、何が顧客側に残るのかを見ると面白いかもしれないという。参考資料として、焦点を失うことへの警戒を説いたNFXの少し古い記事「エントロピー」も紹介された。
競争優位(モート)はデータ量ではなく「判断・介入・失敗」の蓄積
モート(競争優位)について、解説役は楔戦略の観点から次のように述べた。インプットとしてのデータを集めるだけでは足りない。下した判断の内容、人手の介入がどれだけあったか、失敗した理由まで蓄積できるかがポイントになるのではないか。データの絶対量よりも、適用力や能力を移転できるかで考えるとよいという。
課題を解決するほど例外データや運用ノウハウがたまり、手順の標準化やAIによる自律化が進み、原価が下がる。その結果、別の用途への展開やスケールが可能になる。これはよくあるパターンだと解説役は言う。学習の回し方を考えながらモートを設計することが、楔戦略では非常に大事だとした。
聞き手が「データが多ければいいわけではないということか」と確認すると、解説役は必ずしもそうではないと答えた。データ量がものをいう領域もある。ただ、データに必要な情報が含まれているか、再利用する権利があるか、実際の改善につながっているか。これらのほうが量より重要だという。少量の良質なデータや別の設計で競合が追いつく可能性もあるため、量だけでなく質と次へのつながりを見なければモートにはならない、というのが解説役の考えだ。
ここで点検ロボットのGecko Roboticsが例に挙がった。解説役によれば、同社は点検後の意思決定まで扱っているようだという。水中作業や電力設備の点検を手がけ、取得した情報を保守の判断につなげている。データを集めるだけでなく、顧客の意思決定に生かせるかまで見据えてデータを取り、実際に生きているかを確認する。その点が学べるところだと説明された。
ディープテックにおける「大きな物語」と最初の楔
これまでの回で紹介したディープテック企業を例に、大きな物語と楔の結びつきが整理された。
テラファーマは、火星のインフラ構築という大きな物語を掲げている。最初の楔はテキサスでの土木工事で、建機の改造や遠隔操作による請負作業を行った。Starcloudの最終構想は軌道上のギガワット級データセンターだが、最初の楔はH100を搭載した小型衛星でのエッジ計算だ。計算結果を地上に下ろすところから始めた。海洋スタートアップのUlyssesは、海洋のOSや数万台規模の自律機体群を最終構想に持つ。その手前で、まず浅瀬での海草再生プロジェクトを受託した。
大きな構想を掲げ、そこにたどり着くための能力を分解し、1本目はここから入る。解説役は、これがディープテックで大きな物語を実証していく方法の例だとした。
聞き手は、Starcloudはまだ商用段階ではないかもしれないが、それでも楔として扱えるのかと尋ねた。解説役は、リスク検証にはサプライサイド(技術側)とデマンドサイド(需要側、商業性)の二つがあると説明した。Starcloudはおそらく最初に技術側の検証を選び、宇宙で本当に計算ができるかというリスクを確かめたのだろうという。商用面ではまだ高く売れていないかもしれないが、技術的には検証できたと言える、という見方である。
各社は何を検証し、どんな能力を残したか
続いて、各社が初期事業で蓄積している能力が整理された。
Ulyssesは海草再生から入り、水中で機体を確実に稼働させる能力と、実際に再生効果を上げる能力を得たのではないか、と解説役は見る。技術面で物理作業ができるかを検証し、初期売上も上げた。将来の構想にはまだできていない部分も多く、それは今後の資金調達とともに検証されていくパターンだという。
テラファーマがテキサスの土木工事で検証したのは、現場を遠隔で管制・コントロールできるか、現場に人手がどれだけ介入したか、繰り返すごとに工事原価がどこまで下がるか、だとされた。今後は人の介入率が下がっているかを見ていくことがポイントになるかもしれないという。
Starcloudについては、H100での計算を通じて、GPUが生む熱を宇宙で放熱できるか、放射線への耐性があるかを検証した。今後は宇宙輸送費の低下のように自社でコントロールできない要素も見ながら、次にどのリスクを検証するかを考えていく段階だという。
Lunar Energyは家庭用蓄電とAIによる最適化を検証しており、家庭内のDR(デマンドレスポンス)制御を実証し、電気代削減の実績も出たと紹介された。次は経済的メリットを確実に出しながらスケールできるかを検証することになるのではないか、と解説役は述べた。能力を分け、一つずつ検証していくのがポイントだという。
聞き手は、獲得した能力が本当に強みとして使えるかをどう確かめるのかと尋ねた。解説役は、能力があるからといって優位性になるわけではないと認めた。競合や代替手段と比べて顧客の成果や導入期間が改善しているか、新しい用途や領域で既存の仕組みをどこまで再利用できたかを見る必要があるという。
追加の事例も挙がった。Saildroneは無人の水上艇で海洋観測を行い、機体を自社で保有・運用・保守する。顧客はミッションと成果物を指定するだけの「アズ・ア・サービス」型で、自社で成果を納品しながら能力を蓄えている。Astranisは小型の高軌道通信衛星を手がけ、商業通信に加えて政府向け用途も増やしている。全世界を一度に狙うのではなく、地域の通信需要に絞っているようだという。Lunar Energyについては、投資家のB Capitalが「Why we invested in Lunar Energy」という記事を出している。投資理由の文章を読むと、投資家がどこをモートや能力として見ているかの参考になるという。
完璧なAIを待たず、人手も使って成果を届ける
次のスライドのテーマは「完璧なAIを待つな、泥臭く現場で回せ」だ。解説役によれば、最初は人間が作業しているパターンが比較的多い。AIを完成させてから始めるのではなく、泥臭いサポートや人的サポートを前提にしてでも顧客に成果を届けきれるかを確かめ、そのうえで進める。以前の回で触れたタッパーウェアの例のように、既存機器の改造や人間の介入でできることはやって即座に収益化し、その後に自動化していくやり方もあるという。失敗範囲を限定しつつ有料で実施し、需要のリスクを検証しながら進めるのがポイントだ。
ただし、それが改善につながっているかは見続ける必要がある。作業時間が短縮しているか、品質が上がっているか、例外処理が減っているか。単に実施を繰り返すのではなく、能力が蓄積されているかを確認すべきだという。一方で、最初の楔には必ずしもAIや自動化が入っていなくてもよい、とも述べた。
