宇宙にデータセンターを置くStarcloudは、どこから市場に入ろうとしているのか
東京大学FoundXFoundXの「Startup IdeaCast」は、海外スタートアップのアイデアをAIで分析して紹介する番組である。番組冒頭では、AIで情報を整理しているため古い情報や誤りを含む可能性があり、事実を重視する場合は各自で確認してほしいと断っている。今回取り上げたのは、ワシントン州レドモンドに拠点を置くStarcloud(旧称Lumen Orbit)である。2024年創業のこの会社は、AIの計算需要が地上の電力・水・冷却の制約にぶつかるなら、データセンターそのものを宇宙へ移せばよいという構想を掲げている。
解説役がこの会社を選んだ理由は三つある。イーロン・マスクらが最近言い始めた「宇宙データセンター」をかなり早い段階から唱えていたこと、その発想が第一原理思考に基づいていること、そして創業から21カ月でH100を宇宙に打ち上げ、Y Combinator史上最速でユニコーンになったと言われていることだ。以下は、聞き手の富田氏とのやりとりを含めて、番組で語られた分析を整理したものである。
二つのトレンドが交差する点を狙う
解説役によれば、Starcloudが見ている「Why Now」は二つある。一つは、地上のAI需要の急増に伴う電力需要の急増で、水資源も含めて物理的な限界が近づいているという見方である。もう一つは、SpaceXのStarshipなどによって軌道投入コストが大きく下がりつつあることだ。需要は上がり、コストは下がる。この二つの曲線が交わる損益分岐点が来ていると見て、ギガワット級の計算インフラを宇宙に築こうとしている、というのが解説役の要約である。
交差点はいつ頃かと富田氏が尋ねると、解説役は、Starcloudは2028〜2029年という意外に近い時期に地上とのコストパリティに達すると見込んでいると答えた。前提にしているのはStarshipの実用化で、限界費用が1kgあたり10〜50ドル、価格としては1kgあたり400〜500ドル程度まで下がると想定しているという。
地上のデータセンターが抱える電力・水・許認可の問題
想定顧客は大規模なAIラボ、ハイパースケーラー、衛星オペレーターである。解説役は、彼らが地上で直面する課題を三つに整理した。
第一は電力である。送電網に限界があり、新しい系統につなぐには5〜10年かかる。米国のデータセンターの電力需要は2030年までに2倍以上、60〜100GWに達すると言われており、地上でそれをまかなうのは難しいという。
第二は水である。冷却に膨大な水を使い、施設によっては1日100万ガロン規模に達する。解説役は、政策面でも「電力の次は水」と言われていると述べ、特に米国では水が農業用に使われることが多いため、そこと競合して地域との摩擦が激しくなっていると説明した。
第三は許認可と立地である。新規の電力網整備に5〜10年かかることに加え、「ノット・イン・マイ・バックヤード」と呼ばれる住民の反対が表面化している。アリゾナ州ではギガワット級データセンターの建設が拒否された例があり、データセンター周辺は気温が高くなるという論文も出ているという。原子力や地上での送電網増設といった既存の代替手段も簡単ではなく、用地確保はさらに難しくなるのではないか、と解説役は見ている。
富田氏は、水の問題は技術の進化で解決できないのかと尋ねた。解説役は、水についてはさまざまな解決策が講じられているだろうとしつつ、それでも送電網や許認可、地域社会との摩擦は残るとの見方を示した。実際の需要については、AWSやGoogle Cloudがパートナーとして関与したり、基本合意書(レター・オブ・インテント)に向けて動いたりしているというニュースがあり、一定のニーズは確認できると述べた。
地上と軌道上の比較、そしてStarcloud 1の打ち上げ
解説役は、地上と軌道上のデータセンターを電力・冷却・時間の三点で比べた。地上には送電網の制約、冷却水の消費、5〜10年の許認可期間がある。軌道上では、24時間365日太陽光が得られ、大気や夜の影響がないため、発電効率は地上の6〜8倍と言われているという。冷却は真空への放射冷却で行えるので、水の消費は基本的にゼロになる。ただし解説役は、冷却は実際には難しく、あくまで理論的には可能という段階だと付け加えた。ゾーニング規制や住民反対は現時点ではゼロで、今後宇宙法などが整ってくる可能性はあるとしている。
この構想を裏付けるものとして、Starcloudは2025年11月に「Starcloud 1」の打ち上げに成功した。NVIDIAのH100を載せて軌道上で稼働させ、nanoGPTのトレーニングと、字幕上「ジェミナ」と聞こえるモデルの実行に世界で初めて成功したという。これを受けて、2026年初めには大型の資金調達も行っている。一方で、ダウンリンク(下り回線)の制約や、競合が次々に現れていることなど、課題も残ると解説役は指摘した。
冷却・放射線・デブリという技術課題
富田氏は、メリットの裏にあるデメリット、特に冷却の工夫について尋ねた。解説役は、宇宙は真空で冷たいから冷却は簡単だと思われがちだが、そうではないと答えた。真空では対流が使えず、熱は主に放射で逃がすしかない。そのため展開式ラジエーターがボトルネックになり、小型の宇宙機でも放熱面積の不足が中心的な課題として整理されているという。
もう一つの難しさが放射線である。宇宙用の電子機器はシングルイベント効果や総線量が設計を左右する。地上向けの最先端GPUをそのまま持ち込めば対策が必要になり、それが重量・コスト・信頼性に直結する。Starcloudは地上用GPUを宇宙で動かした事例を実証しており、その際には鉛シールドだけに頼らず、ソフトウェア側のエラー補正を組み合わせて対策したという。後の質問で富田氏が放射線対策の具体的な仕組みを尋ねると、解説役は、宇宙空間ではビット反転が起こりやすいことが元々の問題であり、それが起きても推論や学習の全体に影響しないよう、冗長化とチェックポイントからの復旧という仕組みを敷いていると説明した。
H100をどうやって載せたのかという質問には、解説役自身も不思議に思っていたと前置きしたうえで、得られた情報では、軽量化のために不要な部品を取り除いて重量を80%減らし、ワックスなどの特殊な材料で熱対策を施したとされていると答えた。
宇宙デブリのリスクも運用上の課題として認識されている。解説役は、こうした事業が増えれば、デブリ対策の事業への需要も高まるのではないかという感想を述べた。
市場規模:いきなり地上の代替は狙わない
Starcloudは、グローバルなAIインフラ市場全体をTAMと見ており、その規模を数十兆ドル規模と考えているという。SAMは軌道上インフラ・データセンター市場で、2035年に約390億ドル、年平均成長率67.4%という極端な成長を想定している。そしてSOMとしては、宇宙機向けの軌道上エッジ処理市場を最初の市場に据えている。
解説役が注目するのはこの順序である。いきなり地上データセンターの代替を狙うのではなく、ダウンリンクが足りないという切実な痛みから入っている。市場予測には大きな誤差がありうるが、成長の方向性は確かだろうという判断で事業を進めているのが今のStarcloudだ、と解説役は述べた。
最初の顧客について尋ねられると、解説役は、SAR(合成開口レーダー)衛星や地球観測衛星のオペレーター、国防総省のような安全保障関連部門が買い手になると言われていると答えた。将来的に宇宙へ移るワークロードについては、遅延が大きくなることから、遅延に敏感でないバッチ処理、大規模学習、ソブリンクラウドがまず移行すると見られているという。最終的には、新設されるデータセンターの過半数を狙う構想もあるようだ。
ユニットエコノミクス:95%削減という主張
