半導体工場そのものを量産する:Fab2(旧Atomic Semi)の「Fab Fab」構想を読み解く
東京大学FoundXFoundXの番組「FoundX Review Startup IdeaCast」は、海外スタートアップのアイデアをAIで整理・分析して紹介している。今回取り上げたのは、旧社名をAtomic SemiというFab2だ。番組の冒頭では、内容はAIで整理しているため情報が古い場合や誤りがある場合があり、事実を重視するなら自分で確認してほしいという断りが入る。事業モデルや参入戦略の多くも番組側の仮説として語られている。
紹介役がこの会社を選んだのは、半導体という初期投資の極めて大きい産業で、製造装置そのものを作ってしまおうとする発想がスタートアップらしいと感じたからだという。Fab2は小型の半導体製造工場(ファブ)と、その内部の製造装置、設計ソフトまでを自社で開発して量産し、チップの試作期間を大幅に縮めようとしている。
「Fab Fab」:工場をつくる工場
Fab2が掲げるキーワードは「Fab Fab」である。チップを作る工場であるファブ、そのファブ自体を大量生産する工場という意味だ。紹介役の説明では、通常の半導体工場は建設に数千億円かかるが、Fab2はこれを小型化・モジュール化しようとしている。背景には、巨大な工場を皆で共有するより、小さな工場をたくさん作った方が結果としてイノベーションが速くなる、という彼らの仮説がある。
既存の半導体製造は、巨大なウェハを高速に流すことに最適化されている。これに対しFab2は、1つのチップをいかに速く作るかに特化する。紹介役によれば、AIの進化でハードウェアの需要が多様化し、大量生産よりも「早く作って試す」ことの価値が高まっている。ソフトウェアのアジャイル開発のようなサイクルを物理的なハードウェアに持ち込もうとしており、そのために自社開発のソフトウェアと自社の小型ファブをシームレスにつないでいる。ビジョンは、現在数か月かかるチップの製造を数時間でできるようにすることだ。
聞き手が「工場を作る工場」とは具体的に何かと尋ねると、紹介役は、文字通り全部を自分たちでやるのだと答えた。半導体製造に必要なポンプやバルブ、露光装置なども外部から買わず、部品レベルから自社で再設計し、組み合わせて小型の工場としてパッケージし、それを量産しようとしている。
課題:資本の壁と時間の壁
Fab2が向き合う課題として、紹介役はハードウェアスタートアップがソフトウェアスタートアップのように速く進めない原因を「資本」と「時間」に求めた。資本の面では、最先端の工場を建てるには数百億円から数兆円かかり、新規参入は難しい。時間の面では、ファウンドリーに試作を依頼しても順番待ちなどで数か月かかってしまう。
既存の手段として、1枚のウェハに複数の会社のチップを相乗りさせるMPW(マルチプロジェクトウェハ、シャトル便)というサービスもある。費用は分担できるが、日程や設計変更の自由度が低く、スピードを大きく上げることにはつながらないという。こうした遅さがスタートアップのバーンレートを押し上げる。Fab2は、独自チップを開発するAIハードウェアスタートアップや研究機関を顧客として、この壁を解消しようとしている。
では、なぜ既存のファウンドリーは試作を速くできないのか。紹介役の説明では、大きなファブは設備の稼働率を100%に近づけることで利益を出すビジネスモデルだ。そこにロットが小さく仕様が頻繁に変わる試作案件が入ると全体の生産効率が落ちるため、試作寄りに舵を切るのは難しい。
解決策:設計ソフトからポンプ・バルブまで内製する
Fab2の答えは、ソフトウェアからバルブ、ポンプに至るまで完全に内製化することだ。EDA(設計)ソフトも、ポンプやバルブといった内部装置も、工場のシステム全体も自分たちで作る。既存の装置メーカーのツールは巨大工場向けに最適化されており、Fab2が目指す小型・高速のアーキテクチャに合わないからだという。ソフトとハードを一緒に作ることで、ソフトウェア上の設計変更をすぐに物理的なチップに反映できる環境を作ろうとしている。
紹介役によれば、Fab2は現在テキサス州オースティンに12万平方フィートのチップ工場を、ロックハートに3万平方フィートの「Fab Fab」の拠点を構えるまでに成長している。たとえるなら、工場を3Dプリンターのような身近で使いやすいものにしようとしている、という。
ポンプやバルブまで本当に自作する必要があるのかという聞き手の疑問に、紹介役は、短期的には効率が悪くなっているはずだと認めた。そのうえで、既存部品を組み合わせても理想のスピードは出ないと彼らは判断し、根本的なアーキテクチャを変えるために部品レベルから再設計している、と説明した。当然、多様なエンジニアが必要になる。サイトはポップで可愛らしい作りだが、求人を見るとメカトロニクス、光学設計、真空システム、Rustを使うソフトウェアエンジニア、AI制御など、ハードとソフトにまたがる幅広い職種を募集しているという。
市場:既存市場ではなく、試作R&D市場をつくる
市場規模については、紹介役もAIに調べさせたが、非公開情報が多くSAMのような数字は計算しづらかったと話す。その理由は、Fab2がTSMCなどと正面から戦うのではなく、新しい試作・R&D市場を作り出そうとしているからだという。
