睡眠時無呼吸からオレキシン創薬まで 柳沢正史教授が語る「自覚できない悪い睡眠」と睡眠研究の未解決問題

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概要

睡眠研究者の柳沢正史教授を迎えた対談の後編では、いびきの延長にある睡眠時無呼吸症候群、流行のリカバリーウェアの効果、寝室の温度管理、年齢による朝型・夜型の変化と中高生の朝練、そして睡眠研究に残る根本的な謎とオレキシン関連の新薬が取り上げられた。柳沢教授は一貫して、本人が気づかないまま睡眠の質が損なわれている状態を問題にし、民間療法的な期待よりもエビデンスと生物学的な事実を重視する立場から話している。

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いびきと無呼吸は何が起きているのか

聞き手が最近よく耳にするCPAP(シーパップ)について尋ねると、柳沢教授はまず睡眠時無呼吸の仕組みから説明した。いびきが起きやすいのは、仰向けに寝たときに顎の骨格が小さい人、横から見て下顎が後ろに引っ込んでいる顔つきの人だという。歯並びが悪いのも顎が小さく歯が収まりきらないためで、そうした人では舌の居場所がなく、仰向けになると舌が喉の奥に落ちる。舌と咽頭部の間を息が擦れる音がいびきである。

いびきの段階ではまだ呼吸はできている。ところが特に息を吸うときに気道内が陰圧になり、気道が完全に詰まってしまうと、呼吸しようと努力しても空気が入ってこない。柳沢教授によれば、患者によってはこれが30秒、1分、1分半、2分と続く。血中酸素濃度が下がり続け、ある段階で脳が「覚醒反応」を起こす。教授はこれを「このままだと死んでしまう」という非常事態宣言にたとえた。本人はまったく自覚しないまま覚醒反応で深呼吸をし、また眠り、また止まる。なお柳沢教授自身も軽症の無呼吸があると明かしている。

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1時間に50回止まる睡眠と、CPAPで戻った睡眠

教授は実際の測定データを示した。パルスオキシメーター(指につけて血中酸素飽和度を測る機器)の記録には下向きの線が無数に並び、その1本1本が30秒ほど息が止まって戻る「無呼吸イベント」だという。この人は1時間に50.8回呼吸が止まっており、普通の呼吸をしている時間より、止まっているか深呼吸しているかの時間のほうが多い状態だった。酸素飽和度は70%以下、65%程度まで落ちていた。コロナ禍では90%を切れば入院して酸素療法を、とされていたことと比べ、教授は「命がけで眠っている」と言っていい状態だと表現した。

同じ夜の睡眠段階の図も「ガタガタ」だった。一瞬の覚醒と、まどろみに当たるN1、中間的なノンレム睡眠のN2を頻繁に行き来し、レム睡眠は2回しか出ず、深い睡眠はゼロ。教授は典型的な悪い睡眠だとした。

実はこの人物は30代くらいの男性で、すでにCPAP治療を受けていた。鼻にマスクをつけて風を送り、気道内を陽圧に保って塞がらないようにする治療である。自分のCPAPがどれだけ効いているか確かめたいと、2晩測定したうちの1晩だけCPAPを外したのが先ほどのデータだった。CPAPを使った晩は指数が2.6とほぼゼロで、睡眠段階の図もきれいに整っていた(明け方5時前の乱れはおそらくCPAPが外れたためだろうと教授は見ている)。教授はこれを「彼の睡眠の本来の実力」と呼んだ。

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940万人に対し治療は70〜80万人

一人暮らしでは無呼吸にどう気づけばいいのか、という問いに対し、柳沢教授はまさにそこが大問題だと答えた。睡眠時無呼吸は基本的に自覚症状がないことが多い。最も多いきっかけはパートナーから「いびきがうるさい」「息が止まっている」と指摘されること、次に昼間の強い眠気だという。8時間、9時間寝ても眠いのに、原因に気づかない人が多い。

