抵抗器メーカー4社は何で差をつけているのか:テクノフロンティア2026「電子部品の未来を探る座談会(抵抗編)」
イチケン / ICHIKENテクノフロンティア2026(2026年7月15〜17日)のイチケンラウンジで、「電子部品の未来を探る座談会 抵抗編」が開かれた。電子工作系YouTuberのイチケンが、KOA、北陸電気工業、進工業、ロームの担当者と1社ずつ1対1で対談する形式である。
冒頭でイチケンは、抵抗を「電子部品の中では主要だが地味な部品」と位置づけた。そのうえで、電流制限、分圧、電流検出といった回路設計の基礎を支えているのは抵抗であり、EVの電流検出用シャント、サーバー電源、再生可能エネルギーなどパワーエレクトロニクスの分野で重要性が増していると述べた。「抵抗なんてどれも同じ」と思われがちだが、各社の違いを見てほしい、というのがこの座談会の出発点である。対談の最後には、各社に共通して「自社製品の一番の特長は何か」を尋ねている。
KOA:国内生産中心で、抵抗なら「だいたい何でも揃う」メーカー
1社目のKOAは、対談の前に自社の木工グッズを手土産として渡した。同社は「農工一体」を掲げて木工も手がけており、注文家具も作っているという。
担当者の説明では、KOAは長野県のメーカーで、創業86年、売上は約700億円、従業員は約4000名である。国内生産比率は約70%で、海外でも生産と販売を行っている。売上のほとんどは抵抗器で、顧客は自動車メーカーが多く、次いで産業機器である。主力は厚膜チップ抵抗器だが、薄膜、金属板の低抵抗(mΩ)、モジュールも扱い、リード付き抵抗やセメント抵抗もいまだに作っている。担当者は、抵抗であればだいたい何でも揃うので相談してほしいと述べた。
イチケンが一番推したい製品を尋ねると、担当者は厚膜チップを挙げた。後述するハイパワー品があるほか、金属板の低抵抗は種類が非常に多く、選択肢が広いという。
「端子部温度」で抵抗器の使用限界を決める
KOAが力を入れている取り組みは熱設計である。担当者によれば、従来の熱設計は部品に空気を当てて熱を逃がすものだった。最近は基板に熱を逃がすことが重要になっている。基板設計者がパターンを工夫し、小さな部品の温度をどう評価するかも課題になっている。そのため部品メーカーとしては、基板への放熱を前提にした部品仕様を示すことが大事になっている、というのが担当者の説明である。
イチケンはこの話に、自身の経験から共感を示した。国内の充電器メーカーCIOと共同で「国産USB充電器プロジェクト」としてUSB充電器を設計しており、筐体温度が70〜80℃まで上がるため放熱に苦労しているという。
具体策としてKOAが進めているのが「端子部温度規定」である。抵抗器には、横軸に温度、縦軸に電力をとった負荷軽減曲線があり、温度が高くなるほど使える電力を下げる必要がある。従来の横軸は周囲の空気温度だったが、これでは曖昧になる。KOAは横軸を基板と部品の接続部、つまり端子部の温度にした。部品自体の温度で使用限界を決めることで、顧客が合理的に使えるようになるという。担当者は、この考え方は国際規格やJISにも反映されており、基板放熱を主体とした熱設計には必須だと述べた。イチケンが車載、再エネ、サーバー電源などの用途によらず重要なのかと尋ねると、担当者は、ほとんどすべての抵抗器で端子部温度基準の負荷軽減曲線を提供していると答えた。
根拠を持って定格電力を引き上げる
KOAは一昨年から昨年にかけて、既存製品の定格電力を引き上げた。例として挙げたのは耐パルス抵抗器で、2012サイズの汎用品が0.25Wのところ、0.75Wまでかけられるようにした。よく使われている長辺電極タイプはさらに高いワッテージにしている。担当者は、同様の製品は他社にもあるが、端子部温度規定を進めるなかで取り組んできたと説明した。一方で、この条件では放熱が非常に重要になるとも付け加えた。
イチケンは、定格を上げた分、寿命や経年劣化など信頼性がどうなるのかが気になると指摘した。担当者は、使われている温度がはっきり分かるようになることは、そうした信頼性を把握する取り組みでもあると答えた。
なぜ大きく定格を上げられたのかについて、担当者は次のように説明した。これまでの定格は顧客の要求に応じて少しずつ上げてきた。今回は大きく引き上げた。熱設計に取り組むなかで、基板に載せた部品の温度をどうコントロールできるかを研究し、定格を試験する環境をかなり制御できるようになった。そのうえで、材料と構造による限界を見定め、温度を精密に振りながら試験した。こうして根拠を明確にしながら限界に近いところまで電力を上げた、という。
発熱抑制金属チップと、開発中のセラミック抵抗
KOAはブースで新製品「発熱抑制金属チップ」も紹介していた。基板の銅箔パターン上に銅のチップを実装すると、その部分のパターン抵抗値が下がる。電流が集中して局所的に熱くなる箇所で抵抗が下がれば、ジュール発熱が減り、温度上昇も抑えられる。放熱ではなく発熱そのものを減らす部品で、デモでは約60Aを流す実験を見せていた。抵抗器ではない部品である。
用途についての説明はこうだ。車載の統合ECUなどでは、部分的に大電流が必要な箇所に、大きめの金属塊やギザギザした形状の部品を使ってパターンを強化することが多い。そこにKOAの小さな部品で提案できないかと考えている。イチケンが「基板全体の銅箔を厚くするより、ピンポイントで使う感じか」と確認すると、担当者はそうだと答えた。
もう一つは、面実装の耐パルス・耐サージ用セラミック抵抗である。見た目は普通のチップ抵抗だが、一般的なチップ抵抗が絶縁基板の上に抵抗膜を載せているのに対し、この製品は全体が特殊な導電性セラミックでできている。イチケンが「昔のソリッド抵抗のようなものか」と尋ねると、担当者はイメージとしてはそうだと答えた。パルス限界電力のグラフ(縦軸は対数)では、汎用品に比べておよそ2桁強いという。
担当者によると、このタイプはKOAのリード付き製品にはあったが、なかなかチップ化できなかった。それがどうにかなりそうだという段階で、まだ開発中であり、製品化には時間がかかるとしている。他社について聞かれると、この種のものはリード付きでも見たことがなく、チップではおそらく他社はやっていないだろうと答えた。
デメリットも率直に説明された。マイナスのTCR(抵抗温度係数)があるため使いどころに工夫が要る。また、材料を切って電極をつける製法のため、許容差が悪く、細かい抵抗値は出せない。そのうえで担当者は、突入防止やスナバのような用途にうまく使えるのではないかと述べた。KOAは熱設計の情報を動画なども含めてウェブページで発信していることも紹介した。
「一番の特長」について、担当者はラインナップの広さを挙げた。厚膜、薄膜、金属、リード付きでは巻線からセメント抵抗まで、かなり大きなものも含めて揃えている。リード付きのセラミック抵抗をチップ化したように、持っている技術を活かしていきたい。抵抗で迷ったら声をかけてほしい、と締めくくった。
北陸電気工業:抵抗器専業ではなく、センサーやモジュールも手がける
2社目は富山県の北陸電気工業である。担当者によれば、同社は軍需用のディスクリート炭素被膜抵抗器から始まり、印刷抵抗、ハイブリッドIC、高圧抵抗へと展開した。その技術を応用して厚膜チップ抵抗器を開発した背景には、部品がディスクリートから表面実装に移った時代の変化があるという。現在はセンサーやモジュールも手がけ、3つの事業部を持つ。チップ抵抗器はコンポーネント事業本部で製造している。イチケンは、抵抗専業ではなく、センサーやモジュールと並ぶ事業の一つとして抵抗をやっている会社だと整理した。
担当者は、チップ抵抗器は非常に安い部品だが、電気回路には不可欠だと話した。顧客からはコスト以外にも、高電力化、低抵抗、耐環境性、環境対応といった要求が出てくる。チップ抵抗器メーカーは安価に物を作る技術に長けているため、そこからチップヒューズやESDに強いチップ部品といった派生品も手がけているという。
