過去8回の利上げ転換から今回を読む:岡崎良介氏は「ITバブル崩壊前夜」との類似を指摘
楽待 RAKUMACHI楽待チャンネル「ザキオカに聞け!」第13回では、ファンドマネージャーとして長く市場を見てきた岡崎良介氏が、日銀会合と3年ぶりに利上げへ転じたFOMCを取り上げた。聞き手は株式アナウンサーの佐田志歩氏。中心になる問いは、今回の米国の利上げ転換が、岡崎氏が現場で見てきた過去7回の転換のどれに近いのか、そしてそれが株価にとって何を意味するのかである。岡崎氏は、今回の局面は1999年の利上げ、つまりITバブル崩壊につながった局面に似ていると見る。ただし当時ほど急な引き締めにはならないと予想し、S&P500の下落は最大でも10%程度という見立てを示した。
日経平均7万円台から6万6000円台へ:「AIの夢」が現実になるとき
前回の収録は6月18日で、そのとき日経平均はまだ7万円台だった。収録時点では6万6000円台まで下がっている。岡崎氏によると、大きく動いたのは日経平均で、TOPIXはそれほど大きく崩れていない。下落のきっかけとして岡崎氏が挙げたのは、6月25日ごろに出たオープンAIの上場をめぐるニュースである。結局オープンAIは6月にも9月にも上場せず、「いつになったら上場するのか」という話になった。AIへの期待で日経平均は7万2300円前後まで上がったが、いったん歩みを止め、どう組み立て直すかを考えている。岡崎氏はいまの6万6000〜6万7000円台を、市場がそうして「瞑想」している状態だと解釈している。
佐田氏は、2週間ほど前に「AI開発を減速させる」というニュースが出て、一時的に半導体株が大きく下げたことにも触れた。岡崎氏はこれを、夢がどんどん現実になっていく過程の一部と捉えている。最近の例として挙げたのが、メタが出した家庭向けAIエージェント「ミューズ」である。岡崎氏が重視したのは機能よりも価格が出たことだった。無料コースがあり、月額30ドルのプランがあり、最上位は月額100ドル程度だという。最大手のメタが価格を出せば、それが業界のスタンダードになる。それより高くはできず、小さな会社はもっと安くせざるを得ない。つまり価格競争が始まる。お金の話になると、投資家は「これは採算に合うのか」とそろばんをはじき始める。価格が決まると事業の輪郭がはっきりし、儲かる投資と儲からない投資の選別が起きる。岡崎氏はこれも減速要因の一つになっていると述べた。
「第4コーナー」で先頭集団にいるか:SOX指数の選別
岡崎氏は夢の段階と現実の段階の違いを競馬にたとえた。数字がはっきり見えない夢の段階では、スタートラインに10人のランナーがいれば10人全員に賭け、出遅れている者にも賭ける。しかし第4コーナーを回れば、先頭集団にいなければ勝てない。
具体例として挙げたのがフィラデルフィア半導体株指数(SOX)である。構成30銘柄の指数は6月22日に高値をつけ、そこから29%下落し、その後戻した。岡崎氏の記憶では、戻り局面で前の高値を抜いた銘柄は2つしかない。一つはずっと先頭を走っているNVIDIA、もう一つは「AMDだったかな」と、やや確信のない言い方で挙げた。残りの銘柄は高値を抜けていない。これが、夢から現実に移る過程で起きている選別だというのが岡崎氏の見方である。
日銀会合:2人の反対と「補助金でインフレを下げる」矛盾
日銀は予想通り政策金利を1.25%に引き上げた。岡崎氏が意外だったと話したのは、2人の審議委員が反対したことである。リフレ派はまだ多いという印象を持ったという。ただし、リフレとは何かという議論は不毛になるので深入りしなかった。岡崎氏によると、米国も金融緩和をしてきたし、日本はインフレ率に対して金利が低すぎた。その意味ではどちらもどちらだという。
それでも日本には、国際的に指摘されたら反論しにくい点がある。インフレ対策として補助金を出していることだ。補助金でインフレ率を押し下げ、インフレ率が低いから利上げしなくてもよいという理屈は通らない。そんなことをしている国はどこにもない、という話になる。岡崎氏は、交代する審議委員にもリフレ派が入ってくるかもしれないと述べた。そのうえで、G7の場やベッセント財務長官などから注文をつけられる状況はまだ続くだろうと予想した。
為替については、反対票が出たことで円安に振れ、その後のレートチェックで円高に戻す動きがあった。岡崎氏は今後の方向は米国経済次第だとする。米国の利上げの目的は景気を冷やすことである。景気は成長とインフレの2つでできていて、インフレだけを冷やすことはできない。冷やしすぎて景気が悪くなれば米国は利下げに転じ、円高になる。しかし適温で冷えるか現状維持なら、米国の金利は高止まりするか、もう少し上がる。その場合、日銀があと3回程度利上げしなければ、円安懸念はなかなか払拭できないと岡崎氏は見る。日本のインフレは基本的に海外から来る輸入インフレなので、それまで国民生活の不満は残るという。
3回の利上げで政策金利は2%になる。岡崎氏は、インフレ目標が2%である以上2%は必要で、それでやっと五分だと述べた。来年夏に2%という報道については、可能性はあるとしつつ、審議委員の顔ぶれ次第だと答えた。政府から「刺客」が送られてくれば、利上げのペースは鈍るかもしれない。今のような局面では四半期ベースで戦略を考えざるを得ず、来年夏の予想は「鬼が笑う」という。
「8度目のターンアラウンド」:現場で見た利上げ転換
米国のFOMCは約3年ぶりに利上げへ転じ、政策金利は3.75〜4.00%になった。岡崎氏はこの回の資料に「8度目のターンアラウンド」というタイトルをつけた。岡崎氏は1987年5月からファンドマネージャーの仕事をしており、そのあいだに金融緩和から引き締めへの転換を見たのは今回で8回目になる。どの回も目の前で起きた光景として細かく覚えているといい、数字や報道にはない、自分が見た景色をたどって今回の意味を考えたいと説明した。
資料のグラフは、1993年までは公定歩合(中央銀行が銀行に貸す金利)、1994年以降はFFレート(銀行同士が融通し合う金利)を政策金利として示している。岡崎氏がまず強調したのは、金利上昇局面で株が暴落したのは8回のうち1番目と7番目だけという点だ。1番目は1987年9月の利上げの翌月に起きたブラックマンデーで、株価は約3割下落した。7番目はコロナ後の局面で、2022年3月から一気に5.5%まで利上げし、株価も大きく崩れた。
岡崎氏によると、この2回に共通するのは、10年金利が1年前より2%以上上がっていたことである。1番目は8%から10%前後へ、7番目は3%から5%前後へ上がった。1年で長期金利が2%以上上がると、さすがに市場はもたない。今の10年金利は約5%で、1年前はおよそ4%だった。岡崎氏はまだ大丈夫だとしつつ、「ギリギリ」「イエロー」と表現した。6%に近づけばパンクするかもしれないという。
ただし2%以上上がれば必ず崩れるわけではない。2番目の1994年2月から95年にかけての局面では、政策金利が3%から6%まで上がったが、株価の下落は8%程度で済んだ。このときは「プリエンプティブ・ストライク(予防的引き締め)」という言葉が市場に浸透し、市場が安心したためだと岡崎氏は説明した。
インフレ、実質金利、雇用で候補を絞る
では今回の8番目は、過去のどれに似ているのか。岡崎氏はまずインフレ環境で比較した。利上げ時点での最新のCPIは、今回が2.4%、7番目のコロナ後は6.4%だった。利上げ前の実質金利(政策金利からコアCPIを引いたもの)を見ると、5番目(ITバブル崩壊後の正常化)、6番目(金融危機後の正常化)、7番目(コロナ後)はいずれもマイナスだった。これは今の日本と同じで、利上げは金利を正常な水準に戻すためのものだった。一方、1〜4番目は実質金利がプラスのところからの利上げで、目的は過熱した景気を冷やすことにある。岡崎氏は今回を後者と見て、5〜7番目を候補から外した。
次に成長の側面として失業率を比べた。今回の失業率は4.1%である。FOMCメンバーの長期予想から推計される自然失業率は4.2%程度で、失業率はそれを下回っている。岡崎氏によれば、人は余っておらず、むしろ不足気味で、労働需給ギャップはプラスの状態にある。1番目と2番目の局面では失業率が自然失業率を上回っていた。現在のように人手が足りない状況に近いのは、3番目の1997年と4番目の1999年だという。