治療を検討する目安として教授が挙げたのは、1時間に15回、つまり4分に1回程度以上呼吸が止まるレベルだ。この水準の患者は潜在的に推定940万人、ほぼ10人に1人近くいるとされるが、実際にCPAP治療を受けているのは70万〜80万人程度で、1割にも満たない。教授は、自分で気づかない、だから医者に行かない、行っても検査が煩わしい、という幾重ものハードルを問題視した。

この点に関連して教授は、自らが創業した株式会社S'UIMIN(スイミン)にも触れた。在宅で脳波を測れる装置を作り、測定サービスを行う会社で、先のデータもその装置で測ったものだという。今年6月から在宅での医療レベルの睡眠測定が保険適用となり、患者にとってのハードルが少し下がったと説明した。

聞き手の一人が、睡眠中の音を録音するアプリで「たまにいびきがある程度」だったので安心していたと話すと、教授は、無呼吸は年齢とともに増えると答えた。扁桃が大きいなどの理由で子どもの頃からある人もいるが、中年期以降に増え、更年期前までは男女比が6〜7倍と圧倒的に男性に多い。更年期を過ぎると女性も増え、高齢になると男女差はかなり縮まるとされる。同じ骨格なら太るほど悪化するため、かつては「太った中年男性の病気」と見られていたが、教授はそれを単純化しすぎだとする。アジア人は顎が小さい人が多く、太っていなくてもなる人はなるという。

9:45

CPAP以外の治療の現状

喉にレーザーを当てていびきを改善するという自費診療について聞かれると、柳沢教授は、自分の知る限りあまりエビデンスがないと答えた。扁桃が大きい人は取れば良くなるのは事実だが、専門の睡眠耳鼻科医からも推奨されていると聞いたことはなく、標準治療はやはりCPAPだという。

ほかに教授が挙げたのは次のような選択肢である。外科的な舌下神経刺激療法は、舌を前に出す方向に働く神経の枝に電極をつけ、ペースメーカーのような装置を体内に入れて、呼吸が止まると自動で神経を刺激し舌を前に出す。ただし耳鼻科の中でもかなり高度な、細かく大変な手術だという。また、GLP-1系の痩せ薬の一部が日本でも睡眠時無呼吸に適用されつつある(すでになっているかもしれない、と教授は言い添えた)が、これは肥満がある場合に限られる。さらに、肥満がなくても自律神経系に働いて無呼吸を改善する飲み薬が米国などで治験中で、第3相で結構良い成績が出ているらしく、近い将来出てくるだろうと教授は見ている。ただ、どの程度効くかは蓋を開けてみないと分からないとも述べた。

芸人の間でCPAPがちょっとした話題のアイテムになっていることについては、CPAPを使うこと自体は正しいので、広まって「自分もそうかも」と考える人が増えるのは良いことだと評価した。

12:35

リカバリーウェアに過度な期待は禁物

最近流行のリカバリーウェアについて、柳沢教授はまず仕組みを整理した。繊維に金属や炭素などが含まれ、遠赤外線で皮膚を温めるもので、一定の物理的基準を満たせば家庭用医療機器として国のお墨付きを得られる。ただしその医療機器としての名目は、昔からある温熱療法の延長として皮膚を温めることにあり、それを着て寝るとよく眠れるかは別問題だという。

教授の知る限り、睡眠への効果を調べた論文は2本しかない。1本は、睡眠の客観的指標にも、主観的な寝心地にも差がつかなかった。皮膚温が上がる結果として深部体温が下がり、それ自体は睡眠にとって良いことだが、肝心の睡眠は変わらなかった。もう1本ではレム睡眠が統計的に有意に増えたものの、増加幅はごくわずかで誤差に近く、意味のある差かは疑問だという。こちらも主観的な睡眠には差がなかった。教授の評価は「微妙」で、値段が高いだけに過度な期待をするのは違うとした。