追い風としては、アメリカのサプライチェーン国内回帰政策と、AIチップの爆発的な設計需要が挙げられた。仮にTAMを世界の半導体市場全体とすると、2026年にはAI需要とメモリ価格の高騰によって1兆3000億〜1兆5000億ドル規模になると言われているそうだ。受託製造のファウンドリー市場だけでも、2026年に2000億ドル規模になるとされる。一方、Fab2が唱えるSAMの考え方は、これまで高すぎる、遅すぎるという理由で試せなかったアイデアが早く安く試せるようになれば、眠っていた需要が掘り起こされ、ラピッドプロトタイピングという新しい市場そのものが生まれる、というものだ。
想定顧客として紹介役が挙げたのは、自動運転向けの特殊センサーを開発する企業、独自のAI推論アルゴリズムをハードウェア化したいAIスタートアップ、大学の研究機関など、試行錯誤をとにかく速くしたい組織である。
収益モデルの仮説:ソフト、試作サービス、そして工場の販売
ビジネスモデルは現時点で確定したものではなく、AIに整理させた仮説だと紹介役は断ったうえで説明した。全体を通じた特徴は、顧客から設備投資(CapEx)を切り離すことにある。考えられる収益源は3つだ。
- EDAソフトの利用料
- 超短納期での試作サービス
- ゆくゆくは、内製した小型ファブ自体の販売
最終的には物理的な製造業になるが、工場の稼働データとAIを組み合わせて工程改善を自動化できれば、利益率を高められると見込まれているという。
工場を売る会社になるのか、チップを作る会社になるのかという問いに対しては、紹介役は、最終的には工場を売る会社を目指していると見る。ただし初期は、自社工場でチップを試作して販売する「プロトタイピング・アズ・ア・サービス」のような形で、顧客や顧客データ、信頼を集めながら拡大していくのではないか、というのが紹介役の見立てだ。
戦略:徹底した垂直統合と、そのリスク
戦略面では、標準部品や外部へのアウトソーシングを使わず、バルブやポンプからクリーン環境の自動化、ソフトウェア制御まですべてを自社で握るフルスタックの垂直統合をとっている。既存のインフラに乗っている限り、その枠組みの遅さや高コストから抜け出せないと考えているためだという。紹介役によれば、彼らが描く理想像は、世界中のオフィスやガレージに小型ファブが置かれ、コードをコンパイルするようにその場でチップがプリントされる社会だ。チップを「プリントする」ことをスローガンとして表現しているらしく、紹介役はプリンターのように「一家に1台」を狙っているのだろうと語った。
聞き手は、何でも自社で作ろうとするとかえって時間がかかるのではないかと指摘した。紹介役もそのリスクはあると認め、極端な判断だと評した。ただ、彼らはハッカー気質のエンジニアを集めて非常に速いペースでプロトタイプを作っているという。どの程度速いのかまでは分からなかったとしつつ、内製化によって外部ベンダーの納品待ちに左右されない速さがあり、長期的には速くなるという考えで全部を自分たちでやっている、と説明した。
ロードマップ:ガレージから、分散配置される小型ファブへ
成長の段階について、紹介役は次のように整理した。フェーズ1の実証は、創業者のサム・ゼルーフ氏が高校生のときに自宅のガレージで、古いプロジェクターや薬品、eBayで落札した顕微鏡などを使ってチップを作ったことだ。その後チームを組んで起業し、現在は実証から量産へのフェーズにある。拠点をテキサスに移し、チップではなくファブ自体を量産する体制を作っている。将来は、複製可能な完成形の小型ファブをグローバルに分散配置していく構想だという。
ガレージでの実証がどう評価されたのかという問いに対し、紹介役は、作られたチップは100個程度のトランジスタを載せたもので、既存品と比べて高品質とは言えないと説明した。それでも、数十億円規模の設備投資がなくても工夫すればチップが作れるという概念実証になり、希望を与えたのではないかと話している。
競合比較:量産と試作、どこで戦うのか
明確な競合はあまりないというのが紹介役の認識だ。TSMCとは土俵自体を変えようとしている。TSMCの強みは圧倒的な量産規模と歩留まりであり、Fab2の強みは試作の速度である。
比較対象として、日本にもミニマルファブ構想がある。これも小型化を目指しているが、標準化や共同利用を重視する傾向があり、その点でFab2とは異なるという。Fab2独自のモートは、完全内製化によるソフトとハードの結合だ。他社が使う標準装置を使っていないため、他社に真似できない速さでシステム全体をアップデートできると見込まれている。
聞き手からSubstrateとの違いを問われると、紹介役は、Substrateは次世代のパッケージングや製造ツールを目指しており、より大規模な量産設備やASMLとの競争が視野に入っていると報じられている、と説明した。小型・分散・試作に焦点を当てるFab2とは性格が異なるという。
参入戦略の仮説:品質より速さに価値を感じる顧客
今回の調査では顧客がいるという情報は確認できなかったため、紹介役はここも仮説として話した。最初のターゲットはディープテックの開発者や研究機関だろうという。数か月の試作待ちがスタートアップの資金を枯渇させたり、研究を停滞させたりしているからだ。MVPは完全な品質の量産チップではなく、数時間で完成する検証環境の提供になるのではないか。検証すべきは、同じ回路を繰り返し速く作れるか、そして初期顧客がそのスピードに価値を感じて再注文してくれるか、だという。
量産品質でないチップにお金を払う客はいるのかという聞き手の問いに、紹介役はいるだろうと答えた。論理設計が正しいか、アーキテクチャに致命的なバグがないかを物理的に検証できるだけでも十分に価値がある。量産用のマスクを作る前のバグ取りに数億円を払う企業もあるからだという。量産へ移るタイミングについては、小規模IoTデバイス向けチップのように歩留まりが多少低くても許される小ロット量産案件を、安定して受注・納品できるようになった段階で、徐々にシフトしていくのではないかと見ている。