聞き手は、どこまで進んだら次へ移るかをどう判断するのかを尋ねた。解説役は、一律の基準はないと前置きしたうえで、目安を挙げた。ユニットエコノミクスのように採算が合うか、顧客の求める品質を満たしているか。さらに、新市場向けの開発をするときに既存顧客への品質を落とさずに済む余力が生まれているか。余力が生まれているのは何かが改善された証拠だからだ。ただし、自分たちの作業を顧客に押し付けて余力を作っているだけなら、それは自動化ではない。自社の改善によるものかを確認する必要があると注意した。
例として、溶接を中心に製造を支援するPath Roboticsが紹介された。溶接用の認識・制御セルに遠隔支援の仕組みを組み合わせ、工場全体を運営するのではなく溶接工程を請け負っている。完全な自律化ではなく、人手の介入を伴いながら顧客の工程に入っているという。解説役は、同社が約7,100万ドルを調達した後、2024年に1億ドルを調達したと紹介した。
楔の罠:初期市場での成功が足かせになる
楔は有効な手段だが、初期市場での成功が長期構想への移行を妨げることもある、と解説役は述べた。挙げられたのは三つの形だ。
一つ目はブランドの固定化である。最初の市場での自社の定義が強すぎると、市場の認知が固まり、本来の巨大市場に展開するときの障壁になる。二つ目はモデルの硬直化だ。初期市場に最適化した結果、KPIや価格設定が定着し、新しい経済性への移行を阻む。三つ目は資金のブリッジの問題である。最終目標と初期事業のあいだで資金と能力の橋渡しがうまくできず、中間の事業が自立する前に資金が枯渇するおそれがある。初期市場をうまく選ばないとそこに固定されて成長できなくなるため、初期と長期構想のバランスを意識して進める必要があるという。
聞き手は、初期市場が思ったより魅力的だった場合はどう判断すればよいかと尋ねた。解説役の答えは、最終的にどちらが大きくなるかで決めればよい、というものだ。手前の1本目が予想以上に大きくなりそうなら、そこにとどまってもよい。避けるべきは、惰性で初期市場だけを狙っている状態である。目先の売上を追うなら目先の市場に最適化したほうがいい面はある。しかし、それが意思決定の結果なのか、目の前だけを追った惰性なのかは考えておく必要がある。次の市場へ進むための投資枠と、足元の事業を維持する運転資金とを切り分けておくことも挙げた。
組織の問題にも触れた。新規事業に移ろうとすると、受託チームと製品チームが仲違いすることはよくあるという。最終的にここに向かうためにこれをやっている、と説明できる計画を持っていないと、長期構想には移れない。移らなくてもよいが、今の市場では一定以上大きくならないと考えるなら、大きな構想に向けて一歩進まなければ大きくはならない可能性が高い、と解説役は述べた。参考として、2022年の環境変化を受けてSequoiaが出した「Adapting to Endure」も紹介された。資本市場の変化を認識し、資金余力を持って持続可能な事業構造にすべきだと説いた内容で、こうした環境変化も踏まえて楔にどこまでとどまるかを考える必要があるかもしれないという。
能力の横展開とプラットフォームへの進化
最後の論点は、能力の横展開とプラットフォーム化である。最初は受託と反復から始まり、採算の確認と改善を経て隣接市場へ移る。さらに大きくするときの選択肢の一つがプラットフォームだ、と解説役は述べた。同じ仕組みで動いたという技術的な達成にとどまらず、外部のパートナーにも使ってもらえる基盤になるところまで描けるかを考えておく必要があるという。
そのためには、APIをどう提供するか、パートナーに施工などを任せるなら教育や品質基準をどう設定するか、といった整備が必要になる。自社の直営サービスと、プラットフォームを利用する外部企業が並存すると競合関係に陥るおそれもあり、それをどう管理するかも考えておくべきだという。最初は統合から始め、後にアンバンドルしていくのであれば、どこから、どのタイミングでアンバンドルするかも考えておく必要がある。
聞き手は、能力が蓄えられたら最初の市場から撤退する判断もありうるのかと尋ねた。解説役は、それはよくあることだと答えた。名前は思い出せないとしつつ、合成生物学のスタートアップが消費者向けの事業をすべて外し、プラットフォーム側に移った例を挙げている。蓄積した能力が最終的に必要なものかを見定めて、バンドルとアンバンドルを判断するのが大事だという。参考として、VCのEclipseが2024年頃に出した、ハードウェアスタートアップがどう失敗したかを含めて考えるポイントをまとめたプレイブックも紹介された。
まとめ:最初の一歩は、次の挑戦を楽にしているか
解説役は全体を振り返り、最初の楔が次の挑戦を楽にしているかという観点で見直すとよいと述べた。技術だけでなく結果を売る形で参入し、質の良い実環境データを取り、お金を払ってもらえるかを検証する。大きな構想やビジョンを必要な仮説と能力に分解し、検証の順番を決め、取れるものや再利用できるものから獲得して拡張する。能力の移転を測るときは、売上が増えたかだけでなく、次につながっているか、大きな手直しなしに別市場へ行けるか、改善や検収の質が上がり時間が短くなっているかを見る。
最後に、セルフチェックとして次の問いが示された。
- 初期市場で業務を実行するこ冨田、将来の制御点を自社に残せているか
- 案件を重ねるごとに、工数や例外処理が明確に減っているか
- ツール提供だけで同じ価値を出せるなら、バンドルしたものをアンバンドルできるか
- 初期市場での成功が、長期構想につながっているか
聞き手は、計画が大事だと感じたと話した。どこに行きたいかという大きな物語に加えて、どんなロードマップで能力を獲得するか、その順番に整合性と理由があるかを踏まえて最初の一歩を決めるべきだと理解した、場当たり的にではなく最終地点を描いてから最初を決めることだ、と述べた。解説役はこれに応じ、大きな構想と足元がつながっているか、それを説得力をもって示せるかが起業家に問われているのだろうと話した。それができれば大きな資金調達にもつながるかもしれない。初期市場を売上の入り口としてだけでなく、次の事業をつくる入り口として使えないか、という問いで番組は締めくくられた。
皆さん、こんにちは。FoundXの馬田です。
同じく冨田です。
シルバーウィークですが、私はオデュッセイアを見てきました。
どうでした?
