米中首脳会談、日銀利上げ、長期金利、円安、株価――「積極財政が成長につながるか」に賭ける見立て

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概要

この動画では、話者が最近の世界情勢と日本経済について自身の見解を語っている。チャンネルでは睡眠関連の話題が続いていたため、政治経済や投資の話をしてほしいというリクエストに応えた回である。扱う話題は、米中首脳会談、イラン戦争とロシア・ウクライナ戦争の行方、日銀の利上げ、円安、日本の長期金利、そして今後の株価だ。話者の結論は一貫している。今の日本の金利・為替・株価がどうなるかは、高市政権の積極財政が実際の経済成長につながるかどうかで決まる。話者自身は、成長する方に「かけるしかない」という立場をとる。

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米中首脳会談でアメリカが中国に「すり寄った」理由

話者は、先日の米中首脳会談について、トランプ大統領の側が中国にかなりすり寄っているという印象が強かったと述べる。ただし、今はそれも仕方がないと見ている。理由は11月の中間選挙である。

話者によれば、トランプ政権は現在かなり不利な状況にある。とくにイラン戦争は、圧倒的な戦力差から短期間で、アメリカに有利な条件で終わると予想されていた。しかし実際にはホルムズ海峡が事実上封鎖され、原油価格が上がった。その結果、アメリカも日本も世界全体もインフレになり、利下げができず、むしろ利上げの方向に向かっている。本来なら利下げで株価を押し上げ、資産効果で共和党に有利な状況を作れたはずだが、それができなかった。だからアメリカは中国にすり寄るしかない、というのが話者の解釈である。

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中国が握るアメリカの弱み

話者は、中国がアメリカの弱みを多く握っていると説明する。一つ目はレアアースだ。アメリカは関税で中国を封じ込めようとしたが、関税の引き上げ合戦になり、結局お互いに譲歩する形に終わった。その背景には、中国がレアアースを大量に生産・輸出する能力を持っていることがある。二つ目は、中国が保有する米国債である。アメリカとしては、これ以上売ってほしくない。三つ目は、中国とイラン・ロシアの深いつながりだ。中国は軍事面で両国を支え、両国からエネルギーを輸入している。

アメリカは中間選挙に向けて、ロシア・ウクライナ戦争もイラン戦争も早く終わらせたい。しかし自力ではそれができないので、中国の協力が必要になる。話者はこの文脈で、トランプ大統領が「第二次世界大戦のときは中国とアメリカが同盟国だった」と発言したことに触れる。話者はこれを歴史認識として明らかに間違っていると評価する。本当に分かっていないのか、分かって言っているのかは分からないとしつつ、中間選挙を少しでも有利にするための発言だと見る。日本側にとっては苦しい態度だった、とも述べている。

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中間選挙で大敗した場合:イラン戦争の「落としどころ」

話者は最悪のシナリオも描く。中間選挙までにイラン戦争もロシア・ウクライナ戦争も終わらない可能性が高い。そこへ物価上昇と利上げで国民生活が苦しくなれば、共和党が大敗するかもしれない。その場合、トランプ大統領は残りの2年間で、2期8年の「レガシー」を何か残さなければならない。そこで戦争の終結を強引に進める可能性がある、と話者は見る。

イラン戦争について、話者は現状をこう整理する。イランはホルムズ海峡を封鎖し、ドローン攻撃で徹底抗戦しており、簡単には終わらせられない。一方のアメリカも、大規模な地上攻撃や市民を巻き込む空爆は国際的な批判を受けるため実行できない。

そこで話者が考える落としどころは次のようなものだ。ホルムズ海峡をイランの管理下に置き、通行料を取ることを認める。アメリカはその代わりに、オバマ時代のイラン核合意を上回る条件、たとえば20年かそれ以上にわたるウラン濃縮の制限で合意する。通行料はイランの復興費用に充ててもらう。ホルムズ海峡を通る原油には通行料分が上乗せされるが、それでも今の原油価格よりはずっと下がる。話者は、これくらいしか落としどころはないのではないかと考えている。

