リュウジがマルニ食品と作った「至高の醤油ラーメン」「至高の味噌ラーメン」の開発と食べ方

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概要

料理研究家のリュウジが、カップ麺ではないスーパー向けのラーメンをマルニ食品と共同で発売する。チルドの「至高の醤油ラーメン」と冷凍の「至高の味噌ラーメン」の2品で、全国のスーパーに並ぶ。構想から約半年かけたという。リュウジは「現存するスーパーで売られてるラーメンの中で、両方とも一番うまい」と言い切るが、すぐに「僕的にはね」と付け加えている。動画は、開発中の試食の様子、完成品の作り方と試食、家庭向けのアレンジ、そしてラーメンをアレンジすることへの考え方で構成されている。

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なぜカップ麺ではなくチルドと冷凍なのか

リュウジはふだん、市販のラーメンを食べて美味しい・美味しくないと率直に評価している。だから自分の商品が美味しくなければ「多分2度とレビューできない」と話し、それだけの覚悟で臨んだという。

チルドと冷凍を選んだ理由は技術面にある。リュウジによれば、チルドと冷凍の技術は進んでいて、店に負けないものが作れる。一方で、多くの人はカップラーメンは食べてもチルドラーメンは食べていない。チルドの麺は基本的にうまいので、試してもらえれば「最低ラインがすごく上がる」。だから自分がこの分野をやる意味がある、と開発時に語っている。

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開発初期の試食:麺は好評、スープと麺のバランスに課題

開発段階の映像では、まず市販の売れ筋ラーメンを食べ比べている。売上1位とされる商品は「普通」で買いやすい価格という評価だった。それと比べて、B社の商品のほうがうまく、麺の違いが大きいという話になる。

次にマルニ食品のオリジナルの醤油ラーメンを試食した。同席者が「B社の方がちょっと好きかも」と言うと、リュウジも「俺も」と同意した。ただし麺は一番良いかもしれないとされ、「麺はだいぶうまい」「うまいもん作れるんだなっていうのは分かった」と評価している。

味噌のオリジナルは逆の結果だった。スープはうまいが、麺が好みではないという声が出た。さらに濃厚な試作品になると、スープは「めっちゃうまい」「冷凍とは思えない」と高く評価された。残った課題は麺の食感で、仕上がりをもう少し改善できないかという注文だけが出た。リュウジは「スープは一切変えないでほしい」と伝え、この段階でかなり乗り気になったと話している。

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醤油ラーメン:家庭では出せない量の出汁

醤油ラーメンは2食入りで、価格は398円。袋の中身は麺と醤油スープだけで、具材は入っていない。リュウジはこの構成について、アレンジがしやすいと説明する。マルニ食品は麺に強みがあるというのがリュウジの見方だ。

味の方向性は濃口で、出汁が強く効いている。リュウジによると、自分が再現レシピを作るときでも、これほど多くの種類の出汁を入れるのは難しい。原材料として挙げたのは、醤油、合わせ出汁(かつお、さば、いわし煮干し)、エキス類、飛び魚、野菜エキス、するめ粉末、さば節粉末、旨味調味料である。リュウジはこれを「異常な出汁が入ってる」と表現した。マルニ食品側も、ここまで出汁を入れるのは珍しく、過去最大級だと話している。

開発時には、既存のチルド醤油ラーメンも試食している。リュウジはそれを醤油ラーメンの完成形の一つと評価し、するめ粉末を使った出汁の上品さを挙げた。そのうえで、これを超えなければ出したくないと語っている。勝てる要素は醤油よりも出汁にある、という見立てだった。リュウジは「俺が再現できたら意味ない」と考え、自宅では無理だと思えるところまで出汁を詰めたという。

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醤油ラーメンの作り方と試食

麺のゆで時間は1分30秒と短い。スープ用に250ccのお湯を別に温めておき、器でタレと合わせる。リュウジは、麺をゆでたお湯をスープに使わないよう勧める。麺から小麦が落ちるからだ。リュウジ自身は麺を少し固めにゆでるのが好みだという。完成したスープは透き通っている。

スタッフの試食では、出汁の強さ、煮干しの存在感、複雑な味に反応が集まった。「家庭用の調味料では無理」「カップラーメンではこの麺のコシは無理」という声も出た。麺について開発時に話題になったのは、国産小麦の企画や、かんすいによる色の好みである。試作の麺との比較では、スタッフが「全然違う」と驚き、原価は違うがこちらにそろえる形で決めたと説明された。

栄養成分は、麺100g・スープ45gで350kcal、食塩相当量6.7g。リュウジは塩分をやや強めにし、ラーメン店レベルの味付けにしたと話す。濃いと感じたらお湯で薄めて好みに調整できる点が、チルドラーメンの利点だという。カップラーメンではこの調整が難しい、とリュウジは比較している。

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味噌ラーメン:冷凍でなければ出せない濃さ

味噌ラーメンは冷凍で、1袋1人前、価格は398円。スープ、麺、具材(チャーシュー、メンマ、ネギ)がひとつの塊として凍っている。袋を開けて鍋に入れるだけで、水は加えない。加えると薄まるからだ。スープが溶け始めるまでは弱火にし、溶けてきたら強火にする。ひっくり返す必要はない。鍋は、具材がちょうど入る程度の小さいものを勧めている。大きすぎると水分が飛びすぎるという。

1食あたりの価格は醤油より高いが、具材が入っている。リュウジがこの商品の特徴として挙げるのは、スープの濃さである。チルドラーメンは小袋のタレにスープ全体の味を収める必要があるので、濃くするのが難しい。リュウジは「味噌は濃くないと食べる意味がない」と考えているため、味噌はあえて冷凍にした。この味噌スープについて、リュウジは自分では作れないとも話している。