すごいシーンが連続してすごいなって、すごい、小学生並みの感想になっちゃいました。
何も想像できない。ネタバレは何もないですもんね、大体。
その画像だけニュースサイトとかで見て、壮大そうっていうのしか知らないんですけれども。
壮大。いっぱいオスイヤが逃げてたなって思いました。
どういうこ冨田すか?
見ていただければ分かると思います。
見る予定なので、楽しみにしてます。
では、ここからIdeaCastのコーナーです。
FoundX Review Startup IdeaCastでは、海外を中心としたスタートアップの事例をもとに、スタートアップの戦略や事業の組み立て方をAIを使って分析して紹介していく番組です。これからアイデアや事業を考える人たちの参考になればと思っています。
最初にディスクレーマーですが、AIを活用して情報を整理しているので、一部情報が古かったり、間違っている可能性があります。活用される場合は必ずご自身で調べるようお願いいたします。本ポッドキャストは企業の評価とか投資判断を目的とするものではなく、事例からアイデアの参考情報や考え方を引き出すことを目的としています。
というこ冨田今回は、分析編から一つページがあった「大きな物語、小さく鋭い楔」という形で、このウェッジのストラテジーについて話していく回にしたいと思っています。
ウェッジの話は確かにちょこちょこ出ていた覚えがあるんですけど、今回取り上げる理由はどういったところでしょうか?
本当にちょこちょこと言いますか、よく出てくる話なので取り上げたいなと思っています。大きな構想、大きな事業を考えれば考えるほど、限られた資源の中で何をやっていけばいいのか分からない、みたいなことがあると思うので、まず小さく始めましょうというだけではなく、どういった小さな仕事から始めていくのかとか、その後どうやって大きな構想に近づけていくのかみたいなところを考えていきたいなと思っています。
どうしても大きな事業を考えるほど、最初から必要なものが多くなってしまう。そういうふうに見えてしまって動けなくなったりとか、逆にすぐに売れるような仕事とか、そうした業務を受けるだけでは受託から抜け出せなくなったりして、この辺りをうまくどのように調整していくのか、ぜひお話ししていければなと思っています。
では早速、全体像です。この楔は、日にではなく能力を獲得する装置であるというふうに、スライドではまとまっていますけれども、最初の市場をどうやって選んでいくのかというときに、この能力を獲得するみたいなことを少し考えておくといいのかなと思っています。
そのためにどういうふうな順番で最終目的に進んでいくのかというこ冨田、このスライドではAIは三つに絞って考えていくといいんじゃないかということをお話ししています。一つが絞っていくこと。支払い者が明確で成果を測定できる課題というものを絞って、そこから入っていくこと。そして隣接市場に入って持つ、コントロールすることというこ冨田、この最終成果を左右するような制御点と言われているような、中核能力とかデータとか運用ノウハウとかを獲得して、その後それをトランスファー、移していく。最終目的地となるような最終的な構想に移していく。獲得した能力を隣接市場に展開していく、最終目的に展開していくといったようなことをやるといいんじゃないかというのが、この全体像なのかなと思います。
なので、最終的な構想の実現に必要な能力を要素に分解した上で、そのうちの一部を獲得していく。そうした連続的な考え方、連続したロードマップというものを描いて、それに合うような初期顧客を探していって、その初期市場の売上が小さくても大きくても、能力がちゃんと培われていくのか、そうしたところを考えていくといいのかなと思います。
このときのポイントとしては、同業種であったとしても必要な能力が共通しないケースもあるというところかなと思っています。逆に全く別の業界で培った能力が、実は自分の最終目的で使えるということになったら、業界自体を変えてから入っていくということも一つ方法としてはあるかもしれないなと思います。そうした意味で、初期の顧客と、再利用できるような能力とを切り離して管理していく。そうしたことを考えていきながら進んでいくのがいいんじゃないかというのが、今回の全体像なのかなと思います。
その能力を獲得していくってことなんですけど、その能力が獲得されたかどうかっていうのは、どのように判断するんでしょうか?
まずは学びがあるかどうかっていうところです。ただ、それだけだと測定ができないので、例えば測定する方法としては、その学びの結果、次の案件の見積もりとか検収とかまでの時間が短くなっているかどうかとか、あるいは前回の成果物を、顧客情報とかは持ち出さずに再利用できるのか、そういうところとか。あと、創業者以外の担当者でも同じような品質が出せるような、そうしたワークフローとかプロセスがちゃんと整っているのかというところが、一つポイントとして、学びの測り方としてあるのかなと。
その学びがあって、測った結果短縮されていれば、あるいは品質が向上していれば、あるいは一定していれば、能力が残ったみたいなことを指しているのかもしれないなと思います。
これ系でいきますと、スタートアップとしてVantaっていう、セキュリティコンプライアンス業務支援のスタートアップがあったりしますが、ここはオズの魔法使い型に近いような、コンサルティングに近いようなところから入っていったスタートアップです。最初から製品を作らずに、SOC 2の監査に関して、表計算ソフトでまず自分たちでコンサル的に実施して、その後、複数社で同じような共通の統制とかルールを使えることを確認してからソフト化していったみたいな、そうしたFirst Round Reviewの、Vantaのプロダクトマーケットフィットみたいな記事があったりします。
まさにこうした最初に蓄積していく点として、完成品を作っていくのではなくて、複数社に使えるような能力を構築していったというふうな例はあったりするのかなと思います。
では続いて、構想の大きさと資源の乏しさの断絶を埋めるということをご説明したいと思います。本当にスタートアップって、最初は乏しい資源から始まって大きな市場を狙っていくところですが、この構想の大きさと、足元にある、手元にある資源のギャップをどのように埋めていくのかというところなのかなと思います。
例えば巨大な市場、建設とか海洋とか宇宙とかエネルギーとかに関しては、実績とか実行能力というものを要求しますが、スタートアップにはそれらを証明する機会がない。ですので、まず失敗範囲を限定した案件において、実際の場での学習と初期の売上を両立させていく。そうしたところを狙って選んでやっていく。そして次の調達にトラクションを積み上げていく。こうしたことをやっていくといいんじゃないかというところが言われています。
最初から完全なものを作っていくのでもなく、また無関係な受託をするのでもなくて、ちゃんとロードマップを描いて、小さく失敗しながら実環境で学習をしていく。こうしたところがポイントになってくるのかなと思います。ある意味、最初の顧客は売上のソースであると同時に、自分たちのどの不確実性をどうやってミティゲートしていくのか、そうした観点で選んでいくのが一つのポイントなのかなと思います。
例えば技術自体が未完成であっても、提供する対象とか状況を絞り込むこ冨田、今すぐ顧客に届けられる価値というものがある、MVP的なものがあると思うので、そうしたところから入っていく。そして、お金をもらっているだけではなく、お金をもらうという事実だけで優れた案件だと判断せずに、ちゃんと能力が獲得できている案件なのかどうかというのを見極めた上で、どんどんと進んでいくというのが大事なポイントではないかなと思います。
