安い乾麺と鶏天で作る「至高のとり天そば」――リュウジの年越しそば

YouTubeで開く ↗
概要

料理研究家のリュウジは、毎年この時期に年越しそばの動画を作っている。前年はかき揚げそばや鶏を使ったそばを取り上げた。今年は「傑作ができた」として、大ぶりの鶏天を1枚のせた「至高のとり天そば」を紹介する。えび天そばも候補だったが、リュウジは「えび天はみんな家ではやらない、でも鶏天ならやると思う」と考えて鶏天を選んだ。撮影は12月初めで、年末に休むためにまとめ撮りしたという。

8分で読めます

動画は、鶏天の下味、3種のだしを使ったつゆ、衣と揚げ方、乾麺を水からゆでる方法の順に進む。最後に実食とスタッフとの1年の振り返りがある。

3:02

鶏もも肉1枚を2人で分ける大きな鶏天

使う食材はネギと鶏肉だけだ。鶏もも肉1枚(約300g)を2人前に使う。1人前150gで、カットした肉はかなり大きい。リュウジによると、千葉・我孫子の駅そばにある大きな唐揚げがのったそばをイメージしている。鶏肉は1/2枚くらい食べないと満足できない、唐揚げでも150gでは4個ほどで足りない、というのがリュウジの考えだ。それでも多いと感じる人は3等分にしてもいい。100gずつにすれば3人分になる。調味料は「鶏肉300gに対する量」と覚えておけばよい、と説明している。

鶏肉は叩くと柔らかくなるが、面倒なら叩かなくてもいい。叩けば広がって、より大きな鶏天になる。

5:21

唐揚げ寄りの下味がそばに合う

下味は唐揚げに近い味付けにする。リュウジは、この味がそばに合うと話す。ボウルに鶏肉を入れ、醤油、香り付けの生姜5〜8g、酒を加える。酒は最初「小さじ2杯ぐらい」と言ったあと、小さじ4に言い直している。うま味調味料は「ちょっと入れた方がうまい」として6振り入れる。揉み込んでしばらく漬けて味を染み込ませる。こうすると少し塩辛くなるが、それがそばに合うという。この状態の鶏をそのまま揚げてもおいしい、とも付け加えた。

6:43

鶏ガラ・かつお・昆布の3種のだしで作るつゆ

つゆは2人前で、水700cc、醤油大さじ2と小さじ1、みりん大さじ2、砂糖小さじ1を使う。甘さは控えめにする。だしは「楽だから」という理由でほんだしを使い、鶏ガラスープと昆布だしを各小さじ1加える。昆布だしがなければ、ほんだしを小さじ2にしてもいい。

リュウジは、鶏・かつお・昆布の3種のだしが入ると「めっちゃ深い味」になると説明する。全部ほんだしでもおいしいが、3種類を使うと「ちゃんと取った感」が出るという。最近鍋を作っていて気づいたこととして、だしは3種類使うとたいていうまくなり、味が複雑になる、とも話している。

つゆは材料を入れて沸かすだけだ。リュウジは、鶏天が手間なので、つゆくらいは簡単でないとみんな作らない、と考えている。

段取りにも触れている。鶏天は先に揚げて休ませておき、あとでそばと合わせるとよい。そば屋でも揚げたてを入れるより、少し前に揚げた天ぷらをそばにのせることがある。こうすれば初心者も慌てずに作れる、とリュウジは言う。

8:20

漬けたボウルに粉を入れるだけの衣

衣は別のボウルで作らない。下味を付けた鶏肉のボウルに、そのまま薄力粉と片栗粉を加える。2人前で薄力粉大さじ4、1人前ならその半分だ。さらに水大さじ3を入れて混ぜ、揉み込む。リュウジは、天ぷらはこの作り方が一番楽だと言う。

食感は「ざっくり系」になる。そばにのせる天ぷらはざっくりした衣が合う、というのがリュウジの考えだ。粉が肉に少しまとわりつくくらいがよく、それがザクザクの衣になる。水分の量は粉の吸い方によって変わるので、見た目で調整する。持ち上げたときに粉があまり残らない濃度が目安だ。

9:27

中火・約170度で、皮目から揚げる

油は鍋底から1cmほど入れる。動画では米油を使ったが、サラダ油でも問題ない。鶏天を揚げている間にそばをゆでて温かいつゆと合わせればいいので、えび天より楽だとリュウジは話す。

油からシュワシュワと泡が出てきたら揚げられる合図だ。衣をたっぷり付けた鶏肉を広げながら入れる。できれば皮目から入れる。温度は中火で170度くらいにする。190度ほどまで上げると、衣だけが揚がって中まで火が通らないことがあるという。最後は感覚だが、基本は中火でいいと説明する。大きなものを入れると油の温度が下がるので調節が必要だ。リュウジは、揚げている途中の泡の出方を見て「今くらいがすごくいい」と示していた。