では寝るときは何を着てもよいのかと問われると、教授は「何でもいい」とは言わないと答えた。自分にとって着心地のよいものであることは大事であり、さらに教授を含む多くの睡眠の専門家は長袖・長ズボンを勧めているという。半袖・半ズボンだと寝具から手足を出したり引っ込めたりする際に温度が急激に変わりすぎるためで、夏でも同様だとした。

15:26

万人向けのルーティンはない、エアコンは朝まで

最適な睡眠ルーティンについて、柳沢教授は一人ひとり違うと考えるべきだと答えた。誰にでも共通して「こうすれば眠れる」という方法が見つかればノーベル賞ものだという。教授はその理由を、睡眠がある意味で一方通行であることに求めた。寝ている人を大きな音で叩き起こすのは簡単だが、起きている人をぱっと眠らせるのは基本的に不可能である。だから自分がリラックスできる組み合わせを見つけるしかなく、あとは減点法で、睡眠の実力を妨げているものを取り除いていくべきだとした。

寝室が明るい、うるさいといった条件は当然よくない。教授が特に強調したのは、朝まで快適な温度を保つことだ。夏の冷房も冬の暖房も切ってはいけない、タイマーも駄目だという。つけっぱなしだと冷えすぎるという人は使い方が下手なだけで、設定温度が低すぎるのだと指摘した。エアコンの設定温度は当てにならず、教授の自宅のエアコンも設定27℃で実測は24℃ほどだという。教授は24℃くらいが好みで、夏でもかなり涼しくして薄い掛け布団をかけている。目安として、夏は高くても25℃くらい、冬は低くても20℃以上を朝まで保つのがよいとした。一晩つけっぱなしにしても電気代は20円程度しか変わらないらしいとも紹介し、電気代よりいい睡眠のほうが価値が高いと述べた。

18:14

朝型・夜型は遺伝と年齢で決まる

朝型・夜型は遺伝で決まるのか、という問いに、柳沢教授は「これも複雑」と答えた。睡眠時間と同じく、生まれ持った体質と年齢の両方で変わるという。遺伝子の組み合わせによる生来の朝型・夜型がまずあり、さらに年齢によって二相性に変化する。

教授の説明では、10歳くらいの子どもは平均すると朝型である。思春期、中高生から20歳くらいにかけて体内時計が最大2時間ほど後ろにずれ、夜型化する。20代の若者は平均して夜型で、中年になるにつれて朝型に戻り、70〜80代の後期高齢者になると超朝型になる。2時間というのは大きな変化だという。これは生活習慣によるものではなく生物学的な現象だが、メカニズムも意義もよく分かっていない。生殖行動と関係するのではないかと言う人もいるが、証明はされていないと教授は付け加えた。

20:03

中高生の朝練は「最悪」、熊本・宇土高校の取り組み

ここから教授は、若者を朝早く叩き起こしてはいけないと話を進めた。朝練は「本当に最悪」だという。多くの中高生や大学生は朝に弱く、体もまだ寝ているので練習の効果がなく、怪我も多いとされる。プロ野球でも、選手の多くが夜型の20〜30代であることから、多くの球団が朝の練習をやめて夕方にしていると教授は紹介した。

熊本出身の聞き手が高校時代に「朝課外」があったと話すと、教授は九州の高校の朝課外を「最悪」と評した。九州は日本の西端で日の出が遅いのに、なぜか朝課外が多いという。別の聞き手は、中学時代に朝7時からランニングをさせられていたと振り返った。

教授が紹介したのが、熊本県宇土市の宇土高校の例だ。スーパーサイエンスハイスクールの指定校で、毎年教授の研究所を訪れているという。同校は昼食後に15〜20分眠る「うとうとタイム」というパワーナップ(短い仮眠)を実施している。教授はこれを良いことだとしながらも、あくまで応急措置だと強調した。理想は夜に十分眠って昼間に眠くならないことである。教授によれば、夜きちんと眠れている大人(高校生を含む)が昼間に寝つくには20〜40分かかる。つまり、パワーナップができてしまう時点で寝不足だということになる。

