DMM亀山会長が語る新規事業の回し方:まず小さく試し、半年で見極め、主役を若手に渡す
新R25チャンネル新R25が経営者限定で開いた「新R25リーダー交流会」で、DMM.comグループ会長の亀山敬司氏が若手経営者からの質問に答えた。事前に集まった60〜70個の質問から司会者が選んだテーマは、新規事業の始め方とやめ方、会社の規模に応じた経営者の役割、多角化を成り立たせる仕組み、経営メンバーの集め方、組織内のコミュニケーションなどである。亀山氏の答えには共通する考え方がある。見込みを長く検討するより実際に動かしてデータを取ること、そして一定の規模を超えたら経営者が主役を降り、現場に考えさせることだ。
新規事業は「緩めにGO」を出し、2〜3カ月動かして情報を取る
新規事業の判断基準について、亀山氏は現在、自分で事業を考えるより、上がってきた提案を判断することがほとんどだという。そのうえで「絶対ダメと思わない限り」はGOを出していると話す。
緩めに承認する理由は情報の速さにある。1年かけて企画を練り情報を集めるより、2〜3カ月でも実際に回してみたほうが早く情報が得られる、と亀山氏は考える。少し広告を打ってみる、立ち上げてみる、といった行動のほうが短期間で判断材料が手に入るという。
亀山氏はコンサルタントの市場規模の試算を例に挙げた。「何億円の市場があり、その何%を取れればいくら」という数字は当てにならず、実際に知りたいのは「広告をいくら使い、1万円で売ったら何人来たか」という情報だという。司会者が「2〜3カ月リサーチするくらいなら、2〜3カ月やってしまったほうがいいということか」と確認すると、亀山氏はそうだと答えた。うまくいっていそうな他社があれば同じことをやってみるほうが早い、とも付け加えた。
社内から毎月上がる提案と、担当役員の責任
DMM社内では、提案のための特別な場があるわけではなく、社員は思いついたらいつでも持ってきてよい。多くの提案が役員の段階で絞られ、亀山氏のもとには月平均2〜3件が届く。最近は提案の精度が上がっており、2件のうち1件ほどは通るため、毎月少なくとも1件は事業がスタートする。実際に予算をつけて始める事業は、年間10〜20件ほどだと亀山氏は見積もる。
提案者や責任者を亀山氏がすべて把握しているわけではない。役員より下の層には会ったことのない人も多いという。そのため責任の置き方は、担当役員が引き受ける形になる。役員はそれぞれ5〜6件から10件ほどの案件を抱えており、そこに「11件目を足したい」と持ってくる。担当役員が責任を持ち、事業部長を誰にするかを決める。事業部長には入社1年目の人もいれば5年目の人もいるという。
撤退の判断は月次計画との差と獲得単価の推移で見る
多めに始めさせる以上、撤退をどう決めるかが重要になる。司会者によれば、亀山氏は以前のインタビューで、撤退を決めることこそ自分の役割だと話していた。
事業計画は、5年程度の見込みと、最初の1年分の月次計画をセットで出させる。そのうえで、月次計画どおりに進んでいるかを毎月確認する。亀山氏によれば、実績は計画を下回ることがほとんどだ。計画で会員100人のところ、実績は多くて80人、悪ければ20人になる。80人程度なら打つ手があると見て、見直しや下方修正をしても採算が合うなら続ける。達成率が半分以下ならスタート段階でやめることもあり、半年でやめるケースもあるという。
判断材料としては広告の獲得単価の推移を重視する。初期は改善が進みやすく、獲得単価が3万円から2万円、1万円と下がっていく。ところが1万円前後になったところで広告を10倍に増やすと、単価は1万5000円、2万円と上がり、効率が落ちる。この推移を見れば、広告を打ったときの獲得がどの程度になるか読めるようになる。たとえば3カ月ほどで目標の1万円に届けば続ける、という判断になる。少なくとも半年ほどは様子を見ており、その間に、カゴに入れてから購入に至る割合が80〜90%に改善するなどの変化があれば待つという。
最初は勘、それをデータで磨き続ける
データ重視か直感重視かという質問に、亀山氏は「基本データ」と答えつつ、最初の予測はかなり勘だと認めた。進め方を科学の実験にたとえ、勘で始め、1週間、1カ月、2カ月とデータが増えるごとに見直すという。
LTVの計算を例に説明した。最初は5年間で1人あたり10万円程度を見込んでも、やってみると5万円にしかならないことがある。ビジネスを続けていると解約率(チャーンレート)の相場感がつかめてくる。たとえば1カ月目に100人入ったら2カ月目に2〜3割が抜け、その後は毎月5%ずつ抜ける、といった具合だ。この率は業種によって異なり、動画配信と教育系では違う。生成AIを使った教育サービスなら、同じ教育系の過去データと照らし合わせて5年間のLTVを計算する。
5年待つわけにはいかないので、1カ月目でも予想し、半年後にはより精度の高い予想をする。亀山氏は、その中身は結局「勘は勘」であり、5年先は見えないのだから、データを使って勘の精度を上げていくことだと説明した。5年経てば結果は出ているが、それまでは勘を少しずつましにしていく作業が続くという。
1億・10億・100億で経営者の役割はどう変わるか
事業規模ごとの違いについて、亀山氏はこう整理した。売上1億円までは経営者自身がプレイヤーとして現場を引っ張り、バナーの色まで指示する形でよい。10億円程度になると仕事を現場に振り始め、自分はまだ主役でもチームづくりが課題になる。100億円を超えると事業担当者を主役にし、経営側は予算の管理、資金ショートを起こさないための監視、法務上の問題のチェック、経理処理と分析、人の配置といった支援に回る。100億か1000億かはともかく、少なくとも1000億円規模になったら主役を降りなければならない、と亀山氏は言う。
主役を降りる理由として、亀山氏はAIやWeb3のような分野を挙げた。こうした分野は若くないと難しい面があり、若手を主役にしておかないとうまくいかない。経営側ができるのは、営業力が足りなければ法人営業の人員をつける、法務面をチェックする、といった経験面の支援だ。基本は「金だけ出して口を出さない」のが正しいという。
これはスタートアップとの関係にも当てはまる。亀山氏によれば、スタートアップはバックオフィスが弱く、組織づくりが苦手だったり、技術力は高くてもコミュニケーション力が足りなかったりすることが多い。せっかく良い技術を持っていても資金集めに追われて何もできないこともある。そこでDMMが苦手な部分を引き受ける、プラットフォームにつなぐ、営業を貸す、といった形でシナジーが取れれば、互いにストレスなくやれると話した。
亀山氏自身は100億円まで「独裁者」だった
DMMの歴史に当てはめると、ビデオレンタルで1億円に届いたかどうか、インターネットを始めて10億円程度だったと亀山氏は振り返る。本人は100億円前後までプレイヤーだったという。担当者はいたが、決裁は基本的に自分が進め、営業部長や経理部長が実行する体制だった。司会者が「独裁者としてやっていた」とまとめると、亀山氏も「やれ」という感じだったと認めた。
現在は、口を挟みたくても挟まないようにしている。失敗も含めて様子を見る必要があり、初期は方向性すら示さない。計画どおりに進まないときだけ口を出す。こうしたやり方を5年ほど前に始めた結果、現場が考えるようになったという。100億円までは「Aで行け」「Bで行け」と指示していたが、やがて「AとBどちらがいいか決めてから持ってこい」になり、今は「AもBも勝手にやって、結果だけ持ってきて」という形になった。独裁的なやり方を続けると下が考えなくなる、というのが亀山氏の考えだ。大きめの投資でも、まず自分たちで考えて持ってくることは最低限求めている。
伸び悩む組織の原因は世代交代の失敗