創業者:Z世代のハッカーとベテランのジム・ケラー
紹介役がこの会社で一番面白いと語ったのが創業者の組み合わせだ。サム・ゼルーフ氏は2000年前後生まれのZ世代のハッカー/メーカーで、高校時代に自宅ガレージで古い機材を組み合わせ、eBayで部品を買い、自力でチップを作った。その製造の様子をブログや動画で公開していた。紹介役はそのブログも見たといい、黒背景の2カラムで右側に画像が並ぶ昔ながらのオタク的なホームページで、性格まで伝わってくるようで面白かったと話している。
もう一人のジム・ケラー氏は、AppleのA4・A5チップ、AMDのチップ、テスラの自動運転チップなどを手がけた半導体の専門家だ。若いハッカーとベテランが組んで共同創業した形になる。
伝説的なエンジニアであるケラー氏が、なぜ高校生出身の若者のプロジェクトに乗ったのか。紹介役は、ケラー氏自身が既存の巨大ファブの遅さに課題を感じていたようだと説明し、ゼルーフ氏がガレージで示したアジャイルな小規模ファブの可能性に、業界のブレークスルーを見たのではないかと推測した。
初期の学び:手作業の限界から、ツールの自動化へ
ゼルーフ氏が半導体を作ろうとしたとき、露光装置は数億円するため買えなかった。そこで市販のプロジェクターを改造し、薬品を錆び取り剤から抽出したり、ゴキブリ退治用のホウ酸団子を使ったりしてチップを作ったという。大学が放出した古い電子顕微鏡を数百ドル程度で手に入れ、自分で修理しながら工夫して使った。
最初期のチップでは、手作業の限界によるノイズや歩留まりの悪さに直面した。ここで彼は、手作りでチップを作るのではなく、チップを作るためのツールを自動化することに価値があると気づいたという。プロセスを改良した結果、10マイクロメートルプロセスで100個のトランジスタを搭載したチップの開発・製造に成功し、これが現在の「Fab Fab」装置の構想につながった。
プロジェクターで回路を焼き付けられるのかという聞き手の疑問に、紹介役は、自分もこのあたりはよく分からないと断りつつ、マスクを使わずにデジタルプロジェクターの映像を縮小してウェハに投影するマスクレスリソグラフィーの手法を実現したのだと説明した。具体的なやり方はブログを読めば分かるだろうという。
手作業の限界にぶつかったときに諦めずに自動化へ進めた理由について、紹介役は、彼がハードウェアだけでなく制御側のソフトウェアも書けたことを挙げた。物理的に失敗してもソフトウェア制御で乗り越えられるのではないか、というアプローチが取れたのだろうという。さらに、化学薬品によるエッチングの限界を感じると、自分で反応性イオンエッチング(RIE)装置まで作って、より微細な加工に挑んだ。紹介役は、自分の力でどこまで良い半導体を作れるかに挑戦している姿がオタク気質だと評している。
ハードウェアで起業する人はそこまでやらなければいけないのか、という聞き手の問いには、紹介役は実際に価値はあると答えた。装置から作るところまで極限まで手作業でやったからこそ、どこからどこまでを自動化すべきかが分かるようになったのではないかという。また、半導体製造は特殊な例かもしれないと断りつつ、製造工程をブログやYouTubeで公開したことが世界中のエンジニアからの称賛や信頼につながった点を挙げ、公開していくこと自体にも価値があるかもしれないと述べた。
資金調達と生産基盤の拡大
ガレージのプロジェクトという資本効率の高い出発点から、Fab2は規模を拡大してきた。紹介役によれば、ガレージで作ったチップを武器に、2023年にOpenAI Startup Fundなどから1500万ドルのシード調達を実施した。さらに2026年9月には、評価額37億ドルでシリーズAとして5億ドルの調達に成功したという。個人の実験室のような状態から、15万平方フィートのインフラを構える製造企業へと成長しつつある。
聞き手が3年で日本円にして750億円ほどかと驚くと、紹介役は、ケラー氏のトラックレコードに代表されるチームの強さに加え、ソフトウェア制御で小型ファブを作るという概念自体が、アメリカの国内サプライチェーン回帰という追い風にも乗って評価されたのではないかと分析した。
日本で同じアイデアを展開するなら
日本で同様のアイデアで起業する場合について、紹介役はFab2の歩みは経路依存性が強く再現できるかは疑問だとしたうえで、AIに考えさせた案を3つ紹介した。
- 案A:既存のミニマルファブの基盤を活用し、特定のセンサーなどに絞ったサービスを構築する
- 案B(AIの推奨):日本が伝統的に強い炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)など、パワー半導体の次世代素材に特化した小型ファブを構築する
- 案C:国内に眠っている中古の半導体製造装置を買い集め、AI制御レイヤーをかぶせて特化型の少量生産モデルを構築する
全体として、日本の得意な素材と精密加工にフォーカスするという整理になっている。
聞き手が日本での立ち上げには多くの壁がありそうだと言うと、紹介役も「めちゃくちゃある」と同意した。最大の壁は最初に買う人がいるかどうかだという。半導体を買う日本の大手メーカーが、品質保証は完璧ではないが圧倒的に速い、というスタートアップのチップに本当にお金を払うのか、そもそもそういう文化があるのかが課題になると指摘した。
まとめ:試作速度、フルスタック、開発過程の公開
