松本大氏が語る日本株の伸びしろ 経営者の世代交代、金利上昇、2500兆円の個人資産
楽待 RAKUMACHIマネックスグループ創業者で会長の松本大氏が、フリーアナウンサーの大橋ひろこ氏の聞き手で、日本経済と日本株の今後について語った対談の後編である。松本氏は東京証券取引所に助言する有識者会議「市場区分の見直しに関するフォローアップ会議」に初期から参加しており、現在もメンバーを務めている。大橋氏は、この会議の要請が経営者の意識を変え、株価上昇につながったと見ている。これに対して松本氏は、日本企業が変わった本当の理由は経営者の世代交代にあると述べた。そのうえで、日本株には資本配分と事業再編の面でまだ大きな伸びしろがあり、金利上昇も日本株にとってはむしろ悪くない、という立場を示した。
「鉄下駄を履いて走ってきた」日本経済
松本氏は以前から、日本企業はPBR1倍割れを放置したまま「鉄下駄を履いて走ってきた」と指摘してきた。対談ではこの表現を、経営の三大リソースである「物・金・人」を使って説明した。
松本氏によれば、日本はこの3つのどれも最適に配分してこなかった。資本は社内に貯め込みすぎた。生産設備については、日本の上場企業数がアメリカの倍ほどあり、設備が細かく分かれて多くの会社に分散している。規模が大きい方が強いはずなのに、無駄が多い状態だという。人材では年功序列を続けてきた。松本氏は地区優勝したドジャースを例に挙げ、年功序列でメンバーを組んだら絶対に勝てないと話した。
それでも日本は長くGDP世界2位を保ち、今も4位前後にいる。松本氏はこれを、鉄下駄を履いたまま五輪に出て銅メダルを取っているような状態だと表現した。鉄下駄を脱ぐとは、資本を適切に配分し、生産設備を集約し、人材については能力主義を取り戻すことである。設備の集約では、得意な事業を得意な会社に集める「ベストオーナー」の考え方を挙げた。松本氏は、市場も会社も何も変わらなくても、リソース配分を改善するだけで日本はまだ速く走れると主張してきたという。そして日本企業が実際に変わり、株価も上がってきたのは、この5年ほど、特にコロナ禍のころからだと振り返った。
まだ「めくり」の段階、世界が資本を奪い合う中で日本には資本がある
大橋氏は、「資本コストや株価を意識した経営」という東証の要請によって、自社株買いや設備投資など経営者の行動は変わったと述べ、まだ改革の余地はあるのかと尋ねた。松本氏は「まだめくり」だと答えた。
松本氏の見方では、世界的に見ると日本企業はまだ資本が余っており、その使い道を分かっていない。一方で世界では金利が上がり、AIに巨額の投資が必要になっている。お金はあっても資本が足りず、資本の奪い合いになっている。その中で資本を持っている日本企業は、それを使えば世界の競争で勝てる可能性があると松本氏は考えている。
事業再編の余地を説明するために、松本氏はバイクメーカーを例に挙げた。実際にそうした再編を考えているわけではなく、分かりやすいので使う例だと前置きしたうえでの話である。世界のどの国でも、バイクメーカーは1国あたり0.2〜1社程度しかない。アメリカはハーレーダビッドソン1社だ。ところが日本には、ヤマハ、スズキ、カワサキ、ホンダの4社がある。同じような例はほかにもいくらでもあり、上場している同業企業が20数社ある分野もあるという。松本氏は、これは厚みがあるとも言えるが、国同士で戦うにはもったいないと述べた。
銀行ではメガバンクが生まれた。アメリカでもシティ、バンク・オブ・アメリカ、JPモルガン・チェースの3行に集約されている。松本氏によれば、アメリカでは金融以外のセクターでも集約が進んでいる。そうしなければ、現在のような巨額投資に耐えられないからだ。日本はまだバラバラのまま頑張っている、というのが松本氏の認識である。
事業ポートフォリオ再編への税優遇
具体的な政策の動きとして、松本氏は約1か月前に経済産業省が発表した、事業ポートフォリオ再編に伴う税優遇を挙げた。
想定されているのは、企業同士の統合ではなく、事業単位の交換である。A社がやっている事業のうちB社の方が得意なものはB社に売り、B社の事業でA社が得意なものはA社に売る。ところが今は株価が上がっているため、売却する事業の値段が高くなり、多額の税金がかかってしまう。そこで、事業をよりよいオーナーへ移すことがA社にもB社にも社会にも国にも有益だという理由から、高市政権が税優遇を行うという。
松本氏によれば、かつてドイツでも似た改革が行われた。また、松本氏が寄付して設立された東京大学の研究センターも、今年の春に同様の提言を出していたという。松本氏は、資本の使い方と事業再編の両面で、日本企業は「チャンスの塊」であり、投資家から見てもチャンスがごろごろしていると語った。
アクティビストファンドの現場で感じる変化
松本氏のグループはアクティビストファンドを運営している。運用はマネックス・アセットマネジメントが担い、松本氏はカタリスト投資顧問として助言する立場にある。設立は2019年か2020年ごろだという。
松本氏によれば、当時と比べると、投資先企業が「話を聞きましょう」という姿勢を見せることがはるかに増えた。かつての日本企業はアクティビストに対して壁があり、話を聞いてもらえない雰囲気があった。この変化の最大の要因として、松本氏は経営者の世代交代を挙げた。
成功体験の世代が会社から去った
松本氏は世代交代を「すごく重要なコンセプト」だとして、少し長く説明した。
敗戦で焼け野原になった日本は、わずか20数年で世界第2位の経済大国になった。その後も1989年まで株価は上がり続けた。この時代を経験した経営者、官僚、メディアには「超ウルトラ」な成功体験があり、自分たちのやり方が奇跡を生んだと考えた。バブル崩壊後にアメリカの経済学者などが日本は変わるべきだと言い始めても、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」だった自分たちの考えが一番正しいとして、外の声をあまり聞かなかったという。