伸び続ける組織と伸び悩む組織の差について、亀山氏は、経営者がプレイヤー型のままだと限界が来ると答えた。能力は年齢とともに落ち、亀山氏自身も50歳ごろから落ちる一方で、トレンドもわからなくなり、今どきのセンスもなくなったという。経営者が仕切り続けると組織はその体制の中でしか生きられず、世代交代がうまくいかなければ伸び続けられない。
ただし、立ち上げ期から手を広げるべきではないとも強調した。資金調達したばかりのスタートアップが亀山氏を見習って多角展開しようとする例に触れ、DMMのやり方は1発当ててから考える話であり、1発も当たっていないのに多角化するのはリスク管理にもならないと指摘する。資金に限りがあるのだから1本に絞り、安定収入を得るしかない。100億円程度までは経営者がどんどん引っ張ればよいという。
伸びている事業にプレイヤーとして入り込み、手が離せないと悩む質問者に対しても、伸びているならそこを目いっぱい伸ばし、どんなニッチでも業界の1番か2番を取ったほうが長く生き残れると答えた。
伸びていても危ない事業:コンサル業界の例
一方で、短期的に伸びているだけの事業には注意が必要だとして、亀山氏は最近のコンサル業界を例に出した。亀山氏の見立てでは、大企業はAI時代に備えて雇用を絞っており、その穴をコンサルで埋めている。だから今コンサルは伸びている。しかし新卒のコンサルタントから何を学べるのか、と亀山氏は疑問を示す。
聞いた話として、年収500万円の人材を採用するのにエージェントへ500万円を払っても、1000万円で売れるので2年目から利益が出る、という計算があるという。これに対し亀山氏は、3年後にいきなり切られると考える。発注側は雇用を抑えて外部で済ませようとしているからだ。今どんどん伸ばすと判断すれば、3年後にその人員をどうするのかという問題が残る。時間も人も突っ込んだ末に社員の仕事が一気になくなるのは目に見えており、あまりに短期的な考え方だと亀山氏は言う。ただ、実際にそう指摘しても「確かにそうだが、目の前に利益がある」という返事になるとも話した。
50歳で自分のアイデアが尽き、外部人材と若手に移行した
司会者によると、DMMの年商は現在4000億円台だ。そこに至るまでの踊り場を尋ねられると、亀山氏は、成長自体はずっと大きく変わらず続いてきたと答えた。ただ、50歳ごろに自分からアイデアが出なくなり、やり方を変える必要が生じた。当時の年商は800〜900億円、1000億円には届いていなかったと記憶している。
この頃の危機は、逆に利益が出始めたことだったという。それまでは人件費や広告費として税引前で使い切り、常に人を増やしていたため、法人税をあまり払わずにやってきた。ところが投資先が尽きて黒字化し始め、まずいという話になった。
対策として、社内からのアイデア募集は40代の頃から行っていたが、社内の人はどうしても与えられたミッションをこなすタイプが多い。そこで「亀直」のような形で外部の人材を業務委託として入れた。まず半年ほどの契約を結び、半分以上は半年で終わるが、2〜3割ほどは実際に事業をやらせてみる段階に進んだという。こうした「分子」のような人たちが入ると、社内の人も「自分たちもやっていいのだ」と勇気づけられ、若手が声を上げ始め、自分で事業を作りたいという文化が生まれた。
DMMでは失敗しても給料は下がらず、やれば事業責任者になって給料が一気に上がることもある。それから10〜15年経ってこの仕組みが回り始め、今は亀山氏が企画を出さなくても毎月提案が来る。昔は「持ってこい」と言っても誰も持ってこなかった。口で言うだけでは駄目で、評価され給料が上がる例を見せて空気感を作る必要があった、と亀山氏は振り返る。今の若い人は失敗を怖がる傾向があるため、面接の段階で「失敗を怖がる人はやめたほうがいい、放っておいても給料は上がらないから」と伝えているという。
コングロマリットのルールは2つだけ、共通化するのは管理会計と後方支援
コングロマリット経営のポイントを問われると、亀山氏は財務や法務は見るが、それ以外の文化はバラバラでよいと答えた。営業部隊のように「ヤンキーっぽい」組織もあれば、エリート系の組織もある。全社共通のルールは「金を盗むな」と「詐欺をするな」の2点だけで、それ以外は各組織が自分でルールを作る。時間に厳しい会社もあれば、いつ来てもよい会社もある。事業の作り方も現場に決めさせるしかなく、中央集権的にルールを敷くのは難しいという。
一方、全体で共通の仕組みもある。1つは事業部間の貢献を評価する管理会計だ。たとえば電子書籍で入ってきたユーザーが英会話や他のサービスを購入した場合、そのポイントを最初の事業部に戻す。単独では1000円分しか広告を打てない事業でも、他事業部への貢献を含めれば1500円まで打てる。単体では赤字に見えても、他への送客が強い事業はプラスとして評価される。
広告費も管理会計上は複数年に分けて計上する。今年10億円使っても、今年5億、来年3億、2億、1億というように配分する。そうしないと誰も広告を打たないからだ。テレビCMについては、DMM全体のブランドを上げる意味合いから本部が半分を負担し、2億円なら事業部の負担は1億円になる。亀山氏は、単独で電子書籍だけを売るサイトよりDMMのほうが広告を打ちやすく有利だと説明した。財務や法務を会社ごとに持たずに済むこと、マーケティング部門が各事業をまとめて支援し広告を一括交渉することも効率化につながっているという。
経営メンバーは「集める」のではなく「いる人間を育てる」
経営メンバーの集め方について、亀山氏の答えは「いる奴でなんとかする」だった。ビデオレンタルの頃は、アルバイトのヤンキーに「インターネットを勉強しろ」「会員を増やしたら給料を上げてやる」と言ってやらせていたという。
亀山氏は麻雀にたとえる。どんな牌が来るかは運で、できるのは何を捨てて何を残すかだけだ。仕事を見ながら責任者を決め、ポジションをつけていく。頑張る人は給料を上げれば残り、頑張らない人は給料が上がらず辞めていく。その繰り返しだという。今はYouTubeで配信して新卒・中途の応募を増やす努力もしているが、ほとんど人気取りのためで、それで誰が来たかは面接していないのでわからないと話した。
経営目線で話せる人が欲しいと考えるスタートアップ経営者の気持ちはよくわかる、と亀山氏は言う。そのうえで、自分より給料の安い人を採る以上、自分より仕事ができない人が来るのは当たり前で、株も持っていない、と指摘する。経営者以上の器の人はまず来ないと思ったほうがよく、自分の半分や3割しかできない人を6割、7割に引き上げるしかない。一本釣りで経営メンバーに入れても大抵は期待外れになり、期待どおりの人や自分よりすごいと思える人はむしろ辞めていくことが多いだろう、とも述べた。
実例として、20〜30年前に月給13万円ほどのアルバイトで入り、今は幹部として10億円近くを受け取っている人もいるという。できる人にきちんと給料を払っていれば残る。いる人間を現実として受け止めて育てるしかない、というのが亀山氏の結論だった。
今ゼロから始めるなら:インバウンド向け屋台か、AIに振り切るか
「今、無一文の若手経営者だったら何をするか」という質問には、露店から始めた経歴を持つ亀山氏らしい答えが返ってきた。手作りの屋台を引いて浅草あたりを回り、インバウンド向けに1杯3000円ほどのラーメンを売る。そのうえで若い人に声をかけて屋台を2個、3個、4個と増やしていくという。
事業ドメインとして問われると、選択肢は2つだと答えた。1つはAIを一生懸命勉強し、AIに振り切ったソロプレナーになること。今はAI以外に目がないと亀山氏は見る。もう1つは、宮大工のような職人仕事を束ねる親方になることだ。ブルーカラー全般が見直されると言われるが、亀山氏の見立てでは思ったほど賃金は上がっていない。掃除のような単純作業は今後も上がらないが、宮大工や仏像を彫る人、花火職人などの職人は待遇が低すぎると考えている。その待遇を良くしながら、外国人などに高く売っていくことを考えるという。
