新玉ねぎが溶けるまで煮込む「たちばな」風豚汁を、リュウジがニンニクと味の素で作り直す

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概要

新玉ねぎが出回る時期に合わせて、料理研究家のリュウジが、具材を玉ねぎ・豆腐・豚肉に絞った豚汁を作った回である。元になったのは、新潟の有名店「とん汁の店 たちばな」の豚汁と、それをHIKAKINが作っていた動画だ。リュウジは店が公開しているレシピをベースにしながら、ニンニクを加え、昆布の代わりに味の素を使うアレンジを施している。新玉ねぎでも普通の玉ねぎでも美味しく作れるレシピを紹介したい、というのが今回の狙いである。

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きっかけはHIKAKINが作った「たちばな」の豚汁

リュウジによれば、たちばなの豚汁は具材が玉ねぎと豆腐と豚肉だけというシンプルなものだ。HIKAKINはこれを「薄い豚汁」と言っていたが、出汁をかなり入れて作っており、玉ねぎがトロッとして、豚の食感もあり、豆腐の具材感もある、とても美味しそうな仕上がりだったという。気になって自分でも作ってみたところ、非常に美味しくできたので、今回紹介することにした。

ただし作り方はHIKAKINのものとも店のレシピとも違う。リュウジは、店がレシピを公開していても出汁の部分などに違いがあるとしたうえで、自分なりに「最高に美味しいアレンジ」をしたと説明する。HIKAKINの後追いであることを自ら冗談めかして認めつつ、「たぶんHIKAKINさんよりうまい豚汁」を作ると宣言して始めている。

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材料とアレンジのポイント

豚肉は豚バラ肉を280g使う。リュウジは肉が好きなので分量は多めだとし、バラ肉は脂が溶け込んで美味しいと勧める。新玉ねぎは3個で600〜700g程度。豚肉の2〜3倍の量と覚えておけばよいという。

普通の玉ねぎでも十分美味しくなる、とリュウジは繰り返し強調する。むしろ、たちばなは一年中スーパーにある普通の玉ねぎで作っており、そちらが本家だという。新玉ねぎを使うのは、この時期は新玉ねぎが美味しいからだ。玉ねぎの違いについては、普段使う玉ねぎは収穫後にしばらく保存したもので、水分が抜けて腐りにくくなった状態だと説明している。

豆腐は食感を残したいので木綿豆腐を使う。スタッフが「木綿のほうが崩れにくいから」と確認すると、リュウジは絹だと煮崩れるので無難に木綿にしておいたほうがいいと答えている。

アレンジの一つ目がニンニクである。リュウジは自身の「至高の豚汁」でもニンニクを入れており、今回も通常のレシピで一度作ってみたうえで、ニンニクを入れたほうが「圧倒的に」美味しかったと話す。味噌は白味噌で、長野の白味噌を使っている。

二つ目のアレンジが味の素だ。本家では昆布で出汁を取るが、リュウジはニンニクを入れるなら味の素の旨味を効かせたほうが絶対に美味しいと考え、昆布ではなく味の素にしたという。味の素を使いたくない人は、昆布を5g程度とかなり多めに入れて一緒に煮込むだけでも十分美味しくなるとしているが、昆布は値段が高いので味の素を勧めている。

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作業は鍋に入れて煮込むだけ

調理は、材料を鍋に全部入れて煮込むだけである。新玉ねぎは皮をむいて半分に切る程度で、大きいままでいい。玉ねぎが溶けるまで煮込むので、細かく切る手間はいらないとリュウジは説明する。豚肉もそのまま鍋に入れる。リュウジは、手間のかかる「至高の豚汁」と比べてこちらは極めて簡単だと何度も口にしている。

出汁として水を400〜500ml入れ、今回は500mlにした。スタッフから「無水じゃないんですか」と聞かれると、HIKAKINは無水と言っていたが、出汁も結局は水だからと返している。

そこへ鰹粉を入れる。鰹粉がなければ、鰹節を電子レンジで加熱して細かく砕いたもので代用するとよいという。小分けパック1つが約1gなので、5gほど入れると美味しくなる。リュウジは、レシピに「出汁」と書かれていても何の出汁をどう取ればいいか分からない人が多いと考え、水と鰹節と旨味調味料を合わせることで、出汁を取らなくても出汁のようなものを作る、という方針でこのレシピを組み立てたと話す。

