ブライアン・ジョンソンが自身のバイオマーカーの結果を報告:生物学的老化は遅らせたり逆転させたりできるのか?

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概要

世界最速の人や世界一の富豪にはランキングがあるのに、最も健康な人のランキングは存在しない。ブライアン・ジョンソン氏は、この指摘から動画を始める。老化のプロセスを逆転させるという目標を数年にわたって追求し、数千に及ぶデータポイントで自身の身体を測定してきた結果、ジョンソン氏は今や自分こそがその称号にふさわしいかもしれないと示唆する。動画では、なぜこの取り組みを行っているのか、健康をどう定義し測定しているのか、どのバイオマーカーが最も多くを物語ると考えているのか、途中で何がうまくいかなかったのか、そして一般の視聴者は何をすべきだと考えているのかが説明されている。

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目標:老化脱出速度

ジョンソン氏は、このプロジェクトを「老化脱出速度(age escape velocity)」と呼ぶ概念を軸に据えている。これは、生物学的な老化の速度を遅らせ、暦の上での1年が経過しても生物学的には1年未満しか老化しない状態にすることを意味する。ジョンソン氏によれば、これは食事と運動に気をつけるだけでは実現しない。「時計の針を巻き戻す」より高度な治療法が必要になるという。新たな技術の例として同氏は、自らのゲノムを編集する能力を挙げ、それはすでに実現していると述べる。これらの技術は進歩するにつれてより多くの人が利用できるようになると予測し、「すぐそこまで来ている」と表現している。

ジョンソン氏は、この目標を「魔法のような不老不死」とは区別している。同氏はこれを、身体の老化の軌道を変えるための体系的な仕組みとして説明し、身体が受けるダメージと、そのダメージを修復・予防する私たちの能力との間の工学的な競争として位置づけている。同氏の見方では、修復がダメージを上回る時点が新たな時代の幕開けとなり、その時代には「暦があなたの生物学的な運命を決めることはなくなる」という。

健康の定義と測定

健康をどう定義できるかを説明するにあたり、ジョンソン氏は単純な比較から始める。90歳の人と2歳の子どもを見間違える人はいないが、35歳と36歳を見分けるのは難しくなる。同じ原理が身体全体に当てはまるため、生物学的年齢は実際に測定できるのだと同氏は言う。その出発点から、同氏は「誰もが知っている」不健康の例として、病的肥満、糖尿病、座りがちな生活を挙げる。さらに、身体が感染症とどれだけうまく戦えるか、反応速度、筋力、柔軟性といった、日常的な健康の指標も加えている。

続いてジョンソン氏は、そもそも誰かが自分の老化の道筋を実際に変えられるのかと問いかける。長年の自己実験を通じて、それは可能だと確信するようになったと同氏は言う。例として挙げるのは、肌の健康、心臓の機能、肝臓の機能だ。臓器を機能面と解剖学的な分類の両面から測定すると、それらの臓器をより若い年齢を示す状態にすることができるという。

ジョンソン氏のプロトコルは、同氏がゴールドスタンダードと呼ぶ一連の生物学的年齢の測定に基づいており、集団レベルの研究と比較することで自分のパーセンタイルを把握できるようになっている。同氏は、一人の人間の中でも老化がいかに不均一でありうるかを示している。47歳のジョンソン氏によれば、左耳の測定値は64歳である一方、心臓は37歳のように機能しているという。同氏のチームは、身体のあらゆる臓器について基準となる年齢を確立することに取り組んだ。

主なバイオマーカー

ジョンソン氏は最近、全死因死亡率、つまりあらゆる原因で死亡する可能性を高い精度で予測する60以上のバイオマーカーを公開したと述べる。動画ではそのうちのいくつかを紹介している。また、優れた数値を持っていても、予期せぬ出来事に見舞われる可能性はあるという注意点も付け加えている。

老化の速度。 ジョンソン氏によれば、これは同氏のチームが最も重視しているマーカーの一つだ。エピジェネティックな測定に基づいている。スコアが1なら通常の速度で老化していることを意味し、1未満なら遅く、1を超えれば速いことを意味する。ジョンソン氏は、直近の測定値がこれまでで最高だったと報告しており(文字起こしでは「48」と表記されているが、0.48を意味すると思われる)、上位3回の検査の平均値は文字起こしで「0.054」とされている。同氏はこの結果を、おおよそ「2年に1回誕生日を祝う」ようなものだとまとめている。身体のどこかに病気があればこの値に影響するため、ジョンソン氏はこれを全身の状態を反映するマーカーとみなしている。

炎症。 ジョンソン氏は炎症を「誰もが知っておくべき殺し屋」と呼ぶ。高感度CRPの検査結果は検出限界以下だったと報告しており、これを全身性の炎症がないことを意味すると解釈し、驚くべき成果だと述べている。

精子の健康。 ジョンソン氏によれば、世界の精子の健康状態は過去50年間で50%以上低下している。同氏は、自身の精子の健康状態は1970年の平均レベルを大幅に上回り、20代前半の人と同等であると報告している。同氏はこれを、現代社会で暮らしながらも優れた精子の健康状態を保てることの証拠として示している。

