ひろゆきが自民党総裁選の生放送に参加する理由と、総理大臣を選ぶ仕組みの説明

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概要

ひろゆきは、9月27日(土)19時から自民党総裁選の候補者を集めた生放送に参加すると告知した。この動画では、告知に加えて聞き手からの質問に答える形で、なぜ自分が関わるのか、総裁選とはどういう選挙なのか、総理大臣が変わると生活に何が起きるのかを、政治に詳しくない人向けに説明している。ひろゆきの立場は一貫している。総裁選は自民党内の選挙だが、実質的には日本のトップを決める選挙であり、候補者が何を考えているかを国民が知れる数少ない場だというものだ。

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告知の内容:自民党とのコラボ生放送

生放送は自民党とのコラボ企画で、自民党の公式チャンネルとひろゆきのチャンネルで同時配信する。自民党が打ち出したテーマは「#変われ自民党 日本の未来を語れ!自民党総裁選」である。

ひろゆきは自分が起用された理由をこう説明する。政治に興味がない人は多いので、そういう人に少しでも届けばいい。総裁選は自民党内の投票なので、党員でない人に投票権はない。それでも、石破首相に代わる総理大臣が候補者の中から生まれるかもしれないので、注目してもいいのではないか、という。

自民党側の事情についても触れている。ひろゆきによれば、自民党は今回の参議院選挙で大敗し、参議院でも衆議院でも過半数を割っている。このままではまずいと危機感を持ったらしい。一方で、普通の中継では候補者が当たり障りのないことを言って終わるだけでつまらない。そこで「国民の声をぶつける」役として自分が呼ばれた、という仕組みだと話す。

候補者への質問は募集中で、概要欄のフォームのほか、ひろゆきのXの投稿に「#変われ自民党」を付けてリプライすれば、スタッフが拾う可能性があるという。全部は読めないかもしれないが、「こんな意見があった」という形で直接聞いてみるつもりだと述べ、配信中のコメントを紹介する可能性にも触れた。狙いは若い人に見てもらうことだが、ひろゆき自身は「政治とかよく分からない」という人でも見られる内容にしたいと語った。

なぜ自民党がYouTuberと組むのか

聞き手から率直な感想を問われたひろゆきは、こうした企画は昔ならテレビや大手メディアがやることで、なぜYouTuberと組むのかという感覚はあると答えた。そのうえで、インターネットをもっと活用して国民の声を拾うべきだと政治家が考え始めた、時代の節目なのかもしれないと推測している。

ひろゆきは、自民党の政治家に噛みついた人のランキングなら自分はかなり上位に入るはずだと自認する。ある番組(ReHacQ)に自民党の人があまり出演しない理由は「ひろゆきがいるから」だと聞いたこともあるという。そうした話を踏まえ、個々の政治家の思惑と、党本部の人たちの危機感とのあいだにずれがあるのではないかと、外側から面白く見ていると語った。

聞き手が、社内でひろゆきの起用を推した人もいれば反対した人もいたはずだと言うと、ひろゆきは「絶対いるでしょ」と応じ、むしろ反対派が多数派にならなかったことの方が驚きだと述べた。なお、ひろゆきはこの時期に日本に帰るタイミングがあり、東京の収録現場に実際に行って議論に参加する。配信を見ながらコメントするのではなく、司会者に近い立場で加わる形になる。

総裁選は「実質的に総理大臣を決める選挙」

聞き手の求めに応じて、ひろゆきは総裁選の仕組みを改めて説明した。名前は自民党総裁を決める選挙だが、実質的には日本の総理大臣を決める選挙である。投票するのは自民党員と自民党の国会議員だけで、他党の国会議員はまったく関与できない。

ひろゆきはこれを「すごく不思議な仕組み」と呼ぶ。トランプ大統領もマクロン大統領も国民の投票で選ばれるのに、日本のトップは自民党員と自民党の政治家の投票で選ばれる。他の国ではなかなか理解されにくいだろうという。国民への影響が非常に大きい選挙なのだから、本来はテレビが特番を組んでやるべきことで、それがYouTubeで行われるのは不思議な感じだとも話した。今回の企画が今後も続くかは分からないが、これまで関心を持たなかった人にも来てもらうための試みではないか、というのがひろゆきの見方である。