松本氏は1987年に働き始めた。株価のピークは1989年だが、社会のピークはおそらく1987年ごろで、松本氏が働き始めてから日本は衰退していった。松本氏の世代やそれより若い世代は、アメリカによりよい経営手法があるなら学んでまねればいいと自然に考えていた。しかし先輩世代は、これまでの自社のやり方にこだわった。
およそ10年前から、松本氏の世代にCEOのポストが移り始めた。それでも、成功体験を持つ先輩たちは相談役やアドバイザーとして会社に残り、毎日出社してCEOと同じフロアにいた。そのため、なかなか会社を変えられなかったと松本氏は言う。
状況が変わったのは2020〜2021年のコロナ禍だった。リスクがあるからと、先輩たちは会社に来なくなった。その間に秘書も入れ替わった。コロナが終わっても、先輩たちは戻ってこなかったという。松本氏によれば、そこで初めて、松本氏の世代やそれより若い経営者が、受け継がれてきた成功体験に基づくやり方から離れ、自分で考えた経営をするようになった。社外取締役や株主、エンゲージメントファンドやアクティビストの話を聞くようになったのも、コロナが終わるころからだという。
このため松本氏は、日本企業はコーポレートガバナンス・コードや東証の改革によって変わったのではないと明言した。世代交代で変わる臨界点に来ていたところに、たまたまフォローアップ会議の提言や要請が出た。それが触媒(カタリスト)となって一気に変化が進んだ、というのが松本氏の解釈である。
金利上昇で資本コストは10%が当たり前に
収録当日、日本銀行は0.25%の利上げを決め、政策金利は1.25%になった。今後1.75%や2%まで上がるとの見方もある。大橋氏の問いに対し、松本氏は金利が上がる分だけ資本コストも上がるはずだと述べた。
伊藤レポートの時代には、ROEは8%以上が必要だと言われた。しかし当時は金利がなく、マイナス金利でもあった。金利がつけば、少なくともその分は資本コストが上がって当然である。松本氏は、これからは資本コスト10%程度が当たり前になると見ている。そうなると、今ある資本をどこに振り向けるかが非常に重要になる。
松本氏はここで、外部の目の役割を強調した。経営者は良い悪いではなく、自分の得意分野や、歴史的に続けてきた事業に注意が向きがちである。得意分野をもっと伸ばすべきではないか、この事業は別の会社に譲った方がお互いのためではないか、といった点には外の人の方が気づきやすいという。日本は資本が余っているからチャンスだと言っても、それは資本をきちんと使えばという条件付きである。使わなければ資本は寝ているだけだ。だからこそエンゲージメントの価値が高まっている、と松本氏は述べた。
エンゲージメントの進め方
松本氏はファンドでの対話の進め方も説明した。最初はすべて経営者から教わる姿勢で臨む。自分たちから見て不得意と思える事業をまだ続けているなら、何か理由があるはずなので教えてほしいと尋ねる。それを理解しようとしたうえで、外から見るとこう見えるという気づきを伝える。経営者が「なるほど、そうかもしれない」と受け止めれば、少しの刺激で考え方が大きく変わり、生産性が大きく上がることもある。ただし、それはうまくいけばの話だという。
ファンドが経営者と話せる回数には限りがあり、毎月話すのは難しい。そこで、同じような気づきを継続的に与えられる社外取締役を置いてはどうかと提案し、その候補者を推薦することもあるという。
松本氏は、会社を変えるのは自分たちではなく経営者・経営陣であり、自分たちが会社を変えるというおこがましいことは考えていないと述べた。役割は刺激や気づきを与え、時には少し後押しすることだという。人は居心地が良くなると現状のままでいいと考えがちだ。松本氏はこれを勉強にたとえた。先生も定期テストもなしに自分のペースを守って大学受験まで勉強し続けるのは普通は無理で、外からの目が入ることは重要だという。
個人投資家は「経営者を見よ」
個人投資家は何を見極めればよいのかという問いに、松本氏は経営者だと答えた。高度成長期や人口増加期のように軒並み右肩上がりの時代であれば、どれだけ良い顧客や商流、商品を持っているかで会社の良し悪しが決まった。しかし人口が減る今の時代には、どこに資本を使い、どんな変化を起こすかという新しいアクションが重要であり、それを起こすのは経営者だという。
経営者の見方として、松本氏はIRでの話しぶりや、統合報告書ににじみ出る経営陣の考え方を挙げた。さらに、日本の株主総会は個人株主が大勢参加して多くの質問が出る、世界的にも珍しい場だと指摘した。究極的には総会に行き、手を挙げて質問してみるのも面白いと勧めた。
日銀の利上げは日本株にとって悪くない
続いて話題は日銀の利上げに移った。利上げのペースが速まり、最終的な到達点(ターミナルレート)は2%程度との見方もある。このスピードで株式市場は大丈夫かという問いに、松本氏は、今日もこの数日も株価は上がっており、そんなに弱くないと答えた。
松本氏はその理由として、日本企業の財務構造を挙げた。アメリカやヨーロッパの企業は多額の借り入れをして投資や配当、自社株買いに回している。日本企業はまだお金が余っており、ネットで見ると負債をほとんど持っていない。そのため金利が上がっても利払いはそれほど増えず、損益計算書が急に悪化して利益が減るわけではないという。アメリカでは金利が上がれば株価が下がると教科書に書かれており、実際に2022年には株価が大きく下がった。しかし日本では単純にそうは言えないと松本氏は述べた。
