1万人超の芸人を見てきたNSC講師・本多正識が語る「引き出し」の増やし方と「好きにしいや」の意味
新R25チャンネル漫才作家の本多正識さんは、1990年から吉本総合芸能学院(NSC)の講師を務め、今年で35年目になる。担当した生徒は公式には1万人超とされるが、本人は「2万近いと思う」と話す。教え子にはナインティナインをはじめ、キングコング、ウーマンラッシュアワー、かまいたちなどがいる。M-1グランプリやキングオブコントの審査員を務め、『1秒で答えをつくる力』『吉本芸人に学ぶ生き残る力』などの著書もある。
新R25の番組『バブルから学ぶZッ!』は、Z世代の若手編集部員・藤野拓郎さんが、時代が変わっても通用する「活躍する人の条件」を先輩世代に聞く企画である。今回はNSC東京校の教室の一角で収録された。本多さんは冒頭で「経験したことしか喋れない」と断ったうえで、昔と今の芸人の違い、売れ続ける芸人の共通点、そして自身の原点について語った。
昔はテレビがすべて、今は「あっちこっちに針がある」
最初の問いは、バブル期を含む昔の芸能界と今の違いだった。本多さんがまず挙げたのは、露出できる媒体の数である。30〜40年前の芸人にとって、目標はまずテレビ、次にラジオだった。劇場ももちろんあったが、メインはテレビに出ることだった。
今は1年目の芸人でも自分でYouTubeに動画を撮ってアップできる。本多さんは、それは30〜40年前には考えもしなかったことで、「とんでもない変化」だと言う。いつどこでバズるか分からないので、1年目か10年目かは関係ない。下積みを経ずに世に出る若手は、今後さらに増えるだろうと本多さんは見ている。例として、令和ロマンも以前からYouTubeに動画を上げていたと記憶していると話した。
一方で、急に売れた人ほど継続が難しい。次々に新しい人が出てくるし、観客は新しいもの好きなので、ブラッシュアップを続けなければ淘汰される。本多さんはそれを「宿命」と呼び、良い面と悪い面の両方があるとした。引っかかる場所が増えたことについては「あっちこっちに針があるから、どの針にかかるかわからない」と表現する。講師陣が「これが面白いのか」と首をかしげていたものが、大きく当たることもあるという。
指導の基本は「好きにしいや」
こうした時代に指導は難しくなったのかと聞かれ、本多さんは、NHK『プロフェッショナル』に出演した際のキーワードにもなった「好きにしいや」が今も基本だと答えた。講師を含めて誰に何を言われようと、まず自分の好きなことをやって、本当の客のリアクションを得ないと本人は納得できない。納得しなければその先に進めない、というのが本多さんの考えである。
この言葉を初めて使ったのは、野性爆弾が在籍していた13期のころ、つまり32年ほど前だという。本多さんは1期生から教えてきたが、正直なところ野性爆弾のネタをどう講評すればいいのか分からなかった。そこでくっきー(本名・川島)に「俺ようわからんけど」と率直に聞いた。本多さんは、分からないのに分かったふりをすると生徒に見抜かれるので、知らないことは知らないと言い、教えてほしいことは教えてもらう方針をとっている。聞いてみると、くっきーにはくっきーなりの理屈があった。そこで「ほんなら好きにしいや」と言ったのが始まりだった。
本多さんは、この言葉が講師にとって便利な言葉でもあることを認めている。責任を相手に預けることになり、「俺の責任ちゃうで」とも取れるからだ。ただ、やるのは本人で、どんな反応が返ってくるかも本人次第である。その覚悟をしたうえで好きなことをやらないと、「あれやっといたらよかった」と必ず後悔する。本多さんはそういう声をよく聞くので、「好きにしいや」を余計に強調しているという。客の反応が全然なければ、そこで考えればいい。自分でやりきってから変えると決めないと、すっきり前に進めない。人に言われて変えると、どこかで「俺が思てんのとは違う」という思いが残る、と本多さんは話す。
講師と生徒の違いは「引き出しの数」だけ
それでも講師として助言はする。プロの目から見てこちらの方がいいのではないかと思えば、「騙されたと思って試してみて」と提案する。ただしそれは、今のやり方を捨てて乗り換えろという意味ではない。別の引き出しとして持っておけばいい、という位置づけである。
本多さんはいつも生徒に、自分とみんなの違いは何もなく、違うのは引き出しの数だけだと伝えている。この業界に40年以上いて、NSCの生徒のネタを合わせると生のネタを30万本以上見てきた。その人間と今年NSCに入った人の引き出しの数が同じはずがない。だからこの芸風ならこの引き出しが合うかもしれないと提案する。そのうえで個性を尊重することが絶対だと本多さんは言う。何が当たるかは本当に分からないからだ。
ばかばかしいことほど一生懸命に
本多さんは、最初は何が面白いのか全く分からなかった生徒の話もした。それでも本人は楽しそうで、何より一生懸命だった。本多さんは、ばかばかしいことはばかばかしいほど一生懸命やらないと、ただのくだらないことになってしまうと言う。どれだけ真剣味があるかで見え方が変わり、ライブで見ると面白く見えてしまう。楽しそうで躍動感がある。だから生徒には「ほんまやりきり」と言うのだという。
「早くやめさせる」方針を変えた村本の例
