建設ロボットではなく「ゼネコンそのもの」を作る:All3のフルスタック戦略をFoundXが読み解く

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概要

FoundXの番組「FoundX Review Startup IdeaCast」は、海外スタートアップのアイデアをAIで整理・分析し、起業を考える人向けに紹介している。今回取り上げたのは建設テックのAll3だ。番組の冒頭では、AIで整理した情報のため一部が古かったり誤っていたりする可能性があり、事実を重視する場合は各自で一次情報を確認してほしいと断っている。

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中心となる問いは、ロボットを使う建設スタートアップが、単体のロボットを売るのではなく、設計・製造・施工という建設のバリューチェーン全体を置き換えることは可能なのか、というものだ。解説役のホストは、All3の面白さを「ロボットを作っている会社ではなく、自分がゼネコンになろうとしている」点にあるとして選んだと説明する。もう一人のホストは、実現性、資金繰り、規制、日本への応用といった観点から質問を重ねた。

前置き:スタートアップで働いた経験がイメージを変える

本題の前に、ある企業が実施したスタートアップへの意識調査が紹介された。18〜59歳の男女約5,000人を対象としたインターネット調査である。スタートアップでの勤務経験の有無によって、経営の安定性、福利厚生の充実度、給与水準のイメージに差があり、いずれも勤務経験のある人のほうが肯定的だった。スタートアップの情報を見聞きする機会が増えたと答えた割合も、勤務経験のある人のほうが約30%高かったという。

解説役のホストはこの結果を、中に入らないと分からない情報が多いことの表れと受け止めた。採用の分野には、入社前に厳しい面も伝えて入社後のギャップを減らす「RJP(リアリスティック・ジョブ・プレビュー)」という考え方がある。これと同じように、実際に触れてみないと分からない情報があるのだろうと述べた。友人や知人がスタートアップで働くようになり、給与などの話を直接聞く機会が増えれば、イメージは少しずつ良くなっていくのではないかという見方も示した。もう一人のホストも、官僚や政治家の働き方は近くにいないと分からず、自分も40歳近くになってようやく分かったと振り返り、スタートアップに限らず触れてみないと分からないことは多いと応じた。

All3の全体像:建設を「フィジカルAI」で置き換える

All3は、AIで設計し、部材を現場以外の工場で製造し、現場ではロボットが施工する。この工程全体をフルスタックでまとめて再設計しようとしている企業だと紹介された。同社が掲げるのは「建設のバリューチェーン全体をフィジカルAIで完全に置き換える」ことである。ここでいうフィジカルAIとは、AIが設計するだけでなく、ロボットや工場を通じて物理世界の建設作業まで実行することを指す。

背景にある構造変化として、番組は3点を挙げた。1つ目は労働力不足で、欧州だけで建設労働者が約420万人不足するといわれている。2つ目はESG規制の強化と脱炭素の圧力である。3つ目は、建設業の労働生産性が1950年代からほとんど変わっていないことだ。住宅不足や建設コストの上昇も重なり、変わらざるを得ない圧力が強い一方で、AIやロボティクスを適用する余地も大きい。解説役はこの点で、建設は面白い領域になっていると見ている。

ただし、全体の置き換えはあくまで長期的なビジョンであり、現時点では「これから」の段階にある。過去にも建設の垂直統合を試みた例はあったのではないか、本当にできるのか、という問いに対し、解説役は次のように答えた。過去の失敗例があり、All3もそれを踏まえて改良しているようだが、完全な置き換えは段階的に進めていくことになるだろう。

既存ゼネコンのDXでは足りないのか、という問いもあった。All3の仮説では、既存プロセスをデジタル化しても会社ごとの分断は残るため、コストや工期の根本的な削減には限界がある。

顧客の課題:ROIが合わない土地をどう事業化するか

初期の顧客は、都市部で住宅開発を行う不動産デベロッパーである。対象となるのは、形状が複雑な土地、汚染のために開発が進まない土地、狭小地、不整形地などだ。番組によれば、こうした顧客が求めているのは「ロボット」ではない。ROIが合わない土地をどう事業化するかという課題の解決である。

