電解コンデンサ4社は何を強みとしているか:テクノフロンティア2025「イチケンラウンジ」対談
イチケン / ICHIKEN2025年7月23日から25日に開かれたテクノフロンティア2025で、電子工作系YouTuberのイチケンが「イチケンラウンジ」という企画を行った。昨年に続く企画で、同じ部品を扱うメーカーを集め、各社の特徴と違いを来場者がまとめて比較できるようにすることが狙いである。今回の題材は電解コンデンサで、日本ケミコン、ルビコン、エーアイシーテック、ニチコンの4社の担当者がそれぞれイチケンと1対1で対談した。
イチケンは各社のスライドに沿って製品や技術を聞き、最後に全社に同じ質問をした。「自社製品の一番の特徴は何か」である。以下、登壇順に内容をまとめる。
日本ケミコン:ハイブリッド専用工場とAIサーバー向けの展開
最初の登壇者は日本ケミコン製品開発部の千才氏である。イチケンは以前、同社の神奈川の研究所で電解コンデンサを手巻きで作る体験をしており、その様子を動画で公開している。
千才氏の説明では、日本ケミコンは1931年創業で、アルミ電解コンデンサの開発・製造・販売を中心に世界で事業を展開している。製品は非常に小さいものから大きいものまで揃う。電解コンデンサ以外にも、コイル、大型のセラミックコンデンサ、バリスタ、電気二重層キャパシタを生産している。
同氏はアルミ電解コンデンサを3種類に分けて説明した。電解液を使う従来型、導電性高分子を使うタイプ、そして電解液と導電性高分子の両方を使うハイブリッドタイプである。ハイブリッドは特性が良いため、現在は特に車載とAIサーバー向けに売れているという。これを受けて同社は宮城県大崎市にハイブリッド専用棟を建てた。完成すれば生産数は現在の約2倍の月1億個になると千才氏は説明した。
ハイブリッドの特性について、千才氏は温度とESR(等価直列抵抗)の関係を示すグラフを使った。低抵抗をうたう一般的なアルミ電解コンデンサでも、−40℃や−60℃の低温域では導電性高分子タイプやハイブリッドタイプより抵抗がかなり高くなる。新工場の製品の売り先について、同氏は同社の長い市場実績と高信頼性を挙げ、サーバーや車載のように「絶対に壊れてほしくない」用途に売っていきたいと答えた。
液浸冷却への対応では封口ゴムが鍵になる
日本ケミコンのスライドには液浸冷却の展示も載っていた。コンデンサを実装した基板ごと容器の液体に浸けて冷やす方式である。千才氏によれば、サーバーの出力が上がるとファンだけでは冷却が足りなくなり、基板ごと冷やす方式が出てきた。冷却に使う電力量が約半分になると言われており、同社はこれを環境への取り組みと位置づけている。
液浸対応の鍵について、千才氏は封口ゴムを挙げた。コンデンサの外装はアルミ缶で、開口部はゴムで封止されている。このゴムは内部の電解液の蒸散を防ぎ、外部の不純物の侵入も防ぐ。ところが冷却液に浸けると、レントゲン写真のようにゴムが膨らんで「グミのような形」になる。そうなると冷却液が内部に入り、コンデンサが故障する。同社は封口ゴムも社内で一貫して開発しているため、液浸対応品をいち早く市場に出せたという。
AIサーバー電源での使い分けと、陽極箔・陰極箔の技術
千才氏はAIサーバー電源の簡略回路図を示し、商用電源側からGPU側までのすべての段に同社の電解コンデンサを提案できると述べた。商用電源に近い高電圧部には大型の基板自立形アルミ電解、中間にはハイブリッド、GPUに近い部分には導電性高分子を使う。
使い分けの基準は次のように説明された。サーバーでは瞬時停電や瞬時電圧低下の際にしばらく電力を保持する必要があり、とにかく高容量が求められる部分には大型のアルミ電解を使う。低電圧側では高周波の電力が求められるため、抵抗の低い導電性高分子やハイブリッドを使う。耐圧については、導電性高分子は16V程度までしか上げにくいのに対し、ハイブリッドは100V程度まで対応できる。中間段は48V程度までのラインが多いので、そこにはハイブリッドを勧めているという。
小型化技術の説明では、合成容量の式が示された。製品容量は陽極箔と陰極箔の直列合成で決まり、陰極箔の容量が十分に大きければ、製品容量はほぼ陽極箔の容量に等しくなる。同社は独自技術で高容量の陽極箔を開発している。
千才氏は過去と現行の陽極箔の断面写真を並べ、違いをイチケンに尋ねた。イチケンが指摘したとおり、中央の黒い部分は過去品ではガタガタしており、現行品では一直線になっている。黒い部分はエッチングで掘り残したアルミの芯である。掘りすぎると芯がなくなり、芯がガタガタになっても箔の強度が落ちる。そうなると高容量の箔ができても製品にできない。同社は芯をきれいに残したまま高容量化することを目指して開発を続けているという。
陰極箔についても、同社は薄くて高容量のものを独自に製造している。陰極が薄ければ同じ缶に陽極箔を多く収められるので、小型化につながる。スライドには、1980年製のコンデンサと比べて同じ定格の体積が1/10になったと記載されていた。千才氏は実物も持参し、当時の大きさの製品と同定格の現行品の大きさを比べて見せた。
今後の注力製品はAI向けハイブリッドのKHUシリーズである。「一番の特徴」を問われた千才氏は、材料や設備を社内で一貫生産しているため新しいものをいち早く市場に届けられる点を挙げた。それによって電源の小型化・高出力化や環境対応製品に貢献したいと述べた。
ルビコン:事業構成と「ルビコントライアングル」
2社目はルビコン技術本部電解設計部の向山氏である。向山氏によれば、同社は長野県伊那市にあり、年間売上は約600億〜700億円で、その80%がアルミ電解コンデンサである。残る約20%はカスタム電源、フィルムコンデンサ、PMLCAP、高分子コンデンサが占める。市場別の構成は車載23%、電源30%、コンシューマー15%、産業機器20%である。
向山氏が特徴として挙げたのが「ルビコントライアングル」という体制である。伊那市の本社で製品開発と研究開発を行い、車で10分ほどの場所には同社とJCCの合弁会社である信英蓄電器箔がある。さらに車で10分ほどの場所に、製造設備を外販もしている会社がある。外販するほどの設備会社をグループ内に持つことが大きな特徴だと向山氏は述べた。
イチケンが「装置を自社で作れるから製品や製造へのフィードバックが速いのか」と聞くと、向山氏はそうだと答え、日本ケミコンの話と同じ課題を挙げた。陽極箔は拡面倍率を上げるほど脆くなり、それをきれいに巻き取るのは難しい技術になる。同社はそこを自社で開発してきた結果、小型品で昔からシェアが高いという。過去の例として、使い捨てカメラのストロボ用コンデンサでは約80%を同社が納めていたと紹介した。
さらに向山氏は、水系の電解液を使うコンデンサを世界で初めて開発したのが同社だと述べた。現在はフライバック電源の二次側に使われている。リプル電流の大きい平滑用途で、ZLシリーズ(最新はZLR)として展開しており、水系コンデンサでは最も信頼性の高い製品を出していると同社は考えている。
ルビコンのハイブリッド:電解液の代わりに「機能性液体」を使う
ルビコンのハイブリッドタイプは、通常の電解液ではなく「機能性液体」と呼ぶ高分子の液体を使う点が違いだという。電解液は封止材から溶媒が少しずつ抜けていく「ドライアップ」を起こし、低分子のものほど早く抜ける。高分子の液体は抜けにくいため、長寿命で耐熱性が高いと向山氏は説明した。
示された実験では、コンデンサをPCBに実装して頭にヒートシンクを載せ、14Aを流して4,000時間試験した。故障の仕方はオープンモードだったという。向山氏は、ここまでの耐熱性は電解コンデンサのレベルではなかなか考えられないと述べ、この製品は現在車載で使われていると紹介した。イチケンが「機能性液体が鍵か」と聞くと、向山氏は肯定したうえで、電解コンデンサメーカーは電気系の人からは部品メーカーに見えるが、実は化学系の人が非常に多く、化学に強いのではないかと話した。