Starcloudは、40MWクラスターの10年間の総費用を比べると、宇宙のほうが約95%安くなると主張している。解説役は「本当かなという感じはする」と率直に述べつつ、第一原理思考に基づく計算だという。内訳として、地上ではインフラ、冷却水、土地、許認可、バックアップ電源などを足し上げると約1億6700万ドルになる。一方、宇宙では打ち上げ費用と放射線シールドを合わせて約820万ドルになる、というのが彼らの物理的な計算である。
ビジネスモデルは、Equinixのように中立的な「箱」と電力・冷却を提供するものだという。自分たちでクラウドを作るのではなく、箱を提供する。支払う顧客はCrusoeのようなクラウド事業者になる。輸送コストが1kgあたり500ドルを下回れば、宇宙の電力コストが地上の平均を下回るというロジックを組んでおり、最終的には1kWhあたり0.05ドル以下を目標にしている。そこに達すれば経済合理性だけで宇宙が選ばれる、という考え方だ。
富田氏は、故障時の保守や交換のコストも含まれているのかと尋ねた。解説役によれば、Starcloudの言い分ではコストに含まれている。宇宙では限界電力コストがゼロになるので、多少性能が落ちても長く使い倒せるうえ、モジュール単位での廃棄や交換を想定して設計しているという。ただし解説役は、廃棄の方法や、自分たちがデブリになってしまうリスクへの対処はまだ見えていないと指摘した。500ドル/kgを下回る時期については、Starshipが安定した商用頻度と量産体制に達するのが2028〜2030年と言われており、2028〜2029年頃のパリティ達成が目標になっているという。
中立的なインフラ層というポジション
解説役は、宇宙データセンターのスタックを三層で説明した。一番下が打ち上げ、真ん中が電力・冷却・放射線耐性などを提供するインフラ層、一番上がAIモデルやGPUチップ、クラウドの層である。Starcloudが取ろうとしているのは真ん中のインフラ層で、打ち上げはSpaceXなどに、AIモデルやチップはクラウドベンダーに任せる。
SpaceXやxAIのようなマスク系企業は、自社でデータセンターまで作る垂直統合を目指しており、Googleも研究として取り組んでいる。これに対してStarcloudは、誰でも乗れる水平分業型のインフラを目指している、というのが解説役の整理である。
10〜20年後の理想像として、Starcloudは5GW・4km四方の巨大構造体というビジョンを示し、人類を地球上の資源制約から解放すると言っている。ただ、直近の顧客が見ているのはその夢ではない。衛星運用者、政府・安全保障系の調達部門、クラウドパートナーに対して、ダウンリンクの節約、意思決定の速さ、停止リスク、データ主権、総保有コストといった合理性に訴えている。地上のAI・HPCに対抗するには、価格競争力とハードウェア更新頻度への対応が必要になるとも解説役は述べた。
4km四方の構造体はどんな形になるのかという富田氏の質問に対して、解説役は、その大きさではデブリ衝突のリスクが高まるので、長期的にはモジュール式で分散させ、一部が壊れても全体が動き続ける設計を目指すのではないかと推測した。
フェーズ戦略とStarship依存のリスク
解説役が最も参考になると評価したのは、この壮大な構想への「登り方」である。フェーズ1は、衛星向けのエッジ計算だ。高利益だが市場規模は小さく、現在の高い打ち上げコストでも利益が出る領域から入りつつ、技術実証を積む。フェーズ2では、「Starcloud 3」と呼ぶ機体でコストパリティの達成を目指す。ここがPMFに近い段階で、そこから先は打ち上げを増やしていくだけになる、と解説役は表現した。フェーズ3の2030年代には、ギガワット級の展開と、地上データセンターの宇宙への本格移行を目指す。高単価のニッチ市場から始めて大きなビジョンにつなげるという、スタートアップの定石に沿ったやり方だと解説役は述べた。
富田氏は、Starshipの開発が遅れたらどうなるのかと尋ねた。解説役の答えは、フェーズ1が長くなるというものだった。フェーズ1だけでも持続可能なビジネスモデルになっているので、時間的に延長することになる。ただし、打ち上げ価格が下がらなければパリティには達しない。
解説役は、ほかのリスクも挙げた。一つはハードウェアの更新周期である。AI向けハードウェアはほぼ毎年世代交代するが、Microsoftの海中データセンターの教訓として、密閉されたまま頻繁に更新できない構造はAIと相性が悪いと言われている。これはStarcloudにもそのまま当てはまる。もう一つは、規制、デブリ、データ主権、衛星運用責任といった法的な制約で、事業が大きくなるほど物理法則以外の制約が重くなるという。
フェーズ3に向けたボトルネックとしては、まず打ち上げ能力の確保がある。Starshipが安くなっても、打ち上げ回数が少なければ難しい。さらに、大規模な衛星群を制御・連携させる光通信ネットワークの構築も課題になる。加えて、ゼロウォーター冷却や地熱などで地上側が先に改善すれば、宇宙であることのメリットが削られてしまう。これはStarcloud自身のボトルネックではないが、競争環境上のリスク要因だと解説役は見ている。
モートと競合
解説役は、Starcloudの差別化要素として次の五つを挙げた。
- ISSの約10分の1の重量と低いコストを実現するという独自ラジエーター技術と、熱制御に関する知財
- 軌道上でH100を動かしたという最初の運用実績
- 高価な宇宙用チップではなく、市販チップとソフトウェア補正を組み合わせた安価な放射線耐性
- 光通信とデータ伝送に最適化したネットワーク
- ハイパースケーラーと競合しない、インフラ特化の中立性
競合については、Axiom Spaceのように宇宙ステーションに隣接したネットワーク型に取り組む企業や、Blue Originの動きがあるという。Orbital Edgeは宇宙機向けの軌道上エッジ計算を手がけており近い競合だが、どちらかというとモジュール供給や実験寄りだと解説役は見ている。また、字幕上「ラボンスペース」と聞こえる企業は、宇宙での計算を可能にする部材やプラットフォームを手がける間接的な競合として紹介された。さらに広い視点では、地上データセンターの冷却革新や、地熱と組み合わせたデータセンターなど、地上側の進歩も宇宙データセンターのポジショニングを変えうる競合だと解説役は述べた。
MVPは「ダウンリンク不足」を解く軌道上推論
StarcloudのMVPは、生データを地球に送るのではなく、軌道上で直接推論し、結果だけを送るエッジコンピューティングだった。課題は、SAR画像のようなテラバイト級の生データを送るにはダウンリンクが物理的に足りないことである。軌道を1周する90分のうち通信できるのは5分程度しかない。そこで軌道上でAIによる推論を行い、たとえば船舶の座標のような数KBのインサイトだけを送れば、細い帯域でも必要な情報を届けられる。
その結果、遅延の解消に高いお金を払う防衛系などの顧客と実証契約を結び、MVPへの需要も見えてきていると言われている。解説役は、大きな未来を描きながら、最初のプロダクトは足元の切実でミクロな課題に向けている点を評価した。
富田氏は、数KBのインサイトだけでは誤りのリスクがあるのではないかと尋ねた。解説役によれば、初期は意思決定の「当たりをつける」段階だけに使い、最終確認用に低解像度の画像も同時に送信する運用でカバーしているという。地球観測以外の用途としては、どの国の法律も及ばないデータ主権を求める顧客向けに、暗号鍵の保管やバックアップが想定されている。
チームと宇宙太陽光発電からのピボット
チームは少数精鋭で、McKinsey出身のフィリップ氏がビジネスを、Airbus出身のエズラ氏が熱・材料工学を、SpaceX出身のアディ氏がソフトウェアと通信を担っている。この組み合わせが先に挙げたモートにつながっている、と解説役は説明した。アディ氏はMicrosoftで長年にわたり大規模GPUクラスターの構築を主導した経験もあるという。