岡崎氏はマネーサプライ(M2)の伸びも景気の指標として示した。家計にとっての景気は収入や資産が増えることだが、中央銀行にとっては成長とインフレに加え、お金が世の中に広がっているかどうかも景気である。いくら緩和しても通貨量が増えなかったかつての日本のデフレは、誰も借りず、貸さず、売り買いしていない状態だったと説明した。こうした比較から、今回に近いのは3番目と4番目に絞られた。
1997年:アジア通貨危機のなかで米国株は4割上昇
3番目の1997年3月の利上げでは、その6か月後にアジア通貨危機が起きた。4番目の1999年の利上げでは、その9か月後にITバブルが崩壊した。岡崎氏は、景気を冷やすことは一般の経済活動にとってはブレーキを踏むことで、当然ネガティブだと説明する。通貨危機前のアジア経済やITバブル期のインターネット企業は、アクセルを踏み込んでいた。高速道路を時速100キロで走っているときにブレーキを踏めば事故になる。その事故がアジア通貨危機でありITバブル崩壊だった、という見立てである。
ただし米国株の反応は2つのケースで違った。1997年はアジアが大混乱に陥った。岡崎氏によると、韓国ウォンは半分に、タイバーツは4分の1になり、インドネシアルピアも崩れた。日本では長期信用銀行3行が行き詰まり(現在のみずほや新生銀行につながる)、山一證券も破綻した。それにもかかわらず、米国株は利上げ後に4割上昇した。
理由について岡崎氏は、米国がそれ以上利上げできなくなったからだと答えた。利上げを続ければアジアの危機も日本の金融不安も広がる。だから利上げは打ち止めになる、と市場は受け止めた。米国は大国で、自分たちの生活には関係ない、という見方だったという。10年金利も下がり、金利低下で株が上がるという教科書通りの動きになった。岡崎氏はこれを「他人の不幸は蜜の味」だったと表現した。
1999年:6回の利上げと、最後の0.5%
1999年はアジア通貨危機が収束した後で、IMFの支援などで危機は封じ込められていた。そのため米国は自国の過熱を抑えるために利上げを続けた。株価は横ばいが続いた後、利上げ開始から190営業日ほどでITバブルのピークをつけ、そこから下落した。10年金利はその1〜2か月前に6.75%でピークをつけており、これは1年前より約2%高い水準だった。
佐田氏は、株価のピーク前に長期金利が下がっていたことに注目し、それが安心感につながったのかと質問した。岡崎氏は政策金利の推移で答えた。1997年は一度利上げした後、アジアの状況を見て様子見に回った。1999年は外部の危機がなく、FRBは6回利上げし、合計幅は1.75%になった。最後の1回は0.5%の大幅利上げだった。岡崎氏はこれを「最後にぎゅっと首を絞めた」「絞めすぎちゃった」と表現した。当時のFRBはそれが適切だと考えていたとも付け加えた。
ITバブル崩壊というと株価が半分になったと記憶されがちだが、岡崎氏は当時実際にIT株を買って「地獄の苦しみ」を味わった立場から、見方が少し違うと話す。2000年3月から2002年ごろまで2年間続いた下落には3つの波があった。最初の1年がITバブル崩壊、次が2001年9月の同時多発テロ、とどめがエンロンとワールドコムという、リーマン・ショック前では史上最大規模の不正会計破綻である。この3回の下げで株価は半分ほどになったが、ITバブル崩壊だけの下落は20%程度だったというのが岡崎氏の整理だ。
今回の試算:S&P500は最大10%程度の下落
今回はまだ1回利上げしただけである。岡崎氏が先週金曜日時点のCMEのFF金利先物を見たところ、市場は0.25%ずつ4〜5回の利上げを織り込んでいた。1999年のような最後の0.5%の大幅利上げは想定されていない。岡崎氏の見立てでは、今回の引き締めはITバブル期の半分程度の規模で局面を乗り切ろうとするものになる。ITバブル崩壊の下落が自分の見た景色では20%だったので、その半分として、S&P500の下落は大きくても10%程度というのが「今の私の診断」だという。こうした利上げを織り込む形で10年金利は1年前より1%以上上がり、約5%になっている。
佐田氏が、ITバブルのときに「崩壊した」と分かる瞬間はあったのかと尋ねると、岡崎氏はあったと答えた。当時もSOX指数はあっという間に2割以上下がったが、S&P500はほとんど下がらなかった。半導体、ソニーのプレイステーション、光ファイバーと市場は勢いづいていて、半導体は行き過ぎたから下がっただけだと放置された。ところが1年後に大きな下落が来た。今回もSOX指数は6月22日の高値から29%下がったが、S&P500の下落は一時的に4〜5%程度にとどまっている。岡崎氏は「昔見たよな、あのとき俺たちは大失敗したよな」というのが2000年であり、SOXの29%下落を甘く見てはいけないと警告した。
歴史は繰り返すのか:「100人集まればやることは同じ」
歴史は繰り返すのかという佐田氏の問いに、岡崎氏は、一人ひとりの人間は賢いが、100人集まればローマ時代も江戸時代も今もやることは同じだと答えた。集まって熱狂したり、浮かれたり沈んだりするのは何千年経っても変わらない、というのが自分の価値観だという。
佐田氏はさらに、岡崎氏の著書にあるようにFRBは失敗から学んで市場との対話を重ねてきたのだから、ショックは起こりにくくなるのではないかと質問した。岡崎氏は、学習の成果は景気拡大期の長期化に表れていると答えた。以前の米国では景気拡大は1〜3年程度で終わり、すぐに後退期や金融危機に入っていた。人類が最初に学んだのは金融危機を起こさないことで、そのために、黒字でもたまたま資金が足りない企業にはお金を貸すというセーフティネットを広げた。岡崎氏は、東日本大震災や阪神・淡路大震災で倒産の連鎖が起きなかったのはこのためで、関東大震災のころは災害のたびに次々と潰れたと対比した。ただし金融危機はウイルスと同じで、完全に撲滅されたわけではない。
循環そのものは今も起きていて、ショックの頻度はむしろ増えている。岡崎氏はここ数年の例としてトランプ関税ショックやイラン戦争を挙げ、そのたびに株価は10%、大きいときは20%下がると述べた。政策当局者は過去の失敗の「轍」を踏まないよう勉強しているが、新しい轍もまたできてしまう。そこにはまれば同じことが起きる。
今回は構造的には4番目のケースに似ているが、当時の記憶と記録が残っているので、あれほど急激な利上げはなく、根こそぎ潰すこともないだろうと岡崎氏は見る。当時、世界最大規模の時価総額まで膨らんだシスコシステムズの株価が嘘のように急落したように、行き過ぎたドットコム企業が下がるのは仕方ない。しかし、その後に続いた同時多発テロや不正会計のような事態を起こさせなければ、下落幅は小さく済む。当局はそう考えているだろう、というのが岡崎氏の読みである。
ウォーシュ新議長は「一番意地悪」:市場に先回りさせる戦略
新しいFRB議長のケビン・ウォーシュ氏は見通しをあまり示さないとされる。この点について岡崎氏は、良し悪しは株価暴落や景気後退が起きたかどうかの結果で判断するしかないと前置きした。そのうえで、自分が見てきた6人の議長(ボルカーかグリーンスパンに始まり、バーナンキ、イエレン、パウエル、ウォーシュ)のなかで、市場に対して「一番意地悪」だと評した。「そんなの自分で考えろ」という言い方をするからだという。
例として挙げたのが先日のジャクソンホール講演である。岡崎氏は講演のテキストをワードにダウンロードし、単語の出現回数を数えている。「インフレーション」が26回、「ハイク(利上げ)」が3回、「イーズ(緩和)」が0回で、利上げのサインだと思った。ところが「ハイク」の部分をよく読むと、ハイキングで有名なジャクソンホールでのハイキングの話だった。岡崎氏はこれを「ブラックジョーク」と呼び、ウォーシュ氏は市場に予想させたくないのだろう、グリーンスパン時代に戻りたいのだろうと推測した。
では市場が織り込む利上げ回数と違う動きになる可能性はあるのか。岡崎氏はすでにその結果が出ていると見る。長期金利が5.2%まで上がり、市場が勝手に引き締めてくれている。FFレートは期間ゼロの金利で、それを上げるのは2年、3年、10年といった金利も上がるよう促すためである。今回は政策金利が0.25%しか上がっていないのに、10年金利はすでに1%上がった。民間の金融機関や市場参加者がウォーシュ氏は利上げするぞと先に織り込んだ結果である。それで景気が多少冷えれば、FRBは利上げしなくて済む。市場は4〜5回を予想しているが、実際は2回で済むかもしれない。岡崎氏はこれがウォーシュ流だと説明した。
