アルミニウムを燃料にしてデータセンターの「電力待ち」を埋める:Voya Energyの一次電池戦略
東京大学FoundXFoundX Review Startup IdeaCastの今回の回では、スクラップのアルミニウムを固体燃料として使い、燃やさずに現地で発電するシステムを開発するVoya Energyを取り上げている。番組はAIで海外スタートアップの情報を整理して紹介する形式で、冒頭で「AIを使って整理しているため情報が古い・誤っている場合がある」と断っている。紹介役がこの会社を選んだのは、以前からデータセンター向け発電事業を調べていたことと、アルミニウムで発電する技術自体を知らず面白いと感じたことが理由だという。
中心の問いは、充電できないという弱点を抱えたアルミニウム空気電池を、どうすれば事業として成り立たせられるかである。紹介役は、Voya Energyが「二次電池を目指すのではなく一次電池として使い、システム全体で循環させる」という発想の転換をしている点に注目している。
前置き:ディープテックを「12マス」で見る
本編の前に、FoundXの馬田氏が書いた記事「12のマスで考えるイノベーションの戦い方と時間軸」が話題になった。記事は供給リスクを4段階、需要リスクを3段階に分け、ディープテック企業を12のマスに位置づける。企業の位置は一度決まって終わりではなく移動していくとも書かれている。
紹介役は、ディープテックをもっと細分化して見るべきだという主張に同意した。自社がいまどのマスにいて、将来どこに移るのかを考えながら進めれば、戦略や最初のポジショニングも変わってくる。スタートアップを育てる立場から見ても、企業の現状を把握するのに必要な考え方だという。
執筆の狙いについて、馬田氏は二つを挙げた。一つは日本がどこで勝てるかを考えたかったこと。もう一つは、エンジニアリング寄りの領域にはなかなか補助金が出ないが、そうした領域もディープテックであり支援が必要な場合がある、と伝えたかったことである。紹介役はこれを「供給リスクがサイエンス側に極端に寄った領域以外もきちんと見よう」というメッセージと受け止め、自分も反省しながら読んだと話している。
Voya Energyの全体像
紹介役によれば、Voya Energyはスクラップのアルミニウムを固体燃料とし、燃焼させずにその場で発電するエネルギーシステムを開発・提供している。特徴は、リチウムイオン電池のように充電して繰り返し使う二次電池ではない点にある。アルミニウムをペレット状にして物理的に補給し、使い終われば次のアルミニウムを入れる一次電池として運用する。
同社は燃料のアルミペレット、発電機、そして反応後に生じる副産物の回収までを一体で設計しており、紹介役はこれを「フルスタックに近いアプローチ」と表現した。
同社が売っているのは最も安い電気ではない。AIデータセンターの急増で電力が不足し、送電網の拡張待ちで系統接続までに長い時間がかかる。既存のディーゼル発電には環境規制や騒音規制がある。こうした状況で、系統接続を待たずに事業を始められる電気を価値として提供する企業だ、と紹介役はまとめている。
アルミニウム空気電池という技術と、その弱点
馬田氏から、金属を燃料にする方法は新しいのかという質問が出た。紹介役によると、アルミニウム空気電池という技術は以前からあり、先行企業もいくつか存在する。負極にアルミニウム、正極に空気中の酸素を使って発電する金属空気電池である。
利点として紹介役は、エネルギー密度が高くリチウムイオン電池を上回る大容量を実現できること、アルミニウムは資源が豊富で安価なこと、発火の危険性が低いことを挙げた。一方で充電が難しいという課題がある。二次電池として使えるアルミ電池を作ったというニュースも出てはいるが、まだ完全には確立されていない。そのため従来はリチウムイオン電池のように二次電池として使える技術ではなかった、というのが紹介役の説明である。
そのうえで紹介役は、Voya Energyの面白さは技術そのものの新規性以上に、アルミニウムをペレット化して自動供給し、データセンター向けのメガワット級システムとして仕組みを組み上げた点にあると見ている。
顧客の課題:「Time to Power」
想定顧客は、系統接続で開発が止まっている事業者である。最大のペインは「Time to Power」、つまり電力が手に入るまでの時間だ。送電網の整備を待つと数年かかり、その間に機会損失が生じる。
では代替手段はどうか。紹介役によると、ディーゼル発電機はすぐ用意できても、NOxや騒音の問題で環境アセスメントや地域住民の反対をクリアできず、使えないケースが増えているという。リチウムイオン電池は短時間の発電には向くが、数日間にわたるバックアップを賄おうとすると大きな敷地と多額のコストが必要になり、現実的ではない。
似た課題を抱える業界として、紹介役は建設現場、鉱山のような遠隔地、災害対応のインフラ、充電インフラが追いついていないEVトラックの充電ステーションを挙げた。ただし規模が最も大きいのはおそらくデータセンターであり、同社の初期市場は系統接続までをつなぐ「ブリッジ電源」としての用途が想定されている。
解決策:燃料・発電・副産物をコンテナに分ける
システムは、10フィートコンテナの燃料コンテナ、20フィートコンテナの発電モジュール、10フィートコンテナの副産物コンテナで構成されるモジュール型である。