一方で、本多さんには指導方針を大きく変えた経験がある。講師になって最初の10年ほどは、全員がプロになれるわけではないのだから、向いていないことに1日も早く気づかせたいと考えていた。言ってみれば「はよやめ」と伝え、本当に自分に合った別の道を探させることを主にしていた。
これを変えたのが、ウーマンラッシュアワーの村本大輔さんだった。村本さんは9年間で9人の相方と組み、ずっと地下にいた。本多さんは「セミでも7年や、9年も潜っとったら死ぬで」と言っていたが、村本さんは10年目に全国区で売れた。それまで本多さんは「3年は頑張り。5年やって目途が立たないなら他のことを考えた方がいいかもしれない」と話していたが、10年目で売れた人が現に目の前に現れた。そこから言うことを変え、今は「自分でもうこれ以上は無理と踏ん切りがつくまで頑張り」と伝えている。収録当日もNSC東京校のその年最後の授業で、この経緯から説明したという。やめることを講師から促すことはもうしない。
売れ続ける芸人の共通点は継続力と引き出し
本題として、昔も今も売れる芸人に共通する点を聞かれると、本多さんは、努力の仕方は人それぞれだが、努力を続ける継続力がある人しか残っていないと答えた。かまいたちのネタ作りに付き合った経験を振り返り、どれだけ稽古したかと思うと話す。
もう一つの共通点として挙げたのが、新しいものを取り入れ続けることで、その代表が山里亮太さんだという。本多さんの著書や発信で繰り返し出てくる「引き出し」の話である。引き出しの中身は普段の会話では出てこず、思い出しもしない。しかし、関係する話題になった途端に出てくる。引き出しに入っていればの話だ。
山里のマンツーマン質問とメモの習慣
本多さんによれば、山里さんはNSC22期生で、千葉出身。大阪の大学に通っていたが大阪弁は話せなかった。本多さんは「お笑い偏差値で言うと多分マイナス」だったと振り返る。サラブレッドではなく、面白いことを言うわけでもなかった。
ただ、授業で「質問あるか」と聞くと、必ず山里さんが手を挙げた。「他に」と聞いてもまた山里さんで、そのうち周りは手を挙げなくなり、最後は山里さんとのマンツーマンになった。山里さんは授業前に質問を10個、15個と箇条書きにしてきて、時間内に消化していった。今日はどこまで聞けたから次はそこから、と決めていたという。本多さんとのやり取りを周りの生徒も聞いていた。
何年か前、ABCお笑いグランプリで久しぶりに会った際に「今でもやってるか」と聞くと、山里さんは続けていると答えた。面白い話を聞くとトイレに立ってスマホに吹き込むかメモしているという。本多さんは、これを20年以上続けて独自の引き出しを増やしてきたから、月曜から土曜まで番組に出て、さらに『スッキリ』の「天の声」として何を振られても返せたのだと話す。引き出しがなければあれはできない、と。
聞き手が、質問リストをたくさん作れること自体が一つの才能ではないかと問うと、本多さんは同意した。例えば山里さんがこの番組に出るなら、まず「バブル」を調べるだろうと本多さんは言う。いつからいつまでか、何が起きたか、当時の総理は誰か。知らない言葉は全部調べる。好奇心の強さは大事な要素で、売れている人は好奇心の強い人ばかりだし、その方が伸びて引き出しも増えていく、と本多さんは話す。
療養中に漫才台本を手書きで書き起こした
本多さん自身の引き出しの原点は、長い療養生活にある。高校の夏休み、17歳で心臓の病気で倒れ、1年3カ月入院した。その後23歳ごろまでの療養は、本人の言葉では「療養という名の引きこもり」だった。
21歳のとき、ラジオで漫才台本の募集があった。今考えるとなぜ送ったのか分からないと言うが、送ってみると11本続けて採用された。「ひょっとしたら漫才の才能あるのかもしれない」と勝手に思い、21歳で漫才作家になると決めた。決断というほど大層なものではなく、体が弱く先も分からないが、仕事は漫才作家にしようと思ったという。
そこから、当時はまだビデオがなかったため、カセットテープに録音した漫才をすべて手書きで台本に書き起こした。本多さんは、聞くだけでは分からず、文字で見ないと分からないことがたくさんあると話す。なぜこの並びなのか、なぜこの言葉が必要なのか。「僕はですよ」と断りつつ、書かないと覚えられないと言う。テレビで見られる漫才師の台本のパターンをすべて覚え、医師から外に出ても大丈夫と言われたころには、吉本でテレビに出ている漫才師のほとんどについて、そのコンビがやりそうな台本を書けるようになっていた。
本多さんは、テレビに出ているネタは「加工品」だと表現する。加工品を自分の手作業で作り直してみると、自分のものになる。原稿にすると並べて眺められ、冒頭からどう展開するかを読んでいける時間が大事だという。さらに、よくウケたところに◎、ウケたところに○、面白いのにウケていないところに△、ウケていないところに×といった印をつけていった。すると、ワードは面白いのにウケていない理由が見えてくる。フリが間違っている。この振り方では受けない。ではどう変えたら受けるのか。それを療養中に考えていた。
聞き手が、入院中からすでに審査のようなことをしていたと驚くと、本多さんはその時代が財産だったと認め、病気になっていなければこの仕事は「絶対してない」と話した。お笑いは才能だけと思われがちだが、山里さんも入学当初はそこまでの才能を見せていなかった。才能がどこに隠れているかは分からないので、とにかく努力すること、引き出しを増やすことだと本多さんは言う。
一番簡単な方法は「4番が見たいなら3番と5番も見る」