背景として岡崎氏は、バーナンキ以降のフォワードガイダンスの時代を「補助輪をつけて自転車を走る」ようなものだったと表現した。3か月後、6か月後はこうなると丁寧に示すのは金融危機を防ぐためだったが、市場はそれに13年間甘やかされてきた。そんなことではだめだというのがウォーシュ氏の考え方だという。佐田氏が「甘やかしてほしい」と返すと、岡崎氏は「でしょ」と笑った。
個人投資家は「初心に帰れば楽」:10年国債とストックの効果
相場の読みが難しくなるなかで、岡崎氏は、日本の個人投資家は初心に帰ればむしろ楽だと述べた。10年金利は3%ある。10年後に必ず使う、絶対に減らしてはいけないお金は10年国債を買えばよいという。
インフレに負けないかという佐田氏の疑問には、具体的な計算で答えた。年間500万円を消費する家族なら、2%のインフレで消費は年10万円増える。その家族に1000万円の貯金があり、3%の利息がつくなら30万円入ってくる。10万円の支出増に対して30万円の収入なので、インフレに勝っている。岡崎氏は、インフレに負けるのは資産の少ないぎりぎりの生活をしている人で、消費を上回る資産を持っていればインフレは怖くないと説明した。これが「ストックの効果」である。株式業界は「インフレ負けする」としきりに言うが、負けているのは普通預金であり、金融資産でインフレに負けないものは増えているので株だけに頼る必要はないという。
資産が足りない人は働いて資産を増やすしかない。年間消費500万円で貯金100万円という若い人によくあるケースは、まず働いて資産を積み、その過程で勝負として株を買う人もいるだろうとした。ハイパーインフレなら債券ではだめだが、2%程度なら資産のストック効果で賄える。だから「株屋さんの煽り」には乗らない方がよいし、株は溶けることもあると岡崎氏は話した。佐田氏が株の方が増えそうだと言うと、岡崎氏は年代と資金量によると応じた。資金が多い人は配当投資だけでもよく、競争しているわけではないので、各自が判断すればよいという。
中間選挙と利上げ局面が重なる10月
収録日は9月28日で、9月のS&P500はほぼ変わらずで終わりそうな状況だった。岡崎氏は1966年以降の中間選挙の年、十数例を分析した。中間選挙の年は株が下がると言われるが、特に危ないのは9月で、9月に下げて10月は横ばいか少し戻す展開が多い。年間で見ても中間選挙の年の株価は悪いというのは定説で、それは間違っていないという。
今回は9月16日に利上げし、10月のFOMCでも利上げがあるかもしれない。サイクルとしては利上げ局面に入った。1966年以降、利上げ局面と重なった中間選挙は4回あり、S&P500はその4回とも下落している。岡崎氏は、10月相場はしっかりシートベルトを締めた方がよいと注意を促した。
日本株は為替次第:最悪ケースは20%下落
ただし日本株が米国株に連動して下がるかは別問題だという。日本は政府関係者が否定しても実質的にはリフレ政策で金利が低く、円安になりやすい。日本株の運用者は営業利益が2割伸びたから上がると説明するが、その営業利益は円安で押し上げられている。岡崎氏は、EPSの効果もあるとしつつ、2013年のアベノミクス以降13年間の日本株は、ざっくり言えば米国株と円安の2つでできていると述べた。
そこから逆算すると、米国株が最大10%下がっても、ドル円が165円方向の円安に進めば日本株はおそらくいい勝負になる。最悪のケースは、米国株が10%下がり、ドル円も10%円高に動く場合で、そのとき日本株は20%下がるという図式になる。
円は140円台まで戻るべきだという持論
最後に岡崎氏は、個人的な見方として、円は140円台程度まで戻らないと未来はないと語った。150円、160円、200円という絵を描くなら、日本は「労働者の国」になってしまうという。優秀な人材には海外でもまれて学ぶ経験が必要だが、160円、170円、180円で留学するだろうか、と岡崎氏は問いかけた。大谷翔平選手や村上選手のようなスターが海外で活躍することも、円安でインバウンドが伸びることも理解できる。しかし日本が安いというのは労働者として安いということであり、クリエイターやイノベーターは学ばなければならない。円安が行き過ぎると日本人は学ばなくなる、と岡崎氏は懸念する。
100円や120円になるとは思わないが、円高はもう来ないという前提でいると、一人ひとりは労働者や個人投資家として生きていけても、次の世代、その次の世代で優秀な人材が育たないかもしれない。岡崎氏は「140円ぐらいまではまず1回循環していいんじゃないか」と述べ、これはデータに基づくものではないと断ったうえで話を締めくくった。
不動産投資を学ぶなら楽待。
楽待をご覧の皆さん、こんにちは。株好きアナウンサーの佐田志歩です。本日は「ザキオカに聞け!」第13回目をお届けしていきます。岡崎さん、本日もよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。少し前回の収録から日が空いてしまいまして。
そうでしたかね。前回が6月18日に収録したんですけど、その時はなんと日経平均、まだ7万円台でした。
半導体がもうブイブイ言った時ですからね。
そうですね。遠い昔に感じますけれども、そこから乱高下ありまして、現在は6万6000円台ということになっています。私にとっては激動の数ヶ月に感じたんですけど、岡崎さん、どんなふうになっていますか?
激動は激動ですよね。ただ日経平均が激動で、TOPIXはそんなに大きな津波には襲われてないですよね。そもそもなんで下がったかと言えば、もうみんな忘れちゃってるんだけども、6月の25日でしたかね、AIの上場延期のニュースがあって、そこから全部崩れていくわけで。結局OpenAIっていうのは6月もダメだし9月もダメですから、いつになったら上場するんだって話になってくるし。
そのAIの夢みたいな話で7万2300円ぐらいまでいきましたけども、一旦これを、歩みを止めてと言いますかね。どうやって組み立て直そうかなということで、今迷走してるのが6万6000台、6万6000から6万7000の日経平均株価というふうに解釈ができるんじゃないですかね。
なるほど。そしてニュースのヘッドラインにも一喜一憂というところですかね。例えば先々週ですかね、AIの開発を減速させるっていう話もありまして、その時も一時的にではありましたが、半導体、結構下げましたよね。
それはそうだと思いますよ。どんどん夢が現実化していってますから。最近現実化された夢は、AIエージェントなんていうのがね、ミューズでしたっけね。メタが家庭用のものなんか作りましたけども、あれで何が現実化したかっていうと、値段が出たんですよ。
最大値が月額100ドルかなんかでしょ。無料のコースもあるけども、月額があと30ドルっていうのがあって、メタが最大手ですからね。最大手のところが値段出したら、あれがスタンダードなんで。あれより高くできないですよ。
なるほど。
だからもっとちっちゃい会社っていうのは、もっと安くせざるを得ないから。
価格競争が始まっていくんですね。
そう。これまた非常にあまり見たくない現実で。夢じゃなくて、お金が絡んでくると、みんなそろばんで儲かるのかなとかっていう話になりますからね。これもまた減速させる一因になってますね。
なるほど。確かに最先端の技術というよりは、本当に日常に使えるAIの技術っていうことで、ミューズ、デバイスも発売されますよね。
でも金払わないでしょ、みんな。
値段によるかもしれないです。
最初、物珍しいから売れるかもしれませんけども、値段が大体決まると、大体輪郭がはっきりしてくるので、そこでそろばんを弾きやすくなりますから。儲かる投資か儲からない投資かっていうのは、そこで取捨選択が生まれるでしょうね。
夢から現実になった時点で、株価っていうのは、そこでみんなちょっと1回落ち着いてしまうっていうのは。
そうです。夢の時っていうのは、スタート台に立ってるランナーたち、10人いたら10人ともに賭けるわけですよ。出遅れてるやつに賭けるわけですよ。分かりやすく言うと、SOXっていう指数があるでしょ。30銘柄あったじゃないですか。あれ6月22日が高値で、そこから29%落ちるんですよ。
その後戻ってきたでしょ。戻ってきて、戻り高値を抜いてるのが、確か2種しかないはずですよ。
どこですか?