格差が広がって中間層が弱くなるため、狙うなら富裕層向けの商売だと亀山氏は言う。金持ちに「この時計を買いませんか」「庭づくりを僕らがやりましょうか」と職人の仕事を売り込む。こうした領域は大手がやりにくく、若手でも攻めようがあるというのが亀山氏の見方だ。
社内コミュニケーション:来たら答える、「なあなあ」より本音
DMMのオフィスは、ジャングルのような会議室や広いオープンスペース、ガラス張りの会長室で知られる。しかし亀山氏は設計に一切関与しておらず、チームラボを担当していた社員に任せたら「たまたまああなった」という。社員同士の交流は人事などが定期的な集まりや飲み会を企画しており、コロナ禍ではフルリモートだったが、現在は半分ほど出社しているという。
亀山氏自身は、社員に対して「来たら答える」姿勢をとっている。毎週アワバーにいると伝えておき、来たい人が来ればよい。自分から誘うとパワハラっぽくなるからだという。社内では喫煙所で話すこともある。古参の社員は気軽に来るが、中途で入った人は「とは言っても行けない」と感じることが多い。忘年会では誰も来ないので自分から回って乾杯することもあるが、「調子はどう」程度で終わるため、本当に話したければ来てほしいと話した。
組織に求めるのは、自分や上司へのロイヤリティではなく、仕事への忠誠心だという。大企業にありがちな「一緒にゴルフに行きましょう」式のコミュニティはあまり求めていない。もちろん話し合うべきで、ヤンキー気質の営業とエンジニアが噛み合わないなら喧嘩してでも話せと言う。しかし「なあなあ」のコミュニケーションには価値を感じないという。
「ビューティフルハーモニー」の組織は緩やかに衰退する
亀山氏は、最近聞いた話として、令和は英語で「ビューティフルハーモニー(美しい調和)」と訳されると紹介した。日本らしいと感じる一方で、調和を重視するあまり新しいことができなくなっていると指摘する。大きな組織ほど「昔からこれをやっているのだから余計なことを言うな」となりがちで、上司の言うことに「わかりました」と従ってしまう。違うと思ったら「なぜこうやるのか」と言うべきで、なあなあで済ませるくらいなら少々ぶつかってみろ、というのが亀山氏の考えだ。
先輩が常に正しいわけではなく、古いところも多い。それを言えない組織は波風が立たず、昔と同じ広告を出し、同じ取引先と取引し、新しいことをしないまま緩やかに衰退していく。亀山氏はそれが今の日本にぴったりだと言う。日本は資本主義の中で最も社会主義的だと亀山氏は考えており、アメリカのように突然解雇されないのは良い面でもある。ただ、生産性が落ちて少しずつ貧しくなるのは間違いなく、「少しずつ貧しく調和の取れた国」になっていく。それも悪くはないとしつつ、社内では互いに言いたいことを言える状態にしたいと話した。
そのための工夫として、亀山氏は意見の言い方を緩めている。たとえば何かを小さくしたほうがいいと思っても、ただ「小さいほうがいい」と言えば現場は変えなければと受け取ってしまう。そこで「あくまで一意見だけど」「どちらかと言えばこっちかな」と軽く伝える。昭和世代の何気ない一言で若い人が萎縮する出来事もあり、今の若い人は繊細だから、と亀山氏は言う。
信頼関係のある古参社員は突っ込んでも怒られないとわかっているので遠慮なく発言するが、中途入社の人は報復を警戒しがちだという。亀山氏はそれを見て、よその会社ではよほど忖度しないと生きていけないのかと感じると話す。DMMでは、登壇中に亀山氏と役員が話していても、誰も聞かずにワイワイ飲んでいることがあり、それもありだと考えている。全員が静まり返って朝礼のように聞くよりも、体育会系ではなくサークル的な雰囲気のほうが、本当の意味で若い人の力を引き出せそうだという。そして亀山氏は、自分がそれを好きだからではなく、現実にそういう時代だから合わせようとしているだけだと述べて、セッションを締めくくった。
それでは早速第1部のお悩み相談トークセッションに参ります。本日のお悩みに答えてくださるゲストは、DMMグループ会長、亀山さんです。拍手でお迎えください。
お願いします。よろしくお願いいたします。すいません、遠くからすいません。ありがとうございます。よろしくお願いいたします。こんにちは。どうも。こんにちは。お願いします。はい、どうも。
普段ですね、このイベント、写真投稿とかオッケーにしてるんですけど、今日はNGということで、亀山さんが顔出しをしてませんので。すいません。でも、亀山さんの顔が気になるっていう方いらっしゃると思うんですけど、ネット見ても本当に出回ってないですね。そうね、今んとこね。すごいですね。それってみんなの善意で成り立ってるわけですもんね。多分そうだろうね。善意か恐怖かわかんないけど。一応ね、15年間晒されてないというのは、いや、すごいですよね。世の中捨てたもんじゃないなと思っております。
今日は経営者限定の質問になってますので、頂いた質問、確か60個、70個ぐらいあったんですけど、そこから皆さんの役に立ちそうなものをピックアップして僕の方で編集していますので、それをバンバン当てていく形で亀山さんにお答えいただければと思います。
まず1個目ですね。新規事業を始める際の判断基準。これ、もちろん儲かるかどうかってのは当たり前にあると思うんですけど、そこをもうちょっと踏み込んでいきたい。この質問がすごく多かったんですよね。はい。で、多分今って亀山さんがご自身で考えてっていうよりは、上がってくるものをジャッジするってことがほとんどですかね。
そうだね。基本的に絶対ダメと思わない限りは一応ゴーは出してるかなっていう。じゃあどっちかというと緩めっていう感じは自分であるんですか?っていうのは、ゴーを緩めに出しといた方が、一生懸命企画組んで1年間かけて情報集めるよりは、2、3ヶ月自分でとりあえず回してみた方が情報早いというか。だから多少広告でも打ってみるとか、立ち上げてみるとかってやってみる方が短期間で情報もらえるって感じかな。
なるほど。情報収集っていう意味でもやっちゃった方がいいっていう感じ。うん。コンサルがほら、何億円市場がありますから、そのうちの何パーセント取ったらいくらですとか言ってもさ、はっきり言ってあんま当てになんない数字というか。そんな関係なく広告いくら、1万円で売ったら何人来たかとか、そういう話になるのが結果的に一番情報として欲しい情報なんで、あんまり見込みでやっても難しいかなと。
むしろ2、3ヶ月リサーチしてるんだったら2、3ヶ月やった方がいいっていうような感じ。うん、そうそう。あとはどっか上手くやってそうなとこがあったら、同じことやってみた方が早いとかね。そういうのは結構あるかな。
それ具体的に、DMMの中ではどういう風に新規事業が上がってくるような仕組みなんですか?今は社員からも毎月上がってくる感じで。別にそういう場があるというよりは、いつでも出していいって感じで、思いついたら持ってくる感じになるから。100来たら役員の方で10ぐらいに絞ってとかなるから、月平均2、3個ぐらいは来るんじゃないかなっていうね。
じゃあ亀山さんとこに来る段階では、もうある程度やったらっていうぐらいになってると。うん。最近精度上がってるから、2つあったら1個ぐらい通る感じだから、毎月1個は必ずスタートするかな。年間、実際予算まで入れていくらかお金つけてやるっていうのは、10から20の間ぐらいじゃないかな。