紹介役は、この事例から得られるポイントを3つにまとめた。1つ目は速度の追求で、量産の規模や安さではなく、開発のイテレーション速度で勝負し、そこに価値を見出すという考え方だ。2つ目はフルスタックで、速度を求めるために既存ツールに依存せず、根底からアーキテクチャを作り直す覚悟があれば、こうしたことも目指せるという点。3つ目はビルディング・イン・パブリックで、ゼルーフ氏が失敗も含めてガレージでの試行錯誤を公開し続けた結果、ケラー氏のような大物や資金を引き寄せられたのではないかという点である。
ヒントとして紹介役は、巨大なシステムに挑む前に、自分でできる範囲の制約の中で自分たちなりの成果物を作り、人に見せてみることを挙げた。ただし、よほど極端なものでなければ刺さらないだろうとも付け加えている。
最後に聞き手は、ハードウェア開発がソフトウェアのようなアジャイルさで進められるようになってきたのは、AIの力でよりやりやすくなっているからかもしれないと感想を述べた。そのうえで、番組で紹介する企業にフルスタックに近いものが多いのは自分たちの関心のせいもあるかもしれないが、結局ここまでやらないと本当にイノベーティブなものは生まれないのかもしれない、と語った。紹介役はこれを受けて、Fab2は今までの延長ではない、まだ存在しない仮説に賭けているからこそフルスタックになっているのであり、そうした仮説に賭けていくことが必要だという話にもつながるのではないか、と応じて番組を締めくくった。
皆さん、こんにちは。FoundXのマ田です。
同じくFoundXのと田です。私、先週ですが、学会発表のためにアイルランドに行っておりました。
どうでしたか?
発表自体は無事に終わったんですけど、発表の前にヒースロー空港のシステム障害に巻き込まれまして、ヒースローに着くまでがまず大変だったというか、ダブリンの会場に着くまでが大変でして。マンチェスターにダイバートして、そこから紆余曲折あって、1回ヒースローに行って、またマンチェスターに陸路で戻るっていう、東京・大阪間をバスで往復するみたいな、そういう無駄な行程が入りつつも、無事に発表して帰ってきたんですけど。一緒に行った後輩とも、すごい思い出に残るねという話をして、最後はちゃんとロストバゲッジまで食らって、完璧な出張、出張というか学会発表でした。
トラブルしか残ってなかった。
トラブルしかなかったですね。でも無事に発表できましたし、同じ会の違うセッションの方だと、発表者が半分しかいないみたいなところもあったらしいので、それと比べると無事にできて良かったなというところです。
ヒースロー空港のシステムトラブルがこんなところに影響するとは、という感じですね。
本当にそうなんですよね。今回が初めてっていうわけではないらしいので、皆さんもお気をつけて。何に気をつけるか分からないですけれども、気持ちの覚悟だけあるといいと思うので、ぜひお気をつけてヒースロー空港を使ってください。
ここからアイデアキャストのコーナーに入れたらと思います。FoundX Review Startup IdeaCastですが、海外のスタートアップのアイデアをAIを使って分析して紹介する番組になります。これからアイデアを考える方のご参考になればと思います。
最初にディスクレーマーですが、この番組はAIを活用して情報を整理しているので、一部の情報は古かったり間違ったりしている場合もあります。ファクトを重視される場合は必ずご自身で調べていただくようお願いいたします。このポッドキャストはあくまで、そこからアイデアの参考情報や考え方を引き出すことを主な目的としております。
今日ご紹介するスタートアップですが、Fab2、旧社名がAtomic Semiというものになります。なぜ選んだんでしょうか?
半導体産業っていう、すごく資本集約的というか、最初の初期投資が必要なところで、その半導体装置自体を作っちゃおうっていうような発想がすごくスタートアップ的だなと思ったので取り上げました。
この会社ですが、一言で言うと、小型の半導体製造工場、ファブですね、その内部で使う製造装置から設計ソフトまでを自社で開発・量産していって、その結果、チップの試作期間を劇的に短くしようとしているスタートアップになっています。
では全体像のお話をできたらと思います。このFab2ですが、Fab Fab、つまりチップを作る工場、ファブそのものを大量生産するような工場という意味で、Fab Fabというところをよくキーワードとして挙げています。通常、半導体工場は建設に数千億円かかるんですけれども、彼らはこれを何とかモジュール化しようとしています。この戦略の背景には、巨大な工場をシェアするよりも小さい工場をたくさん作った方が結果的にイノベーションが早くなるんじゃないかという仮説があって、彼らはこのようなことをやっているというところになっています。
製造業のダウンサイジングとあるんですけれども、既存の半導体製造は巨大なウェハを高速で動かすために最適化されていますが、Fab2は1つのチップをいかに早く作るかに特化しています。AIの進化によってハードウェアの需要が多様化していて、大量生産よりも早く作って試すっていうことの価値が急増しています。なので、ソフトウェアにおけるアジャイル開発のようなサイクルを、物理的なハードウェアにも持ち込もうとしている点が特徴になっているかなと思います。それを実現するために、自社で開発したソフトウェアとコンパクトな自社ファブをシームレスにつなげているというところです。
彼らのビジョンとしては、半導体、今製造に数カ月かかっているのを、自分たちで作るのなら数時間でできるようにしたいというところがビジョンになっています。
後で説明するかもしれませんが、この工場を作る工場、面白いコンセプトですが、具体的にはどういうことなんでしょうか?