味の素は小さじ半分程度入れ、後で調整する。これが昆布出汁の代わりになり、昆布より昆布臭くならず、昆布のとろみもつかないので使いやすいという。加えて原価が安い。リュウジは、高い食材を使えば美味しいものは簡単にできるが、今あるものでどれだけ安く作れるかも料理の重要な技術であり、料理上手な人は原価をかけなくても美味しいものを作れる、と持論を述べている。

味噌はレシピ通りなら70gで、この段階で70gを入れる。最初から味噌を入れて煮込む作り方で、リュウジ自身「見た目が豚汁を作る見た目じゃない」と笑い、勝手に味の素もニンニクも入れているので、たちばなの方が見たら怒るだろうと冗談を言っている。

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炒めない・切らない・アクも取らない

スタッフが「炒めたりしなくていいんですか」と聞くと、リュウジは、普通の豚汁なら炒めるが、このレシピではその工程がないと答える。玉ねぎも細かく刻まない。ただ30分ほど煮込めば、肉もほぐれ、玉ねぎがどんどんホロホロになっていくので、それだけで十分な豚汁になると説明している。

白味噌を使う理由については、白味噌でないとだめだとはっきり述べる。新潟の豚汁店が白味噌を使っていることについて、新潟は白味噌の地域なのだろう、とリュウジは推測を交えて話している。リュウジ自身も最近は白味噌が気に入っていて、よく白味噌で作っているという。

アクはそのままでよいとし、アクも旨味という自分の流儀を採用している。スタッフがホットクックのような調理家電の話を出すと、リュウジは、放置調理だと普通は具材が崩れてしまうが、この料理は崩れたほうが美味しい、と相性の良さを指摘した。

沸騰したら弱火にして蓋をし、25〜30分煮込む。新玉ねぎは比較的早く柔らかくなるだろうとリュウジは見込んでいる。

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30分後、ニンニクと豆腐を加える

30分煮込んで蓋を開けると、新玉ねぎは触るだけでほろっと崩れるほど柔らかくなっていた。箸などで切れるので、最初から切る必要はないということだ。普通の玉ねぎでも同じくらい柔らかくなるが、その場合は35分ほど煮込んだほうがよいという。

ここでおろしニンニクと豆腐を加える。ニンニクは入れなくても十分美味しいので、子ども向けなどで避けたい場合は入れなくていい。ただしリュウジはニンニクのパンチを効かせたほうが好みだという。ニンニクを入れるとコクが一気に増すと話している。

豆腐は混ぜると崩れていくので、とろっとした部分に沈めるように入れる。大きいと感じたら箸などで崩してもいい。豆腐に味を染み込ませるため、さらに10分ほど煮込む。

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味見で味噌を10g追加

10分後に味見をすると、新玉ねぎの甘みが強く出ていたため、リュウジは味噌を約10g足した。合計で80gになる。リュウジは濃い味が好みなのでこの量にしているが、70gで十分という人もいるだろうから好みで調整してほしいと付け加えている。仕上がりは普通の玉ねぎで作るときよりとろみが強い、とリュウジは見ている。

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実食──砂糖もみりんもなしの甘さ

食べた瞬間、スタッフからは「こんなにうまくなるの?」という声が上がった。この甘みは砂糖もみりんも加えておらず、玉ねぎだけの甘さだとリュウジは説明する。普通の玉ねぎで作ったときよりも、新玉ねぎのほうが少しだけ甘いかもしれない、という感想も出ている。玉ねぎがスープに溶け込んで一体化しており、スタッフは「玉ねぎでご飯が食える」「松屋で出してほしい」と評していた。

味変として山椒と七味を試し、リュウジはやはり味噌には山椒が合うと話す。ご飯にかけて猫まんまのようにして食べる場面もあった。

リュウジは、一度昆布で作ったことがあるが、玉ねぎと豚のインパクトに昆布が負けてしまったと振り返る。だから味の素をあのくらいの量入れるのが一番いい、というのが今回のアレンジの根拠になっている。スタッフからは、味噌味のポタージュのようだという感想も出た。

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結論──毎日作れる「食事」としての豚汁

リュウジはこの豚汁を、どちらかといえば汁物というより食事だと位置づける。煮込んで放置し、後から豆腐とおろしニンニクを入れるだけなので、毎日でも作りやすく実用的だという。

最後にリュウジは、レシピを公開した新潟のたちばなと、それを取り上げたHIKAKINに感謝を述べた。普通の玉ねぎでももちろん美味しいが、新玉ねぎのほうが甘みとコクが出るとして、新玉ねぎの時期にぜひ作ってほしいと呼びかけて締めくくっている。