ルビコンのPMLCAP:蒸着で積層するフィルム系コンデンサ
向山氏は電解コンデンサではない製品としてPMLCAPも紹介した。フィルムコンデンサの一種だが、製法が大きく違う。通常のフィルムコンデンサは加熱したフィルムを引き伸ばして作り、現在の最小厚みは2μm程度である。PMLCAPは真空チャンバー内で液体のプラスチックモノマーを蒸着し、電子線を当てて硬化させ、パターニングしてアルミを蒸着する。これを大きなドラムを回転させながら「バームクーヘンを作るように」連続で積み重ねて素子を作る。特性はフィルムキャパシタに近いという。
チップ形(SMD)は17年以上量産しており、生産数は約4億個である。主な用途は音響・映像機器のローパスフィルターで、フィルター性能が良いため音質が上がり、現在の高級アンプにはだいたい入っていると向山氏は述べた。蒸着工程は特殊な技術だが、後工程は全て自社で行う形になるという。宇宙分野では、NASAの火星探査機InSightの地震計に搭載され、「火震」の検知に貢献して表彰されたことも紹介された。
性能面では、材料が熱硬化性樹脂で融点がない点が挙げられた。PMLCAPは最高125℃、自己温度上昇40℃まで使える。一般的なフィルムは100℃、上昇30℃までだという。比誘電率は一般的なポリプロピレンの2.0程度に対して3.0〜3.2程度あり、誘電率だけで約33%小型化できると向山氏は述べた。
構造の違いも示された。PMLではサブミクロンの層を作れるため、0.4μmの層を内部で5直列にして合計2μmとし、通常の2μmフィルムと同じ耐圧・ほぼ同じ容量にできる。この構造では金属電極層が5つ入るので抵抗値は1/5になり、熱伝導は同社の試算でおおよそ2倍になるという。
PMLCAPをパワーエレクトロニクスへ広げる計画と課題
向山氏は会場に500V/10μFのPMLCAPを持参し、高圧品を作ってパワーエレクトロニクス市場へ広げたいと語った。例に挙げたのは車載の電動コンプレッサーの平滑コンデンサである。そこでは10A程度のリプル電流が必要で、持参品も同程度の10Aに対応するため、置き換えを目指して製品開発をしているという。
イチケンが「インバータに入っている大きな弁当箱のようなフィルムキャパシタをPMLCAPに置き換えれば小型化できるのか」と聞いた。向山氏の答えは次のとおりである。比誘電率だけで30%、直並列化などの技術を加えるとおよそ40%小型化できる。さらに500V以下では、フィルムコンデンサの2μmという厚みの限界を下回れるので、400V以下なら1/4程度の大きさになる。
課題を問われた向山氏は、耐湿性を挙げた。材料はアクリル樹脂で水を吸いやすく、同社は自社でモノマーを開発しながら耐湿性を高めることを喫緊の課題としている。車載では湿気をかなり気にするのかというイチケンの問いには、同社が作っているポリプロピレンのフィルムコンデンサと同じパッケージにすると差が出るのが実際のところで、そのブレイクスルーが課題だと認めた。一方で、素子のまま供給してSiCと一体化するような取り組みも社内で進めていると述べた。
「一番の特徴」について向山氏は、巻き取りなどの製造設備技術を社内に持つことによる小型化技術は業界でも際立っていると答えた。目玉商品には耐熱性の高いポリマーハイブリッドを挙げ、今後はPMLCAPを柱として育てたいと述べた。
エーアイシーテック:日立の系譜と大型品・産業機器向けの主力
3社目はエーアイシーテックである。イチケンは同社とも何度か仕事をしており、最初は栃木県真岡市の工場を見学して電解コンデンサの巻き取りや電解液の含浸を体験した動画を公開している。
登壇者の説明では、同社は創業5年目の新しい会社である。それ以前は日立グループの一員で、前身は日立エーアイシー、さらにその前は日立コンデンサだった。日立製作所でアルミ電解コンデンサの研究が始まってから80年が経ち、蓄積した技術と経験から技術力には自信があるという。
もともとはモータースターティング用やカメラのストロボ用のコンデンサが中心だった。効率化の要求とともにインバータが普及し、現在はDCリンク用の基板自立形・ネジ端子形アルミ電解コンデンサが主力になっている。大型品を得意とし、風力や太陽光などの環境分野、汎用インバータ、電源といった産業機器で使われている。
パワーエレクトロニクス用フィルムコンデンサも手がけている。DCリンク用途でメンテナンスフリーの長寿命化や1,000V超の高耐圧化を求める声が増えてきたことが背景にある。同社はもともと電力用フィルムコンデンサを生産しており、その技術を一部応用して開発したという。
高リプル化:陰極箔からケースへ熱を逃がし、弁を側面へ
同社は顧客から強く求められる高リプル化と小型化の2つを中心に開発している。高リプル化の一般的な方法は内部抵抗を下げて発熱を抑えることだが、同社は放熱性を高める構造で実現しているという。
具体的には、陰極箔をアルミケースの底に押し付ける。リプルをかけたとき最も熱くなるのはコンデンサ中心部のホットスポットで、その熱を陰極箔からアルミケースへ伝えて外部に逃がす。イチケンは最初これを陽極箔と取り違えたが、登壇者は陰極箔だと訂正した。
熱の逃がし先について、登壇者は天面の構造を説明した。従来は天面に圧力弁があり、内部にガスが溜まったときに放出できるよう、上に空間を空けてもらう必要があった。この製品は天面をフラットにしてヒートシンクに直接接触できるようにした。そのため単体でもリプルを上げられるうえ、ヒートシンクでさらに放熱性を高められる。圧力弁は側面に移しており、これを横弁構造と呼ぶ。
イチケンが「日本ではあまり流行っていなさそう」と言うと、登壇者は海外ではよく使われるようになってきたと答えた。一方で国内の顧客からは、弁が作動したときにガスが横に噴き出して他の部品に当たるので使いにくい、という意見を受けているという。
小型化:貫通箔を使うマルチアノード技術と実演
小型化の説明では、容量は陽極箔の表面積に比例するので、限られた空間で表面積を広げることが基本になると登壇者は述べた。同社はこれに加え、陽極箔の収納量を高める「マルチアノード技術」を用いている。
陽極箔を2枚重ねると、各箔の中央にはアルミの芯が残っているため、重なった面では電荷が移動せず、単に厚い箔1枚と同じになってしまう。そこで同社のダブルアノード構造では、穴が箔を貫通した「貫通箔」を使い、電荷が移動できるようにしている。
会場では実物を使った実演が行われた。登壇者が従来の非貫通箔と貫通箔にそれぞれ赤いマジックで「AIC」と書くと、非貫通箔ではインクが裏に浸透しなかった。貫通箔では完全に抜けきってはいないものの、裏側に文字がほんのり浮かび上がり、貫通していることが確認できた。
強度についても実演があった。貫通箔を折ると、ポロポロと割れてしまった。非貫通箔は折れはするが、金属らしいしなやかさと芯が残っていた。イチケンが脆い箔を巻くのは難しいのではと尋ねると、登壇者は巻き取りの速度やテンションを箔に合わせて設定する必要があり、その条件出しが重要なポイントだと答えた。
同社はアルミ電解コンデンサについてまとめたガイドブックを今年作成し、ブースでアンケート回答者に無料で配布していた。イチケン自身も受け取っており、教科書には書かれていないが現場では当たり前の知識が充実していると評した。
「一番の特徴」について、登壇者はインパクトのある製品を開発していることだと答えた。例として挙げたのは、横弁品、貫通箔を使った超小型品、そして業界最大だというφ120の製品である。
ニチコン:一貫生産とBtoCの蓄電事業
最後はニチコンである。登壇者によると、同社は京都の会社で、1950年設立、今年で創業75年になる。事業はコンデンサ事業とNECST事業の2つで、前者はアルミ電解を中心に各種コンデンサを扱い、後者は蓄電システムなどの開発・生産・販売を行う。アルミ電解コンデンサでは主要材料の電極箔の生産・加工から製品の組立、販売まで一貫生産しており、そこに強みがあるという。
