海外スタートアップ52社をAIで横断分析する:成長市場ではなく「次の不足」を探す
東京大学FoundXFoundX Review Startup IdeaCastは、放送回数が50回を超えたことを記念して特別編を組んだ。これまで1社ずつ紹介してきた海外スタートアップ52社をAIに横断分析させ、その結果にFoundXの馬田と富田がコメントしていく形式である。約半年分の回を並べてみて、自分たちの選び方にどんな傾向があり、そこからどんな勝ち筋が読み取れるのかを探った。
AIが最初に示した大きな流れは、「大きな事業アイデアは次の不足にある」というものだ。成長市場の中心に入るのではなく、市場の成長によって次に生まれるボトルネックを狙う企業が多いという見立てである。馬田は冒頭で、この分析が必ずしも正しいわけではないと断ったうえで、AIの指摘に二人が自分たちの観点を加えていく進め方を示した。富田は「AIの方がよく分かっているのではないか」と冗談めかしつつ、人間らしい感覚でコメントすると応じている。
52社の全体像:エネルギー・製造、B2B・B2G、物理的な現場への偏り
最初に確認したのは、52社の分布である。エネルギーと製造の企業が大きな割合を占め、二人とも偏らせている自覚はあったが、実際に偏っていたと認めた。顧客の種類では大半がB2BとB2Gで、それ以外は5社程度しかなかった。B2Cに近い例として二人が思い出したのは、宇宙旅行の会社や、家庭向けの事業を持つベースパワーくらいだった。
物理的な設備や現場を伴う「重い」会社が多いことも、分析で改めて確認された。AI関連の企業もあったが、AIのモデルそのものより、電力、冷却、半導体、コスト管理といったAIの周辺需要を扱う企業が中心だった。例として、イスラエルのポイント5のようなクラウドコスト管理の会社も挙がっている。
AIはこの傾向を、「新しい消費需要をつくる企業より、すでに見えている需要を供給できない供給制約を解く企業が多い」とまとめた。需要リスクは取らず、供給リスクを引き受ける企業群だということだ。AIは同時に、これが世界のスタートアップ全体の分布ではないとも指摘した。富田は、一般にスタートアップと言われてこうした領域を挙げる人はまずいないだろうと応じている。一方で、消費者向けアプリ、教育、メディア、ホリゾンタルなSaaSは、AI系で多少関連する程度で、ほとんど取り上げていなかったと二人は振り返った。
なぜ「難しい供給側」に資金が集まるのか
馬田は、自分たちが選んできたのは「難しい供給側」の企業で、実際にこの領域に資金が集まっているのではないかと見る。背景にはAI、脱炭素、地政学、人手不足といった外部環境の変化がある。顧客の損失が大きく、既存産業では対応しきれず、ソフトウェアだけでは解決できない。そのため、物理レイヤーを含む領域に大きな資金が入っている、という解釈である。例として、100億円規模の資金を調達し、Nvidiaが出資しているとされるヘロンパワーが挙がった。
富田は、ニーズがすでにあるので、あとは供給をどれだけ早くするかの勝負になっていると整理した。例として挙がったのは、建設ロボットではなくゼネコン側まで踏み込んだオール3、最近取り上げたテラファーマ、番組初期に紹介した磁石のバルカンエレメンツ、国内製造を全部自分たちでやると打ち出したウエストマグなどである。
馬田は、電力、磁石、住宅のように何が足りないかが明らかなら、供給リスクを取れば済むのでこちらの方が取り組みやすいのではないかと述べた。富田も、新しい技術で供給するのか、既存技術を組み合わせるのかという攻め方の違いはあっても、供給リスクを取る点は共通していたと言う。
ただし二人は、こうした領域の難しさにも触れている。一般的なスタートアップのイメージとかけ離れているため、起業家が関心を持てるか、想像できるかは分からない。資金は集まりやすくても、最初の一歩をどう踏み出すか、小さく検証できるかが難しい。富田は、1社目の起業でこれをやるのはかなり難しいだろうと調べながら感じたと語り、補助金や助成金を活用する会社が多く、デットでの調達が非常に大きい会社もあったと指摘した。
成長の一歩先にある「次の不足」
AIのまとめによると、成長の一歩先には次の不足がある。AIが成長すれば、モデルだけでなく電力、冷却、コスト管理、検証が足りなくなる。宇宙経済が成長すれば、衛星だけでなく契約、決済、輸出管理、運用が足りなくなる。エネルギー転換が進めば、発電設備だけでなく系統、施工、蓄電、金融がボトルネックになる。フィジカルAIが広がれば、モーター、磁石、アクチュエーター、量産能力が不足する。すでに顕在化しつつある成長の次の段階にどう備えるかが、52社に共通する傾向だとAIは分析した。
富田は、宇宙の契約や決済に着目したネベックス(字幕表記)を聞いたとき、そこに目をつけるのかと驚いたと振り返る。宇宙分野の大きな契約のマーケットプレイスのようなものを今の時点で作るという発想が、この傾向を象徴していると感じたという。馬田は、既存の系統の余力を計算すれば電力は確保できるのではないかと考えるグリッドケアを挙げた。富田は、これはAI時代だからこそできる解決策で、今まさに求められているニーズだと評価している。
ボトルネックには種類があり、しかも移動する
馬田は振り返りの中で、ボトルネックにもいくつか種類があると整理した。電力を作って売ればよいという供給能力のボトルネック。グリッドケアのように時間帯ごとに調整して需給のミスマッチを解消するタイプ。規制のボトルネック。関係者間の契約や情報が足りない調整能力のボトルネック。
さらに馬田は、ボトルネックは移動すると指摘する。一つを解消すると次が詰まる。太陽光発電であれば、施工、保守、出力保証、金融と次々に詰まりどころが変わっていく。これに対して、垂直統合で一気通貫に対応するパターンと、次に詰まる箇所を先回りして準備しておくパターンがあると述べた。富田は、一気通貫の提供はボトルネックがどこに移ってもカバーできるので、戦略として理にかなっていると応じた。
供給制約を解く企業と、コモディティの難しさ
馬田は、需要側の企業ももっと取り上げたかったと言う。AIのモデル企業のように需要側を当てなければ大きくならない領域もあるからだ。それでも今回は、鉄、磁石、電力、肥料、住宅など、実行リスクや供給リスクのある企業を多く紹介した。例として、鉄のハーシャメタル、磁石のバルカンエレメンツ、モーターのウエストマグ、肥料のプラズマリープが挙がった。
富田は、普段は意識しないが確実に需要があるもの、つまりコモディティに近い領域が多かったと振り返る。馬田が、コモディティは利益を取りにくいという欠点があると指摘すると、富田は各社がそこを工夫していたと答えた。プラズマリープのように既存の肥料会社以外を顧客にしたり、アディティブドライブのように少量だけ欲しい顧客やなるべく早く欲しい顧客を相手にしたりする企業があったという。
馬田は、政策が絡む領域が多い点にも触れた。政策が変われば需要も変わるので、需要があると言っても本当にあるのかは慎重に見る必要がある。富田は、だからこそ風向きが良いうちに一気に踏み込む必要があると述べた。馬田は、難しい判断が多い領域ではあるが、いわゆるアプリ系より需要は見えやすく、どう参入するかについては参考になる知見が多かったとまとめた。
顧客が買っているのは製品ではなく「成果」
その知見の一つが、顧客が実際に何を買っているかである。馬田によれば、紹介した企業の多くは製品や機能ではなく、顧客が求める結果を提供していた。例として挙げたのは次の4社である。
- クリティカルグループ(字幕表記)の顧客が欲しいのは蓄電池ではなく、事業に必要な電力を使えるようになるまでの時間短縮である。
- マントレイト(字幕表記)の顧客が欲しいのは探査機器ではなく、掘削の失敗を減らすことである。
- 望遠鏡を扱う宇宙企業の顧客が欲しいのは望遠鏡ではなく、観測データである。
- ポイント5の顧客が欲しいのはコストのダッシュボードではなく、実際にクラウド費用が減ることである。
一方で馬田は、成果そのものを売ると、その分だけ責任とリスクも大きくなると指摘した。富田も、責任をどこまで負うかは戦略と密接に結びついていると述べ、ポイント5がそれをどんな仕組みで支えているのか気になったと話した。
馬田は、成果を売ると売り先も変わると付け加えた。同じ企業の中でも技術部門ではなく事業部門に売ることになり、予算も設備予算ではなく、機会損失や保険費用、リスク管理費用から払ってもらう形になりうる。富田は、成果の測定まで自社で担う企業にも注目した。結果が何を意味し、どこまで測れれば成果と言えるのかまでカバーし、成果が出るところまで保証する会社があったという。二人とも、何でも全部やればよいわけではなく、自社がどこまで制御できるかを見極めて範囲を切り分けることが難しいと認めている。