1つは当然NVIDIA。これだからずっと先頭走ってるわけですね。もう1個が確かAMD、アドバンスト・マイクロ・デバイセズだったかな。あと全部ダメですよ。
分かりやすく言うと、夢というか、数字とかはっきりしたものが見えない時は、そのレースに参加してる馬に全員賭けるわけです。第4コーナー回ってきたら、最後やっぱり先頭集団にいなきゃダメじゃないですか。
そういうことですね。
そういう形ですよね。
そういうのが見えてきている、現実になってきてしまっているっていうところでしたか。ありがとうございます。そして今月、日銀会合、そしてFOMC、日米ともにありました。アメリカの方は後ほどじっくり伺おうと思うんですが、まず日銀会合はどんなふうにご覧になりましたか?
2人も反対してたっていうのは意外でしたね。やっぱりリフレ派っていうのはまだまだ多いんだなっていうことですよね。そのリフレ派とかリフレってなんだってことで議論してると、また不毛の、当てのない議論になっちゃうんで、もうここではしませんけども。
リフレと言えばアメリカだってリフレしてるわけなんで、日米ともに、結局アメリカは金融緩和してたじゃないですか。日本はと言うと、インフレ率目標に対してこんな低い金利だったから、どっちもどっちなんですけどね。
ただ、どっちもどっちなんだけれども、日本の場合、アメリカに比べて、あるいは国際比較した時にも、これを言われたらもうぐうの音も出ないっていうのが、補助金出してるでしょ、インフレに。それずるいよねってやつですよね。要するに補助金出してインフレ率下げて、インフレ率低いから利上げしなくてもいいっていう。その理屈ないだろうと。そんなことどこもやってないぜ、みたいな話になるので。
だけど日本銀行の審議の中でも2人、利上げすべきではないってことを言いましたし、またその代わりの人たちもリフレ派が入ってくるのかもしれませんが。いろいろと海外で、G7の場とか、海外からはベッセント財務長官からとか、やいのやいのと文句言われることはまだまだ続くでしょうね。
今回、報道通りと言いますか、予想通り1.25%になったというところですけれども、2名が反対したことで円安に振れて、利上げしたのに。その後レートチェックで円高に、みたいなこともあったと思うんですけど、為替の乱高下ってどんなふうにご覧になっていますか?
これはもうアメリカ経済次第でしょうね。アメリカ経済が、一応アメリカの話しますけども、利上げをしたじゃないですか。目的はアメリカの景気を冷やすことなんですよね。景気っていうのは成長とインフレ、2つであるんですけども、インフレだけを冷やすのって無理なんですよ。インフレと成長、両方冷やすわけですよね。
両方冷やすことで、冷やしすぎると今度は景気が悪くなっちゃうじゃないですか。そうするとアメリカの金利が下がるじゃないですか。そうすると円高になるんですよね。だけど、ちょうどいいところで冷やすとか、あるいは現状維持だったら、アメリカの金利は高止まり、もしくはもうちょっと高くなってしまいますから。
日本銀行が一生懸命どんどん利上げ、あと3回ぐらい利上げしないと、なかなか円高への期待みたいなものですね。円高期待っていうんですか、円安懸念が払拭できるかって、ちょっと時間かかりそうですよね。そんなことやってると、結局日本のインフレは基本、財インフレで、輸入インフレで、海の向こうからやってきますから。相変わらず国民生活的には不満が残るという形が続くと思いますね。
3回利上げしたら2%ですよね。
2%は必要でしょ。なぜかって言うとインフレ目標2%ですから。それでやっとイーブンでしょ。
来年の夏には、みたいな報道もありましたけど、来年の夏に2%っていう可能性も十分に。
もちろんあるんですけども、メンバー次第じゃないですか。政府から刺客が送られて、なんかもたもたしてたら、そのスピードがどんどん鈍ってくるでしょうし。でも来年の夏って言いますけどもね、やっぱり四半期ベースで戦略考えざるを得ないので、今みたいな局面は。来年の夏のことを予想したら、それこそ鬼が笑うんじゃないですかね。まだ分からないですから。
そのくらい目先で考えていかないといけない、目まぐるしい相場っていうところですね。ありがとうございます。ということで、ここからはアメリカのFOMCについて伺っていきたいと思います。およそ3年ぶりの利上げ転換ということで、3.75%から4%への利上げというふうになりました。こちらはどういうふうにご覧になっていらっしゃいますか?
まず今日持ってきた資料のタイトルを見てほしいんですけども、「8度目のターンアラウンド」。ターンアラウンドっていうのはスポーツでも使うし、あと映画とか曲名のタイトルとかにもよくなるんですけど、分かりやすく言うと振り返るっていう、ターンするってやつなんですけども。
8度目っていうのは何かって言うと、私のこの資産運用人生の中で、私は1987年の5月からファンドマネージャー、資産運用の仕事をして今に至るんですけども、8回目なんですよ。
岡崎さんにとって8回目。これは何の8度目なのかなって思ってた。岡崎さんにとって8度目の振り返り。
金融緩和から金融引き締めになるっていう。
また始まったよ。
そう。8回のUターンの、全て事細かく覚えてますから。目の前で繰り広げた光景ですから。そこの記憶、現実に見た光景をたどりながら、今回のターンアラウンド、今回の利下げから利上げの転換はどういう意味を持ってるのかっていうのを。これは数字とか新聞報道とかメディアにないものをお伝えしたいなという。
すごい。岡崎さんが見てきた景色っていうところ。
そう。まず最初のグラフです。これは政策金利の推移ですね。8番目っていうのが今回のターンアラウンドですね。93年までは、赤い折れ線グラフで描いてるのは、昔アメリカの政策金利っていうのは公定歩合という、ディスカウントレートっていうんですね。これはFRBが傘下の預金取り扱い金融機関、銀行ですね、中央銀行から銀行に貸す金利というのが政策金利だったんですよ。
94年から今のFFレート、これはフェデラルファンドっていって、銀行同士でみんなで融通し合うレートっていうことになってて。昔の折れ線グラフは92年とか93年ぐらい、えらい上に行ってますけども、あんなふうにコントロールするのが難しかったんですけどね。だから政策金利は公定歩合だったんですけども。これがアメリカの、私の見てきた8回の、下がっていく、上がっていく、下がっていく、上がっていくの展開なんですね。
この中で、みんなが一番気になるのは、金利が上昇すると株が下がるんじゃないかと思うんですけども、暴落したのは1番と7番だけなんですよ。
暴落したのは1番と7番だけ。
1番というのは有名なブラックマンデーで、これは1987年の9月に利上げをしたら、翌10月に一晩で3割株が下がったってやつなんですね。7番っていうのは、リオープンの中で2022年の3月から一気に金利を5.5まで上げていくっていう点なんですけども。これだけ急に金利を上げていくと、さすがに株もぺしゃんこになっちゃうんですけどね。
1番と7番の共通要素は何かと言うと、10年金利で言うと、1年前の数字から大体2%以上上がってるんですよ。1番の場合は8%から10%かな。7番の場合は3%から5%ぐらいだったかな。1年間の間に長期金利が2%以上上がると、さすがにこれきついんで、そうするとクラッシュが起きます。
あれ、今年……。
1年前の金利なんて覚えてないでしょ。
でも今5%ですよね。
1年前の9月。
覚えてないです。でも3%台だったってことですか?