では引き出しを増やすには何をすればいいのか。本多さんが「一番簡単」と言うのが、ニュースの見方である。Yahoo!ニュースで4番目の記事が見たいなら、3番と5番も必ず見る。1回で3つ読むことになる。興味があるのは4番だけでも、興味のない3番や5番を読めば知識が増える。興味のあることだけ見ていると、深くはなるが狭くなり、広がらない。
「これ何のことやねん」とクリックしてみると、「へえ、そんなことやったんか」という発見が結構ある。その記事の下に関連ニュースが並んでいるので、それも読んでみる。さらに調べてみようとなれば、興味のなかったことを掘り下げていることになる。本多さんによれば、興味のない情報を無理やり取りに行けと言ってもしんどいので、興味のあることの周辺でいい。3番なら2と4、4番なら3と5という言い方は分かりやすさのためで、人によって違ってかまわないという。
語彙を増やすためのもう一つの方法として、本多さんは今も実践している練習を紹介した。スマホの予測変換を使い、「あ」から始まる言葉を自分で順番に打っていく。50個あれば50個打ち、次は「い」から始まる言葉を50個打つ。変換すると、その続きに思いもしなかった言葉が出てくる。知らない言葉なら意味を調べる。聞き手は「寄り道力」と表現し、本多さんは寄り道を恐れてはいけないと応じた。無駄に見えることも引き出しになる。一つのことだけ追いかけていたら余計な引き出しはできない、というのが本多さんの考えである。
若い世代へ:人と自分は違うと知ること
最後に、今の若い人に伝えたいことを聞かれ、本多さんは「人と自分は違うということをまず分かっておくこと」を挙げた。そうすれば腹が立たない。「なんでせえへんの」「なんでできへんの」と思うのは、相手を自分と同じだと考えているからで、違う人なのだから自分にできて相手にできないことがあっても何とも思わない、と本多さんは言う。
本多さんはいじめをテーマに学校で講演することがあり、その際もこの話をする。「おじさんも君たちも世界に1人しかおれへんねんで」と言うと、子どもたちから「おー」と歓声が上がる。考えたことがなかったからだ。そこで本多さんはカードゲームの話をする。レアカードを知っているかと聞くとみんな知っている。大事なレアカードは引き出しや箱に大切にしまうし、捨てたりしない。「みんな1人1人がレアカード」と言うと、また「おー」と声が上がる。1枚しかないレアカードを踏んだり破ったりしたらあかん、叩いたり蹴ったりしたらあかんやんか、と続けると、小学1年生でも納得するという。本多さんによれば、1年生が40分間1人も席を立たなかったのは初めてだと言われ、校長先生も驚いていた。
誰もが自分の人生の主人公であり、他の人も主人公である
聞き手が、この話は冒頭の「好きなことをやる」「個性を生かす」とつながると指摘すると、本多さんは「繋がってるからこそ人生」と応じた。サインを頼まれると、本多さんは必ず「あなたの人生の主人公はあなた自身です。どんな時も感謝を忘れず一生懸命に頑張りましょう」と長い言葉を書く。
この考えは、吉本新喜劇の台本を書き始めたころに気づいたことだという。舞台には座長のような誰もが知る主人公がいる。一方で、最初の1〜2分だけ出てきて騒いで引っ込み、最後まで出てこない役者もいる。しかし、その人たちも自分の出番の時間は主役なのだと本多さんは気づいた。助演賞という言葉があるように、脇役がいるから主役が引き立つ。いろいろな人がいてこそ成り立つ。
自分が主役だという認識も大事だが、他の人もそれぞれ主役だと捉えれば感謝につながり、乱暴なこともできなくなる、と本多さんは言う。暴力的なことをする人たちを見ると、自分が主役という意識だけになっていると感じるという。
そのため、本多さんは映画を見たら本編の後のエンドロールまで必ず見るように勧めている。2時間半の映画なら関わった人は200人では済まないだろうし、エンドロールは5分ほど続くこともある。テレビ番組も、終わったらすぐチャンネルを変えるのではなく、最後のスタッフロールで誰が関わったかを見る。そうすれば、自分1人では何もできていないことがよく分かる、と本多さんは話した。
収録後に語られたエバースの台本の魅力
収録を終えた後の雑談で、話題は漫才コンビ・エバースに移った。芸人のネタには、ありそうな日常にありえないシチュエーションを絡めるものが多く、エバースは特にそうだと聞き手が言うと、本多さんは、あれほどありえない設定でも観客が離れないのは、ツッコミの町田さんが「必然のツッコミ」を必ず入れているからだと説明した。観客が絶対に疑問に思うことを言葉にして入れている。言葉が足りなければ観客は置いていかれるが、エバースは置いていかない。だからどんなテーマでも聞いていられる、と本多さんは言う。
本多さんは、エバースは若い漫才師にとって大いに参考になると話し、台本作家としてはエバースの台本を書きたいと思うほどだと語った。実際に台本を書き起こしてみると、「ここで絶対これを言わなあかん」という箇所がその通りに入っているという。療養中にカセットから書き起こし、ウケた所とウケなかった所に印をつけてきた本多さんの台本の読み方が、ここでも使われていた。話が佐々木さんの評価に移りかけたところで、映像は終わる。
1990年からNSCの講師に就任して、代表的な生徒さんで言うとナインティナインさんとかキングコングさんとか、かまいたちさんとか、そういった人気芸人をご指導されて。はい。今年ね、ちょうど35年目。
