研究された日本女子代表はどう戦うか:佐々木クリスと三好南穂が語るW杯の課題とワンハンドシュート
PIVOT 公式チャンネルバスケットボール女子日本代表は、ロサンゼルス五輪へ向けて何を克服すべきなのか。PIVOT BASKETBALLの後編では、MCの西川典孝が進行役を務め、バスケットボールアナリストの佐々木クリスが分析の中心を担った。東京五輪銀メダリストの三好南穂は、選手の視点から応じている。佐々木の見立ては次のとおりだ。日本が東京五輪で手にした戦略的な優位性は、すでに世界に研究され尽くしている。だから次のブレイクスルーは、個人の技術と育成から生まれるしかない。
東京五輪の優位性は、もう知られている
ワールドカップの印象を問われた佐々木は、まず「世界も前進している」ことを挙げた。日本が世界と戦える力を身につけようとしているあいだ、ライバルたちも黙って待っていたわけではない、というのが佐々木の見方である。
佐々木によれば、東京五輪の銀メダルを支えたのは、日本の戦い方が持っていたサプライズ性と、「ペース&スペース」と呼ばれる速い展開、そして3ポイントの活用だった。ところが今では、190cm台のフォワードを何人も抱える国でも3ポイントを放ってくる。5人全員が3ポイントラインの外に立つ「ファイブアウト」の戦術も使われている。そのうえで、日本が攻守両面で組織的に「カオス」を作り、アグレッシブなディフェンスを仕掛けてくることは、もう相手に知られている、と佐々木は指摘した。
数字で見る「速さ」と「カオス」の差
佐々木はデータを示しながら説明を進めた。日本が速いペースで戦いたいのは間違いない。マリ戦とハンガリー戦では、ファストブレイクからの得点がそれぞれ25点、17点あり、佐々木はこれを評価できる部分だとした。一方、ドイツ戦は6点、スペイン戦は0点だった。ただし佐々木は、相手に高い確率でシュートを決められれば走る機会そのものが減るという事情も考慮すべきだと付け加えている。カオス作りはディフェンスと表裏一体だからだ。スペインの壁は非常に高く、ドイツも自国開催のなかで日本への対策を十分にしていた、と振り返った。
ターンオーバーを誘ってそこから攻めるのも、日本のカオス作りの柱である。ターンオーバーからの得点について、佐々木は試合ごとに「26、8、11、そして20だったか」と挙げた。そのうえで、20点を超えることが一つのラインだと述べ、ハンガリー戦は日本らしさが出て、勝機が十分にあった試合だったと評した。
2人がかりの守備が「さばき切られる」
では、ターンオーバーを誘える時と誘えない時は何が違うのか。佐々木は、前編で三好が紹介したダブルチームを題材に説明した。
相手がスクリーンをかけると、日本はボールマンに2人がかりでプレッシャーをかける。高田真希やステファニーのようなインサイドの選手も前に出ていく。その分、残った選手は飛び込んでくる相手を集中的に守らなければならない。佐々木によれば、問題は、この圧力をいなしてさばき切れるだけの器を持った選手が対戦相手に多かったことだ。三好も前編で触れていたように、ポイントガードでも180cmあり、ピック&ロールを扱う選手が190cm近いこともある。頭越しにパスを通され、ローテーションが早めに来ればさらに逆サイドへ飛ばされる。そこでは相手のパワーフォワードまで3ポイントを決める力を持っている。
完全にプレッシャーに出るのではなく、少し高めに位置取る「ハイフラット」(ドロップの一種)で守った場合も、佐々木は同じ構図を描いてみせた。日本のフォワードが170cm、相手が190cmなら、パスは通ってしまう。レイアップは与えたくないのでヘルプに出る。パスがさばかれ、ローテーションしてもまたパスが出て、間に合わずにシュートを打たれる。インサイドのリバウンドも相手が優位になる。
佐々木は、2人がかりで行くことは基本的に相手に数的優位を与える行為であり、原理原則の逆だと説明した。それでも日本がこれを選ぶのは、身長で不利なまま「横綱と組み合っても戦えない」からで、肉を切らせて骨を断つ戦法なのだという。その戦法すらさばき切る相手に対して日本はどう戦えばいいのか。これが佐々木の問題提起だった。
映像では、まずスペイン戦が取り上げられた。2人で詰めたところを高さでパスを通され、ローテーションが全部間に合わない場面だ。佐々木は、あの守り方にはある程度のサプライズ性を持たせられていたとしたうえで、かいくぐられると会心の一撃のように高確率のシュートになってしまうと述べ、もともと孕んでいた戦略的なリスクが表面化したと評した。ハンガリー戦の映像では、相手が冷静にさばき、良いスペーシングから再びドライブ&キックにつなげていた。佐々木は、ここまで動かされると「頑張れ」と言っても対処のしようがなくなると話す。相手チームのほうも、ボールに2人を引き寄せれば自分たちの勝ち、というくらいの自信を持っていたのではないか、と推測した。
インサイドへのダブルチームは続けるべきか
ドイツ戦のインサイドへのダブルチームの映像は、前編でも議論になった場面である。成功しなければコーナー3を打たれる。ガードがマッチアップしてきたら、フォワードがオートマティックにインサイドへ押し込む。そうした攻め方を多くのチームが日本にしてきた、と佐々木は見る。
ここで佐々木は三好に問いかけた。これだけさばき切るチームが増えたなかで、外でもインサイドでもダブルチームを続けるべきなのか。日本の3ポイントが徹底してノーマークにしてもらえないのと同じように、逆に「あなた1人で60点取ってみて、私たちは80点取るから」という考え方もありうるのではないか。ただし佐々木は、これは自分にも分からないことで正解は一つではない、皆で議論していけばいい、と留保をつけている。
