リュウジが味の素川崎工場を見学、うま味の発見から「100年続くアンチ」、工場ラインまで

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概要

料理研究家のリュウジが、味の素の川崎工場を訪ねた回である。世間で「味の素リュウジ」と呼ばれるほど味の素を使ってきた本人が、この調味料がどのように生まれ、どう作られているのかを説明してもらうという趣旨だ。チャンネルで工場見学をカメラに収めるのは今回が初めてだという。展示見学、社員によるデータ説明、研究者の講義、味の素を使ったレシピ、通常は入れない工場内部の見学という順に進む。リュウジは、うま味調味料こそ日本最大の発明だという自分の考えを繰り返し述べている。なお、この動画は味の素社のPR案件として公開されている。

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うま味の発見と、リュウジが考える「日本一の発明」

展示はまず、うま味を発見した日本人科学者・池田菊苗博士の紹介から始まる。案内役の説明によれば、当時は甘味・酸味・塩味・苦味の4つが基本味とされていた。池田博士はこれとは別の味があるのではないかと考え、ある日の夕食で口にした昆布だしの味こそがそれではないかとひらめき、研究を進めたという。リュウジは「とんでもない頭の作りをしている」と驚いている。

リュウジは、うま味は日本で発見されたので海外でも「umami」と呼ばれている、と確認する。続けて自分の見解を語った。以前テレビで「日本が発明して世界で使われているもの」の1位がカップラーメンだったが、うま味調味料がなければカップラーメンはおそらく作れなかった。うま味を結晶化させる技術が日本にあったから実現したのであって、だから自分は日本一の発明はうま味調味料だと思っている。リュウジはこの点をもっと伝えていきたいと話した。

そのうま味を世界に広めようと力を貸したのが、味の素グループ創業者の鈴木三郎助である。案内役は、2人の出会いと協力によって味の素が誕生し、「おいしく食べて健康づくり」がグループの原点だと説明した。

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発売当初は高級品だった

初期の商品について、案内役は当時非常に高価だったと説明する。今の価値に直すと、アジパンダ瓶ほどの量で9,600円ほどになるという。リュウジは、昔の飲食店はわざわざ「味の素を使っています」という看板を出していたらしい、それほど高価でハイカラなものだった、と補足している。

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原料は昆布ではなくサトウキビなど、作り方は発酵

次は原料の話である。展示の昆布にはグルタミン酸が大量に含まれているが、必要な量を考えれば昆布から作るのは難しい、と案内役は説明する。発酵食品の展示を前に、リュウジはワイン、ビール、日本酒、チーズ、ヨーグルトもすべてうま味のある食品だと付け加えた。

製造工程は動くジオラマで紹介された。サトウキビなどを原料に、発酵タンクに微生物を入れて発酵させ、精製を経て結晶のうま味調味料ができあがる、という流れだ。

リュウジは、精製前の液体には名前があるのか、グルタミン酸がたくさん入った液体なら料理に入れればおいしくなるのではないか、と質問した。社員の答えは、微生物が原料を食べて出したものがグルタミン酸であり、基本的にはおいしいものだが、液体そのものだけではうま味として感じられるものではない、という趣旨だった。ナトリウムと結合させないといけないのかとリュウジが聞くと、社員は、ナトリウムと結合しないと料理に溶けにくい、と答えている。

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ハイミーと配合の変化、海外の味の素はグルタミン酸100%

1962年に登場したハイミーの当時のパッケージも展示されていた。リュウジは、配合が今とは違うことに気づく。当時はグルタミン酸ナトリウムとイノシン酸の組み合わせだったという。

社員の説明では、味の素はもともとグルタミン酸だけの商品だった。現在はグルタミン酸にイノシン酸とグアニル酸を加えたもので、字幕では「1.25%、1.25%」という数字が挙がっている。リュウジは、もともとはうま味の相乗効果が弱かったのか、と理解を示した。

さらに社員によれば、海外で売られている味の素は今もグルタミン酸100%である。タイやインドネシアで買ってきたものがそれにあたるという。リュウジは知らなかったと驚きつつ、以前タイの味の素をもらったときに味が違う、ちょっと弱いと感じたことがあると話した。タイは日本より味の素を使うのかと尋ねると社員はそうだと答え、リュウジはタイ料理には味の素を使ったものがとても多いと応じている。

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大正時代からあった「蛇が原料」というデマ

リュウジがいちばん盛り上がったのはこの展示だった。大正時代に、味の素は蛇から作られているという噂が流れていたというのだ。リュウジは「大正時代にもうアンチがいたのか」と笑い、写真を撮らせてほしいと頼んだ。会社側は当時の広告で「味の素は断じて蛇を原料とせず」と反論していた。リュウジは「大正時代からずっと戦っているんですね」と感心している。

社員によると、戦時中に小麦が不足し、工場が小麦を提供するようなことがあったとき、ようやく小麦から作られていることが正しく理解されたという。それほどネガティブなイメージを払拭するのは当時から難しかった、という説明だった。発売から10年後にはもうこうした噂が出ていたと聞き、リュウジは「歴史はずっと繰り返している」「アンチとの戦いは100年続いている」と面白がった。

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2019年からのコラボと、消費者意識のデータ

次に、2019年ごろからリュウジとコラボしている社員が、うま味調味料をめぐる変化をデータで説明した。会社としては若い世代にうま味調味料を買ってほしいという狙いがあり、その層の数値が5%伸びたという。リュウジは「5%ってすごい」と反応している。