誰がそれを発案して誰が責任者なんだとか、そういうのはさすがに結構見てますか?でも役員から下になると、俺も会ったことない人間も多いんで。担当役員が4、5人いるから、その中で責任を持ちますみたいな。で、その役員の成績って言ったら変だけど、その役員自体は5、6個とか10個とか案件持ってるから、その時にもう1個、11個目足したいですってなって持ってくるわけよ。
そっか。じゃあその役員が責任持って担当役員としてやれるんだったらっていうような形で。うん、そう。担当役員として、その事業部長はこいつですっていうので。でもそれは入って1年の人間もいれば5年の人間もいたりとか、色々いるから、状況によって変わりますね。なるほど。
それで言うと、こっちがセットになりますよね。事業の撤退。うん、そうだね。だからどっちかって言えば多めにやらせると。で、今度撤退っていうのをどう決めるかっていうところなんですけど、僕前インタビューした時も、これをむしろ決める側が自分の役割なんじゃないかみたいな話も亀山さんされてて。はいはい、そうだね。
で、これはどうですか?基本的に大体事業計画っていうのは、5年ぐらいの大体の見込みが出るのと、あと短期の1年分の毎月の分が出てくるんで、大体毎月、1年分の予定通り行くかどうかを毎月見てく感じになる。大体計画書より下ばっかりが多い。そうですよね。
会員が100って言ったら、多くても80人、悪いともう20人とか、そういう感じになったりとかするから。で、そういう時も80ぐらいやったら、まだやりようがあるなって思うと修正とかの案になってきて。じゃあここ見直そうとか、修正かけてちょっと下方修正してもまだ合うなと思ったら続けるとか。でも達成率が半分以下だったら、もうスタートでやめるとかね。半年でやめるってことはあるかな。
回してくと、初期の頃は徐々に効果上がるんだよ。初め3万だったのが2万、1万と獲得がね。で、そっから先、今度は1万ぐらいになると、じゃあ今度広告を10倍打とうとかになると、この1万がまた上がってくるんだよね。1万5000円、2万円って。つまり効率が悪くなってくる。
なんでその辺の基準を見ると、大体広告打った時の獲得がどれぐらいかが読めるから。だから3ヶ月ぐらいで、例えば元々目標の1万まで行ったら、じゃあ続けようかみたいな話になる。だからしばらく、半年ぐらいは結構見るかな。少なくとも。あ、大体半年ぐらいは見るっていう期間、一応。
うん。その間にね、看護って言ってほら、要は看護に入ってから勾配までのやつが例えば90%だとか80%とか、そういう風になってきたり、改善見せるのはあるから、その間は待つかなっていう感じで。なるほど。
これちょっと聞いてみたかったんですよね。データをかなり重視したような経営スタイルとか事業を作ってくスタイルなのか、結構その直感的なものを重視するケースもあるのかって、これどうですか?基本データなんだけど、大体予測っていうのを立てるわけで。例えばこのビジネスこれぐらいいくんじゃないかっていうのは、まず勘みたいな話になる。それが一番初めの段階。うん、初めはね。
で、科学の実験みたいなもんで、まず勘で始めてみたら、で分析すると、1週間、1ヶ月、2ヶ月とデータ増えてくわけじゃない。で、増えてくと見直しかける。例えばよくLTVとか計算する。5年間でいくら獲得できるかなっていう時もあるじゃない。そういう時は、スタートとしては見込みとして10万ぐらい行くだろうみたいな。だけど実験としてやってみる。
で、やってみたら案外5万しかいかない時があるってのは、1週間のデータ、1ヶ月のデータを取って、5年間だったら結局率何%落ちるかって。結構ビジネスやってると、そのチャーンレートってのは大体ある程度見当ついてくるわけよ。つまり、1ヶ月で100人入ったら、2ヶ月目は2割3割落ちて、そっから先5%ずつ落ちてくとかね。
で、それは業種によって違って、例えば動画配信とかだったらこうだし、例えば教育系だったら、英会話のデータを元に、今の生成AIとかっていうのは同じ教育系なら、そこのデータと合わせて、初めの1ヶ月でこれぐらいなら、それ以降のシェアはこれぐらい、5年間でいくらになるかなって計算する。だからLTVを毎月見直すのよ。
で、だんだん精度上がってくるけど、少なくとも5年間待ってられないんで、とりあえず1ヶ月目でも予想するし、半年後もうちょっと精度の高い予想するしっていう風に繰り返して、データでちょっと勘をよくするって感じ。中身はね、勘は勘なんだよ。だって5年先見えないんだから。
確かに。まとめると、初めは立ち上げの時はもちろん勘が大きい部分があるけど、やってったら結構そこで実データを得ていくっていうスタイルっていうことですね。うん。でも5年経った頃にはもう大体結果出てるわけで、だからずっと勘なんだけど、マシな勘にしてくってこと、簡単に言えば。
ちょっとこれ質問としては、1億、10億、100億の企業をどう作るかっていう話なんですけど、それぞれの企業でどういう違いがあって、どういう考え方を変えてやればいいのかってのをちょっと聞いてみたいですね。
まあ1億までは基本、現場でってプレイヤーだろうね。とにかく自分が引っ張って、全てああやれこうやれ、バナーの色はこうしろとか、それでいけるし、とにかく引っ張ってく感じなんじゃない。で、10億ぐらいは、ある程度それを現場に振ってく感じになるし。
多分100億以上になってくると、本当にむしろ事業担当者を主役にして、俺たちがやるのはどっちかと言うと、さっき言った予算をいくらぐらい、資金ショート起こさないように見るとか、法務上問題ないかチェックするとか、あと経理処理で分析するとかね。あと人的なこととか、誰をつけるかとかってなってくる。だからどっちかと言うと主役を降りるかな。
100億あたりはもう…1億はもう自分が主役でやって、10億になると自分がまだ主役だけども、どうチームを作ってやるか。100億ってなるともう各リーダーの後ろからバックで支援に回るという。そう。まあ100億か1000億かわかんないけども、少なくとも1000億になったら、もう自分の主役は降りなきゃだめかなっていう。
そうですね。1000億だから、むしろ若いやつらがやってくのをどうフォローするか。例えば今の流行りだったら、仮にAIでも何でもいいやね。Web3とか、そういったものってやっぱり年齢が若くないと難しいとこあって。だからそこに営業がなかったら、じゃあそれを法人売りに行く営業をつけてやるとか、法務的なものをチェックするとかっていうのはできるんだけど、基本主役を向こうにしとかないとあんまりうまくいかないんで。だから金だけ出して口出さない方が正しいっていう話になるっていうことかな。
なるほど。やっぱりちょっと投資家的な動きになるっていう感じですね。うん、そうね。投資だけど、経験の部分だけをフォローできる。でも結構ここ大事で、やっぱりスタートアップっていうのはバックオフィスとかすごく弱いね。だからどうしても組織作りが苦手だったり、エンジニア力は強いけどコミュ力なかったりとか、そういうのは結構多いから。
で、それをバランスよくスタートアップに求めるのは結構難しくって。だからみんなほら、せっかくいい技術持っててもさ、資金集めに奔走してて何もできなかったりすることもよくあるじゃない。だとしたら、そういったとこはこっちで受けますよっていうやり方が結構うまくいくし、途中でスタートアップを買収することもあるけど、そういう時もどちらかというとそこの苦手なところを見るようにしてて。
とか、うちのプラットフォームにつなぐとか、うちの営業を使うとかって、うまくシナジーが取れたら、お互いにストレスなくやれるってことになるかな。
分かりやすかったです。ちなみにこの1億、10億、100億の時で、亀山さん自身はDMMの歴史で見るとどんな動きをしてましたか?覚えてますか?ビデオレンタルで1億ぐらいまでは行ったか行かないかだと思うんだけど。行ってたかな?インターネットやり始めて10億くらい…そうだ、それで稼いで行って、どうなったかな?