三好の答えは、戦術を変える話よりも「一つひとつの質を上げないといけない」というものだった。三好が指したのは、町田瑠唯が押し込まれる場面である。その前の段階で戦えていない。もっと3ポイントラインあたりで戦いたいのに、ど真ん中でボールを持たれてしまい、入った瞬間に3人が寄っている。ルールはおそらくあるはずだが、一つひとつの質が徹底されていない、と三好は見る。
ミスマッチの構造:フォワードがボールを扱える
西川が、町田が相手のビッグマンにつく時点でミスマッチになっていると指摘すると、佐々木はその背景を構造として説明した。
相手はフォワードがボールを扱える。日本にはガードが豊富にいるが、日本の攻撃を考えると2ガードが必要になる。佐々木によれば、東京五輪のベルギー戦では相手がガンガンスイッチしてきたので、1回のドライブでは足りず、もう1人ポイントガードを起用した2ガードで打開した。ただ日本には、フォワードでポイントガードと同じように攻撃を組み立てられる選手が少ない。その結果、町田がフォワードの位置に出ることになり、相手は自軍のフォワードがゲームメイクしてくる。佐々木は、このオールラウンド性の差を問題の根にある構造として挙げた。
3ポイントの「中身」:キャッチ&シュートの減少
佐々木がもう一つ重視したのは、日本の生命線である3ポイントにも種類があるという点だ。大枠としては「3ポイントが決まらなくなって敗れた」と言えるが、その内容をしっかり見るべきだという。
日本がうまくカオスを作れている時は、ずれを作ってキャッチ&シュートが必ず増えるはずだと佐々木は言う。マリ戦では、トランジションを含めて3ポイント35本のうち33本がキャッチ&シュートだった。それが以降の試合では17本、19本、27本と推移した。ドイツ戦、スペイン戦ではドリブルから仕掛ける3ポイントの比重がとても大きくなっていた、と佐々木は説明した。
ここから佐々木は二つの論点を引き出した。一つは、ドリブルからタフな状況でも3ポイントを決められる選手が増えたほうがいいこと。もう一つは、なぜキャッチ&シュートが減ったのかという問いである。佐々木の答えは、ファストブレイクの得点の少なさに表れている、というものだ。相手が戻る前に攻め込み、4対3で攻められる状況なら3ポイントは打ちやすい。ドイツ戦、スペイン戦ではその状況が圧倒的に減った。トランジションで攻められなければ相手のディフェンスは整う。日本は、組み合った状態から崩さなければならなくなる。
スクリーンが機能しない:高さとフィジカル
組み合った状態で数的優位を作れなかったケースとして、佐々木はまず、ドリブルからシュートを打てる限られた選手を挙げた。田中選手らがスクリーンを使うと、相手は高めに出てくるか、スイッチしてくる。マークが剥がれないのでローテーションが起きず、キャッチ&シュートの機会は生まれない。
高さに加えて、佐々木が世界との差として挙げたのがフィジカル面である。林咲希がスクリーンをかけに行く場面について、佐々木は「スクリーンがヒットする回数がすごく減った」と感じたという。すり抜けられて後ろから追う形になっても、相手は高さがあるので、林が正対してシュートを打つタイミングには間に合ってしまう。その恐怖心が出てくると佐々木は説明する。林もドライブを試みてはいたが、相手の高さが気になり、相手の強みの中に入ってしまう形になった。
さらに佐々木が「相手がすごかった」と評したのは、スクリーンに対してフィジカリティを使い、いったん相手の動きを封じる守り方だ。佐々木によれば、フィジカリティの本質は、自分の自由を奪われずに相手の自由を奪うことにある。スペースが作れればスクリーンのコースは作れる。しかし相手は高くて重く、動かせない。自分が出ればついてくるし、スクリーンをかける側にも体を当ててくる。かけたい位置でかけさせてもらえず、動きはどんどん膨らみ、時間がなくなり、数的優位がないまま攻撃が進んでいく。
ドライブに過剰反応しない相手
西川が、スクリーンが機能しないなら個人技のドライブで打開する手もあると振ると、佐々木も、組織が循環しなくなったら個人で打開するほかないと同意した。ただ佐々木が強く感じたのは、相手が日本のドライブに本当にオーバーリアクトしなかったことだという。ドライブされても「ステイホーム」、つまりシューターから離れない。日本がやりたいのはキャッチ&シュートの3ポイントだから、ドライブは10回に2回決められてもいい、という割り切りに見えた、と佐々木は語った。
実際に、日本のスコアラーである田中選手に、ドイツの191cmのパワーフォワードがマッチアップした場面があった。佐々木は、これはドイツの思惑どおりだったのではないかと見る。映像では、田中選手がスクリーンを使わずに持ち込むが、ランニングステップを直線的に踏んでいるため、相手はタイミングを合わせやすい。周囲も過剰には反応していない。三好が「手は出したけど行かなかった」と指摘すると、佐々木は絶妙なスタントの匙加減だと応じた。三好は、手を出されることでドライブのコースも遮られると補足し、佐々木も、ボールハンドラーはあそこでドリブルをピックアップしたくなってしまうと述べた。
佐々木は対案も示した。スティーブ・ナッシュのように狭いエリアをドリブルで通過していく「ナッシュムーブ」なら、それだけでペイントタッチになり、周囲の視線を集められる。その隙にパスが開いたり、カッティングからエルボージャンパーが生まれたりする。ドリブルが生きていればその場でシュートを打ってもいいし、ワンツーで止まり、フェイクしてターンしてジャンパーという選択肢もある。しかし今回はドライブからのストップジャンパーがとても少なかった。キャッチ&シュートが生まれない局面で、それを打開する「次の一手」が限定されていた、と佐々木は総括した。
鍵はワンハンドシュート