イチケンが、汎用品よりも高機能品で差別化を図る方針かと尋ねると、担当者はそういう狙いだと認めた。一方で、「抵抗なんて1個何銭の世界」と言いつつ、顧客が必要とするものはすべて対応するので汎用品も一生懸命やっていくと付け加えた。
小型高電力品と、コストを考えた耐硫化品
代表例として挙げたのが小型高電力品で、3216サイズで1.5Wの製品を開発している。汎用品との最大の違いは、高電力に強い抵抗体材料を使っている点だという。
特に力を入れている領域を問われると、担当者は、現在付き合いが強いのは自動車関係の顧客だと答えた。そこで紹介されたのが耐硫化チップ抵抗器である。顧客のアプリケーションでは硫黄に触れる機会が増えており、チップ抵抗器の宿命である硫化断線が問題になっている。担当者の説明するメカニズムは次のとおりだ。メッキとオーバーコートの界面から、水分に溶けた硫黄成分が入り込み、内部電極の銀と反応して硫化し、断線に至る。
北陸電気工業は2種類の耐硫化品を揃えている。一つは硫化がもう起きないタイプである。もう一つは、めったに起きない硫化についてはコストを優先したいという顧客が多いことから用意したCRSシリーズである。CRSシリーズは構造に一層を追加し、耐硫化性とコストの両立を図っている。
宇宙用のJAXA品と、厚膜で0.1%・25ppmの高精度品
宇宙衛星用として、JAXA品のチップ抵抗器も紹介された。宇宙は真空で、地上とはまったく違う環境である。このため、宇宙空間で使えると認められた材料で構造を作っている点が普通の抵抗との大きな違いだという。イチケンが鉛フリーについて尋ねると、担当者は、地上ではRoHS対応で鉛フリーメッキが常識だが、宇宙でスズメッキを使うとウィスカーが出てしまうため、その対策をした外部電極を採用していると答えた。
さらに超高精度抵抗も紹介された。厚膜チップ抵抗器は従来、精度0.5%、TCR 50ppmまでだった。これに対し、0.1%・25ppm級の要求が出ているという。北陸電気工業は独自の抵抗体素材を使い、25ppmと高電力を両立させたと説明した。
厚膜でこの精度をどう実現したのかというイチケンの質問に、担当者はこう答えた。材料メーカー側でもTCRは調整しているが、材料メーカーと自社の工程ではパターンも条件も違うため、TCRにばらつきが出る。そこで、自社の工程内でTCRを調整できる材料にしているのが大きな違いである。
「一番の特長」について、担当者は、独自の生産設備と材料で抵抗器を作れる点を挙げた。顧客に合わせた製品を作ることも可能かというイチケンの問いには、「はい」と答えた。
進工業:創業以来、薄膜抵抗器一筋
3社目の進工業は、担当者によれば1964年に世界初の薄膜抵抗器を開発する会社として創業し、1980年代に量産技術を確立した。以来、薄膜抵抗器だけを手がけている。
スライドの半導体クリーンルームのような写真について尋ねられると、担当者は、実際に環境を制御したクリーンルームを持っていると答えた。昨年、福井県小浜市にクリーンルームを備えた生産ラインを構築した。微細加工を行い、半導体と同じくフォトレジストを使うため、紫外線を遮断した光の中で製造しているという。
膜の薄さについて、担当者は、髪の毛の太さが約100μmであるのに対し、同社製品の膜厚は100nm以下で、その1000分の1だと説明した。非常に薄く、質の高い膜を使うことで性能を出すことに特化しているという。
用途は車載・モビリティ、産業機器、高精度な計測器、民生、通信、医療機器、宇宙と幅広い。イチケンが、精度が求められる計測器以外にも使われているのかと尋ねると、担当者は次のように答えた。計測器はノイズに非常に敏感である。宇宙や通信では、小さなノイズやわずかなズレが通信速度や精度に影響する。それをいかに小さくして、システムとして顧客が出したい性能を出すか、そこで採用されている。医療機器も紹介された。医師が機械を動かす際に小さな誤差があってはいけないとされており、繊細な動きが求められる用途で採用されたという。売上比率はまだ小さいが、成長戦略として伸ばしたい分野だと担当者は述べた。
0.01%・1ppmの精度と、薄膜の限界・価格
担当者は、薄膜チップでは抵抗値精度0.01%、TCR 1ppm/℃まで実現できるとし、これが薄膜の最も大きな強みだと述べた。低ノイズであることも特長である。また、同社は銀を使わないため、硫化についてはまったく考える必要がないという。担当者は、60年以上前から耐硫化性を考えたプロセスと構造を作り、量産に結びつけた先人の知恵を「すごい」と評した。ラインナップには、ほかにmΩ帯の超低抵抗品や高周波チップもある。
イチケンは、膜が薄いので大電力には耐えられないのではないかと尋ねた。担当者は、ある領域を超えれば絶対に厚膜に負けると認めた。そのうえで、必要とされる動作範囲内では圧倒的な性能を出せるので、そこに特化すべきだと答えた。高電圧チップも別に用意しているが、数百ボルトの領域でどれだけ安定した性能を供給できるかを追求したいという。
価格についての質問には「痛いところ」と前置きして、一般的な厚膜抵抗器より高いと答えた。プロセスや加工が複雑で工程数が多いためである。それでも、価格ではなく精度や信頼性に価値を感じてもらえる製品を出したいので、フォーカスを絞って性能で勝負するという。温度が変わっても精度が変わらないこと、長期間安定して性能を出せることが求められる自動車、医療機器、宇宙が主戦場だと担当者は考えている。宇宙に持っていけば修理もできないから、というのがその理由である。
NASAのCOTSリスト登録と、車載品質から宇宙への展開
担当者は、進工業のチップがNASAのCOTS(商用部品)リストに登録されており、部品メーカーとして登録されているのは世界で進工業だけだとアピールした。また昨年、RG・KRLシリーズがNASAのパッケージプログラムに搭載されたという。
イチケンが、F1の技術を乗用車にフィードバックするように、宇宙品質を自社製品に還元しているのかと尋ねると、担当者は「逆」だと答えた。車載で培った品質・性能をそのまま宇宙に展開しているのだという。COTSとして採用されたのは一般的な車載品質の製品で、同じプロセス・同じ構造のままNASAに使われている。宇宙専用のプロセスや部品を使う例は半導体のSoCなどにはあるが、今作っているプロセス、構造、材料が認められたことが非常に嬉しいと担当者は語った。
さらに担当者は、今年8月30日にNASAが打ち上げる予定だと説明したローマン宇宙望遠鏡にも同社のチップが搭載されており、打ち上げに使うFalcon 9にも使われていると紹介した。これまで見たことのない映像が近い将来出てくるだろうし、そこに貢献できれば心の支えになる、と話した。
ノイズが少ない理由と、オーディオでの評価
厚膜と薄膜の構造比較では、担当者は、薄膜は非常に緻密で安定した膜の接合体であり、そこを電子がスムーズに流れるため1ppmという数字が保てると説明した。グラフが熱雑音かと問われると、熱雑音は抵抗全体に関わるもので、ここで示しているのは電流ノイズだと答えた。電極と抵抗体の間や抵抗体内部での電子の動きがスムーズで、温度が上がっても変わらずコントロールできることが薄膜の利点の根源だという。
イチケンが、ノイズが少ないならオーディオで喜ばれそうだと言うと、担当者は「その通り」と応じた。音質や正確な測定では、信号を正しく伝えることが非常に重要だという。ある顧客から、草原の風の音や川のせせらぎ、鳥のさえずりなど、奥にある音まできちんと表現してくれるのが進のチップだと言われ、とても嬉しかったというエピソードも紹介された。