となると、売上の金額が大事だとか、その規模が大きいのが大事だというのではなくて、また別のポイントが評価されるというこ冨田しょうか。
そうですね。この売上と、トラクションと言いますか、エビデンスと言いますかの価値というものを区別していく必要があるのかなと思っています。金額だけではなく、売上だけではなくて、誰が何に対して支払いがあったのかとか、あるいはちゃんと検収されたかとか、再注文があるかどうか。そうしたところを見ていく必要があるのかなと思っていますし、投資家もそうしたところを見ているのかなと思っています。
初期の売上は小さくても、何が検証できたのかというところがポイントではないかなと。なので技術が動くかどうかというよりは、どういったエビデンスを作って、それが次にどうつながっていくのかというところをちゃんと考えていくっていうのがポイントではないかなと思います。
例えばZiplineなんかも一つ例として挙げられるかなと。Ziplineはドローンで自律配送していく、特に注射とか医薬品とかを急いで配達するみたいなスタートアップですけれども、彼らは最初、機体を売るだけではなくて、設計とか製造とか運用を組み合わせて配送サービスを提供していって、医療物流から入っていきました。ただ、それは最初のウェッジであって、最終的には米国での食品とか小売とか医療用品の家庭向けの配送というところを狙っていく。つまり最初は医療品というような、医療物流という非常にニッチだけれどもニーズの高いところから入っていって、徐々に用途の違うところにも入っていくみたいな、そうしたことをやっているのかなと思っています。
なので、長期の構想の中でいろんな不確実性があると思うので、そのどの不確実性をどういった順番で減らしていくのか。そして最初の顧客で、そうした不確実性を減らしていけるかどうか。そして限定的な条件、あるいは限定的な内容下においても、顧客がちゃんとバリューを感じてくれるような製品・サービスというものを提供できていくかどうかというところが、非常に大事なポイントではないかなと思います。
ここから技術ではなく結果を売るための境界設計という話をしたいと思います。多くの場合に、これも今までいろんな話をしてきた話ですけれども、垂直統合に近いことをしていかなければいけないのかなというところが一個あります。何かと言うと、やっぱりツールを売るっていうのは、結果というか成果とはなかなか違うところだったりする。なので最初、結果を売るためには、場合によっては自分たちでフルスタックで、ある程度成果というか結果を直接納品していく垂直統合型のものが必要になってくるのかもしれないなというのが、ここでの分析になっています。
顧客がそのツールだけを買うと、その後に発生するような設定とか調整とか、運転保守といったような作業というものが発生してしまって、技術自体を納品して、それで終わりっていうところはなかなかないのかなと。なので、最終的にどこまで自分たちでやるかっていうところはさておきですが、一回フルスタックである程度固めた上で提案していく、提供していく。そうすることによって、一部の顧客は受け取ってくれやすいんじゃないかと。
ウェッジとして重めに見えるかもしれませんが、逆にそうした方が、フルスタックに近いような形でやった方が、直接成果を売った方が早く納品される、うまく受け入れてくれるんじゃないかというところがあるのかなと。その際には、主要な設計変数をどのように捉えていくのかというところが大事で、汎用品とか物理的な運搬は外部を活用しつつ、顧客成果を左右するような制御点、コントロールポイントというものを自社に残していく。
そして導入のリスクを、顧客側のリスクを削る代償として、自社が重い資本負担というもの、CAPEXなどを背負うということにもなりますが、それでスピードを買っていくっていうのが、これまでもよくあったパターンなのかなと思いますね。
例えばFormicみたいな製造業向けのロボット自動化なんかは、これまでも何回か取り上げていますが、ロボットの稼働責任を引き受けて、ロボット自体を納品していくのではなくて、ロボットの稼働、その運用まで含めたものを工場に納品していくみたいなことをやっているのが、このFormicみたいなサービスなのかなと思います。
その垂直統合を目指すのに近いことをやるっていうところだと、どこまで設備を持つべきかみたいなところが難しいと思っていて、工場とか設備を所有する必要ってどの程度あるんでしょうか?
所有しているかどうかというよりは、制御できているかどうかみたいなところで見ていくのかなと思います。自分たちが改善できるような、あるいはそもそもの成果物、あるいは成果の品質を左右するような制御が、自分たちである程度コントロールできていくのかどうかっていうところがポイントかなと。
例えば契約とか監視とか、判定と言いますか、検収とかで、外部に委託したとしても、それで自分たちの品質をコントロールできるのであれば、所有する必要はなくて、自分たちが制御できるという判断もあると思います。所有が必要なときがあるとすると、品質とか納期とかを、自分たちで所有することによって大きく変えられるのであれば、所有してもいいと思いますが、それ以外の場合は基本的に、制御できるかどうかというところで判断していくのかなと思います。ただ、その所有の負担というものを避けた結果、改善ができないとか、コントロールができないということが起きていくのであれば、所有した方がいいかもしれないなと思います。
では続いて、その楔というものが刺さる市場、弾かれる市場というところをご紹介したいと思います。これは、こうしたウェッジの戦略というものがうまくいく市場と、そうじゃない市場、いくつかあるのかなと思っていて、そこに関しての整理です。
一つ、成立しうる市場条件として、既存の代替手段に明確な限界があって、局所的であれ今すぐ支払うようなお客様がいると、成立するかもしれないなとか。あとは現場の例外処理が多くて、一度フルスタックな能力を持てば離されづらい。あるいは初期のデータとか許認可というものが次に移転できる、その能力として移転できるとか。あるいは自社に運用データとか品質保証の権限、そして顧客接点が残る場合は、このウェッジというところが、ある意味有効に機能するのかもしれないなと。
ただ一方で、成立しづらいような条件というものもあって、顧客が自社の運用能力というものに満足していて、単なるツールの乗り換えを求めているのであれば、ツールから入っていくっていうのもなくはないですが、それ以上のものをなかなか能力として獲得できないので、その場合はもしかしたらうまくいかないかもしれません。
あと、案件ごとに現場の条件とか規制が全く異なって、常にフルスクラッチで改善するということが必要になる場合は、もしかしたらうまくいかないかもしれないなと。あとは元請けとかプラットフォームの力が強すぎて、価値を全て吸収されるのであれば、あまりこの楔のストラテジーというものがうまくいかないかもしれないというところがある。あとは自社の手で直接顧客成果が測定できるかどうかとか、検収プロセスに直接関与できているかどうかみたいなところも一つあるのかなと。いずれにせよ、最終的にそのロードマップの中の能力、自分たちの能力がちゃんと育てていけるかどうかっていうところが、非常に大事なポイントではないかなと思います。
その現場の例外処理が多くっていうところは、どちらにも成立する理由になり得るなとは思ったんですけれども、どういう点で違うと判断すればいいんでしょうか?