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ロシア・ウクライナ戦争の終わらせ方

ロシア・ウクライナ戦争については、終わらせるならウクライナ側に大きな妥協をさせるしかないと話者は言う。例として挙げたのは、クリミア半島をあきらめさせること、ドンバス地域を独立国として認めさせること、NATO加盟をあきらめさせることである。場合によっては、アメリカがNATO離脱をほのめかして圧力をかけることもありうる。話者は、トランプ大統領がそれくらいのことをやりかねないと見ている。

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ベッセント財務長官が円安を嫌う理由

次に話者は、ベッセント財務長官が円安を嫌がり、日銀に政策金利を上げるよう圧力をかけているという見方を示す。政策金利は1.25%になり、今後1.5%へとさらに上がる可能性もある。

アメリカが円安を嫌う理由として、話者はまず米国債を売ってほしくないという事情を挙げる。円安が進むと、日本は以前のように為替介入を行い、保有する米国債を大量に売る可能性がある。そうなれば米国債の価格が下がって金利が上がり、利払いが増えて、アメリカの財政がさらに厳しくなる。

話者はもう一つの経路も説明する。円安で日本の物価が上がれば、インフレを抑えるために日銀が利上げする。利上げは日米金利差を縮め、円高方向の圧力になる。ただ、日銀が利上げしすぎると日本国債の長期金利が押し上げられる。すると市場は米国債を売って日本国債を買う方向に動き、米国債の利払いが増える。アメリカはこうした事態も恐れているのではないか、と話者は推測する。

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日銀の利上げは「すべきではなかった」

では今回、日銀は利上げすべきだったのか。話者の答えは「個人的には利上げすべきではなかった」である。

理由の一つは、高市政権の「責任ある積極財政」との関係だ。話者の理解では、今は政府が民間企業に投資して供給能力を高め、それによってインフレを適度に抑えていく段階にある。そのために経済を成長させる高圧経済を続けている。経済が成長するには、企業が借金をして設備投資に回す必要がある。その時期に利上げをすべきではない、と話者は考える。

もう一つの理由は物価の状況である。コアコアCPIはそれほど高くないと話者は見る。インフレ目標を2%に置くのであれば、2%を超えて3%、4%に達して初めて利上げを検討するくらいであってほしい、というのが話者の考えだ。利上げで日米金利差が縮まり、円安をある程度抑えられる効果は認めている。

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円安は長期的に日本を強くするという見方

話者は円安について、さまざまな意見があると前置きしたうえで、マクロで見れば肯定的に捉えている。円安で輸入物価が上がり、国民の暮らしが苦しくなることは認める。しかしそれには、食料品の消費税減税や、電気代・ガソリン価格の引き下げといった政府の個別対応で対処すべきだという。

円安を支持する根拠として、話者はまずGDPと税収が増えることを挙げる。さらに10年、20年の単位で見れば、空洞化した日本の産業が国内に戻り、生産能力が高まるとも述べる。歴史的な裏付けとしては、自国通貨安の時期に国は発展してきたと話者は主張する。日本の高度経済成長期には1ドル360円の固定レートがあった。その後プラザ合意で、アメリカの方針によって強制的に円高にされ、日本は締めつけられた。バブル崩壊後の30年間の停滞期は円高だった、というのが話者の歴史解釈である。

アメリカにとっても、対中国という点では円安が都合のよい面があると話者は言う。中国に移っていた製造業を日本に戻し、防衛装備、半導体、造船などを日本で生産すれば、対中国の観点から日本経済が強化される。ただし円安はアメリカの製造業には不利に働く。