「一番の特長」について、担当者は、62年間薄膜技術だけを追求してきたことを挙げた。大量生産ではなく、高精度、高信頼、長期安定性に価値を求めて磨いてきたという。今後は自動車、医療、AI、宇宙、次世代通信など、信頼性を求める分野で採用されていくだろうし、そうなってほしいと述べ、薄膜技術で世界の進化に貢献したいと締めくくった。イチケンは「かなり尖った技術とスペック」だと感想を述べた。
ローム:抵抗器から始まった会社の「トータル提案」
4社目のロームは京都に本社を置き、抵抗器を創業商品とする会社である。担当者によると、社名はレジスター(抵抗器)または信頼性(リライアビリティ)の頭文字Rと、抵抗の単位ohmを組み合わせた「R.ohm」に由来する。
パワー領域の電流検出ニーズのうち、特に注力する分野を問われると、担当者は、従来から車載市場に注力してきたと答えた。そこでQCDS(品質・コスト・納期・サービス)が鍛えられ、その強みを活かして産業機器やコンピューターストレージにも製品を展開しているという。
イチケンは、他社の多くが抵抗を専業とするのに対し、ロームはアナログICやパワー半導体も手がけているとして、ロームの抵抗を使うメリットを尋ねた。担当者は、LSIやディスクリート半導体、モジュールまで幅広い製品群を持ち、トータルで提案できる点を挙げた。たとえば電流検出抵抗を使うには電流センスアンプやマイコンも必要だが、それらもまとめて提案できる。技術サポートは特に熱設計と実装関係が充実しているという。担当者はこの場で、電流センスのリファレンスデザイン評価ボードをイチケンに手渡し、チャンネルで「電流検出をやってみた」のような形で使ってほしいと依頼した。
大・中・小電流をカバーする電流検出抵抗の「3兄弟」
ロームが紹介したのは、大・中・小の電流領域をカバーする3つの電流検出抵抗で、担当者は「3兄弟」にたとえた。
長男にあたるのが、100A以上の大電流域に対応するPSRシリーズである。抵抗体の合金と銅電極を溶接でつないだシンプルでパワフルな構造で、担当者は、業界最小サイズかつ業界最高水準の定格電力を保証していると説明した。イチケンは、最小0.1mΩのような領域では、基板の配線やはんだ接合部の抵抗も無視できず、扱いが難しいのではないかと指摘した。担当者はそれを大きな技術課題と認めた。顧客の設計パターンによって抵抗値がずれることもあるため、ウェブで設計サポートツールや技術資料を出している。配線周りの発熱も事前に分かるよう、高精度なモデルも提供しているという。
次男のGMRシリーズは、5mΩから220mΩと幅広い抵抗値に対応する高電力品で、高い耐パルス性を持ち、モーター駆動回路やスナバ回路で使われている。電力保証が高いため、他社品よりワンサイズ小型化できるという。担当者によれば、素子設計を工夫して発熱を分散させている。一般的な抵抗器では中央で発生した熱が左右の電極から基板へ抜けるが、この製品は熱を分散させたうえで直下に落とす構造になっている。スナバでは連続して大きなパルスがかかり熱が溜まっていくため、しっかり熱を逃がせる点がスナバ用途に向くと説明した。
三男は数Aクラスの電流検出向けで、高電力、高信頼、高精度の3つを同時に実現したという金属焼結品である。2012サイズで定格1Wや1.25Wを保証し、現在引き合いが多いという。「金属焼結」について担当者は、従来の焼成とは違う材料と、違う焼き固め技術を使っているためそう呼んでいると説明した。用途はロボット、FA機器、タブレットなどの電流検出である。
イチケンが、ほぼ金属のように見えるので熱をよく伝えるのかと尋ねると、担当者は、これは長男・次男と違って厚膜技術を使ったシャント抵抗で、セラミック部分も含むと訂正した。そのうえで、発熱を分散させてうまく逃がす構造により、従来品より温度を大きく下げているという。温度係数も従来の半分以下に抑えている。厚膜抵抗器ははんだクラックで壊れやすいが、構造を工夫して従来の5〜10倍の寿命を実現したと担当者は説明した。
ウェブでの選定支援と、ロームの「一番の特長」
担当者は、最適な部品は電流領域によって変わり、電流検出なら今回の3シリーズが大・中・小それぞれの最適な提案になるとまとめた。製品を売るだけでなく、「探す・試す・相談する・購入する」という流れをウェブで一貫して支援している。「相談する」にあたるエンジニアソーシャルハブ(ESH)は、技術記事やノウハウを共有し、技術者同士が話し合うコミュニティサイトである。抵抗器なら担当者のような技術者が掲示板で返事を書いており、各部品のエキスパートが質問に対応するという。
「一番の特長」について、担当者はパワーを挙げた。そして、そのパワーを使いこなしてもらうための技術サポートをセットで提供していることが特長だと述べた。イチケンの「部品だけでなく使い方までサポートする感じか」という確認に、担当者は「その通り」と答えた。
同じ「抵抗」でも、やっていることは違う
最後にイチケンは全体を振り返り、抵抗は汎用部品だが、薄膜の進工業やパワーのロームのように各社それぞれ特長があると述べた。抵抗というくくりで見れば同じでも、各社がやっていることはかなり違う。今回の対談で見た各社や業界のトレンドが、少しでも理解の役に立てば嬉しい、と話してセッションを終えた。
こんにちは。今回の動画では、2026年7月15日から17日の間に開催されたテクノフロンティア2026のイチケンラウンジで行われた対談の様子をお届けします。
この「電子部品の未来を語る対談」では、私イチケンが業界の第一線で活躍するメーカーの担当者と1対1で向き合い、各社の強みや製品の特長を深掘りします。
そして、今回のテーマは抵抗です。抵抗は地味な部品ではあるのですが、電子回路の動作には必要不可欠な存在となっています。各社の最新ラインナップ・技術的特長、注力アプリケーションを余すところなく引き出します。それではどうぞ。
始まる前に、この会自体の概要などについてご説明させてもらえればと思います。今日13時から始まるのは「電子部品の未来を探る座談会 抵抗編」ということで、KOAさん、北陸電気工業さん、進工業さん、ロームさん、この4社にお集まりいただいております。この抵抗器メーカーの4社の担当者の方と私が1対1で対談していくという形式です。
テーマは抵抗なのですけども、電子部品の中では主要な部品ではあるのですけれども、結構地味な部品かなとは思っています。電流制限や分圧、電流の検出など、回路設計の基礎を支えているのは間違いなく抵抗であると。最近ですとEVの電流検出のシャントであったり、サーバーの電源、再エネであったりだとかパワエレの分野で、抵抗の重要性はかなり上がってきているのではないかと思います。
正直、抵抗なんてどれも同じでしょうみたいな風に思われるかもしれないのですけれども、今日の対談で各社どういった違いがあるのかというのを見てもらえると分かるようになっているのではないかと思います。
というわけで13時になったので始めていきたいと思います。まず1社目です。KOAさんから始めたいと思います。それでは本日よろしくお願いします。
よろしくお願いします。まず先立ちまして、ちょっとだけお土産を持ってまいりましたので。
ありがとうございます。
弊社は農工一体ということで、木工なんかもやっているので、そのグッズを。
ありがとうございます。こういうこともやられていると。
注文家具みたいなものもやっています。
そうなんですか。それは知らなかったです。ありがとうございます。ということで始めていきたいと思います。
お願いします。KOA株式会社と申します。本日はお時間いただきありがとうございます。製品の特徴と取り組みということで、会社の紹介、それから熱設計を取り組んでいますのでその話、それから新製品のご紹介ということでお話してまいります。
まず弊社の概要ですけれども、弊社は長野県に居を構えるメーカーでして、会社が出来て86年と、売上としては700億円ぐらいの会社です。実は国内で物を結構作っていますので、国内生産比率というのは70%ぐらいになっていると。海外でも物作り+販売もやっていまして、4000名ぐらいの会社です。