イチケンは、同社がBtoBだけでなくBtoCも手がけている点に注目した。登壇者は経緯を次のように説明した。同社はコンデンサを75年作ってきたが、主な顧客は企業やセットメーカーだった。東日本大震災の際にエネルギー需要が非常に高まり、もともと持っていた回路事業のノウハウを活かして蓄電システムを事業化したという。
製品ラインナップは、ハイブリッド、固体電解(ポリマー)、そしてアルミ電解のチップ形、リード線形、基板自立形まで幅広い。用途ごとに入力電圧帯が異なり、低電圧から高電圧まで揃えることで対応しているという。最も強い分野を聞かれると、長年手がけてきたアルミ電解はシェアも大きく強みがあると答えた。そのうえで、現在はハイブリッドや固体電解が市場で強く求められており、設備投資をして注力していると述べた。
成長分野として挙げたのは自動車と情報通信機器である。自動車は電気自動車や自動運転へ移るなかで電装化が進み、機能が多様化して大出力化している。そのためコンデンサには高容量、高リプル、従来からの小型化が強く求められている。大電力を扱うとリプル電流で発熱するので、登壇者はエーアイシーテックの説明に触れながら、その発熱に耐えられることが求められていると述べた。AIも同様で、生成AIで膨大なデータを高速処理するために大出力化が進んでいるという。
ニチコンのポリマーコンデンサ:PEDOTと業界にない高耐圧品
ニチコンはまず導電性高分子アルミ固体電解コンデンサ、いわゆるポリマーコンデンサを紹介した。通常のアルミ電解は陽極箔と陰極箔の間に電解紙を挟んで巻き、電解液を含浸させることで大きな容量を得る。この電解液を、電気を流す固体である導電性高分子に置き換えたのがポリマーコンデンサである。同社はPEDOTという導電性高分子を使う。電解液のイオン伝導に対してPEDOTは電子伝導で、導電率はおよそ1万倍になり、コンデンサとして良好な特性が得られるという。PEDOTに独自の添加剤を組み合わせて長期的な安定性を高めていることが、高信頼性を実現するノウハウだと説明した。
次に示されたのは、業界各社のポリマーコンデンサの定格電圧範囲を温度帯・寿命時間ごとにマッピングした表である。同社の最高耐圧品は125Vで、125℃・135℃の高温領域でも63V・80V品を揃えており、登壇者はこれを「業界オンリーワン」の高耐圧品だと述べた。
他社が高耐圧ポリマーをやらない理由を聞かれると、登壇者はポリマーの主戦場は従来2.5Vや6.3Vの低電圧領域だったと答えた。高出力化で要求が高耐圧側へ移り、高電圧帯でも液タイプではないコンデンサを使いたいという要望に応えるためにラインナップを広げてきたという。高耐圧になるとハイブリッドと競合するのかという問いには、顧客が使用方法、コスト、特性を見て選んでいると答えた。
寿命については、実使用温度での推定寿命の例が示された。ポリマーコンデンサはアルミ電解やハイブリッドより大幅に長い寿命を担保できる。基本寿命がもともと長いことに加え、寿命の考え方が少し違うためだという。アルミ電解は電解液がドライアップして特性が劣化するが、ポリマーは固体なのでその点に利点があると登壇者は説明した。
ニチコンのハイブリッドコンデンサと使い分けの考え方
ニチコンはハイブリッドコンデンサも紹介した。液タイプのアルミ電解と固体のポリマーを組み合わせることで、アルミ電解の高容量・低漏れ電流と、ポリマーの低ESR・高リプル電流を両立できる。そのため要求が強まっている品種だと登壇者は述べた。
ハイブリッドと固体の使い分けについては、どちらにも要求があるので両方を提供できるようにラインナップを広げてきたと答えた。両方を扱うことで互いの良い面を取り入れ、技術ノウハウを共有して開発・生産に活かしているという。
「一番の特徴」としては、ポリマーコンデンサで他社にない高耐圧品を持っていること、ハイブリッドでは業界最高のスペックの製品を揃え、さらに高リプル・高容量の要求に応える開発を続けてきたことを挙げた。
イチケンのまとめ:車載・AI向けの大容量・高リプル化
最後にイチケンは4社の話を振り返った。用途では車載とAIが多く挙がり、コンデンサへの要求では大容量と高リプルがトレンドになっており、各社がそこに注力して開発し製品を提供しているという印象を持ったと述べて、対談を締めくくった。
今回の動画では、2025年7月23日~25日に開催されたテクノフロンティア2025のイチケンラウンジで行われた特別対談の様子をお届けします。
この電子部品の未来を語る対談では、私イチケンが業界の第一線で活躍をするメーカー担当者と1対1で向き合い、各社の強みや製品の特長を深掘りします。
今回のテーマは「電解コンデンサ」です。電解コンデンサは電動化・再エネ・サーバー用電源など、パワーエレクトロニクスを支えるキーパーツです。各社の最新ラインナップ・技術的特徴・注力アプリケーションを余すところなく引き出します。それではどうぞ。
イチケンです。今日は皆さんお集まりいただきありがとうございます。昨年に引き続きイチケンラウンジで、メーカーさんをはじめとする関係各社にお集まりいただき、お客様にどのような各社特徴があるのか、どのような違いがあるのかという点を一気に見ていただこうという、そのような企画になっております。
今回は電解コンデンサ編ということで、電解コンデンサの4社をお招きしています。日本ケミコンさん、ルビコンさん、エーアイシーテックさん、ニチコンさんです。そちらの4社となっております。
ではまず1社目は、日本ケミコンさんの方からいきたいと思います。それではよろしくお願いします。
よろしくお願いします。私は日本ケミコン製品開発部の千才と申します。今日はよろしくお願いします。
日本ケミコンさんとはこれまで何回かお仕事をしており、神奈川の研究所へ私が行きまして、そこで実際に手巻きの電解コンデンサを巻いてきました。実際に巻いてみると、このように作られているということが分かって非常に面白かったので、YouTubeで動画を公開していますので、皆さんぜひ見てください。
まずはこちらのスライドから入っていきたいと思いますが、簡単にご説明お願いできますか。
まず日本ケミコンとはどのような会社であるかという点ですが、創業が1931年で、アルミ電解コンデンサの開発・製造・販売、そのような所を中心にグローバルに展開している企業です。商品ラインナップについては、真ん中の方に写真が載っていますが、非常に小さなものから大きなものまで、様々な製品を提供している会社です。
ありがとうございます。基本的には電解コンデンサをメインでやられている会社さんという認識でOKですか。
そうですね。今日は電解コンデンサの対談ということなので、あまりここには記載していませんが、右上の方に見えますが、コイルや大きなセラミックコンデンサ・バリスタ・電気二重層キャパシタといった製品も併せて生産しております。
なるほど。電解コンデンサ以外にもコンデンサ関連の製品を色々やられているということですね。
次のスライド、こちらはどうですか。お願いします。
アルミ電解コンデンサと言っても3つの種類があります。中に電解液を使うアルミ電解コンデンサのタイプと、導電性高分子タイプのコンデンサ、そしてその2つ、液も導電性高分子も使うハイブリッドというコンデンサもあります。ハイブリッドタイプですが、特性が非常に良いということで、特に車載やAIサーバー向けに現在売れている製品です。そのような背景から、このような形で現在宮城県の大崎市にハイブリッドの専用棟の工場を建てたので、現在の生産個数の約2倍になるような、月に1億個作れるようになりますので、皆さんぜひ購入をお願いします。
ちなみにハイブリッドコンデンサは特性が良いと言われていましたが、どのように良いのでしょうか。