なぜ少数与党なのに自民党から総理が出るのか

「いろいろな党があるのに、なぜ自民党の中から選ぶのか」という質問に対し、ひろゆきは国会の現状を説明した。衆議院でも参議院でも、自民党と公明党は実は過半数を持っていない。したがって野党がまとまって「この人を総理大臣にする」と言えば、その人が総理になる。しかし野党どうしは仲が悪く、統一候補を決められない。その結果、過半数を持たない自民党・公明党側の石破氏が首相に決まるという、ねじれた構造になっていると述べた。

国民が総理大臣に直接投票することはできない。ただしひろゆきによれば、自民党員になって一定期間(本人は「1年だか半年だか」と曖昧に述べている)経てば総裁選の投票権が得られる。自民党が政権を持っている間は、党員になれば総理を事実上選ぶ投票に参加できるという仕組みだ。

総理大臣と大臣は何ができるのか

総理大臣になると何ができるのかという質問に、ひろゆきはまず「大臣を決める」ことを挙げた。例として、現在の農水大臣は小泉進次郎氏だと思うと述べ、農政を小泉氏に任せると決めるのは総理大臣だと説明する。

大臣は各省庁のトップとして人事権を持つ。官僚が「こういうことはやりたくない」と言えば他の部署に飛ばし、やる気があれば引き上げる、といった形で省庁をコントロールできるという。

税金の使い道については、予算の大枠は国会で予算案を承認して決めるので、他の国会議員も関わる。決まった予算を各省庁に配るのは財務省で、たとえば国土交通省にいくら、農水省にいくらと分ける。各省庁内での配分は官僚が組み立てるが、最終的に決めるのは大臣だとひろゆきは説明した。ただし直後に「とはいえ大臣は何も考えないで判子押してるだけなんですけどね」と付け加え、聞き手に「最低なこと言いますね」と返されている。

外交の窓口としての総理大臣

トランプ大統領と首相のゴルフのような外交がどれほど重要かを問われると、ひろゆきは「超重要。特にトランプ大統領の時は超重要」と答えた。合理的に物事を決める人なら個人的な関係には左右されない。しかしひろゆきによれば、トランプ大統領は家族や親族を政府の要職に就け、仲のいい国には優しく、個人的に仲の悪い国には冷たく当たる。個人的な感情で判断が左右される人なので、仲の良さがすごく重要になるという。安倍首相がゴルフで関係を築いたのもそのためだと述べた(聞き手はここで「個人的な感想」と念を押している)。

ひろゆきはさらに、日本がG7の一員であることの意味を説明した。G7のトップから連絡があれば相手国のトップが対応するのが当然で、小さな国の電話なら保留にされることもあるが、日本の総理大臣からの電話には各国が時間を空けて話そうとする。その例として挙げたのがUSスチールの買収である。日本の会社が買収しようとした際にトランプ大統領が一度止めたが、その後、石破首相や外務省が交渉し、最終的に売却が認められた。ひろゆきは、交渉の窓口があったから交渉が可能だったと見る。一方、東南アジアの国などは直接交渉できず、関税を言い渡されれば反論もできずに従うしかない状況もあるという。

自動車の関税が27.5%になるか15%になるかといった問題も、ひろゆきに言わせれば基本的にトランプ氏の気持ち次第である。したがって、トランプ氏ときちんと話ができる総理大臣を選ぶことは、今後の日本経済にとってすごく重要な要素だと述べた。

物価高・為替と次の総理の判断

物価高や増税で生活が苦しいと感じる国民は多いが、政治で世の中がどう変わるかはイメージしにくいのではないか、という質問もあった。ひろゆきは、物価高が続いたのは円安が続いて海外製品が高くなったためで、最近は円安が止まったと説明する。為替はドルと円の関係で動く。アメリカが利下げをすると言っているので円高になるかもしれず、そのときに円高・円安のどちらに振るべきかという判断も、次の総理大臣が決めることになるという。