売上構成比はほとんど抵抗器です。それからお客様としては自動車メーカーさんが多くて、あとは産業機器のお客様がいらっしゃる、という会社でございます。
製品としては皆さんよくお使いの厚膜のチップ抵抗器がメインです。あと薄膜のものもやっていますし、金属・mΩ抵抗という物もやっております。あとモジュールなど色々やっていますが、いまだにリード付きとかセメント抵抗なんかもやっていますので、抵抗であれば何でもだいたい揃うかなということで、ご相談いただけると良いかなと思っております。
なるほど。これを見ていると厚膜から薄膜までいろいろあると思うんですけれど、KOAの中で製品として一番強いものというか、KOAとして推していきたい物はどのあたりにあるのですか。
そうですね。やはりメインのところはこの厚膜チップというのは、この後ご紹介するようなハイパワーのものとか、そういう物もありますし、この金属板の低抵抗などが非常に種類が多くて、いろいろ選んでいただけるかなと思っています。
なるほど、ありがとうございます。
まず我々は熱設計というお話をさせていただいていますので、どうしてそういうことかというお話をさせていただきます。従来から熱設計というと、部品に対して空気を当てて熱を逃がしていくというような昔ながらの熱設計というものはある中で、最近は基板に熱を逃していくということが大事になっています。
そういう中では熱設計もパターンをうまく基板設計者の方がケアしたり、小さい部品が多いので温度をどう評価するかなんてこともある中で、我々部品メーカーとしては、基板に放熱するということを前提にした部品の仕様というのが非常に大事になってきているということで、そういったところに力を入れています。
なるほど。私、国産USB充電器プロジェクトという、日本の充電器メーカーのCIOさんとコラボしてUSB充電器の設計をやっているのですけれど、放熱が非常に大変ということで、筐体の温度が70~80℃まで上がるので、熱設計が非常に重要だというのは非常に共感できるものです。
そういう中で部品にとって熱設計とはどういうことかということなのですけれども、皆様抵抗器をお使いいただいた方はご存知かもしれませんが、横軸に温度があって縦軸に電力がある、負荷軽減曲線というのがありまして、温度が高くなったらワッテージをちょっと下げないと温度が上がりすぎて危ないですよ、という図なのですが、周囲の空気の温度だとちょっと曖昧になるので、これを基板と部品の接続部である端子部の温度というところにしていただくというのが、我々が端子部温度規定と言っているものです。
これで抵抗器の使用限界をこの部品の温度で決めていくということで、お客様に合理的に使用していただくことが可能になると。こういったものは国際規格であったり、あとはJISにも反映されているということで、この基板放熱を主体とした熱設計には必須のものだということで、こういったところを一生懸命やらせていただいています。
これはどのアプリケーションにもよらず、例えば車載、再エネ、サーバー電源とか、どういったアプリでもこの端子部温度で考えるというのが重要なんでしょうか。
ほとんど全ての抵抗器で、この横軸が端子部温度の負荷軽減曲線というものをご提供させていただいております。
なるほど、ありがとうございます。
そういった中で、これが皆様の部品にどういうふうに関わってくるかということなんですけれども、我々は一昨年、昨年のところで、既存の製品ではあるのですが、抵抗器の定格電力をアップするということをやってまいりました。こちらの製品は耐パルスの抵抗器で、汎用のものよりも電力もかけられるという部品になっています。例えば2012サイズですと、汎用品だと0.25Wですが、0.75Wまでかけられるという風にワッテージを拡大しております。
最近よく使っていただいているこの長辺のタイプですね。このものについてはさらにワッテージが上げられると。これも横軸が端子部温度の負荷軽減曲線で見ていただくと、高温のところまで使える電力が高いという風になっておりますので。他社さんにもこういったものがありますけれども、我々は先ほどの端子部温度規定というところを進める中で一生懸命やっていますと。ただこれ、放熱が非常に重要になる。
そうなんですよね。定格が上がった分、寿命とか経年の変化・劣化というか、そのあたりの信頼性がどうなっているのかというのがやっぱり気になるところですよね。
そうですね。なのでそういったところが逆にはっきり分かるようになると、その使われている温度が分かるようになりますので、そういったところの取り組みでもあるということです。
この定格アップなんですけれども、定格を頑張って上げたんだよねという話もあるのですが、どうして上げられるのかということですが、これまで抵抗器はお客様の要求で逐次的に、もうちょっと上がる、もうちょっと上がる、というのを結構やってきてはいるのですが、先ほどの定格アップで結構ガツッと上げているのですけれども、それをどうやってやったかというと、我々は熱設計を一生懸命やる中で、基板上に載せた部品の温度というのはどうやってコントロールできるのか、みたいなことを結構一生懸命やってきましたので、それによって我々が抵抗器の定格を試験する環境を結構コントロールできるようになりましたというか。
あと我々の元々の技術のところから、材料構造による限界というのを見定めて、結構精密に温度を振りながら試験をして、この限界を攻めていくことによって、根拠を明確にしながら、ギリギリこれぐらいまで大丈夫でしょう、という風な感じで電力アップをしていますので、結構限界に近いようなところまで根拠を持って上げてきたというところです。
基板放熱主体になってくるから、こういうのが非常に重要ということですね。
おっしゃる通りです。
それとは別に、一応関係もするのですけれども、我々今日1階でブースも出させていただいて宣伝もさせていただいているのですが、今回、発熱抑制金属チップという新製品をご紹介しています。これが何かというと、基板上の銅箔のパターンの、今オレンジ色になっているところにこの銅のチップを実装していただくと。銅パターンで電流を今60アンペアぐらい流している実験ですけれども、これが結構温度が上がるわけです。
それがこのチップをつけてあげると、パターンの抵抗値が下がるわけです。部分的に熱くなるので。そうすると発熱が減ると。発熱が減ると当然温度上昇も減る。放熱というよりはジュール発熱を低減して、基板上の温度上昇を低減するという。実は抵抗器ではないのですけど。
これはちなみにどういうところで使うものでしょうか。
そうですね。全く同じものではありませんけども、最近車載のお客様なんかだと、統合ECUとかそういう基板の中では、部分的にやっぱり電流が欲しいようなところに、もうちょっと大きめの金属の塊みたいになっている物とか、あとはギザギザしているものとか、結構パターンを強化するような部品って結構お使いなんですよね。そういうところに我々の小さい部品で何か提案できないかなというところです。
基板全体の銅箔を厚くするよりかは、これをピンポイントで使って、みたいな感じですね。
そうですね。熱の関係ということもあって、こういうものをご紹介させていただいています。
もう一つ、面実装の耐パルス耐サージのセラミック抵抗というものがあって、見た目はこういうチップ抵抗器なんですけれども、こちらに横軸にパルス幅、縦軸にパルス限界電力とあるのですが、要はパルスをたくさんかけられる抵抗で、この破線の抵抗器です。これに対してパルス幅、例えば1msだと何Wとかあるのですけれども、だいたい汎用のものに対して2桁ぐらいですね、縦Logになっていますので、強さがあるような、こういうチップ抵抗器をご紹介しています。
これ何かというと、実はチップ抵抗って普通この四角くなっているところって、絶縁の基板に抵抗膜がついていますよね。これ全部が導電性のセラミックでできている物です。
