地上30メートルで30日間:25万ドルを懸けた二人の空中生活と、最後の「倍か確定か」

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概要

初対面の二人を目隠しのまま地上30メートルの足場に連れていき、30日間生き延びれば賞金25万ドルを渡す。この動画の企画はそれだけだが、途中でチャレンジが課され、失敗するたびに足場の床が削られていく。参加者は建設作業員のアリソンと、イギリスのリアリティー番組に出演しているアンガスである。動画は、二人がどう脱落し、どう残り、最後に何を選んだかを追っている。

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ルール:落ちたら終わり、残った一人が全額を取る

主催者は、落ちたら即アウトだと最初に念を押す。箱には30日間を過ごすための物資が入っているが、足場は狭く、枕が端から飛んでいけばそれで失われる。

二人は意図的に「正反対」の組み合わせとして選ばれた。アリソンは重機オペレーターとして解体作業などをしている。アンガスはデート番組に出ていて、デートが仕事だという。高さについて聞かれると、アリソンは平気だと答え、アンガスは心臓がバクバクだと答えた。

主催者は、これまでの動画との違いを強調する。今回は一人が降りても企画は終わらない。賞金は山分けではなく、最後まで残った一人が全額を受け取る。相手が降りたほうが自分は得をする構造である。

風雨にさらされた最初の数日

二人は24時間、屋外で過ごす。2日目の時点でアンガスは2時間しか眠れず、寒すぎて無理だとこぼしている。風で足場が揺れ、雨が降ると全部がびしょ濡れになった。

同じ条件でも二人の反応ははっきり分かれた。アリソンは「よく寝た」と言い、チキンブリトーボウルでおやつの時間を楽しむほど早く慣れた。アンガスはテントの中にいることに耐えられず、真夜中まで続いた雨の間は外を歩き回っていた。「危うく飛び降りそうになった」とも話している。雨の日には、テント以外で唯一屋根のある簡易トイレにずっと隠れていたという。

5日目:テニスボールで高級テントを懸ける

5日目に主催者が様子を見に来ると、二人のテントの評価は正反対だった。アリソンは今のテントを気に入っていたが、アンガスは「ぎゅうぎゅうで、じめじめして寒い」と交換を望んだ。主催者は地面から浮いた構造の新しいテントを二つ見せる。枕と毛布があり、広く、防水性も高い。それを見てアリソンも考えを変えた。

条件は、テント上に置いた的にテニスボールを当てることだった。一人3球を持ち、二人とも最低1回当てれば高級テントがもらえる。どちらかが外せばテントは没収され、セットの4分の1が取り外される。

アリソンは1球目で的に当てた。アンガスは自分の身長を195センチだと言い、主催者に「188だろ」と返されるなど余裕を見せていたが、3球すべてを外した。アリソンは「もう、あんたの愚痴も聞かないからね」と念を押し、アンガス自身も「重圧に負けた」「野球やっときゃよかった」と悔やんだ。新しいテントは下に落とされ、ガラス張りの床のタイルが外されていった。

床を失ったあとの二人と、お金に対する温度差

床が狭くなると、二人はすぐに影響を実感した。アリソンは「起きた瞬間、足場がない」と言い、気を抜けない状態が続いた。アンガスは失敗した自分に腹を立て、「ヘマして静かに落ち込んで反省モードに入る」のが今の自分だと話した。アリソンも「完全にあなたのせい」と言い、これ以上足場を失いたくないと訴えた。虫が出たり、食事が味気なかったりと、空中生活そのものの不快さも重なった。

二人の価値観の違いは、お金の話で表に出た。アンガスは、お金が十分にあっても自分は何も変わらず、むしろないほうがよかったくらいだと語った。アリソンは「それはお金のある人の考え方」だと返し、弟と会社を始めたい、貯金もしたいと話した。ナレーションによれば、アンガスのお金への無頓着さを知ったアリソンは、山分けでは惜しいと考えるようになった。アリソンは自撮りの動画で、過去の30日チャレンジで最後に相手から賞金を全部奪った人はいなかった、だから自分がやる、とそれまで口にしなかった戦略を語っている。

8日目にはキャッチボールをして仲を深める場面もあったが、長くは続かなかった。寒さと強風が戻り、アリソンも「このトルティーヤ嫌い、おいしいご飯が食べたい」と食事への不満を口にするようになった。