紹介役が伝えた数値は次のとおりだ。アルミニウム燃料のエネルギー密度は1リットルあたり22kWhとされ、ディーゼルの2倍、リチウムイオン電池の70倍だという。その結果、約400平方メートルの広さで100MWの出力と10GW分の電力を提供でき、ディーゼル発電機と比べて4倍ほどコンパクトになるとされる。燃焼ではなく電気化学反応で電気を取り出すため排気ガスが出ず、音も静かである。変換効率は会社の主張で57%程度で、ディーゼルの35%より高い。紹介役はこれらを会社側の主張や「言われている」数値として紹介している。
副産物について馬田氏が尋ねると、紹介役は、出るのはただのゴミではなく水酸化アルミニウム(ATH)で、安定した粉末になると説明した。水処理や難燃剤などの工業原料として使われるため、売却する方針だという。ただし反応に伴って水素も発生するため、その安全性をどう担保するかは課題だろうと紹介役は見ている。
市場:AIデータセンターとオフグリッド電源
対象市場の全体は米国の発電機・バックアップ電源市場で、100億ドルを超える規模と言われているという。成長のドライバーはAIである。米国のデータセンターの電力消費シェアは2023年に約4.4%だったが、2028年には最大12%まで増えるという予測もあると紹介役は伝えた。加えて、気候変動による異常気象への備えとして、送電網から切り離されても動くオフグリッド電源の需要も高まっている。
初期市場は電力逼迫が顕著な米国内、特にカリフォルニアが中心だという。ただしインフラの制約は日本にもあり世界的な課題でもあるため、グローバル展開も可能な事業だと紹介役は考えている。
ビジネスモデル:オープンループからクローズドループへ
紹介役が「面白いところ」として強調したのがビジネスモデルである。最初はオープンループで始める。市場でスクラップのアルミニウムを買って燃料にし、発電後の副産物ATHは産業原料として外部に売る。課金は、ハードウェアの販売またはリースと、継続的に消費される燃料ペレットの販売の組み合わせで、紹介役はこれを「髭剃りの刃」のモデルにたとえた。
長期的にはクローズドループを目指す。回収した水酸化アルミニウムを、再生可能エネルギーが余って電気代が安い地域へ運び、そこでアルミニウムに還元して燃料に戻し、また使う。これが実現すれば同社は燃料供給事業者になり、利益率とサステナビリティが上がると見込んでいるという。
最初からクローズドループをやらない理由を馬田氏が尋ねると、紹介役は、アルミの還元工場を建てるには資本投資も時間も必要で、許認可を取る手間もあると答えた。それを待っていては機会を逃すため、あえて最初は還元まで行わず、既存のサプライチェーンを使う選択をしているようだという。最初のアルミニウム燃料プラントの建設開始は2030年に設定されており、4年ほどで移行することを見込んでいるようだ。
戦略:何を内製し、何を借りるか
最終的に同社が狙うのは、エネルギー供給のクローズドループを握る垂直統合である。ただし紹介役によれば、内製して知財を守るのはコア技術に限られる。金属の腐食を防ぐ独自の電解液とセル設計、そしてアルミニウムをペレット化するプロセスにリソースを集中している。燃料のスクラップは既存の回収網から調達し、輸送には一般的な10フィート・20フィートの輸送コンテナをそのまま使う。これによりインフラ投資を抑えながら燃料を届ける体制を作っているという。
馬田氏は、スクラップアルミはリサイクル業者などと取り合いにならないかと疑問を出した。紹介役はその通りだとし、特に高品質なスクラップは既存産業と競合すると説明した。同社の強みは、既存のアルミ再生プロセスでは扱いにくい低品位のスクラップでも燃料にできる技術にあるという。
ロードマップ
紹介役が示したロードマップは3段階である。
- PMFと実証:50kWから2MWのモジュールを構築して認証を取得し、2MWのシステムでデータセンターなど1〜2社とパイロットを行い、経済性と安全性を証明する。現在はこの段階にある。
- 拡販と量産:カリフォルニアの2万8000平方フィートのパイロット工場から、最初のギガファクトリーの着工へ進む。商業展開で資金を回収し、コストを最適化する。
- 2030年以降:数百MW規模の展開に加えて、アルミ還元プラントを自前で稼働させ、クローズドループを実現する。
リサイクル網の自社構築はフェーズ3以降に回し、まずは既存のスクラップで電力不足を解決してトラクションを稼ぐ構成になっている。
2027年に初期導入というのはかなり速いペースではないか、という馬田氏の問いに、紹介役は同意した。2025年創業で約2年でメガワット級のシステムというのはとても速い。背景として、同社が投資ファンドの内部で技術探索を経てインキュベーションされた経緯があるのではないかと紹介役は推測している。
ポジショニングと差別化
紹介役は、AIの整理がここはあまりうまくないと断ったうえで、同社のポジションを「長期間のオフグリッド稼働が可能で、かつ排出しない」ものと説明した。ディーゼル発電は長期間動くが環境負荷が高い。水素や鉄空気電池はクリーンだが、パイプラインなどの燃料インフラに依存する。リチウムイオン電池は充電用の電力網に依存し、充電に時間がかかる。これらと比べ、長時間稼働とクリーンさを両立する位置を取れているようだという。優位性としては、エネルギー密度が高く狭い場所でも設置できること、排気がなく静かなこと、燃料をコンテナで運べることを挙げた。
馬田氏は、本当にディーゼルの代替になるのか、起動がゆっくりになる可能性はないかと尋ねた。紹介役によると、同社はミリ秒単位でフルパワーまで立ち上げられると主張しており、そうであれば起動時間でもディーゼルと同等以上になる。ただし本当にできるかはまだ検証中ではないか、というのが紹介役の見方である。