そうですね。真ん中あたりに写真がありますが、こちらの横軸が温度になっております。縦軸がESR、抵抗です。一般的なアルミ電解コンデンサで低抵抗と言っているもの、-40℃や-60℃の所を見ていただけば分かりますが、導電性高分子やハイブリッドタイプのコンデンサに比べると、非常に抵抗がアルミ電解コンデンサの方が高くなっていることが分かります。
ちなみに新しく工場を建ててやるということですが、工場を建てるということは多分売る先があると思いますが、この辺りの想定などありますか。
そうですね。弊社の製品はこれまでの長い市場実績と、あとは高信頼性という点がありますので、よく使われているのがサーバーです。そのような所や、あとは車載系、絶対に壊れてほしくないような所に売っていきたいと考えております。
なるほど、ありがとうございます。こちらの右の方に液浸冷却というのがありますが、こちらのご説明お願いします。
こちらはですね、瓶の中に液が入っていて、コンデンサの基板ごと浸けられているものですが、サーバーなどで電力の高出力化となってきますと、これまでファンで冷やしていましたが、ファンで冷やすだけでは非常に足りなくなってきたので、基板ごと冷やしてしまいましょうということで、このような液浸冷却というものが出てきております。このようなものを使うことにより、例えば電力量です、冷却に使う電力量が約半分になると言われておりますので、このような点から弊社として環境への取り組みを行いたいと考えております。
ちなみにこの液浸に対応する時の鍵になるポイントは何でしょうか。
コンデンサの外装材はアルミ缶です。そこに封止材というゴムが使われております。ゴムの所ですが、中の電解液が蒸散しないようにする役割とともに、外部の不純物が内部に入らないようにするという、そのような役割も持っております。したがって、この液の中に入れてしまうと、その封口ゴムの所が、今レントゲン写真に赤丸で書いていますが、そのような形で少しポコッと膨らんでしまいます。グミのような形になってしまいます。そうなってしまうと中に冷却液が入ってしまい、コンデンサが故障してしまいます。そのような事態を防ぐために、弊社の方では一貫して封口ゴムも開発しておりますので、いち早く市場にこのようなものを取り入れることができております。
封口ゴムが鍵だということですね。次のスライドですが、これはどのようなものでしょうか。
そうですね。これは左側が商用電力で、右側がGPUと書いていますが、AIサーバーの電源の回路図の簡易的なものになっております。左側の所で基板自立タイプという、結構大きなタイプですが使用できますし、あとは真ん中の所で先程お話ししたハイブリッド、右側の所で導電性高分子ということで、弊社の方では様々なサイズ、電圧を取り扱っておりますので、このような所全てで電解コンデンサをご提案できると書かせていただいております。
なるほど。1つのAIサーバーの中でも、こんなに電解コンデンサの使い分けというか、種類を使えますが、左に記載されている所で電圧の高い所はアルミ電解コンデンサ、右の所はハイブリッドや導電性がよく使われるというところですね。そうした時に、使い分けはケミコンさんではどのように使い分けていますか。
やはりとにかく容量が必要で、サーバーなどはやはり瞬停/瞬低対応ですね。少しの時間電力を保持しないといけないという、とにかく高容量が必要な所は、このような大型タイプのアルミ電解コンデンサを採用しております。右側の方、低電圧の方にいきますと、非常に高周波の出力の電力が求められますので、抵抗の非常に低い導電性ハイブリッドコンデンサを提供しております。
ちなみにハイブリッドと導電性では、耐圧など、このあたりで見るとどうですか。
そうですね。導電性の製品だと大体16Vくらいまでしかなかなか上げられなかったりしますが、ハイブリッドタイプだと100Vくらいまで上げることができます。真ん中の電圧が大体48Vだったり、その辺までのラインの電圧になっていますので、そのような用途にはハイブリッドコンデンサをお勧めしております。
なるほど。そのような使い分けがあるということですね。次のスライドで、こちらのご説明お願いできますか。
アルミ電解コンデンサは、右上の所に合成容量の計算式と書いておりますが、陽極箔と陰極箔があり、その和分の積で表されます。陰極箔の容量がすごく大きければ、基本的には製品容量 ≒ 陽極箔の容量となります。弊社の方では、左上の方に記載しておりますが、独自の技術で高容量の箔を開発しておりますので、このようなものを使うことで高容量化・小型化に貢献しております。
ちなみに左側に過去と現行と書いておりますが、イチケンさん、この写真の違いはお分かりになりますか。
これは、そうですね、左の方は電解コンデンサの陽極箔でしょうか。
そうです。
真ん中の黒い部分が、過去のものだと結構ガタガタしていますが、現行のものは一直線になっていると思われますが、その辺りでしょうか。
その通りです。真ん中の部分が黒いのは、これはアルミの部分になります。この部分ではどんどんアルミを掘っていきますが、掘りすぎると真ん中の部分がなくなって、箔の強度が落ちてしまいます。またガタガタになってしまうと、それでもやはり箔の強度が落ちてしまい、高容量の箔がせっかくできても製品化できないという問題があります。弊社の技術を使い、ここをきれいに残した状態で高容量化を実現することを目指して、どんどん開発を進めております。
陽極箔の製造などが主にコア技術ということですね。
そうですが、左下の所に陰極箔があります。こちらは弊社が独自に製造した陰極箔になりますが、非常に薄く、かつ高容量な陰極もあります。そのようなものを使うことで陽極箔をたくさん収納することができますので、これで小型化も実現しております。
陰極箔の容量を非常に大きくしておけば、陽極箔の静電容量で決まるということですね。ありがとうございます。ちなみに今の話と関連すると思いますが、こちらの右下のものはどのようなものですか。
1980年製のコンデンサのサイズが書いてあり、右側が最近の製品になっております。コンデンサの体積が1/10と記載しております。ここに記載されているサイズではないですが、今日持ってきました。これぐらいのコンデンサのサイズが左側、1980年製としますと、今このサイズの同じ定格をこのサイズで行うことができます。このような小型化のところを、技術の開発によって進めているところです。
機器に入れる時は、やはり小さい方が嬉しいですね。
そうですね。これがたくさん付いていたら困ると思いますので、どんどん小型化していきたいと思います。
そろそろクロージングしたいと思いますが、このスライドを簡単に最後説明をお願いできますか。
先程お話ししましたけれども、ハイブリッドの工場を建てましたので、どんどん売っていきたいのがハイブリッドコンデンサです。今後注力したいのは、AI向けのKHUというシリーズになります。色々他にも使っていますので、ぜひご検討をお願いします。
ありがとうございます。今回各社さんへ最後に質問することを1つ決めておりまして、ケミコンさんにもお聞きしたいのですが、自社製品の一番の特徴は何ですかという質問です。
弊社では材料や設備などを社内で一貫生産しておりますので、そのようなものをいち早く市場にお届けすることができると思います。これにより電源の小型化や高出力化が実現して、環境に対応した製品も作ることができると思います。そのような形で環境や人に優しい技術への貢献を今後もやっていきたいと思っておりますので、日本ケミコンを今後ともよろしくお願いします。
ありがとうございました。というわけで、電解コンデンサ対談の1社目は日本ケミコンさんでした。ありがとうございました。
ありがとうございました。
というわけで、これから電解コンデンサ対談の2社目です。ルビコンさんをお招きして対談をしていきたいと思っております。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。ルビコン株式会社の向山と申します。技術本部 電解設計部に所属しております。本日はよろしくお願いします。