宇土高校の熱心な理科教員である加藤先生は、熊本県教育委員会を説得し、現在では熊本の県立高校のほとんどが朝課外をやめて夕課外にしていると教授は述べた。実質的に始業時間を遅らせたことになる。米国や英国でも小児科学会、睡眠学会、教育学会などが「スタート・スクール・レイター(始業を遅らせよ)」運動を進めているという。

日本では精神論がはびこっているのではという聞き手の指摘に対し、教授は、教育委員会の幹部は50〜60代で朝型に戻っており、自分が若い頃に夜型だったことを忘れているのだと説明した。

24:19

睡眠研究の根本的な謎:なぜ眠るのか

今後の睡眠研究について問われると、柳沢教授は、実は最も肝心な中心的謎が解けていないと語った。第一は「なぜ眠らなければならないのか」である。眠らない動物は一つも知られておらず、より厳密には神経系を持つすべての生き物が眠る。クラゲは神経系はあるが脳、つまり中枢神経と呼べるものを持たない。それでも眠る。

教授はここで「哲学的になる」と断りつつ、一つの考え方を示した。植物のような多細胞生物は、外界の刺激に素早く反応せず動かないという意味で、ずっと眠っているようなものだ。そこへ体の端から端まで情報をミリ秒単位で伝える神経系が発明され、刺激に反応してぱっと動く動物が生まれた。その時点で「覚醒」、すなわち外界の刺激にリアルタイムで反応し続ける状態が発明された。ところが、この生物学的コンピューターとしての神経系はなぜか24時間365日働き続けることができない。覚醒の発明と同時に、覚醒を維持できないがゆえに睡眠が入り込んできた。ここまでは分かっているが、なぜそうなのかが全く分からないという。

眠っている間も脳は休んでいるわけではない。大脳皮質の代謝率は睡眠中もほとんど落ちず、働き続けている。コンピューターにたとえれば、オフラインでメンテナンス作業を一生懸命やっている状態だが、その「何か」が分からない。しかも、外界に鈍くなる睡眠中は動物にとって最も危険な時間であり、オンラインでメンテナンスできるならそのほうが良さそうなのに、なぜオフラインでなければならないのかも謎だと教授は述べた。

27:37

第二の謎:眠気とは何か、オレキシンでは説明できなかった

第二の謎は、第一の謎と関係する「眠気」の正体である。起きている間に睡眠へのプレッシャーが蓄積し、眠ると解消される。言われてみれば当たり前だが、この眠気が何なのかは分かっていない。脳は直近の覚醒時間を「もう17時間起きている」「24時間起きている」とカウントしているはずだが、そのカウントの仕組みが全く分からないという。

かつては睡眠物質のようなものが脳内に溜まり、寝ている間に解消されるという単純な説が考えられていたが、教授は、それはおそらく当たっておらず、そんな単純な物質ならとっくに見つかっているはずだとした。教授自身、オレキシンを見つけたときには、それに近いものを見つけたのではないかと「ちょっと甘い考え」を抱いたことがあると明かした。しかし、過眠症のナルコレプシーの患者はオレキシンがほぼゼロであるにもかかわらず、睡眠と覚醒は不安定でも24時間の総睡眠量は健常者とほとんど変わらない。したがって、覚醒時間のカウントの仕組みには根本的な異常がなく、オレキシンは少なくとも直接にはそこに関与していないと言わざるを得ない。教授の研究室はこの眠気の正体の解明に取り組んでおり、何の役に立つかはやってみないと分からないが、将来必ず何か役に立つことにつながると述べた。

30:13

オレキシン受容体拮抗薬に依存性が起こりにくい理由

オレキシンの発見からは薬が生まれている。12年前に最初の薬が出たオレキシン受容体拮抗薬という睡眠薬で、依存性、耐性、反跳性不眠といった嫌な性質がないと教授は説明した。