利上げをするかどうか自体は最終的に日銀が決める。ただし、公共投資をどれだけやるか、減税をやるかといった政府の方針によって通貨や経済の状況が変わり、日銀の判断にも影響する。それを決めるのが総理大臣だとひろゆきは話した。

増税・減税、年金、医療、子育て支援などの政策の優先順位も、誰が総理になるかで変わるのかという問いには、総理大臣がやるかやらないかを決めると答えた。総理がやると言えば、ある程度グレーゾーンでもやれてしまう。例として挙げたのが、菅総理の時代に自衛隊を使ってコロナワクチンを接種した件である。ひろゆきによれば、自衛隊をそうした目的に使ってはいけないというルール、あるいは暗黙の了解があった。それでも緊急事態だとして変えられたのは、菅総理がやると言ったからだという。

総理大臣で何が変わったか:過去の事例

総理大臣が重要だと分かる過去の例として、ひろゆきは郵政民営化を挙げた。もともと郵政は国が公務員を使って運営していたが、民営化された。その結果、宅配便の会社がメール便を始めるなど競争が起き、郵送料金が安くなったという流れを説明している。

税制についても、ひろゆきによれば基本的に総理大臣が決めている。ガソリン税を下げたこと、「103万円の壁」を最終的に石破首相が決めて引き上げたこと(字幕上は「130万円まで」と述べている)を例に挙げた。消費税を上げる判断をしたのも民主党政権や安倍氏だったとし、税金が増えるのも大体は総理大臣が決めていると述べた。

石破政権の評価と「次の総理も必ず叩かれる」

石破氏は苦しいタイミングで総理を務めたのではないかと聞き手が評価を尋ねると、ひろゆきは直接の評価ではなく「次の総理大臣もめちゃくちゃ叩かれます。賭けてもいいです」と答えた。

根拠として挙げたのは、先進国全体の景気の悪さである。収録日の9月18日、フランスでは午後から今年一番大きいと思われるデモが予定されており、警察や憲兵隊がすでに8万人動員されている。先週のデモではレストランが燃やされたと話し、今回もそこら中でレストランやゴミ箱が燃やされるだろうと予想した。

ひろゆきの見立てでは、先進国の経済はうまくいっておらず、世界中で政治家に文句が出ている。世界経済が悪い以上、日本の総理大臣が誰になっても日本単体で何とかできる問題ではない。生活が厳しい結果として、総理大臣は必ず責められる。世界が悪い中でも、日本国民が飢えたりしないようギリギリのところで頑張っているのが今の総理大臣だが、それは国民にあまり評価されない。みんなが拾いたくないものを拾っているのに評価されず、10年後くらいに「あの人はあの中でよくやっていた」と思われるかどうか、という仕事だと述べた。

先進国の景気が悪い理由と日本の人口減少

先進国の経済が厳しい理由について、ひろゆきは直近の分かりやすい原因としてトランプ氏の関税を挙げつつ、根本的な理由は別にあると説明する。発展途上国で物を作って先進国に売る方が儲かると世界中が気づいてしまった。そのため先進国で物を作らなくなり、手を使って物を作る仕事の人が失業し、安い商品が入ってきて関連する会社も潰れていく。IT系のような頭を使う仕事は伸びているが、丁寧に物を作って自国の人に買ってもらう経済で回ってきた人たちの売上は下がっている、という見方である。

日本固有の要因として、人口が毎年80万人ほど減っていることも挙げた。年0.5%ほどの減少なので、日本人向けの商売をしている会社は毎年0.5%ずつ売上が減り、給料も上がらないという。

世界の中での日本のポジション

では日本はどうすべきか。ひろゆきは、世界の中できちんとポジションを取ることを挙げた。トランプ氏に関税をやめた方がいいと思わせるか、関税を続けるなら別の経済圏を作るか、である。アメリカ抜きで太平洋周辺の国が経済圏を作るTPPの動きがあったが止まってしまったので、それを再開するという選択肢がある。また日本は、EUの経済圏に「東アジア担当」として入れてもらえないか、という動きもしているという。アメリカがいないと大変なことになるという形ではなく、他の国ともきちんと付き合っていくことが大事だと述べた。