既存のプレハブ工法は、標準化された土地や建物には向いている。しかし都市部の複雑な敷地や狭い敷地では合わないことが多く、設計の自由度も収益性も下がる。土地に合わせて一から建てれば工期が長くなり、資本コストや金利負担が増え、販売開始も遅れるというリスクを抱える。

建設業界は長期的に生産性の改善が遅く、技術開発がまだ十分に進んでいないという指摘もあった。もう一人のホストが示したデータでは、建設業のR&D投資は売上の1%以下で、自動車の約4.5%と比べて小さい。このホストは、かつてR&D投資が少なかった電力分野に今は大きな投資が集まっていることを挙げ、建設も同じように変わる可能性があると述べた。

顧客が重視する指標として挙げられたのは、建設コスト、工期、そして販売できる面積の3つである。

解決策:AI設計、ロボット工場、四足歩行ロボット「Mantis」

All3の仕組みは、AIが設計し、工場で部品を作り、現場でロボットが組み立てるという3層で構成される。

設計を担うAIは、敷地条件、規制、高さ制限、コスト、製造への適合性を考慮する。そのうえで、ロボットが製造・施工しやすい設計を生成する。製造は小規模な分散型ロボット工場で行い、木材の部材を0.2mmの精度で製造できるとAll3は説明している。

施工を担うのが、四足歩行ロボット「Mantis」だ。現場での設置、仕上げ、検査を行う。可搬重量は100、リーチは4mと紹介された。All3はYouTubeに動画を公開しており、解説役はその見た目を「ちょっと蜘蛛っぽい」「かわいい感じのロボット」と表現した。一方で動きは虫や海の生き物のようで、「ちょっと気持ち悪くて面白い」とも述べている。Mantis(カマキリ)という名前ほどカマキリには似ていないという感想も出た。

なぜ四足なのかという質問に、解説役はすぐには答えられなかった。その後の説明によれば、建設現場には段差や凹凸、階段、不整地、狭い空間が多く、車輪型よりも四足のほうが適応しやすいからだという。

All3は、この一体設計によって工期を最大50%、建設コストを最大30%、ライフサイクル全体の温室効果ガス排出を最大25%削減できるとうたっている。もう一人のホストは、ロボット単体の性能で勝負するのではなく、ロボットに合わせて施工モジュールを作り、それをAIが設計するという発想だとまとめた。解説役も、重要なのはロボットが施工しやすいように建物側も設計する点だと同意した。

では、工期50%短縮やコスト30%削減は本当にできるのか。解説役によれば、これは現時点ではAll3の試算や目標にすぎない。実際に完成した建物はまだなく、今年着工する予定の段階だという。

市場:欧州の住宅不足とドイツ都市部

市場規模について、TAMは世界の建設市場で6.7兆ドルとされた。SAMは欧州の住宅不足に対応する市場で、最初に参入するのはドイツ都市部の集合住宅開発である。ドイツでは住宅供給の年間目標40万戸に対し、実績は22.5万戸にとどまっており、需給ギャップが大きい。

市場成長のドライバーとしては3点が挙げられた。グリーンビルディング認証やESG投資の圧力、AIやロボティクスの技術進歩、そして都市への人口集中である。もう一人のホストは、日本とよく似ていると反応した。

ESG投資の圧力がスタートアップにどう効くのかという質問には、解説役が自分も知らなかったと前置きしたうえで答えた。デベロッパーが資金を調達する際、環境負荷の低いプロジェクトは有利な条件で資金を集められる。そのため、低炭素な工法への需要が高まるという。

ビジネスモデル:ロボットを売るのではなくプロジェクトを受注する

All3はシステムもロボットも作っているが、それらを売る会社ではなく、建設プロジェクトごと受注する会社である。顧客は不動産デベロッパーで、契約はプロジェクト単位に近い。同社は「フライホイール」を掲げている。案件をこなすほど設計データ、製造ノウハウ、現場ロボットの運用データが蓄積し、次の案件のコストと精度が改善していくという狙いだ。