さらに松本氏は日銀の説明に注目した。企業物価は7%ほど上がっているのに消費者物価は上がっておらず、そろそろ価格転嫁が進むはずだという説明である。これは企業の販売価格が上がることを意味し、企業収益に直接プラスになると松本氏は解釈した。一方で、資本コストが上がれば投資家が求めるリターンも高くなるため、資本をどう振り向けるかがさらに重要になる。
松本氏は、良い循環が始まりつつあるから金利を上げるのであり、今の日本で金利が上がるのは悪いことではないと述べた。企業業績はそれほど悪くならず、少し円高になることにも良い面がある。そのため日本株は世界の中で唯一比較的良いと考えているという。
2500兆円の個人資産と「資産配分が重要な時代」
大橋氏は、松本氏が2023年に著書『2000兆円の使い方』(資本市場立国論)を出したことに触れた。当時2000兆円だった個人金融資産は、今週の日銀の統計では2500兆円に増えている。
松本氏は、個人資産は増えているものの政府の借金も増えており、将来の税負担は大きくなるので一概には喜べないと述べた。インフレの影響もあるという。
松本氏によれば、デフレ期には投資をしてもしなくてもほとんど差が出なかった。円が強く、株や不動産は値下がりしたため、金利がなくても預金しておくのが一番得だった。インフレ期になると、どんな投資をするかで大きな差が出る。今後の2500兆円も全員が同じように豊かになって増えるのではなく、人によってまったく違う増え方をするだろうと松本氏は見ている。企業にとって資本配分が重要になったように、個人にとっても資産配分が重要な時代が、バブル期以来およそ40年ぶりに来ていると松本氏は述べた。
10年国債3%か、配当4%の大型株か
金利がつく時代の選択肢として、大橋氏は注目が高まる国債について、債券トレーダー出身の松本氏に尋ねた。松本氏は、クーポン3%の10年国債は、それほど勉強しなくても安心して持て、10年後に元本が戻ってくるので「まあまあ悪くはない」と評価した。
一方で、経営がしっかりした大企業で配当利回りが4%ほどある株もある。松本氏は、世代交代によって日本の優良上場企業の経営は以前より本当に良くなっていると強調した。世界情勢に合わせてダイナミックに経営すれば配当が出続け、リスクはあるものの株価が上がる可能性も十分にあるという。3%のクーポンだけを受け取る国債と、配当利回りに加えて企業経営の改善にも賭けられる株を比べると、松本氏は後者の方が勝るのではないかと述べた。
松本氏自身は専門家として、もっとリスクの高い会社にも投資している。そのうえで個人投資家には、日本を代表する大企業で配当がきちんと出ており、経営者も競争を経て選ばれている会社なら「まあまあ安心」で、十分に選択肢になると話した。
海外マネーはまだ日本に来る
日経平均を7万円まで押し上げた背景には、日本の経営者の変化を評価した海外投資家の資金がある。高市改造内閣が発足して成長戦略も打ち出される中、グローバルな機関投資家はまだ日本に来るのかと大橋氏は尋ねた。松本氏の答えは「イエス」だった。
松本氏はその理由を地域ごとに説明した。ヨーロッパには戦争があり、フォルクスワーゲンのような名門企業が10万人規模の人員削減を口にしている。中東についても、トランプ氏がサウジアラビアの核武装を容認しようとしているといった話があり、不安やリスクが大きい。そのため、ヨーロッパに資金が大きく流れるとは考えにくい。アメリカにはAI開発があるが、金利が上がっており、教科書的には不安もある。巨額の資金をアメリカ一本足に置くわけにはいかない。中国は投資対象として有望かもしれず、トランプ氏と習近平氏の会談にも注目しているという。ただし、規制がすぐ入るため、流動性を伴う安心できる資本市場とは言えない。
結局、巨額の資金を流動性を保って普通に投資できる場所は、アメリカ、ヨーロッパ、日本に限られる。アメリカ一本に絞れない以上、日本が選ばれると松本氏は見ている。加えて、日本株は金利上昇局面でも必ずしも下がらず、エンゲージメント次第で日本企業が勝てるチャンスもある。こうした理由から、世界の資金はまだ日本に注目していると松本氏は述べた。
日経平均10万円、そして10年で2倍の見通し
日経平均は2026年に7万円に達し、ペースが速すぎるとの声もある。中長期の見通しについて、松本氏は、10万円まで行くのかとよく聞かれるが、それは「まあまあすぐ」だと思うと答えた。
松本氏によれば、日経平均はこの3年ほど年率20%前後で上昇してきた。今後は金利が上がる一方で経営の質も大きく向上しており、年率7%程度で上がる可能性は十分あると見ている。年率7%なら10年で2倍になり、日経平均は13万〜14万円になる計算だ。松本氏は、エンゲージメント運用などをきちんと行うアクティブファンドの方がインデックスより良いと考えているが、インデックスでも10年かければ2倍になるだろうと述べた。
個別株選びこそ個人投資家の醍醐味
どの株やセクターを買えばよいかについて、大橋氏は、セクターよりも変わる余地のある企業に注目するのが面白いのではないかと問いかけた。松本氏はこれに同意し、個人投資家の本当の醍醐味は自分で個別株を選ぶことだと述べた。
選ぶきっかけは、この経営者は面白いと感じることでもいいし、自分が買っている化粧品のような身近な製品でもいい。松本氏は、生活の中で接していれば、良くなった変化だけでなく「この人最近ダメ」「この製品最近ダメ」という変化にも気づけるので、乗り換えることもできると話した。
一方で、経営者との対話の価値が高まっている今は、エンゲージメントを行うファンドにも妙味がある。本当に長期で考えるなら、コストの低いインデックスファンドを持ちっぱなしにするのもありで、緩やかなインフレが続けば必ず上がってくると松本氏は述べた。そのうえで、好きな経営者、好きな製品、あるいは「まあまあの配当でちゃんとした経営者がいる超大企業」など、日本株には探せば「いくらでも宝の山」があると語り、対談を締めくくった。