お願いします。
本日の内容ですが、弊社の紹介とユニークな点について、ルビコントライアングルという弊社のシステムですね、会社のシステムについて説明して、今後売り込んで行きたい目玉の製品を説明していきたいと思います。
まず弊社、ルビコン株式会社は伊那市にございます。アルミ電解コンデンサをメインでやっており、大体年間600億~700億の売上となっております。そのうちの80%がアルミ電解コンデンサです。こちらにはないですが、弊社はカスタム電源も作っておりまして、そちらの方とフィルムコンデンサ、それからPMLCAP、右の方に高分子コンデンサがありますが、それらを合わせて20%くらいの売上となっております。主な市場は車載関係で23%、電源関係で30%、コンシューマー15%、産業機器が20%といった現在の販売構成になっております。
これを見ると、基本的には電解コンデンサをメインに扱っているという認識でよろしいでしょうか。
ありがとうございます。次にルビコントライアングルという弊社の特徴について説明する図がありますが、弊社は長野県伊那市に本社があり、そちらで製品開発や新製品の研究開発を行っております。もうひとつ、車で10分ほどの場所に信英蓄電器箔と申しまして、弊社とJCCさんという会社の合弁の会社がございます。さらに車で10分ほど離れた場所に、製造設備を外販もしている会社もございます。外販までする製造設備会社を持っているのが、1つの大きな特徴だと考えております。
自社で装置も作れてしまうから、多分製品へのフィードバックや製造へのフィードバックが結構早いのでしょうか。
そうです。先程の日本ケミコンさんの方で説明がありました通り、陽極箔はどんどん高倍率化してもろくなってきます。そうした時に、やはりそれを綺麗に巻き取ることは結構難しい技術でありまして、そちらのところは自社でどんどん開発を行っており、その結果、非常に小型化において昔から弊社のシェアが高いというのが特徴になっております。
小型化でいうと、このスライドの右の方にストロボ用カメラフラッシュや、色々使われているところがありますね。
そうです。こちらは弊社の歴史になりますが、昔使い捨てカメラにおいて80%くらいを弊社が納めていたということがあります。あと弊社の特徴として、水系コンデンサは世界で初めて弊社が開発したもので、今ではフライバック電源の二次側に使用されるもので、そちらはリプル電流が大きい平滑コンデンサですので、そちらについては弊社のZL~シリーズとあります。今最新がZLRシリーズです。そのような水系のコンデンサは、最も信頼性が高い製品を出していると考えております。
次にハイブリッドタイプのアルミ電解コンデンサについてご説明いたします。弊社のハイブリッドタイプのアルミ電解コンデンサは、電解液ではなく機能性液体という高分子の液体を使っているものになります。そこが違いになっております。電解液を使いますと、封止剤からドライアップと言いまして、少しずつ溶媒が抜けていってしまいますが、低分子のものほど早く抜けますが、こちらは高分子のものですので、なかなか抜けないということで、非常に長寿命・高耐熱性となっています。こちらは実験の例ですが、14Aでこのようにヒートシンクを介して入れているのですが、ヒートシンクを頭に乗せてPCBに実装して、ここに14Aを流して、4,000時間行って、オープンモードで死ぬと。ここまでの耐熱性というのは、なかなか電解コンデンサのレベルでは考えられないので、このようなことが実現可能となります。こちらも車載関係で、今使っていただいているというものになります。
機能性の液体というのがやはり鍵になるんでしょうか。
そうです。
電解コンデンサメーカーさんは、電気系の人からすると部品メーカーさんですが、実は化学系の方が非常に多いので、化学に強いのかなというのがあります。
次は電解コンデンサではないですが、PMLCAPという部分について説明していきたいと思います。こちらはフィルムコンデンサの一種ですが、プラスチックフィルムを蒸着工程で作ります。通常フィルムコンデンサのフィルムは、熱をかけて引き伸ばすことで、現在2μmぐらいのミニマムのフィルムを作っていますが、こちらは真空のチャンバー内で蒸着、それも液体のプラスチックモノマーを蒸着して、続いて電子線を当てて硬化させてプラスチックにし、パターニングして金属アルミを蒸着するということを、バームクーヘンを作るように大きなドラムを回転させて連続的に作っていくという製法で、素子を作るということになります。
フィルムキャパシタみたいなものですか。
特性的にはフィルムキャパシタに近いです。
ちなみにこのPMLCAPはどのような特長というか、どのようなことで使われるものですか。
こちらに写真がありますように、このチップタイプ、SMDタイプを量産し、17年以上にわたり約4億個を生産していますが、音響関係、ビジュアル系用途でローパスフィルターの所に使われております。非常にフィルター性能が良いため、サウンドのクオリティが上がるということで、現在高級アンプですと、だいたいPMLCAPが入っています。
ネットなどでPMLCAPの名前をたまに見ることがあります。高級オーディオなどで。この前の前のスライドで話していた、自社で製造装置なども作っている、開発しているというように、多分そういったところからPMLCAPの製造装置などにも応用ができるというイメージですか。
そうです。この蒸着のところはかなり特殊な技術なので、そのようなスペシャルなメーカーさんですが、後工程などは全て自社でやっていく形になると思います。あと右上にありますNASAのInSightです。地震計にこれが載りまして、火震というのは、地震じゃなくて火星なので火震になりますが、きちんと火震を検知したということで表彰されております。
このコンデンサの簡単な紹介ですが、左側に、このプラスチック材は熱硬化性樹脂ということで、融点がないので溶けません。通常一般のフィルムは融点があって、温度をかけると柔らかくなって伸ばすことができるという形ですが、非常に耐熱性が高いプラスチックスです。したがってPMLCAP、左側では125℃マックスで、上昇温度40℃までOKです。一般的なフィルムの場合は100℃で30℃アップまでOKという形になり、この面で非常に耐熱性が高いという性能があります。
耐熱性が非常に高く、しかも静電容量もかなり大きくできますか。
そうです。通常のポリプロピレンでは比誘電率が2.0ぐらいですが、こちらは3.0~3.2程度の比誘電率を持っているため、誘電率だけで約40%ぐらいでしょうか、33%小型化できる形になります。
この右の図、これはどのようなものでしょう。
PML層の作り方で、サブミクロンの厚さのプラスチックスを作ることができるので、これを利用して内部で、これは左側が内部5直列になっており、0.4μm×5ですので2μmになります。右側も2μmですので同じ耐圧になっています。だいたい同じ静電容量になりますが、これは右側は通常のフィルムですね。ここを見ていただくとわかりますが、金属の電極層が5個入ります。ということは、抵抗値が1/5になり、熱伝導はおおよそ試算で2倍程度になります。右と左の構造で差が出るというところで、現在は高圧の方は、このPMLCAPをこちらにお持ちしたのですが、これは500V/10μFですが、こういった高圧のものを作ってパワエレの方に市場を拡大していきたいと考えているところです。
前のスライドではオーディオ系などであったため、わりと電圧が低いところでしか使えないのではないかと思いましたが、電圧を高くもできるということでしょうか。
こちらは電動コンプレッサーの、水色の部分が平滑コンデンサになっていますが、これは大体10Aくらいのリプル電流が必要ですが、これも同じくらいのリプル電流が10Aになるので、こういったものを車載関係で、こういったものに置き換えることを今後やっていきたいというところで、製品開発をしております。
