資産5億円の芸人・流れ星☆たきうえは、なぜ「幸せがわからない」のか

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概要

資産家芸人として知られる流れ星☆のたきうえが、芸人という職業のために融資を断られ続けたところから不動産投資を広げてきた経緯を語った。後半では、たきうえの「お金は増えたのに幸せを感じない」という打ち明け話をきっかけに、テスタ、馬渕磨理子、芸人投資家の梅さんがそれぞれの幸福観を話している。前半は投資の実務、後半は「お金があれば幸せなのか」という問いが中心である。

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資産家コンビとしての現在地

たきうえは現在、アパートとマンションを1棟ずつ所有している。不動産から得た収益は、株式でS&P500に積み立てているという。一方の相方・ちゅうえいは、投資をしているかと聞かれて「ギャグを積み立てている」と冗談で返し、スタジオを笑わせた。

番組のスペシャルプランナーは、元手35万円を5億円にしたと紹介された芸人投資家の梅さんである。去年は2億5000万円だった資産が今日は6億円だと話し、日経平均が最高値を更新していることを理由に挙げた。

芸人生と投資の始まり

2000年に結成した流れ星☆は、2013年のTHE MANZAIをきっかけにブレイクした。番組の年表によれば、収入が安定したこの時期にたきうえは投資を始め、翌年には年収が1000万円を超えている。

ちゅうえいが投資を始めたのは2023年で、マネージャーに勧められたのがきっかけだった。ちょうどジュニアNISAが使えるぎりぎり最後の1年で、子どものために始めたという。パチンコにしか興味がなかったちゅうえいが投資を始めたことを、たきうえは「多分日本全国民やってると思います」と冗談交じりに評した。ちゅうえい本人は、銀行に預けていても何も変わらないことに違和感を覚えていたと話す。自分たちが小学生の頃のバブル期には金利が高かった記憶があり、それと比べてNISAのほうがいいと考えたという。

仮想通貨と不動産クラウドファンディングでの失敗

たきうえの投資歴は、失敗から始まる。2017年頃、芸人の楽屋で仮想通貨の話が広まった。ビットコインは今さらだと考え、2ちゃんねるのキャラクターをモチーフにしたモナコインを購入した。評価額は一時2000万円ほどまで膨らみ、年を越せば2倍、3倍になると言われていた。しかしその後に急落し、最終的にマイナス100万円ほどで損切りした。

続いて手を出したのが、出資者から資金を募って不動産を運用する不動産クラウドファンディングである。利回りは10%ほどで、最初は怖かったので少額にしたが、100万円が110万円になって戻ってきた。人気があり、応募から5分ほどで締め切られるほどだった。次に200万円を入れると220万円で戻ってきた。「これはやばいの見つけた」と感じて一気に400万円を入れたところ、運営側に行政処分のようなものが入った。不動産の運用がうまく回らず、売却すれば元本は戻ると説明されていた資金も戻ってこなかった。本人は「詐欺みたいなのに引っかかっちゃった」と振り返り、損失はマイナス400万円ほどになった。当時、相方にも話していなかったという。

信販会社に「職業の説明文」を送って融資を通す

たきうえは失敗のまま終われないと考え、2018年に太陽光発電への投資を始めた。業者からは、この年収なら3基、4基と一気に買えると言われていた。ところが、銀行より審査が緩いはずの信販会社に申し込んでも、融資はゼロだった。

年収はあるのに通らないのは芸人だからだろうと考えたたきうえは、信販会社宛てにメッセージを書いた。職業が理由で落とされたと思うが、自分は芸人の中でも安定している、その理由を説明させてほしい、という内容である。第一に吉本興業ではないこと、テレビのレギュラーはないが地方営業で稼いでいることなど、いくつかの項目に分けて説明した。すると審査が通った。太陽光発電は最終的に1基2000万円を4基、計8000万円分まで広がった。

アピール文を使い回して物件を増やす

アピールすれば融資を受けられると気づいたたきうえは、2021年に千葉県松戸市で9部屋ある9000万円の新築アパートを購入した。アピール文はメモ帳に保存してコピペで使い回し、金融機関に電話をかけ続けた。それでも新規ではなかなか借りられず、断られることも多かったという。

2022年には太陽光発電を売却した。失敗したからではなく、もともと不動産をやりたかったため、不動産に集中するための売却だったと説明している。8000万円で買った設備は、それ以上の価格で売れた。2023年にはその売却金をもとに、東京・亀有に1億9000万円のマンションを購入した。

