優待株300銘柄の弁護士と500銘柄の主婦が選ぶ「もらって嬉しい株主優待」

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概要

マネープランニング番組「どっちで増やしまショー」の春の株主優待スペシャルには、優待株の保有数が多い2人がゲストとして出演した。1人は優待弁護士の澤井氏だ。元警察官僚で現役の弁護士であり、弁護士業のかたわらMBAも取得している。現在の優待株の保有は約300銘柄である。もう1人は名古屋在住の専業主婦ようこりんさんで、投資歴は20年、優待株を約500銘柄保有し、資産は1億5000万円を超えたと紹介された。

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番組の中心は、澤井氏が自分の生活の中で「もらって嬉しかった」優待を5位から1位まで挙げるランキングである。途中に、ようこりんさんが出演者の馬渕さん(うまちゃん)に勧める銘柄と、自身の思い出の銘柄を紹介する番外編が入る。最後に、銘柄選びの基準と優待投資の意味について出演者が話した。

300銘柄の優待が届く生活

300銘柄を持っていれば、年に300件の優待品が届くことになる。澤井氏によると、実際にほぼ毎月何かしらの優待が届いており、前日にもハムや米などが3銘柄から届いたという。単純に計算するとほぼ毎日届く計算になる、と本人も笑いながら認めていた。

第5位:高額QUOカードの大成温調

澤井氏は、最近は高額のQUOカードを優待にする企業が増えており、一種のトレンドになっていると話す。その例として挙げたのが大成温調である。300株保有で4000円相当のQUOカードが年2回もらえるので、年間8000円相当になる。500株なら1回7500円相当、年間1万5000円相当である。

スタジオでは、額面1万円の大成温調のQUOカードの実物が何枚も紹介され、出演者が驚いていた。総額は数えないとわからないほどだという。ただし澤井氏は、一時期QUOカードを集めすぎた結果、最近は使い切れずに余ってきたとも明かした。今はなるべくコンビニなどに行って意識的に使うようにしている。

使い道の具体例として澤井氏が挙げたのは、仕事の合間の昼食と専門書である。仕事が忙しく昼食をゆっくり取る時間がないため、事務所近くのコンビニでおにぎりや弁当をQUOカードで買い、急いで食べて次の仕事や裁判に向かう。また、仕事で必要な法律書は分厚いものだと1冊1万円近くするので、大手書店でQUOカードを使って買っているという。

第4位:すかいらーくホールディングスの電子化された食事券

4位はすかいらーくホールディングスである。出演者の1人は、以前この銘柄を持っていたと話した。澤井氏がこの優待を評価する理由は、ジョナサンなど店舗数が多く使いやすいことだ。優待は6月と12月の年2回で、100株保有なら1回2000円相当、年間4000円相当の食事券がもらえる。

澤井氏は最近の変更点も紹介した。以前は500円ごとに使うカード形式だったが、電子チケットに切り替わった。スマホに読み込んで画面を表示させて使う方式で、1円単位で使えるようになったため非常に使いやすくなったという。澤井氏は自宅や事務所の近くにあるジョナサンで、昼食や残業中に小腹が空いたときに使っている。ようこりんさんは、すかいらーくが資さんうどんを買収したので資さんうどんでも使えるはずだと補足し、澤井氏も「使えると思う」と応じた。

第3位:SFPホールディングスで魚を食べる

3位はSFPホールディングスである。代表的な店は磯丸水産と鳥良商店だ。澤井氏は、事務所の近くにある磯丸水産によく昼食を食べに行くという。100株保有で4000円相当が年2回、年間8000円相当になる。澤井氏によれば、磯丸水産のランチは1回1000円前後なので、週2回ほど通ってちょうど使い切れるくらいの量だという。

この銘柄を上位に置いた理由として、澤井氏は栄養バランスを挙げた。外食銘柄を多く持っていると、牛丼、ラーメン、ハンバーガーなど肉類が多くなってしまう。磯丸水産は海鮮系の店なので魚をたくさん食べられる。魚を食べられる優待銘柄はなかなかなく貴重だ、というのが澤井氏の評価である。

第2位:年3回もらえるウェルス・マネジメント

2位はウェルス・マネジメントである。リゾートホテルの開発や経営をしている会社で、グループ施設で使える宿泊割引券などが優待でもらえる。実際に宿泊しない人は、ホテルで扱っている地方の名産品と交換することもできる。りんごやぶどう、シャインマスカットなど季節の旬のフルーツが選べ、ようこりんさんもシャインマスカットをもらっておいしかったと話した。

澤井氏が挙げた特徴は優待の回数である。普通の優待は多くても年2回だが、この会社は6月、9月、12月の年3回もらえる。出演者からは、株価も今はそれほど高くないという声が出た。宿泊できるホテルの場所を聞かれると、京都などの名前が挙がり、1泊10万円ほどする高級ホテルだという話になった。気軽に行ける場所や価格ではないため、泊まらない人はフルーツを選べばいい、と澤井氏は話した。

番外編:ようこりんさんが「教えたくない」婦人靴の優待

1位の発表の前に、ようこりんさんが馬渕さんに勧めたい銘柄を紹介した。ようこりんさんは馬渕さんのファンで、10年前に名古屋のセミナーで出会ったときから「なんて賢い女性なんだ」と思っていたという。馬渕さんも、会場に有名な投資家のようこりんさんがいると聞いて緊張し、うまく話せなかったのを覚えていると振り返った。