でもその時、亀山さん自身は、そのプレイヤー具合って言うとどうでした?でも100億ぐらいまではプレイヤーだったかな。そうですか。もちろん受け持つ人はいたけど、どちらかというと決裁を基本的にある程度自分で進めてた感じ。それを実行する人たちがいたって感じ。営業部長がいたり、経理部長がいたって感じかな。俺の場合はそれぐらいで、100まではちょっと。そっか、独裁者としてやってたんですね。あの、やれみたいな感じだったって。
それと今とはどう違いますか?今は口挟みたくても挟まないようにって感じかな。しばらく失敗も含めてちょっと様子見なあかんって感じ。方向性すらもそんなに示さないってことになるんですか?そうだね。初めはそうだね。予定通り行かない時になると口出すけど。
なるほど。5年ぐらい前からそれを始めたおかげで、現場が考えるようになった。100億までは「じゃあAで行け」とか「Bで行け」とか言ってたけど、AとBどっちがいいか自分で決めてから持ってこいみたいな話になるし、もうちょっとすると、AとBも勝手にやって、結果だけ持ってこいみたいな話になるね。だからやっぱそうやって考えさせないと、いつまでも独裁者的にやってると、下が指示待ちになる。考えないし。
本当に大きな投資とかじゃない限りは、もう考えてもらうっていうスタイルに今なってると。そうだね。基本、大きめの投資でも、まず考えて持ってきてって話は最低限やるかな。
伸び続けていく組織と、どっかのタイミングまでは伸びるけども伸び悩む組織の差。これ色々あると思うんですけど、これも頭にポンと亀山さんが。はいはい。まあさっきので、やっぱプレイヤータイプだと限界が出るかな。年と共に落ちてくから。俺も能力的に言うと、やっぱ50ぐらいから後は落ちる一方じゃない。トレンド的なものもわかんなくなるし、今時のセンスもなくなるからね。
でもずっと仕切ってる感じになると、どうしてもその体制の中で生きるしかないじゃない。で、結局やっぱ新陳代謝がうまくできないと…伸び続けるっていうことで言えば、そうなるかな。
なるほど。ちょっとこの先の質問にあったことを先に聞いちゃいますけど、スタートアップってみんな社長がプレイングマネージャーじゃないですか。その中でプレイヤーから降りてっていう理想は分かるんですけど、そこの移行をどういう風にやっていけばいいかっていうのがイメージ湧かない人がいると思うんですけど。
でも立ち上げの頃っていうか、さっき言った100億ぐらいまでは、どんどん引っ張っていけばいいと思うよ、ぶっちゃけ。そっから先、さっきみたいに多角的にいろんなビジネスやってみるとかって言うけど、やっぱそれは段階踏んでやるべきで。こないだスタートアップかなんかで、資金調達したんですけど、亀山さん見習っていろんな展開しようと思ってますって言うけど、10年早えよと思ったんだよね。
確かに、でも憧れますよね。そのコングロマリットに、好きなことをやって、しかも上場してないから好きにやれてるっていう風に見えると思うんですよ。亀山さんてちゃんと…。1発当ててから考えるって話で、1発も当たってないのに多角化どころじゃないし、それはリスク管理でもないからさ。資金も限界あるんだから、その1本に絞って集中して、とりあえず安定的収入得るしかないじゃない。
じゃあそのかなり儲かるようになるまではプレイヤーで行けってことですかね。そうだね。それはそう思う。その方の質問ってどういう話だったかって言うと、今目の前にかなり伸びてる事業、儲かる事業があるらしいんですよ。かなり期待できる事業があって、そこのプレイヤーに自分ががっつり入っちゃっていて、頑張れば伸びるから、どうしてもそこに自分がプレイヤーとしてやらざるを得ないと。でも自分がプレイヤーのままでいいんだろうかっていう風に悩んでるって話だったんですけど。
それはでもさっきの話で言うと、そうであればまだプレイヤーでやって、儲かるところに一旦行った方がいいっていう。今伸びてるんなら、そこを目いっぱい伸ばして、できれば業界の1番、2番、どんなニッチな市場でもいいから取った方が長く生きれるよね。なるほど。伸びてるからこそ自分がプレイヤーで入って手が離せなくて、他のことができなくて悩んでるっていう話だったんですよ。
ああ。それはでも、俺もごく最近あったので言うと、コンサル業界って今伸びてるんだよね。そうですね。で、コンサルがすごく伸びてて、今人増やして拡大してるんだけど、なんで伸びてるかって言うと、今大企業とかはAIの時代に備えて雇用絞ってるわけよ。で、絞ってると何でフォローするかって言ったら、コンサルなわけよ。スポットで。
で、コンサルでさ、新卒で来たコンサルに何を習うことあるわけよ。コンサルって言うだけで、卒業したばかりの、SESみたいな、派遣みたいなもんよ。ってことはさ、それをやって雇用を引き受けるじゃない。で、もちろん聞いた話だと、例えば500万の人間にエージェントに500万払って、1000万払って、でも1000万で売れるんで2年目から利益なんですと。すごい単純な計算なんだけど、いや、3年後にいきなりバサっと切られるよと。だって他が雇用を抑えて、その派遣で済まそうとしてるんだから。
ってことはさ、今じゃあコンサルをどんどん伸ばしてくという判断をした時に、3年後にその雇用どうすんのと思ったら。今までどんどん伸びて、3年後に一気に切られるということはすごく危険じゃない?