創業時、彼らはホワイトペーパーを出しており、当初は宇宙で太陽光発電をして地球に送る、Aetherfluxのような事業を考えていた。しかし、電力を地球に送ると95%がロスになるのに対し、宇宙で発電した電力をそのまま宇宙で計算に使えばよいと気づいた。そこでデータセンターごと宇宙に持っていくという発想に至ったという。解説役は、常識や直感ではなく計算によって得られた気づきである点を面白いと評した。宇宙太陽光発電は日本も取り組んでいる分野だが、地球に送らずその場で使うという転換は面白い発想だと述べている。
少人数で衛星打ち上げまで到達できた理由について、解説役は外部委託をうまく使ったことを挙げた。宇宙機の設計、熱管理、GPUクラスターはコアメンバーに絞って担い、機体製造などは外部に委託したという。
21カ月で打ち上げに至った仮説検証
当初は無謀だ、成功するはずがないと言われていたという。Starcloudは、熱と放射線は解決可能かという仮説に対し、独自ラジエーターを製造し、H100を素粒子加速器に持ち込んで放射線の照射試験を行った。そして創業から21カ月後にStarcloud 1を打ち上げ、nanoGPTの学習に成功した。解説役は、物理的に不可能と言われていたことが、実際にはエンジニアリングと製造の課題にすぎなかったことを彼らが実証したと見ている。批判に反論するより実証を重ねたことが信用につながり、大型の資金調達にも結びついたという。
富田氏が2年足らずでの打ち上げの珍しさを尋ねると、解説役は、通常は設計から打ち上げまで4年ほどかかるため、かなり異例だと言われていると答えた。既存ロケットの相乗り枠を創業初日に予約し、その打ち上げ日に向けてアジャイルに開発したという。加速器試験では、宇宙線の陽子や重イオンを模擬してGPUに照射し、どこでエラーが起きるか、ソフトウェアでどう復旧できるかのデータを取ったと説明された。
資金調達:YC史上最速のユニコーン
Starcloudは、プレシードで300万ドル(解説役の換算で日本円にして約5億円)、シードで2100万ドル、シリーズAで1億7000万ドルと調達を重ねてきた。評価額が11億ドルに達したのはYC卒業からわずか17カ月後で、YC史上最速と言われている。投資家にはYC(S24バッチ)、NFX、シリーズAではBenchmarkとEQTが名を連ねる。
解説役は、評価の理由を二つ挙げた。一つは、宇宙へのデータセンター移行が進めば巨大なインフラ事業になるというTAMの大きさ。もう一つは、H100を実際に宇宙で動かした実行力である。軌道上データセンターが成立すれば数十兆ドル規模の市場になるため、成功確率とアップサイドを掛け合わせたオプション価値で考えれば、評価は正当化されうる賭けだと解説役は述べた。成功確率よりアップサイドを重視するのがスタートアップらしい、という見方である。シードラウンドでは200社以上のVCが殺到したと言われており、その時点では打ち上げ前だったものの、打ち上げ枠を確保し開発が進んでいることを示していたという。
調達資金の使い道としては、大規模な展開型ラジエーターの自社製造ラインの構築や、Starshipの打ち上げ枠の事前確保のための予約金が挙げられた。解説役は、宇宙データセンターといっても単に施設を作ればよいのではなく、最大のボトルネックは熱であり、だからラジエーターが重要なのだということが、この会社を見るとわかると述べた。
日本からの参入余地:AIの提案と解説役の留保
番組では、日本での応用案をAIに考えさせた結果も紹介された。案は三つある。一つ目は「スペースエッジ・ソフトウェアレイヤー」で、巨額の打ち上げ費用を避け、JAXAや民間衛星向けに汎用AIチップの放射線エラーを補正するミドルウェアに特化する。二つ目は「アドバンスト・サーマル・マテリアルズ」で、日本の素材産業を生かし、超軽量・高効率な放熱ラジエーターのサプライヤーになる。三つ目は「ソブリン・スペースノード」で、防衛省などの政府向けに、災害時でも機能するセキュアな軌道上データストレージを提供する。参入手順としては、地上で素材やソフトウェアを実証し、既存の小型衛星に相乗りして宇宙での実績を積むことが推奨された。
解説役はこれらを、AIらしく保守的な選択肢だと評した。富田氏が、地上でのソフトウェア実証に日本らしさを生かせる点はあるのかと尋ねると、解説役は、JAXAの宇宙線データや、重粒子線治療施設などの加速器を活用する可能性はあるかもしれないとしつつ、「正直わからない」と答えた。資金調達も米国と同規模は難しいだろうとし、だからこそAIがサイズの小さめな選択肢を提案してきたのではないかと推測した。
学べることとして示された三つの点
最後に解説役は、Starcloudから学べることを三つにまとめた。第一は第一原理思考である。直感的に馬鹿げて見える発想でも、数式や物理法則で裏付け、物理的には可能だときちんと言えることが重要だという。第二は、完璧を待たずに楔を打つことだ。Starshipの完成やコスト低下を待たず、今の高コストなロケットでも黒字になる衛星向けエッジ計算というニッチ市場で実績を作り、フェーズ1をクリアしてから大きなビジョンへ向かう。第三は、制約を逆手に取ることである。地球の水や土地の制約を、宇宙の空間、真空、無尽蔵の太陽光という利点に置き換え、その代わりに生じる放射線などの問題をエンジニアリングで解決する。
そのうえで解説役は、物理的・構造的な制約について、その制約が存在しない場所や環境はないかと問い直すこと、第一原理で計算してみること、指数関数的な変化のカーブが交差する点に機会がないかを見ること、そして日付を先に決めて打ち上げ枠を予約してしまうような進め方を勧めた。
富田氏は感想として、アップサイドは非常に大きいが足元ではニッチ市場を確実に取るという点がスタートアップらしく、以前はSaaSで行われていたやり方がそのまま応用できるのが面白いと述べた。解説役も、大きな事業は無理だと諦める前に、理論的には可能であり、最初の一本目はこれができる、という道筋を見つけることが起業家の発想を広げるのではないかと応じた。ただし、95%のコスト削減、モジュールの廃棄とデブリの扱い、AIハードウェアの更新周期への対応など、番組中で解説役自身が「本当かな」「まだ見えていない」と留保した点は、未解決の問いとして残されている。
皆さん、こんにちは。FoundXのです。
同じくFoundXの富田です。
いや、4月に入って花粉が止まるかなと。私は杉花粉なんですけど、と思ってたんですが、意外とヒノキが結構今来てて。
はい。ついにヒノキか。
じゃあゴールデンウィーク明けまでですね。
そうですね。ちょっと目がとかくしゃみが続く日々になっちゃうのかなと残念に思ってます。
そうですよね。1年の1/4ぐらいですもんね。
そうですよね。2ヶ月ぐらいと考えると。
2ヶ月と考えると育っちゃいますよね。本当に春が、なんか本当は気持ちいいのにねっていう感じですよね。
そうですね。外出しづらいですもん。
そうですね。是非花粉撲滅のスタートアップとか出てくるといいなと思ってるんで期待してます。じゃあここからIdeaCastのコーナーに入っていきたいと思います。
FoundX Review Startup IdeaCastでは海外のスタートアップのアイデアをAIを使って分析して紹介する番組です。これからアイデアを考える人たちの参考になればと思っています。最初にディスクレーマーですが、AIを活用して情報を整理しているので、一部情報が古かったり間違ってる場合があります。ファクトを重視される場合は必ずご自身で調べるようお願いいたします。本ポッドキャストはあくまでアイデアの参考情報や考え方を引き出すことを目的としています。
今日紹介するスタートアップはStarcloud。旧名称で言うとLumen Orbitという会社です。
こちらを選んだ理由はどういうところなんでしょうか?
