1000万円を2年で3000万円にするには 中丸雄一に示された「国策トライアングル」と「テーマ株食べ尽くし」

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概要

投資バラエティ「どっちで増やしまショー」の後編では、中丸雄一が投資で実現したい目標を明かし、それに対して2つのマネープランが提案された。1つは馬渕磨理子(番組内の呼び名は「馬ちゃん」)による、国が後押しする業界へ資金を振り分ける「国策トライアングル戦略」。もう1つは梅ちゃんによる、テーマ株を深く掘り下げ、デイトレードも組み合わせる「テーマ株食べ尽くしプラン」である。後半ではテスタが、テクニカル分析だけで勝ち続けてきた経験と、時間軸によってファンダメンタルズとテクニカルの比重が変わるという考えを語った。

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目標は「推し活ゲーム」をプロデュースするための3000万円

中丸が掲げた目標は、2年以内に「推しのゲーム」をプロデュースするための3000万円だ。何年か前にゲームを作りたいと考えて実際に動き出したことがあったが、ある理由で頓挫し、今は止まっているという。そのとき分かったのは、ごく簡単なゲームなら数百万円で作れるということだった。中丸は自分の感覚として、3000万円あれば個人で作るゲームとしてはかなり良いものができるのではないかと考え、この金額を設定した。

構想はまだぼんやりしているが、推しのグループのライブに行くときに持つうちわを自由にカスタムし、それを数値化してクリアしていくようなものだという。自身もゲームが好きで、これまで関わってきたアイドルの分野を反映したゲームなら作れるのではないかと考えたと話した。出演者からは「面白そう」「投資したい」という反応が出た。

毎月10万円のAIサブスクと「現金は国債に」という助言

プラン発表の前に、中丸のお金事情が紹介された。クイズ形式で出された「毎月10万円」の正体は、AIサービスのサブスクリプション代だった。中丸は動画編集が好きで、動画生成やイラスト生成にAIを使うことが多い。動画生成はクレジットの消費が激しく、スタンダードプランではすぐに使い切ってしまうため、上位プランに入らざるを得ないという。進化が速いので触っておかないと置いていかれる感覚もあると語った。馬渕も同じくらい課金していると明かした。一方、出演者の一人はAIどころかサブスク全般を契約しておらず、払っているのはNHKの受信料だけだと話し、対照的な金銭感覚が浮かび上がった。テスタが「これからはAIが使えないと株ができなくなるのではないか」という趣旨の投稿をしていた話も出て、若い世代はAIで調べるので、以前は時間をかけていた調べ物がすぐに済み、全体のレベルが上がるのではないかという見方が示された。

中丸のポートフォリオは出演者から「綺麗」「バランスがいい」と評価された。個別株も少し保有しており、中身はテック系の勢いのある銘柄と、定期的に収入が入る配当株で、自分なりに分散しているつもりだという。株価は毎日見てしまうと話した。

テスタは、このポートフォリオを理想的だとしたうえで、現金部分について提案した。自分なら現金のうち10%を国債、10%を金にするという。日本国債のお金が返ってこないのは日本がデフォルトしたとき、つまり日本が終わったときであり、そのときは日本円も終わっている。だから使わないお金があるなら、銀行より利息がつく国債にしておいた方がよく、現金で持っておく意味はあまりない気がするという理屈だ。インフレも進むだろうと付け加えた。これに対し中丸は、国債というアイデアは確かにと思ったが、この現金は「〇〇ショック」のような急落時に買うための資金として残していると説明し、出演者からはそれも良い考えだと評価された。

条件は「2年で3倍」、投資元本は1000万円

中丸が示した投資元本は1000万円である。今はやりたいゲームの内容がまだ固まっていないが、1〜2年あれば固まると考えており、2年ほど後に3000万円になっていれば最高だというプランだ。出演者からは、芸人は100万円を3000万円にしたいと言うことが多いのに比べて現実的だという声が上がった。