その例外が発生するたびに、それの対処法が自分たちの能力として再利用できるのであれば、一ついいのかなと思います。もし毎回違う処理とかが必要であれば、それは毎回の負担になってくるので、再利用できない。なので、どちらかというと例外の件数というよりは、新しい種類の例外が増え続けるかどうかを見て、参入障壁になるのか、スケールしない理由になるのかっていうふうなところを見ていくといいのかなと思いますね。
この辺りもいくつかのスタートアップがあったりすると思いますが、例えば土木作業とか、Built Roboticsみたいな建設機械の自動化をしているところがあったりします。彼らは既存機械に後付けする自律化の技術を用いて、大型の太陽光発電所の杭打ちとか掘削の用途を提供しているところになりますけれども、これはやはり建機で何でも自動化するというよりは、作業パターンがあるような領域というところに絞って、まずそこからやっていくみたいなところがあるのかなと。
TerraFirmaみたいなところも少し紹介しましたけれども、あそこも請け負う範囲とか、顧客側に残る仕事っていうものは何なのかっていうふうなところも少し比較して、このBuilt Roboticsと見ていくと面白いのかもしれないなとは思います。この辺りは少し古い記事になりますが、NFXのエントロピーという記事があって、この辺は焦点を失っていくことに対する、少し警戒をしていくみたいな記事になっていますが、集中を維持するためにどうしていけばいいのかみたいなところも含めて見ておくといい記事かもしれないなと思います。
続いてモートに関してです。このモートですね、よく言われている堀とか、あるいは壁みたいなものだったりしますけれども、この競争優位をどのように作っていくのかに関して、ウェッジという観点で考えていくと、データというところが結構あったりしますけれども、単にインプットとしてのデータみたいなところを集めるだけじゃなくて、下した判断の内容とか、実際の人手の介入がどれだけあったのか、そしてその結果、失敗した理由。ここまでちゃんとうまくためていけるかどうかっていうところが、おそらくこのストラテジーのモートの一つのポイントになってくるのではないかなというところです。
なので、データの絶対量というよりは、適用力とか、能力が移転できるかどうかっていうところで考えていくといいのかなと思っています。そうして課題を解決していくことによって、例外データとか運用ノウハウがたまっていって、手順の標準化とかAIによる自律化が向上していって、原価、費用が低下していく。これもよくあるパターンですけれども、その結果、また別のところに用途として展開していくことができる、あるいはスケールしていくことができるみたいな、そうしたことが生まれうるのかなと思います。
なのでこの辺り、学習をどのように回していくのかというところを考えながらモートを設計していくっていうのは、このウェッジのストラテジーで非常に大事なところかなと。能力があるだけで、本当にどうでしょうかっていうところも一つ考えておくといいのかもしれませんね、というところはあったりするのかなと思います。
データではなくて適用力とか、孤立っていう話だったと思うんですけど、そういった話をもう少し詳しく伺ってもいいですか? データが多ければいいわけではないってこ冨田すよね。
そうですね。必ずしもそうではないかなと。もちろんデータが多ければうまくいくような領域もあったりすると思いますが、ちゃんとそのデータに必要な情報が含まれていたりとか、そのデータを再利用する権利があったりとか、そしてそのデータを使って実際の改善につながっているかどうかっていうところが、データの量が大きいかどうか、多いかどうかよりも大事なポイントです。少量の良質なデータとか別の設計とかで競合が追いついてくる可能性はあると思うので、この辺りはちゃんとデータが多いかどうかだけではなくて、良いデータかどうか、そしてそれが実際に次につながっているかどうかを見ておかなければ、モートにはならないのかなと思います。
また、Gecko Roboticsみたいな例もあったりして、ここは点検ロボットの会社ですけれども、点検後の意思決定までは実は扱っているというところになっているみたいです。元々、水中作業とか電力設備の点検とか、そうしたところをやっていたところですけれども、それに加えて取得した情報を保守の判断につないでいくみたいなこともしている。なので、そのデータの収集だけをするんじゃなくて、それをちゃんと本当に顧客の意思決定に生かしていけるかどうか。そこまで踏まえてデータを取って、そしてそれが実際に生きているかどうかっていうところを見ていくっていうところが、このGecko Roboticsのやっているところから学べるところなのかなと思います。本当にそのデータからどういった効果があって、次にどうつながっていくのか、良質なデータなのかどうかっていうところを、ちゃんと見ておく必要があるのかもしれませんね。
では、ここからディープテックにおける物語と楔の実証というこ冨田、これまでいくつかのスタートアップを紹介してきたので、そのスタートアップのところを中心にお話ししたいと思います。まずTerraFirmaですね。ここに関しては、本当に火星のインフラ構築みたいな大きな物語を作って、そこに対して最初の楔としてはテキサスにおいて土木工事を受けて、建設機械の改造とか遠隔操作で請負作業をしていた。それが最初の楔になって、そこからどんどんと火星のインフラにつなげていくみたいな、そうした物語と楔をつないでいるストーリーがありました。
Starcloudに関しては、最終的には軌道上のギガワット級のデータセンターをやりますというところですが、最初の楔は小型衛星でのエッジの計算をして、その計算結果を地球に下ろしてくるみたいな、そうした本当にちっちゃいH100を搭載した小型衛星で計算をしたというようなものから始まっていきました。
Ulysses、海洋のスタートアップですが、海洋のOSとか数万台の自律の機体群というものを作るみたいな最終構想の手前で、最初は浅瀬での海草の再生プロジェクトを受託して、最終的にそうした大きなストーリー、構想につなぐことをしていたっていうのが、これまで紹介してきた内容なのかなと思います。
こうした大きな物語と言いますか、大きな構想を掲げた上で、そこにたどり着くための能力というものを分解して、一本目としてはここから入りましょう。こうした考え方をしていくのが、このディープテックにおける大きな物語との実証の方法の例なのかなと思います。
なるほど。その最初のウェッジっていうのは、Starcloudとかまだ商用段階ではないかもしれないんですけども、そういった実際に商用段階じゃなくてもウェッジとして扱えるんですか?