インバータなどでも分解すると、中に大きな弁当箱のようなフィルムキャパシタが入っているではないですか。あれをPMLCAPに置き換えると、かなり小型化ができるということでしょうか。
単純に比誘電率だけで30%になりますし、そこへこのような直並列化技術等を入れていきますと、だいたい40%くらい小型化できて、さらに電圧が、下にあるのですが、500V以下ですとフィルムコンデンサでは2μmという厚さが限界あるのですが、そこをくぐることができますので、400V以下のところになりますと、1/4程度の大きさになるという形になります。
これは非常に面白いなと思っておりまして、電圧の低いところですと、少々失礼かもしれませんが、作るのはそれほど難しくありません。電圧を高くしていくと、やはりどんどん難しくなっていくのではないかと思っております。そうした時に難しかった点というか、これからの課題のようなものはありますか。
このプラスチック材自体はアクリル樹脂であり、水を吸いやすいため耐湿性に問題があります。その部分を現在、自社でモノマーなどを開発しつつ、より耐湿性を向上させることが喫緊の課題となっています。
でも車載系で使用する場合、湿気はどうなのでしょうか。やはりかなり気にするところなのでしょうか。
そうです。通常のポリプロピレンで弊社もフィルムコンデンサを作っていますが、それと同じパッケージですと、やはり差が出てしまうのが実際のところであり、そこのブレイクスルーというのが1つの課題になっています。
今後かなり期待できるキャパシタだと思っています。
パッケージも含めてなので、SiCとインテグレーションする際に素子で供給することもできますので、今後そういったアクティビティも会社の中でやっているというところです。
ありがとうございます。そろそろ時間が近づいてきましたので、最後質問に移りたいのですが、自社製品の一番の特長は何ですかという質問です。
電解コンデンサに関しては、やはり自社内に製造設備の巻き取りなどにおいて、そういった技術があるということで、小型化技術は非常に業界でも際立っているのではないかと思います。目玉商品としましては、やはりポリマーハイブリッドの耐熱性の高い電解コンデンサです。それから今後は、未来を見据えたPMLCAPを今後柱として育てていきたいというのが、弊社の状況でございます。
ありがとうございます。
というわけで、電解コンデンサ対談の2社目はルビコンさんでした。ありがとうございました。
ありがとうございました。
というわけで、電解コンデンサ対談の3社目に行きたいと思います。3社目はエーアイシーテック株式会社です。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
エーアイシーテックさんとは、これまで実は何回も仕事してきておりまして、一番初めの仕事が、左下の方の画像が私が電解コンデンサを持っているものですが、栃木県の真岡市にある工場を見学してきました。そこで実際に電解コンデンサを巻いて、電解液を含浸させたとか、非常に面白い動画となっておりまして、また勉強にもなりますので、YouTubeで公開していますので、ぜひこちらを見てください。
というわけで、さっそく始めていきたいと思います。まずはこちらのスライドの説明をお願いします。
弊社は創業5年目の新しい会社であり、まだよく知られていない方もいらっしゃるかと思いますが、それ以前に関しましては日立グループの一員であり、前身は日立エーアイシー、その前は日立コンデンサということで、長年にわたってコンデンサの開発及び生産の方を対応しておりました。また日立製作所からのアルミ電解コンデンサの研究が始まってから80年もの月日が経っておりまして、その間に培ってきました技術や経験、そういったものが蓄えられておりますので、技術力に関しましては我々は自信を持っているという会社でございます。
ありがとうございます。製品のポートフォリオを見てみると、電解コンデンサが左の2つ、基本的には電解コンデンサをメインでやられている会社さんという認識でよろしいでしょうか。
当社はモータースターティング用やカメラのストロボ用、そういったコンデンサを中心に生産していたのですが、効率化の要求とともにインバータ化が普及してまいりました。それに伴ってDCリンク用という形で、基板自立形(ネジ端子形)のアルミ電解コンデンサ、こちらが現在の主力製品となっております。
この画像などを見ておりますと、かなり大型の電解コンデンサを扱っているようですね。
大型の製品を非常に得意としておりまして、そういった産業機器用途向けによく使われているという話になります。
もう少し具体的に言うと、どのような所で使われていますか。
こちらにも書いておりますように、風力や太陽光などの環境分野であったり、あとは汎用インバータや電源など、そういったところを中心に使われております。
あと右の方を見ると、パワエレ用のフィルムコンデンサというものがありますが、これはどういったものでしょうか。
DCリンク用のコンデンサに対しまして、もともとアルミ電解コンデンサを提供していたのですが、メンテナンスフリーなどの長寿命化や、1000Vを超える高耐圧化といったご要望が増えてきたという背景がございます。我々はもともと電力用のフィルムコンデンサを生産していたのですが、その技術を一部応用した形で、パワエレ用のフィルムコンデンサを開発したという流れになります。
次のスライドですが、こちらのご説明お願いします。
コンデンサに対して高リプル化と小型化、こちらの2つの性能アップというものは非常に強い要求となっております。そのため弊社におきましては、まずこの2つを中心に開発の方を進めております。高リプル化につきましては、本来は内部の抵抗を下げまして、コンデンサの発熱を抑制するという形をとって高リプル化につなげるというのが一般的な手法となるのですが、弊社では放熱性を高めまして、高放熱構造を使うことによって製品化を実現しているという形であります。小型化の方につきましては、コンデンサの静電容量は内部の陽極箔の表面積に応じて、それに比例で増加するという形ですので、限られたスペースの中で陽極箔の表面積を拡大するような形でやっていくのが1つのキーになっていくわけですが、弊社ではその技術にプラスアルファとして、陽極箔の収納を高めるマルチアノード技術の2点について対応し、小型化につなげているという形になります。
左の方から見ていきましょうか。高リプルの方の図を見てみると、電解コンデンサのケースがあって、底の部分というのでしょうか、アルミケースの底の部分に陽極箔を押し付けるということなのでしょうか。
陰極箔です。陰極箔を押し付けることによりまして、コンデンサにリプルをかけた時に、ホットスポットという所、コンデンサの中心部になるのですが、この部分が一番熱くなりますので、その熱を外部に逃がすために、陰極箔を経由してアルミケースを伝って外部に放熱することによりまして、放熱性が高まるという形になっております。
アルミケースの方に押し付けて、そこから熱を逃していくということですが、そうしますと電解コンデンサから逃がす先をどうするかというのが、結構難しい問題だと考えております。
従来の構造ですと、このコンデンサの天面部の方に圧力弁がございまして、この圧力弁があるため、内部にガスが溜まった際にガスの放出が妨げられないように、ここに空間を設けていただくようお願いしておりますが、このタイプのものにつきましてはフラットにしております。それにより直接ヒートシンクと接触させることが可能となりますので、コンデンサ単体でリプルを上げることもできますが、ヒートシンクを使ってより放熱性を高めるということも可能になります。
なるほど。ガスが逃げる先というのは下の画像にあるような。
そうです。このタイプは弁の位置を天面部ではなくて、側面部に配置するという形にしております。