その理由として教授が挙げたのは受容体の性質だ。オレキシン受容体にはOX1RとOX2Rの2種類があり、OX2Rが主に睡眠・覚醒を制御している。一方OX1Rは、ドーパミンが関わる脳内の報酬系、つまり薬物依存や快楽、モチベーションに関わる部位に効いている。教授によれば、OX1Rが刺激されていなければ依存は起こらない。従来の睡眠薬には依存性があると言われていたが、現在日本で臨床使用されている4剤のオレキシン受容体拮抗薬はすべてOX1RとOX2Rの両方を抑えるため、薬理学的・原理的に依存が起こりにくいという。

31:49

武田のオレキシン作動薬と業界の過熱

もう一つ大事な話として教授が挙げたのが、2026年8月の出来事だ。武田薬品が世界に先駆けてオレキシン作動薬を開発し、日米中で承認された。薬価も決まり、まもなく発売されるという。

教授がこれを画期的とする理由は、脱力発作を伴う1型ナルコレプシーが、オレキシンを作る神経細胞が脱落して脳内のオレキシンがなくなる「オレキシン欠乏症候群」だからだ。作動薬は、ないものを補い病因そのものを治す薬だという。教授は日本が誇るべき創薬の業績だとし、武田にとって18年ぶりの本当の自社創製品だと聞いていると述べた。

ただし、業界は「少し過熱状態」にあるとも教授は指摘する。GLP-1が当初は糖尿病の薬だったのに抗肥満作用が分かって爆発的に広がり、適応外処方も多いとされる状況になったのと同じことが将来起こるかもしれないという。最初の適応は1型ナルコレプシーだけだが、武田を含む数社が競争しており、他の中枢性過眠症にも近い将来使えるようになるだろうと教授は見る。さらに睡眠時無呼吸に伴う日中の残存眠気、ADHD、ある種のうつ病のサブタイプなど、精神神経疾患にも使える可能性がある。現在のADHD治療薬はメチルフェニデートなど覚醒方向の薬であり、オレキシン作動薬も一種の覚醒方向の薬なので、おそらくADHDには効くだろうと教授は推測した。逆に、OX2Rには触れずOX1Rだけを抑えれば、眠くさせずに依存症の治療ができるかもしれないという。

教授は、最近英エコノミスト誌のインタビューに応じ、コメントが掲載されたことにも触れた。GLP-1で大きな利益を上げているイーライリリーが、オレキシン作動薬を開発する小さなベンチャー(センテッサ)を買収したという。教授の記憶では化合物はまだフェーズ2で、薬は出ていない段階だが、買収額は約1兆円だった。それだけの将来的な見込みがなければ買わないだろうとして、教授はオレキシンの創薬が今すごいことになっていると述べた。

36:33

発見者に利益は入らない

オレキシン関連の薬がいくら売れても自分には1円も入らない、と教授が言うと、聞き手は「くださいと言えばくれるのでは」と笑った。教授は、くれるならいくらでも言いたいが、個人的にというより研究に寄付してほしいと返した。教授らが持っていたのは「標的特許」で、それも大昔のものなのですでに切れている。標的特許は、薬を作らない限りお金にならない。薬物の標的は生体にもともと備わっているもので、それを見つけたのは発見であって本当の意味での発明ではないからだと教授は説明した。

37:17

「当たり年」の2026年

最後に教授は、今年は睡眠分野の当たり年だと語った。6月の診療報酬改定で在宅PSG(睡眠ポリグラフ検査)が保険適用となり、より大きなこととして不眠症のための認知行動療法(CBT-I)も保険適用された。サスメド社が開発した認知行動療法アプリもデジタル治療として保険償還されたという。さらに「睡眠障害内科」「睡眠障害耳鼻科」といった名称を掲げられるようになったことも挙げた。教授は、こうした変化をきっかけに睡眠の知識がいろいろな人に広まればいいと話を結んだ。