社員が特に強調したのはイメージ調査だった。数万人規模の調査で、うま味調味料に不安を感じる層が5%減り、好意的な層は3%増えた。拒否層はもともとそれほど多くなく、3%だという。リュウジは「じゃあ3%のやつらが騒いでいるんだ」と返した。

SNSでの言及量は2019年からおおむね右肩上がりで、2023年がピークだった。理由を聞かれたリュウジは、自分が「金スマ」で味の素をたくさん使ったからだと思い当たり、社員もその通りだと認めた。リュウジは、当時「製造が追いつかない」と言われていたことも振り返っている。2019年以降の売上も大きく伸びているグラフが示された。

最後に社員は、かつての広告コピー「辛くなら塩、甘くなら砂糖、うまくなら味の素」を紹介した。そして、さしすせそと同じように味の素を日本中に広げ、おいしい食卓を一緒に広げていきたいと述べた。リュウジは「やる気が上がる」と応じている。

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研究者の講義「おいしさの科学とデザイン」

続いて、味の素の食品研究所でエグゼクティブスペシャリストを務める川崎氏が登場した。本来1時間ほどかかる「おいしさの科学とデザイン」という講義の短縮版である。

川崎氏がいちばん大事にしているのは伝統料理であり、伝統料理をどう理解するか、そのメカニズムを知ることが科学だという。「料理は科学だ」とよく言われるが、料理は科学ではなく、料理を科学的に見るというだけのことだ、と川崎氏は述べる。その知識を使ってデザインすることが新しい料理につながる。さらに一流の料理人は、お客さんにどう感じさせるかという結果の側から逆算して考えなければならず、それがデザインだと説明した。

これを聞いたリュウジは「YouTubeと同じだ」と反応した。サムネイルから決めることもあるからだ。川崎氏も「そういうことです」と応じている。

リュウジが、日本料理はうま味が中心だが、世界にこういう料理はあるのかと尋ねると、川崎氏は「ないんです」「和食だけです」と答えた。リュウジは、動画としてカットするところがない、と話している。

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マスコットとの対面

公式キャラクターのアジパンダくんとアジパンナちゃんも登場した。リュウジは両者に挟まれた姿を「これはサムネだ」と喜んでいる。社員によれば、見学コースの参加者は必ずどちらかに会えるようにしているという。リュウジは「ディズニーランドみたいだ」と笑った。

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醤油を使わない「塩卵かけご飯」

料理動画として、リュウジは味の素を使った卵かけご飯を作った。醤油を使わないことで卵の味がとても生きる「塩卵かけご飯」で、最近いちばん好きなレシピだという。この動画で出すのがもったいないくらいだと本人は話している。

レシピを作った経緯も語られた。以前、ガリの素とネギを使った卵かけご飯を出したところ、「ネギを使ったら卵かけご飯じゃない」「卵かけご飯はもっと簡単でいい」と批判を受けた。それに腹が立って作ったのがこのレシピだという。

作り方は次の通りだ。熱々のご飯200g(180gでもよい)を用意し、まず卵白だけをご飯に混ぜ込む。熱で卵白が固まり、卵が濃厚になる。これはリュウジの「至高のTKG」でも使っている手法だ。そこに味の素を4振りする。卵と味の素は相性がよいという。ガーリックパウダーは5〜6振りで、なくてもかまわない。さらにピュアセレクトマヨネーズを大さじ半分加える。油でご飯をコーティングすることで深いうま味が出る、というのがポイントだとリュウジは説明する。量が少ないのでマヨネーズの味は強く出ず、ピュアセレクトは酸味がまろやかなのでいちばん合うという。最後に卵黄をのせ、塩を2つまみほど振り、粗挽きの黒胡椒をかける。塩をかけると卵黄が少し変色するという。

試食したリュウジは「傑作」「本当に醤油よりうまいかも」と絶賛した。普通に動画にすればよかったとも漏らしている。塩は瀬戸のほんじおで作るとよりおいしいとも話した。普段から目玉焼きには必ず味の素と塩を振って食べており、それを卵かけご飯にしたのがこのレシピだという。

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包装工場の内部へ

後半は工場の見学である。案内によれば、川崎工場には包装工場のほかに、ほんだし工場、クックドゥ工場、クノールスープ工場などがあり、およそ3,800名が働いている。茶色い建物の包装工場では、ハイミーもアジパンダ瓶もここだけで包装しているという。普段の見学コースは上からの見学だが、今回は特別に内部に入った。

工場の担当者は、リュウジが味の素を使ってくれているおかげでラインを止めることなく稼働できている、と礼を述べた。リュウジは「PRは任せてください」と返している。

工場内では、まず原料の投入室を見た。バッグと呼ばれる袋に入っていたのはすべてハイミーだった。瓶の充填工程では、瓶が1本ずつ流れてきて中身が注がれる。キャップ締め工程では、上から降りてきたキャップが1個ずつスクリューで締められ、流れている間に計量も行われる。包装工程では、熱で縮むシュリンクフィルムを上からかぶせ、約150℃の熱風トンネルを通して形を整える。検査装置も組み込まれている。この設備を担当する作業者は1名で、ほとんどの作業をロボットが行うという説明だった。リュウジは、これほど生産しているのに置いていないスーパーがたくさんある、とこぼしている。

詰め替え用の袋も見た。立たせるとペンギンのような形になるため、社内では通称「ペンギン」と呼んでいるという。

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締めくくり

リュウジは、見学を通じて味の素にいっそう詳しくなり、身近にある味の素がこうやって作られていることを実感できたと振り返った。視聴者には「味の素を振ってみてね」と呼びかけて動画を終えている。