では具体的にどうすればいいのか。佐々木はまず、より多くの選手が世界で戦う経験を積んでほしいと述べ、スペインでプレーした選手や、ルイビル大学でNCAAを戦った選手の例を挙げた。そのうえで、長く代表を支えてきたオールラウンダーの高田にも触れながら、止まってジャンプシュートを打つ局面では、日本で多くの選手が使うボースハンド(両手)シュートは選択肢が限られると指摘した。密集地帯でも片手で打ち切れるシュートを持っているかどうかが大事になる、というのが佐々木の主張である。
映像では、すぐに打てる局面が封じられていても片手なら打ち切れる場面が示された。佐々木によれば、ボースハンドだと打点が低くなり、半身でねじりながら打つ時のずれも大きくなる。続く場面では、ドリブルで仕掛ける中でボールが跳ね上がる瞬間がすべてシュートフェイクになりうることを示した。両手でボールを支えなくてもシュートを匂わせられるので、ディフェンスが一度食いつき、ドライブを2回仕掛けて下がった相手に即座にシュートへ移れる。サイドステップで間合いを取る場面では、ステップの幅がそれほど大きくなくても、ディフェンスとのセパレーションが20〜30cmほど増えているのではないかと佐々木は見積もった。そして、その20〜30cmの心理的な差、つまりセットしてから打とうとするのか、ドリブルの跳ね上がりからそのまま自分のシュートに持っていけるのかという違いは、シュート確率に必ず関わってくるはずだと述べた。
三好は、自分はワンハンドで打ったことがないので分からない部分もあると前置きしつつ、ワンハンドは選択肢が広がり、ドリブルのキャッチからそのまま打てるのが魅力だと評した。
高田のプレーについて、佐々木はワンハンドがコンタクトを使うプレーにつながると説明した。一つ目の映像では、右足でコンタクトして相手が跳べないようにし、左足で踏み切って打ち切る。二つ目では右足で踏み切り、コンタクトした後に下がりながら打っている。佐々木の言う「究極」のワンハンドとは、ディフェンダーをお尻で押して動けなくし、ドリブルでボールを守りながらそのまま打つ形だ。両手で打とうとすると差し込まれる率が高くなるのではないか、と佐々木は考えている。コンタクト後の密集地帯で15〜20cmをどう使うかが大きく違ってくるという。佐々木によれば、上昇中にバスケットへ正対していなくても、リリース直前に面が取れていれば打てる。そこが「真実の瞬間」なのだという。三好は、宮澤夕貴がプロになってからツーハンドをワンハンドに直し、東京五輪でも今回でも活躍していることを補足した。
両手と片手、理屈と転換の難しさ
指導の現場ではどうなのかと問われた三好は、女子でもワンハンドは増えてきている実感があると答えた。ただ、自分はワンハンドを打てないので教えることはできず、シュートそのものではなく体の軸の部分を伝えることしかできない、と率直に語った。そのうえで三好は違いを説明した。ワンハンドは半身でも打てるが、ツーハンドは逆の手を常にきれいに持ってこなければならない。放った後も両手が均等でなければボールはまっすぐ飛ばない。
佐々木はこれを「レール」にたとえた。ツーハンドは最後に幅のある2点に均等に力を加え、ボールをレールに乗せるイメージになる。ワンハンドは最後はおそらく中指あたりの、より集中した1点で力を加える。人間には必ず左右差があるので、片手でレールに乗せたほうが力は均等に加わるはずで、理論的にはできることだ、と佐々木は述べた。三好は、相手との駆け引きが必ずあるスポーツだと付け加えた。
三好が強調したのは、大人になってから変えることの難しさである。ワンハンドに変えると、いくら普段からボールに触れていても1〜2年はシュートが入らない時期が必ず来る。強豪校でレギュラーを張っていれば先発を外れるかもしれない。指導する側も本人のためを思って勧めにくくなる。三好はこの点で、大人になってからのチャレンジはしにくいと話した。
佐々木は、ミニバスの入り口でボールがリングに届く喜びを感じる段階なら両手で投げてもいいと言う。それは床反力をボールに伝える体の連動を磨くことにもなる。ただ、シュートとして完成させていく段階では、どんどん片手に移っていったほうがいいというのが佐々木の考えだ。西川は、女子選手がそのまま指導者になった場合、本人がワンハンドで打ってこなかったので教えるのが難しいのではないかと指摘し、三好も「実際に教えてと言われてもできない」と認めた。
育成の厚みは「語れる大人の数」
佐々木はこの問題を、バスケットボールがまだメジャーではないことの弊害だと捉えている。佐々木の考えでは、トップカテゴリーのレベルの高さは、草の根の基礎の広さに加えて、あれこれ語れるお父さんお母さんの数で決まる。野球なら侍ジャパンのレベルは草野球のレベルに左右される。自分には変化球の指のかけ方は分からないが、野球ではそれを語れる大人が大勢いる、と佐々木は例に挙げた。ワンハンドには絶対的なメリットがあり、それが徐々に言われ始めているなかで、教えられる人や、普段から話題にできる親がどれだけいるかが大事になるという。
佐々木は、男子の育成課題が「どれだけポジションレスを作れるか」であるのと同じことが女子にも言えると述べた。究極的には全員がポイントガードを務められるのが最強であり、シュートもリム周り、密集地帯、ミドルレンジ、3ポイントのどこからでも打てるのが理想だ。どこかで選択肢を手放していることは、国内だけで見れば問題にならないかもしれない。それでも、小学生の時点ではその子がどこまで行くか分からないのだから、可能性を託してあげたい、と佐々木は話した。
三好も、選択肢を増やすことはとても良いことだと同意した。そのうえで、ツーハンドが合う子もいるだろうし、女子の筋力では遠くから届かせるためにツーハンドが必要な場合もあるかもしれない、と留保した。大切なのは両方を選べる状況があることで、以前はほぼツーハンドしか選択肢になかった、と三好は振り返った。
