元Tesla Energy責任者のLunar Energyは、蓄電池とVPPソフトで家庭を「発電所」にできるか

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概要

FoundXの「Startup IdeaCast」は、海外スタートアップのアイデアをAIで整理・分析して紹介する番組である。今回取り上げたのは、元Tesla Energy責任者のKunal Girotra氏が創業したLunar Energyだ。住宅用蓄電池や分電機能などのハードウェアと、AIによる充放電の最適化、仮想発電所(VPP)を運用するソフトウェアを一体で提供し、各家庭を分散型の発電所に変えようとしている。

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番組では、紹介役を務めるFoundXのメンバーがLunar Energyの事業を順に説明し、もう一人が質問を挟む形で進んだ。紹介役がこの会社を選んだのは、電力の課題にソフトウェアだけでなくハードウェアまで含めて全部取り組むという、非常にハードルの高い挑戦をしているように見えたからだという。なお番組は冒頭で、AIを使って情報を整理しているため一部の情報が古かったり誤っていたりする可能性があると断っている。

本編の前に:ChatGPT・Claude・Geminiの企業利用

本題に入る前の雑談で、ChatGPT、Claude、Geminiの利用割合を調べた話があった。ニュース記事ベースで調査の信頼性は留保するとしたうえで、紹介されたのは次の数字である。シンガポールのフィンテックSaaS企業Aspireの調査では、1年前はOpenAIがAnthropicの4倍以上だったが、現在は1.5倍まで差が縮んでおり、Claudeがかなり伸びているという。

日本については、東京新聞に掲載された別の調査を引いている。全社標準のツールではChatGPTが45%、Geminiが30%弱だった。会社標準以外のツールを個人で併用している人に聞くと、ChatGPTが約50%、Claudeが約20%、Geminiが約40%だった。日本ではまだChatGPTが多く、Claudeはそこまで広がっていない。Geminiは手軽に併用するツールとして扱われているのかもしれない、というのが話者の見立てだ。

なぜ今、住宅用蓄電池なのか

Lunar Energyのビジョンは、住宅を電化し、各家庭を小さな発電所に変えることだ。紹介役は、アメリカでこの事業がいま成り立つ背景として三つの事情を挙げた。

一つ目は電気代が年々上がっていること。二つ目は規制の変化である。以前は太陽光発電の余剰電力を高く買い取ってもらえたが、現在は高値では売れない。そのため、余った電気を売るより蓄えて、電気代の高い時間帯に使うほうが相対的に価値を持つようになった。三つ目は、気候変動に伴う山火事対策の計画停電で、これに備える目的でも蓄電池の需要が増えているという。

聞き手は、ネットメータリングからネットビリングタリフ(NBT)への移行が消費者の行動をどう変えるのかを尋ねた。紹介役によれば、移行前は昼間に発電した電気をそのまま売っていた。移行後は、昼間の太陽光発電を系統に流しても安い価格にしかならず、蓄電池を併設しないと経済的なメリットが出にくい。その結果、太陽光単体ではなく太陽光と蓄電池をセットで導入する流れに変わったという。補足として、移行後に住宅用太陽光の蓄電池併設率が10%から60%に急上昇したという話も紹介された。

停電の深刻さについても質問があった。紹介役によると、特にカリフォルニア州では、山火事を防ぐため電力会社が事前に決めて意図的に送電を止める計画停電が制度化されており、数日間の停電が起こりうる。これが毎年起こると考えると影響は大きいという。聞き手は、日本のようにインフラが整った国では考えにくい事態だと応じ、紹介役も、日本は停電率が非常に低いがカリフォルニアでは事情が違うと述べた。

「フランケンシュタイン型」システムの二重のペイン

Lunar Energyは、既存の住宅エネルギー市場を「フランケンシュタイン」のような継ぎはぎのシステムと呼んでいる。太陽光パネル、蓄電池、EV充電器、分電盤がそれぞれ別のメーカーで、アプリもメーカーごとに分かれている。住宅の所有者は太陽光は太陽光のアプリ、蓄電池は蓄電池のアプリ、EV充電はまた別のアプリと、ばらばらに管理しなければならない。見づらくスマートではないというのが、利用者側のペインである。