本当に全部やるっていうところみたいでして、半導体の設計に必要なポンプやバルブ、露光装置とかも外から買うのではなくて、部品レベルから自社で再設計して、それを組み合わせて小型の工場としてパッケージして、それを量産しようとしているということのようです。
では、Fab2が取り組む課題についてです。まずハードウェアスタートアップがソフトウェアスタートアップのように早く進められないっていうところの元凶は、資本と時間の差があるとあります。資本の壁だと、最先端のファブを建てるには数百億円から数兆円かかってしまうので、なかなか新規でゼロから参入するっていうのは難しいものになっています。
また、時間の壁もあります。半導体を作ろうにも、ファウンドリーに試作を頼んでも順番待ちなどがあって数カ月かかってしまうというところのようです。既存の手段としてMPW、マルチプロジェクトウェハ、シャトル便という相乗りサービスがあって、ウェハにいろんな会社が相乗りで作るっていうのもあるみたいなんですけれども、ここは費用を分担できるんですが、日程だったり設計変更の自由度が低くて、なかなかスピードをめちゃくちゃ早くするっていうところにはつながらないというところのようです。
ですので、こういう遅さがスタートアップのバーンレートを加速させてしまっているというところで、独自のチップを開発するAIハードウェアスタートアップや研究機関を顧客として、こういった壁を解消しようとしているものになります。
既存のファウンドリーが試作スピードを上げられないみたいな、順番待ちになっちゃうって話でしたが、これはどういった背景事情があるんでしょうか? 大きなファブに関しては、設備の稼働率をなるべく高く、100%に近づけることで利益を出そうというモデルです。
なので、そうなってしまうと、ロットが小さくて仕様がちょこちょこ変わるような試作の案件っていうのがラインに入ってくると、全体の生産効率が落ちてしまうので、なかなかそっち向きに舵を切るというのが難しいという状況のようです。
では、Fab2がどういうことを解決策として提案しているのかというところですが、ソフトウェアからバルブ、ポンプに至るまで完全に内製化するということをやっています。設計ソフトもポンプも自分たちで作ろうという発想です。ですので、彼らはEDAソフトも、ポンプ、バルブといったような内製装置も、工場のシステム全体も、自分たちで作るようなものになっています。
なんでここまでやるかというと、既存の装置メーカーなどのツールが巨大な工場向けに最適化されていて、そうすると彼らが目指すような小型で高速のアーキテクチャーに合わないっていうことが起こってしまうそうです。そこでソフトもハードも一緒に作ることによって、ソフトウェア上での設計変更をすぐに物理的なハードウェア、チップの方に反映できるような環境を作ろうというところで、彼らが取り組んでいるそうです。
現在、テキサス・オースティンに12万平方フィートのチップ工場であったり、ロックハートに3万平方フィートのFab Fabを構える規模に成長しているそうです。例えるなら、3Dプリンターのようなもの。工場から3Dプリンターみたいな、より自社でやりやすくするっていうところを彼らは目指しています。
そのポンプとかバルブまで自作するのは結構すごいなと思うんですけど、本当にそこまでやんなきゃいけないんですかね?
本当にそうなんですよね。短期的にはもちろん悪くなっていると思います。ただ、彼らとしては既存の部品を組み合わせても理想のスピードが出ないというふうに判断したようです。なので、根本的なアーキテクチャー自体を変えるために、部品レベルからの再設計を行っているようです。
これぐらいまで自分たちでやろうとすると、結構いろんなエンジニアが必要な気がしますけれど、どうなんでしょうね。
そうだと思います。結構サイトもポップで可愛らしいサイトになってるんですけれども、求人情報を見ると、メカトロニクス、それから光学設計と真空システム、Rustを使ったソフトウェアエンジニア、AI制御などなど、全部か、みたいなハードとソフトの方々を集めているようなので、幅広いスキルの方を求めているようです。
では、彼らが相対している市場についてです。ここもAIに調べてもらったんですけど、AIはなかなか非公開とかSOMの計算がしづらいみたいなところはあるんです。なんでそうなっているかというと、彼ら自体が半導体市場と真正面から戦おうというところで、TSMCとかと正面から戦おうとしているわけではなくて、むしろ新しい試作、R&D市場みたいなものを作り出そうとしているようなものになっています。
TAMとしては、半導体の試作というか半導体製造みたいなところになってくると、追い風にはアメリカのサプライチェーンの国内回帰政策、それからAIチップの爆発的な設計需要があるようです。仮にTAMとして世界の半導体市場全体を取ると、2026年だとAI需要とメモリーの価格の高騰に伴って、1兆3000から5000億ドル規模に成長するんじゃないかというふうに言われているそうです。その中でも特に受託製造のファウンドリーの市場だけに限っても、2026年には2000億ドル規模になるんじゃないかというふうに言われているところです。
TAMはそんな感じなんですけど、SOMとしては、彼らが唱えているところとしては、これまで高すぎてとか遅すぎて試せなかったアイデアが、早く安く試せるようになることで眠っていた需要を掘り起こす。ラピッドプロトタイピングみたいな新しい市場自体を作れるんじゃないかというふうに考えているようです。
じゃあ、その新しい市場の顧客って、どういった企業を想定してるんでしょうか?