融資の限度額に達したあとの突破口

2026年には、千葉市内の駅から徒歩9分、土地と建物込みで1億3000万円、ワンルーム12部屋のアパートを購入する。ここに至るまでに、たきうえは既存の銀行から融資の限度額がいっぱいだと言われ、しばらく借りられない時期があった。その後、別の銀行を見つけて融資を受けられることになった。すると、松戸と亀有の物件で融資していた銀行も、次も融資できると言ってきたという。取引は来年2月に進む予定で、所有物件は3棟になる。

融資を受けられた背景について、たきうえは芸人という肩書きとは別に、7年前から資産管理会社を運営していることを挙げた。7期分の実績があり、銀行はそれを見ているのではないかという見立てである。スタジオでは「ネタ作れよ」と突っ込まれていた。

資産額については、松戸の物件は購入時の9000万円が現在は調べると1億3000万円ほど、亀有は1億9000万円が2億5000万円ほどだという。これに千葉市の1億3000万円を足して、合計はおよそ5億円になるとたきうえは見積もる。利回りは購入時で松戸が8%、亀有が7%だった。その後家賃を値上げしたので、今はもう少し高いはずだと話した。

相談相手は3つのAI

物件選びの相談相手を聞かれたたきうえは、「3人いる」と答えた。ChatGPT、Gemini、そしてもう1つのAIである。同じ質問を3つにすると、たとえば千葉県内のおすすめの場所を聞いた場合、それぞれ違う答えが返ってくることが意外に多い。そこで「こういうことを言っているけど、どっちが本当?」と改めて3つに聞き返す。すると「私が間違っていました」と答えを修正してくることがある。これを繰り返し、3つが同じ答えになるまで質問し続けるという。

株価が急落しても家賃収入は変わらない

テスタも不動産の購入を検討していると話題になった。たきうえは冗談で「こっち来ないでください」と牽制した。テスタは、株でいいと思っていたが、土地があれば何か起きても最悪売ればいいという安心感があると理由を語った。

たきうえも、この安心感を実感したことがあるという。先日のトランプショックで、自身が持つS&P500の海外ETFは大きく下がった。それでも家賃収入は変わらず、そのときの安心感は「半端なかった」と振り返る。

不動産投資のリスクとイールドギャップ

考えられるリスクとして、たきうえは空室リスクと、借入先の金利上昇を挙げた。金利上昇はまさに今起きている局面だという。不動産投資ローンの金利は住宅ローンより高めだが、銀行によって異なる。

たきうえは中古と新築を比較して説明した。中古物件は利回りが8〜9%と高く、それだけ見れば中古のほうがいいと考えがちだ。しかし中古は借りるときの金利も3%程度と高くなりやすい。利回り9%から金利3%を引くと、イールドギャップは6%になる。一方、新築で利回り7%、金利2%なら差は5%で、それほど変わらない。銀行は新築に低い金利で貸してくれるうえ、基本的に耐用年数に基づいて融資する。中古にはさまざまなリスクがあるため、その分金利を高くする、という説明だった。

パチンコ・スロットの経験は投資に生かせるか

ちゅうえいは、大好きなパチンコ・パチスロを投資につなげる方法はあるかと質問した。これまでに使った金額は、ちょっとしたパチンコ屋が建つほどだと冗談を言い、この収録の前にも打ちに行ってきたという。

テスタは「めちゃくちゃつなげられる」と答えた。テスタ自身もパチンコ・スロットが好きだった。スロットには1から6までの設定があり、最も高い6の台に座れば勝ちやすい。それでも6で負ける日もあれば、1で勝つ日もある。ただし6に座り続ければ勝ち、1に座り続ければ勝ったり負けたりしながらも最終的には負ける。平均すればプラスになるかどうか、というのが期待値の考え方だ。

テスタによれば、株も同じである。デイトレードでも1回ごとの取引では毎日勝ったり負けたりしていた。それでも、期待値がプラスの取引だけを何十回、何百回と続ければ、1カ月単位ではまず負けない。試行回数が増えるほど確率は収束する。テスタは、パチンコやスロットと全く同じ考え方で株を始めたと話す。商売にもいい時と悪い時があり、大事なのは平均で勝てるかどうかだという。たきうえの太陽光発電も、曇りや雨の日は発電しないが、日本の年間の晴天日数から発電量を見積もり、投入資金に対してプラスになるかを計算して始めるものだと例に挙げた。実際、パチスロのプロから株を始めて勝っている人は多いという。ただし、パチンコやパチスロでも計算して勝てている人でなければ、株をやっても負けるとも付け加えられた。