このフランケンシュタイン状態は施工業者にもペインを生んでいる。別々のメーカーの機器をつなぎ合わせるための複雑な配線、分電盤の改修工事、許認可の手間が利益を圧迫しているという。紹介役は、エンドユーザーだけでなく、実際に商品を勧める施工業者のペインにも焦点を当てている点を面白いと評価した。

分電盤改修の負担について聞かれると、紹介役は日米の違いを挙げた。アメリカでは住宅設備が古いことが多く、蓄電池を追加する際に分電盤ごと交換しなければならないケースが多い。これだけで数千単位のコストがかかり、工期も長くなり、追加の許認可も必要になる。ここが大きなボトルネックになっているそうだ。

聞き手は、機器の統合なら他社もやっているのではないかと問うた。紹介役によれば、Teslaも自社製品での統合を進めている。一方Lunar Energyは後発であることを逆に強みとし、最初から太陽光、蓄電池、分電機能を一体化したアーキテクチャを採用しているという。またTeslaは自社製品で統合を閉じているため、他のさまざまなメーカーの機器を組み合わせる構成は作りにくい。そこで住み分けて勝負できると考えているようだ、と紹介役は説明した。

解決策:統合ハード、一つのアプリ、年約800ドルの経済価値

Lunar Energyの解決策は、ハードウェアを統合して施工を簡略化し、エンドユーザーにはアプリ一つで完結する体験を提供することだ。紹介役が「言われたら確かに買ってしまうかもしれない」と感じたのは、経済価値を明確に示している点だった。

同社は、Lunar AIによる最適化で年平均338ドルを節約できるとしている。AIが天候、料金、消費パターンを学習し、最適な充放電を全自動で実行するためだという。さらにVPPに参加すると年平均464ドルの報酬が得られるとうたっている。合計で年間約800ドルの価値が生まれる計算で、「何もしなくてもAIが稼いでくれる家電」という位置付けになっている。

ただし464ドルという数字はどこでも得られるわけではない。紹介役によれば、現時点ではVPPプログラムが充実した特定の地域や、特定の電力会社との契約における平均であり、地域によって条件はかなり異なるようだ。

聞き手はAIによる最適化は真似できそうだと指摘した。紹介役は、仕組みやロジック自体はある程度模倣可能だと言われていると認めた。そのうえで同社が強みとして挙げるのは、家のメインメーターのデータと、インバーターや蓄電池の制御権を握っていることだ。スマート家電しか制御できない他社より多くの情報を使えるため精度が高い、と同社はうたっているという。

ソフトウェアの基盤は、Lunar Energyが買収したイギリスのMoixaが開発していたGridshareである。Moixaは伊藤忠の蓄電池を通じて日本ですでに数万規模の運用実績を積んでおり、最適化についての学習も進んでいる。その強みがそのまま生きている、と紹介役は説明した。

市場規模と需要を押し上げる三つのドライバー

TAMとしてはアメリカの全7,500万世帯が想定されている。初期のターゲットは、電気代の変動が激しく停電リスクも高いカリフォルニア州やテキサス州だ。

市場拡大のドライバーとしては三点が挙げられた。一点目は規制の変化で、自家消費や蓄電へのインセンティブが高まっていること。二点目はグリッドの不安定化で、異常気象や山火事によって停電リスクが常態化していること。三点目はVPPの政策的推進で、インフレ抑制法などを通じて系統負荷を減らすための投資が拡大していることだ。

このトレンドが中長期的に続くのかという質問に対し、紹介役は続くと言われていると答えた。AIデータセンターの増加で電力不足は全米で続き、むしろ深刻化するとみられている。そのため各家庭のバッテリーを束ねてピーク需要を抑えるVPPの必要性は今後さらに高まると考えられているという。