昔のソリッド抵抗みたいな。
イメージ感としてはそうですね。それが我々のものだと、ちょっと特殊なセラミックでできているという感じです。これ実はですね、我々のリード付きの部品にこのタイプがあるのですが、これをなかなかチップ化することができなかったんですね。それがなんとかどうにかなるのではないかということで、他に類を見ないぐらい耐パルス性が高い部品だということなので。これはまだ開発中なので、まだお時間いただくのですけれども、こんなこともやっておりますと。
他社はこういうセラミックのチップ抵抗とか、あまりやっていないのですかね。
そうですね。この手のタイプはリード付きでも見たことはないので、チップでは多分やられていないのではないかなと思います。
ちなみにデメリット的なところで言うとどうですか。ちょっと温度特性が。
そうですね。結構マイナスTCRがあったりして、使いどころを少し工夫していただくのと、あと許容差が悪いんですね。できたものを切って電極をつけるので、ご想像の通りあまり細かい抵抗値は出ない。
なるほど。使いどころは選ぶけども、耐パルス性は非常にいいというところですかね。
突防的なところとかスナバ的なところとか、そういうところにうまいこと使っていただけるかなと。
もう時間が結構迫ってきていますので、最後のスライドですね、簡単に説明していただいて。
我々は先ほど熱設計を一生懸命頑張っているということで、その熱設計の情報を発信させていただくようなページなんかもご案内をしています。その中では動画なんかも出しておりますので、ぜひそういったところから熱設計の情報を取っていただければということで、ぜひよろしくお願いしたいです。
ウェブページがあるんですね。各社さんに最後必ず聞く質問がありまして、「自社製品の一番の特長は何ですか」というものを聞いております。KOAさんの場合は自社製品の一番の特長は何でしょうか。
冒頭にもちょっと申し上げたのですが、我々のところは非常に抵抗器の中でも製品ラインナップが多いと。なので厚膜、薄膜、金属、それからリード付きも、巻線からセメント抵抗までやっているということで、あらゆる抵抗器を、場合によってはものすごい背の大きいものとか、そういう物もありますので、どんな抵抗でもお探しであれば、ぜひ我々にご相談いただきたいなと。
そういう中から、実はリード付きのセラミック抵抗がチップ型のセラミック抵抗に、みたいな風にもうまいこと、持っているものを活かしながらやっていきたいと。ぜひ色々なところで抵抗で迷ったら、KOAにお声がけいただけると大変ありがたいなと思います。
ありがとうございます。ということで、まず1社目はKOA株式会社でした。ありがとうございました。
ありがとうございました。
というわけで2社目ですね。北陸電気工業株式会社さんとの対談です。本日よろしくお願いします。
よろしくお願いします。北陸電気工業と申します。まず最初に、我々北陸電気工業の簡単な説明をいたします。会社名は北陸電気工業株式会社ということで、名前の通り北陸地方の富山県に所在をしております。
元々は一番左端の炭素被膜抵抗器、これは軍需用のディスクリートの抵抗器から発した会社でございます。そこからこちら印刷抵抗、それとハイブリッドIC、高圧抵抗というところに進展してきまして、そこの技術を応用しまして、厚膜のチップ抵抗器が開発されたという格好になります。時代もディスクリートから表面実装部品に変わったという背景もあります。現在に至ってはセンサーですとかモジュール関係、そういったところを手掛けている会社となっております。
こちらは我々の3事業部の主な製造品になっています。我々のチップ抵抗器はコンポーネント事業本部というところで製造をしております。
今の製品ラインナップを見ると、これは抵抗だけを専業でやっているというわけではなくて、抵抗の他にセンサーをやっているとか、モジュールなんかもいろいろやっているけれども、その中の一つとして抵抗もやっていると。
こちらが汎用チップ抵抗器から、どういった開発マップでやっているか、という物を表したものになります。1個あたり1円から十数個は買える非常に安い部品ですけれども、電気回路の中では必要不可欠の部品になっています。そんな中でコストだけではなくて、色々な要求がお客様から出てきます。こういった高電力化ですとか低抵抗、あとは対環境に強いチップ抵抗器、あとは環境対応ですね、そういったチップ抵抗器の要求があります。
我々チップ抵抗器メーカーというのは非常に安価に物を作れる技術が卓越しておりますので、こういったチップ抵抗器から派生品のチップヒューズですとか、ESDに強いチップ部品、そういったところも手掛けている会社になります。
この全体を見てみると、やっぱり耐環境、高電力、あと低抵抗・高精度で頑張っている印象を受けるのですけども、やっぱり汎用品で戦うというよりも、高機能品で差別化を図っていくみたいなイメージですか。
そういう狙いを持っています。
抵抗なんて1個何銭とかそういう世界ですからね。
ただ我々は、安い部品もお客様が必要なものは全て対応していきますので、今後も汎用品も一生懸命やっていきます。
なるほど、ありがとうございます。
その中で代表事例ということで小型高電力、先ほどのKOAさんの話もありましたけれども、3216のタイプで1.5W、こういったものも開発をしております。汎用品との大きな違いというのはこちら抵抗体材料、高電力に強い材料を使っているというのが一番の特長になっております。
この前のスライドとも兼ね合いもあるのですけど、高機能品で頑張っていくという所だと思うのですけれど、その中でも特に頑張っている領域はあったりするんでしょうか。
やはり今我々とお付き合いが非常に強くなっているのは、やはり車関係のお客様の方が強いです。
こちらは耐硫化に強いチップ抵抗器ということで、お客さまのアプリケーションが硫黄と接する機会が多くなっています。その中でチップ抵抗器の宿命である硫化断線という問題がクローズアップされてきております。我々は2種類の耐硫化品というのを揃えております。一つは硫化に強い、もう二度と起きないチップ抵抗器。もう一つは、滅多に起きないこの硫化の問題に対しては、やっぱりコストが優先だというお客様が非常に多いことから、こちらCRSシリーズと呼ばれるものをこちらに提示しております。
硫化のメカニズムというのは、このメッキとオーバーコートの界面から水分に溶けた硫黄成分が入ってきて、中の電極の銀と硫化をして断線に至るというメカニズムなんですけれども、そういったメカニズムを抑えるために一層追加することによって、この耐硫化性とコスト両方を持ち合わせられるチップ抵抗器ということでラインナップしております。
普通の抵抗と違うのは赤い部分なんですかね。
こちらの赤い部分になります。
こちらは宇宙衛星用ということで、JAXA品のチップ抵抗器になります。環境は地球上とは全く違う宇宙で使われるものになりますので、当然宇宙の中では真空状態になるということで、こちらは構造的にも、赤字になっている、宇宙空間で使える素材であるということが認められた素材で、こういった宇宙部品ということをやっております。
普通の抵抗と宇宙用でどこが違うのでしょうか。
こちら赤字で書いてある構造、こちらが宇宙空間で使える材料になっているというのが大きな違いになります。
鉛がどうとか鉛フリーだとか、そのあたりはどうなんですか。
地球環境下では今RoHS対応ということで、鉛フリーメッキが常識になっているんですけれども、宇宙空間においてはスズメッキだとウィスカーが出てしまいます。
そうですよね。
そういった対策をされた外部電極というのを採用しております。
なるほど、わかりました。ありがとうございます。
こちらは超高精度抵抗ということで、厚膜のチップ抵抗器というのは従来は0.5%の50ppmまでだったのですけれども、さらなる要求ということで25ppmの0.1%級という抵抗器も要求がございます。こちらの方はやっぱり大きくはこの抵抗体素材、こちらが独自の素材を使うことによって、定格電力もアップができて、さらなる25ppmと高電力ができる抵抗器になっております。