ロサンゼルスへ向けて:プロセスを見てほしい
最後に今後の注目点を聞かれた佐々木は、ここまで研究されて戦術的な優位性がなくなったなかで、次のブレイクスルーをどう作るかだと答えた。A代表と育成は一つのものだと考えているので、バスケットボールを楽しむ人が少しでも増えることが代表強化にもつながる。皆でどうバスケットボールを盛り上げていけるかが一番大事だ、と述べた。
三好は、今の女子代表はスキルが上がり、個人の能力が高い選手も多いので、それが融合されればさらに強い代表が見られると語った。東京五輪の銀メダルで世界からの見られ方は変わった。銀メダルがなければこれだけ注目されることもなかったという意味で、あの結果は必要だったと三好は言う。ただ、「銀メダルを取ったのに今は強くないのか」と見るのではなく、チームはすでに別のステップに移って再構築されている。応援する側にもそれを理解してもらい、時間をかけながら強くなっていく新しいチームとして見てほしい、と三好は締めくくった。佐々木も、内容をしっかり見ればいろいろなことが混在しているのだから、プロセスを重視して見ていきたいと応じた。
今回、3ポイントが決まらなくなって敗れた。ドイツ、スペインに対してはドリブルから仕掛ける3っていうのがめちゃめちゃ大きくなって、やっぱり3ポイントの内容をしっかり見るべきだなって思ってます。
このスペイン戦の時、2人で行って、高さでパスが通されて、全部間に合わないと。そうですね。元々はらんでる戦略的なリスク。
1個1個の質を上げないといけないのかなと思って。町田選手が押し込まれます。まずここの、その前の段階で戦えてない。入った瞬間に3人行ってるんですよね。確かに。
組織が循環しなくなったら個人で打開するほかないんですよね。このドリブルの仕掛けの中で、ドリブルの跳ね上がりが全部シュートフェイクになり得る。ボールを両手で支えなくてもシュートを匂わすことができるので、相手との駆け引きが。ただ、違う。
こんにちは。MCの西川典孝です。PIVOT BASKETBALLです。よろしくお願いします。お願いします。前編に引き続き女子のバスケ日本代表について見ていきたいと思います。ゲストはバスケットボールアナリストで、バスケットボールプラットフォーム、The Playmakerを手がける佐々木クリスさんです。よろしくお願いします。お願いします。
そして元日本代表、東京オリンピックでは銀メダルを獲得しました三好南穂さんです。よろしくお願いします。お願いします。前編、三好さんの視点で見て、後編はクリスさんの視点というところで見ていきたいと思います。席もチェンジしていただいてということなんですけど、ロスオリンピック出場に向けた克服すべき条件というテーマで見ていきたいんですけれど、クリスさん、ワールドカップ、どうご覧に改めてなりましたか?
そうですね。やはり東京五輪の銀メダルという印象がすごく強い中で、そこからパリ、そして今回のワールドカップ。やはり世界もより前進しているんだなと。日本も世界に対してもっと戦える力を身につけようとしてる。ライバルたちも別に黙って待ってるわけじゃないんだなっていうところで、特に東京五輪の銀メダルに関しては、日本のサプライズによる優位性であったり、あとはペース&スペースと3ポイントの活用ですよね。
これがかなり戦略的な優位性になったんですが、今や190代のフォワードが何人もいるような国でも3ポイントをやっぱり放ってくるし、ファイブアウトと言って、5人全員が3ポイントラインの外に立つような戦術をやっている。その中で、日本は組織的なカオス作りをしてくるぞと。それはオフェンス面でもそうだし、ディフェンス面でも、どんどんアグレッシブに攻撃的なディフェンスをしてくるということ。これをもう知られてしまっているんですよね。なるほど。
まずはデータも交えて解説していきたいんですが、その速いペースで日本が戦いたいぞっていうのはもう間違いないことですよね。1勝3敗だったんですが、マリ戦とハンガリー戦に関してはファーストブレイクポイント25、そして17を上げているので、これ評価できる部分あると思うんですよ。ペースが速い。逆に言うと、ドイツに対しては6、スペインに至ってはファーストブレイクから得点を上げられなかった。0。はい、0なんですよね。これは、攻められて高い確率でシュートを決められてるから走る機会が少ないっていうことも、加味されなきゃいけないんですよね。
やはりカオス作りっていうのはディフェンスと表裏一体なので、そういった部分も含めてスペインの壁はめちゃめちゃ高かったですし、ドイツも自国開催っていう中で日本への対策もばっちりしてた。そしてそのカオス作り、ターンオーバーをたくさん誘いたいよ。ターンオーバーをたくさん誘って、そこからアタックしていこうねっていうところで、ターンオーバーを奪取した後の得点も、26、8、11、そして20でしたかね。
20を超えてくるって1つのラインだと思うんですよ。ハンガリー戦はだからこそ僕の中では勝機が十二分にあったゲームだったと思うんですよね。日本らしさも出たっていうところです。じゃあ、ターンオーバーを誘える時と誘えない時の違いっていうのは、前編で三好さんがインサイドへのダブルチームっていうところを紹介してくださったんですが、日本が青としてちょっと考えてほしいんですけど。
この相手がスクリーンかけます。この選手に対して2人がかりでプレッシャーしていきます。高田さんとかステファニーとか、こういったインサイドプレイヤーも出ていく。でもこれに対しては、こうやって飛び込みを結構集中的に守らなきゃいけないんですよね。こうなった時に、それでもこれをいなせる、さばき切れるだけの器を持った選手たちがすごく対戦相手に多かった。