側面にあるものは横弁構造と呼ばれてましたか。
そうです。
話を聞いた限りだと、あまり日本では流行ってなさそうですね。
海外の方ではよく使われるようになってきていますが、やはり弁が作動した時に横にガスを噴出するということになりますと、他の部品に当たるということもあって、なかなか使いにくいというご意見をいただいております。
なるほど。海外ではある程度受け入れられているというところですね。
そうです。
日本の会社さんにもぜひ売り込んでいってもらいたいと思います。
ぜひお使いいただきたいと思っております。
この右のマルチアノード技術というものを見ていきたいと思いますが、これは陽極箔を2枚重ねているというものですね。
2枚重ねることにより、真ん中にアルミの芯が残っておりますので、重なり合った面の箔の面は電荷が移動しないので、単純に分厚い箔が1枚になる構造になりますが、このダブルアノード構造に使用されている箔については、貫通孔を持った箔、要は穴が開いていますが、そのような箔を使って電荷を移動させる形にしております。今回は箔を持ってきておりますので、一度シミュレーションをしたいと思います。
今手元に灰色のシートがありますが、それが陽極箔でしょうか。
こちらが従来の非貫通の箔の方になります。
そちらが非貫通の箔ですね。
こちらにマジックでサインをしてみます。
今赤色のマジックで文字を書いています。
このようにAICと書きました。これを非貫通の箔では、インクは浸透しない形になります。貫通の箔にサインしてみます。
今貫通の方の箔にも同じように文字を書いています。貫通ということですので、どのようになるのかということです。
こちらの貫通箔に書きましたが、貫通しきってはいないですが、こういう形で一応貫通しているということを確認することができると思います。
ほんのり浮かんできていますね。このように貫通して電荷が移動するということですね。ありがとうございます。
こちらは貫通じゃない方ですね。こちらが貫通箔。
貫通していると、強度的に結構心配になるのではないかと思います。
そうです。やはり穴が貫通しておりますので、その箔自体が非常に脆くなっております。折っていただくとわかると思いますが、こんな感じで、これは貫通箔の方ですね。このような感じで、ポロポロというふうに割れてしまいました。非貫通の方も同じように触っていただいて、非貫通の方はこんな感じで、折れはしますがアルミのしなやかさみたいな、金属特有の芯が残っております。強度が強いと感じると思います。
これはやはり脆い箔を巻くのは結構難しいと思いますが、そのあたりは結構チャレンジングなところですね。
そうですね。巻き取りの制御ですね。巻く時のスピードやテンションなど、使用している箔に応じた形の設定というものは必要になってきておりますので、そうした条件出しが非常にポイントになってくると思っております。
ではそのあたりもしっかりとクリアされているということですね。
そうです。
ありがとうございます。最後に、こちらのスライドをお願いできますか。ブースを出展されているということでしょうか。
そうです。弊社ではアルミ電解コンデンサのすべてについてまとめたガイドブックを今年作成しました。今回出展はそちらでさせていただいておりますが、すぐ近くです。簡単なアンケートを書いていただきますと、無料で進呈させていただいております。ぜひこの後お立ち寄りいただければと思います。
このハンドブック、実は私ももらいましたが、教科書に書いていないような、でも現場では結構当たり前みたいな、そういった知識が結構充実して書かれていますので、皆さんもぜひこちら、この後ブースの方へ行っていただいて、ハンドブックをゲットしていただければと思います。
そろそろ時間が近づいてきましたので、最後の質問に移りたいと思いますが、自社製品の一番の特長は何ですかという質問です。お願いします。
当社はインパクトのある製品、こういったものを開発しているということが、ある意味特徴だと思っております。先程も説明させていただきましたように、横弁品や貫通箔を用いた製品の超小型化品、あとこちらに出しておりますφ120、業界で最も大きい製品になります。こういったものを開発して上市しております。
ありがとうございました。というわけで、3社目はエーアイシーテックさんでした。ありがとうございました。
ありがとうございました。
それでは、電解コンデンサ対談の4社目はニチコン株式会社さんです。本日よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
まず最初はこちらのスライドをお願いします。
まずは簡単に会社紹介をさせていただきたいと思います。私どもニチコン株式会社は京都の会社です。設立は1950年で、今年で創業75年になります。事業としましては、こちらに書かせていただいているように、コンデンサ事業とNECST事業、この2つを展開しております。コンデンサ事業については、アルミ電解コンデンサをメインとして各種コンデンサを取り扱っております。またNECST事業としては、蓄電システムのような商品の開発・生産・販売を行っております。また生産体制についてですが、アルミ電解コンデンサについては、主要材料であります電極箔の生産・加工、それから製品のアッセンブリや製造・販売といった形で一貫生産を行っており、こちらに強みを持っております。また右下の方では重点市場として、こういった分野に我々は注力しており、製品やサービスといったものを展開しております。
ニチコンさんのウェブページを見てみると、実は電解コンデンサだけではなく、一般消費者向けと言いますか、BtoBだけでなくBtoCもやられていることが特徴であると思ったのですが、やはりそれは自社の製品をうまく使って新しいビジネスをしていく、そういったものでしょうか。
そうです。我々は75年間ずっとコンデンサを作っておりまして、コンデンサのメインのお客さんは企業さんやセットメーカーさんになりますが、過去の東日本大震災の時に非常にエネルギー需要が高まりまして、我々はもともと回路事業も持っており、そのノウハウを活かしてエネルギー需要に応えるべく、蓄電システムのようなそういった商品を事業化した背景があります。
ありがとうございます。ではこちらのスライドですが、こちらのご説明をお願いします。
成長市場に対するアルミ電解コンデンサの機種展開という形で、当社の持っているアルミ電解のラインナップを上段に示させていただいております。左からハイブリッドコンデンサ・固体電解コンデンサ、またアルミ電解コンデンサについては、基板に表面実装するような小さいチップ形、またスルーホールに挿してご使用いただくようなリード線形や基板自立形など、非常に幅広くラインナップを取り揃えております。
ニチコンさんの電解コンデンサは色々種類があってアプリケーションもあります。どのようなアプリケーションに注力していますか。
今ここに挙げている様々なアプリケーションがありますが、それぞれを使うにあたって求められる特長というものが変わってきます。入力の電圧帯に応じて、それぞれ低電圧から高電圧のタイプを要求いただきますので、それに対して我々はラインナップを幅広く取り揃え、対応しているという形になります。
ちなみに一番強いジャンルはどれになりますか。
やはりアルミ電解コンデンサは当社が長年やってきておりますので、シェアも大きく強みを持っております。ただ、こちらの左にありますように、ハイブリッドや固体電解コンデンサといったものが現在非常に市場で求められる分野になってきており、我々も設備投資をしまして、こちらに注力してきております。また後ほど詳しく説明させていただきたいと思います。
ありがとうございます。こちらのスライドをお願いします。