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麺の太さをめぐる試行錯誤とメーカーへの「圧」

味噌ラーメンでは、麺の太さに細かく注文をつけた。数値の話も出ており、ゆでると麺が膨らむため、わずかな差でも見た目と食感が大きく変わるという。太い麺と最初の細めの麺を比べた場面では、太い麺は食べ始めのインパクトが強い。しかし最後まで食べたときのバランスは最初の麺のほうが良い、という結論になった。「太ければいいってもんでもない」と振り返っている。スープは前回のもので了承済みで、麺だけを差し替えた結果、2回目で決まったと話している。

リュウジはメーカーとの関係にも触れた。「一生分稼いだから、うまいものしか作りたくない」「お金のためにやりたくない」と述べ、どの企業にも強気で臨んでいるという。「まあいいか」程度の商品なら出さないと伝え、圧をかけて進めた。自分がメーカー側ならこういう相手とは仕事したくないだろう、と笑いながら認めつつ、そうしなければ良いものはできないと話している。

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味噌ラーメンの試食

試食したスタッフからは、「めっちゃうまい」「濃い」「麺がいい」「店レベルというのが分かる」といった声が出た。リュウジはスープの特徴を、かなり豚寄りの「豚と味噌」の味だと説明する。スタッフは「スープを飲み干したい」と話した。リュウジは、チルドではこのコクは出ないから冷凍なのだと改めて強調した。

コストパフォーマンスにも触れている。リュウジは研究のためにお取り寄せの味噌ラーメンをよく食べるが、そうした商品は1000円ほどする。それと比べてもこれが一番うまく、コスパが良いと評価した。そのうえで「市販の味噌では多分ナンバーワン」と述べている。

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アレンジ1:至高の醤油汁なしラーメン

リュウジは、どちらもそのまま食べるのが一番うまいと前置きする。そのうえで、料理研究家として日常的に使えるレシピを提案した。

醤油のアレンジは汁なしである。ラーメンだけでは栄養が偏るので、豚ひき肉約50gを塩こしょうで炒める。火を止めてからニラを加え、余熱で軽く温める。生のニラが苦手な人が多いからだという。炒めたくない人は省いてもよい。

卵は卵白と卵黄に分ける。卵白を丼に入れ、スープを7割ほど加えて電子レンジで温める。全部入れると味が濃くなりすぎるので、後で足せるよう控えめにする。動画では40秒加熱し、1分ほどかけると半熟になりやすいと説明していた。この工程で丼も温まり、熱々で食べられる。ゆでた麺を入れて混ぜると、卵白が具材の役割を果たす。その上にひき肉とニラをのせ、こしょうとガーリックパウダーを振り、中央に卵黄をのせる。

仕上げには米油をかける。ごま油は出汁の香りを消してしまうので使わない、とリュウジは強調した。野菜は小松菜やほうれん草など何でもよく、辛くないので子どもも食べられるという。残ったスープはお湯で割れば、別にスープとして飲める。試食したスタッフからは「スープの量がちょうどいい」「家では無理」という声が出た。2食入りなので、汁なしと通常のラーメンの両方を楽しめる、という提案である。

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アレンジ2:至高の辛ネギ味噌ラーメン

味噌は「完成されている」としたうえで、足すなら野菜、それも長ねぎがいちばん合うとして、辛ネギをのせるアレンジを紹介した。長ねぎ約60gを縦半分に割り、斜め切りにする。本来の白髪ねぎの切り方ではないが、家庭ではこれが楽だという。ねぎを水にさらし、できれば5分ほど置くが、数分でもかまわない。辛みが苦手でなければこの工程は省いてもよいが、たいてい辛いという声が出るので勧めている。しっかり絞ると辛みが抜ける。

味付けは、ごま油小さじ2、味の素2振り、豆板醤小さじ2/3。ごま油を先にからめるのがポイントだ。油でねぎをコーティングするとシャキシャキ感が続く。豆板醤から入れるとすぐにしんなりしてしまう。醤油のアレンジではごま油を避けたが、味噌では問題ないとリュウジは説明する。味噌の力が強くて負けないため、むしろ「ゴールデンタッグ」になるという。冷凍の味噌ラーメンは温めるのに時間がかかるので、その間に辛ネギが作れる。試食では「ちょい辛ねぎがいい」と好評だった。ほかに、もやし、ひき肉ともやしの塩こしょう炒め、納豆、バターコーンなども合うと話している。味噌自体に力があるので、何をのせても味噌が負けないという理由だ。

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「ラーメンをアレンジするな」への反論

アレンジについては、リュウジ自身の考え方も語られた。ラーメンをアレンジするなという意見はよく分かるとしたうえで、そう考える人はラーメンを食事ではなく「体験」と捉えていると分析する。ラーメン店に行く人は自分で作らないので、アレンジを求めない。一方、日常的に料理をする人は少し手を加えたい。

リュウジは販売面からも理由を挙げた。野菜や肉を足せる提案があれば、家族に食べさせる層が買うようになる。一人暮らしの人はそこまで手をかけたがらないが、家族で食べる家庭では野菜を入れたい。足せないとなれば、食べる人は減る。袋麺の多くにアレンジが載っているのも、毎日の食事にラーメンを取り入れてほしいという考えからだという。

そのため、「そのままでうまいラーメンを出せ」と言われてもアレンジの提案は続けるとリュウジは明言した。目指しているのは、家に常備しておけるラーメンである。アレンジはほかに10レシピほど用意しているが、動画が長くなるため今回は1品ずつにとどめたという。

動画の最後でリュウジは、チルドや冷凍のラーメンの良さを知ってもらうため、一度試してほしいと繰り返した。2品は8月25日から全国のスーパーマーケットで発売される。