10日目:食料を吊るすロープとノコギリ

10日目のチャレンジは、24時間続く耐久戦だった。上空の台座には、今の非常食よりずっとおいしい30日分の食料が吊られている。そのロープに向かって、巨大なノコギリがランダムなタイミングで降りてくる。ロープが切れる前にボタンを押せばノコギリは上に戻るが、押し損ねれば台座は落下し、さらに床をもう1枚失う。

最初のうち、二人は声を掛け合ってボタンを押し続けた。トイレもノコギリが上がってからのタイミングで行くと決め、パイやホットコーヒーを楽しみにしていた。ナレーションは、いつノコギリが来るか分からず常に気を抜けないことが一番きついと説明している。

夜は交代で眠ることになり、まずアリソンが寝た。その間、アンガスの注意力は次第に散漫になり、最後には完全に切れた。アンガスは「意識を失ったみたい」「気づいた時にはノコギリの音が聞こえて」と謝った。アリソンは「仕方ない、今さらどうしようもない」と受け止めたが、食料に加えて床の4分の1も撤去された。

アンガスの迷いと、13日目の飛行船

この失敗はアンガスに大きくこたえた。眠れず、あと何回失敗するのか、自分は状況を悪化させるだけだと考えるようになり、やめるつもりかと聞かれて「90%本気」と答えた。アリソンは、誰かと話していれば時間が早く過ぎるので、一人になるともっと厳しくなると心配していた。アンガスは「多分明日出ていく」「チャレンジのたびに君を失望させるリスクを負いたくない」と告げた。アリソンは「人間はミスをする」「残るほうが楽よ」と引き止めた。

13日目、主催者は飛行船で差し入れを届けた。スポンサーのジャックリンクスのビーフスティックで、二人はフックを使い、空中の釣りのように飛行船から吊り下げられた袋を回収した。味は4種類あり、アンガスは失った食料を「何があったか思い出せない」と言うほど気分が上向き、「今朝帰らなくてよかった」とも話した。

14日目のアンガスは、それまでより前向きだった。ここにいれば少なくとも挽回のチャンスはある、と考えられるようになり、「俺は帰らない」と宣言した。

15日目:平均台に挑んだアンガスの脱落

15日目のチャレンジは、地上30メートルに設置した長さ9メートルの平均台だった。一人が向こうまで渡って床に触れ、落ちずに戻ってくれば、アンガスが落としたテントの改良版と、10日目に落ちた食料の一部がもらえる。一人が落ちたら、もう一人が挑戦する機会はない。

アリソンは「今回は私が行ける気がする」と申し出た。アンガスは「自分の名誉を挽回したい、評判も懸かってる」と言って譲らず、アリソンは任せることにした。主催者は、アンガスが落ちれば床がまた狭くなり、アンガスにとっての25万ドルの挑戦もそこで終わると念を押した。

アンガスは慎重に進んだが、揺れが激しく、脚の震えが止まらなかった。「台が動く」と声を上げ、最後はアリソンに「ごめん」と言って挑戦を終えた。アンガスはここで企画から去った。その夜、アンガスは渡りきれなかったことと、あの場に残れなかったことへの悔しさを語っている。アリソンのほうも、アンガスのテントは嫌いだったが、ああなるのを見るのはつらいと話した。

一人になったアリソン

アンガスが去り、床は半分になった。アリソンは主催者に、チャンスをもらったのに失敗したのはアンガスだと言い、次の20日目に向けて見送った。

一人の最初の日を、アリソンは「ものすごく変な感じ」「すごく静かで退屈」と表現した。スペースを確保するためにアンガスの箱を捨て、これまでで一番寒い夜をテントに隠れて過ごした。やがて物に話しかけるようになり、ある物を「アンガス」と呼んで「座ってるだけ? 手伝うの?」と声をかける場面もある。チャレンジ前日には、これは多くの人の人生を変えられる金額で、床を失うのが怖いと語った。

20日目、主催者に「アンガスが戻るより自分のスペースが大事か」と聞かれ、アリソンは「そうね」と答えている。

20日目:トゲの床と風船を射る日々

新しいチャレンジでは、下の床が15センチの鋭いトゲで覆われる。毎日、赤い風船がトゲに向かって上がってくるので、アリソンはそれを矢で割らなければならない。外せば床のパネルを1枚失う。