不動産投資を学ぶなら楽待。
楽待チャンネルをご覧の皆様、こんにちは。フリーアナウンサーの大橋ひろこです。後編も引き続き、マネックスグループ創業者会長の松本さんにお話を伺ってまいります。松本さん、よろしくお願いいたします。
後編のテーマは日本経済と日本株の未来ということで、松本さんは東京証券取引所に助言を行う有識者会議、「市場区分の見直しに関するフォローアップ会議」の初期メンバーでいらっしゃって。
今もメンバーです。ずっとメンバーです。
ずっとメンバーで。この助言があって、日本の経営者の意識が改革されて、今の日本株の株価が上がってきたというふうに思って、功労者かなというふうに思ってるんですが。ここまでのガバナンス改革がどうであったか、そして今後どうなのかという点を含めて、今日はお話を伺っていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
以前から日本株というのは、随分PBR1倍割れが放置されて、鉄下駄を履いたまま走ってきたというふうに松本さんはご指摘されていました。この日本経済、今もその鉄下駄を脱いで走り出したところと言っていいんでしょうかね。
鉄下駄を履いて走ってるという表現は、企業経営を考える時に、よく物、金、人でしたっけ。
はい。3大リソースですね。
お金、資本と、生産設備というか生産要素と、あと人材。日本はその物、金、人について、全く適切な最適配置をしてこなかったわけですよ。資本は貯めすぎる。それから生産設備は、もう日本ってアメリカよりも上場企業が倍ぐらいなんですよ。
何千社もありますね。
それで要するに、生産設備とか、もうめちゃめちゃ細分化されてみんなで持っていて。大きい方が強いと思うんですけど、それを細分化しちゃってるし。
無駄が多い。
無駄が多い。資本も、お金を貯めすぎちゃったりしてたし、人に至っては年功序列とか。ドジャース、また地区優勝しましたけど、ドジャースが年功序列でチームメンバーを組んだら絶対勝てないですよね。
年功序列、勝てないですよね。
日本企業は年功序列でやってきたわけです。物、金、人で、どういう順番か、もう全然最適配分をしないという鉄下駄を履いていたにもかかわらず。
生かしきれなかった。
長らくGDP2位を誇っていて、今でもGDP4位ぐらいで。それは鉄下駄を履いたまま徒競走に出て、銅メダルなんですか、みたいな。走ってるわけですね。すごいんですよ。それが鉄下駄が脱げたら、要は資本もちゃんと最適配分を始めて、生産設備もコンソリとか。よく最近ベストオーナーって言葉を使われますけれども、事業再編、そのより良い、得意なものは得意な会社に集めていく。
集約していくってことですね。
不得意なものは得意な会社にあげると、そういう不得意なビジネスは。そういう生産設備、生産要素の整理だとか、あと人材。メリトクラシー、能力主義をもっとちゃんと復活させると。それをすると、マーケットも会社も何にも変わらなくても、そういうリソースの配分を良くするだけで、もう日本はまだまだ全然走れるんじゃないんですかと、速く。というふうにずっと言ってきて。
それが東証も強く旗を振ってきたこの改革の中で、だんだん、特にこの5年ぐらいですかね。コロナの後から、コロナ期の間ぐらいから一気に日本は変わってきて、今の日本企業は良くなり、それで株価も上がってきたんですね。
要するに、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けて努力してくださいよっていう、東証からの要請に従って、一生懸命経営者の意識が変わった。分かりやすく言うと、個人投資家の皆さんから言うと、自社株買いしてくれるねとか、設備投資してくれるねとか、いろいろ変わった部分があると思うんですが、まだまだその余地というのは残されていると思われますか。
いや、まだめくりね。世界的に見ると、まだまだ日本の企業は資本が余っていて、使い方が分かんない。もう使いようがいくらでもあるし、世界では今、金利も上がったり、AIですごい投資が必要な中で、お金はあるけれども資本が足りないと。資本の取り合いになってるんですよ。
確かにそうですね。
その時に日本では資本がまだあるんですよ。これは資本を使えば、世界の企業の競争の中で、日本はもっと勝っていける可能性があると思うし。事業再編だって、先ほど言ったように、まだまだ上場企業の数もすごく多くて。これ、よく言うんですけど、これから話す話は、本当に具体的にそういうことを考えてるわけではないけれども、分かりやすいので申し上げると。
世界中どの国でも、バイクメーカーって、1国当たり0.2から1社ぐらいしかないんです。ヨーロッパで1、2社とか、アメリカでもハーレーダビッドソン1社。ただ、日本って4社あるわけですよ。ヤマハ、スズキ、カワサキ、ホンダ。4社ある。世界的には1国当たり0.2から1なのが、日本は4あるんですよ。
すごいです。
こんな例はいくらでもあって、上場半導体商社が20数社あるとかですね。そんなので、とにかくリソースがすごく分散しちゃってるんですよ。厚みがあるって言えば厚みがあるんですけれども、国同士で戦うにはもったいないですよね。
金融では、少なくとも銀行ではメガバンクってものが作られて、アメリカでもやっぱりシティ、バンカメ、モルガン・チェース、3行だけで。そういうふうになったりとか。でも、これは金融だけじゃなくて、アメリカだといろいろなセクターでそういうコンソリは起きていて、そうじゃないと、この時代の巨額な投資をすることに耐えられないんですよ。