三好さんも言ってくださいましたけども、ポイントガードでも180あったり、ピックアンドロールを扱える選手が190近かったりする。そうすると頭上でここに打つとか、これが早めに来てしまえばこっちまで飛ぶと。そうすると相手も3ポイントを活用してきてますから、もう1人のパワーフォワードとかがここから3ポイントも決められるだけの力を持ってしまってるんですよね。世界のライバルは。
あとはこれがここまで極端に出てきていなくても、少しハイフラット、ドロップの一種なんですけど、この完全にプレッシャーに行くスタンスじゃなくて、このぐらいだとします。例えば日本のフォワードですね。相手のフォワードがスクリーンかけた。こうなった時に、ここは通っちゃうんですよね。170と190だと。なるほど。ここに入る。レイアップは与えたくない。来る。パスがさばかれる。ローテーション、パス、ローテーション間に合わない、シュート。もうここ、インサイドポジション、リバウンドは誰が優位ですか? 相手が優位です、みたいな。
全部後手になっちゃうんですね。そうなんですね。基本的には数的優位を与えるんですよ。起点を潰すために2人がかりで行くので、これは原理原則の逆ですよね。だけどなぜこれをやってるかって言うと、身長で不利なので、本当に横綱と組み合っても戦えないじゃんっていうところで、肉を切らせて骨を断つ戦法としてやってるんだけど、それすらもさばき切れる相手になった時に、じゃあ日本ってどう戦ったらいいんだろうっていうのが。ちょっと映像でも紹介できると思うんですけど。
まずスペイン戦ですね。そうですね。これもう予見してますよね、確実に。確かに。逆側に展開してアングルチェンジで入っていくっていうところですね。このスペイン戦の時、2人で行って、高さでパスが通されて、全部間に合わないと。そうですね。あそこはある程度のサプライズ性も持たせられたんだけど、本当にかいくぐられたらもう会心の一撃のように、高い確率になってしまうんですよ。なるほど。これがすごく、元々はらんでる戦略的なリスクっていうものが出てしまったなと。
次、ハンガリー戦です。日本に対してここも冷静にさばいて、スペーシングよく、もう1回ドライブアンドキック。ここまで動かされると、やっぱりもういくら頑張れと言っても、これはもう対処しようがなくなってきてしまうのかな。もうボールに2人引き寄せたら私たちの勝ちっていうような、それぐらいの、ある程度ライバルチームたちも自信を持ってしまっていたのかな。
なるほど。ドイツ戦のインサイドへのダブルチームの映像も見ていきたいと思います。これ前編でも議論になりました。成功しなかったらコーナー3になりますよね。これはガードの選手をオートマティックに押し込むやつですよね。ガードにつかれたら、フォワードの選手たちはもう自動的に中に押し込みましょうって、結構多くのチームがやってきたと思います。
これは三好さんにも聞いてみたいなと思ったんですけど、ここまでさばき切れるチームが多くなったら、果たして引き続き、外郭もそうですけど、インサイドもダブルチームをすべきなのか。仮に1人の選手に50点取られてもいいから、日本が3ポイントを徹底してノーマークにしてもらえないのと同じように、あなた1人で60点取って、私たち80点取るから、みたいな。分かんないですよ、これは。だから正解が1つじゃないので。そういうのはもうみんながいろいろ議論をして、考えていってもいいのかなとは思いますね。
これ、身長とか体格で劣る相手には、三好さんだったらどう考えますか? これは。1個1個の質を上げないといけないのかなと思って。さっきで行くと、そのプレイかな。町田選手が押し込まれます。まずここの、その前の段階で戦えてない。そうだね。3ポイントラインぐらいでもっと戦いたい。ど真ん中で持たれちゃってる、相手に。入った瞬間に3人行ってるんですよね。確かに。この瞬間に3人。ここら辺のルールも多分あると思うんですけど、1個1個の質が徹底されてないなと思います。
これ、町田選手がこの相手のビッグマンにつく時点でミスマッチになってるじゃないですか。はい、フォワードの選手です。これはどう? こういうところからですよね、そうなると。でもフォワードがボールを扱えるんですよ。だからこれは男子でも起きてますけど、ガードは豊富にいる。でも日本の攻撃を考えたら2ガード必要なんですよ。
東京五輪の時もベルギー戦、ガンガンスイッチしてきたので、1回のドライブじゃ十分じゃないからもう1人ポイントガードを起用して、2ガードでやっぱり東京五輪を打開したんですよね。なるほど。でも、フォワードの選手にポイントガードと同じような攻撃を組み立てられる選手が少ないっていうのは1点あります。その中で町田さんが出ている。じゃあ相手はフォワードがゲームメイクしてくるというオールラウンド性を持っているっていうのが、まずこの構造です。なるほど。
あともう1つは、日本の生命線である3ポイントにも種類があると思ってるんですよ。なるほど。今回、3ポイントが決まらなくなって敗れたっていうのが大枠としてあると思うんですけど、やっぱり3ポイントの内容をしっかり見るべきだなって思ってます。日本がカオスをうまく作れてる時は、基本的にはさいて、キャッチしてリリースする。キャッチアンドシュートが必ず増えるはずなんですよ。
ただし、この試合ごとの推移を見ていくと、マリ戦はキャッチアンドシュートが33本放ってたんですよ。すごい。35本のうちがキャッチアンドシュートですよ。それ、トランジションも含めてね。ただこれが17、そして19、そして27っていうふうに推移してて、やはりドイツ、スペインに対してはドリブルから仕掛ける3ポイントっていうのがめちゃめちゃ大きくなってたんですね。