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150〜160円での「裏の合意」という推測

こうした事情を踏まえ、話者は日米が水面下で協調しているのではないかと推測する。イラン戦争が予想以上に長引き、エネルギー価格の上昇で世界的にインフレが起きている。そのため世界的に利下げができない。その中で、アメリカの金利に引っ張られる形で日銀が利上げし、1ドル160円以下に抑えようとしている。今のところ150〜160円程度に抑えることで裏で合意しているのではないか、というのが話者の見立てである。

話者個人としては、もう少し円安でもよいと考えている。ただしその条件として、取りすぎた税金を国民に還元するなど、国民の生活が苦しくならないようにすることを挙げる。それがうまくできていれば、もう少し円安でもいいのではないか、という意見である。

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長期金利3%は高いのか:ドーマー条件で決まる

日本の長期金利は現在3%程度である。話者は、過去の日本の歴史から見れば3%はそれほど高くないとする。問題は、すでに大量の国債が発行されていることだ。

話者の説明によれば、今の国債の平均利払いは1%程度である。これはマイナス金利時代やゼロ金利時代に発行された国債が多くを占めているためだ。しかし今後、新規発行や借り換えでは3%、4%の利払いの国債を発行していくことになる。そうなれば平均利払いは上がり、財政を圧迫する。これが「長期金利が高すぎる」という懸念の中身である。

話者は、金利が高すぎるか妥当かは今後の経済成長次第だと言う。高市政権の積極財政がうまくいき、実質GDPも名目GDPもしっかり増え、名目GDP成長率が名目金利を上回るなら、長期金利が3%でも問題はない。話者はこの条件をドーマー条件と呼び、満たすことが大事だと強調する。

話者は現在の状況を「ボーナスステージ」と表現する。国債の利払いが比較的安い期間が、10年かもう少し続くと見ているからだ。この間に日本経済をどれだけ強くできるか。政府も国民も企業も頑張れば決して高い金利ではない、というのが話者の考えである。

16:22

積極財政が失敗した場合のシナリオ

一方で話者は、失敗した場合の未来も示す。積極財政がうまくいかず、期待したほど成長しなければ、単に通貨の供給量が増えるだけになる。インフレと円安が進み、金利も上がっていく。株価は最初は積極財政で上がると話者は見る。しかし、インフレ・円安・金利高の中で成長しない日本企業に市場が魅力を感じなくなれば、資金は米国株などの成長している国の株に流れ、日本株も下がる。

話者は、積極財政が供給能力の向上につながるか、ばらまきだけで終わるかを、市場が今見極めている段階だと言う。長期金利の上昇もその表れだという。そのうえで、長期金利が高いか安いかは今後の成長次第としか言いようがないと述べ、自分は成長する方に賭けるしかないし、それを期待していると語った。

17:59

少子高齢化と社会保障費:AI診断とセルフメディケーション

話者は、少子高齢化は避けられないとも指摘する。少子化対策がうまくいって出生率が大きく上がれば、日本国内のほとんどの問題は解決すると話者は考えている。しかし、世界の先進国を見ても出生率はなかなか上がらない。話者はこれを「先進国病」と呼ぶ。韓国や台湾は出生率が1を切っており、それが日本の未来なのかもしれないとも述べる。

高齢化が止められない以上、社会保障費は膨らみ、社会保険料の上昇や増税で国民の手取りが減り、経済が停滞する。これに対して話者は、無駄な医療費を削ることを提案する。病院の統廃合のほか、薬局で買える薬は医師にかかって保険で処方してもらうのではなく、セルフメディケーションに移すべきだという。具体的には、本当に軽い病気であればAIで自己診断し、ドラッグストアで薬を買う流れを作る。花粉症や腰痛あたりから広げていくのがよいのではないか、と話者は考えている。

19:44

高市政権と石破政権の違い

話者は、高市政権が積極財政に舵を切ったことを株価上昇の背景として説明する。高市氏は総裁になる前から、プライマリーバランス黒字化目標を一時的に凍結すべきだと主張していた。総裁就任、総理就任、衆議院選挙での圧勝という流れの中で、日経平均もTOPIXも上がっていった、と話者は振り返る。