腐食抑制技術の強みについては、アルミニウム空気電池では燃料のアルミニウムが発電を待つ間に自己腐食して使えなくなる弱点があり、それを止める電解液を開発したことが技術的なポイントだと説明された。
初期の参入戦略:置くだけで使える
MVPは標準の10フィート・20フィートコンテナに収まる設計になっている。特別な配管工事や施設の改修を不要にし、トラックで運んで置くだけで使えるようにすることで、導入の摩擦を減らしている。
初期顧客の獲得については、紹介役は「おそらく」と前置きしたうえで、Energy Impact Partnersのネットワークや、元エネルギー責任者らが参加するアドバイザリーボードを活用したエンタープライズ営業を行っているようだと述べた。アドバイザリーボードには、大手テック企業でデータセンターのエネルギー戦略を担った人物や大手インフラ企業の創業者など、メガワット級の電力を買う側の立場を知る人が含まれているという。
チーム:投資ファンド発のカンパニークリエーション
同社は、投資ファンドのEnergy Impact Partnersの内部で1年以上にわたり金属燃料の技術探索を行った後、インキュベーションされる形で生まれた。そのため初期チームに人材が揃っていると紹介役は説明する。
CEOのリチャード氏は元Cuberg CEOで、スタンフォード発の電池ベンチャーをNorthvoltに売却した実績を持つ。CCOのマット・ホートン氏は元RivianやProterraの幹部で、モビリティやエネルギーの商業化と大型営業を知る人物だ。CTOのスティーブン氏は元Appleの材料科学部門のヘッドで、科学的なブレークスルーを製品に落とし込む方法に詳しい。科学、商業化、資本調達のピースを最初から揃えている点が強みだという。
カンパニークリエーションのメリットを馬田氏が尋ねると、紹介役は、投資家が最初から市場のペインと技術の実現可能性をある程度検証したうえで起業させるため、「プロダクトを作ったが売れない」というディープテック特有の状況に陥るリスクを下げられる点を挙げた。
初期の学び:腐食の抑制と速いスケールアップ
アルミニウム空気電池には、待機中に金属が自己腐食する、副産物が詰まって反応が止まる、といった弱点が昔からあった。紹介役によると、同社は低温環境、独自の電解液、ペレットを少しずつセルに送り込む供給制御によって、腐食を99%抑制することに成功したという。
紹介役がさらに驚いたのは開発速度である。2024年に紙の上でアイデアが生まれ、そこから12か月で目標性能のセルを構築し、翌年にはセルを30倍にスケールアップしてパイロット工場を開設したという。
馬田氏が「これは本当にできるものなのか」と尋ねると、紹介役は、最初から12か月で達成できると見込んでいたかは分からないし、過去の基礎研究の蓄積もあるだろうと留保した。そのうえで、CTOをはじめとするエンジニアチームが最初から量産の仕方を考えて逆算して設計したことが大きいのではないか、いかに早く大きくするかを最初から考えて進めれば速くなるのかもしれない、と推測を述べた。
資金調達と投資家
紹介役によると、同社は2025年に1300万ドルのシードを、2026年8月にシリーズAで3500万ドルを調達し、公開ベースで計4800万ドルを集めている。リード投資家はEnergy Impact Partnersで、Founders FundやJohn Doerr氏など気候変動分野のトップ投資家も参加している。加えて、Activate Fellowshipのネットワークやカリフォルニア州のEPICプログラムといった公的な助成金・グラントも活用し、初期の資本負担を軽くしている。
シリーズAの3500万ドル(約50億円)はハードウェア系として妥当か、と馬田氏が尋ねた。紹介役は「標準か少し大きめくらい」と答えた。MW級のパイロット工場を立ち上げ、これから量産設計に入る段階としては標準的か少し大きい規模で、極端に大きいわけではないという。また、防衛系やインフラ系のファンドも入っていることから、単なる環境技術ではなく国家の重要インフラとしても見られていると推測されている、と紹介役は付け加えた。
日本に応用するなら
番組ではAIに日本での応用案を考えさせ、紹介役が三つを紹介した。案Aは、郊外などで系統接続に時間がかかっているデータセンターへの適用。案Bは、自治体や離島向けに防災・レジリエンスのためのクリーンな分散電源として構築する案。案Cは再エネ余剰活用型で、北海道など出力制御が起きている地域でアルミを還元して燃料を作る案である。日本独自の条件としては、アルミ缶のリサイクル率が高いことから、非鉄金属のリサイクル業者と組めばサプライチェーンを築きやすいのではないかという提案もあった。
これに対し馬田氏は、日本のアルミスクラップはかなり取り合いになっている印象があると指摘した。紹介役もその通りだとし、既存産業では使い道のない低品位スクラップを使えるという同社の技術が日本でも通用するのか、そのうえでコスト競争力を持てるのかは検証すべき点だと述べた。
まとめと残った問い