アラウンド4%ですよ。だからまだまだ、まだ大丈夫です。でも6%までに近づいてきたら、これもうダメだってことで、パンクするかもしれませんね。
5%の長期金利は今、結構報道もされてるけど、まだセーフっていう。
ギリでしょうね。イエローですよね。ただもちろん、2%以上上がったからと言って必ずパンクするかって言うと、そうではなくて。2番のケースは94年の2月から95年まで、3年かけて3%から6%まで政策金利が上がっていくんですが、この時はアメリカの株式市場、暴落しなかったですよ。
せいぜい8%ぐらいの株価の下落で終わったんですね。この時、プリエンプティブ・ストライクなんていうキャッチフレーズがあって、予防的に引き締めしていきますよっていう話だったんで、そのキャッチフレーズが市場に浸透したおかげで、大丈夫、大丈夫っていうことで終わったケースです。
問題は今回のこの8番が、1番から7番まで見ましたけども、どれと近くてどれと違う、似てないのかって話です。
気になる。
皆さんが知ってるのはこの中で、せいぜい5番、6番、7番ぐらいだと思うんですね。5番っていうのは、ITバブル崩壊から金融の正常化していく時ですよね。6番というのは金融危機から正常化していく時、7番っていうのはコロナの時ですけども。この1番から8番までの、まずインフレ環境を比較表にするとこんな感じです。
利上げ日、一番下、8番が9月16日ですよね。今回、先ほど佐田さんがおっしゃったように、3.75から4%ですね。さて、その時代時代、1番から8番まで、その時一番新しいCPIのデータ、消費者物価のデータがどうかっていうと、今回2.4です。ばらついてますけども、例えば7番、コロナ期の時は6.4だったんですよね。
かなり高かったんですね。
そうです。そうして見ると、利上げ前の実質金利、CPIコアを引いた政策金利で見ると、5番、6番、7番は全て実質金利がマイナスだったんですよ。今回は実質プラスでしょ。だから実質マイナスということは、今の日本と一緒で、金利の正常化という話なんですよ。
正常化の利上げと、正常化した後の利上げとはやっぱり意味が違う。正常化の利上げと、そうじゃなくて1番から4番までっていうのは景気を冷やす。もうインフレを抜いてますから、実質的にはプラスですから、景気を冷やすのが1番から4番で、5、6、7番っていうのは正常、正しい方向に行くためなんですね。ということで5、6、7ではない。これは消えます。次のスライドになります。こんな感じです。このケースじゃないってわけです。
1から4っていうのは、冷やす必要があるっていうことですね。過熱しすぎているっていうことです。
そうです。インフレに対して出遅れてるわけではない。インフレ率よりも高い政策金利だから、そういう意味では正常化ではない。そうじゃなくて景気、つまり成長とインフレと2つがあって景気というのができるんだけども、景気を少し冷やさないと、全体的に将来的に禍根を残すことになるからというのが、1番から4番のケースなんですけども。これは一応インフレなんですが、今度は成長というケースを見てみたいと思います。
違う角度から。
1、2、3、4と8番、失業率を見てみます。失業率、今回は一番新しいデータ4.1%です。それに対してアメリカでは自然失業率というベンチマーク、尺度があります。これ昔も今も相変わらず議会予算局が発表してるんですけども、最近では人々に知られてるのは、FOMCのメンバーたちが大体、長期予想でこんなものだろうっていう、アメリカの潜在的な成長率に見合う形の自然失業率は今4.2だろうと言われています。
4.2に対して今4.1ですから、人は余っちゃいないと。むしろ人は不足みたいな労働市場で、みんなが困った状態に、仕事がないないっていうことで困ってるわけではない。労働需給ギャップはプラスの水準なんですね。
これを過去の1、2、3、4で見ると、1番と2番は実は結構失業率高かったんですよ。
本当ですね。自然失業率を上回っている。
上回ってますよ。ですからそういう意味では労働需給ギャップがあった時代が1番と2番で、現在のように労働需給ギャップがない、むしろ不足になってる時代って見ると、3番の97年の利上げ、4番の99年の利上げ、これに近いと。
最後にM2と書いてますけども、M2っていうのはマネーサプライってやつなんですけどね。簡単に言うと、アメリカ全体で毎日毎日売ったり買ったり貸したり借りたりするお金が、1年前と比べてどれぐらい増えてるか。これもまた景気なんですよ。
お金の流通量が増えてるということ。
そうです。景気が強いってことです。
多いと景気がいいってこと。
景気がいいってこと。繰り返しますけども、GDPベースで考えたら景気っていうのは成長とインフレなんですね。例えば私たちのような家計から見れば、景気がいいっていうのは収入が増えるとか、懐が増えるぞって、資産が増えるとか。これは景気がいいってことですよね。
でも中央銀行という、金融政策を預かる人たちから言うと、景気がいいというのは、さっき言った成長とインフレ、プラスお金がちゃんと広がってる。マネーサプライが増えてたら、少なくともお金の世界は景気がいいということになるし。逆にマネーサプライが全然増えないっていうことになると、これかつての日本のデフレなんですけども、お金をどんどん金融緩和してるんだけども、お金の総量が増えないってことは、借りるも貸すも、それも誰も売ったり買ったり誰もしてないっていうことですから。これはまた景気を見る指標なんですよ。
なるほど。
ちょっと脱線しましたが、これで1番、2番が消えます。今回の利上げの局面は3番、4番に近いなということ。
かなりすごい絞られましたね。やっていただきましたよね。
もうみんな、とにかく大体、動画見てる人は「で、どうなるの、株は」と思うわけですね。
答えを知りたい。
そうでしょ。答えは過去、後ろを見てですね、答えを出して。だからこの3番、4番の株式市場の動きを見るとこんな感じです。これ3番、4番と今回8番ですけどね。
先に答えを言うと、3番っていうのは97年の3月に利上げするんですけども、6ヶ月後に、これは佐田さんが生まれる前の事件だと思いますが、アジア通貨危機っていうのがありました。アジア通貨危機っていうのはアジアの通貨が大暴落したんですよ。4番っていうのは9ヶ月後にITバブルが崩壊します。
だから景気を冷やすって言うんだけども、景気を冷やすっていうのは当たり前ですけども、一般の庶民の生活とか経済活動とかにはネガティブなんですよ。ブレーキを踏むっていうわけですから。ブレーキを踏む時に、一方で例えば通貨危機が起きる前のアジア経済って絶好調で、もうみんなアクセル踏んでたわけですよ。
ITバブルの時は、ブレーキを踏む時にインターネット企業がみんなアクセル踏んでたわけですよ。アクセル踏んでる状態でブレーキを踏むと、高速道路で100キロで走ってる時に、ビューンってする時にブレーキ踏んだらどうなるか。
事故る。
そうそう。事故ったわけですよ。その事故ったのがアジア通貨危機で、もう1つITバブル崩壊なんですけどね。
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ただ話を戻すと、アメリカの株式市場は、この3番のケース、4番のケースに分かれます。まず97年の時はアジアはもう大変なことになりました。例えば韓国ウォンが半分になりましたとか、タイバーツも4分の1になったとか、インドネシアルピアとかがボロボロになって。しまいには日本の発券銀行3つ、長銀とか日債銀とか興銀、もう今はないんですよ。
今もうみずほになっていくんですけどね。みずほとか新生とかになっていくんですけど、全部ぶっ飛んだんですよ。山一も潰れます。
その時ですね。
その時アメリカの株っていうのは、利上げをしてから4割上がったんですよ。
これなんでですか?