例えば、自動運転向けの特殊センサーを開発する企業であったり、独自のAIの推論のアルゴリズムをハードウェア化したいようなAIスタートアップだったり、あとは大学の研究機関であったり、試行錯誤をどんどん早くしたいっていうような組織になるんじゃないかなと考えられます。
そして、彼らのビジネスモデルについてです。こちらは今の時点で決まったものがあるわけではなくて、今の時点でのものになっております。ただ、全体を通じてFab2のモデル自体は、顧客からCAPEXを切り離すというところに特徴があります。現時点で考えられる収益は3つあります。ここら辺はAIに整理してもらった点ですが、まず1点目がEDAソフトの利用料になります。2点目が超短納期での試作サービスになります。3点目、ゆくゆくは内製した小型ファブ自体の販売・保守になるのではないかと思います。
ただ、スケールした時に、最終的には物理的な製造にはなるんですが、そこの工場の稼働データとAIを組み合わせることで工程改善自体も自動化できれば、より利益率自体も高くなるんじゃないかなというふうに見込まれているようです。
最終的に彼らは工場を売る会社になるのか、それとも自分たちでチップを作る会社になるのかでいうと、どっちなんでしょう?
最終的には工場を売る会社の方を目指していると思います。ただ、初期段階では自社の工場でチップを試作して販売するような、プロトタイピング・アズ・ア・サービスのようなもので、顧客であったり、顧客のデータであったり、それから信頼も集めていって、そこから拡大していくんじゃないかなと思います。
では、彼らの戦略ですが、ここまで言っているように、本当にフルスタック、垂直統合になります。お話ししたので重なるんで、どんどん飛ばしていくんですけど、標準部品であったり、外部のアウトソーシングを使わずに、バルブ、ポンプからクリーン環境の自動化、ソフトウェア制御まで、全レイヤーを自社で握っているそうです。これの理由としては、既存のインフラに載っている限り、既存のルールの枠、つまり遅さであったりコストが高いといったところから抜け出せないというふうに考えているからのようです。
彼らが目指す理想像としては、世界中のオフィスやガレージに小型のファブが置かれて、コードをコンパイルするように、その場でチップがプリントされるような社会を考えているだろうというところです。面白いですね。
とはいえ、何でも自社で作ろうとすると、結構逆に時間がかかっちゃうみたいなこともあり得るのかなと思ったんですけど、どうなんです?
あり得ると思います。めちゃくちゃ極端な判断をしているとは思うので、時間がかかりすぎるのはリスクとしてあると思います。
ただ、彼らはハッカー気質のエンジニアを集めて、プロトタイプをすごい早いスピードで作っているそうです。なので、どの程度早いかとかっていうのはちょっと分からなかったんですけど、初期段階で内製したので、結果的に外部ベンダーの納品待ちに左右されないような速さがあるということのようです。とにかく早くしたいっていうところで、長期的には早くなるだろうっていうところで全部自分たちでやっているっていう話みたいです。
彼らはこのアプローチとか理想の世界を、「We print chips」というようなスローガンで表現しているらしくて、プリンターのように本当に一家に1台を狙っているんだろうなと思います。
そして、彼らのロードマップについてです。どういう段階を踏んで成長してきたかというところなんですが、フェーズ1の実証は、ゼルーフさんという創業者の方が、高校生の時にご自宅のガレージで、古いプロジェクターとか洗剤とか、eBayで落としてきた顕微鏡とかを使ってチップを作ったそうなんですね。どういうことって思うんですけど、作ったということのようです。
そこからチームも組んで起業して、今は実証から量産のフェーズに当たるかなと思います。テキサスに拠点を移して、チップではなくてファブ自体を量産するような体制を作っているようです。将来的には、未来のフェーズとして、完成した、複製できる、反復できるような小型ファブをグローバルに分散配置していこうというところをやっているようです。
このガレージで実証したっていうのはすごいなと思うんですけれど、これはどういうふうに評価されたんでしょうね。
そうですね。本当にコンパイラーの数としては100個とかだったようで、既存のものとすると、すごい高品質なものではないんですけれども、ただ、既存の数十億円の投資や設備がなくても、工夫すればチップが作れるんだというような希望、概念的な実証につながったのかなとは思います。
彼らのモートについて、競合との比較のお話をできたらと思います。あんまりしっかりした競合があるというわけではないんですけれど、既存の大きな会社であるTSMCとは土俵自体も変えようとしているところです。TSMCの強みは圧倒的な量産規模と歩留まりですが、Fab2の強みは、これまでお話ししてきているように圧倒的な試作の速度になっています。
比較の対象として、ミニマルファブ構想というのが日本にもあるそうなんですが、これも小型化を目指しているんですけど、標準化とか共同利用を重視する傾向にあるので、その点でちょっと変わってくるようです。独自のモートとしては、完全内製化によるソフトとハードの結合というところで、他社が使うような標準装置を使っていないので、他社に真似できないようなスピードでシステム全体もアップデートできるだろうというふうに見込まれています。
Substrateとはどう違うんですかね?
