塩昆布で味つけし、オクラの粘りでまとめるリュウジの「山形のだし」

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概要

料理研究家のリュウジが、きゅうりやナスなどの夏野菜を細かく刻んだ「山形のだし」を作る回である。山形のだしは、刻んだ野菜をご飯にかけたり、そうめんと合わせたりして食べる漬物のような料理だ。リュウジはかつて勤めていた老人ホームで、このだしを夏に出していたという。今回はその経験をもとにしたレシピで、火を使うのはオクラを茹でる工程だけである。

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老人ホームで研究したレシピ

同席したスタッフによると、山形のだしは定食屋や牛丼チェーンでも「だし牛丼」のような形で出されており、知られた料理になっている。リュウジは、ご飯にかけるのもいいが、特にそうめんと合わせるのが好きで、野菜をたくさん食べられる点を評価している。

リュウジは以前、高級老人ホームでこのだしを使った「だしそうめん」を出していた。夏になると入居者が必ず食べたがったという。入居者は舌が肥えていて中途半端なものではまずいと言われるため、かなり研究したと振り返る。ズッキーニを加えるのはリュウジ独自のアレンジで、コリコリした食感が出ておいしくなると話している。

分量は多めにしている。毎日食卓に出せるよう作り置きを前提にしたためで、量が多すぎる場合は全体を半量にしてよいと何度か補足していた。

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ナスはアク抜きをして、塩でもんで絞る

最初に切るのはナスである。ヘタを取って薄くスライスし、スティック状に切ってから横に刻むと細かくなる。細かいほうがおいしいという。

今回はナスを生のまま食べるため、刻んだら水にさらしてアクを抜く。アク抜きの大切さを確かめるため、スタッフは生のナスを試食した。苦みのある、刺すようなピリッとした味がして、おいしくはないという感想だった。水にさらしたあとは水が茶色く濁り、リュウジはそれを見せて、これだけアクが出ると説明した。

次に、ナスに塩を2つまみほど加えて混ぜ、水気を絞る。ナスは今回の野菜のなかで一番水分が多い。そのまま入れるとだし全体が水っぽくなるので、絞って水分を抜く。こうするとアクも抜ける。この下処理は老人ホーム時代にもしていたという。絞ると量がかなり減るので、ナスは2本たっぷり使う。

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きゅうり、みょうが、大葉、生姜

きゅうりはヘタを落とし、半分の長さに切ってから縦に切り、みじん切りにする。

みょうがについては、赤い色が入り、爽やかな香りも加わるので、リュウジは必ず入れると話す。

大葉は大判のお得用を使った。大判なら10枚ほど、普通のサイズなら10〜20枚ほどがよいという。丸めて切ると早く刻める。フードプロセッサーを使ってもよいが、細かくしすぎるとぐじゅぐじゅになり、水が出すぎるので、リュウジはあまり細かくしないほうが好みだという。

生姜も爽やかさを加えるので必ず入れ、「生姜がポイント」だと言う。スタッフは生姜が強く効いたものはあまり好きではないと答えたが、リュウジは「自分の好みに合わせたほうがおいしい」として、今回は自分の好みで入れた。また、夏に生で食べる生姜は体を冷やし、スープなどにして加熱すると体を温めると聞いたことがあると話した。ただしこれは確かな知識ではないとして、間違っていたら教えてほしいと付け加えている。

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オクラは丸ごと茹でて粘りを出す

火を使うのはオクラだけである。オクラは生でも食べられるが、茹でたほうが粘りが出ておいしい。リュウジは、粘りは山形のだしの大事な要素で、粘りがないとおいしくないと強調する。

板前は塩で板ずりをするが、面倒なので省いてよく、大きな差はないという。湯に1%ほどの塩を入れ、オクラを切らずに丸ごと茹でる。丸のまま茹でると粘りが中に閉じ込められるからだ。茹で時間はおよそ2分。本来は1分半ほどで足りるが、少し長めに茹でると粘りがよく出るので長めにした。茹でている間にオクラが浮いてくるので、混ぜると火が均一に入る。

茹で上がったら、余熱で火が入りすぎないように水で軽く冷やす。オクラも刻む。刻まないと粘りが出ないからだ。今回は2パック使い、オクラは必須だとしている。刻むとすぐに強い粘りが出て、リュウジは「この粘り気がうまい」と話した。

12:29

ズッキーニは粗くてもよい

ズッキーニは約150gの小ぶりなものを使った。リュウジは「めっちゃうまい」と勧めるが、入れるかどうかは任意である。ズッキーニかきゅうりのどちらかを抜いてもよく、ほかの夏野菜を加えてもおいしいという。

刻み方は大まかで構わない。粗い部分が残ると食感に変化が出ておいしく感じるので、無理に細かくしなくてよいと説明している。

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塩昆布とほんだしで味つけし、手で混ぜる

味つけには、まず塩昆布を15gほどたっぷり加える。旨味が出るうえ、昆布なので少し粘りも加わる。続けてほんだし(概要欄のレシピでは小さじ1と1/3)を入れて混ぜる。

混ぜるとオクラの粘りが全体に回り、昆布の粘りも加わる。箸で混ぜると疲れるので、手袋をして手で混ぜるのがよいという。手で混ぜたほうが粘りもはっきり出る。リュウジは、オクラが少量でも粘りは出ると話した。モロヘイヤも合い、オクラと一緒に茹でて加えるとさらにおいしくなるという。ただし、あまり具材を増やすと作りにくくなるとも言っていた。のりで巻いて酒のつまみにしてもよいという。

味見をすると少し薄かったので、醤油を小さじ2ほど加えて仕上げた。ズッキーニを入れない場合は、ほんだしを少し減らすと味のバランスがちょうどよくなるという。仕上がっただしは粘りが強く、箸で持ち上げられるほどになった。

漬け込み時間はほとんど必要ない。材料がどれも細かいので、味を染み込ませる料理ではないという。置いておくとおいしくはなるが、作ってすぐに食べられる。リュウジは、頑張って作ったあとに1〜2時間寝かせる必要があるとやる気がそがれるので、何時間も漬け込むレシピはあまり作らないと話していた。

16:36

試食:ご飯、納豆、そうめん

まず、ご飯にだしをたっぷり乗せて食べた。スタッフは「めっちゃうまい」と言い、噛むほど味が出てくると感想を述べた。リュウジも、ズッキーニはあったほうがいいと改めて評価した。ふたりとも、野菜だけでご飯が食べられると話している。

次に、市販の納豆を付属のたれとからしごと混ぜて食べた。スタッフは、これを出す店があれば通うと言い、リュウジも「夏は毎日これでいい」と話した。

そうめんは、茹でた麺にだしをよく絡めて食べる。めんつゆは不要だという。リュウジは、ナスの水気を絞ったので粘りがよく出て麺に絡むと説明した。油を使っていないのでヘルシーだという点も挙げている。

スタッフは、山形では冷ややっこやしゃぶしゃぶにも使われていると紹介した。リュウジは、鶏の唐揚げに乗せてさっぱり食べるのもよいと付け加えた。大量に作ったはずのだしは試食でほぼなくなり、作りすぎではなかったという話になった。

20:02

日持ちは3〜4日

リュウジは、特別な材料を使わず、すべてスーパーで揃う点を挙げて「本当にいいレシピ」だと評価した。最近はさっぱりした副菜のレシピが少なかったので、ぜひ作ってほしいとも話している。

最後に日持ちについて聞かれ、塩分をしっかり入れているので3日、4日程度はもつと見積もった。口をつけた箸などを入れなければ、もっともつと思うとしたうえで、作り置きして食べてほしいと締めくくった。