成果の中でも比較的多かったのが「時間」である。AI周辺では遅延や所要時間、エネルギーでは系統接続までの時間を売る企業が数社あった。馬田はこれをアメリカならではの事情に見えると述べつつ、早く納品することまで含めれば、時間を成果として売る例は他にも出てくるかもしれないと話した。富田は、宇宙系にも同じような話がちらほらあったと付け加えている。
垂直統合:ツールを売らず、新しい事業者になる
成果を保証するために多かったのが垂直統合である。DXを支援したりツールを売ったりするのではなく、自分たちが新しい事業者になる。馬田は、自分たちがそういう企業を好んで選んだ面もあるかもしれないと笑いながら、例を挙げた。オール3は設計AIにとどまらず工場と施工まで統合した。テラファーマは自動運転技術を売るのではなく、ゼネコンのように土木や解体の成果を請け負う。ジェットソンホームはヒートポンプに加え、見積もり、補助金、許認可、施工、保守までまとめて担う。ベースパワーも同じ系統に入る。保険のコーギーは、認可を受けた保険会社として自ら引き受けまで行う。二人はコーギーについて、カフェを開くなど話題づくりに熱心な会社だという印象も語っていた。
馬田の整理では、ツールを渡すだけでは顧客の成果を制御できないから、自ら統合して成果を保証する、という構図である。富田は、工程を別々の会社が担うと時間がかかり、責任範囲が曖昧になり、データも集まらずモデル改善に活かせないという問題があると補足した。自社で担えば、それが自社の改善にもつながる。
ただし富田は、すべてを垂直統合できるわけではないとも述べた。地域ごとの対応、人材、設備など負担は大きい。どの規模が最適かは領域によって違い、顧客にどんな成果を提供するかによって決まってくるだろうという。馬田は、日本でもAIネイティブカンパニーのような形で似た動きが出てきそうだとし、どこまで垂直統合できるかは業界ごとに異なると見る。垂直統合の会社は調達額が大きく、デットを使う例も多いため、資金調達できるかという問題もある。
それでも馬田は、フルスタックには学習が進みやすい利点があると強調した。以前ディープテックについての記事でも書いたように、部品の提供だけでは学習の機会が顧客側に移ってしまう。宇宙向け部品であれば、打ち上げに搭載されるのが2〜3年後で、それまで学びが得られないということにもなる。フルスタックにすれば最終成果の責任を負うことになるが、そのぶん学習は速くなりうる、というのが馬田の見方である。
「ない」のではなく「見えていない」未利用資産
次にAIが示したのは、「ないのではなく見えていない」という分析である。何かが不足しているとき、新しい設備をつくる前に、残っているものや捨てられているものがないかを確かめるとよい、という指摘だ。時間帯や場所ごとの系統余力を扱うグリッドケアがその典型である。
富田は、もったいない精神が強く、この種の会社を多く取り上げてきたと振り返る。使用済み太陽光パネルからガラス、銀、シリコンなどを取り出すソーラーサイクル。既存のやり方では扱いにくい原料を複数の金属の収益源に変えるスティルブライト。既存の排水処理施設を活用するグルーカーボン(字幕表記)。特にグルーカーボンについて富田は、既存資産をうまく回すだけでなく、炭素除去の価値を上乗せし、その証明まで行ってプラスの価値を出している点に驚いたと語った。ドロップイン型で、顧客の切り替えコストを減らす発想の企業が続いたことにも触れている。
馬田は、古い設備の使い回しやブラウンフィールドの活用も同じ流れだとし、日本でも空き家や古い設備など、使われていないか低い稼働率にとどまっている資産を活用するアイデアがありうると述べた。
同時に馬田は注意点も挙げた。捨てられているものに価値をつけて売るやり方は、一時的な裁定取引の機会にはなる。しかし加工技術が守られていなければすぐに競争が起き、利益は消える。持続的に稼ぐ仕組みをどこで確保するかが大事だという。リサイクル系では、原料をどこから集めるか、物流をどうするかも番組内で繰り返し課題になっていた。
重い産業をスケールさせるモジュール化と標準化
よく見られたもう一つのパターンは、反復できる単位のプロジェクトを積み重ねてスケールさせるやり方である。馬田によれば、重い産業が重いのは設備が大きいからだけではない。案件ごとに設計、見積もり、施工、教育、許認可を毎回やり直す必要があるからでもある。それに対して、モジュールを用意して数を増やすことで大きくしていくパターンがあった。
例として、50MW級のユニットを複数並べる地熱のファーボ、ロボットをレゴのように組み合わせるドイツのロボコ、コンテナ型の熱電池、中型の設備を並べて拡張する熱系の企業が挙がった。馬田は、ジェットソンホーム、ベースパワー、施工まで手がけるドイツの太陽光スタートアップも、部材、工具、施工手順、教育を標準化してすぐに施工できるようにしている点で、ある意味ではモジュール化だと見る。
馬田の強調点は、設備を小さくすることではない。案件ごとに繰り返していた判断を減らし、次の案件の見積もり、工期、品質を予測可能にして、学習曲線を描くことである。標準外の案件を受けすぎるとこの仕組みは崩れるが、主に内部的な標準をつくって数を増やすのは有力な方策だという。富田は、顧客にとっても自分に合った形で供給してもらえる利点があると述べた。
モジュールを成り立たせるには、インターフェースの安定、共通化、個別案件への特殊対応をどこまで許すかの線引きが必要になる。富田が、最初からモジュール化するのは厳しいかもしれないと述べると、馬田は、最初からモジュール化を意識して案件を受けていくことになるのではないかと返した。馬田はさらに、日本は個別受注や個別の特注が多くなりがちなので、考え方を切り替える必要があるかもしれないと述べた。
標準化には金融面の利点もある。馬田は、原価、工期、稼働率が読めるようになれば、銀行が融資しやすくなり、リースや保険もつきやすくなると指摘した。富田は、設備ではなく判断のプロセス、たとえば見積もりや検査から標準化して入っていく道もありそうだと述べた。
「グリーンだから買う」から経済価値へ
AIの分析によれば、環境に良いことと顧客が買う理由は分かれている。ハーシャメタルはグリーンな鉄であることより、最終的に低コストで国内供給できることを前面に出して売っている。別の熱貯蔵の企業は、安い時間帯の電力を熱として貯め、ガス価格への依存を下げると訴えている。デポリーは再生材を品質と価格の面でバージン材に近づけようとしている。
馬田は、グリーンプレミアムを払ってでも買うというより、コストが下がる、供給や操業が安定する、規制に対応できる、新しい売上や収益源が生まれるといった価値に重心を置く企業のほうが資金を集めやすいのではないかと見る。富田も、制度への対応、追加投資なしでの既存設備の有効活用、コスト削減など、顧客にとっての価値をどう見せるかが大事だと応じた。
馬田は、最近紹介したウェイブメーカー関連の企業を例に、カーボンクレジットで稼ぐことを見据えつつ、複数の経路から収益が入る仕組みをつくる手もあると述べた。グリーンプレミアムを入り口として使い、量産すれば安くなるので今は少しプレミアムを払ってもらう、という進め方もありうるという。富田は、営業の場面では「グリーンだから買いたいか」と聞くより、どの設備更新が厳しいか、調達が止まったらどれだけ損をするかを聞くほうが入りやすいかもしれないと述べた。
馬田の結論は、環境価値を弱く見せる必要はないが、それだけで買ってもらえると前提しない方がよい、というものだ。ただしレジリエンスの価値も測りにくいので難しさは残る。二人は、複数の価値を組み合わせて提案する形になるだろうと話した。
技術の外側までがプロダクト:金融・契約・許認可・施工
AIは次に、「技術の外側までがプロダクト」だと分析した。良い技術が導入されないのは、技術が悪いからとは限らない。クルーバー(字幕表記)は、顧客が太陽光を欲しがっていても融資審査が遅い、機器を仕入れる資金がないといった理由で進まないなら、そこを自分たちで担う。ネベックスは、宇宙技術があっても政府契約、輸出管理、決済、運転資金がなければ取引が成立しないので、そこに手を入れる。ジェットソンホームは補助金や許認可を巻き取り、導入体験全体を良くしている。
馬田によれば、プロダクトの本体は画面や装置ではなく、顧客が実際に変わったか、便益を得られたかである。関心を持つ段階から、見積もり、審査、契約、許認可、施工、運用までのバリューチェーンの中で、どこで離脱が大きいか、どこをカバーすればボトルネックが解消するかを見ていく必要がある。最近は金融をうまく使って前払いを後払いにしたり、バンカビリティを高めたりする設計が重要になっているという。
富田は、技術はあくまで道具であり、顧客の価値を生むところまでを提供するのがプロダクトだと整理した。標準化によって銀行が融資しやすくなる話とセットで考えるべきだとも述べ、そうなるとMVPとは何かという問いの答えも変わってくると話した。馬田は、スタートアップが金融商品になっているという話がときどき出るのと同じように、技術をどう金融商品に近づけるか、どうすればインベスタブルになり、バンカビリティが上がるかを考える視点があるかもしれないと述べた。