おそらくサプライサイドのリスクの検証と、デマンドサイドのリスクの検証っていうのがあって、ビジネスに関しては需要側ですね、商業的な措置があるかどうかみたいなところを検証していくものですが、Starcloudはどっちかというと、多分最初まずはサプライサイドと言いますか、技術側の検証というものをやって、この初期の一本目として彼らが選んだリスクというのは、技術的にちゃんと宇宙で計算ができるかどうか。そうしたリスクを検証するためにやっているのかなと。そうした意味でも、この楔として、確かに今回は商用段階であまり高く売れていないかもしれませんが、一方で技術的には検証できましたよということが言えるのかもしれませんね。
ではここから、改めてUlyssesとかTerraFirmaとかStarcloud、あるいはLunar Energyがどういった能力を蓄積していっているのかというところの整理をしてみたいと思います。Ulyssesは最初の楔として海草の再生のところから入りましたが、それによって獲得した能力とかコントロールポイントみたいなところは、水中でちゃんと機体を確実に稼働させられる。そして実際に海草の再生効果を上げられるというところだったのかなと思います。
ここに関しては、初期で動作したのかどうかみたいなところ、特には技術面ですね、物理作業ができるかどうかっていうところを検証して、それができましたよというところと、初期の売上が上がりましたよというところを検証した。将来的にはまだ全然できていないところもありますよというところがありますが、それがどんどんと今後、資金調達をしていく中で検証されていくというパターンなのかなと。
TerraFirmaに関しては、まずはテキサスの土木工事から入って、そのときに検証したのは現場の遠隔の管制、コントロールできているかどうかっていうところです。そしてプラスして、現場にどれぐらい人手が介入したのかどうかっていうところ。そして工事の原価が、繰り返すごとにどこまで下がっているのかどうかみたいなところに関して、リスクとして最初に検証していった。今後これが続いていくと、技術的にもどんどん備わっていって、かつ例えば技術的には現場の介入率ですね、人がどれだけ介入しなきゃいけないのかっていうのが減っていっているかどうかっていうところをちゃんと見ていくみたいなところが、一つポイントとして出てくるかもしれません。
Starcloudに関しては計算ですね、Hで計算できました。これに関してまずは宇宙の熱管理ですね、GPUが生み出してしまう熱をちゃんと放熱できているかどうかとか、あるいは放射線の耐性があるかどうかっていうところをちゃんと検証して、その後、今後もしかしたら宇宙輸送費の低下がしていくとか、ここは自社でコントロールできないかもしれませんけれども、ちゃんとそこに関しても見ながら、自分たちが今後どういったリスクを検証していくのかっていうところを見ておくというところがあったりします。
あとLunar Energyも少し紹介しましたが、彼らが今やっていることとしては、家庭用蓄電とかAIの最適化みたいなところの検証をしていて、実際に家庭内のDR制御というものを検証できて、その結果、電気代の削減の実績もできたので、次はどういうリスクをやっていくのか、あるいは経済的メリットが確実に出ていくことをスケールしていけるのかどうかみたいなところを検証していくことになるのかなと思います。このように、いくつかの能力というものを分けながら、一つ一つ検証していくというところがポイントではないかなと思います。
この獲得した能力の強さというか、きちんと活用できるものかどうかっていうのは、どういうふうにしたら確かめられるんでしょうか?
おっしゃるとおり、その能力があるからといって競争優位性になるかって、そんなことはないです。なのでやはり競合とか代替手段との比較をして、顧客の成果とか導入期間がちゃんと改善しているかどうか、ここを見ていく必要があるかなと思いますし、あとは新しい用途と言いますか、領域とかで既存の仕組みをどこまで再利用できたのか、こうしたところを見ておく必要があるのかなと思いますね。
あとはUlyssesとかTerraFirmaとか、これまで紹介してきたものを紹介しましたが、他にもいくつかあって、例えばSaildroneとかに関しては、無人の水上艇による海洋観測みたいなことをやっているところですが、ここは水中ではなくて水上ですね。Saildroneは水上の運用をやっている。ここに関しては自社で機体を所有して、運用して保守して、そして顧客はどちらかというとミッションと成果物を指定するみたいなので、アズ・ア・サービスとして提供しているところだったりします。ここに関して、自分たちがやって成果を納品して能力を蓄えていくということをやっているみたいです。
あとは宇宙系だと、小型の静止軌道通信衛星をやっているAstranisっていうスタートアップもあって、いわゆるSpaceXがやっているような通信みたいなものに近いところですが、小型の静止軌道衛星による通信サービスを展開していて、商業通信に加えて政府向けの用途も今増やしているというようなところで、まずは世界全体ではなくて、地域の通信需要というところから絞ってやっているみたいですね。こういうところもあったりして、こういうふうにやっていくというところです。
あとLunar Energyに関しては、投資家のB Capitalっていうところが「Why We Invested in Lunar Energy」という、なぜLunar Energyに投資したのかみたいな記事を出していて、そうしたなぜ投資したのかの文章を見ると、どこをモートとして、どこを能力として見ているのかっていうところが一つ参考になるのかなと思うので、この辺りも見てみるといいかもしれませんね。
続いて、「完璧なAIを待つな、泥臭く現場で回せ」というようなことをまとめてくれたスライドを紹介したいと思います。まず、やっぱり最初は人間がやっているというパターンが比較的多いパターンだったのかなと思っています。AIを作ってそれをやっていくというよりは、本当に人で、泥臭いサポートとか人的サポートを前提としてでも顧客に成果を届けきれるかどうか、そうした条件を見て、その上でやっていく。
そしてタッパーウェアみたいなことを一部紹介したこともありましたけれども、既存の機器の改造とか人間の介入によってできるところはやって、即時収益化して、その後に自動化していくみたいなことがある。失敗範囲を限定しつつ有料でまず実施して、本当に今ちゃんとそこに需要があるかどうか、需要のリスクというものを検証しながら進めていくというところが、一つポイントかなと。
ただもちろん、それがちゃんと改善につながっているのか、短期化しているのかどうか、品質が上がっているのかどうかとか、例外処理が減少しているのかどうか、そうしたところを見ながらやっていく必要があるのかなと。実証実験だけを繰り返し行っているのではなくて、そこに対してちゃんと能力が蓄積されてきているかどうかっていうところを見ておく必要があるような形かなと。ただ最初、このウェッジというものは必ずしもAIとか自動化とかが入らなくてもいいのかなと思います。
結構、段階的に進んでいくものだとは思うんですけれども、どこまで行ったら次に進むみたいな判断って、どのように考えていけばいいんでしょうか?