これが次の課題でもあるんですけど、ドリブルからシュートを、3含めて、そしてタフな状況でも打てる選手がやっぱり増えた方がいいよねっていうのと、なぜこのキャッチアンドシュートが減ってしまったのか。特にドイツ戦、スペイン戦。それは先ほどのファーストブレイクポイントとか、そういったところにしっかり出ています。まず相手が戻る前に攻め込む。4対3で攻められる。これ3ポイント打ちやすいですよ。こういう状況が圧倒的にドイツ戦、スペイン戦は減ってしまったからこそなんですよね。
数的優位作りっていうところなんですけども、トランジションで攻められないっていうことは相手のディフェンスがセットになります。組み合った状態から崩さないといけないっていうことなんですよね。じゃあ、その組み合った状況の中で数的優位を作れなかったケースっていうのを解説していきたいなっていうふうに思います。
ボールを持っていてスクリーンが起きます。限られたドリブルからシュートを打てる選手、田中選手や本選手に対しては、やっぱり高めに出てくる、ないしスイッチしてくる。そうするとマークは剥がれてなくてローテーションが起きないので、キャッチアンドシュートは生まれませんよね。機会が乏しくなってしまい。次に、高さだけじゃなくて、やはり世界と戦う上でもう1つ日本の課題になるのがフィジカルの面だと思います。
じゃあ林選手がいますと。スクリーンをかけに行きます。こっちも選んでもいいですよ。どっちにもルートを作りますというような状況になってたとしますね。ですが、この林選手の動き出しとか、ここもスイッチしてもいいよね、みたいな。ノーマークになりません。次にスクリーンがヒットする回数がすごく減っちゃったなって思いました。フィジカルさで。
例えばなんですけど、ここをすり抜けられちゃう。後ろから後追いなんですよね。ここに例えばパスを出しても、林選手の中では遅れてるように見えて、自分のシュートを正対したタイミングには合わせられちゃうっていう、やっぱり恐怖心が出てきますよね。それで彼女も何度かドライブとかも試みてはいたんですが、このドライブに関してはやっぱり相手の高さとかもかなり気になってしまう。相手の強みに入っちゃう。
さらに相手がすごかったのは、こういったスクリーンに対してここでフィジカリティを使って相手の動きを1回封じるんですよ。それで動き出すと、相手は動けない。でも私は動けます。フィジカリティの真意って、自分の自由は奪われなくても相手の自由を奪うっていうことなんで。このスペースができれば、このスクリーンのコースは作れるんですよ。
だけど相手は高くて重い。フィジカルもある。動かせない。自分がドンって出た時にはドンってついてこれる。しかもここもスクリーンに戦ってる。なるほど。元々かけたいところでかけさせてくれない。どんどん膨らんでっちゃって、かけられないね、時間なくなってくね、どうするどうする? で、数的優位がないままになってく。
でもスクリーンが機能しない場合って、個人の技術とかでドライブで行くっていうパターンもありますよね。そうなんですよね。組織が循環しなくなったら個人で打開するほかないんですよね。個人で打開すれば、またこれが高い確率で決まったら、相手もヘルプを送ろうかとかそういう考えになってくると思うんですけど、僕がすごく感じたのは、日本のドライブに対して本当にオーバーリアクトしない。
ドライブします。でもステイホームと言って、シューターからは離れないでください。とにかく彼女たちがやりたいのは、3ポイントをキャッチアンドシュートで打ちたいこと。だからドライブは多少しても、10回に2回決められてもいいから行かないでね。実際、田中選手という素晴らしい日本のスコアラーに対して、相手の191のパワーフォワードが3クォーターについてたシーンがあったんですよ。これはドイツの思惑通りだったのかなって思いましたね。
このシーンです。このスクリーンにも目もくれずに。確かに。持ち込むんだけど、ランニングステップを直線的に踏んでしまってるんですよね。これに対してはタイミング非常に合わせやすいです。周りも過剰には反応してないんですよね。手は出したけど行かなかったですね。その通りです。絶妙なスタントのさじ加減ですよね。そっか。
しかも手出すことで自分のコースも結構やっぱり遮られちゃうから。そう。あれはあれで効果もでかいんですね。そうですね。ボールハンドラーもあそこでドリブルをピックアップしたいなって思っちゃうんですよね。仮にあれをドリブルで駆け抜けていく。ナッシュムーブ。スティーブ・ナッシュとかだったら、今彼女こっちからドライブしたのかな? ここからドライブしてって、こういう狭いエリアだけど、ここをドリブルで通過していく。通過していくだけでもペイントタッチしてるんで効果があるんですね。
そうすると、こっちの選手も「あれ、次何するのかな? あれ、次何するのかな?」って、こっちに全部目線がいきます。その隙に例えばゴンって行って、ゴンって行って、パスが開くとか、そういうことって絶対狙えると思うんですよね。例えばここにカッティングしてって、エルボージャンパーが生まれるとか。でもドリブルが生きてれば、ここでシュート打ってもいいわけじゃないですか。
今のだったらここでボンってワンツーで攻めてる方向に向かって止まって、フェイクして、フェイクしてターンしてジャンパーっていうのもあるわけですよね。なるほど。だけどドライブゲームにストップ、ジャンパーがすごく少なくて、そういうのがむしろ限定されてたっていうのが多かったかな。
キャッチアンドシュートが生まれなかった時に、その局面を打開する次の一手ですよね。クリスさんが考える世界との差を埋めるために、どの選手がどんなプレイをしていけばいいのか。具体例としてはどうですか?