いい質問です。なんでか。利上げできなくなったんですよ。
アジア通貨危機があったから、利上げはこれで打ち止めだっていうので株が上がったって。
だってまたどんどん利上げしたら、日本の金融不安と言いますか、アジア通貨危機はどんどん火の粉が広がっていくし、日本の金融機関がバタバタ倒れていくじゃないですか。その時に利上げなんかできないでしょ。
そうか。じゃあ目の前で起きてるアジア通貨危機っていうのは株にとってマイナスに感じるんですけど、そうではなくて、悪材料出尽くしみたいな見方で株価が上がった。
材料出尽くしというか、アメリカ大国ですから。「知らないよ、そんなの」と。「勝手にしろよ」と。
そっか。こちらから見たアメリカ市場と全然違いますもんね。
そうですよ。彼らは自分たちのことしか考えませんから。そうやってアジアがボロボロになってきて、別に俺たちは平気だからってこと。
別に生活にも関係ないし。
その通り。これが97年のケース。99年のケースはというと何かっていうと、横ばい、横ばいで、200日目ぐらいのところにピークアウトして落ちるんですけど、これは何かって言うと、アメリカのあそこ、Tプラス190営業日ぐらいがITバブルの、ドットコムバブルのピークです。
株価がピークに上がった時。
なんでそうなったかと言うと、もう答えは出ています。この時は利上げがどんどん続いて金利が上がってきました。10年金利の動きを比較してください。赤い方が97年の3月からの10年金利の動き。先ほど見た通りアジア通貨危機がありましたから、どんどん金利が下がっていきます。
金利を下げていくことで、アジアの諸国を守らなきゃいけないっていうんですね。でも金利下がるのかと、めでたしめでたし、株が上がっていく。
金利が下がって株が上がるっていう教科書的な動きが。
そう。これは97年。要するに、他人の不幸は蜜の味だったんです。
なるほど。アメリカでは。
一方、今度は99年の場合はアジア通貨危機が終わりました。IMF、もう無茶なことしてはダメだよと、不況にならないようにしっかりしましょう。守りました。守るとアメリカの金利は上がっていきました。景気を冷やそうと思って利上げしていきますからね。
そうしていくと金利が上がっていって、そしてTプラス190の時にITバブルが崩壊するんですけど、それの大体1ヶ月、2ヶ月前に金利がピークを打って6.75。この6.75っていうのは1年前に比べると大体2%ぐらい上がってるんですよ。そこでITバブルがクラッシュするっていう仕組みになります。
190日のところで株価がピークになってたと思うんですけれども、金利は下がってるじゃないですか。130日くらいのところから190日まで金利も下がってきたし、もうこれ以上上がらないだろうみたいな安心感も、バブルにつながってしまったってことですか?
次のスライドでそれは答えができるから。これが政策金利の動きなんですよ。政策金利を見てもらうと、青の方はアジア通貨危機の時は1回上げただけで、もうあとは様子を見て、くわばらくわばら、えらいことになったなって感じで見てたんですけども。
99年の場合はアジア通貨危機も中南米危機も何もないですから、安心してFRBは自分の国の過熱してる景気を抑えるために、1回、2回、3回、4回、5回、6回利上げしてたわけです。6回利上げして、最後なんか幅0.5あるわけですよ。
1回に0.5上げたんですか?
1回。そうね。これが打ち止めなんですけども、最後ぎゅっと首を絞めたんですよ。「バカ野郎」みたいな感じで、「何やってんだ、相場ダメだ」みたいな感じでね。絞めちゃったら絞めすぎちゃったんですね。
1回に0.5。でも当時のFRBとしては、それが適切だって思ってもちろんやってますよね。
もちろんそうです。ただITバブルの崩壊っていうとね、これまたちょっと脱線しますけど、株価が半分になったと、みんな頭に記憶してると思うんですね。
聞いたことあります。
バブルの崩壊って、私その現場で実際IT株とか買って、地獄の苦しみを見るんですけども。ITバブルの崩壊だけ、そこだけ切り取ると株価の下落が20%ぐらいなんですよ。
それは数ヶ月の期間でってことですか。
ITバブルの崩壊は2000年の3月から2002年ぐらいまで丸2年間続くんですけども、最初の1年がITバブルの崩壊で、次は同時多発テロなんですよ。2001年の9.11。次もう1個あって、ダメ押しが来るのが、エンロン、ワールドコムっていう、当時のリーマンショック前の世界最大規模、史上最大規模の倒産が2件あったんですよ。不正会計っていうのをやったんですけどね。
この3回の下げで半分ぐらいになっちゃったんですけども、ITバブルの崩壊だけで取ると、最初の波動なんで、おそらく20%ぐらいなんですね。ただ、いずれにしてもITバブルの過熱を冷やすために、これは景気が強すぎるぞ、成長が強すぎる、インフレが強すぎるぞということのために、6回利上げして幅は1.75。
今回はどうかって言うと、まだ1回目の利上げをしただけじゃないですか。先週の金曜日現在で、CME、シカゴ・マーカンタイルというマーケットがあって、そこにフェデラルファンドの先物っていうのがあるんですけどね。それを見るとどんなふうに織り込んでるかって言うと、次のスライドがこんな感じになります。
こんな感じですね。4回ぐらい利上げするだろうなとみんな思ってます。
4回利上げ。
1、2、3、1、2、3、4か。5回かな。5回まで考えてます。
0.25ずつ。
そうです。こんな感じです。こんな感じでいくと、例えば最後にぎゅっと窒息させるような、そういう形はないんじゃないのかな。それでいくとどうでしょうかね。簡単に言うと、ITバブルの時の規模の半分ぐらいの引き締め効果で、なんとかこの局面を乗り切ろうとするので。
私は先ほど言いました通り、ITバブルって言うと50%下げだと思ってますが、私の見た景色ではITバブルは20%の下げだったので。そうするとその半分、下がったとしてもS&P500は10%ぐらいかなというのが今の私の診断です。
ITバブルと重ねた時にってことですね。
重ねた時に。
これ利上げあと5回するとしたら、プラスあと1.25%くらいですかね。
ですから、それを織り込む形で10年金利は1年前に比べて1%以上上がったと。
だから長期金利が今5%くらいになっている。
そうです。
すごいですね。市場って全部つながってるんですね。
そういうことですね。
なるほど。ITバブルって、その後から聞くとITバブルでしたっていうふうに聞くんですけど、その当時っていうのは、バブルが崩壊だみたいな瞬間っていうのはあったってことですか?
瞬間ありましたね。あの時もSOX指数はあっという間に2割以上下がりましたね。2割以上下がるんですけども、その時にS&P500は下がらなかったんですよ。
そのドットコムがつくような新興企業だけ下がったってことですか?