ちなみに厚膜で高精度で、しかも0.1%25ppmですが、厚膜だとなかなか難しい領域なのかなと思うのですけど、実際そのあたりどうやって達成しているのかとか、開示できるできないはあると思うのですけれど。
こちらはもともと材料メーカーさんの方でTCRは調整はしているのですけれども、我々の工程と材料メーカーさんの方ではパターンも違うし条件も違いますので、そういった中でやっぱりTCRのばらつきというのが出てきます。そういった中で、我々の工程内の中でそれが調整できるという材料にしているというのが大きな違いになります。
なるほど。基本的にはやっぱり材料を変えて、みたいな感じになるのですか。
はい。
分かりました、ありがとうございます。これで最後ですかね、ありがとうございます。こんな感じでいろいろ汎用品もやられていますし、さらに高機能品もやられているということなのですけれども、各社最後にお聞きしている質問で、「自社製品の一番の特長は何ですか」というものですけれども、そちらお願いします。
独自の生産設備と、あとは材料を使って抵抗器を作れるというのが我々の優位点になります。
お客さんに合わせて何か作ったりだとか、そういうのもありみたいな感じですかね。
はい。
ありがとうございます。というわけで、2社目は北陸電気工業株式会社でした。ありがとうございました。
本日3社目の対談となります。3社目は進工業株式会社さんにお越しいただきました。それでは本日よろしくお願いします。
よろしくお願いいたします。進工業株式会社と申します。よろしくお願いいたします。今日は貴重なお時間ありがとうございます。ではまず進工業、こちらの紹介からさせていただきます。
我々進工業は1964年に、世界初の薄膜抵抗器を開発する会社として創業しております。1980年代に量産技術を確立させて、その後現在まで薄膜抵抗器ここ一筋になりますが、薄膜の特性と可能性を信じて技術を積み重ねてきております。
真ん中のところに画像が映っていると思うのですけれど、半導体のクリーンルームのような感じですね。これ実際にここでやられているということなのでしょうか。
そうなります。我々は非常に難しいプロセスを使います。環境コントロールしたクリーンルームを保有しております。去年、福井県の小浜市の方にクリーンルームを有する生産ラインが構築できました。こちらの中で微細な加工、それから半導体と同じようにフォトレジストを使った加工を行いますので、ここにあるような紫外線を遮断した光の中で物を造るということが行われております。
なるほど。ずっと薄膜でやってきていて、非常にユニークなところかと思うのですけれど、薄膜というのは抵抗の膜自体が薄いということなんですよね。あっていますよね。
はい、そうなります。
だいたい薄さでいうとどれくらいのものなんでしょうか。
ナノメーターオーダーになります。今、髪の毛の太さが100μmですね。我々の製品の場合100nm以下ですので、その1000分の1という膜厚、非常に薄い膜厚で、非常に膜質の高い膜を使うことによって性能を出すというのに特化しております。
なるほど、分かりました。ありがとうございます。
次は製品のラインナップみたいなものなのですが、弊社進工業の製品は車載モビリティ、それから産業機器から非常に精度の高い計測器、それから民生と通信、医療機器・宇宙関係、いろいろな分野で使っていただいております。
薄膜は精度が高いのかなという印象はあるのですけれど、この中でいうと精度が要求されるのは左の方の計測機器あたりなのかなとは思っていますけど、ものすごい精度が要求されるところ以外にも実は使われているということなのでしょうか。
はい。計測器はやはり特性としてノイズに対して非常に敏感ですし、それからこういった宇宙関係や通信、こういうところに対しては小さなノイズ、わずかなズレがその通信の速度だとか精度に影響が出てきます。それをいかにミニマイズしてお客様の出したい性能を出すか、システムとしての性能を出すか、そこにうちの製品を採用していただいているところかなと思います。
なるほど、ありがとうございます。
あとちょっと変わったところですが、こういう医療機器ですね。こういうところにも、繊細な動きが最近求められるところに我々がうまく採用いただいたというものです。お医者様がいかに機械を動かすかというところに小さな誤差があったらいけない、これが非常に重要だというのが言われていまして、これからこういう分野というのはまだまだ伸びていくだろうし、どんどん使っていただきたいなというところになります。
売上比率としてはまだ少ないけれど、将来ちょっと伸びるかもしれないみたいな。
ぜひここは成長戦略として伸ばしたいところです。
なるほど、ありがとうございます。
次に、我々の性能という話をしましたが、少しここにラインナップを出させていただきました。薄膜チップの抵抗器から、超低抵抗なmΩ帯の抵抗器であったり、高周波チップなどがあります。薄膜のチップに関しては超高精度、抵抗(値)で0.01%が実現できます。それから大気温度の変動分に対して、1℃あたりのTCR、これが1ppm。ここまで持っていけるというのが、この薄膜の最も強い特長といいますか強みです。
それから低ノイズ、ノイズについても強い。それと我々は銀を使用しません。ですので硫化に関しては全く考える必要がありません。60年以上前からこういった耐硫化性を考えたプロセスと製品の構造というのを考えてきた先人の知恵といいますか、彼らはやっぱりすごいなと思います。それを量産に結びつけて今に至っているという所になります。
いろいろこういったラインナップがあるんですけど、やっぱり薄膜って抵抗体自体の厚さが非常に薄いから、大電力には耐えられないのかなとかパッと思い浮かんだのですけれど、実際のところどうなんでしょうか。
そこが一つ大事なところでして、我々は確かに薄膜ですので、ある領域を超えてしまえばそれは絶対厚膜に負けてしまいます。ですがここで我々が必要としている、その範囲内、動作の範囲内でいうと圧倒的な性能を出せると。ここに特化すべきだと。温度の範囲内であれば非常に素晴らしい特性が出ている。温度と電圧とかですね。高電圧チップという物も別で用意しているのですが、それよりも数百ボルトの世界で、どれだけ性能の安定したものを供給できるか、そこを求めていきたいと考えています。
なるほど。あとちょっとこれ答えにくい質問かなと思うのですけれど、値段ですよね。薄膜と厚膜で比べてそのあたりはどうですか。
痛いところなのですが、一般的な厚膜の抵抗器と比べると価格帯は高くなります。このプロセス、それから加工の複雑性、こういうものが入りますので工程数が多いです。ですがやはり私たちは価格ではなくて、精度とか信頼性とか、ここに価値を感じていただく、そういう製品を世の中に出したいというのがありまして、ここは棲み分けではないですけれども、ブレずにフォーカスを絞って製品の性能でいきたいと。
価格は高くても性能がしっかり出ているものであれば、お客さんも満足して買うということですよね。
選んでいただけるというのがあります。やはり温度が変わっても精度が変わらない。自動車とか、先ほどの医療機器だとか宇宙関係だとか、宇宙に持っていってしまったらもう修理もできませんので、いかに安定して長期間その性能を出せるかというところが求められる。そこが我々の主戦場かなと考えています。
なるほど、ありがとうございます。
今の話にちょっと繋がるのですが、ちょっとアピールなんですけれども、進工業のチップがNASAの方に採用いただいていまして、COTSと言いますが、こういうリストに登録されております。これが登録されているのは、部品メーカーとしては世界初の進工業だけになります。それから昨年、このRG・KRLシリーズ、これがNASAのパッケージプログラムにも搭載されまして、今こういうチップが、今もそうですしこれからも宇宙に飛び立って、そこで働いているというのがあります。