そうですね。より多くの選手たちに、やっぱり世界で戦う経験っていうのはしてほしいなって思います。テはやっぱりスペインにいて、選手はルイビル大学でNCAAで戦ったりだとか。あと高田真希さん。高田さん、長らく日本代表を支えてきている非常にオールラウンダーですけども、止まってジャンプシュートってなった時に、やはり日本で多くの選手が使っているボースシュートっていうのは、ちょっと選択肢が限定されるなっていうふうに思ってます。
そうなると、やはりワンハンドでも密集地帯で打ち切れるシュートを持ってるかどうかっていうのが大事になってくるんですよね。だからこれが、ちょっと映像でも見ていきたいなっていうふうに思いますね。鍵はワンハンドシュート。見ていきたいと思います。もうすぐ打っての局面が封じられてるわけですよね。でもこれ打ち切れるっていう。
これがボースハンドになると、ちょっと打点が低くなってくると思うし、この半身のねじりの中でのずれっていうのが大きくなってくると思うので。次も今の選手、行ってみましょうか。このドリブルの仕掛けの中で、ドリブルの跳ね上がりが全部シュートフェイクになり得る。分かりますか? シュートフェイク入れたの、今。確かに1回クッて入れましたね。ボールを両手で支えなくてもシュートを匂わすことができるので。ドライブ2回仕掛けて下がってますよね。そうすると即座に行ける。
そしてこれについては、この間の取り方ですね。これサイドステップをしています。このサイドステップの幅ってそんなに大きくなくても、彼女右利きなので、ディフェンスとのセパレーションが20cm、30cmぐらいは増えてるのかなって。この20cm、30cmの心理的な差って違うと思うんですよ。ここでセットして放とうとする選手が、ドリブルの跳ね上がりに合わせてここから自分のシュートに持っていける。この違いですよね。その精神的な違いって絶対シュート確率には関わってくるのかな。三好さん、一連のプレイどうご覧になりますか?
自分ワンハンドやったことがないんで分からないですけど、ワンハンドだと本当に選択肢が広がるし、やっぱりこのドリブルのキャッチからそのまま行けるっていうのは魅力だなと思います。
高田さんのプレイも見てほしいんですけど、コンタクトを使いながらのプレイに結構つながってくるんですよね。ここは最後、左足で踏み切る。コンタクトして相手が跳ばないようにして、最後打ち切る。もう1個、次のプレイに行ってみましょうか。ドライブから始まり、今度これ面白いですよ。右足ですよ。右足で踏み切って、正対して、ヨキッチみたいですね。
この2つはタイプが違います。1つ目は右足でコンタクトして左足で踏み切る、伸び突きみたいなプレイですよね。2つ目に関しては、こっちでコンタクトして、こっちに下がりながらこうやって打ってるわけですよね。究極ワンハンドっていうのは、ここにディフェンスがいて、この選手をお尻で押して、この選手が動けなくなったらドリブルでボールを守りながら、こうやって打てるんですよね。こうやって打てるっていう感じかな。
これを結構ワンってなると、差し込まれる率は高くなるのかなって思ってて。コンタクトの後に、密集地帯での15cm、20cmの活用の仕方が結構違っていて、高田さんが分かりやすかったんですけど、究極ワンハンドは、体上昇の時にバスケットに正対してなくても、ここが真実の瞬間なんですよ。なるほど。リリース前のここが面が取れてれば、もう打てるので。
宮澤選手は、大人になって、大人っていうかプロになってから2ハンドからワンハンドに直して、東京オリンピックとか、今回もそうですけど、あれだけ活躍してるっていうのはありますね。元々インサイドプレイヤーでしょうね。すごいオールラウンダーになられて。
僕は戦略的にも技術的にも、もっと多くの引き出しが開かれると思うから。それをちゃんと選択肢として、もう小学生とか中学生とかにはどんどん伝えていってほしいなって。これも男子でもすごい育成の課題あるなって思うんですけど、やっぱり最終的にはA代表って全部元をたどれば育成に帰ってくるんですよね。その時にどういうものが作られてるかって。子供たち教えてたりもされてる姿見てますけど、ワンハンドっていうのはやっぱりどうなんですか? 現場では。
でも増えてきている実感はあります。女子でもワンハンド多くしようっていうところは感じますけど、私はワンハンドが打てないので、そこを教えることはできないから、そこのシュートじゃなくて、そもそもの体の軸のところを伝えるとかしかできないんですけど。本当にワンハンドはやっぱり選択肢が広がる。さっきで言うと、体半身でもワンハンドは打てますけど、2ハンドはもう正確に均等に行かないといけないので、常に逆の手をちゃんときれいに持ってこないといけないので。
そうです。ボースハンド、これ重要なところ、手とかどういうところになるんですか? これは。もう常に全部均等。そうですね。もうこれでいいんですか? はい。放っていいんですか? 放って、この辺で。放った後ももう両方が均等。こう行かないと真っすぐ飛ばないんで。投げた後の手ってことですね。そう。両方が均等っていうのが大事で、ちょっとカメラに見せると、ここに最後に幅広く2点あって、同じ、均等に力を加えてるわけですよね。レールに乗せるってイメージで大丈夫です。
ワンハンドの場合は、最後多分この中指ぐらいになっていくと思うんですけど、このより集中した点に加えていくんですよ。このレールになるんです。このレールの、左手と右手均等に加えるのと、片手で均等に加えるのだったら、おそらく片手でここにレールに乗せた方が均等には加わるはずなんですよね。絶対左右差あるので、人間は。だから理論的にはできることなんですよ。ただ、相手との駆け引きが絶対あるスポーツだから。
それをでも大人になって、ワンハンドに変えてみようで、なかなか変えられない。気持ちはあります。だってワンハンドにしてる、簡単には打てないんで、やっぱりいくら普段からボール触ってたとしても、1年、2年ぐらいはシュートが入らない時期が絶対来るんですよ。強豪校とかでプレイしてたら。確かにレギュラーでやらなきゃいけないわけですから。そう、先発落ちしちゃうかもしれないから、育成側もやっぱり本人のためにもそれを勧めにくくなっちゃうから。そこをチャレンジがなかなかしにくい。大人になってからちょっとしにくい。