心肺機能。 ジョンソン氏は、運動中に身体がどれだけ効率よく酸素を利用できるかを示すVO2 maxを、長寿を予測する最も優れた指標の一つだと説明する。同氏は、18歳の中で85パーセンタイルに位置すると報告している。

テロメア。 ジョンソン氏はテロメアを、靴ひもの先端にある硬いキャップのような、染色体の末端を覆うものだと説明する。これは年齢とともにほつれ、切れていく。同氏のテロメアは10歳児の生物学的年齢と測定されたと報告し、「私は赤ちゃんになりつつあるのか?」と冗談を言っている。

骨密度。 ジョンソン氏は、最近のDEXAスキャンで全人口の99.8パーセンタイルに位置したと報告している。

これらの結果を総合して、ジョンソン氏は自身の身体が「あらゆるシステムにわたってエリートレベルで機能している」ことを示していると述べる。

出発点と日々のプロトコル

ジョンソン氏は、5年前の出発点について語る。当時は体重が40ポンド(約18キロ)超過し、全身性の炎症があり、睡眠の質が悪く、慢性的なうつ状態にあった。あらゆる数値がひどいもので、「身体的にも精神的にも崩壊しつつある」と感じていたという。それから5年後の今、同氏は「間違いなく世界中の誰よりも優れた総合的なバイオマーカー」を持っていると言う。

同氏の毎日は綿密に組み立てられており、就寝、食事、運動、サプリメントについて厳密なルーティンが決まっている。ジョンソン氏によれば、これらのルーティンは科学的エビデンスの広範なレビューと、自身の身体の測定結果に基づいているという。このプロトコルは自分にしか合わないという反論に対して、同氏は異を唱える。それは多くの人に効果があるものについての集団レベルの研究に基づいており、個人的な修正はごくわずかにすぎないという。

このアプローチの一例として、ジョンソン氏は「すべてのカロリーは生き残りをかけて戦わなければならない」という原則のもとで1日2,250キロカロリーを摂取する食事について説明する。同氏のチームは候補となる食品を評価し、長寿につながる可能性が最も高いものを特定した。治療法についても同じことを行った。ジョンソン氏は、高気圧酸素療法、現在行っているサウナの利用、関節に注入した間葉系幹細胞、そのほか数多くの介入に言及している。結果が出ない治療法はすべて打ち切るとし、「これは見せかけのためではない。結果のためだ」と述べる。こうした取り組みを突飛だと感じる視聴者に対し、ジョンソン氏はエビデンスに基づいていると応じ、「2025年のブライアン・ジョンソンは、2030年には普通の男になっている」と予測している。

最大の驚き:回復力

ジョンソン氏は、最も重要な学びは身体に回復力があるということだったと語る。同氏が取り組みを始めたのは43歳のときで、それまでには子ども時代の不健康な習慣、「起業家として自分を酷使してきた」20年間、そして10年に及ぶ慢性的なうつがあった。5年以内に状況を好転させた自身の経験を、誰もが希望を持てる理由として示している。

うまくいかなかったこと

ジョンソン氏は、物事は常にうまくいかないものだと認め、2つの例を挙げる。1つ目はラパマイシンで、同氏はこれをアンチエイジングの分野でより有望な薬の一つと呼ぶ。数年間にわたり血中濃度を慎重に測定しながら服用したところ、老化の速度が加速していることがわかり、同氏はこれを「大いなる皮肉」と呼んでいる。同氏は、この結果がこの薬について決定的なものではないと強調する。影響を受けたのは自分だけかもしれず、測定していなかった要因があった可能性もある。それでも、その一つの限られたマーカーにおいては、老化を速めていたという。

2つ目は美容面での挫折だ。初期の頃、ジョンソン氏はカロリー制限を実践して非常に痩せたため、顔の脂肪が落ち、同氏の言葉を借りれば、ひどく老けて見えるようになった。若々しい外見を取り戻そうと脂肪注入を試みたところ、重度のアレルギー反応を起こし、顔が腫れ上がってしまった。同氏は全体的な手法を、測定し、治療法を試し、データを評価し、それを繰り返すというループとして説明しており、そこには「科学とデータ以外への忠誠心はない」という。

視聴者にできること

ジョンソン氏は視聴者に対し、怖気づく必要はないと伝える。シンプルで基本的な習慣が、効果の大部分をもたらすという。同氏がただ一つ重視するとすれば、就寝前の安静時心拍数を下げることだ。つまり、夕食を早めに軽く済ませ、アルコールや夜食を避け、寝る直前に強いストレスを受けないようにすることである。就寝前の心拍数が低いと睡眠の質が向上し、同氏の見方では、よく眠れれば運動や健康的な食事もしやすくなる。簡単にまとめると、寝る前に心拍数を下げ、よく眠り、毎日運動し、少しだけ食事を改善するということだ。ジョンソン氏は、このサイクルが積み重なることで、良い判断が次第にしやすくなっていくと主張する。

ジョンソン氏は最後に、「人間であることの新たな時代が到来した」と宣言する。放蕩や、仕事上の野心の犠牲になるという古いあり方は終わり、同氏が「死ぬな(don't die)」の時代と呼ぶものに取って代わられたという。同氏は視聴者に対し、健康を最優先事項とし、友人や両親、子どもたちにも同じようにするよう勧めること、そしてまずは自分自身をどうケアするかから始めるよう呼びかけている。