あまり宇宙関係には詳しくないのですけど、F1とかだと、F1で培った技術を乗用車にフィードバックみたいなことがよくあると思うんですけれど、宇宙クオリティのものを自社製品にフィードバックしたりだとか、そういったものはあったりするのですか。
これに関しては逆になります。我々は車載で培ってきたモビリティの品質性能、こういうものがそのまま宇宙へ展開できていると。ここにあるCOTSというのがまさにそれになるのですが、これは一般的に採用されている車載用の品質、一般製品がそのまま同じプロセス、同じ構造でNASAに採用されて、そのまま使われているということになります。
なるほど。確かに車載関係だと結構品質に厳しそうなイメージがありますので、そこで培った技術を宇宙に持っていく感じでしょうか。
はい、そうなります。
なるほど、ありがとうございます。
一部やはり宇宙用のプロセスだったり、宇宙用の部品、半導体のSoCなんかだとよくありますよね。そういうものはありだと思うのですが、今作っているこのプロセスと構造、それから材料、こういうものが認められたというのができて非常に嬉しいと。
それからここにも書いてありますが、こういうものもこれから生まれてきます。これが今年の8月30日にNASAから打ち上げられるローマン宇宙望遠鏡になります。宇宙の端の端まで地図を描こうとしているわけですけれども、ローマン望遠鏡にも我々のチップが搭載されています。こちらの打ち上げを行うFalcon 9ですね、こちらにも我々のチップが使われておりますので、こういうものを通して、近い将来出てくると思います素敵な映像が。今まで見たことのない映像とか、皆さんが見られるようなそういうところに我々が貢献できたら、それがすごく心の支えとしてあるのではないかなと。
なるほど、かなり壮大ですよね。
ここは厚膜と薄膜の差を少し書かせていただきました。私たちは薄膜と言っていますので、この下の構造になりますが、非常に緻密で安定した構造体の膜の接合体になります。ここをエレクトロンが通ることによって、スムーズな流れをしますので、1ppmという数字が保てると。
なるほど。これのグラフ自体は熱雑音なんでしょうか。
熱雑音は抵抗全体のことになりますけれども、こちらでエレクトロンで示しているのは、電流のノイズの雑音という形になります。
これは界面の具合がいいから、ここまでノイズというか雑音が少なくなるみたいな、そんなイメージですか。
この電極と抵抗、こちらも電極と抵抗ですが、この間でしたり、抵抗の中を流れるエレクトロンの動きが非常にスムーズで、それで温度が上がっても熱がかかっても、この動きが変わらないと。コントロールできるところが利点です。薄膜の利点というのはまずここから来てると思っています。
こういったノイズが少ないというのだと、オーディオだとかそういうアプリケーションだと結構喜ばれるのかなと思うのですが。
その通りです。音の質とか正確な測定器、いかに信号を正しく伝えるか、ここが非常に重要だと思っていますし、あるお客様から、草原の風の音だとか、それから川のせせらぎだとか、鳥がさえずっている声、奥の方にある音をすべてきちんと表現してくれるのがこの進のチップだと言われて、すごく嬉しかったですね。
かなり良さそうですね。時間がそろそろあれですので、このスライドを簡単にご説明いただいて。
我々は小さな抵抗器、指の上にちょっと乗っているようなこういうサイズ感です。こういうものが色々な世界、それから色々な技術として世の中に持っていけているというのがあります。
ありがとうございます。というわけで、そろそろ時間になりましたので、最後の質問に移っていきたいと思うんですけれども、「自社製品の一番の特長は何ですか」というものです。お願いします。
私たち進工業の一番の特長は、62年間薄膜技術だけ追求し続けてきたという点にあります。私たちは大量生産ではなくて、高精度・高信頼、それから長期の安定性、こういうものに価値を求めて磨き続けてきました。我々のこの技術は現在、自動車や医療、AI・宇宙・次世代通信、こういうところに、信頼性の高いものを求める分野で採用されていくでしょうし、行っていただきたいと考えております。これからも薄膜技術で世界全体を進化させる、そういうところに貢献していきたいなと考えております。以上です。
ありがとうございました。かなり尖った技術とスペックを持っていて、非常に興味深いなと私も思いました。というわけで、3社目の対談は進工業株式会社でした。ありがとうございました。
というわけで抵抗器の未来を探る座談会ですが、本日最終セッション、4社目となりました。4社目はローム株式会社です。本日はよろしくお願いします。
よろしくお願いします。ローム株式会社と申します。よろしくお願いします。
こちらはロームの紹介になります。ロームは京都に本社を置く会社となっておりまして、抵抗器を創業商品としてスタートした会社になります。この右下を見ていただいて、ロームの創業時の企業ロゴなんですけれども、ロームの社名の由来になっていまして、レジスター(抵抗器)もしくはリライアビリティ(信頼性)の頭文字のRと、抵抗器の単位のohm(Ω)を組み合わせて、R.ohmというところでロームという由来となっております。
この下の方にパワー領域、ロームってパワー半導体だとかアナログ半導体が非常に強い会社かなと思うのですけれども、パワー領域の電流検出ニーズに注目して、その中の特にコンピューターストレージ、産業機器、車載アプリケーションがあるわけなのですけれども、この中で特に注力している分野というのはどのあたりになるのでしょうか。
そうですね。従来から車載市場にはかなり注力しておりまして、その注力の中でもQCDSがかなり鍛えられまして、そういった強みを持って、今では産業機器とかコンピューターストレージに関しても商品をどんどん展開しているというような状況になります。
なるほど、ありがとうございます。
次がロームの提案力についてです。一般的に我々は部品会社なので、例えば一部分の場所に部品を提案する、これは普通なのですけれども、ロームは先ほどのページにもちょっと書いていたのですけども、抵抗器以外にもLSIとかディスクリート半導体、モジュールといった幅広い商品群を持っておりまして、それらの部品をトータルで提案できるというのが非常に強みとなっております。
他の抵抗の会社さんみたいに、抵抗を専業でやっているというところが比率としては多いのかなと思うのですけども、ロームは先ほど言われてたように、アナログICであったりだとかパワー半導体もやりつつ、抵抗の事業もやっているということで、ロームの抵抗を使うメリットがあったりするのでしょうか。
まさにここに書いている通り、トータルでサポートできますので、部品をたくさん一気に提案できるというところになります。例えばここ左に書いてますところですね。今日ご紹介するのは電流検出の抵抗になるのですけれど、この抵抗を使うには色々な他の周辺部品も必要でして、例えば電流センスアンプとマイコン、こういったところもロームはラインナップを持っていますので、一気に提案することができるというところが強みです。
この右下に書いてあるような技術サポートというところで聞けば、いろいろ教えてくれる。
そうですね。特に熱設計とか、実装関係のところのサポートは充実しています。今日せっかくなので、リファレンスデザインの評価ボードというのを販売しておりまして。
何かいただけるんですかね。
まさにこの電流センスのリファレンスボードですね、お持ちしております。良ければイチケンさんのチャンネルで、電流検出やってみたみたいな感じでこれ使っていただけたらと。ぜひよろしくお願いします。
ありがとうございます。これ頂戴します。