勧めたのはダブルエー(WA)という会社である。オリエンタルトラフィックという、安くて質の良い靴で評判のブランドを展開しており、優待で靴が年2回もらえる。ようこりんさんは当初この優待に興味がなかった。人と同じことをしたくない性格だからだ。しかし番組のために優待内容を見直したところ、600株で「卑弥呼」の靴が年2回もらえるとわかった。

ようこりんさんの説明では、卑弥呼の靴は安いものでも2万円、少し良いものだと5万円ほどし、百貨店に入っているブランドだという。女性用の靴なので男性向きではないのではという質問に対しては、男性の後ろには女性もいる、つまりプレゼントに使えると答えた。紹介したあとで「喋っちゃった。またみんなに真似される」と漏らしており、本当は人に教えたくない銘柄だったことがうかがえる。

番外編:タカラトミーのリカちゃんと500万円の利益

ようこりんさんが最も思い出に残っている優待銘柄として挙げたのはタカラトミーである。リカちゃん人形がもらえる優待があり、会社が優待の条件を2000株に変えると発表した際に株価が一時下がった。ようこりんさんはそこで2000株を一気に買ったという。

当時の株価は、過去を見ても2000円をつけたことがない水準だった。それでもようこりんさんは、2000円や3000円には必ず行くと考え、人に聞かれるたびに「タカラトミーを買っておけ」と何年も言い続けた。本人の話では、3年ほど前から株価が上がり始め、昨年は最高5000円に達した。頂上はわからないので、少しずつ段階的に売っていく売り上がりで手放し、軽く500万円ほどは儲かったという。

その間、優待のリカちゃんは10年間受け取っており、家のどこかに10体あるはずだという。5000円で株を手放したあと、最後だと思っていたところに届いたのが、袴姿の卒業式のリカちゃんだった。出演者は、株主を卒業するタイミングと重なる巡り合わせを面白がった。ようこりんさんによれば、優待のリカちゃんは市販品と違うオリジナルで、プリンセスになった「令和のリカちゃん」や電車のリカちゃんなど、すべて非売品である。

第1位:ベルグアースの高級メロン

1位は、澤井氏自身が「皆さんご存じないマイナーな銘柄かもしれない」と前置きしたベルグアースである。フルーツが大好きな澤井氏にとって、高級メロンがもらえる点が決め手になった。メロンがもらえる優待銘柄はほかにもいくつかあるが、澤井氏の感覚では、ベルグアースが最も手頃にメロンをもらえる銘柄の一つだという。

優待はいくつかの選択肢から1つを選ぶ形式で、その中にメロン2玉セット(5000円相当)がある。出演者からは、同じ選択肢にあるQUOカード1000円分を選ぶ人がいるのかという声が上がり、澤井氏も「どう考えてもメロンの方がいい」と同意した。澤井氏は毎回メロン2玉セットを選び、家族で食べているという。

銘柄選びの基準:利回りより業績を見る

馬渕さんはゲストの2人に、配当と優待を合わせた利回りについて、何パーセントを基準にしているかを尋ねた。これに対して1人は「四季報基準」と答えたと聞こえる。馬渕さんは、キャピタルゲインを重視しているということかと受け止めた。もう1人は、配当利回りが3%前後で優待がついていれば良いと判断しており、いわゆる優待利回りを厳密に計算してはいないと答えた。

利回りを重視しない理由として語られたのは、リーマン・ショックの経験である。そのときは配当も消えてしまい、とても嫌な思いをした。だからこそ、業績の良い会社、ビジネスモデルがしっかりしている会社、「こんなビジネスがあったのか」と思えるような会社を勉強して選ぶ方がいい、という考えが示された。ようこりんさんは、500銘柄を保有していても基本は放置だと話した。使い切れない優待がもったいないという話題の流れで、ようこりんさんはKDDIの優待で届いたナチュラルローソンのお菓子をスタジオに差し入れた。

出演者の振り返り:優待は投資の入り口になる

収録の終わりに、出演者の1人は優待投資の意味を語った。株を始めるのは怖く、リスクも気になるが、優待から入れば投資の入り口になりやすい。良い優待株を長く持ち続ければ、優待だけで購入額に見合う価値を受け取れることもある。この出演者は吉野家の株を20年持っており、優待だけで購入額はもう余裕で回収したうえで、株も手元に残っていて売ることもできるという。もちろんリスクはあるので分散は大事だとしつつ、5年、10年のスパンで考えれば、誰でもできる「ほぼ負けようがない投資」の一つであり、勝ち負け以外のところでみんなが幸せになれる投資法だと話した。普段の番組には「100万円を1億円に」といった人ばかりが来るので、今回は雰囲気の違う回になったという感想も出た。

馬渕さんは優待の動向に触れた。優待株は一時期廃止される傾向にあったが、最近は優待を新設したり復活させたりする企業が増えている。企業側も優待があった方が株主が増えると考えており、トレンドが戻ってきているという。出演者からは、優待は日本独自の制度で、アメリカにはないという指摘もあった。最後には、人を誘うのが得意ではないが、優待を使いたいからと食事に誘うきっかけにできそうだという声が出た。ゲストの2人は、その誘いならいつでも行くと応じて番組は締めくくられた。