モートは「学習する実行系」
競争優位について、AIは「モートは学習する実行系」だと分析した。競争優位というと特許やアルゴリズムに目が向きがちだが、今回の企業群は現場を動かすほど学習する仕組みを持っている、という指摘である。
例として挙がったのは次の企業である。コボルドメタルズは地質データを標準化し、AI、地質学者、センサー探査、鉱山開発を自ら手がけて学習データを得る。別の企業は人の組織や細胞とロボットを使い、均質な実験データを自ら生み出している。ノミナルは試験データの検証ロジックを研究から運用まで再利用する。ベースパワーは自社で設置した蓄電池を制御し、保守やテキサスの電力取引に活かしている。実行から計測、改善までを自社で大きく長く持つことで、ループを高速で回せるという見立てだ。
富田は、データが溜まること自体がモートになるのではなく、改善を速く回せることをモートとしている点が印象的だったと述べた。馬田は、改善が回らなければ案件が増えても毎回別々に学習・判断することになり、ずっと受託事業のままになると指摘した。見るべき指標として、成功確率が上がったか、見積もり誤差が減ったか、工期が短くなったか、粗利が改善したかを挙げている。
富田は、紙やメール、個人の記憶で職人として強くなるのではなく、結果をデータとして誰でも見られる形で記録する仕組みそのものがモートにつながると述べた。馬田は、最近よく言われる「システム・オブ・レコードではなくシステム・オブ・アクション」という考え方を引き、実際の制御や判断を担う企業のほうが、その結果として新しいデータを得やすいと述べた。逆に、結果のラベルがないデータは、センサーデータが大量にあっても学習に使いにくい。富田は、顧客から本当にデータをもらえるのか、機密や規制に関わるデータの扱いには契約や信頼が必要になると付け加えた。顧客の機密に触れない範囲で、判断と結果が本当に良くなったかを確認できるデータまでをきちんと取る設計が大事だと二人は話した。
大きな物語と、小さく鋭い最初のくさび
AIが次に挙げたのは、「大きな物語と小さく鋭いくさび」の組み合わせである。テラファーマは火星での建設を語りながら、地上では土木の遠隔管理や自律施工を短期的に進めている。ユリシーズは海藻の再生や海洋調査から始め、海洋ロボットによる「海のGoogle Maps」や海のSpaceXのような構想を語る。スタークラウドは特定用途の宇宙計算から入りつつ、宇宙データセンターを構想している。ルナエナジーは家庭用蓄電池とVPPの運用から、分散型エネルギーOSを目指している。
馬田は以前ブログに書いたとおり、エクイティはナラティブをお金に変えることができる唯一の装置だと考えている。各社は物語をうまくつくって資金と人を集めつつ、足元では売上、データ、許認可といった実績を着実に積んでいる。その両立が面白いと馬田は言う。富田は、両方できることが起業家的だと評価した。テラファーマの場合、最初の市場と長期の火星建設は大きく違うが、地球でできたことの経験や能力が長期でも使えるというストーリーをうまく組み上げていると述べた。
馬田は、市場の隣接性より自社の能力の隣接性を意識して段階を上っていくストーリーになっていると見る。足元の市場で儲かっているかどうかにかかわらず、それが将来必要なデータやビジョンにつながるよう設計しているのではないか、という印象である。富田は、最初の市場として、潰すべき重要な不確実性を検証できる市場を選んでいると指摘した。施工が難しそうなら施工を含む案件を取り、規制がリスクなら最初から規制の厳しい領域に入る、という選び方だ。
馬田は、どこまで最初から計画していたかは分からないと留保しつつ、良いくさびは将来の選択肢を増やす一方で、最初に儲かっても次につながらなければ悪いくさびになり、サンクコストになりうると述べた。各段階で何を証明し、どんな能力を培い、それを次の市場にどう活かすのか。そのうえで足元では、顧客からお金をもらいながら難しい仮説を検証できるくさびを打っている、というのが馬田の見立てである。
海外スタートアップを日本へ翻訳する
最後の横断分析は、日本への翻訳である。AIは、海外の製品をそのまま持ち込む「日本版」ではなく、日本の制約と既存の能力を組み合わせ、日本の制約から始めるとよいと提案した。
例としては次のようなものが示された。ロボコのB2B向けの「ロボットのレゴ」なら、中小工場の人手不足に対して、後付け可能なロボット、簡単な制御、月額利用、導入支援で入る。クルーバーのモデルなら、分散した施工業者に共通のOS、金融、調達を提供する。ソーラーサイクルやサイクリックマテリアルズのモデルなら、使用済み製品を都市鉱山として回収し、品質を証明して長期の供給に変える。人手不足、分散した中小事業者、老朽設備、廃棄物、複雑な商流といった日本の制約を見据えつつ、部品、素材、設備、保守、現場改善といった日本の強みを世界のバリューチェーン、特に世界で不足しているところにつなげる、というのがAIの提案だった。
富田は、制度もきちんと見るべきだと付け加えた。番組ではEUやアメリカの企業を扱うことが多いが、日本の制度とはずれがある。ただ、日本も今後EUやアメリカに近い状況になるなら事業環境は変わるし、制度を自ら作っていく方向で設計すれば、アイデアを翻訳できる可能性もあると述べた。
52社から見えた3つの原則と、5つの問い
AIは全体を3つの原則にまとめた。一つ目は、どこを見るか。AI、宇宙、エネルギー転換、フィジカルAIといった成長市場の名前ではなく、それが伸びたときに生じる電力、熱、材料、契約、検証などの詰まりを見に行く。二つ目は、何を売るか。設備やソフトウェア単体ではなく、稼働開始までの時間、失敗確率、停止回避、実際の収益といった顧客の成果に翻訳して売る。三つ目は、どう実装するか。技術だけでなく、金融、規制、契約、施工、保守、現場データの学習まで設計することが、結果的に実装を速くする。
馬田は冒頭、自分たちが単にエネルギーや製造、ディープテックの企業を多く選んだというだけではない、とAIのまとめを紹介した。これに富田が「多かったんじゃないですかね」と返し、馬田も多かったことは認めている。
AIは同時に、次の不足が必ず事業になるわけではないとも注意した。その不足は長く続くのか、解消したら誰がお金を払うのか、スタートアップに本当にできるのか、既存企業がすぐに参入できない理由はあるのか、を考える必要がある。そのうえで、事業アイデアを探すための問いとして次の5つを示した。
- 今、急成長しているものは何か
- それが10倍になったとき、最初に不足するものは何か
- 顧客は製品ではなく、最終的に何を買っているのか
- ソフトウェアだけでは解決できない理由は何か
- 日本に豊富にあるが、十分に活用されていない資産や能力は何か
富田は、問いのまとめとしては良いが、知識を自分で調べることも重要だと述べた。AIに今急成長している市場を聞けば「AI」と答えるだろうし、この問いを考えるだけでは皆が同じ答えにたどり着いてしまう。自分しか知らない情報や、業務経験を含むこれまでの経験といった観点を入れて初めて、良い答えが出るという考えである。
馬田もこれに同意し、問いに答えるには鮮度の高い情報が必要だと述べた。例として挙げたのが変圧器である。今でこそ変圧器の納期が長いことは問題として知られているが、2年ほど前から変圧器の情報を得ていた人たちは早くから動き始めていた。こうした兆しにいち早く気づけるかが非常に大事だという。そのうえで、スタートアップに適した領域か、小さく始められるか、本当に支払ってもらえるか、実行するほど会社が強くなる学習ができるか、技術の実証にとどまらず顧客の行動や成果を変えられるかを見ていきたいと語った。
最後に富田は、この分析だけでは足りず、やはり足元の現場を見なければならないと改めて感じたと述べた。馬田も、現場がなければ良い最初のくさびは打てないと応じ、分析パートを締めくくった。
皆さん、こんにちは。FoundXの馬田です。
同じくFoundXの富田です。
今日はIdeaCastの特別編ということで、50回を超えたので記念にこれまでの分析をやって、紹介したいと思っております。
確かにもう50回超えたんですね。そうですね。超えてましたね、いつの間にか。いやあ、早いですね。半年ぐらいやってたことですかね、大体。そうですね。大体半年ぐらいですね。
その振り返りをAIにやってもらって、それにコメントをつけていくということをしていきたいと思います。これまでFoundX Review Startup IdeaCastでは、電力とか製造業、建設、宇宙、バイオ、AIとか、いろんな海外のスタートアップを1回1回取り上げてきましたが、今回は1社紹介するんじゃなくて、52社を並べて、どういう傾向が私たちにあるのかとか、どういう勝ち筋があるのかみたいなところを話していきたいと思っています。