紹介役は最後に三点を挙げた。一点目は常識の転換で、電気を電池に貯めるのではなく金属そのものを燃料にする。二次電池を目指さず一次電池とし、システム全体でクローズドループを目指すという発想が面白いという。二点目は段階的なスケールで、最初から自前のリサイクル工場を作らず、既存のスクラップとコンテナ物流を使って目の前のデータセンター電力不足というペインを解きに行く。三点目は実行体制で、すぐに真似できるものではないとしつつ、科学・営業・資本の人材を最初から揃えることで「顧客がいない」段階を駆け抜けやすくなるという。考えるヒントとして、自分の業界にありふれた物質や廃棄物を、エネルギーや別のキャリアとして使えないかを考えてみてほしいと呼びかけた。
馬田氏は、技術の発想の転換も重要だとしつつ、この短期間でここまで事業を進めていることに感心していた。紹介役は、12か月でセルを30倍にしたのは非常に速く、どうやって開発したのかが気になると述べた。CTOを含め、エンジニアリングチームの構成自体を最初から狙って組んでいたのだろうと推測しつつ、その具体的な進め方は未解決の問いとして残された。
皆さん、こんにちは。FoundXの田です。FoundXのと田です。今日の雑談ですが、ちょっと馬田さんの記事の感想紹介をできたらと思います。
内容がですね、「12のマスで考えるイノベーションの戦い方と時間軸」というタイトルのものなんですけれども、私これ読んで1番そうだなと思ったのが、もう少しディープテックを細かく見ましょうよというか、細分化してみましょうよっていうところはおっしゃる通りだなと思って。具体的には、供給リスクを4段階に、需要リスクを3段階に分けて12マス、それで12のマスっていう風に言ってるんですけれども、そういう風に分けて、この会社ここっていう風に1回決まって終わりじゃなくて移動するっていうのも書いてあるんですが、ただそういう12個に区切ってどこら辺に位置してるかなっていう風に、自分たちは今どこで、将来的にはここになるとかっていうところを考えながらやってくと、やっぱり戦略とか最初のポジショニングとかも変わってくると思うので、もう少しディープテックとかを細かく見ていくことは、企業の場合もそうですし、私たちはスタートアップを育てる側にいるので、今どういう状況なのかっていうところを見るためには必要な考え方だなと思って読みましたが、そういう狙いで書いたんでしょうか。
そうですね。日本としてどこで勝てばいいかなっていうのを考えてたのと、エンジニアリングのところになかなか補助金とかがね、落ちないから、そういうところも一応ディープテックですよっていうか、支援が必要な場合もありますというのを書きたいなと思ってました。
確かに。その極端にこの供給リスクがサイエンスの方に寄ってるところ以外もちゃんと見ましょうねというようなメッセージかなと思いました。いや、私たちもちょっと反省しないとなっていうのは、私たちというか私も思いながら読んでいました。というところで、ここからアイデアキャストに入れたらと思います。
FoundX Reviewスタートアップアイデアキャストですが、海外のスタートアップのアイデアをAIを使って分析して紹介する番組になります。これからアイデアを考える方のご参考になればと思います。最初にディスクレーマーですが、AIを活用して情報を整理しているので、一部の情報は古かったり間違ったりしている場合もあります。ファクトを重視される場合は必ずご自身で調べていただくようお願いいたします。このポッドキャストはあくまでそこからアイデアの参考情報や考え方を引き出すことを主な目的としております。というところで今日ご紹介するスタートアップですが、Voya Energyになります。
今回なぜこちら選んだんでしょうか?
そうですね、データセンター向けの発電事業みたいなのを前も色々調べてたので、その延長にあったっていうところが1つと、私が今まで知らなかったんですけれども、アルミニウムを使って発電するというような技術がちょっと面白いなというところで1回取り上げていた。はい。
というところで、簡単にVoya Energyのご紹介できたらと思うんですが、これが一言で言うとですね、スクラップのアルミニウムを固体の燃料として利用して、燃焼させずに、その場で現地で発電するような燃料エネルギーシステムを開発、提供している会社になります。
というところで、この会社が全体像としてどういうことをやっているかについてです。先ほどもお伝えしたように、Voya Energyはアルミニウムを燃料として使うエネルギーの企業になっています。ただちょっと面白いのがですね、これがそのリチウムイオン電池のように充電してもう1回使えるよっていうような二次電池ではなくて、物理的にアルミニウムをペレット状にして補給して、それを使って、次のアルミを使うみたいな、一次電池のアプローチを取っているところになります。で、Voya Energyですが、燃料となるアルミのペレット、そして発電機、そして使い終わったらその反応後にですね、副産物ができるんですけど、それを回収するっていうところまでを一体として設計するような、割とフルスタック型に近いアプローチを取っているものになっています。
で、あとはですね、そのWhy Nowというところについて、よく今までお話ししてきた内容なんですが、AIデータセンターの急増によって電力不足が起きているというところと、あと送電網のインフラの拡張によって、その系統に接続するまでとっても時間がかかってしまうとか、既存のディーゼル発電に対する環境騒音規制っていうのがあるので、その系統接続までの時間に対して電気を提供するような会社になっていますが、ただその1番安い電気ではなくて、系統接続を待たずに事業開始できる電気を価値として売っている企業になっています。
金属を燃料にするっていうのは新しい方法みたいな感じなんですかね。他にも研究があるのか?