日本はまだまだそれがバラバラ。バラバラのまま個々で頑張っちゃってるっていう。それが事業再編。これ、ちょうど1か月ぐらい前に経産省が発表した、事業ポート再編についての優遇税制をするんだと。
まさにそういうA社、B社で、A社が、B社がやってる方がもっと得意だというビジネスをB社に売り、B社はA社に渡した方がいい、A社が得意なビジネスをB社からA社に売ると。そうすると、今、株価も上がってるから、売るビジネスの値段が高くて税金がかかっちゃうわけですよ。
それを今言ったような形で、ベストオーナー、より良いオーナーにビジネスを移行して、強くしていこうと。その方がA社にとってもB社にとっても、社会にとって、日本国にとっていいからということで、事業ポート再編に伴う税優遇っていうのを、高市政権がやると。
これは必ずしも企業の統合じゃなくて、事業ごとに企業でビジネスをスワップする。スワップしていく時に、そういう。かつてドイツでシュレーダー改革ということで似たようなことをやったんですけど、私が寄付して作ってもらった東大の応用資本市場研究センターというところでも、これの提案を今年の春に出して、提言を。同じような形で経産省がこの1か月ぐらい前に出したんですけど。
だから、そういうところにもすごくチャンスがあるので、日本企業はまだまだ、資本をどう使うか、事業再編をどうするかで、もうチャンスの塊だ。投資家の方から見て、企業にとっても、投資家の方から見ても、もうチャンスがゴロゴロあるっていう、そんな感じだと思うんですよね。
まだそのチャンスに気がつかれていない会社の経営者もたくさんいるかと思うんですが、そういった中で松本さんは、自らアクティビスト株主ファンド、マネックス・アクティビスト・ファンドを立ち上げて、投資先企業とのエンゲージメント、対話を続けてこられていますが、何か気づきはありますか。
これ、ちなみにグループでそのファンドを立ち上げて、マネックス・アセットマネジメントという運用会社が運用していて、私はカタリスト投資顧問という立場で助言をして、という立場なんですね。そういう立場でやってるんですけど。
立場をちゃんと説明します。
これを立ち上げたのが2020年。
ちょうどコロナですか。
19年かな、20年。そのぐらいだったんですけど。その時に比べて、やっぱり「お話聞きましょう、お話ししましょう」っていう感じがはるかに強くなって。
逆に言うと、話を聞いてくれない感じだった。昔は日本企業って。
アクティビストに対しては、昔、壁があるっていう。ただ、これ、一番大きいのはやっぱり世代交代が起きてるんですよ。
経営者が。
経営者が。これ、少し長くなりますが、すごく重要なコンセプトなので話しますと、日本っていうのは、敗戦後、もうボロボロになったこの国から、焼け野原からね、たった20数年で世界第2の経済大国になりましたと。その後も1989年まで株価が上がり続けたんですよ。
なので、その時代の経営者、経営者に限らず官僚もメディアも、全て超ウルトラ成功体験があって、日本に対する。「俺たちのやり方、すごいじゃん。奇跡を生んだんだ」って思ったわけですよね。バブルが崩壊して、それとともにいろいろアメリカの経済学者とか、いろんな人が、日本は変わらなきゃいけないとか、いろいろ言い始めた時に、日本は経営者も政府もみんな、「何言ってんの。俺たち、めちゃめちゃ成功したじゃん」と。
「ジャパン・アズ・ナンバーワン」とか「ジャパン・ナンバーワン」で、外の声はあんまり聞かなかったんです。自分たちの考えてきたこと、考えてることが一番正しいと。
そうだったんですね。
私、1987年に働き始めて。株価のピークは89年ですけど、社会のピークは多分87年ぐらいで。私が働き始めてからも、日本はだんだん落ちていったわけです。
衰退していくんですね。
私の世代とか、もっと若い世代は、普通にベストプラクティスとか、アメリカにもっといい方法があるならば、経営する上で、それを学んでまねればいいや、いいじゃんっていうふうに。
思ってらっしゃったんですね。
思ってる。だけども先輩たちは全然、「日本の今までの、うちの会社の今までのやり方でやるんだ」って。今から10年前ぐらいから、私の世代ぐらいにだんだんCEOとかのポジションが移り始めても、その成功体験のある先輩たちが、まだOBとして、相談役とかアドバイザーというので会社に残っていて、毎日会社に来て、CEOと同じフロアにいたんですよ。だから、なかなか変えられなかったんですよ。
ところが、変わってきたのはコロナ禍の頃だって言ったじゃないですか。20年、21年、この先輩たちは会社に来なかった。
来なかった。「来るのやめてください」。リスクが危ない。
しかも、その間に秘書とか変わったんですよ、会社の。それでコロナが終わったら、もう戻ってこなかったんです、その先輩たちは。すごい激変ですけど。
それで私の世代とか、それより若い世代は、初めて綿々と続いた日本企業の成功体験に基づいたやり方から離れて、自分でこうするべきだっていうことをやるようになってきたんです。それが社外取締役の話を聞いたり、あるいは株主の話を聞く、エンゲージメントファンド、アクティビストの話を聞いてみるということが、コロナの終わる頃から起きて。その頃ちょうど我々はファンドを立ち上げたわけですけど。
アクティビストファンド。
だから、もう明らかに経営者の耳の大きさというか。
スタンスが、姿勢が違うってことですね。
違う。コーポレートガバナンス・コードとか、東証の改革で変わったんじゃないんですよ。世代交代で日本企業は変わりつつある時に、たまたま、たまたまというか、私なんかも深く関わっている東証のフォローアップ会議からいろいろな提言というか要請が出て、それで一気にパーンと変わると。そういうカタリストとなって、もともと変わるべき、変わるような臨界点にあった日本の経営というものが、だんだん変わってきたっていう。そういうことだと思うんですよね。