AIが出してくれた最初の大きな流れというものは、大きなアイデアは次の不足にあるんじゃないかと。成長市場の中心そのものになるんじゃなくて、次に生まれてくるボトルネックになるんではないかということが言われています。もちろんそれが正しいというわけではないんですけれども、今回はそうした観点をこのAIの分析に対して私たちがコメントしていくという形で進めていきます。富田さんもそういう形でよろしいでしょうか。
はい。いや、なんか多分AIの方がよく分かってんじゃないかなっていう気すらするんですけど。そうですね。人らしい感性で頑張ります。
では早速ですが、どんな傾向があるのかっていうところから話したいと思います。まず52社紹介してきた中の全体像としては、エネルギーと製造が224ということで、もう完全に偏ってますよねっていう感じでした。
偏りはそうですね。偏らせてる意識はありましたけど、やっぱり偏ってましたね。
B2Cがちょっと少ないというか、B2BとB2Gが1/2だということで、むしろ残り5って何でしたっけっていうぐらいですよね。
B2Cやりましたっけ?やったっけ?あ、宇宙旅行のやつかな、B2Cかな?ああ、確かにギリギリ。あと家庭向けもあったんで。そうですね。ベースパワーとか。あの辺はもしかしたらB2Cに入ってるのかもしれませんが、という感じですかね。
そうですね。あとは物理設備・現場が52。確かに重たい会社が多かったなとは思います。
そうですね。で、AIそのものは1/2。ああ、はいはい。そんなです。AIの周辺需要が52。
あんまりAIそのものには、そこまで着目してなかった気はしますけどね。でもあれか、AIをいかにコストを安く、みんなでたくさん使うかみたいなアイデアもありましたよね。
そうですね。あとよくゴッドファーザーAIと間違っちゃう、グッドバイアーAIとか。全然違くないすか?いや、なんかGから始まるねみたいな、GFが入ってる。なんかたまに間違っちゃって、間違ったなって思っちゃうんですよね。確かに。
まあ、そういう感じで周辺のところが多かったですね。そうですね。電力、冷却、半導体、GPUとか。あとコスト管理ですよね。
そういう会社とかが多かったなという風に思います。つまり私たちが選んできた企業群というのは、新しい消費の需要を作っていく企業よりは、すでに見えてる需要を供給できない、供給制約を解く側が多いんじゃないかということがAIに指摘されました。
まあ、そんな感じはしますね、確かに。そうですね。需要リスクは取らずに供給リスク側を引き受けるポートフォリオ。そうですね。
もちろんこれが世界のスタートアップ全体の分布ではないということをAIより言われてしまいましたが、そりゃそうでしょうね。一般にスタートアップって言って、そこら辺の領域を出す人いないと思います。
そうですね。まあ需要が一気に変わる中でどう供給していくのかみたいなところが多かったなと思いますね。
そういう意味で冒頭にあった、AIの次の仕様というか次のボトルネックを探ってるっていうようなまとめ方をされるのは、まあそうだよなっていう感じはしました。でも、それを選んでやった感じでもないなとも思うんですけどね。
そうですね。スライド見てる方は次のページに行きましたが、私たちが選んでるのは難しい供給側みたいな感じで、ここにやっぱりお金がどうしても集まってたんじゃないかなって感じはしますよね。
ああ。確かに、ニーズはあるから供給をいかに早くするかっていうところですもんね。
なので、そこに対して100億円とか、ヘロンパワーとかそうですね、入ってましたし、ああいうところがやっぱり多い。背景に、AIとか脱炭素とか地政学とか人手不足みたいな外部の変化があって、顧客の損失が大きくて既存産業だとなかなか対応できない。ソフトウェアだけでは解決できない。なので大きく変わりそうな物理レイヤーを含んだところにお金が集まってるっていう感じだったのかなと。
そうですね。確かオール3とかも、建設ロボットじゃなくてその先のゼネコンと。そうですね。最近もテラファーマとか、まさにアメリカでもって感じでしたね。最初の方にバルカンエレメンツとかね。あ、そうですね。最初の方ですね。最初にしてはちょっと渋すぎるような。
国内で製造みたいなウエストマグとかもその辺だしね。ウエストマグはそうですね、もう国内で頑張ります、全部やりますみたいな感じで、すごいストレートな感じでしたけど。
またさっきのイスラエルのポイント5。クラウドのコストのマネジメントと、責任を持ちますみたいなところですね。
そういう意味でやっぱり消費者向けのアプリとか教育とかメディアとか、あとホリゾンタルなSaaSっていうところはあんまり取り上げなかったって感じですかね。確かにホリゾンタルSaaSは取り扱ってないですね。AI系で多少って感じですかね。関連はするかもぐらいですかね。
結局やっぱり需要、電力の不足とか磁石の不足とか住宅の不足みたいな、何が足りないのかが明らかになってると、供給リスクを取ればいいだけなので、そっちをやりやすいってのはあるのかなって思いましたね。
そうですね。それを新しい技術でやるのか、いくつかの技術を組み合わせるのかとか、そういったところでスタートアップの攻め方が違うだけで、供給リスクを取るってところでは共通してたなと思います。
一方、起業家の皆さんから見ると、こういう領域はあんまり親しみがないというか、面白いと思ってもらえるかどうかはちょっとわかんない領域ですね。
ちょっとスタートアップ一般について喋った時に想像するものとだいぶ違うような印象はありますよね。なので想像しにくいところもあるんだろうなとは思います。
そうですね。あとはまた後でも出てくるかもしれませんが、こういう重い領域はお金がいっぱい集まるけれど、最初どう踏み出せばいいのかっていうところが結構難しいとか、小額で検証できないとかいう難しさはありますよね。
そうですね。1回目の起業の方はかなりやっぱり難しいんだろうなっていうのは調べていても思ったところですね。だからやっぱり補助金とか助成金とか活用されてる会社さんが多かったようには思いますね。そうですね。デットの方がむちゃくちゃ大きいみたいなところもありましたけどね。
では次の、AIがまとめてくれたインサイトということで、成長の一歩先に次の不足があると。AIが成長するとAIのモデルだけではなくって、電力や冷却やコスト管理とか検証が不足してくるとか、宇宙経済が成長すると、宇宙の衛星とかだけではなくって、契約とか決済とか輸出管理、あるいは運用みたいなところが不足してきますと。
エネルギー転換が進むと、今度は発電設備だけではなくって系統とか施工、蓄電、金融みたいなところがボトルネックになっていって、フィジカルAIが広がってくると、次はモーターとか磁石とかアクチュエーターとか量産能力みたいなところが不足してきますと。こうした今顕在化してきているものの次に対してどう備えていくかというところが、今回私たちが取り上げてきた52社の傾向としてあるんじゃないかと言われてますね。
NBEベックスも宇宙の契約とか決済っていうのは、なるほどなと聞いていて思いました。そこに着目するんだというのがあったので、そういうことが特徴的なのかなと。
そうですね。宇宙のでかい契約のマーケットプレイスみたいなことを今シリーズAでやるみたいな。そうでしたね。いや、すごいな。
またグリッドケアとかね、最近富田さんが取り上げてた。グリッドケアもね、既存の余力を計算したらあるんじゃないかみたいなことで。なるほどな、確かになというか、AI時代だからこそできる解決策だと思いますし、今求められてるニーズなんだろうなっていうのは思いました。
振り返ると、ボトルネックにも種類があるのかなという風にも思いますよね。
そうですね。分かりやすいのは電力とかはね、どんどん電気を作って売ればいいんだみたいな供給する能力の話ではありますが、あとはそれこそグリッドケアだと、時間ごとに調整することで電力を提供するみたいな、需給のミスマッチを少し解消するみたいなところもあったかなと思いますが、あと電力だと規制のボトルネックとかもあったり、あとは関係者間の契約とか情報が足りないみたいな調整能力のボトルネックみたいなのもあったなと思いますね。
あとはボトルネックがやっぱりどうしても移動するというか、1回何かを取ると。ありますよね。
で次、電力とか太陽光発電だったら施工とか補修とか延長保証とか金融とか、どんどん次のところが詰まってくるから、これをバーティカルインテグレーションでやるっていうパターンもあれば、その次に準備しておくっていうパターンもあるなって思いました。
そうですね。割と取り扱ったような気がしますけれども、確かに全体を一気通貫で提供しますっていうのは、ボトルネックがどこに移動してもカバーできるっていう点では戦略としてありなのかなとは思いました。