揚げ色がきれいなのは、下味に醤油が入っているからだという。分厚い部分は早めに引き上げても、余熱で火が通る。多めに揚げて切ってのせ、残りをつまみにしてもいい。あっさり食べたい人は皮を取ってもいい。脂はあるが重たくはないので、天ぷらそばを食べられる人なら問題ない、とリュウジは話す。

スタッフから「キノコでもできるか」と聞かれると、リュウジは「いけると思うけど、ちょっと違う」と答えた。下味に生姜が入っているので、置き換えるなら豚などの肉類がよく、キノコならエリンギなら合うかもしれない。野菜の大きな天ぷらそばを作りたい人には、前年のかき揚げそばの動画を勧めている。

13:13

乾麺は水からゆでる

そばのゆで方は、前年からの「レベルアップ」として紹介された。乾麺を冷たい水に入れた状態から火をつける。沸騰した湯に入れるのではない。水から加熱すると、麺が水を吸い続けて小麦の粉っぽさがなくなる、とリュウジは説明する。麺を先に水に漬けておく方法もあるが、商品によっては柔らかくなりすぎるので、漬けずにこのやり方にしている。

普通の鍋では麺が全部入らないので、麺を折らずに入るフライパンを使う。リュウジは「森さんもフライパンでゆでるのがいいと言っていた」と話した。麺を折るかどうか聞かれると、折ったらすすれない、そばはすするのがうまい、と答えている。そこから話がそれて、カリフォルニアロールは海外で考えられたものだがうまい、うまいものはうまいでいい、という話もあった。

ゆでるときは油を小さじ1半ほど入れる。麺同士がくっつきにくくなり、つるっとした食感になるという。これはそば屋が話していた麺をおいしくする方法として、記事で読んだものだと説明している。

14:48

強火で一気に沸かし、短時間でゆで上げる

火は強火にする。だらだら加熱すると麺がゴテゴテになるからだ。リュウジは、水から加熱することで吸水とゆで上げが同時に進み、すごくおいしくなると説明する。沸騰してからのゆで時間は表示の半分ほどで、表示4分の麺なら2分くらいが目安だと話した。実演では、鍋の端だけでなく中央まで沸騰したのを確認してから1分弱で火を止めている。

ゆで汁が白くなるのは、小麦が溶け出している証拠で、灰汁ではないという。この方法は安い乾麺をおいしくするためのもので、そば粉の割合が多い高価な麺なら普通に表示通りゆでればいい、とリュウジは言う。トップバリュのそばならこの方法でいい、という発言もあった。

スタッフからパスタやうどんにも使えるか聞かれると、リュウジは次のように答えた。パスタでもできるし、水漬けパスタという方法も知られている。ただパスタは芯が少し残るくらいがおいしいので、リュウジとしてはあまり勧めない。うどんは太いので時間がかかりそうだ。そばくらいの細さだからうまくいく気がする、という。

ゆでた麺は水で洗い、水気を絞る。それを沸かしたつゆに入れ、強火で温め直して完成だ。麺は一度冷やしているので芯が保たれている、とリュウジは説明する。

17:44

仕上げと実食

そばを器に盛り、鶏天をのせ、小ネギをたっぷりのせる。好みで七味をかける。鶏天が大きいので見た目は豪快で、スタッフは「切ろうぜ」と言い、リュウジは「かぶりついて」と返した。

食べたスタッフは、そばについて「安いそばのボソボソ感がない」と話した。リュウジはこれが一番安い麺だと明かしている。鶏天については、出演者が「生姜がいい」と言い、リュウジは単体でもおいしいが、そばに入れるとポテンシャルがよく分かると話した。つゆの染みた衣も好評だった。

材料費の安さも話題になった。つゆは家にあるだしで作れ、えびを買わなくても鶏で十分だという。リュウジは胸肉でもできると補足した。スタッフは「鶏天という発想がなかった」と話した。えびのかき揚げなどを作るなら鶏も候補になるし、年越しでなくても昼や夜のメインになる、という感想も出た。リュウジは、地味につゆがいいと評価し、そばのゆで方、鶏天、つゆの作り方の3つをそのまま試してほしいとまとめた。

20:49

今年を振り返ろうとしたが

最後に出演者とスタッフで今年の出来事を振り返ろうとした。しかし大半は「動画には使えない」話で、具体的には語られなかった。リュウジは、毎日忙しすぎて忘れてしまうと話した。スタッフの高尾については、今年は携帯もなくさず怪我もしなかったので平和だった、という話になった。大きな炎上もなかったという認識で一致した。年初めにネットで話題になった件にも触れたが、もう忘れられていて、ネットの炎上はそれほど大したことではない、とリュウジは感じたという。

動画は、視聴者に今年印象に残った動画をコメントで教えてほしい、そういう動画があればまた撮ろうと思える、という呼びかけで終わる。