すみません。そちらは次世代のパッケージングであったり、製造ツールっていうのを目指しているそうです。なので、Fab2と比べると大規模な量産設備だったり、ASMLとの競争っていうのが視野に入っているというふうに報じられているので、小型分散試作みたいなところとは少し変わったものになってくると思います。
では、彼らの参入戦略というところなんですが、現時点でお客様がいるという情報は今回確認できなかったので、こういうふうに考えているんじゃないかというところをお話しできたらと思います。彼らの最初のターゲットですが、ディープテック開発者、あるいは研究機関なのではないかというところです。課題としては、数カ月間試作を待つ時間がスタートアップの資金を枯渇させたりとか、あるいは研究者だったら研究が進まないとかっていうところですかね、と思います。なので、そうなるとMVPとしては、完全な品質の量産チップではなくて、数時間で完成するような検証環境の提供になるのではないかと思います。
これをどうやって測るかというところだと、同じ回路を繰り返し早く作れるかと、初期の顧客がそのスピードに価値を感じて再度注文してくれるかというところを測ることになるんじゃないかなと思います。
やっぱり量産品質ではないチップにお金を払う客はいるもんなんですかね。
いるだろうと思われます。論理設計が正しいか、あとはアーキテクチャーに致命的なバグがないかというところを物理的に検証できるだけでも、十分価値があるようです。量産用の原版を作る前のバグ取りに数億円払うような企業が存在するので、品質が量産品質でなくてもお金を払うようなお客様もいらっしゃるので。
その後、マス市場とか量産に移行するタイミングは、どういったタイミングになるんでしょうか?
見込まれているところだと、小規模なIoTデバイス用のチップなど、歩留まりが多少低くても許されるような小ロットの量産の案件が安定して受注できて、きちっと納品できるっていうことができるようになった段階で、だんだん量産にシフトしていくんじゃないかなと思います。
では、彼らの起業プロセスですが、先ほどもお話ししたんですが、ここがこの会社の一番面白い点かなと思います。創業者がサム・ゼルーフさんという方と、ジム・ケラーさんという方になっています。このサム・ゼルーフさんですが、高校時代に自宅のガレージで古い機器を組み合わせて、eBayを使って部品を買って、自力でチップを作った方で、2000年ぐらいのお生まれのZ世代のハッカー、メーカーになっています。
彼が製造する様子をブログや動画で公開していたんですね。ブログも拝見したんですけど、結構すごい古いオタクみたいなホームページで、良かったんです。黒いバックで2カラムで、右側にブログの画像とかがあって、結構面白かった。すごい性格も伝わるようなものでした。というのがサムさんの方です。
一方でジム・ケラーさんが、AppleのA4、A5チップ、AMDのだったり、テスラの自動運転チップなどを手掛けた、半導体業界に詳しい、詳しいというか本当にご専門の方でした。この方たち、若いハッカーとベテランが組んで共同創業に至ったというところになっています。
ジム・ケラーがね、こんな伝説のエンジニアと言われているジム・ケラーが高校生と組んだっていうのはすごいなと思うんですが、なんでジム・ケラーみたいな大物がこの若者のプロジェクトに乗っかったんですかね。
ケラーさんご自身が既存の巨大ファブの遅さに課題を感じていらっしゃったようです。ですので、ゼルーフさんがガレージで証明したようなアジャイルな小規模ファブの可能性に、業界のブレークスルーを見たんじゃないかなと思います。
では、彼らの初期の学びと歩みについてです。さっきの話と一緒になるんですけれども、ゼルーフさんですが、半導体を作ろうとした時に露光装置が数億円かかるそうなんですが、それが買えなかったので、市販のプロジェクターを改造して、薬品を錆取り剤から抽出したりとか、あとはゴキブリ退治のホウ酸団子とかも使ってチップを作ったそうです。あとは古い電子顕微鏡、大学から出されたものを2500ドル以下か数百ドルぐらいで買ったらしいんですけど、そういったものを使って自分で修理して、工夫して作っていったということのようです。
最初期のチップだと、手作業の限界によるノイズであったり、歩留まりの悪さに直面されたそうなんです。ここで、手作りでチップを作るのではなくて、チップを作るためのツールを自動化することに価値があるというふうに気づかれたそうでして。その結果、プロセス自体を改良して、10マイクロメートルプロセスで100トランジスターを搭載するようなチップの開発・製造にも成功して、今のFab Fab、装置を作るっていうような構想につながっていったそうです。
さっきから何度か出てきていますけど、プロジェクターでチップの回路を焼き付けるっていうのはできるんですね。
ここら辺、全然分からないんですけど、ただ彼らが原版を使わずにデジタルプロジェクターの映像を縮小してウェハに投影するような、マスクレスリソグラフィーという手法を実現したんです。
どうやってというのはあるんですか? 多分ブログを読めば分かるとは思うんですけど。
その手作業の限界に直面した時に、諦めずに自動化に進めたっていう理由も知りたいところですね。
そうですよね。その性だったっていうのもあるとは思うんですけど、彼が元々ハードウェアだけではなくて、制御側でのソフトウェアも書くスキルを持っていたというところのようです。なので、物理的に失敗しても、ソフトウェア制御でいけるんじゃないかみたいなアプローチも取れたというのも、理由としてあるかなと思います。
彼がすごいオタク気質だなと思うんですけれど、化学薬品のエッチングの限界を感じた後に、自分で反応性イオンエッチングの装置まで作って、より微細な加工に挑んだというところで、本当に自分の力でどこまで半導体の良いものを作れるかに挑戦しているっていう感じかなと思います。