昔と今で売れる芸人さんって、ここは共通してるとか。
うん。山里に代表されるんだと思いますけど。
入れ続け、どれだけ引き出しを増やすか。それの一番簡単なのがさっき言った。はい。これが一番簡単。
僕が高校の夏休みに心臓で倒れて、1年3ヶ月入院したんですね。全部の漫才師さんの台本を手書きで書き起こして、吉本の中でテレビに出てる人の台本は全部書けました。
へえ。へえ。出てるやつはもう加工品やから。はい。加工品を自分の手作業でやってみると自分のものになります。あ、なるほど。
では『バブルから学ぶZッ!』やっていきたいと思います。今回も編集部の藤野君と一緒にやっていきます。お願いします。お願いします。
お笑い好きということで、前回は関根さんに出ていただきまして、お笑い繋がりで今回もう1回やりたいということで、ゲストはですね、漫才作家であり吉本のNSCの講師でもあられる本多正識さんです。よろしくお願いします。よろしくお願いします。お願いします。ありがとうございます。
いや、僕なんかで良かったかし。いや、いやいやいや。ちょっとテーマにぴったりということで。
それでお呼びさせていただいたんですけども、ちょっと僕の方から先生の紹介をさせていただきたいんですけども、元々漫才作家として活躍されて、初めはオール阪神・巨人さんなどの漫才師の方とか吉本新喜劇に台本を提供するという、そこからキャリアを始められて、1990年からNSCの講師に就任して、未だにそれをずっと。
はい。まだ続けてらっしゃる。今年ね、ちょうど35年目なんで、来年もやらしてくださいね。よろしくお願いします。
で、これまで担当した生徒は1万人を超えるということで。2万近いと思うんですよ。もうアップデートされてますよね。で、代表的な生徒さんで言うとナインティナインさんとか。はい。最初の、一番最初に。1番目。キングコングさんとか。はい。ウーマンラッシュアワーさんとか、かまいたちさんとか、そういった人気芸人をご指導されて、あとM-1とかキングオブコントの審査員も。あと著書に『1秒で答えをつくる力』とか『吉本芸人に学ぶ生き残る力』などがおありになるということで。
我々この番組自体をですね、『バブルから学ぶZッ!』っていう風に言ってるんですけども、一応彼がZ世代ギリギリということで30歳。はい。今29歳ですね。若いな。若手なんですよ。
そういったZ世代が、時代が変化していく中で、これってやっぱ昔から今まで変わってないよねっていう活躍する人の条件とかを知ることで、もうちょっと落ち着いて何を頑張っていけばいいか学びたいなと。そういう意味では2万人の生徒さんを見てる中で、やっぱこういう人が活躍するよねってのを多分本多先生がすごく見られてきたんじゃないかなと思ってますので、今日そこを本題に是非インタビューできればなという風に思っております。
はい。経験したことしか喋れないんで、それを期待。そうですね。お願いします。お願いします。
まず一番初めに聞いてみたいなと思ったのは、バブル期とかその昔の芸能界とか芸人さんの世界と今っていうのは、先生から見られて大きくどう違うなっていう風に感じますか?
あのね、やっぱりね、今は媒体が多い。うん。メディア。メディアが、露出場所が多い。露出できるところが多いけれども、昔30年40年前は、まずテレビに出たい。あ、ラジオに出たい。うん。で、もちろん劇場だけども、でも一番のメインはやっぱテレビに出るのがメインだったんですよ。はい。それがもう今違うでしょ。これもYouTubeだけど、言ったら1年目の芸人の子でも自分でYouTube撮ったらアップできるし。うん。はい。そんなことは30年前40年前は考えもしない。
とんでもない変化。とんでもない変化。今はもういつどこでバズってしまうかわからないから、1年目、2年目、10年目とか関係ないですもん。下積まなくても世に出れちゃうっていう。そう。もうはまってバズって売れてしまったら継続が難しいけれども、下積みなかったやんで終わってしまう子がね、これからは続出すると思う。
確かにそれって一方で、さっきおっしゃったように続けるの大変で、結構消費されやすいというか、バンっていくけど続くのも難しそうじゃない?そう。次々出てくるんでね。やっぱり新しもの好きですから、当然。だから、そうするとそこにちゃんとブラッシュアップされていかないとだんだん淘汰されてしまうっていうのは。うん。もうそれ宿命やからしょうがないでしょうね。
じゃ、いいとこ悪いとこって感じなんですかね。そうでしょうね。これだけいろんな人がYouTubeをやり出すと、自分でも作ろうっていう子やっぱいるし。確かに。で、現に令和ロマン、NSC時代からYouTubeあげとったかな、彼。そんなことをして実際に本当に売れてしまう子もいるし。なので。うん。本当多様。そっか。うん。
確かにテレビを目指しながらも、それだけじゃないこともやって、どっかで引っかかればっていうことができますもんね。そう。で、引っかかる箇所がね、増えましたもん。そうですよね。うん。YouTubeだけじゃないですもんね。もう、あっちこっちに針があるから、どの針にかかるかわからない。うん。うん。僕たちの感覚で面白いかって思ってたって、あ、めっちゃいってしもうたやんていうか。ああ、そうですね。あるしね。それはありそうですね。うん。
じゃ、そういう意味ではご指導される難しさはちょっと出てきてるんですかね?