馬渕磨理子プラン:個別銘柄で「年1.5倍」を狙う

馬渕の考え方の出発点は、1000万円を3000万円にするには1年で1.5倍、それをさらに1.5倍にすることが必要だ、という見立てである。指数では多くても年30%程度なので難しく、個別銘柄を探す必要があるという。

では過去に大きく上昇した銘柄はあるのか。馬渕は2023年の例として、4.4倍をつけたさくらインターネットを挙げた。国が「Googleなどではなく日本のクラウドを使おう」と打ち出したことで急騰したという説明だ。ほかにも半導体関連のTOWA、半導体の水処理を手がける野村マイクロ・サイエンス、さらにSCREEN、日本マイクロニクス、レーザーテックといった半導体関連企業が並ぶ。日本が後押ししている分野の企業が大きく伸びる傾向があると馬渕は指摘した。同年の日経平均のパフォーマンスは1年で28%だったので、個別銘柄の方が優秀だったということになる。1年で1.5倍に届いた銘柄のうち下位の方を拾うのは難しいとしても、上位の4.4倍までのどこかに参加していれば実現可能であり、こうした銘柄は数が多いことを示したかったという。

2024年は日経平均が19.2%の上昇だった。この年は光ファイバーや電線を手がけるフジクラ、同じく電線関連の古河電工、オニツカタイガーがインバウンドで人気のアシックスが目立った。IHIと三菱重工は防衛関連で、GDPに対して防衛費を増額していくという流れを直接受けている。防衛強化が良いことかどうかは賛否があると馬渕は断ったうえで、これも国策だと位置づけた。中丸は「なんか行けそうな気がしてきた」と反応したが、馬渕は銘柄選びは正直難しいとしつつ、可能性はゼロではないという話だと付け加えた。

2025年の参考例としては、半導体関連のキオクシア、南鳥島沖のレアアースに関連する銘柄、そして現政権の方針である造船強化を受けて上昇した三井E&Sなどが挙げられた。いずれも国が押している分野である。

上昇銘柄に共通する3つの条件

3年間の総括として、馬渕は1.5倍以上になった銘柄に共通するパターンを3つにまとめた。1つ目は国策に乗っていること。2つ目は実際に業績が良いこと、つまり上方修正や配当、以前の回で話したROEなどの指標が良いこと。3つ目は世界的な構造変化、具体的にはAI、データセンター、半導体に関わっていることだ。投資家はこうした分野が大好きなので、この3つがそろった銘柄は上昇しやすいという。

中丸は、国が進める分野は年単位の長期のものなのかと質問した。すでに大きく上がっていて参加しづらいと考えるより、国が押しているという長い目で見た方がいいのではないか、という問いである。馬渕はその通りだと答え、防衛は上がりすぎている感もあるが、ずっとじわじわ上がっており、お金がたくさん入る分野なので業績も良くなりそうだと見てほしいと説明した。

国策トライアングルの配分

具体的な提案は、1000万円を次のように分けるものだった。中丸のメンバーカラーが紫だったことにちなみ、トライアングルは紫色で描かれ、「国策トライアングルパープル戦略」と名付けられた。

  • フィジカルAI関連:200万円
  • 防衛・サイバーセキュリティ:300万円
  • レアアース関連:200万円
  • 待機資金:300万円

フィジカルAIについて馬渕は、半導体の「頭脳」はアメリカに持っていかれたが、その頭脳の指令でロボットを動かすロボットアームなどは日本が強いと説明した。防衛は「本丸」の日本の防衛やサイバーセキュリティに投じる。レアアースは値動きが激しく下落する可能性もあると認めたうえで組み入れている。待機資金300万円は、日経平均やS&P500が調整したときに指数や優良銘柄を買い足すためのものだ。株価はずっと右肩上がりではないので、下がったタイミングで買うという考え方である。