ハードウェアで起業する人は、こういうところまでやんなきゃいけないんですかね。
やっぱり実際に価値はあるだろうなとは思うんですよね。本当に極限まで、装置から作りますみたいな、極限まで手作業でやることで限界を知って、逆にどこからどこまでは自動化するべきかとかが分かるようになったのかなと思います。
あとは、半導体製造だからちょっと異色すぎるかもしれないですけども、その製造の工程をブログだったりYouTubeで公開するっていうことで、世界中のエンジニアから賞賛と尊敬、信頼を集めるところにもつながったので、そういったことを公開していくっていうところにも価値はあるかもしれないなと思います。
こういった背景がある彼らですが、現在の資源というところでして、スケールしていったというようなお話になっています。本当に初期は自分でできる範囲でやったところだと思うので、資本効率を非常に高めたようなガレージのプロジェクトから始まっています。そこでできたチップを武器に、2023年にOpenAI Startup Fundなどから1500万ドルのシード調達を実施したそうです。2026年の9月に評価額37億ドルで、シリーズAとして5億ドルの調達に成功したそうです。
その結果、個人の実験室のような状態だったところから、一気に15万平方フィートのインフラを構えるような製造企業に、どんどん成長していっているというところになります。
この3年で750億円ぐらいですか、日本円だと。本当にすごいですね、この資金調達額が。
すごいですよね。そこはやっぱりチームの強さももちろんあるようでして、ジム・ケラーさんの実績などのトラックレコードに加えて、それもあるんですが、ソフトウェア制御で小型ファブを作るっていう概念自体も、アメリカの国内のサプライチェーンに回帰しようっていう追い風もあって、そこもあって評価されたのかなと思います。
では次に、日本で同じアイデアで起業するならというところですが、経路依存性が強すぎるから再現できるのかというところではあるんですけれども、いくつか案をAIにも考えてもらいました。案Aが、既存のミニマルファブの基盤を活用して、特定センサーなどに絞ってサービスを構築するのはどうだろうかというところです。案B、これがAIが推奨しているところですが、日本が強い炭化ケイ素であったり窒化ガリウムなどの、パワー半導体、次世代素材に特化した小型ファブを構築してはどうだろうかというところです。案Cとしては、国内に眠っている中古半導体装置を買い集めて、AI制御レイヤーをかぶせて、特化型の量産モデルを構築してはどうだろうかというところです。
やっぱり日本の得意な素材と精密加工にフォーカスしてはどうだろうかというふうに整理しています。
日本でこの領域のスタートアップを立ち上げる時に、結構いろんな壁がありそうな気はしますけどね。
めちゃくちゃあるとは思いますね。最初に買う人がいるかっていうのが、多分最初の大きな壁になるかと思うので、半導体を買うような日本の大手メーカーが、スタートアップが作ったような、品質保証は完璧じゃないけど爆速ですっていうところに本当にお金を払うのか、そもそもそういう文化があるのかみたいなところは壁になるかなと思います。
最後にまとめになってきますが、いくつかあります。1点目が速度を求めるというところですね。大量生産の規模とか安さではなくて、開発のイテレーション速度で勝負する。そこに価値を見いだすという考え方が1点目。2点目がフルスタックというところですね。その速度を求めるために、既存のツールに依存せずに、そもそも根底からアーキテクチャーを作り直す覚悟があると、こういうことも目指せるんじゃないかというところです。
それから3点目が、ビルディング・イン・パブリックというところで、ゼルーフさんがガレージでの泥臭い試行錯誤を公開し続けたというところで、失敗も含めて公開されていたそうです。その結果、ジムさんのような大物であったり、資金を引き寄せることができたのではないかというところですね。
なので、考えるヒントとしては、巨大なシステムに挑む前に、本当に自分でできる範囲だとどこだろうみたいなところの制約の中で、自分たちなりの成果物を作ってみて、人に見せてみるというのは1つ、試行錯誤としては、よっぽど極端なものじゃないと刺さらないと思うんですけど、あるかもしれないなと思います。
以上でFab2をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
このハードウェア開発が本当にソフトウェアみたいなアジャイルさでうまくやっていくっていうところが、AIの力を使うとよりやりやすくなっているのかもしれませんが、なってきたんだなというのと。あと、私たちの紹介するものが結構フルスタックに近いようなものも多くなってしまっているのは、私たちの興味関心っていうのもあるかもしれませんが、結局こういうところまでやらないと本当にイノベーティブなものは生まれてこないのかもしれないなと、ちょっと思いましたね。
そうですね。そもそも賭けている仮説自体が、今までの延長じゃなくて今ないような仮説に賭けているというところもあって、フルスタックになっているので、そういったところに賭けていくことが必要という話にもつながるのかなと思いました。それでは、今日はこちらで終了となります。FoundX Review Startup IdeaCastです。
今後も皆さんのアイデアのために最新のスタートアップをご紹介していきます。ご興味のある方は、ぜひチャンネル登録や高評価をお願いいたします。また、FoundXの各種プログラムでも応募者の方を募集しているので、もし周りに起業を考えている方がいらっしゃったら、ぜひご紹介いただければと思います。では、また次回よろしくお願いいたします。ありがとうございました。ありがとうございました。
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