コスト構造は従来の建設と大きく異なる。従来の建設は人件費、工期、外注費といった変動費の比重が高い。All3はロボット、工場、AIプラットフォームといった固定費が大きくなる。稼働率が上がれば限界費用を下げられる可能性があるが、稼働率が低ければ固定費の負担が重い。スケールすれば強いが、スケールするまでは非常に重いモデルだと解説役は説明した。

こうしたモデルでキャッシュフローをどう回すのか。解説役はまず、創業者がかなりの自己資金を初期に投じていることを挙げた。加えて、過去の失敗例では工場が重荷になったことが大きかったという教訓から、部材工場を小規模・分散型にして設備投資を抑える工夫をしているという。

実績のないスタートアップにデベロッパーが本当に発注するのか、という疑問も出た。解説役は、そこは苦労し工夫している部分だろうとしたうえで、All3が示すメリットが魅力になっていると見る。大幅な工期短縮とそれによるIRRの向上、そして建設が難しい土地でも事業化できることである。

戦略:分断されたバリューチェーンの垂直統合

従来の建設では、設計士が設計し、構造エンジニアが計算し、構造部材の工場が製造し、ゼネコンを経て専門工事の下請けへと仕事が流れる。設計の意図、製造上の制約、施工現場の制約が別々に管理されるため、手戻りが発生しやすく、責任の所在も分けにくい。

All3は、AIで設計し、部材を内製し、Mantisで組み立てる完全垂直統合型のモデルを取る。ただし、コンクリート基礎や一部の工事は外部を活用するという。同社が描く理想像は、建築物がソフトウェアのように「コンパイル」され、工場とロボットを通じて自動で出力される世界だ。ここでいうコンパイルとは、設計データが製造指示、部材の接合手順、ロボットの動作に変換されることを指す。

垂直統合する以上、既存のゼネコンや設計事務所とは完全に競合する。そのうえでAll3は、ロボットやAIを売るのではなく、土地と資金を持つデベロッパーに直接アプローチしている。

リスクとロードマップ

ロードマップどおりに進まない最大のリスクは何か。解説役は、実際に建った建物がまだない以上、それはこれから明らかになっていくと前置きした。そのうえで、現時点で考えられる大きなリスクとして2つを挙げた。ロボットが現場で想定どおりに動かないという技術リスクと、国や自治体ごとに異なる認証がきちんと下りるかという規制リスクである。

ロードマップは3段階で示された。フェーズ1は技術検証で、ドイツ市場でMantisとAIプラットフォームを実証する。最初の商業ビルは今年後半に着工予定とされた。ドイツを選んだのは、住宅不足が深刻で、環境規制や建築規制も厳しいためだ。ここで解決できれば、他の地域でも通用する証明になるという考えである。

フェーズ2では、建設コストを最適化し、住宅プロジェクトの処理量を増やし、部材・モジュール・ロボットの運用を改善していく。All3はすでに10万平方メートルを超える住宅プロジェクトをパイプラインとして抱えているという。フェーズ3では、コンクリート基礎を除く地上部分すべての完全ロボット化を目指す。

もう一人のホストが、なぜ住宅ではなく商業ビルから始めるのかと尋ねると、解説役はそこは調べきれていないと認めた。ドイツで成功すれば他国にも展開できるという狙いはあるものの、いきなり欧州全体に広げられるわけではない。国ごとに規制、認証、保険、商習慣が異なるため、1か国ずつ対応していく必要があるという。

競合とモート:「カスタム×エンドツーエンド」

競合を整理する軸は2つ示された。単一タスクか汎用か、そして標準化された対象かカスタムかである。All3が狙うのは「カスタム×エンドツーエンド」の位置で、解説役は「欲張りないいとこ取り」のようだと表現した。Monumental(モニュメンタル)やDusty Roboticsといった建設ロボティクス企業は特定工程の自動化に強い。これに対しMantisは、より幅広い作業に対応できるとされる。建設プロセスの統合や3Dプリントで近い領域にいる企業もあるが、All3は部材製造、ロボット施工、設計のすべてを統合する点で異なるという。