僕はNHKの『プロフェッショナル』に出していただいた時のキーワードになったんですけど、「好きなことしいや」なんです。おお。基本な。で、好きなことしないと後悔するし。うん。それは僕も含めてどの講師や、いろんな人から何を言われようが、まず自分の好きなことをやってみて本当のリアクションを得ないと。うん。納得できないでしょ。うん。で、自分が納得しないとその先やっぱり行けないんですよ。うん。うん。だからもう未だに基本は好きなことしいやです。うん。うん。
好きなことずっとし続けてんのが野性爆弾やし。野性爆弾が出て、あ、13期かな。はい。もう9期生からやってるんで、正直どう講評していいのかわからない。わけわかれへんよ。何それ、やったんですよ。はい。で、言うたのが、川島君、くっきーの。どうなん?俺ようわからんけど。僕あの、わからんのはわからんって言うんで。はいはい。なるほどなるほど。
それ、あの、知ったかぶりするとね、見抜かれますから。あ。知らんことは知らんって言うし、教えてほしいことは教えてって、教えてもらうしで。川島に、くっきーに聞いたら、くっきーなりの理屈はあるんですよ。ほんなら好きにしいやって言ったのが初めてなんです。あ、ええ。なるほど。うん。
だから32年ぐらい前に初めて好きにしいやって言うて。好きにしいやは結果便利な言葉でもあるけれども、責任言うたらそっちに預けてますから。うんうんうん。俺の責任ちゃうでっていうことにもなるけど。そうか。やるのは本人の責任。これは当たり前のことで。うん。うん。うん。好きなことしたらいいけども、でもその見返りはどうなるか、それは本人次第だし、どんなリアクションが返ってくるかによってもちろん変わるから、そこは覚悟した上で好きなことしいやって。
でも好きなことしないとね、やっぱり後悔しますよ。うん。あれやっといたらよかったな、これやっといたらよかったなって誰しも思うことがあると思うので、余計に好きなことしいっていうのは強調はしてます。うん。うん。
で、生のお客さんのリアクションを見てみて、あ、全然ないやんになったらそこで考えますから。当たり前。自分でやりきって変えるなら変えるって決めないと、すっきり進めないというか。人に言われたんだよね。やっぱりね、どっかでね、違うねん、俺が思てんのとはってあると思う。うん。うん。うん。そこは無責任とかっていうことじゃなくって、ちゃんと本人に委ねないと。うん。必ず後悔しますよ。うん。やっといたらよかった、やっといたらよかったってよう聞きますから。うん。うん。
その上で、プロの目から見たらこの方がよりいいんじゃないのとか、それもやってみて。騙されたと思って試してみて。これに変えろというよりは、こっちも引き出しとしてはあるかもしれないからやって。うん。
で、僕いつも言うのはね、みんなと僕と違うところって何にもなくて、この業界入って40年以上やってて、引き出しの数が違うだけ。はい。僕が生のネタを、NSCの生徒の子を合わせたら30万本以上見てるんですよ。ネタを。だからね、30万本以上ネタを見てる人間と、今年からNSC来ましたよっていう人の引き出しの数と一緒なわけがない。あ、そうですね。この芸風であればこの引き出しがもしかしたら良くなるかもしれないから提案してみて、それもやってみたらどうかという、そういう指導っていうことですよね。ようにしてます。
個性を尊重するってのが絶対。やっぱりね、個性、本当に分かりませんもん。何がいくか。特に昔よりも正攻法じゃなく世に出ていくことが増えた時代。うん。
4年だ。2000で、あのまこちゃんは次の年、僕のアシスタントしてくれて、もう本当に用してるんですよ。NGと何やってるか全然わからへんかった。何がおもろいのって感じだったけども、でも楽しそうだし、で、何より一生懸命やる。
で、バカって一生懸命やらないとダメですよね。バカバカしければバカバカしいほど一生懸命しないと、ただのくだらないことになってしまうので、どれだけ真剣度があるか、真剣味があるかによって。太鼓叩いたりしますけど、こんなやってんのが、あれがライブで見たら面白く見えてしまうもん、やっぱり。
ああ、好きなことやってるってイメージありますね。で、楽しそうでしょ。楽しそうです。躍動感があるでしょ。そっか。それはもうやりきらないといけないってことですよね。ああ、なるほど。うん。それは思います。うん。うん。だからほんま、やりきりっていうんですよ。
最初のね、10年ぐらいは、今の自分としては考えられないけれども、全員がプロに当然なれるわけじゃないので。うん。1日も早く自分は向いてないよっていうのを気づかせてあげたい。ああ。っていう方が一番やったんです。そうか。だから言うたら、はよやめって。うん。うん。うん。やめて違う自分の本当の道探しって。うん。いうのをメインにしてたんですけど、だんだんね、見ていって変わってきて。
一番大きかったのは村本が。はい。ウーマンラッシュアワーで売れた。はい。うん。あの子は9年間、相方9人、ずっと地下潜っとったから、セミでも死ぬでって。うん。うん。セミでも7年、9年もったら死ぬでって言うてたんですけど、あいつ10年目で全国区いったんですよ。うん。ってなると、3年は頑張りや、5年経って目処が立たへん言うんやったら他のこと考えた方がいいかもしれへんねって、それまで言ってたのが。はい。10年目で来たやつがおる。うん。現に目の前に。そこから言うこと変えました。
そうか。ああ。で、それはそういう説明をした上で。うん。うん。今日もそうでしたけど、今日東京の最後の授業やったんですけど、あの、これまでは3年目処、5年やってあかんかったら他のこと考えた方がいいかなって何年か前までは言ってたんだけど。うん。ウーマンラッシュアワーというのが出現して以来変えてますっていうのはそっから説明して、自分でもうこれ以上は無理って踏ん切りがつくまで頑張りって言うって。そうか。そっか。それをこちらから促すことはしないと。うん。うん。うん。
そこから、でも本当にたくさんの芸人さん見て来られて、本題として聞きたいと思うのは、昔と今で売れる芸人さんって例えばここは共通してるとか、逆に昔と今でここは違うかもっていうポイントとかってあります?
努力の仕方はそれぞれだと思うんですけど、やっぱり努力をし続ける。うん。その継続力がある子しか残ってないと思います。かまいたちなんかでも本当にネタ見せ付き合いましたけど。はあ。どんだけ稽古したかって思いますもん。へえ。そうなんだ。売れ続けてる芸人さんに共通することで、他になんか浮かぶことありますか?