なお、この資料のアイコン類はAIに作ってもらったと馬渕は明かした。トライアングル自体はAIではうまく入らなかったため自分で作ったという。

梅ちゃんプラン:テーマ株を掘り下げ、デイトレードを混ぜる

梅ちゃんのプランは、基本的な方向は馬渕と似ている。テーマ株は国策に近い分野だからだ。そのうえで、もっと「美味しいところ」を取れるのではないかというのが出発点だった。

梅ちゃんの見方では、防衛関連は勢いが弱まってきており、レアアースも中国が再び輸出を解禁するのではないかという動きがあるなど不透明な部分がある。そのなかで最も大きいテーマとして注目しているのが半導体とAIだ。AIについては、アメリカの市場規模が2032年までに今の2倍以上に伸びるのではないかと言われているという。ただ、どこまで伸びるのかと、すでに織り込み済みなのかというせめぎ合いがあり、今から買っても間に合うのかという怖さがある。そこで、できるだけ安いところで買うために、ざっくりとでもデイトレード的な手法を取り入れ、リスクを減らしたり、逆にリスクを取って多く取りに行ったりと細かく調整すれば、テーマ株の利益を最大限に取れるのではないかと考えている。

例に挙げたのはキオクシアだ。直近の決算でストップ高近くまで上昇し、それまでかなり上がっていたのにさらに上がった。梅ちゃんは、これは市場規模の問題だと見ている。1日の値幅が大きいので、大きなポジションをずっと持ち続けるのは精神的な負担になる。そこでテクニカルを学び、たとえば1日のうちで安いところで1単位追加し、直近の高値に近く売りが出やすいところで1単位減らす、といった形で枚数を調整するという。中丸は以前デイトレードを少し試して諦めたことがあると話していたが、梅ちゃんはそれをもう一度覚えてほしいと勧めた。

梅ちゃんの試算では、2年間で市場が開いているのは400〜500日ほどあるので、1日ごとのノルマをデイトレードで取れば3000万円に届く。キオクシアのような大型株なら200万〜300万円ほどの元手で、2%の値幅を取れれば1日のノルマをクリアできるという計算だ。

「知らないワード」まで掘り下げて小型株を探す

梅ちゃんはさらに、中丸が毎日株価をチェックし、調べるのも得意だという点に注目した。テーマ株の中でも、自分が知らないワードにたどり着くまで調べると新しい銘柄を発見できるという。

梅ちゃんの説明はこうだ。半導体と聞いて思い浮かぶのは日本ならキオクシア、アメリカならマイクロンなどだが、日本にはCPUやGPUそのものを作る企業は少なく、どちらかといえばサプライヤーが強い。たとえばガラスクロスを作っている企業や、半導体の基板を洗浄する装置を作っている企業だ。さらに掘り下げると、最近注目されたのがダイヤモンド半導体である。半導体は熱との戦いなので、次世代でより性能の良いものを作るには人工ダイヤモンドを使った半導体が主流になるのではないかと注目され、人工ダイヤモンド関連が短期間で倍ほどまで上がったという。銘柄としてはEDPや、小型株の中村超硬が挙げられた。

同じテーマでも絞り込んでいき、これまで目が向いていなかった小型株まで届けば、そこはライバルがいないので少ない資金で大きな値幅を取れる。梅ちゃんの提案は、中丸がすでにやっている長期運用を続けながら、一部で掘り下げた小型株を狙い、大型銘柄ではデイトレードを行うという2つを加えるものだった。比較的単純な繰り返しで3000万円に届くのではないかという。

時間はどうするのか、そしてゲームとしての投資

仕事がある中でデイトレードの時間を取るのは難しいのではないかという質問に対しては、今はデイトレードを9時から9時40分ごろまでしかやっていないという答えが返った。最初の40分ほどは人が集まり、最も出来高が多い時間帯だからだという。株は9時から10時が一番動くとも話された。

この提案が自身の成功体験に基づくものかと問われ、梅ちゃんはそうだと答えた。ここ何年かで負けなくなった成長の過程には、デイトレードで毎日チャートと株価の推移を見ていたことがあり、それが知識として勝手に蓄積され、「こういうチャートのときは危ない」と分かるようになったという。