では続いてのAIの分析ですが、私たちの傾向として、先ほども言った供給制約を解くというところにかなり寄ってるという分析ですね。
いや、需要の方もやりたかったなと思うんですけれどね。AIとか本当に、あれは割と需要も供給も両方でしたけど、モデル系に関してはああいうところを当てないと大きくはならないとは思うので、ああいうところも当てに行きたいなとは思いますが、今回は供給制約を解く、実行リスクのあるところ、供給リスクのあるところをいっぱい紹介したかなと思ってます。
鉄とか磁石とか電力、肥料、住宅、いろんなものを紹介してきて、ハーシャムとかは鉄でしたし、バルカンエレメンツは磁石、ウエストマグとかもモーター、エナジーは地熱とか、あとプラズマリープとかみたいなところで、需要よりも供給できるかどうかみたいなところが多かったなと思います。
そうですね。重要そうですよね。分かりやすいというか、普段の生活だと意識しないけど絶対需要あるよねみたいなところなので、コモディティというか、そういうところも取り扱っていたのかなとは思います。
逆に言うとコモディティだと利益が取りづらいっていうデメリットもありますけどね。そうですね。そこは結構、各社皆様工夫していたところかなとは思いますね。
やっぱりリスクもあるのでっていうので、プラズマリープさんだったかなとかは、既存のお客さんじゃないというか、例えば肥料会社じゃないところをお客さんにしてたりとか、ちょっとしか必要ないよとか、なるべく早く欲しいんだっていうところを相手にしてるような会社さんがちらほらいた印象があります。アディティブドライブさんとかそうだったかなと思います。
そうですね。あとはコモディティではないですけど、政策的なところも結構絡んでるところが多かったんですけど、政策変更のリスクとか、それで需要が変わってくるので、需要があると言っても本当に?っていうところはあったりはするって感じですかね。
そうですね。政策はその分リスクもあるというか、変わるリスクがあるから、今風が向いてる時に一気に踏む必要はありますよね。
この辺りは本当に難しい判断が色々と要求される関係だとはいえ、いわゆるアプリ系よりは需要は見えやすい。そうですね。そこにどう入っていくのかっていうところも、いろんな参考になる知見が多かったのかなと思います。
で、その知見の1個としてはこれかなと思ってます。これは顧客が実際に何を買ってるのかっていうところですけれども、顧客は結果とか成果が欲しいのであって、そこを提供していく会社が多かったかなと。
クリティカルグループなんかは、蓄電池が欲しいんではなくって、事業に必要な電力を使えるまでの時間を短くしたいとか、マントレイトの顧客は探索機が欲しいんじゃなくって掘削の失敗を減らしたい。オブザワルスペースは望遠鏡が欲しいんじゃなくて観測データが欲しいとか。あとポイント5なんかも、コストのダッシュボードが欲しいんじゃなくって、実際にクラウドの費用を減らして欲しいみたいなところがあって、製品機能とか製品そのものを提供していくのではなくって、成果を提供していくっていうところが割と大きいのかなと。
ただ一方で、成果そのものを売ると、責任とリスクもその分大きくなっていくので、そこをうまくやっていけるかどうかっていうところなのかなと思います。
確かに責任をどこまで取るかっていうのも戦略と密接に結びついてるんだろうなというのは思いましたね。ポイント5さんとかも、そうやって取るからどういう仕組みで支えてるのかなっていうのは思いました。
そうですね。あとはそれによって販売するところも変わってくるのかなと思ってて、同じ企業でも、例えば成果が欲しいのが技術部門ではなくって、もうちょっと事業部門に寄っていくとか、予算に関しても設備予算とかではなくって、機会損失とか保険費用から払ってもらうとか、リスク管理費用として払ってもらうみたいな、アプローチする顧客のターゲットも変わってきそうな感じはしました。
確かに。あとは、その測定までちゃんと自社でやりますよみたいなところで、その結果が何を意味してるか、どこまで測れたら結果って言えるかみたいなところもカバーしてる会社さんもあったなと思っていて、ちゃんと結果が出たところまで保証します、そのための測定もこっちで行いますみたいな会社さんもあったかなとは思いました。
そうですね。本当にその辺りまでやっていくとか、ただその分、責任がやっぱり大きくなるとか、リスクが大きくなるとか、自分たちがどこまで制御できるのかっていうのを割とちゃんと見定めてやっていく必要があるんだろうなと思いましたね。
そうですね。何でも全部やればいいっていう話にもならないから、どこまで切り分けるかというのが難しいポイントですね。
あとやっぱり成果という観点だと結構多かったのは、AI周りは特にそうでしたけれど、遅延とか時間みたいなところを成果として売ってるところが比較的多かった。比較的で、そんなに多くはないですけど。
系統接続までの時間のところは数社出てましたよね。そうですね。アメリカならではっぽい感じはしますが、時間を売るというか、時間というのが成果にもなりうる。早く納品するとかも含めると出てくるのかもしれないですよね。
そうですね。宇宙系とかもそんな話がちらほらあったような感じがします。
その中でよくあったのが、さっき言ったバーティカルインテグレーションみたいなところですと。DXの支援をしていくとか、DXのためのツールを売るんじゃなくって、自分たちが新しい事業者になっていきますよというのを比較的多く紹介したのかなと。私たちがそれが好きだったっていうところもあるかもしれませんけれども。
ソフトウェア会社が自ら工場をするとか、ロボット会社が建設会社になるとか、AI企業が保険リスクまで持つとか。さっきの例で言うと、オール3なんかは設計AIとかではなくって工場と施工まで統合してましたし、テラファーマは自動運転のテクノロジーを売るんじゃなくって、土木や解体を、ゼネコン的な感じで成果を請け負いますとか。ジェットソンホームはヒートポンプに加えて見積もりとか補助金とか許認可、施工、保守までまとめてやってる。これはベースパワーとか他のところとかもそうでしたし、講義なんかは最近私たち以外でも結構取り上げるところが多いですけれど。
保険業務、結構見ますね。カフェ開きましたとか、なんかそういう。ああ、可愛い。話題を作ろうとすごい取り組んでらっしゃる会社さんっぽいですもんね。
そうですね。すごい働く会社みたいなところもそうですよね。講義はそんな感じじゃないのになと思うんですが、まあまあ、可愛い感じだと思うんですけど。
認可された保険会社として自ら保険を売る、引き受けまでしますみたいなところとか、本当にツールを渡すだけじゃ顧客成果を制御できないから、もう自分たちで垂直統合して成果を保証していきますというようなところが多かったなと思います。
そうですね。別々にやることで逆に時間がかかったり、責任範囲が曖昧になったりとか、あとデータが集まらないというか、それをモデルの改善に活かせないみたいなのもあったりして、自分たちでやることによって自社の改善にもつながるであったり、メリットがあるみたいな話もあったかなとは思います。
ただ一方、垂直統合が全てできるかって、そんなことはないとは思うんですけどね。いや、大変ですよね。結構地域ごとの対応どうするのとか、人だってそうですし、設備だってそうだし、どこまでの規模でやるのがベストなのかっていうのはかなり領域によっても違うし、先ほどの話ですけど、顧客の成果の何を提供するかっていうところで分かってくるんだろうなとは思いました。
この辺り日本でも割とAIネイティブカンパニーみたいな感じで今出てきそうなところではあるので、どこまで垂直統合でいけるのか、それは業界ごとによってちょっと違うとは思いますけれど、その辺りも見ていきたいところですね。調達できるかっていうものでまたデットもありますしね、これをやるための。
いや、そうですよね。確かにかなり調達が大きかったですもんね。垂直統合の会社さんは皆さんデットを使ったりとかもありますしね。
とはいえフルスタックでやっていくと、すごい学習が進みやすいみたいなことはあるし、やっぱり昔ディープテックの記事でも書きましたが、部品の提供だとどうしても利益が向こう側、お客様側にいっちゃうので、例えば宇宙の部品を提供しますとかだと、本当に打ち上げに乗るのが2年後、3年後ですみたいな、そこまで学習もありませんみたいな感じになっちゃうことを考えると、フルスタックにすることによって最終成果の責任は持つけど学習が早くなりますみたいなことはありうるのかなと思いますね。
では続いてですが、AIが「ないのではなく見えていない」という分析をしてくれました。これはどういうことかと言うと、不足しているものがあると、新しい設備を作る前に、何か残ってるものとか何か捨てられてるものがあるんじゃないかというのを確認するといいんじゃないかということが、この分析では言われていますと。時間帯とか場所によって系統余力みたいな話がありました。他はどういうとこありましたっけ?