山里に代表されるんだと思いますけど。あ、南海キャンディーズの。新しいものを取り入れ続ける。うん。うん。本多先生の発信とか著書の中で何度も言われることって、やっぱ引き出しじゃないですか?それが本当に大事なんですね。大事。うん。どれだけ引き出しを増やすか。うん。
で、引き出しって結構な数あると思いますけど、普段の話では出てこない、思い出さないし。はい。ただそれに関して話すんだったら突然出てくるんですよ。うん。引き出しに入ってると。なるほど。
本にも書いたし、今日も生徒にも言ってるけど、Yahoo!ニュースだったら、4番が見たいんだったら3番と5番を絶対見いと。それどういうことですか?1回で3つ。はい。はい。だから興味のあるのは4番。はい。うん。うん。でも何の興味もない3番5番を見ることによって知るし。はい。興味があることだけ見てると引き出しがやっぱ広がらない。深くなるけど狭まる。はい。広がらない。うん。うん。
だから何の興味もないけど、これ何のことやねんって言うてクリックしてみたら、へえ、そんなことやったんかっていうことはあるんですよ、結構。なるほど。で、それに関したニュースも下についてるじゃないですか。だからそれも見てみたら、あ、こんなこともあったんやってなると、これについてちょっと調べてみようとかになったら。うん。何の興味もなかったことを掘り下げていってることになるから。確かに。どんどん知識増えてくんです。なるほど。なるほど。
山里さんとかで言うと、引き出しを増やすためにやってたことってのはどういうことなんですか?山里はね、これも毎回授業の最初に言うんですけど。はい。22期生でした。で、千葉出身で大阪の大学だったけど大阪弁は喋れない。だからお笑い偏差値で言うと多分マイナス。一番初めは面白くなかったし。サラブレッドじゃなかったですね。面白いことも言うわけでもないし。はい。はい。だったけども、なんか質問あるって言うたら、必ず山里がスッてあげる。はい。他にって言うたらまたです。じゃ、もう周りがあげないでひたすら。いや、最終的には山里とマンツーマンなんです。はあ。はあ。
で、授業に来る前に10個でも15個でも箇条書きで考えてきてるんですよ。質問が元々あるみたいな。あ。で、それを時間内に消化していって、聞きたいこと、今日は何番まで聞けた。はい。で、次は何番からやって。へえ。いうのを彼は決めてたから。うん。必ず最後マンツーマン。うん。で、僕と山里のやり取りを周りは聞いてる。うん。なるほど。
だから今でもやってるって言って、何年か前に、ABCお笑いグランプリだったかな。うん。その時に山ちゃんに久しぶりに会って、今でもやってるって言ったら、やってますって言うて。面白い話とかがあったら、今だったら、ちょっとすいません、お手洗いにって言って。はい。スマホに吹き込むか、スマホに書いとるんですよ。へえ。ああ。メモして忘れないように。はいはいはい。それでどんどん独自の引き出しを増やしてて。うん。それもう20何年以上やり続けてるから。ええ。
だから月曜日から土曜日までですよね。日テレ、カンテレ、言うたらあれだけ出てて、それ前の『スッキリ』の天の声。うん。うん。で、誰に何振られても返ししとったでしょ。そう。で、あれがまさに引き出しってことですよね。うん。あれ引き出しがないとあんなできない。確かに。確かに。
僕ら昔取材させていただいたことあったんですよ、山里さんに。やっぱノートをものすごく書いてるっておっしゃってました。反省ノートかな。反省ノートみたいな。うん。でもお話聞いてると、結局これを知りたいとかこれを質問したいっていう質問のリストがたくさん出てくること自体が、もうある種の1個の才能っていうか。そうそうそう。今のね、ことしか考えてないっていうか。うん。このペーパーからとしか思わない。で、山里なんかだったらバブルっていう、バブルってまずこれ調べるでしょうし。知らない言葉とか。うん。知らない言葉は全部調べる。バブルってどんな時代だったのかと。そうそうそうそう。いつからいつまでとかね。どんなことが起こったとか、時の総理は誰とかって、おそらくしてると思うし。
単純に好奇心が強いの、どういうあれなんでしょうかね。その。うん。好奇心が強いってのはもう大事な要素でしょうね。みんな好奇心の強い子ばっかりですもん。うん。そうですよね。うん。好奇心が強いっていう子の方がやっぱり伸びていくし。うん。引き出しも増えていくし。うん。うん。
僕がね、高校の夏休みに心臓で倒れて。はい。で、1年3ヶ月入院したんですね。はい。高校生で17歳。そっから23までやから、療養という名の引きこもりやから。はいはい。で、21の時にラジオで漫才台本の募集っていうのがあって、それに、今考えたらなんで送ったんやろと思うんですけど送って、で、11本続けて採用され。すごい、すごいな。で、その時に、あ、ひょっとしたら漫才の才能あんのかもしれへんって勝手に思った。でも思います。11本採用されとる。で、僕21で漫才作家になること決めたんです。はい。はい。決断っていう大層なもんじゃないけど、体弱いし。うん。まだそういう引きこもりやからどうなるかわからないけれども、仕事は漫才作家になろうって思って。うん。うん。
だからそこから先は、当時まだビデオもなかったんで、カセットに録って全部の漫才師さんの台本を手書きで書き起こしていくんですね。うん。書き起こさないと分かりませんから、聞くだけでは。あ、そうですか。やっぱり文字で見ないと分からないことっていっぱいあるんですよ。うん。うん。なんでこういう並びになってんねん。はい。なんでこの言葉が必要やねんっていうね。へえ。見ないと。僕はですよ。はい。うん。うん。うん。全部書き起こしてから、テレビで見られる人の台本のパターンは全部覚えました、療養中に。すごい、すごい。で、それが引き出しってことですよね。うん。それで体がもう出ても大丈夫ですよって言われるようになった時点で、吉本の中でテレビに出てる人の台本は全部書けました。へえ。へえ。そのコンビがやりそうな。そう、そう、そう。そのパターンも全部覚えたから。すごい。いや、すご。