聞き手はBase Powerもテキサス州を狙っていることに触れ、テキサスは特殊なのかと尋ねた。紹介役によれば、テキサス州は電力市場が完全に自由化されており、猛暑の日や寒波のときには電力価格が極端に高くなる。非常に極端なダイナミックプライシングがあるため、AIで充放電を最適化したときの効果が大きくなるようだ。

ビジネスモデル:ハード販売とSaaS・VPP収益の組み合わせ

Lunar Energyは、ハードウェア販売とSaaS・VPP収益を組み合わせたハイブリッドモデルを取っている。ハードウェアは施工業者を通じてLunarのシステムとして販売し、初期の大きな売上をつくる。ただし長期的にはハードウェアがコモディティ化してマージンが圧縮されやすいというリスクがある。

そこで、売り切りにせず、販売したハードウェアを自社OSであるGridshareに接続させる。VPPアグリゲーターとしての運用手数料やソフトウェアの利用料で粗利を継続的に積み上げる。紹介役はこれをSaaS企業のように収益が積み上がるユニットエコノミクスだと説明した。

ハードウェア単体で儲けるつもりはないのかという質問には、ハードウェア単体で利益を出さないわけではないようだと答えた。ただ創業者自身が、最終的な価値はハードウェアではなくソフトウェアによる制御とオーケストレーションにあると話している。ハードウェアは良いデータと制御権を得るための入り口という側面が強い、というのが紹介役の説明だ。

製品戦略:Apple型のUXとAndroid型のオープンOS

紹介役が特に面白いとしたのが製品戦略だ。自社ブランドの蓄電池を売るときは、Appleのようにハードからソフトまで完全に統合された、ノイズのない最高のUXを提供する。一方、VPPソフトウェアのGridshareはAndroid的で、施工業者のSunrunなどが扱う他社製の蓄電池やEV充電器も裏側で束ね、VPPとして制御できるオープンなOSとして機能している。自社ハードでUXの水準を上げつつ、プラットフォームとしては他社デバイスも取り込み、家庭のエネルギーを面で押さえていく作戦だという。

他社製デバイスに簡単にアクセスできるのかという問いには、API連携やオープンプロトコルを通じて接続していると紹介役は答えた。Moixaは過去8年間、欧州や日本でさまざまなメーカーと接続してきた実績があり、それが生きているようだ。

10年後、20年後の理想像として同社が描くのは、全米の家庭がネットワーク化された仮想発電所となり、大規模な化石燃料のピーク対応発電所が不要になって、グリッドの調整力を家庭が担う姿である。

ロードマップとSunrun・Octopus Energyとの連携

ロードマップは、カリフォルニアから始めて最終的にはグローバル展開を目指すものだ。フェーズ1では、全米で最も規制が厳しく市場も熱いカリフォルニアで、プロダクトマーケットフィットの証明に注力した。そのために最新の火災安全規格をいち早くクリアしたという。

現在のフェーズ2は拡販の段階で、自社で営業担当者を雇うのではなく、全米最大の施工会社Sunrunや電力小売のOctopus Energyと組んでチャネルを広げている。将来的には、ソフトウェア基盤であるGridshareのグローバル展開を狙っている。日本ではすでにエコキュートなど、蓄電池以外の電力負荷の制御にまで領域を広げているそうだ。

Octopus Energyと組むメリットは営業だけなのかという質問に、紹介役は、Octopusは高度なダイナミックプライシングの仕組みを持つテック色の強い電力会社だと説明した。これをLunarのAIと連携させることで、初期費用ゼロ・月額固定といった、業界にとって画期的な電力とハードウェアのバンドル商品を共同開発することを狙っているという。

競争優位とポジショニング

同社が挙げる強みは五つある。一つ目は5kW単位のモジュール設計で容量を柔軟に変えられること。二つ目はAIが毎日最適化を行うアルゴリズム。三つ目は分電盤の改修を回避でき、施工が簡略化されること。四つ目はGridshareがこれまで蓄積してきたデータ資産。五つ目はアメリカ国内での組み立てによる税制優遇である。