モートについて、AIの整理では技術的要素が多く挙がった。Mantisの汎用性の高さや、ソフトウェアとロボットを直結するデータ層の完全統合などである。ただし、それが実際にモートとして機能するかはこれから検証される段階だと解説役は留保した。

技術的な独自性の例として、独自のコネクターが紹介された。建設現場で組み立てると部材が数mmずれることがよくあるという。All3はこれをロボットの力覚センサーだけに頼らず、コネクターのハードウェア形状で物理的に吸収する仕組みにしており、ロボットによる組み立ての成功率を上げている。

最終的なモートは何になるのか。解説役は、単一の技術や特許、切り出した運用ノウハウではないと見る。AI設計データ、コネクター、ロボット運用、規制対応、施工実績といった要素すべての組み合わせがモートにつながるだろう、というのが解説役の見立てである。

初期ターゲットとPMFの検証

初期ターゲットはドイツ都市部の不動産デベロッパーで、不規則な土地、アクセスの悪い土地、狭小地ではプレハブを入れにくくROIが合わないという課題を抱えている。All3はMVPとして中層の木質ハイブリッド集合住宅を建て、狭小地でもロボットを展開しやすくすることでB2Bのパートナーシップを得ようとしている。PMFを確認する指標は、実際の商業案件で工期50%短縮・コスト30%削減という目標を達成し、引き渡しまで完了することだ。これもまだこれからの取り組みである。

中層の木質ハイブリッド住宅は、火災や遮音といった規制をクリアできるのか、という質問が出た。解説役は、実際にそこが壁の一つだったと答えた。欧州では木造中層建築の規制緩和が進んでいるものの、国ごとに認証が異なり、それをどう突破するかが難しい点だという。

デベロッパー相手ではセールスサイクルが長くなりそうだという指摘には、解説役も同意した。そのうえで、All3はシリアルアントレプレナーが始めた企業であり、創業者のネットワークと自己資金を活かして、開発段階から初期のパイロット顧客と連携していると説明した。

創業チーム:Samokatの経験を建設へ

創業者はロディオン・シシコフ氏とスラヴァ・ボチャロフ氏の2人だ。ロシア発の宅配サービスSamokatの共同創業者として知られ、Samokatは5年間で15億ドル規模のエグジットを果たしたという。その後、別の宅配サービスも起業したが廃業し、その経験を経てAll3の創業に至った。創業の狙いは、クイックコマースや物流の領域で培った「システム全体の最適化」という考え方を、50年間生産性が変わっていない建設業界に持ち込むことにある。チームは建設業界の常識に縛られないよう、ソフトウェア、ハードウェア、ロボティクス、システムエンジニアリングなど多様な領域の人材で構成されている。

もう一人のホストは、宅配や物流の経験が建設のどこに活きるのかすぐには思いつかないと率直に述べた。解説役も一見まったく違う領域だと認めつつ、AIの整理を紹介した。需要予測、在庫の最適配置、小型拠点の分散運用といったサプライチェーンのマネジメントや効率化の経験が、分散型工場の運用につながっているという。もう一人のホストはこれを受けて、個別の技術そのものより、技術を持ち込んでインテグレーションすることに強い会社だとまとめ、解説役も同意した。

創業者自身には建設業界の知識がなかったため、チームに専門家を引き入れている。約100名の建設業界の専門家がおり、構造エンジニア、建築士、各国の法律に精通した人材も含まれるという。

初期の学び:単一タスクロボットからフルスタックへ

All3の当初の仮説は、現場に単一タスクのロボットを導入すれば効率化できるというものだった。しかし検証を進めるなかで、1つのタスクを自動化しても、その前後にある人間依存の工程がボトルネックになることに気づいた。そこでバリューチェーン全体を統合しなければ意味がないと判断し、フルスタックのモデルへ大きく転換したという。