それ書くといいんですね、先生の場合は。書くと、なんか、書かないとダメ。覚えない。書くと引き出しになりやすい。なりやすい。出てるやつはもう加工品やから。はい。加工品を自分の手作業でやってみると。ああ、加工する前にする感じというか。あ。うん。自分のもんになります。はあ。
でね、やっぱりね、原稿にするとね、言うたら並べれませんか?はい。はい。最初の始まりはこんなんがあって、だからこう読んで読んでいけるっていう時間が重要で。はい。なんでここで笑い少ない?僕、あの、よう受けたのに二重丸。はい。受けたら丸。あ、その台本の中で。受けたら丸付けていって、面白いのに受けてないって三角やったかな。で、受けてないペケとかしてたら。うん。なんでこれワード面白いのに受けてないの?うん。うん。うん。っていうのが分かってくるんですよ。そしたら振り方が間違ってる。うん。うん。うん。この振り方ではこれは受けへんって。じゃあどう変えたら受けんねんっていうのを療養中に考えてました。へえ。
だから漫才作家という仕事がなかったら今こんなことしてないし。でももう入院中から審査みたいなことしてますね。確かに確かに確かに。でも入院中があったからインプットできたっていうことありますよね。うん。いや、その時代が財産でと。いや、そう。お話聞いてるとそうなんだなと思いましたね。だから病気になってなかったらこの仕事してないです。その可能性ありますよね。絶対してない。そっか。
でも山里さんの件も含めて、やっぱ後天的に面白くなれるんだなっていうのは話聞いてて。そう思いますよね。なんかあんまりそういう世界じゃないように思うじゃないですか、お笑いとかって。うん。才能だけと思いがちでしょ。思いがち。うん。もちろん山里も才能があったんだと思いますけど、でもまだその時にはそこまでの才能は見せてなかったんで。そうおっしゃってますもんね。だからね、才能も眠ってたのはどこで気づくか発見するかわからないので、とにかく努力するかと。うん。引き出しを増やす。引き出しを増やすこと。引き出しを増やすためには何をすんねん。うん。うん。って考えていったら、それの一番簡単なのがさっき言った、4番のニュース見たいんやったら3番と5番見いって。はい。これが一番簡単。だからあまりにも興味がないところの情報を無理やり取りに行けって言ってもなかなかしんどいから、なんか興味があるもん。興味がある周辺でいいってことですかね。そうそう。なるほど。うん。ニュース見たその下にあるやつとか。そう。うん。うん。うん。それも人によって違うんで。
たまたま分かりやすいと思って、3番やったら2と4見い、4番やったら3と5見いっていう言い方をしますけど、そういうことです。
これ今もやってますけど、語彙をやっぱ増やさないと表現力が違ってくるんで。だから今、携帯でも予測変換。うん。はい。してくれるから、結構考えんでも似たようなこと打てるでしょ。うん。はい。そしたら。はい。はい。はい。ああ。「あ」で始まるやつからやるんですけど、「あ」から始まる言葉って順番に自分で打ってくんですよ。「あ」から始まる言葉50個あったら50個打って、次「い」から始まること50個とか打って行ってたら、「あ」で打って変換したらその続きに出てくることが。はいはい。え、そんなん出てくるっていうのは出てくるんですよ。うん。うん。ああ。まださっきのYahoo!ニュースの近くを見るみたいな、調べようとしてた言葉のなんか違うやつがちょっと下に出てくる。そう。思いもしなかったことが出てくる。あ、で、知らない言葉で。そう。はい。え、こんなこともあんねやって、どういう意味やろって。知らんかったらそれ調べるでしょ。はあ。いや、そんなことやったことないですね。
これ時間つぶしにもめっちゃおもろいでしょ。え。寄り道するわけですね。常に寄り道し、寄り道力というか。寄り道をね、恐れちゃいけない。無駄やねって現代だと思うかもしれないけど。そう。無駄なことこそ財産。うん。あ、それが引き出しになるってことですね。こいつばっかり追っかけてたら余計な引き出しできない。確かに。ああ。
じゃ、最後に今の若い人、それ芸人さんでもいいんですけど、こういうことは生きていく上でとか仕事をする上で言ってあげたいなって、なんか今の本多さんが思うことで頭に思い浮かぶことって。
今日も言いましたけど、人と自分は違うっていうことをまず分かっとくこと。うん。うん。もうそれが一番いいと思います。そしたら腹立たない。うん。うん。違う人に対して、なんでせえへんの?なんでできへんの?じゃないから。うん。自分とちゃうねんもん。うん。うん。そりゃちゃうよ。俺ができる、あの人できる、俺できへん、だって違う人やもんって思ったら何とも思いませんもん。うん。うん。うん。だから人というか、人はみんな違うんだっていうことをちゃんと分かってほしい。
これね、いじめの話で学校で講演させてもらう時に言うんですけど、おじさんも君たちも世界に1人しかおれへんねんでって言ったら、おおって歓声上がるんですよ。うん。そんなこと考えたことないから。確かに当たり前ですけども、改めて認識するってことはあんまないですね。それぞれ世界に1人しかおらへんねんって。僕考えたのはカードゲーム。うん。うん。うん。カードゲームしてる?って言ったらみんなはい。で、レアカードって知ってる?ってみんなはい。で、レアカードって大事なもんやんかって言ったら、大事に引き出しに入れてるとか箱に入れてるとか、捨てる?とか言ったら、みんないいえって言って。みんな1人1人がレアカードって言ったら、おおって。そう。しかもレアカードもなんか何枚かありますからね、普通は。本当に1枚しかないやつ。本当に。その1枚しかないレアカード、踏んだり破ったりしたらあかんやんかっていう。うん。なら人。うん。叩いたり蹴ったりしたらあかんやんか。やめとこって、みんな納得するんですよ、1年生。うん。さすが構成作家さん。さすがですね。確かに。