そうですね。アルミニウム空気電池という技術自体は元々あったそうでして、先行金、え、先行金じゃない、ついつい癖で、先行企業もいくつかありますと。で、これがどういった電池かと言うと、負極にアルミニウム、正極に空気中の酸素を使って発電する金属空気電池となっているというところですと。で、メリットとしては、エネルギー密度が高いので、リチウムイオン電池を上回るような大容量を実現できるというところと、アルミニウム自体がですね、資源が豊富なので、コストが低くて、それから発火の危険性が低いというような、安価で安全っていうところがメリットになりますと。一方で、課題としては、充電ができない。ニュースとか調べると、そういう二次電池として使えるアルミ電池作りましたっていうのも出るんですが、ただそこがまだ完全に確立されているというわけではなくて、充電が難しい状況というのが課題としてあったというところですね。なので、前からあったけどリチウムイオン電池のように二次電池として使えるような技術ではなかったっていうところになってます。
で、Voya Energyの面白いポイントが、その技術そのものももちろん新規性があるんですが、それ以上にですね、アルミニウムをペレット化して自動で供給して、それをデータセンター向けのメガワットクラスのシステムとして仕組みを作ったっていうところに面白いポイントがあるかなと思います。
では、ちょっとまた重なる話になるんですが、Voya Energyが想定をしてる課題についてです。こちらがそのターゲット顧客がデータセンターなどになるんですが、そこのペインポイントになります。で、まずターゲットですが、系統の接続で開発が停滞している事業者になっています。1番の大きなペインはTime to Power、電力が手に入るまでの時間になります。その送電網の整備をですね、待つとですね、数年間かかってしまうので、その間機会損失が起きてしまうという状況になってますと。じゃあ、ディーゼル発電使えばいいじゃないという話もあるんですが、ただディーゼル発電機はすぐに用意できても、NOxであったり騒音だったりで、環境アセスメントや地域住民の反対をクリアできなくて、使えないケースが増えているそうです。
じゃあリチウムイオン電池を使えばいいじゃないって話もあるかもしれないんですが、リチウムイオン電池は短時間の発電にはいいんですけれども、数日間に渡るようなバックアップとして補うには、大きな敷地と、とても大きなコストがかかってしまって、非現実的というような状況になってます。
ちなみに、今回もデータセンターですが、データセンター以外にこういう似たような問題に直面している業界はあったりするんですかね?
そうですね。規模が1番大きいのはおそらくデータセンターかなとは思うんですが、他にも建設現場とか、あと鉱山ってような遠隔地とか、あるいは今も少し話題になってますけど、災害対応としてのインフラ、もしくは充電インフラが追いついてないようなEVトラックの充電ステーションといったようなところについても、似たような課題を抱えているかなと思います。Voya Energyの初期の市場にはですね、最初のデータセンターの系統接続までの電源としてのブリッジ電源としての用途が想定されているものになっています。ではこの課題に対してどのように解決策を提供しているかです。
Voya Energyのシステムは、10ftコンテナの燃料コンテナ、それから20ftコンテナの発電モジュール、そして10ftコンテナの副産物コンテナから構成されている、モジュール化されたシステムになっていますと。アルミニウム燃料なんですが、これのエネルギー密度が高くて、22kWh/Lと言われているそうなんですが、これがディーゼルの2倍、リチウムイオンの70倍という風に言われています。なので、結果としてですね、1、平米に直すと400平米ぐらいなんですが、それの広さで100MWの出力と、それから10GWhの電力が提供可能になるそうですと。これがディーゼル発電機と比べると4倍くらいコンパクトになってくるということみたいです。
また、電力を取り出す時に燃焼を伴わないので、電気化学反応で電気を取り出すので、排気ガスも起こらないし、音も静か。あとはその変換効率も、会社の主張によると57%ほどというところで、ディーゼルが35%だそうなので、そこと比べると高い変換効率を達成しているということみたいです。
あとは繰り返しになるんですが、充電して再度使うような二次電池ではなくて、アルミニウム空気一次電池の仕組みを取っているそうでして、なので事業としては、アルミを入れて発電して、副産物ができて、また次のアルミを入れて発電してっていうような仕組みとして構成されているようです。
副産物のコンテナは、なんか副産物出てくるって感じなんですかね。ゴミとか。
あ、そうですね。出ます。ただこのただのゴミっていうよりは、水酸化アルミニウムっていうのができるそうなんですが、これが安定した粉末になっているそうでして、これが水処理であったり難燃剤にも使われるような工業原料としても使われるので、売却をしていこうという風に考えているそうです。ただあとは副産物としては、その反応として水素が発生するみたいなので、そこに対して安全性をどういう風に担保するかっていうところは課題になってるかなとは思います。
では、Voya Energyが直面している市場についてです。まずここがですね、データセンターの市場になっているので、データセンターの市場についてお話ししたいと思います。対象市場の全体としてはアメリカの発電機やバックアップ電源市場なんですが、これが100億ドルを超えるような規模なんじゃないかと言われているそうですと。で、市場として成長しているドライバーとしては、やっぱりAIが言われています。アメリカのデータセンターの電力消費については、2023年には約4.4%だったそうなんですが、2028年には最大12%まで増えるような予測もあるそうですと。で、あとは加えてですね、気候変動による異常気象への備えとして、送電網から切り離されても動くようなオフグリッド電源の需要自体も高まっているということのようです。
なるほど。なんか市場としては米国なんですかね。今んところはベースは。
そうですね。初期に関しては電力の逼迫が顕著なアメリカの国内、特にカリフォルニアが中心になっているそうですと。ただ、インフラの制約については日本でもありますし、世界的な課題にもなっているので、ビジネスとしてはグローバルにも展開が可能なものになっているかなと思います。