それおっしゃってる意図は、例えばいくら短期的に伸びてると言っても、本質的に伸びるようなジャンルじゃない場合に、そこに社長が時間を突っ込んじゃってるとしたら、それ危ないよってこと言ってる。そう。時間も突っ込んでるし、人でも突っ込んでるわけよ。だから少なくとも3年以降に飯食わせる自信あるのかって話になるじゃない。
で、それはあまりにも短期的な考え方すぎて、社員たちがいきなり仕事なくなるのが目に見えてると俺は思ってるわけ。で、実際それをその人に言うと、確かにそうなんですけど、今目の前でやっぱ利益あるもんでみたいな話になるんだよね。そういうことか。
今年商4000億台だと思うんですけども、DMMさんが年商4000億まで企業が伸びてく中で、特にここが苦しかったなとか、踊り場だったなっていうタイミングはどこでしょうか?成長は常にそんな変わんなく右肩上がりで来たんで。あ、そうですか。すごいですね。
でも実際、やっぱ50歳ぐらいでネタが出なくなった時がやっぱり。40代ぐらいまでは、色々あれやれ、これやると思ってたのが出なくなったから、やり方変えなきゃいけないってのはなったな、確か。それは自分が新規事業を考えてたところから。うん、そうそう。
それってちなみに年商で言うとどれぐらいのタイミングですか?年商で言うと、多分その頃はどんなもんかな。800ぐらいじゃないかな。900か。1000まではなかったような気がする。で、その頃からやり方変えて、今の若いやつらにどんどんシフトしてくとか、そういう形でなんとかなったかなと思うんで。
その頃やっぱり、このままだとちょっと…利益が出てきたわけよ。でも投資ができなくなってきたっていうことで。逆に利益が出ることがすごく危機だったね。それまでずっとやってると利益出ないんだよ、変な話。お金が使えないっていう悩みになって。そう。人件費とか広告費使うから、税引前で使っちゃうわけよね、広告費も。だから法人税あんまり払わないでずっとやってきたの。なるほど。常に人増やしてる。
余っちゃうと。で、それが逆に出てきて黒字化してきたら、ちょっとまずいって話になったのが、50歳ぐらいかな。ちょっとレベルが高すぎる悩みです。皆さんからすると、なるほど、そんな先の話かって思っちゃったかもしれませんけど。
ちなみにやり方変えたってのは、まずどうしたんですか?例えば社内からビジネスアイデアを公募するようにしたみたいなことですか?もちろん社内には40代の頃からそうやってたんだけど、実際社内の中で言うと、どうしてもミッション与えられてこなす人間が多いじゃない。これどうしてもそうなるんで。
で、その時に亀チョクみたいな、外部から人を中に入れたわけよ。でその人間たちに色々やらしてくと、中の人間たちも、僕たちもやってもいいんだみたいなちょっと勇気づけられるのもあるし、若手たちも声をあげ出したのもあるし。で、そういった中で何人か残って、事業を自分たちで作りたいっていう文化が生まれてきたのはその頃から。
なるほど。それは亀チョクでしたっけ?まあそうだね。50年ぐらい前でやった。それは採用だけではなくて?それは業務委託で、半年ぐらいでとりあえず1回契約すんだよ。半分以上は半年で終わるんだけど、そっから実際やらしてみるのが2、3割あったかな。そういう異分子的な人が入ってくる。
で、社内の起業家精神みたいなものがちょっと刺激されたわけですか?うん、そうだね。実際そういう風にやってくと、またそういった人たちも集まりやすくなってきたし、中にいた人間たちも自分たちもやれるんだとなってくるし。で、結果うちらの場合、別に失敗しても給料下げないしさ、やんなきゃ損だよみたいな。で、やったら事業担当者になって、いきなり給料良くなったりとかするわけだから。
結果的にうちらの中でも社員たちも、俺たちもやろうみたいな話になって。それで今もう10年、15年経って、結構それがうまく回り出したから、本当最近は俺が企画出さなくても毎月来るよ。昔はこんな来なかったもん。持ってこいよって言っても、やっぱり誰も持ってこないし、シーンとしちゃう。確かに。だからあんまりそういう口で言ってもダメで、そういう空気感を作んなきゃいけなかった。
評価されて給料もらえたの見せないとやっぱり…。そうだね。みんな、とは言ってもねっていう。特に今の若いやつはやっぱ失敗を怖がるのがあるから。だからうちらも今、面接の段階でも、失敗怖がるやつはやめた方がいいよみたいな。うち、ほっといたら給料上がんないからみたいな話なんで。なるほど。だからチャンスは与えるけど、っていうような持っていき方になるかな。ありがとうございます。
DMMさんと言えば本当にコングロマリットっていうイメージですけど、これを成功させるポイントがあるとしたら何ですかっていう。だからさっき言ったように、財務、法務とか、そういったとこは見るけど、それ以外は本当に文化バラバラで。営業部隊みたいにヤンキーっぽい組織もあれば、英会話みたいにエリート系もいるわけや。
で、結構そこをあんまりルール1本化しないで。うちで言うとほら、金を盗むな、詐欺するな。この2点以外はそれぞれ勝手にルール作れって話なわけ。金を盗むな、詐欺はするな。うん。それ以外は各自の中で作れって話だから、1つの会社だったら、すごく時間に厳しいとこもあるし、もういつ来てもいいって会社もあったり。
あと、なんかちょっと体育会っぽい、売ってくぞみたいな組織もあれば、もうひたすらコンピューターの前でAIばっかりやってるとこもあるんだよね。で、事業自体もそれぞれ作り方に関して、責任っていうか、その場所で決めさせるっていう以外に手がない。だからそれを均質的にルール化しようっていうのはなかなか難しくって。だからスタートアップに寄せる。そうですよね。
プラットフォーム的な展開で言うと、横で展開できるっていうのは、例えば電子書籍で入ってきたユーザーが英会話に行ったとするじゃない。で、これ他事業部って言って、電子書籍で入ったけど、そのユーザーが例えばTV買うとか他のサービス買うって時に対して、そのポイントを全部こっちに出すんだよね。だから例えば、ここだけだと1000円しか打てないけど、他事業貢献で1500円まで打てるとかっていう風になるっていう。
そういうプラットフォーム同士の相互関係の中でどこが貢献してるか。そこ自体はあんまり利益ないけど、他に誘導するのが強いとこは、意外と事業部が赤字に見えるんだけど、他事業部からの貢献度が入ってくるとプラスになるから、それで評価を受けるっていうのがあったり。それ仮想PL的に作ってるんですか?そうそう。管理会計上。
うちらの管理会計上の仕組みっていうのは、さっき言った広告費も減価償却しちゃう。つまり今年10億使っても、今年は5億、来年は3億、2億、1億みたいに管理会計上分けるわけよ。そうか。その方が新規事業が立ち上がりやすいという。うん。じゃないと広告誰も打たないじゃない。
とか、あとテレビCMに関してとかは本部が半分持つとかね。で、これはDMMの全体ブランドを上げるっていう意味合いで、例えば2億打ったら1億は本部が持つから、1億だけ負担しろとかね。そういう風にルールはあるんだけどね。なるほど。確かに今の話とかは、もしかしたら新規事業をうまく軌道に乗せるための1つのやり方、会計のやり方とかってのはあるかもしんないですね。
そうだね。だから単独で例えば電子書籍だけ売ってるサイトよりは、うちらの方が広告が打ちやすいと。有利なんだよね。なるほど。それはちょっとプラットフォームがあるからこそできる技ってのもあるから。でも今の管理会計の話とかは参考になる部分あったかなと思いました。広告費の考え方。
あと財務とか法務とかは一緒にやるから、サポートするから効率がいいっていうのはあるね。会社ごとにやるわけじゃないからさ。マーケティングも一部ありますかね。うん。マーケティングもマーケティング部署があって、そこで同じように、どこの支援もここがやるとかっていう。まとめて第2交渉するとかね。なるほど。そういう部分はありそうですね。
ちなみに、経営メンバーをどうやって集めましたかって、これ僕あんまりお話されてるの聞いたことないですけど。経営メンバーか。いや、いるやつでなんとかするって感じ。いるやつ。
今はよくYouTubeとかで俺も配信とかして、うち面白いからおいでとか言って、新卒中途も含めて入ってくるようにはしてるけど、ビデオレンタルのところなんか、アルバイトのヤンキーのやつにインターネット勉強しろみたいな。会員増やしたら給料上げてやるぞとか言ってやってたんで。俺は思うけど、集め方よりは麻雀と一緒でさ、何が来るかはもう運なんで、何を捨てて何を残すかっていうことしかないと思うんでね。