ほんでね、先生に何度も言われたのは、初めてですから、40分間椅子から離れなかった。確かに今の話って、なんか伝え方がね、うまくいってないとスルーされてしまいそうな話。聞かないで喋り出す子もおるし、歌い出す子もおるし、走り回る子もおるしが普通やと思うんですけど、僕の時はありがたいことに1人も席立たなかったんで、これまでの。へえ。講演で。で、校長先生が本当にびっくりしてはりました。そうですね。小学生なんか大人の話つまんなそうに聞くのが当たり前。でも当たり前。うん。校長先生の話とか。ああとかへえとかっていう歓声が上がるだけすごい。
いや、すごい、すごいです。それはでも、それがでも一番初めの、自分のやりたいこと、個性を活かして一旦好きなだけやればっていうのも、全部繋がってくるようなお話だなと思う。うん。それ繋がってるからこそ人生なんで。はい。うん。うん。
いや、僕はサイン頼まれたら、汚い字ですけど。うん。必ず書くのは「あなたの人生の主人公はあなた自身です。どんな時も感謝を忘れず一生懸命に頑張りましょう」。長いんですけど書くんですよ。うん。うん。うん。1人1人みんな違うんです。1人1人がそれぞれの人生の主人公。うん。うん。
で、これはね、思ったのね、吉本新喜劇を書き出して、言うたら茂造さんだったりとか、有名な、誰もが思う、ま、その座長ですわね。うん。うん。その主人公もいてるけど、下の子って最初の1分2分で出てきて、わー言うて引っ込んで、もう最後まで出てけへんっていう。はい。その子たちも、その子たちにとっては出てる時間は主役なんですよ。うん。っていうのを吉本新喜劇書いて初めてわかったんです。うん。うん。あ、そうや。この子らの出番の時には主役なんやと思って。うん。うん。うん。
確かに意外とその主演の人とかばっかりを考えちゃいがちですけど。うん。でも脇役がこっちが良かったんですよっていう。そう。うん。助演男優賞、助演女優賞ですよ。この人がいたからより引き立ったんで。この人がいなかったら。この人も他の人がいなかったらってやっていったら、1人1人いろんな人がいてこそできること。うん。でもその瞬間はその人たちも主役だし。その瞬間はその。そうか。だから自分が主役であるという認識も大事だし、他の人は他の人で主役であるっていう風に捉えると、今度感謝になってたりとか。なるほど。で、無碍にできないじゃないですか。そうですね。そんな主役を傷つけませんやん。うん。そういう風に考えたことは、暴力的なことをやってる子たち、人たちみたいに。確かに。よくそんなことできんなと思った。確かに自分が主役っていう意識だけになっちゃってる。そうそうそう。うん。うん。もう自分はもうこれ以上ない主役ですもん、彼らはね。うん。それだけになっちゃうっていうか。うん。うん。そうじゃないですよ。はい。うん。いろんな人がいて成り立ってるんだからね。うん。
だからあの映画を見た時も、必ず本編が終わってエンドロールが終わるまで見なさいって言うんです。うん。そしたら2時間半の映画でどれだけの人が関わってるかが分かるから。うん。うん。2時間半の映画だったら多分200人では利かないでしょ。最後の映画のエンドロールってすごいですもんね。エンドロールで5分ぐらいあったりするじゃないですか。そんなに関わってるんだと思いますよね。だから番組でも最後まで見てって言うんですよ。うん。うん。うん。うん。あ、終わった、変えようじゃなくて。うん。うん。うん。最後のエンドロールでスタッフ、プロデューサー誰、構成誰のこのって、あ、こんだけの人が関わってんねやっていうのを知りましょうって。そしたら自分1人ではできてないっていうのはよくわかる。うん。うん。なるほど。なるほど。
ありがとうございます。視聴者の方には伝えてなかったですけど、ここはNSC東京の教室です。教室の中のちょっと一角をお借りして収録させていただきました。また是非、別のテーマでも伺えればと思います。今日はありがとうございました。ありがとうございました。ありがとうございました。
芸人さんのネタとかって、ありそうな日常の中にあり得ないシチュエーションを絡めてくるみたいなのも結構多いじゃないですか。エバースのネタって特にそうです。そうかも。あ、確かにそうですね。だけど、あんなありえへんやん、そんなことっていうことでもお客さんが離れないのはなぜかって言うと、町田君、ツッコミさんが。はい。はい。必然のツッコミを必ず入れてる。ああ、なるほど。必然のツッコミ。絶対疑問に思うやろっていうことをね、言葉に入れてるんですよ。うわあ、なるほど。だからお客さん離れないです。ああ。ああ。じゃ、その現実世界っぽいところとの接点をずっと作るって。あ。あ、なるほど。
だからエバースはものすごい参考になると思う、若い漫才の。台本家としてはね、エバースの台本を書きたいと思う。へえ。一番書きたいと。台本としての魅力がすごくあるというか。ある。へえ。で、エバースの台本起こしたらね、その通りですもん。あ、ここで絶対これ言わなあかん。ああ。あ、本多先生のやってきたことが現れてるわけですね。そう、そう、そう。面白い、すごい。なんかエバースのネタって、とんでもないテーマでも離れへんでしょ。確かに。確かに。あれ言葉足らんかったらね、お客さん離れますよ。そう。置いてかれちゃうんです。置いてかれる。そう。置いていかれる。なるほどね。置いていかないですよ。そういうことなんだ。だから、だから言えばそのネタってどんなテーマでも聞けるんです。うん。ああ、なるほど。へえ。え、それがあの佐々木さんの素晴ら
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