では、次にVoya Energyのビジネスモデルについてです。で、これちょっと面白いところだなと思っているので、うまくご説明できてると思います。Voya Energyですが、最初はオープンループだそうですと。つまり市場のスクラップのアルミニウムを買って燃料にして、発電後の副産物、水酸化アルミニウム、ATHと呼ばれるものについては、産業の原料として外部に売却するということをやっていきますと。ここでの課金のモデルなんですが、ハードウェアの販売またはリースと、それからカミソリの刃のモデルのようにですね、継続的に消費される燃料ペレットの販売の組み合わせになっていますと。ただ長期的にはクローズドループを目指しているそうです。どういうことかというと、回収した水酸化アルミニウムを、再生可能エネルギーが余っている地域、電気代が安い場所に運んで、そこでアルミニウムに還元して燃料に戻して、それをまた使うというようなところを狙っているそうですと。で、もしこれが実現すると燃料供給事業者になれるので、そうすると利益率も上がるし、サステナビリティも向上するというところを見込んでいるそうです。
最初からクローズドループをやらない理由とかってあるんですかね?
そうですね。やっぱりアルミの精錬還元工場を作るというところについて、資本の投資も必要ですし、それから時間もかかってしまいます。時間がかかる背景には許認可を取らなきゃいけないところもあるんですが、そういったところが必要になってくるので、最初からは難しいというか、それを待ってるとスタートアップとしては機会を逃してしまうので、あえて最初は還元までせずに既存のサプライチェーンを使うような選択をしているようです。
このクローズドループについては、最初のそのアルミニウム燃料プラントの建設開始時期を2030年に設定しているそうなので、4年ぐらいで移行することを見込んでいるようです。
では、Voya Energyの戦略についてです。で、今のお話とかなり重なるんですが、Voya Energyですが、そうですね、最初はオープンループの既存スクラップの調達から入っていって、最終的にはエネルギー供給のクローズドループを握るような、垂直統合のシステムを狙っています。で、内製して知財を守るのはコア技術だけになっているそうでして、その内容が、金属の腐食を防ぐような独自の電解液とセルの設計、それからアルミニウムをペレット化するようなプロセスにリソースが集中しているそうですと。一方で、その燃料となるアルミのスクラップについては既存の回収網から調達して、輸送自体については、よくある10ftコンテナとか20ftコンテナ、輸送コンテナをそのまま使っているそうですと。でこれによってインフラ投資を抑えながら、燃料デリバリーできるような体制を作っているようです。
このスクラップアルミ使うって言っても、結構なんかリサイクル業者と他の業者と取り合いになりそうな気もするんですが、できるんですかね。
おっしゃる通りでして、スクラップの中でも特に高品質なスクラップについては既存の産業と競合するそうですと。で、Voya Energyの強みとしては、既存のアルミ再生プロセスでは扱いにくいような低品位のスクラップでも燃料にできる技術にあるそうです。
では、彼らのロードマップについてです。フェーズ1としては、PMFと実証というところで、50kWから2MWのモジュールの構築と認証の取得というところで、2MWのシステムを構築して、データセンターなどとですね、1〜2社とパイロット導入をして、経済性と安全性を証明するようなところになっています。で、これが今いる状況になっています。で、フェーズ2としては、拡販と量産というところで、カリフォルニアのですね、2万8000平方フィートのパイロット工場からですね、最初のギガファクトリーの着工に移っていこうというところでして、商業展開の本格化、回収をしてコストを最適化するというところを狙っていきたいということを考えてるようです。で、フェーズ3としては2030年以降になるんですが、ここではですね、数百MW規模の展開に加えてですね、このアルミ還元プラントっていうのも自前で稼働させてクローズドループを実現していこうというところを考えていて、なので、リサイクル網を自社で構築するっていうのは後回しとかフェーズ3以降にして、まずは電力不足を既存のスクラップで解決してトラクションを稼ぐというようなロードマップになっています。
2027年に初期導入って結構早いペースかなと思うんですが、これどうやってんでしょうね。
いや、そうですね。とても早くて、2025年創業なので、2年間でメガワット級のシステムっていうのはとても早くなっているかと思います。で、この後お話しするところとも重なるんですが、背景としては元々この会社がですね、投資ファンドの内部で技術探索を行った後、インキュベーションされるような形で生まれたので、そういったところも背景にあるのかなとは思いますね。
では、Voya Energyのモートとポジショニングについてです。はい。そうですね、Voya Energyのポジショニングですが、あんまりAIがうまく整理できてない気はするんですが、ただポジションとしては、長期間のオフグリッド稼働が可能かつ、完全なクリーンというか、排出しないというようなポジションを取っています。で、比較対象として、例えばディーゼル発電になると、それは長期間動くんですが、環境負荷が高いものになっています。一方で、水素であったりとか鉄空気電池っていったようなものについては、クリーンなんですけれども、パイプラインとかも、燃料インフラにも依存してしまうというところになってます。で、電池だと、充電用の電力網に依存して長い時間がかかってしまうというところになってます。なので、長時間稼働が可能で、かつクリーンになるようなポジションが取れているようですが、モートとしてはですね、エネルギー密度が高いので狭くてもいけるというところと、無排気と静音、それからそうですね、コンテナで燃料を運べるというところに、大きくはそこの辺りになってるかなと思います。
なんか本当にこのディーゼルの代替になるんですかね。起動時間とか、結構こういうのってゆっくり立ち上がる可能性もあるなと思ったんですが。
いや、おっしゃる通りです。一応そのVoya Energyの主張としてはですね、ミリ秒単位でフルパワー立ち上げが可能という風に言ってます。そうすると起動時間においてもディーゼルと同等以上の性能を持つということになるかなとは思うんですが、ただそこが本当にできるかとかについては検証中なんじゃないかなとは思います。
この腐食を抑制する独自の技術とか、この辺はどういう強さがあるんでしょうか?