小中学生ですか? そうなると。もちろん、届くっていうバスケットの入り口として、そのリングにボールが届くっていう喜びを感じる必要あるから、その時は全然両手で投げててもいいんですけど。それはどっちかっていうと、体の、床の反発力、それをボールに伝える、この連動を磨くために別に両手で投げててもいいけど、結局シュートになっていったら、やっぱりどんどん片手になっていった方がいいですよね。
あと難しいのは、昔の、特に女子選手がそのまま指導者になった場合って、多分ワンハンドでやってないでしょうから、なかなか教えるっていうこともここが難しいってことですよね。難しい。実際、私がワンハンド教えてって言われても、できない部分は分からないので。そうですよね。
これ結構、やっぱりバスケットボールは競技人口多いとはいえ、まだまだメジャーじゃないっていうところの弊害でもあるかなと思っていて。僕自身はトップカテゴリーのレベルの高さって、草の根の基礎の広さプラス、いろいろ言えるお父さん、お母さんの数の違いだと思ってるんですよ。野球みたいな。そうそう。野球で言ったら、侍ジャパンのレベルは草野球のレベルによって左右されてるんですよ。
分かんないけど、シンカーの指の引っかけ方とか、僕にはさっぱり分かんないですよ。もう2シームが、攻めて、みたいな。だけど今のワンハンドの絶対的なメリットがある。これが徐々に言われてきている中で、それを教えられるとか、普段話せるお父さん、お母さん含めて、どれぐらいいるのかっていうのはやっぱり大事なのかなって。なるほど。
そうか。だから女子バスケが強化されればいいっていうのも、ひいては日本のバスケ全体の育成に関わる話で、やってみようみたいに見てもらった方が、始めてくれるのがもう本当、全ての一歩になるってことですよね。そうですね。だから男子も育成の問題は、どれだけポジションレスを作れるかっていう話じゃないですか。究極、2でポイントガードが最強なわけだから。それは女子の世界でも同じなんじゃないかなって思うし、シュートに関してもリム周り、そして密集地帯とかミドルレンジ、そして3ポイント、くまなく打てることが理想なわけですよね。
じゃあ、そのどこかで選択肢を手放してるっていうこと自体が、これはいずれ、日本国内の中だけで言うと問題にはならなくても、その選手がどこまで行くか小学生の時には絶対分からないけど。でもその可能性って託してあげたいよねっていうのは思いますよね。
選択肢を増やしてあげるのはすごくいいと思います。それでもやっぱり2ハンドが合う子もいるかもしれないし、やっぱり女子で力がないと、遠くから打つためにはもしかしたら2ハンドじゃないと届かないっていう可能性もあるけど、そもそもの中で2ハンドもワンハンドも両方選択ができるっていう状況があるといいなと思います。前は多分2ハンドしか選択してなかった。確かに。女子は無理だよね、みたいな考えが先行した偏見としてあったってことですね。分かりました。
ここまで今日は映像付きで、ワールドカップをはじめ育成のところまでお話聞いてまいりましたけど、女子の日本代表は改めてどんなところに注目してるのか、お2人に最後聞いて終わりにしたいと思います。クリスさん、いかがですか?
そうですね。ここまで研究されて、やっぱり戦術的な優位性がなくなった中で、次のブレイクスルーをどういうふうに作っていくかっていうところですね。最後に話になりましたけど、やっぱりA代表と育成は、僕はもう地続きのことだと思っているので、よりバスケットボールを楽しむ人が少しでも増えることが代表の強化にもなると思うので。これから、どういうふうにみんなでバスケットを盛り上げていけるかっていうのが1番大事なのかなっていうふうには思いますね。
三好さん、いかがですか? 本当に今、女子代表、スキルとかもどんどん上がってきて、個人の能力として高い選手も多いので、そこが融合されていけば、またさらに強い代表を見られますし。もちろん東京オリンピックで銀メダルを取ったものの、周りからの見られ方も、周りの世界からの見られ方も変わってきている中で、また応援している側も新しいチームとして応援してもらえたらなとは思います。
もう別物だと。別物までは、いや、やっぱり常に進化をし続けて構築されているので。もちろん東京の銀メダルがなければ、これだけ世界から注目されることもなかったっていうところで必要なんですけど。ただその中でも、「銀メダル取ったのに今強くないか」っていうのとは、また本当、ステップが変わってるので、そこは応援してる人たちも理解して、ちょっと時間をかけながらでも強くなる女子代表を見てもらえたらなと思ってます。
やっぱり内容をしっかり見ていくと、いろんなことが混在してますからね。だからそのプロセス重視で我々も行きたいですよね。そうですね。ちなみにPIVOT初出演でしたけど、どうでしたか? なんか好きなようにしゃべっちゃった。いいじゃないですか。最高じゃないですか。だからさっきちょっと懸念言ってましたよね。
いや、だって選手たちからしたら、そんな、そりゃそうって、偉そうなこと言っちゃったかなとか思って。いやいや、全然そうはきっと見てる人は思わないよっていうことを伝えたいなと思います。
我々バスケットボール、2か月で番組、報してから、ここまで急成長で、今すごいスピードで成長してまして、だんだん怖くなってきてですね。皆さんの応援コメントと、出すごとに30万回ぐらい再生されるんで、ありがたいなと思って。本当、皆様のおかげでした。ありがとうございます。これからも引き続きバスケット、いろんな角度からやっていきたいと思いますんで、どうぞまた協力していただけると助かります。今日はありがとうございました。ありがとうございました。
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