さらに、日本の最大の貿易相手国は中国だと指摘した。隣の中国とは経済的には手をつなぎ、ダメなところではお互いに揉めつつも、両国の国民が幸せになる方向をやれるかどうか。そういうつながりが必要になるとの考えを示した。

求めるのは経済が上向くこと:トリクルダウン論への言及

聞き手が、ひろゆきが次の総理に求めるのは外交や世界市場を見据えた視点かとまとめると、ひろゆきは結局、国民の幸せと経済はリンクしていると答えた。経済が上向かなければ国民の気持ちも上向かないのが人間なので、全体の経済が上向くことをやってほしいという。

その文脈で、少し前まで「トリクルダウン」という経済理論があったことに触れた。金持ちを増やせば、その人たちがお金を使うので金持ちでない人も豊かになるという理論だが、それを唱えていた人が最近「間違いでした」と認めたとひろゆきは述べている。

聞き手がシンガポールはそうした考え方なのかと尋ねると、ひろゆきはシンガポールは特殊だと答えた。人口500万人ほどで、物を作るだけでは先進国になれないため、世界中からお金を集める金融都市として国を回している。そのために会社関係の法律はかなり緩くする一方、犯罪は非常に厳しく扱う。日本なら麻薬を持っていても刑務所に行くだけで済むが、シンガポールでは極刑になるという対比を示した。

「変われ自民党」はスローガンか本気か

締めくくりの質問で、今回の「変われ自民党」というテーマをどう思うかと問われたひろゆきは、小泉純一郎氏の例を挙げた。自民党が一度弱くなったとき、小泉純一郎氏が「自民党をぶっ壊す」と言って総裁になり、党を変えていった。対立する人たちを選挙の公認候補から外すといったことまでやって、めちゃくちゃ揉めたという。

ひろゆきは、それぐらいの変化をしないと持たないだろうと見ている。「変われ」がスローガンにとどまるのか、本気でやる気があるのかは、誰が総裁になるかによって決まるのではないかと述べた。

生放送への意気込みを聞かれると、ひろゆきは「この動画を上げた後に、自民党内でやっぱりひろゆきはまずいよねとなって、この話はなくなると思う」と冗談めかして答え、撮った動画自体が半分ぐらいになる可能性にも触れて笑いを誘った。

総括:議論から逃げる候補者は隠し事がある

最後の総括で、ひろゆきは総裁選の議論を見る意味を語った。総理大臣になると、所信を語る機会はあっても議論をする機会はほぼなくなる。自民党の政治家は総理を支える側に回るからだ。そのため、この人が本質的に何を考え、何をしたくて総理大臣になりたいのかは、実は総裁選の議論の中でしか出てこない。総理が何を考えているかで今後の日本の舵取りと方向性が決まるのだから、議論をきちんとやって国民がそれを知るべきだという。そして、議論から逃げる人がいれば「隠し事を持っているな、逃げているな、裏に何かあるんだろうな」とみんなが思えばいい、と述べた。

聞き手が、この取り組みが来年以降も続けば成功、なければ失敗だったと受け止めればいいのではとまとめると、ひろゆきは企画の成否とは別の見方を示した。総裁選の議論を見て党員や自民党の政治家が投票し、その結果日本が良くなれば議論もある程度寄与したことになる。逆に日本が悪くなれば、自分たちの議論の結果としてその人をみんなが選んでしまった可能性もある、という。

国民に近い位置で生配信をすれば党内でも国民の声を無視しづらくなるのでは、という聞き手の指摘に対しても、ひろゆきは留保を付けた。党員と党の政治家が決める以上、国民の声を無視して「それでもやる」と押し切り、それがうまくいく場合もある。立場と知識のある人だからこそできる判断があり、国民には分からなくても結果として正しかったということもある。だから短絡的に結論を出すのは難しい、というのがひろゆきの最後の見解だった。