ポジショニングマップでは、横軸にソフトウェア・VPPの開放性、縦軸にUXの統合度を取り、Lunar Energyは開放性も統合度も高い位置にあるとしている。TeslaはUXの統合度は高いが自社製品に閉じている。他のエナジーハブ系はオープンだがソフトに特化し、自社ハードを持たない。Lunarはそのいいとこ取りを狙うポジションだという。

モジュール設計のメリットについて問われると、紹介役は、家の広さ、消費電力、居住人数、停電時にどれだけの家電をバックアップしたいかが家庭ごとに大きく異なる点を挙げた。たとえば30kWの大きな単一バッテリーだけを用意するのではなく、小さな単位でモジュール化すれば顧客ごとに容量を調整できる。そうした設計が好まれ、強みになっているという。

GTM戦略:直販せずパートナー経由で広げる

参入戦略の特徴は、直販をせず、施工会社や電力小売をパートナーとして市場に入る点にある。紹介役によれば、ハードウェア系スタートアップは営業担当者を大量に雇い、自社でトラックを走らせて施工までやろうとして資金を消耗することがよくある。Lunarはそれを避け、全米最大手の太陽光施工会社Sunrunを販売・設置のチャネルとし、自社はハードとソフトの提供に徹している。電力契約の獲得もOctopus Energyに任せている。

ターゲットは比較的わかりやすい。NBTへの移行で太陽光パネル単体では経済性が悪化したユーザーに対し、節約でき、電力も売れるというメリットを武器に、パートナー経由でアプローチしている。

聞き手は、パートナーが本当に担いでくれるのかを疑問視した。Tesla製品なども扱うSunrunが、なぜLunarを推すのか。紹介役は、SunrunがLunar Energyに出資していることが大きく、それが一番の理由だろうと述べた。ただ、施工が早く簡単であることや、VPPソフトとしてのGridshareの優秀さといった実利もあって支持されているのではないかという。こうしたパートナー戦略の背景として紹介役は、CEOがTesla Energy時代に直販・直施工の大変さを味わったため、エコシステムのパートナーを活用する方向に舵を切ったのではないか、という推測も示した。

創業経緯:元Tesla Energy責任者と2年間のステルス開発

CEOのKunal Girotra氏は、2015年から2020年までTesla Energyのトップとして市場を牽引していたという。その中で、ハードとソフトが分断された住宅エネルギー市場の構造的な課題に着目し、それを一から再構築するために独立した。

2020年にステルスで起業した時点で、ハードとソフトの両方を作るという難度の高い計画だったにもかかわらず、Sunrunなどから3億ドルのシード資金を集めていた。そこからTeslaなどのエンジニアを引き抜いて2年間潜り、2022年に完成した製品とともに表に出てきた。

聞き手は、製品がない段階でSunrunのような大企業が出資したことに驚いた。紹介役は、施工が難しくソフトの統合も不十分な蓄電池システムにSunrun自身がペインを抱えており、自社ビジネスの効率化のためにも欲しかったのだろうと推測した。

2年間ステルスを続けた意図については、紹介役が動画で確認した内容を紹介した。早すぎる発表は期待値のコントロールを難しくする。その段階で出せるものでは期待に届かない。だからプロダクトが顧客の手元に届くレベルに達し、目処が立ってから出そうとした、と説明されていたという。

Moixa買収で「時間を買う」

紹介役がLunar Energyの一番大きな転機としたのがMoixaの買収だ。同社はソフトウェアをゼロから開発することを捨て、M&Aで開発期間を買った。複雑な電力データ、VPPのアルゴリズム、多数のデバイスを制御するバックエンドを自前で作れば数年はかかる。その間にバグのあるプロダクトを出せば、顧客の信頼を失うリスクもある。そこで、すでに欧州や日本で実証を重ね、13万規模の運用実績を持っていたMoixaを買収した。ハードウェアのアーキテクチャ設計はコアコンピタンスとして自社に残して磨き、時間のかかるアルゴリズムの学習データと知見は買収で取り込むことでスピードを上げた、という整理だ。