そうですね、宇宙にデータセンターを作るみたいな、最近イーロン・マスクなんかも言い始めてますが、そこをかなり初期の段階から言い始めていたスタートアップで、その思考ですね、第一原理思考とか、あと21ヶ月で実際にH100のGPUとかを宇宙に打ち上げたりとか、あとはY Combinatorの中で最速でユニコーンになったみたいな、そうしたことも言われていて、こうした戦略をどのように読み解くのかってところは結構面白いかなと思って取り上げたというところです。
じゃ、早速入っていきたいと思います。簡単に言いますと、2024年創業の、ワシントン州レドモンドで拠点を構えているStarcloudというスタートアップです。AIの計算需要が地上の電力とか用地とか冷却の制約というものにぶつかるのであれば、データセンター自体を宇宙に移していくというような構想を掲げて、打ち上げコストの低下とか軌道上の太陽光利用とか、色々とできる前提で、将来的にギガワット級の計算インフラを宇宙に作っていくということをしようとしているのがこのStarcloudという会社になっています。
全体像に関して簡単にお話しさせていただきます。彼らがやろうとしているマーケットはですね、このAIによって電力が非常に使われてきているということが大きな課題としてあります。それを解決するギガワットクラスの宇宙データセンターを作っていこうというのがまさに彼らがやろうとしていることです。Why Nowという観点でいきますと、1つがですね、地上、地球上のAI需要の爆発による電力の需要の爆発というところですと。それによって水資源も含めてですね、物理的な限界が来るんじゃないかというのが1つ。もう1つがStarshipなどによる軌道投入コストのかなりの低下ですね。コストが低下してきている、需要が上がっているっていう2つのWhy Nowを持って、彼らは地球上の制約と宇宙輸送コストが交差する損益分岐点が来てるんじゃないかということで、このメガトレンドの2つをうまく使って宇宙にデータセンターを作っていこうというのが、まさに彼らのやりたいこと、一言で言うとそんなことだという風に思ってます。
その地球上の制約と宇宙コストがクロスするところっていうのは、彼ら的には何年ぐらいを見込んでいるんですか?
そうですね。一応2028年から2029年、結構意外と近いタイミングで地上とのコストのパリティと言いますか、損益分岐点に達するという風に見込んでるみたいです。ちなみに、コストに関しては後ほどまた触れるかもしれませんが、一応SpaceXのStarshipの実用化によって、限界費用だと10ドルから50ドル/kgが限界費用になり、価格で大体400ドルから500ドル/kgぐらいを想定してるみたいですね。そんなぐらいまでコストが下がっていくというのが彼らの前提になりますと。
じゃあ実際の課題のところをもう少し深く掘っていきたいと思います。ターゲットとしては大規模なAIのラボであったりとかハイパースケーラーとか衛星オペレーターというところになります。彼ら・彼女らの課題としては、まず電力ですと。送電網の限界であったりとか、あとは許認可ですね。特に新しい系統グリッドを繋いでいくのに5年から10年かかるということもあり、そうした許認可の壁もあるという電力の問題が1個あります。さらに米国のデータセンターの電力需要は2030年までに大体2倍以上、60から100GWに達すると言われていて、こうした電力事情があるが、地上だとなかなかそれが達成できないっていうのが今1つの課題。もう1個が水ですね。冷却等による莫大な水消費というものがあって、1日100万ガロン規模ぐらいをものによっては使っていると。それによって地域の摩擦が結構激化していると。これは結構政策面でもですね、割と言われているところで、電力の次は水で、特にアメリカは水が農業用水に使われるということが多かったりするので、そうしたところとのコンフリクトが結構あるっていうところがもう1つありますと。
最後が許認可。先ほど少し言いましたけれども、新規電力網の許認可には5年から10年かかりますと。プラスしてやっぱりそのNot In My Backyardと言いますか、アリゾナ州ツーソンではですね、GW級のDC建設拒否とか住民反対の顕在化が起こってきていて、最近も論文とかだって、データセンター近くは気温が高いっていう風に言われていて、そうしたところを考えると、今後ですね、より難しくなっていく、用地の確保というのが難しくなっていくんじゃないかというところがあり、既存の代替手段だと、原子力とか地上送電の増設もなかなか難しく、データセンターの物理的な土地不足とか、あるいはNot In My Backyardみたいな地域住民の反対みたいなところを考えると結構厳しくなってるんじゃないかというのが、今現状の大きな課題だという風に言われています。
なるほどです。
その水などに関しては、今ある技術の進化ではやっぱり解決しづらいんですか?それとももっと別の問題があるような感じなんですか?
水ももちろん色々な解決が今求められてますというか、講じられているという風に思いますけれども、それでもやっぱり電力網とかあるいは許認可っていう風なところと、あとはそのコンフリクトですよね。地域社会との摩擦みたいなところは残るのかなという風に思います。
顧客は実際にそのStarcloudが提供するような宇宙っていったところに興味を持ってるんでしょうか?
そうですね。すでにいくつか、AWSとかGoogle Cloudとかがパートナーとして提携かレターオブインテントみたいなところに動いているというニュースがあったりしますね。ニーズも多少ありそうだというところが今現状確認できているというところかなと思います。
じゃあ、ちょっと地上と宇宙とのデータセンターの違いというところを少しだけ話したいと思います。地上のデータセンターに関してはさっき申し上げた電力の制約、地上の送電網の制約があったりとか、冷却のための水の消費であったりとか、時間も5年から10年の許認可みたいなものがありますと。オービタル、いわゆる衛星みたいなところのデータセンターだと、電力に関しては24時間7日の太陽光がありますと。地上の6から8倍ぐらいの効率なんじゃないかという風に言われているそうですと。あと冷却に関して、宇宙空間ですね、真空への放射冷却みたいなことができるので、水が基本的に消費ゼロみたいな、ここで結構難しかったりするというところはありますが、まあまあ理論的に考えたらできなくはないみたいなところ。そして時間的なところに関してもですね、ゾーニング規制とか住民反対に関しては今のところゼロで、この辺もしかしたら宇宙法とかで色々と整ってくるかもしれませんけれども、今現状はとりあえずゼロだというところですと。こうした比較をすると、実は宇宙にデータセンター作った方がいいんじゃないかとか、太陽光に関しても大気とか夜がないところに置いていくことはできるので、6倍から8倍の効率とかいうのができるんじゃないかとかいうのがあったりすると。
実際にですね、Starcloud 1というものを2025年11月に打ち上げ成功しています。H100ですね、NVIDIAのGPUを載せて軌道上で稼働させるみたいな、そしてnanoGPTのトレーニングとGemmaの実行というものに世界初で成功したということもあって、2026年の年明けには大きな資金調達もしているというところです。本当に地球上の場所を巡る争いから、根本的に全く違うプラットフォームというものを宇宙に求めてやっていくというところが彼らのやろうとしているところかなと思います。ただもちろん一部問題としてはですね、下り回線、ダウンリンクの制約とかがあったりとか、あるいは他の競合とかも色々出てきていて、Starcloudだけっていうわけではないとは思うんですけれども、こんなことを今彼らはやってるというところです。
今すごいメリットもご説明いただきましたけど、逆にデメリットも生じるのかなと思っていて、例えば先ほど冷却についても少し、冷却の方法が違うっていったところだったんですが、どういう風に工夫して冷却するようなことを考えているんでしょうか?