梅ちゃんはこれをゲームになぞらえた。10秒や20秒で売買するスキャルピングのような極端に短い取引は格闘ゲームに似ている。相手がこう動いたら下段キックを出す、というのと同じように、このチャートが出たら売られやすいからすぐ売りボタンを押す、という反射的な対応だからだ。一方、誰も知らない銘柄にたどり着くまで掘り下げるのはシミュレーションゲームに近い。ゲームが好きな人は遊びながら攻略法を見つけることに慣れているはずなので、ゲーム感覚で取り組んでほしいというのが梅ちゃんの提案だった。

テスタ「テクニカルだけで勝つのは100%可能」

中丸は、デイトレードではテクニカルが重視されると思うが、自分の経験上うまくいかなかったこともあり、テクニカルが全然信用できないと率直に打ち明けた。

これに答えたのがテスタだ。テスタは資産10億円ほどまではテクニカルだけで勝ってきたと語った。10年間、毎年テクニカルだけでプラスで、デイトレーダー時代は月22営業日ほどのうち20勝2敗程度、つまりほぼ毎日勝って月に1〜2回負ける程度だったという。しかも毎日何回、何百回と試行回数を重ねてきたので信頼できるデータになっており、テクニカルだけで勝つことは100%可能だと断言できると述べた。

テスタのいうテクニカルには、チャートだけでなく板読みも含まれる。要はファンダメンタルズ以外のすべてだ。見るのは板の注文状況とチャートの2つだけで、その会社が何をしているかも、PERやPBRもまったく知らない。板とチャートを照らし合わせ、売りと買いのどちらが強いか、どちらに動きそうかを判断し、今この瞬間に上がるだろうというときに買う。今上がると思って買っているのだから、上がれば売り、下がっても売り、動かなくても予想が外れたことになるので売る。どのみちすぐに売って次のタイミングに備える。これがスキャルピングであり、だから1日に何十回、何百回と取引できるのだと説明した。

時間軸が長いほどファンダ、短いほどテクニカル

では、ファンダメンタルズはどの程度取り入れるべきか。テスタは、時間軸が長くなるほどファンダメンタルズが大きく関係してくると答えた。何年単位、10年単位になればテクニカルは誤差でしかなく、その企業が大きく成長すれば株価は上がり、衰退すれば下がる。そこにテクニカルが入り込む余地はない。逆に1分単位なら、会社のファンダメンタルズは1分では変わらないのに、朝の激しい時間帯には株価が何%も上下する。時間が短くなるほど需給やテクニカルの色が濃くなる。だから、テクニカルだけでやるなら時間軸を短くし、ファンダメンタルズだけでやるなら時間軸を伸ばすべきだというのがテスタの考えだ。

議論の中では、YouTubeなどで見られる投資の話はほとんどがファンダメンタルズで、テクニカルは軽視されがちだから、勉強するほど「テクニカルは本当か」と疑うのも無理はない、という指摘も出た。ただしテクニカルは非常に大事で、ファンダメンタルズで「この銘柄はこの株価まで行くだろう」と分析したときにも、その辺りでこういうチャートが出たなら、みんなもファンダメンタルズ的にこの辺が限界と見ているのではないか、と市場参加者の予想を知る手がかりになる。両方を組み合わせるとより精度が上がる、という見方だった。

中丸の選択:馬渕プラン

最終的に中丸が選んだのは馬渕のプランだった。すべてに納得でき、今すぐにでも自分で実行できそうだと感じたこと、そして安心感があったことを理由に挙げた。

馬渕は、分散はやはり大事なので分散してほしいこと、そして株は1年のうちに調整するので、待機資金を持ってそのタイミングを待ち、指数や優良銘柄を買うのも良い投資だと改めて伝えた。中丸は今回の内容について「最高に勉強になった」と振り返り、「この時間が永遠に続けばいいのに」と締めくくった。