だから誰を責任者にするかっていうのは、中で仕事見ながらポジションつけてってっていう感じかな。じゃああんまり経営メンバーを集めたいと思って探しに行くみたいな感じじゃないってことですよね。そうだね。どちらかというと、いる人間で頑張ってるやつは給料上げれば残るじゃない。で、頑張んなかったら上がんないから辞めてくじゃないっていう話の繰り返しみたいな。出会いなんてほとんど運じゃない。そうですよね。
だから一応YouTubeとかで俺が配信してるのは、新卒とか、うちに来やすく、人気取りのためにやってるわけ、ほとんど。そういうのはちょっと役に立つと思うけど、その程度でさ、誰が来たか、俺面接してないからさ。
結構スタートアップなんかで言うと、言い方選ばず言うと、代表の方、社長の方がいて、現場といろんな意味で差を感じてしまっていて、社長がもっと経営目線で対話できる人、話せる人とかいてほしいなと思って、その延長じゃないところで探しに行くみたいな、そういう人結構いると思うんですよ。それはそう思うのはよくわかる。
でもいいかなと思うんだろう。はっきり言って、自分よりも給料安い人間入れるんだから、自分よりも仕事できないやつが来るのが当たり前じゃない。基本的にね。株も持ってないしね。だからその中で、どこ行っても始まんなくて来たやつをどうするかしかないと思う。なるほど。もちろんアピールするのはいいと思うけど、結局来た人間で、いい人間を逃さないでおくかしかないんだよね。で、そのうちいい人間を残してたら、自然と少しずつ良くなってくっていうことかな。
そっか。だからビデオレンタルの頃からのやつで、残ってるやつはずっと残ってる。そのまま幹部になって。13万ぐらいのやつだったがね。でも10億近く取ってるやつもいるからね。そういうやつもいるわけよ。だからそれは、そいつができるやつだったら、入った時は13万でも、ちゃんとそんだけ給料払ってれば残ってる。もちろん辞めてくやつもいるしってのはあるけど。でもそれはもう運じゃない。そうですね。もう20、30年前にアルバイトで入ったようなやつだけど、出世するやつはするよ。
だからいずれにしても、人が来ないからうまくいかないんじゃなくって、やっぱり経営者のまず器量以上の人間はまず来ないと思った方がいい。だって自分よりも器量とか力があるやつは他行くから。だから自分たちの力の中で、それよりも半分しかできないやつ、3割しかできないやつっていうのを、6割、7割って上げてくしかないっていうことかと思うんだよね。
じゃあ、あんまり一本釣りしてきて急に経営メンバーに入れるとかっていうことは今までほぼなくて、って感じですかね。うん、そうだね。そういうのやっても大抵期待外れとかになると思う。例えばね、やってみたら。期待通りの人もたまにいると思うんだけど、期待通りだと思ったら辞めていく人が多いかもしれない、逆に言うとね。そっか。うわ、この人すげえわ、自分よりもすごいなと思ったら、大抵辞めてくよ、多分。
ということなんで、これはどうやってとかじゃないってことですね。うん。だからそこはもう、いる人間をとにかく自分の現実と受け止めて育てるしかないと思いますということです。ありがとうございます。
この質問も多かったんですよね。どうでしょうね。これも前に聞かれた時に言ったことでいいかな。元々俺、露店からやってるから、多分今無一文だったら、もう本当に手作りで屋台作ってラーメン屋やりますって言ってたんだけどね。え、今ですか?うん。だからインバウンド向けでさ、屋台引いて浅草あたりうろうろしてさ、1杯3000円ぐらいのラーメン売ろうかなって。日本ラーメンみたいな感じでね。
っていうか多分俺、無一文だったら、AIも何もできないじゃない。だからどうしてもそういったのをやって、若いやつらに今度声かけて、お前も屋台やれよとかって言って、あっちこっちでやらせるみたいな。1個の屋台を2個、3個、4個って増やしてくことを考えるかな。
でもこれ、今の亀山さんっていうか、今の時代に生きる若手経営者になったらっていうイメージも入ってて、これある意味、裏ではどんな事業ドメインがいいですかねっていう、ジャンルのことを聞いてる質問な感じもするんですけど。ジャンルで言えば、AIを一生懸命勉強するかもしれないね。とにかくAI以外に目がないと思うから、今ね。
で、その頭がなかったら、今みたいなむしろ職人っぽいこと。もっと今の宮大工とか上職人とか、そういった分野を束ねるような親方になるか。むちゃくちゃAIに振り切ったソロプレナーみたいになってったみたいな、どっちかかな。
AIの方は1つ分かりやすくて、そっちのラーメン屋みたいなことっていうのは、具体化したらどういうビジネスを…。まあ、需要と供給と、みんなが来なさそうなとこっていうか、簡単に言えば、今職人とか、そういった足りない部分だよね。ブルーカラー自体が今から重宝されるわけなんで。そっか。ただ俺の思いでは、ブルーカラーが思ったほど上がってない感じがね。
で、ブルーカラーでも、もちろんお掃除とか、そういったすごい単純な作業っていうのは今後も上がらないと思うんだけど、一種の、さっき言った上職人、宮大工みたいな、仏像を彫る人とか何でもいいや。職人っていうのは、ちょっと安すぎると思ってて。だから多分、その人たちの待遇を良くしながら、高く外国人とかに向けて売ってくとかしてくってこと。花火とかね。そういうことを俺は考えると思う、なんとなく。
なるほど。でもある意味、それ両方ともAIっていう流れの中の両極っていうか。うん、そうね。AIができなかったらね。できたらそれでAIで分析ぐらいするかもしんないけど。どっちかに振った方がいいなっていうのはそういうことで、これから格差も激しいから。どちらかというと、むちゃくちゃ富裕層を狙うか。中間が弱くなるんだよね。
だから金持ち相手の商売考えるね。金持ちに取り入って、この時計買えまへんかとか、例えばこの庭作りを僕らがやりましょうかとか、そういう話をしてくんじゃないかな。つまり狙うとしたら、金持ち相手に職人を売るっていうのが、AIじゃなかったらそっちが一番ちょっと狙い目かな。お金の匂いがするとこですね。うん。しかもあんまり大手が来ないからね、今。無一文の若手だから…むしろ大手がやりにくいんだ、そういうとこって。だからそういったところの方が攻めようがある。なるほど。いや、そのお考えよくわかりました。
DMMさんの社内のことがあまり見えてないことがあったんで聞いてみたいんですけど、DMMさんってオフィス、結構前に作ったと思いますけど、入ってまず右側にジャングルみたいな会議室のとこがあって、入ってくとすごいオープンスペースで、広いフリースペースですからね。で、役員さんの部屋もガラス張りなんですよ。多分、役員の方の部屋も全部見える感じなんですかね。うん、だね。
ああいう設計になってて、事業とかたくさん作ってく時に、社内のコミュニケーションとかそういうものを、亀山さんがどうしたいと思って設計してるのかなみたいなのが結構気になったんですけど。オフィスの設計は俺全く関与してなくって、もう総務的なところが考えて。まあそうね、チームラボとかやってる担当のやつに任しちゃったら、たまたまあんなになっちゃった。あんなになっちゃった。
でもその社員同士のコミュニケーションとか結構…。社員同士はね、そこはもう人事とかコプが定期的に集まったりとか。リモートが多かった時代もあるからね。それは時々、社内的な飲み会を定期的にやったりとかしてやってるんじゃないかな。フルリモートですか?コロナの時フルリモートになってたよね。今はどうですか?今は結構出るの多くしてる。やっぱり半分出てくるとかね。じゃあ半分出社って感じ。うん、そんな感じかな。
フルリモートだと、なかなかやっぱコミュニケーション難しいとこあるじゃないですか。そうだね。社員同士のコミュニケーションとかって、亀山さんはどう考えてるんですか?どう考えてるかな。亀山さん自身は結構話しに行くタイプですか?俺は社員に対しては、来たら答えるって感じにしてる。そうですか。だから例えば、アーバーに毎週いるよとかって言ったら、来たかったらおいでになるから。俺から誘うとパワハラっぽいじゃない。いや、亀山さんそんなことないと思いますけど。
いやでも、今時だったら、ここにいるからおいでよって言って、来たいやつが来ればいいって話になるんで、来た人間には答えてるって話かな。なるほど。じゃあ喫煙所とかもあるじゃないですか。あそこに亀山さん多分結構いて、あそこで社員が来たらちょっと話すみたいな。そうだね。へえ。だからそんな感じだよね。そっか。俺から熱らしく行かない感じかな。
でも社内だと、そんなフラっと話しかけられるところって喫煙所ぐらいしかないんじゃないですか、亀山さんに。
ああ、そうかな。だってガラス張りだとしても中にいてもね。まあ確かにね、急に入っていけないですよね。昔からいるやつのが気やすく来るね。
ですよね。で、やっぱ最近他から来た中途の人たちは「とは言っても行けないですよね」っていう人は多い。
それ亀さん的には別にいつでも入ってきていいよってスタンスなんですか?