そうですね。宇宙は真空で冷たいみたいな、出ちゃうとコールドみたいな感じで皆さん思われているかもしれませんが、だからと言って冷却が簡単というわけではなく、真空では対流が使えないので、基本的に熱は主に放射で逃がすみたいな、そういう必要が出てきますと。その結果ですね、展開式のラジエーターがボトルネックになるみたいなことが言われています。実際、小型宇宙機では放熱面積不足というものが中心課題として整理されていて、この放熱をどうやっていくのかっていうのは割と難しいところが1つあったりします。あと難しさで言うと放射線とかですね。宇宙電子機器は単一事象とか総線量みたいなのが設計を左右していて、地上向けの最先端GPUをそのまま宇宙に持ち込むと、そうした対策が重要になってきたりとか、あるいは重量とかコストとか信頼性に直結してしまうというところにあるので、この辺りをどうしていくのかっていう全くまた別の問題が出てくるので、単純に宇宙に置けばいいという話ではない。彼らは逆に言うとその辺をうまく解決してインテグレートして、宇宙でうまくAIの計算資源を作れる環境と言いますか、機材を作っていくっていうところをやっていこうっていうのが彼らかなと思ってますね。
あとはそうですね、ただ一方で、光通信とかいうところとか、そういう通信系もやっていくっていうところと、あと実際に彼らとしては地上用のGPUを宇宙に持っていったという事例を実証していて、その時には鉛シールドだけではなくですね、ソフトウェア側でエラー補正を組み合わせるみたいな、そうしたことをやって対策しているというところみたいです。あとは宇宙デブリとかのリスクもあったりはするので、その辺りも運用上の課題として彼らは見ているみたいですね。逆に言うと、こうしたスタートアップが出てくる、あるいはこういう事業が出てくると宇宙デブリに関する需要も上がってくる。宇宙デブリ除去の事業というものも上がってくるのかなという風に思いました。
では続いて市場規模の話をしたいと思います。彼らとしてはグローバルAIインフラ市場全体ですね、これをTAMとして見ていて、それが数兆規模だろうという風に考えているみたいです。その後SAMとしては軌道上のインフラとかデータセンター市場みたいなところで、これに関しては2035年に約390億ドル、CAGRにして67.4%みたいな異常な成長率を想定していると。そしてSOMですね。に関しては宇宙機向けのエッジ処理市場みたいなところを最初の初期市場として提示していると。なのでいきなり地上のDC、データセンターの代替を狙うんじゃなくて、ダウンリンクの課題という切実なペインから入っていくみたいな、そうした戦略を取っているのが彼らのポイントになってきます。もちろんこの市場データというものは予測に非常に誤差が出てくるところだとは思うんですけれども、成長の方向性は確実であろうというところで、こうした事業をやってきているというのが今のStarcloudかなと。
その最初のSOMの宇宙向け処理市場っていうのは、どういったところがお客さんになるんでしょう?
そうですね。SARとか地球観測衛星みたいなところのオペレーターとか、あと国防総省みたいなところ、軍事系の安全保障関連部門というところが買うんじゃないかと言われてますね。
将来的なTAMがものすごく大きいんですけど、どういったところが現実的には宇宙に移行するという風に思われてるんでしょうか?
まずはその遅延が結構かかりそうだというところがあるので、遅延に敏感ではないようなバッチ処理とか、あるいは大規模な学習であるとか、あるいは主権クラウドみたいなところがまず来て、そこから移行していくんじゃないかみたいなところが言われてますね。最終的には新しく作るデータセンターの過半数を狙っていくみたいなことは考えてるみたいですが、まずはそうしたバッチ処理とか大規模学習とかいうところが宇宙に移行していくんじゃないかという風に見てるみたいです。
では続いてユニットエコノミクスというところです。40MWクラスターの10年間の総費用を見てみますと、結構差があるということが言われています。コスト削減率が実は約95%減になるんじゃないかみたいなことを言ってて、これ本当かなって感じはするんですけど、第一原理思考だそうです、みたいな、そんな感じですね。なので、ビジネスモデルとしては、Equinixみたいな中立的な箱とか電力とか冷却の提供みたいなところをやっていくっていうのが彼らがやろうとしているものです。なので自分たちでクラウドを作っていくというわけではなくって、箱を提供しますみたいなのが彼らのポイントですと。輸送コストが仮に500ドル/kgを下回れば宇宙の電力コストが地上の平均を下回るというロジックを組んでいて、その結果最終的には目標として0.05ドル/kWh以下になっていく。そしてこれが達成されれば経済合理性だけで宇宙が選ばれる転換点になっていくみたいなことを考えたみたいです。この結果、支払者と言いますか、顧客はCrusoeみたいなクラウド事業者になっていきますというところと、スケール時にも収益化していって劇的なコスト削減ができるんじゃないかと。比較すると例えば地上だと、インフラとか冷却水あるいは土地の許認可、バックアップ電源みたいなところが、足し上げていくと約1.67億ドルになってきますと。一方で宇宙だと、輸送とかの費用と放射線シールドを合わせると約820万ドルというのが彼らの物理的な計算の結果で、その結果的なコスト削減で95%減みたいなのが彼らのロジックです。
すごいっすね。一方でデータセンターでその保守運用が結構大変になってくると思うんですけど、もし故障とかしたら、その手入れというか交換のコストとかも入ってくるんでしょうか?
そうですね。このコスト自体に含まれているというのが彼らの弁ですと。宇宙では限界電力コストがゼロになってくるので、多少性能が落ちても長く使い倒すということもできますし、モジュールごと廃棄とか交換するということを想定して一応設計はしているというのが彼らの言い分と言いますか、です。ただ、どうするんでしょうね。デブリとか、どのみちその廃棄のコストとか、自分たちがデブリになっちゃうっていうこともあったりするので、その廃棄とかどうしていくのかなっていうところはちょっとまだ見えてないなと思いますね。
輸送コストが1kgあたり500ドルを下回ればペイするってことだったんですけど、それっていつ頃実現するような見込みなんでしょうか?
一応そのSpaceXのStarshipが安定した商用頻度、量産体制に達するのが2028から2030年みたいなことが言われていて、前に言った2028から2029年ぐらいにブレイクイーブンポイントと言いますか、パリティになるんじゃないかっていうのがターゲットみたいですね。
では、彼らが今狙おうとしているレイヤーに関してのお話です。彼らは宇宙における中立的なインフラプロバイダーになっていこうという風にしていますと。大きく3つの層で分けると分かりやすいかなと思っていて、1つがベースとなってくる、ローンチしていく、打ち上げていくレイヤーですと。その上に、彼らStarcloudが取ろうとしているインフラレイヤー、宇宙の高効率な展開型ラジエーターであるとかソフトウェアであるとか、宇宙空間の電力、冷却提供みたいな、そうしたインフラレイヤーがあり、その上にですね、AIモデルとかGPUチップとか、いわゆるクラウドコンピューティングみたいな層が出てきていますと。彼らはその中のインフラレイヤーですね、電力とか冷却、放射線耐性みたいなところをやろうとしているのが彼らです。一番下と言いますか、打ち上げのところはSpaceX等にお願いして、AIモデルとかチップとかはクラウドベンダーにお願いしていくと。そこの間を取っていきますというのが彼らの立ち位置という風に整理できるかなと思います。SpaceXとかGoogleとは異なって、誰でも乗れるインフラを目指していくというのが彼らの立ち位置です。SpaceXとかは自分たちでコンピュートと言いますか、データセンターとか作ろうとしてますと。Googleとかもちょっとやろうとしてるっていうところで、そういう垂直統合でやっていくところとは違う、水平分業をしていく1つのレイヤーとしてやっていこうというのが彼らのポジショニングかなと思います。
10年から20年後の理想像としては、ダイソン・スウォーム構想という風に言っていて、5GW、4km角のメガ構造体のビジョンというものを提示していて、人類を地球上の資源制約から完全に解放するみたいなことを言っていますと。ただ、近い将来は一旦その衛星運用者とか宇宙オペレーターとか政府安全保障系の調達部門、クラウドパートナーに提供していくと。直近の顧客が見てるのはそうした夢ではなくって、下り回線の節約だったりとか、意思決定の速さとか、停止リスク、データ主権、あるいは総保有コストみたいなところで、合理性に訴えて、こうしたところを買ってくださいというところにいってますと。将来、彼らがですね、地上のAIとかHPCみたいなところに対抗していくには、そうした価格競争力とかハード更新頻度への対応というものが必要になってくるかなと思います。
いや、なかなか壮大なところを狙ってるんですね。
そうですね。なかなか、本当に宇宙のインフラを作るというところだと思います。なので彼らとしてはですね、ISSの数分の1のコストで作れる超軽量の展開型ラジエーターとかいったような、宇宙空間特有の熱管理に対しての特許とか、そういうところを取ろうという風な動きをしてるみたいです。
将来的に4km、めちゃくちゃ大きいと思うんですけど、どういう風な設計というか、どういう風な形状みたいになるんでしょうか?