そうですね、初期の方ですけど、使用済み太陽光パネルからガラスとか銀とシリコンとかを取り出すようなソーラーサイクルさんとかがありましたね。
あとは、私が結構もったいない精神がすごいあるので割と取り上げてたような記憶があるんですけど、スティルブライトさんは、既存のやり方だと扱いにくいような原料を複数金属の収益源に変えるみたいなことをなさっていましたね。
グルーカーボンさんとか、既存の排水処理施設みたいな。リサイクル系、富田さん良かったですよね。いや、本当にもったいない精神がすごくあるので、そこで共感しちゃうんですよね。
まあリサイクル系でも、どうビジネスモデルで利益が出るのか結構難しい。いや、そうなんですよね。本当に取り上げた会社の皆さんはすごい、特にグルーカーボンさんとかはうまくやってるなっていうのはびっくりしましたね。
既存の資産に加えて、それがうまく回るのはもちろんですし、プラスして炭素除去の価値をプラスするとか、あと変質の署名もする、そのプラスの価値を提供してるっていうのは、うまいことやってるなっていうのは思いました。
あと取り上げたとこで、ドロップインみたいな話が何回か続いてましたね。そうですね。お客様への負担というか、スイッチのコストを減らすっていうようなところも、着目のポイントとしてあるのかなと思います。
昔の設備を使い回すとかって結構ありましたもんね。そうですね。ブラウンフィールド使いますとかもそうですね。
その辺り、日本でも空き家とか、古くなった設備とかもまだまだあるとは思うので、そういった今は使われてないとか、使われていても低い割合にとどまってるみたいなところを活用して、よりお客様にとっての高い価値につながるようなアイデアもあるかもしれないですかね。
そうですね。あとは、今捨てられてるものに価値をつけて売るよみたいなところに関しては、一時的な裁定取引の機会にはなるけれど、安く仕入れて高く売るとか、その加工技術が本当に守られてないとすぐに競争になって利益が消えちゃうと思うので、持続的に稼いでいく方をどこで取るのかみたいなのは大事かなと思いますね。
あとあれか、リサイクル系はどこから集めるのかみたいなところ。そうですね。物流とかもね、問題になるよねっていう話はしてましたよね。この辺りは日本でやっていく時にも参考になるのかなという風に思います。
で続いて、これもよく出てきた確かにパターンだなと思うのが、反復できる単位のプロジェクトを何個も重ねていってスケールさせていくというようなものでした。
特に重い産業に関しては、設備が大きいから重くなっちゃうってとこもあるんですが、それとは別に案件ごとに設計とか見積もりとか施工、教育、許認可みたいなところを1回1回やっていかなければいけないという難しさがあるから重くなっちゃいますというところに対して、様々なモジュールを用意して、それを増やしていくことによって大きくしていくってパターンがあったかなと思ってます。
地熱のFervoとかもね、50MW級のやつを何個かみたいな。モジュールでしたし、ロボコとか、ドイツのスタートアップでロボットを再構成可能なモジュールにして、それを組み合わせますよとか、エグなんかもコンテナ型の熱電池。コンテナです。あとね、色々と熱系でもモジュールが中心になっててみたいな。ありましたね。拡張性がみたいな。
そういう拡張性を保っていく。1個1個は本当に量産であって、それを複数付け加えていくことで拡張していくみたいなところ。あとはジェットソンホームとか、多分ベースパワーとか、あとドイツのあれ、なんでしたっけ?太陽光のいろんな施工までやっていくスタートアップとかは、多分部材とか工具とか施工手順とか教育みたいなところも標準化して、すぐに施工できるようにするみたいなところとかも、ある意味モジュール化というのかなと思います。
なので本当に設備を小さくするっていうわけではなくって、案件ごとに繰り返していた判断というものをいかに減らして、次の案件の見積もりとか工期とか品質などなどを予測可能にして、量産すればいいんですよというようなところ、学習曲線を描いていくというのが、非常に大事なパターンだったのかなと思ってます。
標準外の案件を受けすぎるとそれが崩れちゃうんですが、こういう標準を作って、内部的な標準が中心だと思いますが、標準を作ってどんどんと増やしていくというのは大事な方針と言いますか、1つの大策なのかなと思います。
そうですね。お客様にとっても選択肢が、自分に合った形で供給してもらえるっていうところもいいポイントなんだろうなっていうのは、モジュール系は見てて思いました。
一方でやっぱりモジュールというのを成立させるには、インターフェースが安定していたりとか、共通化をちゃんとしたりとか、個別案件に対してどこまで特殊な対応をするのかっていうのを決めていく必要があるんだろうなとは思いました。
そうですね。最初からモジュール化っていうのは、そういう意味だと厳しいところもあるかもしれないですね。とはいえモジュール化を意識して最初から受けていくことになるんじゃないですかね。
日本は割と個別の受注とか個別の対応が多い感じになっちゃうので、これをモジュール化していくっていうところの考えを切り替えていく必要があるのかもしれませんね。そうです。標準化。
あと標準化すると金融商品化も楽になるみたいなところもあるのかなとは思ってて、特にさっき言ったジェットソンホームとかに関しては、原価とか工期とか故障率が読めるようになると銀行が投資しやすくなったりとか、リースとか保険とかがつきやすくなったりとかっていうのがあるのかなと思いました。
確かに。そうするとなんですかね。先ほど設備じゃなくて判断のプロセスっていう風におっしゃってましたけど、そういった見積もりだったり、検査みたいなところから標準化して入っていくっていうのはあるかもしれないですね。
そうですね。では次です。AIの分析によると、グリーンなところ、クライメートテックは私たちは結構取り上げたと思いますが、環境に良いことと顧客が買うことが分かれてるんじゃないかというような分析になってますと。
ハーシャムメタルとかに関しては、グリーンな鉄だけではなくて、結局最終的には低コストかつ国内供給みたいなところを前に出して売っているとか、店舗は安い時間帯の電力を熱として貯めてガス価格への依存を下げますとか、デポリー、デプロイとよく間違っちゃう。デポリー、そうそう、めっちゃ似てるんです。再生材を品質と価格でバージン材に近づけるようにするみたいな。
結局、顧客が買うのはグリーンだから買うだけではなくって、グリーンプレミアムを払ってでも買うというよりは、最終的にコストが下がったりとか、供給とか操業のリスクが安定するであるとか、あるいは規制に対応できるとか、新しい売上とか収益源が生まれてくるみたいな、そうしたベネフィットみたいなところが割と重心になってるところが調達しやすいのかなという風に思います。
そうですね。聞きながら思ったんですけど、確かに制度に対応できるであるとか、既存の設備を追加投資なしで使えるようになるであるとか、コストが下がるとか、あるいはベネフィットが増えるみたいなところで、やっぱりグリーンだから買うっていうのではなく、お客様にとっての価値をどう見せられるかというのが大事なんだろうねという感じでしたね。
そうですね。最近紹介したウェイブメーカーのライズというところを、まさに収益源を多層化するというか、クレジット、カーボンクレジットで儲けるのももちろん見据えつつ、いろんなところでお金が入ってくるような仕組みとか、規制対応していくとか、その辺で収益をいくつかやっていくってのは1つなんだろうなと思います。
とはいえグリーンプレミアムも、ある意味その入り口として使えるところではあるので、それをうまく使って、最終的にはこの製品がスケールしたら安くなりますみたいな。量産していった時に安くなるから、今グリーンプレミアムをちょっと払ってもらいつつ、最後メリットありますよみたいなところとかはあるのかもしれないですね。
そうですね。そういう意味だと、お客さんに入っていきやすいのは、どの設備更新があると厳しいですかとか、調達の安定性、止まったらどれぐらい損しますかっていうような方が、もしかしたらグリーンだから買いたいですかっていうよりはいいかもしれないですね。
そうですね。環境価値は弱く見せる必要はないと思いますが、それだけで買われるみたいな前提にはしない方がいいのかなと思います。他のメリットを訴えていく。とはいえレジリエンス系の価値って測りづらかったりもするんで、なかなかこっちもこっちで難しいなと思いますけど、こういうのをトータルで見て考えていくんでしょうね。
そうですね。1つじゃなくて複数組み合わせて提案するっていう形にはなりそうですね。