こちらに今現在主要な成長アプリケーションと、それに対するコンデンサの要求というところを簡単にまとめさせていただきました。成長市場については、当社はそこにフォーカスし、戦略的に事業基盤を強化拡充してきております。中でも今回挙げているものが、自動車と情報通信機器になります。やはり今電気自動車や自動運転に変わってきており、非常に電装化が進んできております。それに合わせて、コンデンサに対しても求められる要求が強くなってきております。やはり非常に機能が多種多様になってきておりますので、大出力化・大パワー化というところがセットとしての動向かと思われます。それに対してコンデンサは、やはり高容量・高リプル、あとは従来からあります小型化、そのような要求が強くなってきていると思います。
車載のところで要求される要件というのは、どのようなものなのでしょうか。
やはりその大電力を扱うというところで、容量は当然ですが、リプル電流なども求められ、先程のエーアイシーさんなどで説明があったように発熱しますので、その発熱に耐えられるコンデンサというところが求められてきております。
AIの方もやはり同じ状況でしょうか。
そうです。やはり今生成AIというところが非常に分野として活況であり、非常に膨大なデータを高速処理するというところで、こちらも大出力化になってきています。一番右上に書いてあるように、市場の動向としては全て大出力・高出力化傾向にありますので、コンデンサに対してもそれに対応するような商品をラインナップしております。
こちらのスライドですが、これはどのようなものになっていますか。
まずは導電性高分子アルミニウム固体電解コンデンサ、ポリマーコンデンサをご紹介させていただきたいと思います。すでに先程各社さんで説明されていたので、簡単に説明します。通常のアルミ電解コンデンサは、陽極箔と陰極箔の間に電解紙を介在させて、くるくると巻いたような形状になります。この間にアルミ電解コンデンサは、電解液という電気を流すことのできる液体を含浸させて、初めて大きな容量を得られる構造になっています。この電解質部分は、従来までは電解液であったものを、導電性高分子という電気を流すことのできる固体です、そちらに置き換えたものがポリマーコンデンサです。こちらは当社で使っている導電性高分子で、PEDOTと呼ばれるものを使っていますが、電解液はイオン電導になりますが、PEDOTは固体ですので電子電導となり、導電率としてはおよそ1万倍の、非常に低比抵抗なものになります。これによってコンデンサにした時、ポリマーコンデンサも非常に良好な特性を得られるコンデンサになります。
このPEDOTと、あと独自の添加剤というのが、ポリマーコンデンサの特長を活かせる鍵になっている部分ですね。
やはりここは各社のノウハウになるかと思いますが、我々は独自の添加剤を組み合わせまして、より長期的に安定したポリマーを目指しまして、高信頼のコンデンサを実現している形になります。
なるほど。この右の部分は、これはどのようなものですか。
こちらは当社のポリマーコンデンサの定格電圧範囲を業界内でマッピングした表になります。ハイブリッドも含めてですが、各温度帯・寿命時間に対して、当社の有する定格電圧の範囲を示しております。これを見ていただくと分かるように、業界にはないような非常に高い電圧帯です。そこのポリマーコンデンサを当社がラインナップしているところが特長だと思います。一番高いものは125V品で、125℃・135℃の高温度の領域に対しても、63V・80Vといった業界オンリーワンの高耐圧品をラインナップしておりますので、先程あったように高出力化というところで電圧が高いところのコンデンサを求められますので、そういったところにぜひ当社のコンデンサをご検討いただければと思います。
電圧の高い高分子のコンデンサを他社さんがやらないのは、これは作るのが難しいなどの理由からですか。
そうです。やはりポリマーコンデンサの主戦場となると、2.5Vや6.3Vの低電圧のところというのは、従来そういったところで非常に使われてきましたが、先程あったように、やはり高出力化になってどんどん要求は耐圧が高い分野にシフトしてきております。そういったところで、高い電圧帯でも液タイプではないコンデンサを使いたいというご要求に応えるために、我々はラインナップを拡充してきたといった背景があります。
このくらい電圧が高くなってくると、やはりハイブリッドとも競合してきたりしますか。
そうです。やはりそこはお客様の使用方法や、コスト面・特性面といった両面を選んでいただいて、ご使用いただいている形になります。
なるほど、ありがとうございます。右下のこちらは、どういったものですか。
こちらの左下にも記載いたしましたが、ポリマーコンデンサの1つの特長としては、ライフ特性は非常に長期的に安定しているというところがあります。
やはり基本寿命がもともと長いというところと、寿命の考え方が少し違うというところで、一例として実使用温度で使った場合の推定寿命時間を示しておりますが、アルミ電解コンデンサやハイブリッドコンデンサに比べて、ポリマーコンデンサは非常に長い時間の寿命を担保できるというところから、そういった長寿命のご要求の際には最適なアイテムだと思います。
そもそも液体が入っていないため、その分ドライアップしにくいなど、アルミ電解コンデンサはやはりドライアップして蒸散して特性劣化というものがありますが、固体ですので、そういったところにメリットがあると思います。
最後のこちらのスライドですが、これはどのようなものですか。
もう1つの品種です。こちらも各社さんの説明があったと思いますが、当社としてもやはり現在非常に盛況なハイブリッドコンデンサについて、こちらの紹介をさせていただきたいと思います。
ハイブリッドコンデンサは、液タイプのアルミ電解と固体タイプのポリマーの両方を組み合わせた、液も導電性高分子も使用するタイプのコンデンサになります。こうすることによって、アルミ電解コンデンサの容量が高いことや漏れ電流が低いといった良い特性が得られます。またポリマーコンデンサのESRが低いことやリプル電流が高いといった良い特性を両方合わせ持つことができ、非常に要求が強まっている品種となっています。特性面もアルミ電解コンデンサに比べて非常に優位というところがあります。
ちなみにハイブリッドと固体の使い分けについては、ニチコンさんではどのように考えていますか。
やはりどちらも要求がありますので、我々としては両方のお声をいただいた時には提供できるように、ラインナップを拡充してきております。また両方を扱っていることで、それぞれの良い面を取り入れたり、技術ノウハウを共有して、優れた製品の開発・生産を行なっております。
わかりました、ありがとうございます。ではそろそろ時間も近づいてきたので、最後の質問に移りたいと思いますが、自社製品の一番の特長は何ですかという質問です。
先程の繰り返しになりますが、ポリマーコンデンサについて、当社は他社さんにはない高耐圧のコンデンサを持っているという点が強みです。また先程のハイブリッドコンデンサについては、業界最高のスペックで現在ラインナップをしており、さらに高リプル・高容量の要求に応えるために開発を行ってきたことが特長であると思います。
わかりました、ありがとうございます。というわけで、電解コンデンサ対談、最後4社目はニチコンさんでした。ありがとうございました。
ありがとうございました。
私の方から最後のまとめに入りたいと思います。全体的なトレンドとしては、やはり車載・AIの用途で使用されることが多いというところです。あとはコンデンサに要求されるものとしては、やはり大容量で高リプルといった点がトレンドであり、やはり皆さんが注力して開発して製品を提供しているという、そういった印象を持ちました。
というわけで、こちらの電解コンデンサ対談、終了とさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
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