そうですね。アルミニウム空気電池の弱点としては、燃料であるアルミニウムがですね、発電を待ってる間に腐食しちゃって、自己腐食しちゃって使えなくなってしまうっていうことがあったそうですと。これを止めるような電解液を開発したというのが技術的なポイントになっているそうです。
では、彼らの初期の参入の戦略についてです。で、彼らはですね、MVPの形態として、標準コンテナ、10ft、20ftのコンテナに収まるような設計にしています。この理由としては、特別な配管工事であるとか施設の改修っていうところを不要にして、トラックで運んできて置くだけで使えるようにすることで、それによって導入の摩擦を減らすことが可能になっています。で、彼らの初期顧客の獲得方法については、おそらくなんですが、先ほども言ったように、Energy Impact Partnersのネットワークであるとか、元のエネルギー責任者が参画するようなアドバイザリーボードを活用したエンタープライズの営業を使っているようです。
ちなみにこのアドバイザリーボードってどういう人たちがいるんですか?
そうですね、元Microsoftのデータセンターエネルギー戦略の責任者の方であったりとか、大手の最フラの創業者であったりっていうところで、メガワット級の電力を買う側の立場を知っているような方がいらっしゃるようです。はい。
というところで、そのままチームについてお話もできたらと思っています。先ほどもお伝えしたように、この会社ですが、投資ファンドの内部で、Energy Impact Partnersの内部で、1年以上ですね、金属燃料の技術探索を行った後、インキュベーションされる形で生まれました。なので、それもあって初期チームがですね、結構タレント揃いになっていますと。CEOはリチャード・ワンさんという方でして、元CubergのCEOですと。で、これはですね、スタンフォード発の電池ベンチャーをNorthvoltに売却した実績がある方になっています。で、CCOとしてはマット・ホートンさんという方で、元RivianやProterraの幹部ということで、モビリティであったり、エネルギーの商業化、大型の営業をご存知の方になります。で、CTOがスティーブン・ケイさんという方でして、元Appleの材料科学の部門のヘッドの方になっています。なので、科学的なブレイクスルーをどのようにして製品に落とし込むかというところにお詳しい方になっているということで、科学と商業化と資本調達、そういったピースを最初から持っているようなチームというか、そういう風に固めているところが強みになっています。
強いですね。
強いですね。
まあでもEIPファンドのEnergy Impact Partnersがある意味仕掛けたんだろうなと思うんですけれど、こういうカンパニークリエーションのメリットってどういうところにあると見たらいいですかね?
そうですね。彼らの場合はですね、投資家がですね、最初から市場のペインと、それから技術の実現可能性っていうのをある程度検証して、その上で起業化をしたので、プロダクトを作ったけど売れないっていったような、ディープテック特有の状況に陥るリスクを下げられるというところにメリットがあるかなと思います。
では、彼らの最初の初期の学びについてです。先ほどもお伝えしたように、アルミニウム空気電池については昔からアイデアはありましたと。ただ、待機中に金属が自己腐食してしまうとか、副産物が詰まって反応が止まってしまうっていうような弱点があったそうですと。なので、そこに対してVoya Energyが低温環境とか独自の電解液、それからペレットを少しずつセルに送り込むような供給の制御を行ってることで、99%抑制できることに成功したそうですと。で、それがもっとすごいなと思うのが、開発スピードがめちゃくちゃ早くてですね、2024年に、紙に書いてそこでアイデアができて、そこからスタートして、12ヶ月で目標の性能のセルが構築されたそうですと。で、その翌年にはですね、セルを30倍にスケールアップしてパイロット工場を開設したそうですというところで、すごく早い開発を実現したような会社になってます。
12ヶ月ってすごいですね。
いや、めちゃくちゃ早いですよね。そうなんですよね。
これは本当にできるものなんですか?