初日、アリソンは1発で風船を割った。主催者は「ロビン・フッドか? カットニス・エヴァディーンか?」と冗談を言った。しかし翌日には、風船の悪夢を見たと話し、24時間いつ上がるか分からない風船を見張り続けるのが今回で一番難しいと語った。

ナレーションは、風船のタイミングがランダムではなく、アリソンが油断した時に上がっていたと明かしている。アリソンは初めて外し、残すパネルとして黄色い箱のそばを選んだ。これはただ風船を割るだけのチャレンジではなく、最後まで行くには床が必要だと本人は話している。

スターバックスの店舗と5万ドルのギフトカード

残り5日となった日、主催者は上空にアリソン専用のスターバックスを設けた。バリスタのジョサイアが、残りの期間中毎日来てコーヒーを出す。

ただし、これには仕掛けがあった。主催者はアンガスを呼び戻し、アリソンにヘッドホンを着けさせたうえで、スターバックスから贈られた5万ドルのギフトカードをセットの箱の奥に隠した。主催者はこれをスターバックスのギフトカードとして史上最高額だと説明している。アリソンが見つけられなければアンガスのものになり、カードのことを伝えるかどうかはアンガスに任された。アンガスはアリソンに「ステージに5万ドル分のカードが隠されている、見つからなければ俺がもらう」と正直に伝えた。アリソンは床が狭くなったおかげで探す場所がほとんどないと言い、すぐに見つけ出した。

追い詰められる最終盤

コーヒーで元気を取り戻したアリソンは、次の風船に意気込んだが、その後も外すことが続いた。風船が「トリッキーな動き」をすることがあると話し、残せるパネルの選択肢も減っていった。パネルがないのを忘れて後ろに下がればゲームオーバーだという状況になった。

ある日は、ぼんやりしていて矢を放つことすらできなかった。何時間も弓を構えて風船を見つめているとメンタルがやられる、とアリソンは語り、アンガスが失敗した時に自分が言ったことを撤回すると言った。「今はアンガスよりひどい、自分でパネルを捨ててる」とも口にしている。ナレーションは、この頃のアリソンは本当におかしくなりそうに見えたと振り返る。

最後の風船も、アリソンは外した。本人は風のせいだと言っている。

最終日:倍額に挑むか、25万ドルを確定させるか

最後の風船のあと、主催者はサプライズを用意していた。15日目にアンガスが落ちた平均台を再び設置し、24時間後に選択を迫る。渡って戻れば賞金は50万ドルに倍増するが、アンガスのように落ちれば全てを失う。アリソンは「予想はしてた」と言いつつ、終わったと思ったのにまたストレスだと話した。15日目に「簡単そう」と言っていたことも主催者に指摘された。

翌朝、アンガスが戻ってきた。追加の25万ドルの小切手はノーランが持っている。アンガスは難しさは身をもって知っていると伝えつつ、選択は指図したくないと言った。さらにアリソンの兄弟も呼ばれていた。兄弟は「できると思うならやってやれ」と背中を押し、アリソンは一度は平均台に行くと決めた。

しかし、下を見た後で迷いが戻り、アリソンは泣き出した。アンガスは、30日間いろいろあったのにアリソンは一度も泣かなかった、自分が落ちた時も泣かなかったと驚いている。アリソンは、手ぶらより何かを持って帰るほうが達成感がある、挑戦して落ちれば何も残らず失敗で終わると考えを口にした。アンガスは、世界中が見ている中で渡りきればとても格好いい瞬間になるとも言った。

主催者は、ノーランに小切手を落とせと言えば取引は不成立になり、持ち帰るのは25万ドルとギフトカード5万ドルだと確認した。アリソンは「ノーラン、小切手を落として」と答えた。小切手が落とされ、アリソンは25万ドルを手にしてチャレンジを終えた。

試しに渡ってみた結果

最後に、賞金とは関係のない遊びとしてアリソンが平均台を試した。成功しても追加の賞金はないという条件である。映像の中でアリソンは「ヤバい」「フラッシュバックだ」と言い、アンガスは「まいったわけだ」と納得していた。渡りきれたかどうかは映像ではっきりと示されない。

アリソン本人は、自分の選択は間違っていなかったと振り返った。プライドに振り回されてはいけない、今日は自分も危なかった、もし挑戦していたら大金を失って今頃泣いていたと思う、と語り、笑ってお金を持って帰れることを喜んだ。