話者は石破政権との違いも挙げる。石破総理は「日本の財政はギリシャより悪い」「金利のある世界は恐ろしい」と発言しており、気持ちは完全に緊縮財政だったと話者は評価する。結果的には国債を大量に発行し、プライマリーバランスの黒字化はなかなかできなかったが、財務省の言いなりの政権だったという。それに比べて今は、片山財務大臣を置くことで財務省にも強気に出られる状況にある、と話者は見ている。

骨太方針では、政府債務の対GDP比を下げていく方針のもと、債務残高の伸び率を成長率の範囲内に抑えることになった。話者はこれを、借金を返すつもりはないが、それ以上にGDPを伸ばして借金を目減りさせていく方針だと要約する。「インフレ税」との批判があることにも触れる。そのうえで話者は、インフレだけでなく、実質GDPを伸ばして供給能力を上げ、借金を少しずつ目減りさせていく方向性だと説明する。この方針が世界の市場へのメッセージとなり、官民連携で成長分野に投資する日本に期待した市場が日本株を買っている。話者は、日本は今、うまくいけば株価が上がり続け、ばらまきで終われば株価もいずれ低迷するという分岐点にいると見ている。

23:01

長期政権の意義と消費税減税

話者は、高市政権の支持率は今のところ高く、次の選挙はどうなるか分からないものの、長期政権として維持できる期待があると述べる。長期政権であれば、政府の投資を受けて成長する企業も方向性が定まる。政権がころころ変わると、企業は長期的な経営計画を立てられない。だから長期政権であることが大事だ、というのが話者の考えである。

長期政権を保つには選挙で勝ち続け、国民の支持を得る必要がある。積極財政に舵を切りすぎて円安と物価高が進めば、それも問題になる。そのため話者は、民意を得るためにも消費税減税は必要だと考えている。

24:30

株価の見通し:日経平均10万円とAI半導体バブル

最後に話者は株価について語る。来年に日経平均が10万円に達するかという議論について、話者は個人的には来年10万円はまだ厳しいと見ている。ただ、長期的には右肩上がりで上がる可能性が高いとも考えている。

話者によれば、ここ数カ月の日経平均の上昇は半導体関連によるところが大きい。Amazon、Google、Microsoft、OpenAIなど、アメリカを中心としたハイパースケーラーがデータセンターを大量に作っている。投資が進めば進むほど、半導体サプライチェーンを担う日本企業の株価が上がる。逆に、AI半導体バブルが崩壊すれば日経平均も下がる。

バブルが崩壊するかどうかは専門家の間でも意見が分かれている、と話者は言う。その中には、多少崩壊してもアメリカ政府とFRBが大規模な金融緩和や支援を行い、すぐに回復するという見方がある。対中国という点でAI競争はある意味で戦争であり、それだけ本気で取り組んでいるので、崩壊はありえないという意見だ。話者はこの意見に「半分賛成」だと述べる。

話者が期待しているのは、アメリカのデータセンター投資がうまくいく展開である。医療、自動運転、事務作業など、世界のあらゆるものがAI化されて生産性が上がり、利益が増える「AI革命」が起きれば、日経平均はさらに上がる。TOPIXにも、高市政権の17の成長分野やAIの恩恵を受ける企業が含まれているので、すべてのセクターが上がってTOPIXも上がっていく、という流れを話者は期待している。

ただしそのためには、データセンター投資を回収できる世の中にならなければならない。話者は、中国のAIの質が上がってアメリカが負け、投資を回収できなくなる可能性や、技術の進歩による変化もなくはないと認めている。そのうえで、波やボラティリティはあっても、長期的には日本株も米国株も右肩上がりで上がっていくと思っており、それを期待している、と述べて話を締めくくった。