そしてAIの分析の次です。技術の外側までがプロダクトだと。これはバーティカルインテグレーションにもちょっと近いかもしれませんが、良い技術が導入されない理由は技術が悪いからとは限らないということで、クルーバーですね、これがさっき言ってたデットが多いところだったと思いますが、確か、太陽光を欲しがっても融資の審査が遅ければ、あるいは機器を仕入れる資金がないということで、なかなかうまくいかないんであれば、そこを自分たちがやりますとか。
NBEベックスは、宇宙の技術があっても政府契約とか技術輸出管理とか決済とか運転資金がないんであれば取引が成立しないので、そこに対してうまく融資しますであるとか、ジェットソンホームなんかも補助金とか許認可に関して自分たちが巻き取って、全部導入体験をよくしますよとか。
本当にプロダクトは、画面とか装置とかそのものというよりは、お客が本当に何か変わったのかとか、何かベネフィットを得られるっていうところがメインなので、そこまでちゃんとやっていくのがプロダクトじゃないかというのが1つの分析結果として出てきました。
確かにですね。その技術単体じゃなくて、それはあくまで道具というかで、顧客にとっての価値をきちんと生むところまでこちらがプロダクトとして提供していくっていう話なのかなとは思います。
そうですね。なので本当にお客様の、AIDMAとかじゃないですけど、関心を持って認知を持ってみたいなところから、見積もりをどうするのか、審査どうするのか、契約、許認可、施工、運用、本当にいろんなバリューチェーンと言いますか、各段階がある中で、どこで離脱が大きいのかとか、どこをカバーすれば本当にこのボトルネックが解消されるのかというところを見ていくってのは1つだと思いますし、最近やっぱり金融をうまく使って、先払いじゃなく後払いでいいよっていう形にするとか、バンカビリティみたいなところに近づけてあげるとか、本当にこの辺りをどう設計していくのか、全体の構成っていうところが非常に大事なんだろうなと思いました。
そうですね。先ほどの話とも重なりますけど、標準化することでバンカビリティとか、銀行も融資しやすくなるであったりとか、そういった話もあるので、そこもセットで考えるポイントなんでしょうね。
そうですね。そこも含めて、じゃあMVPって何なのみたいな感じにもなりそうですね。MVP、そうですよね。お客様の、先ほどの話の価値というか、何が欲しいかってところをきちんと提供できるのかっていうところになってくるのかなとは思いますよね。
そうですね。ある意味、スタートアップが金融商品になってるみたいな話を時々、実際そういう面もあるんですが、それと同様に、その技術とかをいかに金融商品に近づけていくのか。そうするとお金がいっぱい入ってくる、そしてスケールするみたいなことになると思うので、その技術を事業化し、金融商品化していくみたいなイメージで、じゃあこれはどうやったらインベスタブルになるのかとか、バンカビリティが上がるのかみたいなところを考えていくのがあるのかもしれないなと思いました。
では続いてモートに関することです。モートは学習する実行系だと。これはなかなかすごい話ですが、競争優位を考えると特許とかアルゴリズムとかに注目しがちですが、今回紹介してきた企業群は、AIによると、現場を動かすほど学習する、そういう仕組みが整ってるんじゃないかという話が上がってます。
コボルドメタルズは試料っていうのを標準化して、自分たちがAIとか地質学者とかセンサー探査、あと鉱山開発を自分たちでやることによって学習データを得て、自分たちも賢くなっていくとか、ビとかは人の組織、細胞とロボットを使って均質的な実験データを自ら作っていくとか、ノミナルは試験データの検証ロジックっていうところを研究から運用まで再利用していくとか、ベースパワーは自分たちが設置した蓄電池を制御する、そして補修とか、テキサスの電力取引にうまく使っていくといったような、実行から計測、改善みたいなところを自分たちが大きく長く持つことによって、ループを高速に回していくことができるということなのかなと思います。
確かに、データが溜まるからモートになるとも違って、その改善を回せる、しかも早く回せることをモートにしているというところは特徴的だなと思いました。
そうですね。本当に学習の改善が回らないと、案件数が増えても毎回別の学習をしてるとか判断してるみたいなことになっちゃうんで、ずっと受託事業になっちゃうなって感じもしますもんね。
そう、そこも含めて標準化というか、何を学ぶかっていうのを仮説を持ってちゃんと回していくってことなんでしょう。
ある意味で、その結果として自分たちの成功確率が上がったかとか、見積もり誤差が減ったかとか、工期が短くなったかとか、あとは粗利が改善したかっていうところを見ていかないといけないんでしょうね。
あとデータをきちっとレコードしていくっていうのは必要だろうなと思いました。紙に書くとかメールとか自分が覚えるとかで職人として強くなっていくとかじゃなくて、きちっとデータとして残して、結果がどうなったかっていうところを誰でも同じように見えるようにする仕組み自体もモートに繋がるんだろうなと思います。
そうですね。レコードって言うと、システムオブレコードではなくてシステムオブアクションみたいなことは最近言われますけれど、記録を超えて実際の制御とか判断とかを担う企業の方が、そのアクションの結果、さらに新しいレコードと言いますか、データを得やすいので、そういうところもやっていく必要があるのかなと思ってますし、逆にそういう結果のラベルがないようなデータは弱いというか、センサーデータが大量になったとしても、それがどういう意味を持つのかみたいなラベルがないと、結局学習に使いづらいとかいうのはあるんだろうなと思います。
あとあれですかね、データと言ってもお客様から本当にデータをいただけるのかとか、秘密情報とか規制データとか、その辺りは契約とか信頼とかいうところが必要になってくるのかもしれないですね。
そうですね。うまく切り分けて、いい設計をしないといけないでしょう。
なので判断に関わるけれども、お客様の機密情報に触れない範囲で取れて、その実際の判断とか結果が本当に良くなるかどうかを見られるところまでをきちっと取っていくっていうのが大事ですね。
そうですね。では、続いてですが、大きな物語、小さく鋭いくさびということで、テラファーマなんかは火星の建設みたいなことを語りながら、地上では土木の遠隔管理とか自律施工とかをやって短期的なものを出して、それでも割と大きいなとは思いますけど、垂直統合型なんで。ユリシーズは海草の再生とか調査から、海洋用ロボットとか、海のGoogle Mapsみたいな、海のステックスXかっていうところを言ってたりとか、スタークラウドなんかは特定用途の宇宙計算みたいなところに最初入りつつも宇宙データセンターみたいなところを構想していたり、ルナエナジーも家庭用蓄電池とVPPの運用、分散型エネルギーOSみたいな、結構みんな大きな物語を作ってやってるなという感じはしました。
本当にエクイティは、ちょっと前のブログにも書きましたけど、物語というかナラティブをお金に変える装置だと思うので、そういうことができる唯一の装置だと思うので、そうした物語をうまく作って、金融商品化してそこにお金をつけていく、あるいはそこに人も集まってくみたいなことをやってるんだろうなと思いますが、足元でちゃんと売上とかデータとか巨人化級もっていうところをちゃんとやってくるっていう、ここが非常に面白いなと思いますね。
そうですね。そこをどっちもできるってやっぱりなかなかできないことなんで、なんていうか企業家的だなっていうのはすごく思いますし、テラファーマとかもそうですけど、違うじゃないですか。最初の市場と長期の、建設するって結構違うけど、確かに地球でできたら火星でもできるかもねみたいな、地球でできた経験とか能力ってのが長期でも使えるっていうふうなストーリーをうまく組み上げているなと思いました。
そうですね。今回紹介したところは特にそうなのかもしれませんけれど、市場の隣接性というよりは自分たちの能力の隣接性みたいなところを結構意識して登っていく、そういうストーリーを少なくとも組み立ててるのかなと思っていて、短期的に得る能力が長期のビジョンとちゃんと繋がってるみたいなところとか、足元の市場は儲かってなくても、あるいは儲かってても、将来必要なデータなのか、ビジョンに繋がってるのかみたいなところをちゃんと考えて設計してるんじゃないかなという印象ありますね。
最初に入ってるのが、何かしら特に潰すべきリスクというか、重要な不確実性を取れるかとか学べるかみたいなのを選んでるなというのは思っていて、技術じゃなくて施工するのが難しいんじゃないかだったら施工を含むような案件を取るとか、規制がリスクだったら、じゃあ最初から規制厳しい方に入っていこうっていうようなところで、最初のうちの選び方っていうところもですね。そこのステップをきちっと計画してやっていくっていうのもあるんだろうなと思いました。