ここは一律的な基準みたいなところがあるわけじゃないかなとは思いますね。ただ例えばユニットエコノミクスじゃないですけれども、採算が合うかどうかとか、顧客の求める品質に合っているかどうかとか、そうしたところが一つあるのかなと。
あとは、次に展開していくときに新市場向けの開発とかがどうしても発生してくるときに、既存顧客に対して品質が悪くならないかどうかみたいなところの余力があるかどうか。新しい製品とか新しい開発をするための余力が生まれてきているかどうかっていうところは、一つ見ておくポイントかなと思います。その余力が生まれているってことは、おそらく何か改善されているということなので。ただ一方で気をつけておかなきゃいけないのが、自分たちの作業を顧客に押し付けて、自分たちの余力を生んでいるだけだったら、それはあんまり自動化しているわけではないので、あくまで自分たちが改善していっているかどうかみたいなところをちゃんと確認しておく必要があるのかなと思います。
例えばこの辺り、Path Roboticsみたいな、機械の能力と人の支援を組み合わせてやっている、自律溶接とか製造支援をやっているスタートアップですが、溶接用のコグニションと制御のセルを提供して、その遠隔支援の仕組みも組み合わせて、工場全体をうまく運営していくというよりは、その溶接の工程に関して自分たちが請け負ってやりますよみたいな、そうしたことをやっているスタートアップだったりします。そのときに完全に自律化というよりは、自分たちで人手の介入を伴いながら顧客の工程に入っていくということをやっているみたいです。
ここも大体7,100万ドルぐらいですかね、調達した後に、2024年には1億ドル調達していて、結構大きな資金調達をしているスタートアップだったりするのかなと思います。
続いて楔の罠という話もしたいと思います。初期の市場での成功というものが、長期の構想、最後のところへの移行を妨げる場合もあるというところです。ウェッジは一つ有効な手段ではあるんですが、これが足かせになるということもあるというこ冨田す。
初期市場での足元の売上の拡大というものをすることによって、例えばブランドの固定化。自社の最初の市場を定義することが強すぎると、市場からの認知が固定化されてしまって、本来の巨大な市場に展開する際の障壁となってしまったりとか。モデルの硬直化みたいな感じで、初期の市場に最適化されてしまった結果、KPIとか価格設定が定着してしまって、新しいエコノミクスに対しての移行を阻む。
あるいは資金の部分というところで、最終目標と初期の事業との間で、資金と能力のブリッジがなかなかできなくて、中間の事業が自立する前に資金が枯渇してしまうみたいなところもあるかもしれない。本当に初期をうまく選ばないと、そこに固定化されてしまってなかなか成長できないということがあったりするので、あとは必要以上にこう、なんでしょうかもあったりするので、ちゃんとここに関しては初期と最後の長期構想とバランスを取りながらやっていくようなことは意識しながら進めていく必要があるのかなと思います。
なるほど。結構初期市場にとらわれるのは避けたいとも思いつつ、思ったより初期市場にはまっちゃったケースとかもあったりすると思うんですけれども、どういうふうに考えながら移ったり、移らなかったり、判断をしていくべきなんでしょうか?
最終的にどっちが大きくなるかじゃないですかねと思います。もちろん長期の構想、最初構想していたものよりも、手前の一本目のところが予想以上に魅力的だったというか、大きくなりそうだったら、そこにスティックすればいいと思いますが。
一方で、やはり避けるべきなのは、どっちかっていうと惰性でその初期市場だけを狙ってしまってる状態っていうのは、避けた方がいいのかなと思いますね。どうしても目先の売上だけを追っちゃうと、目先の市場に最適化していった方がいいとは思うんですが、それが本当にその意思決定としてそうなっているのか、それとも惰性的に、目の前の目的だけを追いかけちゃってそうなってるのかっていうところに関しては、ちゃんと考えておく必要があるかなと。
あとは、次の市場にステップアップするための投資枠とか、あるいは自分たちの足元の事業を維持するための運転資金とか、その辺もちゃんと切り分けて考えておく必要もあるかなと思いますね。はい。この辺りは本当に、新しい事業に行こうとすると、例えば受託やってると、その受託のチームと製品のチームが仲違いしちゃったりとかいうのはよくあったりするところではあるので、本当に、最終的にここに来てからこれをやってるんですみたいなことをちゃんと説明したり、そうした計画を持っておかないと、なかなか長期構想にも移れないし、移らなくてももちろんいいんですが、大きくなりたい場合、今の市場では一定以上大きくならないと思ったら、やっぱりそうした大きな構想に向けて一歩進んでいかなければ、大きくはならない可能性は高いのかなと思います。
この辺り、いろんな資料と言いますか、記事とかがあったりしますので、例えばセコイアが2022年の環境を受けて、「Adapting to Endure」みたいな、いわゆるちょうど当時バブルが弾けそうみたいな感じの勢いがあった時に、どうやってその資本市場の変化を認識して、資金余力を持って、持続可能な事業構造にしていくのかみたいなところをちゃんと考えておくべきです、みたいなことを語っていた記事があったりしますが、そうした環境の変化とかも踏まえて、この楔にどこまで囚われるかと言いますか、残るかどうかっていうところも含めて考えていく必要があるのかもしれないなと思います。
では続いて、能力の横展開とプラットフォームの進化というところをお話ししたいと思います。やはり最初からやっていくと、実証と反復をしていくところから最初始まっていくとは思いますが、そこで採算の確認とか改善をしていった後に隣接市場への移転をしていく。そして最終的に、やっぱりこのプラットフォームと言いますか、より大きくしていく時に一つの選択肢がプラットフォームなのかなと思います。同じ仕組みで動いたという技術的な達成にとどまらずに、外部のパートナーとか外部の人たちにも使ってもらえるような、そうした、ある意味胴元になっていくみたいな、そうしたところまでいかに描いていけるかっていうところを考えておかないといけないのかもしれないなと。