そうですね。本当にデブリ衝突リスクというものが高まっていくサイズ感かなと思ってます。なので長期的にはモジュール式で分散させて、一部が破損しても全体が稼働する設計みたいなところをやっていこうとしてるのかなと思います。
では、こうした壮大なビジョンを掲げているStarcloudですけれども、その登り方ってところが非常に参考になるかなと思ってますと。まず最初のステップに関しては、衛星向けのエッジ計算、高利益でニッチなところですけども、ボリュームは小さいと。現在の高い打ち上げコスト環境下でも利益が出るような、そうしたところで最初入っていって、あとプラス技術実証をしていきますみたいな、そうしたことがフェーズ1ですと。次にフェーズ2として、コストの損益分岐点というものの達成をすると。重量3トン、200kWみたいなことをStarcloud 3みたいなところで今やろうとしていて、こちらに関してコストパリティを達成しますというのを目指していきます。そうすると核心フェーズと言いますか、いわゆるPMFに近いことになると思うので、あとはどんどんと打ち上げていくだけみたいな。そしてフェーズ3、2030年代にはGW級の展開をしていく。そして地球上の新規データセンターの完全な宇宙への移行みたいなことをしていくのが2030年代というところです。なので、まず最初にですね、この現在の高いロケットでも利益が出るような高単価なニッチ市場から始めて、そして大きなビジョンに繋がっていくような、本当に起業、スタートアップの鉄則と言いますか、ある意味そのパターンにはまっているやり方でどんどんと拡大していこうとしているのが今の彼らというところですね。
結構Starship依存なようにも見えるんですけど、もしStarshipの開発が遅れると会社ってどうなっちゃうんですか?それがなくても大丈夫な…。
フェーズ1が長くなっていくという感じですね。フェーズ1のその衛星向けのエッジ計算市場というところが長くなっていって、その結果、ちょっとそのフェーズが遅れる。ただフェーズ1でも持続可能なビジネスモデルを構築しているので、しばらく時間的に延長するというところが1つかなと思います。とはいえ、打ち上げ価格に関しては、ここは下がっていかないと彼らのブレイクイーブンポイント、パリティはなかなか達成しないというところはあったりはしますし、リスクがいくつかあるかなとは思っているところで言うと、ハードの更新の周期と、AIのハードって毎年のように更新、世代交代されていくので、Microsoftとかもですね、海中のデータセンターの教訓として、密閉されたまま頻繁に更新できないような構造っていうのはなかなかAIと相性が悪いみたいなところが言われています。これはもうStarcloudにも真っ先に引っかかるところかなと思っていて、そこに関してはリスクがありますと。あとは規制とかデブリとか法域みたいな、データ主権とか衛星運用責任とか、事業が大きくなるほど割と物理法則以外の制約っていうところ、その規制とか宇宙法とかが重くなっていくので、ここをどうしていくのかみたいなところが1つリスクとしてあるのかなと思います。
ちょっと今のお話と重なるかもしれないですけど、フェーズ3に向けて、どういうところがボトルネックになっていくというか、どういったところを開発していく必要があるという風に考えてるんでしょうか?
そうですね。打ち上げ能力の確保がまず必要ですと。これはStarship次第というところだと思いますが、Starshipが安くなったとしてもキャパシティと言いますか、打ち上げの回数とかが少ないとなかなか難しいというのがあるので、そこをどう確保していくのかが1つのボトルネックですと。あとはGW規模の衛星群を制御とか連携させるための光通信のネットワークの構築などもボトルネックになっていくのかなと思います。またボトルネックではないですけれども、地上側が発展していくと、例えばゼロウォーター冷却とか地熱などが先に改善すると、宇宙であることのメリットっていうところが削られてしまうので、彼ら自身のボトルネックではないですが、そういう競争環境のボトルネック、あるいはリスクファクターってのはあるのかなと思います。
そんなところで、モートというところと競合比較をしていきたいと思います。このStarcloud、非常に面白いポジショニングですと。宇宙で中立的なプラットフォームということですと。他のところは垂直統合系で、SpaceXとかxAIとか、そうしたイーロン・マスク系のところが自社で垂直統合的にやっていこうとしているところがあったり、Googleが研究でやったりっていう風なことがあったりします。宇宙だけで見てもそんな感じの、そうしたポジショニングになってるのかなと思います。
彼らとしては、じゃあどうモートを作っていこうとしてるのかっていうと、さっき少し触れたラジエーターです。ISSの1/10の重量で、はるかに低いコストを実現する独自のラジエーター技術。ここでまずは1個勝とうとしている、熱制御用のIPです。もう1個が運用実績ということで、実際にH100を軌道上で動かした、ある意味実績を最初に作ったというところがもう1個の差別化のポイント、運用実績。そして3つ目が放射線耐性ということで、高価な宇宙用チップではなくって、市販のチップとプラスしてソフトの補正ですね、外側で補正して、それを安価に実現していくというのが差別化のポイントの3つ目。そして4つ目が光通信、データ転送の最適化ネットワークというものを彼らは敷いていくと。そして最後に中立性、ハイパースケーラーと競合しないモデルというところ、インフラ特化モデルということで、こうしたポイントで彼らは独自のポジショニングを築こうとしているという状況かなと。
ただもう少し広く見ると、競合としては軌道上のデータセンターだけではなくって、地上のDCの方とか、地上のデータセンターの冷却、さっき言った冷却の革新があったら、もしかしたら宇宙に行く必要ないよねって話になるかもしれませんし、ちょっと地熱って話をしましたけども、地上データセンターが例えば地熱と組み合わせた、地熱を組み合わせたデータセンターみたいなところが今期待されてるところであったりするので、そうしたところが出てくると、ちょっとまた宇宙データセンター自体のポジショニングが変わってくるみたいなことはあったりはするのかなと思います。
ちょっと気になったところで、放射線耐性っていうのって、どういうような処理をしているんですか?
宇宙線でビット反転が起こりやすくなりますというところが1つ、元々の問題ですと。それに対して、そうしたものが起きてもですね、AIの推論とか学習プロセス全体に影響が出ないように冗長化したりとか、チェックポイントで復旧していくという仕組みを敷いているみたいです。
今回はH100の実績があるってことだったんですが、どういう工夫をして動かすというか、どういう風に載せたんですか?
そうですね。これも不思議だなというところ、どうやったのかなと思ってたんですけど、一応情報によると、軽量化のために不要な部品を削ぎ落として、これで重量を80%減らして、特殊な材料、ワックスなどで熱対策を施したということが言われてますので、結構色々とやって実際に実証できたんだなというところですね。
ちなみに、先ほどSpaceXとかxAIみたいな話とかGoogleの話をしましたが、他にもですね、いくつか似たようなスタートアップはあったりして、例えばAxiom Spaceみたいなところとかがあったりはしますと。もちろんこのAxiomはISSとかステーション隣接のネットワーク型だったりしますが、こうしたところをやっているっていうところがあったりとか、またBlue Originとかももちろんやろうとしているみたいなことは言われています。あとは、Orbital Edgeみたいなスタートアップもあって、これは宇宙機向けの軌道上のエッジ計算みたいな、割と近いところの競合で、どちらかっていうとモジュール供給とか実験寄りのところかなという風に思います。あとは、ラボンスペースみたいなところがあったりして、こちらに関しては間接的な競合かなと思うんですが、これは宇宙計算を有効にする部材とかプラットフォームをやろうとしている。そうしたいくつかのスタートアップが、この軌道上データセンターみたいなところでは、いくつか出てきているという状況ですね。
では次にですね、初期ターゲットとミクロな課題に関してお話をしたいと思います。まず彼らはですね、MVPとして、生データを地球に送るんじゃなくって、軌道上で直接推論して結果だけ送信するエッジコンピューティングみたいなことをやったみたいです。課題としてはテラバイト級の生データ、SAR画像とかですね、地球に送るダウンリンクが物理的に足りないということが言われています。1周90分で通信可能が5分だけみたいな、そんな感じなので、その通信帯、ダウンリンクの帯域が非常に足りないということがあって、その課題に対して、軌道上で直接AIを推論して数KBのインサイトだけを地球に送るということ、遭難船の座標とかだけを送ることにすると、本当に必要な情報と言いますか、丸めた情報というか抽象的な情報だけを地上に送ることができる。生データとしての画像を送らなくても良くなるので、こういう感じで宇宙で計算をした結果だけを送るみたいなことをやって、数KBにしたと。その結果ですね、やっぱり防衛系など、いわゆる即時の遅延解消に高額を払う顧客との実証の契約が取れて、結果的にお客様もついて、MVPに対しての需要も見えてきているというような状況だという風に言われています。本当に大きな未来を描きつつも、最初のプロダクトは今現状の切実なミクロな課題、そのダウンリンクの不足ですね、彼らはAIを使うことによって結果だけ送れるので、非常に細い帯域で済むみたいなところが1つ結果として見えたというところだったりします。
結構その最初の数KBのインサイトっていうところだけを提供すると、間違うリスクもあるかなと思うんですけど、どういう風にカバーしてるんですか?