そうですね。どこまで最初から計画してたのかはちょっと分からないところもあると思いますが、そのウェッジ、くさびというものが、最初ちゃんといいくさびを打てれば将来の選択肢を増やすし、逆に最初儲かったとしても、それが次にならないんであれば悪いくさびになっちゃう。むしろサンクコストになっちゃうということもあるかもしれないなと思います。
で、そうしたくさびをどう打っていくのかっていうのを、多分各段階で何を証明していって、それぞれの時にどういうものを自分たちが培っていって、次の市場にどうやってその能力を生かすのかみたいな、そういうストーリーがあるんだろうなと思いますし、一方で足元でちゃんといいくさびとして次に繋がり、かつ、難しい仮説を有料で検証するというか、お客様のお金をもらいながらちゃんと検証していけるような、そんなくさびを打ってるんだろうなと思います。
では最後の横断分析になります。これは日本への翻訳ということで、海外の企業の、こうした52社をこれまで分析してきて、13個ぐらいですね、いくつか特徴がありますと、私たちが選んだところに対してはというふうな話をしてきましたが、これはですね、日本へじゃあどうやっていくのかというところの分析をAIにしてもらったものです。
海外の企業の製品をそのまま日本に持ち込むんじゃなくって、日本の制約とか既存の能力を組み合わせるといいんじゃないか。日本版ではなく、日本の制約から始めるといいんじゃないかということが、AIの分析の結果として出てきました。
ロボコの、B2B向けのロボットのレゴみたいなものに関しては、中小の工場の人手不足に対して後付け可能なロボット、そして簡単な制御、月額利用で入りやすい導入支援というものをやっていく。こうしたものを日本版として日本の制約に合わせてやっていくといいんじゃないかとか、クルーバーみたいなところは分散した施工業者へ共通OSとか金融とか調達を提供していく。ソーラーサイクルとかサイクリック・マテリアルズなんかは、使用済みの製品を都市鉱山として回収して、品質を証明して長期の供給に変えていくと。
日本には本当にいろんな制約、人手不足とか中小事業者の分散であったりとか、老朽施設あるいは廃棄物、複雑な商流、いろんな制約があるので、そこをちゃんと見据えた上で、一方で強みである部品とか素材とか設備、保守とか現場改善みたいなところをうまく使って、日本の強みを世界のバリューチェーンに繋いでいく、世界で不足してるものに繋げていくといいんじゃないかということがAIのレコメンドでありました。
確かにそうでしたね。
はい。あとは制度もきちんと見なければいけないポイントだなと個人的には思っています。日本への翻訳という時には、EUとかアメリカを使うことが多かったんですけど、そこの制度と日本の制度もまたずれがあるから、でも日本でもEUやアメリカに近いような状況に今後なるのであれば変わるだろうとか、あるいは自ら作っていくところを設計して、そのアイデアを翻訳することは可能なのかなと思いました。
そうですね、是非日本でも参考にしていただければなと思います。
では最後のスライドです。52社を横断してきて見えてきたというところは、私たちが単にエネルギーとか製造とかディープテックの企業が多かったというわけではないのかなと思ってますと。どうなのかわかんないですけど。
多かったんじゃないですかね。
まあまあ多かったっちゃ多かったんですが、その背景にあるのは、私たちはどこを見てるのかというのがあるんじゃないかとAIがまとめてくれました。AIとか宇宙とかエネルギー転換、フィジカルAIみたいな、そうした成長市場の名前ではなくって、そうしたものが伸びた時にじゃあ次にどういう制約が出てくるのか、電力なのか、熱なのか、材料なのか、契約なのか、検証なのかみたいな、そこの詰まりを見に行くといいんじゃないかというのが、1つ大きなまとめとして出てきてますと。
2つ目が何を売ってるのか。私たちが取り上げてきたところはどちらかと言うと顧客成果というものをちゃんと売っているところが、全てそうなんですが、割と長い目で消費者に近い形の成果っていうのを売ってきてるところが多いと。設備とかソフトウェア単体ではなくって、稼働開始までの時間とか失敗確率とか、停止回避とか、実際の修正みたいなところの顧客の成果にどう繋げていくのか、翻訳していくのか、あるいは何を売っていくのかっていうところを考えてるところが多いのかなと。
そして3つ目がどう実装するのかというところで、技術だけではなくって金融とか規制とか契約、施工、保守、現場データの学習みたいなところまで設計して実装していくことが、実は最終的に実装が早くなっていくんじゃないかというのが、これまで見てきたものでしたと。なので成長市場を探すのではなくて、成長によって次に不足するものを探していくのがいいんではないかというのがポイントとして上がっています。
ただもちろん次の不足っていうのは、必ずしもそれが成功するわけではなくって、その不足が長く続くのかとか、解消することで誰がお金を払うのかとか、スタートアップが果たして本当にできるのかとか、既存事業者がすぐに参入できない理由があるのかとか、そうしたところをちゃんと考えていかなければいけないのかなということが、まとめとしてありますよと。
問うといいかもしれない問いとして、1つ目が今急成長してるものは何か、2つ目がそれが10倍になった時最初に不足するものは何か、3つ目が顧客は製品ではなく最終的に何を買ってるのか、4つ目がソフトだけでは解決できない理由は何か、5つ目が日本に豊富にあるが十分に活用されてない資産や能力は何か。こうした問いに答えてみるともしかしたらいいのかもしれないなというふうにまとめてくれました。どうでしょうか。
いや、問いのまとめですね。一方で、なんていうか、知識とかもちゃんと調べるとかも重要だなと思っていて、AIに今急成長してる市場は何ですかって聞いても、まあそれはAIって言うと思うんですけど、だけどそれだけだと、この質問を考えるだけと同じ結果に多分皆さんなってしまうので、自分しか知らない情報であるとか、これまでの経験であったり、業務経験も含めて何かしらそういった観点も入れると、よりいい問いになるというか、いい答えが出るのかなとは思いました。
そうですね。やっぱりその問いに答えるためには鮮度の高い情報が必要。2年ぐらい前に変圧器の情報を手に入れてる人たちが動き始めてみたいな。今でこそ変圧器が結構、
うん。
ね、入ってくるのが長いみたいな問題になってますけれど。そういうのにいち早く気づけるかどうかってのは非常に大事なんでしょうね。
そうですね。それをどうやって得るかっていうことにもなりますよね。
そうですね。まあスタートアップに適合してるかどうかっていうところ。
そうですね。はい。
はい。で、小さいところから始められるみたいなところとかも結構大事でしょうし。そうですね。本当に支払ってくれるかどうかっていうところもあると思いますし、あとは学習できるかどうかですよね。実行していけば行くほど会社が強くなるかどうかとか、あとは技術の実証だけでとどまらず、顧客の行動とかちゃんと成果を変えていくことができるのかというところとか、この辺りを見ながらやっていきたいですね。
そうですね。いや、だからこれだけだと不足してて、やっぱりちゃんと足元というか現場っていうのを見ないといけないんだなっていうのは改めて思いました。
そうですね。それがないと最初のいいくさびが打てないなとは思うので。では一旦ですね、今日はここで分析パートを終わりたいと思います。今日はですね、この50回を超えた記念ということで、中途半端で52回で、また。
これも54回やってる。44回はやってるかな。多分今55じゃないですかね。
そうですね。それぐらいだと思うんですけど。
ちょっと中途半端で恐縮でしたが、50社ぐらい過去のやつをちょっとまとめて、AIに分析してもらってちょこちょこコメントしていくということをしてみました。FoundX Review Startup IdeaCastでは、今後も皆さんのアイデアのためにこうしたスタートアップを紹介していきたいと思います。ご興味ある方は是非チャンネル登録をお願いします。またFoundXでも各種募集していますので、周りに起業を考えてる方がいらっしゃれば是非FoundXをご紹介ください。ではまた次回よろしくお願いします。ありがとうございました。
ありがとうございました。
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