ちょうどこれまではデフレ期であったし、日本の金利はゼロが長く続いたものが、この収録の今日ですね、日銀がまた0.25%の利上げを決定して1.25になった。これが1.75とか2%にまで上がるという声もある中、経営者はいろいろ考え方を改めていかない、刷新していかないといけないですよね。
やっぱり金利が上がる分、資本コストは上がるはずなんですよ。少なくとも、伊藤レポートとかいう時代に、ROEは8%じゃなきゃとか言ってたじゃないですか。あの頃は金利がないですから。もしくはネガティブですから。
マイナス金利。
マイナス金利ですからね。金利がついてきたら、少なくともその分は資本コストは上がって当たり前。だから、これから資本コストっていうのは10%とかが当たり前になってくると思うんですよ。そうすると、今ある資本をどう使うかっていうのが。
どこに振り向ければいい。
すごく重要と。そういう時に、いい悪いじゃなくて、やっぱり企業の経営者というものは、どうしても自分の得意分野、自分が考える自分の得意分野とか、自分たちが歴史的にずっとやってきたこととかに注意が行きがちなんですよ。外の人の方が、「その得意分野、もっと伸ばした方がいいんじゃないんですか」とか、「それから、やってるものはあの会社に譲った方がお互いにいいんじゃないんですか」とかっていうのは、外の目の方が気がつくと思うんですよ。
そういうのをこれからさらに経営者の方と対話して、これがエンゲージメント活動。資本コストも上がってきて、さっき話してる、日本は資本が余ってるから世界的にもチャンスなんだと。でもそれは、as long as、資本をちゃんと使ったらっていう条件がついてるわけで。
使わなかったら変わらないですね。
関係ないですよね。寝てるだけですから。そういう時代に、エンゲージメントの価値、意味っていうのはすごく重要で。うちのグループでもマネックス・アクティビスト・ファンドってやってますけれども、そういう中で、いろいろな企業の方と対話して、気づきを与えたり。最初はもう全部、企業の経営者の方に教えてもらって、「なんで、どういう考えでこういうことを今やってるんですか」と。
「我々から見ると不得意と思われるところもまだやってるような、何か理由があるなら教えてください」と。それを全部聞いて理解した、理解しようとした上で、「でも外から見ると、こういうふうにも見えますけれども」っていう気づきを与えていくと。「なるほどと。それはそうかもしれない」と。ちょっと刺激があれば、考え方がぐっと変わって、生産性がガッと上がるとか。うまくいけばですね。
でも、我々が経営者と話せる回数って限りがあるので、そうすると、コンスタントに経営者に対して気づきを与えたり、話ができるように、こういう社外取締役を入れた方がいいんじゃないんですかと。要は、私たちは毎月話せないと。毎月話してる人もいるんですけど。それで、我々の代わりじゃないんですけど、同じような対話とか気づきを与えられるようなボードの候補者を我々が推薦するとか。そういうことをやってるんです。
されてるんですね。何が変わるかって、経営者の意識とか、だって資本はあるわけですから、そこを少し変えるだけでっていうところが面白い発想だなと思います。
変えるだけで変わるわけじゃなくてですね。あと、会社を変えるのは私たちじゃなくて、経営者、経営陣なので。我々が会社を変えるなんて、そういうちょっとおこがましいことは考えていなくて。経営者の方が変えていくんですけど、刺激だったり気づきだったり、時にちょっとプッシュしたり、コンサルをやりながらみたいなところですよね。
それってやっぱり、人って居心地が良くなると、今のままでもいいやっていう、ぬるま湯に入ってしまう経営者も多かったと思うんですよね、昔はね。なので、我々はそういう刺激に。これ、勉強とかもそうですよね。先生がいなくても、ちゃんと自分でペースを守って、例えば大学受験まで自習する人はいるかもしれない。普通、無理ですよね。普通、先生とか定期テストとかなかったら、もう絶対無理じゃないですか。怠けちゃって。
やっぱり外からの目が入るっていうのは、一つすごく重要なことで。個人投資家がこれから会社に投資するという時に、どういうところを見極めていくのが重要でしょうかね。
やっぱり会社って経営者次第だと思うんで。
ガバナンス改革という。
特に今みたいに、軒並み右肩上がりとか、高度成長期とか、人口が増えてますとか、そういうのじゃない。
人口は減る一方ですからね。
そうね。そうすると、やっぱりどういうふうに企業を変えていくとか、どこに資本を使っていくとか。そういうアクション、新しいアクションが重要なんだと思うんですよ。右肩上がりのいい時っていうのは、アクションじゃなくて、どれだけいいお客様とか商流とか商品を持ってるかで、会社って良かったと思うんですけど。今の時代は新しいアクション、どういう変化を起こしていくかがすごく重要だと思うんですよね。それを起こすのは経営者ですから、やっぱり経営者を見るのが重要だと私は思いますけれどもね。
社長が一体何を考えてるのか、ちゃんとIRとかできちんと話ができるかとかいうことですね。
あと、いろいろ統合報告書とかでも、経営者、経営陣の考え方っていうのはちゃんとにじみ出てくるので、そういうのを見るとかですね。日本の場合には、世界でも大変な形で、株主総会で個人株主もいっぱい参加できて、いっぱい質問が出るという、そういう世界的にもすごく珍しい場所なので。一番究極的にやった方がいいのは、総会に行って手を上げて質問してみるとかが、面白いかなと思いますけどね。