その時には、どういったプラットフォームにしていくのか。例えばAPIとかをどのように、やっていくのか。あるいはパートナーシップを結んで、他のところにやってもらうみたいなところがあるとして、施工とかをやってもらうとかがあるとしたら、教育体制をどうするのかとか、品質基準をどう設定していくのかとか、そうしたところもちゃんと整えておく必要があると。自社の直営のサービスもあれば、外部のプラットフォーム利用企業とのがあればというところであれば、その競合関係に陥ってしまうかもしれないので、その辺りはどうやってミティゲートしていくのか、マネージしていくのかというところも、一つポイントとしては考えておくべきかなと。
いずれにせよ、自分たちがどのように展開していくのかで、最終的にどのような大きなマーケット、プラットフォーム、あるいは自社で垂直統合していくのかというところを考えながらやっていくというのが、一つのポイントではないかなと。場合によって、垂直統合した後に、もし最初統合から始まって、後にばらく、アンバンドルしていくのであれば、どういったところからアンバンドルしていくのか、どのタイミングでアンバンドルしていくのかというところをちゃんと考えておかなければいけないというところかなと思います。
なるほど。アンバンドルまで考えると難しいなと、改めて思うんですけれども、そうなると能力が蓄えられたから最初の市場を消しますというか、そこにはもう注力しませんっていうような判断もあり得るというこ冨田しょうか?
そうですね。よくあるのかなというふうには思いますね。最初の事業を手放しちゃうパターン、本当に別の、なったところを手放しちゃうパターンは、よく名前忘れちゃうんですが、合成生物のスタートアップとかがやっていたところかなと。川下のマーケットと言いますか、事業に関しては全部外して、本当にそのプラットフォーム側に移っていったみたいなところがあったりもしました。なので、その辺り蓄積した能力というものに関して、自分たちの最後に必要な能力なのかどうかっていうところを見定めて、バンドル、アンバンドルをやっていくっていうのが大事なポイントかなと思います。
この辺り、エクリプスというVCが「The Industrial Scaling Playbook」みたいなことを書いていて、2024年ぐらいの記事ですが、このハードウェアスタートアップがどのように失敗したのかみたいなところを含めて、考えていくポイントがまとまっているプレイブックだったりするので、この辺りも少し読んでみると面白いのかなと思います。
では、最後のまとめに入りたいと思います。このウェッジストラテジーですね、最初の一歩をどのように踏んでいくのかという話を今日はしてきました。改めて、この最初のウェッジ、最初の一歩というものが、次の挑戦を楽にしているのかという観点で振り返るといいんじゃないかというような形になります。
技術だけではなく結果を売っていくっていうのが一つのパターンとしてありましたが、そこからまずは入っていく。そして実環境データを取っていくと。質の良いデータを取って、そしてお金を払ってもらえるかどうかみたいなところをちゃんと検証しておく。そして大きな物語、大きな構想をいかに分解して検証の順番を決めていくのか。ビジョンというものを、あるいはミッション、ビジョンかな、というものをちゃんと必要な仮説とか能力に分解して、そしてその中でも取れるもの、そして再利用可能なものというところから獲得していくこと。そして拡張をしていくのが大事ですと。
能力の移転をしていく。そこをちゃんと測っていく。学びを測っていく。売上が増えてるかどうかではなく、次にちゃんとつながってるのか、開発なしで別市場に行けるかどうかとか、あるいは自分たちの改善、検証とかの質が上がってるのかとか、その、何、短くなってるのかどうかっていうところを見ていくのがポイントかなと思います。
というこ冨田最後、セルフテストというこ冨田、その初期の市場というものを、業務を実行することによって、将来の、業点とかポイントを自社に残させるのかどうか。そして案件を重ねるごとに、実際の工数とか例外処理が明確に減ってるかどうか。そしてより軽いモデル、例えば自分たちがツールを提供するだけで同じ価値を出せるのであれば、そのバンドルしていったものをアンバンドルしていけるかどうか。そして最初、初期の市場での成功がちゃんと長期の構想に、かどうか。この辺りをチェックしながら進めていくというのがいいんではないかというのが、今回のウェッジストラテジーのまとめでした。冨田さん、いかがだったでしょうか?
いやあ、計画が大事だなというのは思いましたね。最終的にどこに行きたいかっていう大きな物語も必要だけれども、それだけではなくて、どういうロードマップで能力を獲得していくか、その順番に整合性というか、きちっと理由があるかとかも踏まえながら、それで最初の一歩を作っていくというのが大事なんだろうなということを改めて思いました。場当たり的にやるのではなく、きちっと最終を描いて最初を決めていくということだなと理解しました。
そうですね。そこができないと、資金調達もできないと思うので、いろいろ起業家の皆さん考えていくところだとは思いますが、まさにこうした大きな構想と足元がつながってるかどうか、これを説得にちゃんとつなげられるかどうかというところが問われているんだろうなと思いますし、そこができると、逆に言うと大きな資金調達にもつながるかもしれないなと思います。
というこ冨田、今日はこの初期市場、ウェッジというものを売上の入り口とするだけではなくて、次の事業を作っていく入り口として使えないかというような形で、お話をしてきました。今日はこちらで終了となります。FoundX Review Startup IdeaCastでは今後も皆さんのアイデアとか、事業作りの参考になるようなスタートアップの戦略やアプローチを紹介していければと思います。ご興味ある方はぜひチャンネル登録やいいね、お願いいたします。また、FoundXの各種プログラムでも応募者を募集しています。周りに考えてる方がいらっしゃれば、ぜひFoundXを紹介してください。ではまた次回よろしくお願いします。ありがとうございました。
ありがとうございました。
記事公開 · 更新