いやな。まあ、最初から12ヶ月で達成できるかとちょっと分からないですが、もちろん過去の基礎研究の積み重ねもあるとは思いますが、ポイントとしては、そのCTOを初めとするようなエンジニアチームがですね、最初からどう作れば量産できるかっていうところをおそらく考えて逆算して設計したっていうところはあると思うので、なので最初からいかに早く大きくするかってところを考えてやってくと、早くなるのかもしれないとは思います。はい。
では、彼らの資本についてです。で、彼らですが、2025年度で1300万ドルをシードで、シリーズAで2026年の8月に3500万ドルを調達していますと。で、公開ベースでは4800万ドルの資金を集めています。投資家としては、リード投資家としてはEnergy Impact Partnersが入ってるんですが、Founders Fundであったり、John Doerrさんであったり、気候変動のですね、トップ層がですね、参画しているものになっています。加えてですね、補助金とグラントも活用していて、Activate Fellowshipのネットワークであったり、カリフォルニア州のEPICプログラムっていったような、公的なエコシステムも活用して、初期の資本負担を軽減しているような、そういったスタートアップになります。
シリーズAで35ミリオン、50億円ぐらい、どうなんでしょうね。ハードウェア系としてこんなもんか、もうちょっと大きめなのか。
そうですね。こんなもんプラスちょっと大きめぐらいかなとは思います。MW級のパイロット工場を立ち上げて、それから今からですけど量産設計に入るフェーズとしては、標準的あるいはちょっと大きいぐらいの規模感というところで、めちゃくちゃ大きいというわけでもなさそうです。うん。あとはディフェンス系の投資家とかインフラ系のファンドも入っているようでして、なので単なる環境技術として見られているっていうわけではなくて、国家の重要なインフラとしても見られているという風にも推測されています。
では、このアイデアをですね、日本にも応用するならというところで、仮説をですね、AIにも考えてもらいました。で、日本でやるならですね、案Aとしては、また同じような話になるんですが、データセンターとかで、印西などではですね、系統接続するまでに時間がかかっているっていうところがあるので、そこに当てはめてみてはというのが案A。案Bが、防災レジリエンスといった、自治体とか離島向けのクリーンな分散電源として構築してはどうかというところです。で、案Cとしては、再エネ余剰活用型というところで、北海道などで出力制御が起きているところで、アルミを還元して燃料を作ってみてはというところだそうですと。で、日本の独自環境としてはですね、日本のアルミ缶リサイクル率が高いというところから、非鉄金属のリサイクル業者と組むとサプライチェーンがうまく築けるんじゃないかというところを提案しています。
とはいえ、日本のアルミスクラップって、結構取り合いになってるイメージもあるんですが。
いや、もうおっしゃる通りです。なのでまあそうなんですよね。Voya Energyの技術が、既存産業では使い道がないような低品位のスクラップを使えるかどうかっていうところだったんですが、それが本当に日本でも通用するのか、かつコスト競争力も持てるのかというところは検証するようなポイントになるかなと思います。
では、最後にまとめになります。3点でまとめると、1点目が常識の転換というところで、電気を電池に貯めるのではなくて、金属そのものを燃料にするというところです。二次電池を目指すのではなくて一次電池で、ただそのシステム全体としてはクローズドループを目指せばいいんじゃないかっていうような転換については、面白いポイントだなと思っています。で、そうですね、2点目と重なっちゃったんですけど、段階的なスケールを目指すっていうところで、最初から自前のリサイクル工場を作るのではなくて、最初は既存のスクラップとコンテナ物流を使って、目の前のデータセンター電力不足というペインを解きに行くというところになります。で、3点目が実行体制ですね。これはめちゃくちゃ強いのですぐ真似できるものではないとは思うんですが、科学と営業と資本っていったようなタレントをですね、最初から揃えることで、顧客がいないっていうようなのを駆け抜けやすいというのはあるかと思います。というところで、考えるヒントとしてはですね、皆さんの業界にあるようなありふれた物質とか廃棄物っていうところは、何かしらエネルギーであったり、別のキャリアとして使えないかっていうところを考えてみると、もしかしたら何か応用できるポイントがあるかもしれません。
というところでVoya Energyご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
そうですね、技術の発想の転換もすごく重要だと思いつつ、やっぱりこの短時間でここまでこの事業に追いついていけるってのはすごいですね。
いや、12ヶ月でセル30倍ってものすごい速さだなとは思うので、どうやって開発したんだろうっていうのは気になりますね。いや、タレントチーム、そうですね。多分CTOの方もそうですし、そもそもエンジニアリングのチームの構成自体も最初から狙ってやってたんだろうなと思うので、そこ最初から見せてやってくのかとか思いました。はい。
はい、では、今日こちらで終了となります。FoundX Reviewスタートアップアイデアキャストですが、今後も皆さんのアイデアのために最新のスタートアップをご紹介していきます。ご興味のある方は是非チャンネル登録や高評価をお願いいたします。FoundXの起業プログラムでもですね、応募者の方を募集しているので、周りに起業を考えてる方がもしいらっしゃったら、FoundXをご紹介いただけると大変嬉しいです。ではまた次回よろしくお願いいたします。ありがとうございました。ありがとうございました。
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