要するに、半導体がやっぱり一番先頭走ってましたから、これが一番コロンと落っこっちゃって回転するんだけど。それからPlayStation、ソニーとかですね、もうブイブイ買ってたわけですけども。イケイケどんどんで、インターネットすごいぞと、光ファイバーだ、うわあってやってて。
SOX指数が下がったんですけども、半導体はちょっと行きすぎたからね、大したことないよって言って、ほったらかしてたんですよ。そしたら1年後にぐわっと落っこっちゃったんですよ。今とそういう意味じゃ似てるっちゃ似てますよね。
今もうアメリカは6月22日がSOXのピークですけども、そこから29%SOXは落ちるんですけども。これに対して瞬間風速的にS&P500はせいぜい4、5%しか下がってませんから、大したことないと今思ってますけども。あれ、昔見たよな、やったよな、あの時俺たち大失敗したよなっていうのが2000年なんですよ。だからSOX指数が29%落ちたっていうのは、それは意味があると。これをなめてかかっちゃいけないぞっていうのが現状ですね。
SOX指数が最初に落ちて、そこからS&P500は今そんなに落ちてないけれども、後から。
2000年の場合は、時間差で落ちてきました。
やっぱりでも歴史は繰り返すものなんですか? 市場に。
歴史が繰り返すっていうか、人間が100人ぐらい集まったらやることは一緒だってことですよ。おそらくローマの時代も江戸時代も今の時代も、100人集まったら。一人一人の人間は賢いですよ、みんな。でも100人集まったら、わちゃわちゃしたらやること一緒でしょ、みんな。
そういうものなんですかね。
だってみんな、アイドルみたいなものにキャーって集まったりとか、ヒステリックなことやったりとか、大騒ぎしたり浮かれたり沈んだりっていうのは、いつも変わらないっていうのが私の価値観です。大衆はもう、何千年たっても人間は、100人集まったら決して賢くならないと。
でも岡崎さんの著書にも、FRBはすごく失敗から学んでいって、市場と会話するようになってっていう経緯があったと思いますけれども。だからこそ、そういうショックみたいなものって年々起こりづらくなるんじゃないかって、みんなが学んでいくっていうことにはならないですかね。
実際、みんなが学ぶことで何が起きてるかって言うと、1回の景気拡大期。景気は循環します、どうしてもね。やりすぎちゃって在庫が増えて、最後はたたき売りして、景気が落ちていくんですけども。その景気の拡大期間は毎回毎回ちょっとずつ長くなってます。
昔はそれこそ3年ぐらい、アメリカで言うとね。1年か2年か3年間、せいぜいそんなもので景気の拡大が終わって、すぐ景気後退期になって、すぐ金融危機が起きてたんだけども。人類の歴史の中で最初に学んだことっていうのは、金融危機を起こさないようにしましょうと。金融危機を起こさないためには、金融ですけれども、お金を貸しやすくしましょうと。
困った人があったら貸してあげましょうよと。お金を貸してあげれば倒産しませんから。例えば決算書見たら黒字でも、たまたま今日お金ないんですって言ったら、これ倒産になっちゃうじゃないですか。貸してやればいいわけですよ。
これセーフティネットって言うんですけれども、そのセーフティネットが幅広く全米に、あるいは日本国内全体に広がることによって、例えば日本で言うと東日本大震災の時も、大震災が起きて倒産は起きなかったでしょ。阪神・淡路の時もそれで倒産起きなかったでしょ。あれはみんなお金を融通してるからですよ。これが知恵で。
昔の例えば関東大震災とか、昔の天変地異、災害が起きると、パタパタ潰れるところいっぱいあったわけですよ。いくら儲かってても。最初にやったのがこれです。金融危機をなんとか減らそう。金融危機の回数は減っていって、しかしこないだリーマンなんていうのがありましたから、完全に撲滅したわけじゃないんですよ。ウイルスと一緒でね。
だけどやっぱり循環は起きてるんですよ。循環は起きてるし、あとショックみたいなものは昔よりも頻度は増えてるわけですよ。例えば今回で言うと、この数年間で言うとトランプ関税ショックとかイラン戦争とか。
そうですね。
そういう小さなことっていうのは起きて、そのために株式市場は少なく見積もって10%、大きい時は20%、起きるわけなんですよね。でもいずれにしても、先ほど指摘してくれた通り、みんなが、特にコントローラーたちですよね、政策を行う人たちは勉強してますから。
過去に起きた失敗を繰り返さないように、それと同じ轍は踏まないようにやっていくんだけど、この轍、くぼみたいなものはまた新しいものができちゃうんですよね。できちゃうので、そこにはまるとやっぱり同じことが起きる。
なるほど。
今回はと言うと、構造的にITバブルを収束させようという、さっき見た4番のケースによく似ている。4番のケースに似てるんだけども、だけどその4番のケースと違うのは、あの時の記憶、記録が残っているので、あの時ほど急激な利上げはないだろうと考えてる。根っこから潰すこともないだろうと。
もっと言うと、あの時の悲劇は、確かにもう馬鹿みたいに株価が上がってしまったドットコムバブル、そういう企業が潰れること、あるいは株価が下がることはしょうがないと。あの時で言うとシスコシステムズっていう、株式市場で一時的に世界最大規模まで膨らんだのが、一気に1/1、嘘かなぐらい株が下がることはあるんですけれども、それはしょうがないと。
それはしょうがないんだけど、同時多発テロは起こさせないとか、不正会計は起こさせないとか。それであれば株価の下落幅は小さいもので済むだろうと、こう考えてると思いますね。
なるほど。今回あとFOMCで、議長がケビン・ウォーシュ、あまり見通しを出さない人みたいなところもあると思うんですけど、それってどうですかね? 変わりますか、私たち。
いい悪いっていうのは、結果的に株価が暴落したりとか景気が後退したりしたら、それは悪かったということになるんです。そこの判断を待たなきゃいけないんですけども、私が見てきたのは、一番最初がポール・ボルカー、グリーンスパン、それからベン・バーナンキ、ジャネット・イエレン、それでジェローム・パウエル、そしてケビン・ウォーシュ、6人なんですけど。この6人の中で言うと、一番意地悪なやつだと思います。
意地悪な。市場に対してですよね。
そうです。「そんなの自分で考えろ」みたいな言い方だし、あとこないだのジャクソンホールでも、ハイク、ハイク、ハイクって利上げって言って、なんだ、利上げするのかと思ったらハイキングのことだったっていうね。ブラックジョークですけども。ジャクソンホールっていうのがハイキングで有名な街なんですよ。
そうなんですね。
テキスト見たら、AIが読みますから、私もそうですけども、Wordに全部1回、そこにダウンロードして。Wordに検索かけて、例えばインフレーションという言葉が何回出てきたとか、ハイクという言葉が、あるいは反対のイーズっていう言葉が何回出てきたか見るんですけども。
インフレーションという言葉が26回出てきて、ハイクという言葉が3回出てきて、イーズって言葉がゼロだったから、これ利上げだなと思って、そのハイクのところをよく読んだら、ジャクソンホールのハイキングの話だったという。
予想させたくないってことですか?
でしょうね。昔のグリーンスパンの時代に帰りたいんだと思います。
となると、今最後の表で、今市場ではこれくらい利上げすることが予想されてますよっていうデータだと思うんですけど、全然違うことしてくる可能性もあるってことなんですか?
はい。してくる結果、先に長期金利は5.2まで上がりましたよね。長期金利が5.2まで上がったってことは、長期の金利が引き締めてくれてるわけですよ。引き締めて、それで多少冷却すれば、多少ほとぼりが冷めれば、FRBは利上げしなくていいわけですよ。
ほとぼりが冷めれば。
つまりFFレートっていうのは0年金利ですよ。一方で10年金利っていうのは10年間貸してあげるっていう金利ですよね。その間に5年とか7年とか、あるいは長いので30年の金利があるわけですね。金利っていうのは上がれば上がるほど借りにくくなるわけじゃないですか。借りにくくなると、これ商売しにくくなるわけじゃないですか。
0年の金利、FFをなぜ上げるかって言うと、0年の金利が上がるんだから、1年も2年も3年も上がりなさいよという促しなんですけども。今回の場合は0年の金利が0.25%しか上がってないのに、10年の金利はもう1%上がってるわけじゃないですか。
つまりそういう目で言うと、2年とか3年とか4年とか5年とか、民間の銀行とかお金を融通し合う我々マーケットの人間は先に先に織り込んで、ケビンは利上げをするぞ、早く利上げをしておこうとか、早く借りた方がいいですよという形を作るわけですけども。その結果、市場が勝手に引き締め効果を今もたらしてると。
となると、「先に金利上がりましたか。じゃあ私ら別に利上げせんでもよろしいですかね」みたいな感じで、実際の利上げは4回、5回と予想してますけども、2回で済むかもしれない。
なるほど。
これがケビン・ウォーシュのやり方なんですけども。
そうすると、先に警戒してもらうことで、利上げのこちらの実弾というか、回数を減らせる効果があるっていう。
そうです。昔に帰りたいんですけどね。
それぐらい1回の発言とか1回のアクションに重みをつけたいっていう。
簡単に言うと、バーナンキ以降の時代っていうのはいわゆるフォワードガイダンスの時代っていうことで、事細かく丁寧に、3ヶ月後こうなりますよ、6ヶ月後こうなりますよっていう。例えて言えば補助輪をつけて自転車を走るみたいな、転ばないように。なぜかと言うと、金融危機を起こさないようにってことだったんですけども。
そこに今、市場っていうのはずっと甘やかされて、これ始まりましたから、そういう意味では丸々13年間、私たちは甘やかされて今の相場を生きてますから。そんなことしてちゃダメだよと、というのがケビン・ウォーシュの考え方なんですよね。
いや、甘やかしてほしいですよね。でしょ。そっか。じゃあ、ますますちょっと投資が難しくなってしまうんですかね。
でも、日本の個人投資家は初心に帰れば、すごい楽だと思いますけどね。
どういうことですか?
だって金利上がったじゃないですか。3%の10年金利じゃないですか。絶対に溶かしちゃいけないお金、例えば10年後どうしても使わなきゃいけない、これ以上減らしちゃいけないお金っていうのは、10年債買えばいいじゃないですか。
でもインフレに負けませんか、その10年債利回りが。
インフレ2%でしょ。インフレに負けるっていう時に、佐田さんの個人情報は言いたくないから、私の例に取ろうと、一般的な例で言うと、例えば1年間に消費を500万の家族がいたとしましょうか。500万でインフレが2%あるということは、5×2ですから、10万円ずつ消費が増えていくわけじゃないですか。10万円ずつ消費が増えるから、これに負けちゃいけないわけでしょ。
その時に仮に1000万、その人が貯金を持ってたとしたら、1000万の貯金で例えば3%利がつくならば、30万利息が入ってくるわけですよ。10万、インフレ率で消費が増えても、30万入ってくるんですよ。どっちが勝ちます?