マンション価格が5年で1.4倍になっていることをご存じですか。あなたのマンションも値上がりしているかも。今、売却の査定依頼が増えています。楽待で検索。
では、ここからは日本株の今後について伺っていきたいと思います。日銀が利上げを決定しました。しかも、そのペースを少し早めるということで、ターミナルレート、最終的には2%ぐらいっていうのはあるかもしれないという中で、やっぱり投資の考え方も変えていかなきゃいけないのかなと思うんですが。このスピードで金利を上げていって、株式市場、大丈夫ですか。率直に。
今日も上がってますよね。
大丈夫ですかね。
上がってますよね。この数日も上がって、そんなに弱くないし。結局、アメリカとかヨーロッパでは、企業はもうめちゃくちゃお金を借りて、そのお金で投資したり、あるいは配当、自社株買いしたりとかしていますと。でも日本は、やっぱりお金がまだ余ってるわけですよ、企業は。ネットデットなんて、こう入れてるので、日本企業の。
じゃあ利払いはそんなにないと。
ない。そうすると、金利が上がったからといって、急にPLが悪くなる、利益が減るわけではないんだと思うんですよ。だから、アメリカなんかだと、金利が上がると株価は下がるっていうのは、教科書にそう書いてあって、大体そういう反応もあるけれども。
2022年なんかすごく下がりましたね。
日本の場合には、一概にそうは言えないと思うんですよ。一方で、今回の日銀の説明とかでも、企業物価が7%とか上がってるのに消費者物価は上がっていない。それがそろそろ転嫁されていくはずだからって言ってるじゃないですか。ということは、すなわち企業の売上の値段が上がるってことですよね。
転嫁するってこと。そうですね。
そうですよね。日銀の言ってることっていうのは、これから転嫁されてきますよねっていうことを言ってるわけだから、それってダイレクトに企業収益、利益は上がりますよね。ところが一方で、金利が上がって資本コストも上がるから、リターンの要求も高くなるので、投資家の。資本をどういうふうに振り向けていきますかっていうのがすごく重要になってくるから、私は日本株自体は、今の日本で金利が上がるっていうのは悪いことじゃなくて。
そういうふうにいい回転が始まりつつあるから金利を上げるのであって。だから企業業績はそんなに悪くならないと思うし、あと少し円高になると思うので、それによっていいこともあるし。だから株価は、日本株は世界の中で唯一、比較的いいと思うんですよ。
企業があまり負債をもともと持っていないっていうのは、確かに目からうろこですね。
もうほとんど持ってないですからね。
ネットで見ると確かにそうですよね。そんな中で、日本の個人の資産もものすごく膨れ上がってまして。松本さんが本を書かれてますよね。『2000兆円のこの資産の使い方 日本を復活させる、資本市場立国論』というね。2023年、その時は2000兆円っていうタイトルだったんですが、今週、日銀が発表した統計では、もう2500兆円もありますね。これ、どういうふうに動いていくんでしょう、今後。
個人金融資産は増えてるんですけれども、一方で政府の借金も増えてるので、将来の税金負担は増えてるから、そんなに一概に喜べることではないし、やっぱりインフレが起きてるっていうのもあると思うんですよね。だから、しっかりとした。でも、インフレが起きてるからこそ、デフレ期っていうのは、多分、投資をしようがしまいがほぼ差は起きない。
円が強かったですからね。
円が強かったし、預金だけしてたって、本当のデフレ期って預金してたのが一番儲かったんですから。金利ないですけど。
金利ないけれども、株とか不動産は下がってたから。
下がっちゃうんですもんね、持ってたらね。
そうですよね。だから預金が一番良かったわけですよ。インフレ期になるとそうじゃなくて、どういう投資をするかですごく差が出てくると思うんですね。だから、これからの日本では単純に1500が2000、2000が2500兆って、相似形で増えていくんじゃなくて、その中を見ると、人によって多分すごく増え方が違う形で増えていくんだと思うんですよ。
日本人全体が豊かになっての2500兆円じゃないでしょうからね。
なので、やっぱりしっかりと投資を考えるのが、多分バブル期以来、40年ぶりぐらいに、日本で初めて本当に投資、企業の資本配分が重要なように、個人もその資産配分がすごく重要な時代に今なってきているということだと思いますね。
金利がついてくるということになると、利回りとか益回りとか、いろいろ比較する時代になって、資金が、アメリカなんかだともう資金の奪い合いが起きてるなんていうふうに言われてますけれども、我々個人投資家は、やっぱり一番いいのは何ですかね。国債なんかも最近、注目が高まってるみたいですけど、債券トレーダーでいらっしゃいましたけれども。
3%の10年債っていうのは、なくはないですよね。
あんまり勉強しなくてもね、3%で安心、10年後に元本も戻ってきますし。
でも一方で、配当の高い、しっかりとした会社、経営がしっかりされている大きい会社で、配当も高い株とかだと4%とか。
ありますね。ありますよね。
しかも先ほどから言ってるように、世代交代が進んでるので、日本のいい上場企業の経営って本当に良くなってるんですよ、前に比べて。そうすると、ちゃんとしっかり企業をダイナミックに世界情勢に合わせて経営して、管理していってくれるから、配当が出ていく。株価自体も、リスクはあるけれども上がっていく可能性も十分にあると。
そうすると、3%のクーポンだけで国債を買うのと、そういう配当利回りもあり、企業経営に賭けて株を買うんだと、私は後者もいいんじゃないかなと。私なんかは、もっとリスクのある会社とかに投資したりするわけですよ。
お詳しいですからね。専門ですから。