そうしたら、ここから商品の紹介になります。今日紹介するのは3つの電流検出抵抗になります。それぞれ大中小の電流領域をカバーしている3兄弟みたいな抵抗になりまして、このページにありますのは一番大きいお兄ちゃんですね。大電流対応のPSRシリーズになります。
こちらは100A以上の大電流域で対応しているシリーズになりまして、構造も抵抗体の合金と銅の電極を溶接という技術でつなげまして、シンプルかつパワフルな構造をしております。さらにはこの製品は、低背とかそういう技術を持っておりまして、業界の最小サイズかつ業界最高水準の定格電力も保証している製品になります。
この左下あたりを見てみると、実装面積も業界最小で高さも業界で一番低いみたいな感じで、特長ある製品かなと思っているのですけれど、このあたりのmΩオーダー、最小0.1mΩとなってくると、抵抗じゃなくてその抵抗の周り、使ってる基板だとか配線だとか、あとはハンダの接合部なんかの抵抗も無視できなくなって、かなり使うのが難しくなってくるものではないかなとは思うのですけれど、そのあたり気をつけるポイントとかありますか。
確かにおっしゃる通りかなり技術課題でありまして、お客様の設計パターンによっても、実はちょっと抵抗値がずれてしまったりとか、そういったことがありますので、その辺は我々はウェブで設計サポートツールとして、技術的なテキストも出しております。あとは抵抗値の問題もありますけども、配線周りも発熱とかしたりしますので、その辺がどれくらいの温度になるんだというような所も事前に分かるように、お客様のニーズに合わせて高精度なモデルというところも提供してサポートしております。
なるほど、結構役立つ感じですね。ありがとうございます。
続きまして真ん中ですね。次男のGMRシリーズというところになります。この製品の特長は、まず抵抗値の範囲が5mΩから220mΩという幅広い抵抗値レンジに対応して、高電力であるというところです。この製品はモーター駆動回路とかスナバ回路で使われておりまして、高い耐パルス性を持つ製品になっております。左下にあるようにかなり電力保証が高いので、他社製品よりもワンサイズ小型化も可能になっている製品になっています。
この右上の画像ですかね。抵抗体が一箇所だけ熱くなるみたいな感じではなくて、全体的に熱が分散しているみたいな、そんなイメージですか。
熱の分散というところでは素子設計をかなり工夫しまして、非常にきれいに分散させるような設計をしています。あとは熱を逃がす構造というところで、こちらは一般的な抵抗器です。一般的な抵抗器というのは、熱がど真ん中で発生するのを左右の電極から基板の方に抜けていくんですけども、この製品ですと発生した熱自体も分散させていますし、さらにそれも直下に落とすというような構造をしておりまして、かなり熱は抑えられるという製品になります。
確かに金属の電極の部分かなり広いですよね、左の方を見てみると。
これはそうですね、熱を抜ける。
それで熱を基板に落とすって感じなんですね。なるほどなるほど。先ほど言われていたように、スナバ回路だとかそういうところで使ってみたい感じの。
スナバだと連続ですごいパルスがかかるので、熱もどんどん溜まっていきますので、しっかり熱を逃がすというところで、スナバで使えるというところになっています。
なるほど、ありがとうございます。
三つ目ですね。三男になりますけども、この製品は高電力、高信頼、高精度という三つを同時に実現した製品になりまして、対応する電流値としては数Aクラスになります。この製品も今だと2012サイズで定格電力1Wとか1.25Wという、かなり大きい電力を保証している製品でして、今もだいぶ引き合いの方をいただいている製品になります。
金属焼結の抵抗ってあまり聞かないと思うんですけれど、これどういったものなんでしょうか。
従来は焼成という技術で焼き固めるのですけど、これは今までと違う材料を使っていまして、焼き固める技術も今までと違う技術を使って、それで我々は焼結というふうに呼んでいます。
なるほど。ちなみにこの抵抗自体は、どういったアプリケーションで使うと良いものなんですか。
さっき言ったように数アンペアクラスの検出になりますので、ロボットですね、FA機器とか、あとはタブレットとか、そういったところの電流検出に使えるというようなところになります。
あとこの右上の画像なんかも見てもらうとよく分かるのかなと思うのですけど、やっぱり全体が金属というか、ほぼほぼ金属みたいな感じですよね。なので熱もかなりよく伝えるみたいな、そういう使い方というかイメージもあるのでしょうか。
これは今までの長男・次男と違って、厚膜技術を使ったシャント抵抗器になりまして、左に載せています金属の抵抗よりは、セラミックの部分も入っている抵抗になるんですけども、そこも熱の発生をこれも分散させていたり、うまく逃がすような構造を取っていまして、今までの抵抗器よりも圧倒的に温度を落としているというようなものになります。
あと温度変化による変動も結構少ないんですね。これを見てみると、温度係数もかなり抑えていますので、従来のこの辺の領域よりはだいぶ半分以下というところまで変動を抑えていて、かなり高精度です。
寿命も見てもらったら分かるようにですね、厚膜抵抗器ってハンダクラックで壊れてしまうというところがあるのですけども、ここも構造を工夫しまして、従来よりも5倍から10倍の寿命というところも実現しています。
なるほど、ありがとうございます。
こちら最後になるんですけれども、抵抗器とかいろんな部品というのは、対応するその領域によって最適な部品というのは変わります。今回のような電流検出抵抗だったら、大電流・中電流・小電流という領域で、今日ご紹介した3つのシリーズというのが最適なご提案になるというようなところになります。
あとはですね、製品を売るというだけじゃなくて、お客様がどうやって使おうとかどうやって選ぼうという段階からもサポートしておりまして、下にあるような「探す・試す・相談する・購入する」という流れを一連でウェブでサポートしております。
さらにはですね、3つ目にある「相談する」のところですね、このエンジニアソーシャルハブ、これ通称ESHと言うのですけども、ここではですね技術記事とかノウハウとか、技術者同士で話し合うコミュニティサイトになっております。なので抵抗器だったら私みたいな技術者が常駐と言いますか、掲示板なので返事書いていますし、各部品のエキスパートが質問があったらすぐ対応できるようなコミュニティサイトになっております。
なるほど、ありがとうございます。時間も最後の方になりましたので、各社さんに聞いている質問ですね。自社製品の一番の特長は何ですかというものです。
ロームの抵抗器はパワーというのが一番の特長になります。そのパワーを使いこなしていただくための技術サポート、これをプラスでやっておりますので、そのセットが我々の特長になります。
部品だけではなくて使い方までサポート、という感じですかね。
その通りです。
分かりました、ありがとうございます。というわけで本日ですね、抵抗器の未来を探る座談会の最終セッションはローム株式会社さんでした。ありがとうございました。
ありがとうございました。
ちょっと私の方からもですね、最後全体のまとめということでですね、抵抗って結構汎用部品ではあるのですけども、やはり各社色々特長がある部品かなというふうに思っています。薄膜の進さんであったりだとか、あとはパワーであったりとか、そういったところ各社いろいろ特長があって、抵抗という括りで見ると同じなのだけども、やっていることは結構違ってます、という感じです。
各社と業界のですね、トレンドなんか本日見ていただいてですね、少しでもその理解の役に立てば嬉しいです。というわけでこちらのセッションは終了となります。最後まで見ていただいてありがとうございました。
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