返ってくる方が勝ちます。
そうでしょ。みんな勘違いしてんのは、インフレに勝つ、負けるっていうのは、動画を見てる人の中に、例えばそんなに貯金を持ってないとか、そんなに資産がないっていう人に対してはちょっと失礼な言い方だけども、カツカツの生活してる人はインフレに負けるんですよ。資産持ってる人は、消費以上の資産を持ってたらいくらでも勝てますよ。
なるほど。だから安全資産の国債に入れることで、少なくともインフレには負けないようなのが今の金利だとできるっていうことに。
そう、これがストックの効果というやつで。株式市場関係者は、とにかくインフレ負けするからっていうことでやいのやいの言うんですけど、それはインフレ負けするのは普通預金が負けてるだけの話ですから。金融資産でインフレに負けないものがどんどん生まれてますから、株だけに頼んなくていいんですよ。
債券も、今まで債券ってあまり魅力がなかった、特に日本とかそうですけど。でもそれが変わってきたっていう、利上げ局面で変わってきた。
繰り返しますけど、資産持ってる人は消費する金額よりも、それをはるかに上回る資産を持っていたら、決して怖くないんですよ。じゃあ足りない人はどうするかというと、これ働くしかないですよ。
申し訳ないけども、年間の消費が500万で、貯金がまだ100万しかないっつったら、これは若い人にもよくあるケースだけど、まずは働いてどんどん資産を増やしていくという。その資産を増やしていく中で勝負だと思って株を買ったりする人もいるでしょうけども、ある程度資産が増えたら、インフレに勝つとか負けるとか、それはよっぽどのハイパーインフレになっちゃったら、債券とか持っててもダメだよってことになっちゃいますけど、2%ぐらいだったら十分資産のストック効果で賄えますから。
これは世間の、それこそ株屋さんの煽りに乗らない方がいいと思いますね。
分かりました。
そうでないと株って溶けることがありますからね。
でもやっぱり株の方がアグレッシブに増えそうなので、あんまり国債に……。
佐田さんまだ若いから、やって……。
年代にもよると思います、やっぱり。
年代と持ってる金でしょ。
確かに資金が多い人は、それこそ株でもそんなアグレッシブにやんなくても、配当投資だけやってればいいとかありますもんね。
別に競争してるわけじゃないんで。そこはもう個人が判断していく。どれが1番いいのかっていうのを決めていけばいいと思いますね。
分かりました。
マンション価格が5年で1.4倍になっていること、ご存知ですか? あなたのマンションも値上がりしているかも。今、売却の査定依頼が増えています。楽待で検索。
今日は9月28日。あっという間に9月が終わりそうですね。
9月のS&P500は、このまま行くと大体チャラぐらいですよね。あんまり……。
あ、下がっちゃった。
上下になる。中間選挙の例を、1966年だったかな、取って、10何個かサンプル持ってきて分析してみたんですけども、中間選挙の年の9月と10月を考えると、中間選挙の時って株が下がるってみんな思ってますけど、あれは迷信で。9月がやっぱ危ないんですよ。
9月が危ない。弱いっていうのはとにかく言われます。
9月が下がって、10月が横ばいかちょっと戻すぐらいの展開で、9、10で見たらやっぱり中間選挙の年の株価は悪いっていうのが、一応定説ですね。それは間違ってない。
ただ今回の場合、9月16日に利上げをしました。10月のFOMCでも利上げをするかもしれない。いずれにしてもサイクルとしては利上げ局面に入ったんですよね。選挙っていうのが、1966年以降のデータで言うと4回あったんですよ。この4回の利上げ局面の中間選挙のアメリカのS&Pは、4回とも株価下がってます。
あれ、じゃあ今回も。
気をつけた方がいいですね。シートベルト締めて。
しっかりシートベルトを締めて、10月相場も。
ただ日本株がそこで連動して下がるかどうかっていうのは別問題で。なぜかっていうと、日本は政府関係者は反論してますけど、リフレしてるでしょ? リフレ政策でしょ? あの金利じゃないですか。円安になりやすいわけですよ。
日本株って、日本株運用してる人たちはみんな業績だとか、ここの株価の営業利益が2割伸びたから、だから上がるんだって言うんだけども、なんで営業利益が上がったのかっていうと、円安効果だったりとか。
かなり押し上げられてますね。
でしょ。もちろんこのEPS効果っていうのはあるんだけども、ざっくり言うとアメリカと円安の効果のこの2つで、アベノミクス、2013年以降のこの13年間の日本株ってできてるんですよ。それから今度逆算すると、仮にアメリカが最大10%ぐらい下がったとしても、為替の円安が165円の方向に行くならば、多分イーブンですね、これ。
ああ、為替次第。
はい。簡単に最悪のケース言うと、アメリカが10%下がって、ドル円も10%下がったら、日本株は20%下がると。こういう図式でしょうね。
確かに為替がかなり重要になってくるっていう、ただの連動というよりは、というところですね。
私はやっぱり140円台ぐらいまで円高にしないと、ちょっと未来はないだろうなと思って見ています。さすがに150円、160円、200円っていう絵を描いちゃうと、これ本当に日本っていうのは、出来が悪い国っていうか、労働者国になっちゃうと思うんでね。
やっぱ優秀な人材っていうのは、海外で揉まれて勉強してっていうのが必要じゃないですか。160円、170円、180円で留学しますかね。
ああ、そうですね。
優秀なスター選手が、大谷翔平君とか村上君とか、海外で活躍する。それは分かるんだけども。あるいは160円になったら、170円になったらインバウンドでとか、これも分かるし、日本企業が安いからって言うんだけど、これ労働者として安いわけなんですよ。そうじゃなくて、クリエイターとかイノベーターっていうのはやっぱり学ばなきゃいけないじゃないですか。学ぶためにはやっぱり、あまりにも円の先安感があると、日本人学ばなくなってると思いますよ。
行けないですよね。
ということはやっぱり多少、100円になるとは思わないし、120円にもなるとは思わんけども、一方的にもう円高来ないという考え方だと、ずっと労働者というか、労働者もしくは個人投資家で生きていくみたいな。1個1個の人間はそれはそれでいいかもしんないけど、次の次の次の世代とか考えていた時に、やっぱり優秀な人材が育ってこない可能性があるので。
日本の将来が先細っていくっていうことですね。
そうですね。140円ぐらいまではまず1回循環していいんじゃないかなと思いますけどね。これはデータ持ってないから。
でも確かにおっしゃる通りだなと思いました。目先の株価だけに釣られずに、将来のことも考えていくと本当にそうだなと感じました。ということで今回は岡崎さんが見てきたこれまで8回の利上げ局面について、データに沿ってお話しいただきました。本当にこうやって過去見ていくと、今の動きっていうのが分かって、本当に全部つながってて面白いなっていうのも改めて感じました。
長いこと生きてるとね、多少いいこともあると、多少役に立つこともありますよという、そういうお話でございますね。
そうです。ということで、「ザキオカに聞け!」第13回目、お届けしていきました。岡崎さん、本日も本当にありがとうございました。
ありがとうございました。
楽待チャンネル、IRニュースコーナー。このコーナーでは楽待チャンネルを運営する楽待株式会社の投資家、株主の皆様向けの情報を1分でお伝えします。今回は東証スタンダード市場に上場する楽待株式会社の2026年7月期通期の決算発表についてお知らせします。
売上は36億1700万円で前期比14.5%増。営業利益は18億9900万円で23%増となり、通期の業績予想を売上、利益ともに上回りました。営業利益率は52.5%と高い水準を保ちながら、売上はこの5年で2倍になっています。
2027年7月期は売上40億円と5期連続の2桁成長を見込み、年間配当は13円から16円へを予定しています。詳しくは概要欄、コメント欄のIR情報のリンクからご覧ください。
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不動産投資は楽待。
Ja.
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