だけど個人投資家の方だったら、もっと本当に日本を代表する大きい会社で、ちゃんと配当が出ていて、ちゃんとした競争により経営者も選ばれてるっていう。まあまあ安心だと思うんですよね。そういうの、全然ありだと思いますけど。
これまで日経平均7万円まで押し上げた背景には、日本の経営者が変わったということで、海外投資家の海外マネーっていうのも非常に多かったと思うんですが、ここから高市政権、改造も発足しまして、成長戦略というのを打たれて、グローバルな機関投資家はまだまだ日本に入ってくると思われますか。
答えはイエスで。グローバルな機関投資家のお金は、まだまだ日本に来ると思うんですよ。なぜならば、ヨーロッパはあまりいい話はないですけれども、戦争があり、あとトランプはサウジに核武装させようとかね。だから中東、ヨーロッパっていうのは、今いろいろな不安とリスクがあると思うんですけど。フォルクスワーゲン、10万人切るとかね。そんなことを言ってるわけで。
名門の。
なので、ヨーロッパにお金がボーンと行くかっていうと、なかなか難しいと。
難しい。じゃあアメリカ。AI開発でね。
じゃあアメリカだけですか。しかもアメリカは金利が上がってますと。それで教科書で考えて、ちょっといろいろ不安もあるし、じゃあアメリカ一本足打法ですかというふうに考えると、日本だと思うんですよ。機関投資家は、やっぱり巨額の資金をアメリカだけには置けないということで、日本に。
もちろん中国っていうのはあるんですけど、ただ、流動性を伴った安心できる資本市場という意味では、中国にはそれはないので。
いろんな規制がね、すぐに入ります。
投資対象としての中国はすごく有望かもしれない。特に今度のトランプ・習近平会談は注目だと思うんですけど。でも、流動性を伴って普通に投資できる場所っていうと、やっぱりアメリカ、ヨーロッパか日本なんですよ。額を伴うと。そうすると、アメリカ一本ってわけにいかないから日本。
さっき言ったように、日本は金利が上がる世界でも、必ずしも日本の株が下がるわけではないと。エンゲージメントの仕方次第では、日本企業は勝てるチャンスがあると。というのがあるので、世界のお金も日本にまだまだ注目してると思います。
日経平均、7万円まで、2026年、ちょっとピッチが早いかなという感じはありましたけれども、今後、中長期的にもっともっと。
よく聞かれるんですけど、「10万円って、いつ行くんですか」って。まあまあすぐだと思うし。例えば、この数年は日経平均で見ると年率20%ぐらい。
そうなんですよね。3年ぐらいも20%。
そうですよね。今後、金利も上がってきて、先ほどから繰り返し言ってるように、経営の質も随分上がってきた中で、年率7%ぐらいで上がる可能性は十分あると思うんですよ。
7%でもね、過去は20%でしたからね、過去3年。
そうですよね。年率7%だと、10年で2倍になる。だから日経平均で13万とか14万になるんです。インデックスよりも、ちゃんとしたエンゲージメント運用とかしている、アクティブにちゃんと運用しているファンドの方がいいと思いますけれども、インデックスでも10年かければ2倍になるかなと。
どの株を買ったらいいの、どのセクターがいいのなんていう話になりますけど、セクターというよりは、エンゲージメントの話じゃないですけれども、変わる余地のある企業っていうところに注目するのが面白いかなって。
面白いと思います。やっぱり個人投資家の醍醐味は、本当は自分で個別株を選ぶことだと思うんですよ。先ほど言ったように、この経営者がおもろいとかですね。あるいは自分の買っている化粧品とか、ここいいな、みたいな。
そういうのは、もう生活の中で変化がすごいですからね。
そう、それはすごく大切で。ダメになったっていうのもすごく分かるんですよ。「最近ダメだ。この人、最近ダメ。この製品、最近ダメ」。そしたら、それでも乗り換えるとかできるから、個別株投資っていうのは、やっぱり醍醐味だとは思うんですよね。
だけども今は、先ほどから言ってるように、エンゲージメントの、経営者との対話の価値がすごく上がってるから、そういうことをやっているファンドっていうのもうまみがあると思うし。あとは、本当に長めで考えると、インデックスファンドっていうのはコストも低いし、長く持ちっぱなしにしておくっていうんだと、緩やかにインフレしていけば必ず上がってきますから、それはありだと思いますね。
でも、せっかくだから、先ほど言ったように、そういう好きな経営者でもいいし、好きな製品でもいいし、あるいは、まあまあの配当で超大企業で、ちゃんとした経営者みたいな会社とか、いくらでも宝の山だと思うんですけどね。そういうのを探していただければと。
いろいろと勉強になりました。松本大さんにお話を伺いました。どうもありがとうございました。
ありがとうございました。
楽待チャンネルコーナー。このコーナーでは、楽待チャンネルを運営する楽待株式会社の投資家、株主の皆様向けの情報を1分でお伝えします。今回は、東証スタンダード市場に上場する楽待株式会社の2026年7月期通期の決算発表についてお知らせします。
売上は36億1700万円で前期比14.5%増。営業利益は18億9900万円で23%増となり、通期の業績予想を売上、利益ともに上回りました。営業利益率は52.5%と高い水準を保ちながら、売上はこの5年で2倍になっています。27年7月期は売上40億円と、5期連続の2桁成長を見込み、年間配当は13円から16円へ増配を予定しています。詳しくは概要欄、コメント欄のIR情報のリンクからご覧ください。
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ふどさは楽待。
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