そうですね、初期は意思決定の取っ掛かりだけに使って、最終確認用に低解像度の画像も同時に送信するみたいな、そうした運用でカバーしてるみたいです。
地球観測データっていうことだったんですけど、それ以外にも何かユースケースってあったりするんですか?
そうですね。データ主権を求める顧客、どの国の法律も及ばないようなデータ主権ですね、を求めるような顧客の暗号鍵の保管であったりとか、バックアップ用途が想定されてるみたいです。いや、なかなかうまいところを狙って最初の顧客を見つけたなというような、そんなスタートアップだなと思います。
じゃ、そんなスタートアップがどういうチームで作られているのかというところです。彼らはですね、まずは全員McKinseyとかAirbusとかSpaceXという、トップの会社の経験者でもあって、少数精鋭でやっていますというところです。フィリップさんという方がMcKinseyで、エズラさんという方がAirbus、アディさんという方がSpaceXみたいな感じで、それぞれビジネスやってたりとか、熱とか材料工学やってたりとか、ソフトとか通信とかやって、この結果、さっき言ったStarcloudのモートにも繋がってきているという状況になっています。
元々この会社、2024年創業と冒頭言いましたけれども、その時にホワイトペーパーというのを出しています。それがですね、第一原理思考的な考えで、実は宇宙で太陽光を発電して地球に送るみたいなところをやっていたというところです。彼ら最初ピボットしてて、実は宇宙太陽光発電で、Aetherfluxみたいなことをやろうとしていたんですが、そうじゃなくても宇宙でそのままコンピュートした方がいいんじゃないかみたいなことに気づいて、電力を地球に送るとロスが95%出てしまいますが、宇宙でやっちゃえば宇宙の発電をそのまま使えるんじゃないかということで、データセンターごと宇宙に持っていこうみたいな、そうした発想になったみたいですと。それが計算による気づき、第一原理思考による気づきということでした。なので本当に、常識とか直感ではなくって物理法則からアイデアを導出したみたいなことが彼らの面白いところだなという風に思います。
本当に第一原理思考的なところですね。
そうですね。本当に宇宙太陽光の発電っていうのは、結構いろんな、さっき言ったAetherfluxみたいなところとか、あとは日本も結構そういうところをやってたりするんですけれども、それを単純に地球に送るっていうんじゃなくて、もうそのまま宇宙で使っちゃえばいいじゃんっていうのは本当に面白い発想で、データセンターを作ろうみたいなところも面白い発想だなと思いました。
今って人数、2024年ってことだったらそんなに多くないのかなと思うんですけど、衛星の打ち上げまでできたっていうのもなかなかすごいですね。
そうですね。結構外部委託とかをうまく活用したみたいですね。宇宙機設計とか熱管理とか、GPUクラスターとかはコアメンバーに絞って、機体製造とかは外部委託を活用したと言われてます。あとはデータセンターに関しては、そのアディさんっていう、ソフト通信、SpaceXにもいらっしゃった方みたいですけれども、その方がMicrosoftで20年間大規模なGPUクラスターの構築を主導したみたいな経験があるみたいで、そこも実はバックグラウンドがあったみたいなことが言われてます。
ということで、彼らの仮説検証プロセスですね。本当に最初は無謀な挑戦とか、成功するはずがないとかそういうことを言われていたみたいですが、2024年に創業して、その後ですね、彼らはいろんな仮説検証をしていきましたと。まずは熱と放射線は解決可能なのかどうかみたいなところを例えば仮説として持った時には、独自のラジエーターの製造、そして粒子加速器にH100を持ち込んで放射線の照射テストとかを実施したとか。その結果、2024年の創業から21ヶ月後にですね、Starcloud 1というものを打ち上げてnanoGPTのトレーニングに成功したとか。なので物理学的に不可能と言われていたように思われるかもしれませんが、実際にはそれって単なるエンジニアリングと製造の課題に過ぎなかったというのを彼らは実証していったということかなと思います。そして、そうした批判よりもですね、ちゃんと実証していくことが信用に繋がって、今大きな資金調達
にもつがっていうところが、非常にこういい最初のこど、大きなんでしょうね。その発想構想もですね、最初こうした一歩一歩検証しながら進んでいくんだなっていう、いい話だなと思いました。
いやあ、そうですね。その創業から2年経ずに打ち上げるっていうのはなかなかやっぱり珍しいとかすごいところなんですか?
かなり異例だという風にも言われているみたいです。通常は設計から打ち上げまで4年ぐらいかかりますと。それをですね、既存のなんか相乗りみたいなところの枠を初日に予約して、その日に向けてアジャイルに開発していったみたいな話だったそうですね。
じゃ、先に日にちがあったんですね。
そうですね。
こう素粒子加速器でのテストとかもすごい気になるんですけど、なんかどんなことするんですか?