業界の変化に誰より早く気づく

パチプロでパチンコ雑誌のライターも務めていた梅さんは、期待値に加えてもう1つの利点を挙げた。梅さんには資産が大きく伸びた年がある。それは、パチンコ・パチスロに大きな変革があった時期と重なっていた。業界の変化に他の人より早く気づいて関連銘柄を探し、ここだという株を見つけて早く、安く買えたことで大きな利益を得たという。

その変革とは、メダルやパチンコ玉を使わず、海外のカジノのように機械の中で枚数を管理するスマスロへの移行である。テスタも、その関連ユニットの時期に同じ株を買っていた。ちゅうえいは、その情報には触れていたのに投資につなげる発想がなかったと悔しがった。梅さんは、今後たとえばパチンコで電子決済ができるようになるといった変革があれば、また大きく動くかもしれないと話した。

「お金が増えても幸せを感じない」という告白

たきうえの質問は「皆さんにとっての幸せって何ですか」だった。たきうえは数年前に離婚し、そこから投資を始めてお金は順調に増えている。当時は、お金が増えれば幸せになれると思っていた。ところが実際には、幸福度がそれほど上がった気がしないという。最近は夜な夜なYouTubeで「幸せとは」と検索し、幸せについて語る人の動画を見ながらハイボールを飲んでいると明かした。

これに対してちゅうえいは、ギャラは同じか、ピンの仕事がある分むしろ自分のほうが多いはずだと話した。それでも使い方や回し方で、資産には50倍ほどの差がついているだろうという。ちゅうえい自身は楽しみにお金を使ってきたので、我ながら幸福度は高いと語った。スタジオからは、お金が安定した状態で「幸せとは」と考えながら酒を飲んでいること自体、客観的には幸せな状態ではないかという声が出た。ほかに欲しいものが見つからないから内側に探しているだけで、人間のないものねだりではないか、という見方である。

テスタと馬渕磨理子の幸福観

テスタは、まず「こうやってお2人に会えることが幸せ」と答えた。そのうえで、自分はずっと家に引きこもって株をするのが仕事で、それを20年ほど続けてきたと話した。新しいことにどんどん挑戦すれば、新しい刺激で楽しいと思えるかもしれないという。

馬渕磨理子は、同じような悩みを抱えていると打ち明けた。仕事が分刻みで忙しく、立ち止まって幸せとは何かを考えている。家族はおらず、両親とも距離を置いているので、本当に1人で生きているという。夜に先のことが心配になって泣くこともあり、レンタルでもいいから誰かに抱きしめてほしいと思ったこともある。しかしそれではダメだと考え、自分で自分を抱きしめるようにしたと話した。

馬渕によれば、たきうえは自分を認めることをしておらず、来年も不動産を買うというように常に焦って立ち止まっていない。1度立ち止まり、小さな自分でもいいので、今の自分を認めることが大事だという。誰かに認めてもらうのもいいが、それは他人に軸がある。だから自分で自分を認めることを夜にやっているのだと語った。

ただ、テンションが上がることはあるかと聞かれると、馬渕は食べ物でもあまり上がらず、狙っていた株が上がってもそれほどではないと答えた。旅行もコロナ以降行っていないという。ちゅうえいは「金なんか不幸にしかならんやんけ」と突っ込んだ。

梅さんの答えは「お化けを探して日本一周」

最後に答えた梅さんも、昔のパチンコの大当たりに比べて、今は嬉しさが減ったと認めた。資産がすごい速さで増えているので、贅沢に聞こえるかもしれないが、喜びは少し減ってしまうという。

その代わりに梅さんが始めたのが、お化けを探して日本一周することである。見つかれば嬉しいのはもちろんだが、梅さんが挙げた理由はもう1つある。梅さんは怖いものが苦手で、現場で怖いと感じると、お金のことも、もっとこうしたいという欲も、何かが足りないという感覚も消えてしまう。そして、なんとかホテルまで戻れたことがすごく幸せに感じられるのだという。スタジオからは「生きてる実感」だという声が上がった。

梅さんは、ジェットコースターが嫌いだという馬渕に、お化け屋敷のような場所へ一度行ってみることを勧めた。叫んで感情を出したほうが、生きていると感じられるのではないかという提案だった。たきうえは、今日は自分だけが幸せを見失っていたわけではないと気づけてよかった、という趣旨で締めくくった。

後編の予告では、たきうえが投資で叶えたい目標として「5年以内に20億円」を掲げた。これに応えるマネープランとして、蓄電池関連の銘柄や、2035年までに10倍近く伸びる可能性があるとされるAI関連の話題が次回扱われることが示された。