初期から買収するという手段は他でも使えるのか。聞き手の問いに、紹介役は「使えるかどうか」と「実行できるかどうか」は別だと答えた。使えるかという点では、データの蓄積がないとAIの精度が上がらない領域、たとえば自動運転や今回のエネルギー制御では、アルゴリズム以上に学習済みデータと運用実績が有効になるので、使えると思うという。

実行できるかについては、Moixa側の事情を推測として挙げた。Moixaはソフトウェアは優れていたが、ハードウェアを自社展開する資金力がなく、北米市場へのアクセスも難しかったようだ。Lunarの大きな資本とビジョンに合流したほうがソフトウェアプラットフォームの覇権を握れると判断したのではないか、と紹介役は見ている。買われる側にも明確なメリットがあれば買収は成立しうる、というのが紹介役の整理だった。

資金調達と保有リソース

資金調達の規模はかなり大きい。シードの3億ドルに加え、シリーズCで1億3,000万ドル、ちょうど発表されたシリーズDで1億200万ドルを調達し、累計5.3億ドル、日本円で約800億円規模になるという。資金以外にも、13万台のデバイス、管理下にあるストレージ容量1.2GWh、インバーター容量650MWを持ち、かなりの規模の発電所に匹敵するリソースをすでに持っている、と紹介役は述べた。

これほどの資金の使い道を問われ、紹介役は、ハードウェアの量産体制の構築、R&Dラボの維持、MoixaなどのM&A資金、ソフトウェア開発チームの人件費に使われていると説明した。

日本で起業するなら:エコキュート連携と制度の行方

最後に、このアイデアで日本で起業する場合についてAIに考えさせた内容が紹介された。アメリカ型の大型ハードウェアをそのまま持ち込むのは難しいとされた。狭小住宅、複雑な配電盤、異なる系統規制、すでにエコキュートなどが普及している点など、条件が違うからだ。

AIが勧めた案Aは、エコキュート連携型である。ダイキンのエコキュートなど、日本の家庭にすでに普及しているお湯を沸かす機器を「バッテリー」としてVPPに組み込み、自社ハードウェアを持たずソフトウェアで攻めるというものだ。ただ紹介役は、Lunar Energy自身がGridshareを通じてすでにダイキンと組み、太陽光の余剰吸収をAIで制御するアプリを展開しているため、今から参入してどう勝つかはかなりの課題だと指摘した。そのうえで、国内にはさまざまなメーカーがあるので、それらのAPIを束ねる裏側のOSを取るのはありではないか、というのがAIの意見だったという。

聞き手は、日本でVPPがビジネスとして本格的に成立するかは制度次第ではないかと尋ねた。紹介役によれば、容量市場や需給調整市場といった制度設計は進んでいる。2026年以降、低圧の家庭用リソースのアグリゲーションに関するルールが整備されるにつれてVPPのマネタイズが可能になっていくだろう、という過渡期にあるようだ。

番組の結論:統合UX、時間を買うM&A、政策とパートナーの取り込み

まとめとして紹介役は四つのポイントを挙げた。第一に、ハードとソフトの融合による「経済的なUX」。顧客にエコ意識や専門知識を求めず、AIが裏側で自動的に稼いでくれる体験を作った点だ。第二に、VPPのアルゴリズムや実績をゼロから作らず、M&Aで時間を資本で買った決断。第三に、インフレ抑制法の補助金、NBTへの規制変化、施工業者のペインといったマクロの変化を自社のビジネスモデルに組み込んだこと。第四に、エンドユーザーだけでなく商品を売ってくれるパートナーのペインも取り除くことで、販売を促進できた点である。

聞き手は感想として、政策や規制が変わって需要が動いたタイミングで一気に資金を集め、これだけ大きな勝負ができるのはアメリカらしいと述べた。紹介役もそれに同意しつつ、規制の変化を事業に取り入れることは日本でもできると応じた。特にエネルギー分野はその側面が強いので、規制の変化を見ながらビジネスを考える必要がある、というのが番組の締めくくりだった。