うん。でもそれはもう勇気持っておいでよってしか。だって、来ればいいよって言ってるわけだからね。
はい。そうですね。まあ、言ってはいますけどね。
うん。言ってはいるから。まあまあ時々ぐるっと回って乾杯して入ってやることはあるけどね。
え、それどういう?
いや、忘年会みたいのあった。そしたら、まあ、誰も来ないから自分から回ってるから頑張って。[笑い]
確かに。
まあ、その時は別にみんなやっぱ社員だね。だからグイグイ来ないし。で、俺から回ることはあるけど、でも回っても、1人1人「ほら乾杯」とか言って「どう調子は」ぐらいの話ですぐ行っちゃうじゃない。[咳払い]だから、本当に詰めて話したかったら本当に来てって話。
え、そっか。そっか。
まあ、それも含めてさ、なんていうかな、頑張ってくださいって感じかな。
そっか。そっか。なんか、まあ、亀さん自体はさすがにちょっと距離がね、遠い存在に見えちゃうかもしれませんけど、社内がどういう風にコミュニケーションしてて欲しいなみたいな亀山さん的な気持ちってあるんですか?
まあ、そうだね。簡単に言うと、みんなコミュニケーションしてほしいけど、なんていうかな、例えば俺へのロイヤリティとか上司へのロイヤリティってよりは、基本的に仕事に対する忠誠心が欲しいわけなんで。だからやっぱ自分でやってく中で、むしろその大企業とかが求めてる、一緒にゴルフ行きましょうとかね、そういうコミュニティはあんまり大して求めてないかな。
まあ、もちろん話し合うべきだと思うし、もちろんヤンキーの営業マンとさ、エンジニアとかが話が合わない時はさ、そこはちょっと喧嘩してでも話しろよって話になるんだけど、ナアナアのコミュニケーションはそれほど何とも思わない。
そういうことよりは事業に対して本気で話せる関係を求めてるってことですか?
うん。この間聞いた中で、令和っていうのが、なんだっけ?ビューティフルハーモニーっていうらしいんでね。英語で言うと。
そうですか。
だからビューティフルハーモニー。美しい調和が令和だなって。で、それは確かに日本っぽいなと思ったんだけど、でも正直言って大企業も含めて、美しい調和を重視するあまり結局新しいことができなくはなってる。例えば、じゃあこういったところを変えましょうとかって言っても、いいや昔からこれやってんだからさ、いらないこと言うなよとかね。結構大きくなればなるほどそういうことって多いんだよね。
だから上司が言ったことに関しては、分かりましたってなったりとかで。むしろ違うなと思ったら「なんでこうやるんですか」って行けよっていう感じなんで。むしろナアナアのコミュニケーションやるぐらいなら、少々ぶつかってみろよみたいな感じではあるかな。
そっか。そういうものを亀さん的には求めてると。
うん。先輩たちが別に何でも正しいわけじゃないからね。むしろ古いとこもいっぱいあるじゃない。で、それが言えないような組織になると本当にビューティフルハーモニーよ。調和されてるし、波風立たないし、昔と同じ広告を取ったり、同じような取引先と取引したり、新しいことをやらなかったり、ビューティフルハーモニーなんだけども緩やかに衰退していくっていうのが、今の日本にぴったりの言葉がある。
で、もちろんそれによって、日本が1番資本主義の中でも社会主義だと俺思ってるから、逆にある意味雇用自体がアメリカみたいにいきなりバッと切られることがないっていうのも実際いいとこではあるんですけど、ただ一方でそれがあまりに、全体の生産性が落ちて少しずつ貧しくなるのは間違いない。だから少しずつ貧しく調和の取れた国。
なるほど。なるほど。
これはこれで悪くないんだけど。まあ、でもそれも良し悪しでさ。
そうですね。
いくらかはやっぱりお互い言いたいこと言えるようなものにうちはしたいなと思って。
じゃあそういう本音のコミュニケーションみたいなのが各チームで生まれるようにするために、なんか工夫してますか?
俺個人で工夫するとしたら、例えばこれ、ここをもうちょっと小さくした方がいいんじゃないとかって思ったとしても、あくまで1意見だからねとか。これ小さい方がいいんじゃないとだけ言うと、変えなきゃみたいになるじゃない、そういうの。
ああ、亀さんの言い方を。
うん。言い方が。だから、俺はこっちがいいんじゃないかな(笑)みたいな。
はい。ぐらいで言うようにしてるっていう。[笑い]
どっちかと言えばこっちかなみたいな。ゆるく。
ゆるく言わないとどうしてもビビっちゃうからね。最近ちょっとした発言で、昭和の親父がよかれと思って言ったことでビビったりとかする事件もあるじゃない。正直言って今の時代、特に若い人と昭和の時代のずれって、打たれ弱いって言い方は変だけど、繊細だよ。
だからやっぱちょっとその辺って言い方を変えるとか、緩め緩めで「やってみな、頑張ってみな」とかって言いながら、そうだね、そうかさないと新しいものも生まれないっていうか。
なるほど。そうやって心理的安全性を作るコミュニケーションもしてるってことですね。
まあ、そういうことだし、礼儀作法よりはむしろちゃんと話し合える話にはしたいかなって感じだね。とは言ってもね、やっぱ中途で入ってきた人間の方がむしろやっぱりビビるね。
はい。そうですよね。絶対。
いや、昔からいる人間って、やっぱ信頼関係なんでね。そんなことで突っ込んでも怒らないなっていう信頼関係あるから、昔からいるやつは結構言いたいこと言うんだけど、新しく入った人間はとは言っても、なんか後で報復があるんじゃないかとか。[笑い]ていうことは、外部から来た人間がそういう警戒心高いんで、よっぽど他の会社って忖度しないと生きていけないのかなと思ってしまうんだよね。
だって俺らのとこ、やっぱ登壇中で俺と役員とみんなで2人で喋ってても、誰も言うこと聞かないでワイン飲んでさ、誰も俺の話聞いてなかったりするわけよ。[笑い]でもその雰囲気っていうのもある意味ありかなと。
みんながさ、そこでいきなりシーンとなってさ、物音1つ立てずにね、聞いて朝礼とかやってくのもちょっと違うから。うちはもう体育会系とかそういうのじゃなくて、サークル的な感じでやってこうかなってイメージ。それがなんとなく本当の意味で若いやつの力も引き出せそうな気がする。
はい。はい。そうですね。
別に俺がそれが好きとかじゃなくって、現実問題そうだから、そういう時代に合わせようとしてるだけかな。
ということでした。亀山さんね、多分社内だったらキツいだろうし、社外だったら多分バーによくいらっしゃるので、もしフラットに話したければ皆さんバーに行ってください。亀山さん、ありがとうございました。
はい、さよなら。[拍手][音楽]
記事公開