同社には約2年のステルス期間があり、自己資金でコンセプトからMantisの開発までを進めた。フルスタックへの転換はリスクが大きいのではないかという問いに、解説役は「普通できない」と答え、シシコフ氏らのエグジットで得た自己資金があったからこそ可能だった部分があると述べた。最初からどうすればこれができたのかは自分でも考えてしまう、とも付け加えている。

資金調達:自己資金と2,500万ドルのシード

創業者による初期投資は約45億円(約3,000万ドル)と報じられている。そのうえで2026年4月に、シードラウンドで約2,500万ドルを調達した。ハードウェア、ソフトウェア、工場、現場での実証まで手がけるため、SaaSより重く、調達規模も大きい。現在の従業員は100名以上で、フィジカルAIの商業展開の直前にいる状態だという。

創業者資金を持たない起業家には参考にならないのか、という問いに、解説役は金額そのものは真似しにくいと認めた。一方で、ステルス期間にロボットやAIプラットフォームを実際に作り、10万平方メートル超の住宅案件をパイプラインとして確保していた点は学べるとする。外部から資金を調達する前にプロダクトを作り、顧客候補を得ておくという進め方である。

自己資金でまだ進められたのではないかという見方に対しては、今回の調達の目的を次のように推測した。商業案件の着工に必要な運転資金に加え、VCが後ろ盾につくことでデベロッパーからの信頼や採用面でのプラスを得るためだったと考えられる、というものだ。

日本に応用するなら

日本への応用はAIに考えさせた内容として紹介された。日本の前提として挙げられたのは、ドイツと同様の建設人材不足、地震が多いことによる高い耐震基準、そして狭小地の多い都市構造である。そのうえで3つの案が示された。

  • A案:大手ゼネコンとのジョイントベンチャー。耐震や許認可のハードルを越えやすく、顧客基盤も得やすいが、スタートアップらしい速度は出ないとされる。
  • B案:木造中層に特化し、自由度はやや下がるものの自動化したプレハブを建てる。ただし耐震や防火への対応が重くなる。
  • C案:ソフトウェアとロボットに特化する。既存のサプライチェーンには入りやすいが、フルスタックだからこそ生まれる価値は取りにくい。

日本のスタートアップが同じことをした場合に勝てるポイントはあるのか。解説役は、耐震設計、申請、狭小地の多様さ、防火・防災といった規制やローカルな知識が挙げられるかもしれないとした。ただし欧州でも事情は同様なので、それがどこまで参入障壁になるかは分からないと述べている。

日本のゼネコンもIT化に熱心に取り組んでいるなかで、All3のような企業が入り込む余地はあるのかという質問もあった。解説役の見立てでは、既存ゼネコンは現場の効率化に注力している。しかし、設計から部材製造、ロボットによる組み立てまでを前提として一貫して行うことは、バリューチェーンが会社ごとに分かれている組織構造上難しい。そこに隙があるのではないかという。

まとめと残された問い

番組のまとめは3点だった。1つ目は、大きな産業を変えるには、一部を改善するのではなく既存のプロセスごと書き換えるフルスタックのアプローチが鍵になりうること。2つ目は、物流やクイックコマースのモデルを建設に持ち込むといった、異業種の思考を転用すること。3つ目は、ソフトウェアだけでなく物理世界で動くAIとハードウェアの融合、つまりフィジカルAIが大きな事業機会になりうることである。すぐに実践できるアクションとしては、自分が属する業界のバリューチェーンを書き出し、隣り合う2〜3の工程を統合すると何ができるかを考えてみることが提案された。

もう一人のホストは、フルスタックは好きだが、なかなかできないとも感想を述べた。それでも、大きな産業のどこか1か所を改善するのではなく、AIやソフトウェアの時代に合わせてワークフロー自体を変えていくという考え方は、他の業界にも応用できそうだと締めくくった。

一方で、All3が掲げる工期50%短縮やコスト30%削減は、まだ1棟も建物が完成していない段階での目標にすぎない。Mantisが現場で想定どおりに動くのか、国ごとに異なる認証を越えられるのかは、今年後半とされる最初の商業ビルの着工以降に検証されていくことになる。