いや、そうですよね。よく予約できたなっていう感じですよね。やったこととしては、宇宙空間の宇宙線や陽子とか重イオンを模擬してGPUに照射して、どこでエラーが起きるか、ソフトでどう復旧できるかみたいなところを、データ化したみたいです。
チームが強いなと思います。
そうですね。
そんなチームですが、なんとか資金調達の話をしていますけれども、最初彼らはプレシードで300万ドル、今で言うと日本だと5億円ぐらいですかね、調達をして、次シードで2100万ドル、21ミリオン。そしてシリーズAで1億7000万ドルというような、そうした形でどんどんと積み上げてきているという状況です。評価額11億ドルに到達したのが、YC、Yコンビネーターにも入っていたんですが、YC卒業からわずか17ヶ月で、Yコンビネーター史上最速という風なことが言われています。
そして投資陣としてもですね、非常にこう豪華で、YコンビネーターはS24で入って、NFXとかも入っていますと。で、その後にシリーズAはベンチマークとEQTという、非常にこう豪華って言いますか、ティア1、トップティアのVCも入って、かなりVCも期待しているという風な状況です。
で、これがですね、なぜできたのかというと、やっぱりその壮大なビジョンですね、TAMの大きさが1つありますと。本当に宇宙にデータセンターがどんどんと移ってくとなると、彼らはインフラとして大きな事業になっていける。これが1つです。もう1つは実際にこのH100を宇宙で動かしたみたいな、そうした実行力ですよね。そうしたところがまさにこの投資家とかを、何でしょう、うまく乗らせたというか熱狂させたようなポイントなのかなと思います。で、今後こうしたお金を使って、スタークラウドということで、次の2030年とか見据えて開発をしていく。そして量産体制の構築、チームの拡大などをしていくみたいなことをやろうとしてるみたいですね。
すごくこうスタートアップ的な評価をされてるんですね。
そうですね。やっぱり軌道上DCみたいなのが成立した場合、数兆ドルなので、オプション価値を考えると、成功確率かけるアップサイドを考えるとかなり正当化される賭けだという風にも言える。やっぱりこのスタートアップらしい、成功確率よりもアップサイドの方を重視するみたいな、そんなところが非常に良かったのかなと思います。実際にもうYCのシードラウンドとかでですね、200社以上VCが殺到したみたいなことが言われてます。これは創業メンバーの強さとか、打ち上げ枠を確保して開発が進んでいるみたいなところ。2025年に彼らは打ち上げて実証したんですが、その前からですね、やっぱこの実証機の打ち上げ枠を確保してますとか開発が進んでますっていうところを言って、200社なんかこう殺到したと言われてますね。
あ、すごく評価されてるんですね。
そうですね。そこのポイントはやっぱりそのお金の使い道の1つ、ラジエーター、大規模な展開型ラジエーターの自社製造ラインの構築みたいな。宇宙データセンターっていうと、なんかこうデータセンター作ればいいんじゃないみたいなことを発想されるかもしれませんが、まさにこういう会社を見ていると、実はその宇宙データセンターを成り立たせるために1番ボトルネックになってるのはその熱とかいうことを考えると、そのラジエーターってのは大事なんですよとかいうのをやってると。で、これ実際に、今後スターシップの予約金、打ち上げの事前確保の予約金とかもこのお金から払ってるみたいなことを言ってます。
では、日本への応用と戦略オプションということをAIに考えてもらいました。案が3つありますと。1つがスペースエッジソフトウェアレイヤーってことで、莫大な打ち上げキャペックスを回避して、JAXAや民間衛星向けに汎用AIチップの放射線エラーを補正するミドルウェア特化型の、ソフトウェア会社になっていこうみたいな、そうしたものが1つ案として出てきていますと。キャペックスは取りませんみたいな感じですね。
で、2つ目の案としてアドバンスドサーマルマテリアルズということで、日本の技術とか素材産業を生かした、宇宙空間に特化した超軽量高効率な放熱ラジエーターのサプライヤーになっていく。そして素材を作っていくみたいな、そういう風なところが1つあるんじゃないかと。
そして案Cが、ソブリンスペースノードということで、これはどちらかというと政府向け、防衛省とか向けですが、災害時でも絶対に破壊されないセキュアな軌道上のデータストレージという風なところとか、なんでしょうね、他の、セキュアかつ破壊されない、破壊はされるかもしれませんけれども、なかなか災害時でも機能するような、そうしたものを作っていくみたいなところが提案されています。
結構なんでしょうね。AIらしいと言いますか、結構保守的なこうオプションだなという感じはしますけれども、こんなところで入っていけるんじゃないかということが言われてます。で、実際にこの、じゃあ入っていくために何すればいいかって言うと、地上での素材とかソフトの実証をして、既存の小型衛星に相乗りをして、宇宙の実績を積んでいくといいんじゃないかみたいなことが、AIからのおすすめという形になります。
こう最初に地上でのソフトウェアの実証っていったところでしたが、それでなんか日本らしさみたいなのを生かせるようなポイントってあるんですかね?ありますか?
あるんですかね?一応なんかJAXAの宇宙線データとか、地上での重粒子線がん治療施設みたいな色々の加速器を活用するみたいなこともあるのかもしれませんけれども、ちょっとなんかわかんないですね、正直。はい。
結構資金調達難しい…どうですか?
そうですね。米国と同規模もやっぱ難しくなるのかなという感じはします。それをなんとかしてハードウェア開発できるぐらいまでお金集めるってのも手としてはあると思いますが、だからこそAIがこういうなんか若干こう、なんでしょうね、サイズ感の小さめなオプションを提案してきてるっていうのは、そこも1つの理由かなと思いました。では、最後まとめの話に入ってきたいと思います。
このスタークラウドから学べるところとしてはどういうところがあるのかというと、1つはやっぱり第一原理思考ですよね。直感的に馬鹿げているみたいな、そうした発想であってもですね、それをきちんと数式とか物理法則で計算して、そうした裏付けをしていくことによって、違反を避け、避けるわけではないんですけども、いや、物理的にはできるんですみたいなことをちゃんと言っていく、その重要性というのがあるのかなと思います。
もう1つが、完璧を待たずにまずウェッジを打っていこうと、楔を打っていこうということかなと。そのスターシップの完成とか、コストが下がるのを待たずに、今の高コストのロケットでも黒字になるような、そうしたマーケットとか、ニッチなマーケットを見つけて実績を作っていく。今回はAS系のエッジ計算みたいなところから始めていますが、そうしたところを見つけて、最初フェーズ1をちゃんとクリアして、大きなビジョンにたどり着いていこうというところがもう1つあるのかなと思いますと。
で、教訓の3つ目としては、制約を逆手に取ると言いますか、地球の水とか土地の、その制約というものを宇宙というものに置き換えて、無限の空間、そして無限の真空、無重力、太陽光といったような利点にすり替えていく。その分もちろんいろんな問題が出てくるんですが、その問題をエンジニアリング的に解決していく、なんか放射線の問題とかですねを解決していくっていうのを用意すれば、もしかしたら全く違うところで、すごい大きなビジネスを作れるかもしれない。そうしたことが言えるのかなと思います。
ですので、是非ですね、こうした物理的構造的な制約というものが、実はその制約が存在しない場所があるんじゃないかとか、そうした環境があるんじゃないかみたいなところを捉え直してみて、そしてその第一原理で計算してみるとか、あるいはなんか最初の冒頭の、なんでしょうね、供給と需要のブレイクポイントがみたいな話をしましたが、そうした変化ですね、指数関数的な変化、カーブというものの交差点が生まれるところに、もしかしたら大きな機会があるんじゃないかっていう観点で、いろんなものを見ていくと、もしかしたらこうしたスタークラウドみたいな発想が生まれてくるのかもしれないなという風に思いました。
是非ですね、この第一原理思考とか、あるいはその本当に日付決めちゃって、最初に予約しちゃって作り始めるとか、あるいはその制約っていうものを1回疑ってみるみたいな、スタートアップらしい方法論、まさに今できているスタートアップも出てきてるっていうことかなと思うんで、やってみていただけるといいのかなと思いました。ということで、今日はスタークラウド、旧名ルーメンオービットというものを紹介しました。今日のアップとさん、どうでしたか?
いや、なんか非常にスタートアップっぽいなと思いました。アップサイドがすごく大きいけれども、足元はきちっとこう、ニッチな市場を取るっていったところとか。そうですね。なんかなかなか、昔SaaSだったところ、前はSaaSでそういうことがされてたのが、もっとそのまま応用できるっていうのも面白いなと。
そうですね。こうしたなんかすごい大きなビジョンというか、大きな事業をできないなって諦める前に、なんかいや、実は理論的にはできる。そして1本目はこういうのができるみたいなのをうまく見つけていく方法、うまく見つけていくっていうのをやっていただけると、なんかいろんな起業家の皆さんの発想もこう色々広がっていくんじゃないかなという風に思いました。是非、こうしたスタークラウドの、そのまま、そのものの事業の相手はすごい参考になると思いますが、その発想というものをうまく生かしていただいて、次に繋げていただけるといいなと思います。
FoundX Review Startup IdeaCastでは今後もですね、こうしたアイデアのための、皆さんが今後アイデアを考えていくための最新のスタートアップのお話をご紹介していきたいと思っています。興味のある方は是非チャンネル登録やいいねお願いします。またFoundXのプログラムでもですね、こうした大きな挑戦をしようとしてる方々向けの、プログラム、スタジオプログラムとか色々やっていますので、募集してますので、是非周りに考えている、何かを考えているという方がいらっしゃる、大きなことをしたいという方がいらっしゃれば、是非FoundXご紹介いただければと思います。ではまた次回よろしくお願いします。ありがとうございました。
ありがとうございました。
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